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<東京怪談ウェブゲーム アトラス編集部>


旅行だよ全員集合!

月刊アトラス編集部が、旅行を企画した。

「京都ミステリースポットツアー〜本物の恐怖を体験してみませんか〜」

何だか、一般人は引きそうなタイトルだが、大丈夫なのか!?
つーかこのタイトル、一体誰が付けたんだろうか!?
まあ、とにかく、雑誌上で募集が始まった。…来るのかな、人。

 そして当日。やっぱり人は少なかった(笑)。
 たった8人。これで企画は成功するのだろうか。
 三下は不安になってきた。
「さて、最初は全員一緒に、「信楽神社」に向かいます」
「どこだよそれ」
 全員、聞いたこともない名前にツッコミをいれる。
「えーっと(汗)、安部清明が鬼を封印したものを奉る神社です。まあ、全く無名ですが」
「へー面白そう」
 水野想司が興味を示す。
「鬼を封印したものを奉る神社…か。どんな感じなんだろうな、守矢兄」
「さあ…」
 矢塚朱姫と神坐生守矢も、興味があるらしい。

 そうこうしているうちに、バスは信楽神社に到着した。
「まあ、普通の神社ですね」
 神社を見て、須賀原紫が言った。
「霊などの類の気配は感じませんけど…単なる伝承なのではないでしょうか」
 茅凪紗は巫女としての修行を積んでいたため、お払いや魔除けができ、ちょっとした霊視能力がある。
「霊の類だったら取り憑かれそうで怖いな…」
「そん時はそん時で、俺が払うから安心しろよ」
 そんな会話をしているのは、守崎啓斗と北斗の兄弟。
「あれ?離れに何かある」
 想司が何かに気付く。
 それは、小さな祠だった。
「うわ、何かお約束通りだな」
 七森恭一が祠に近付く。
「何奉ってあるのかな」
 朱姫も興味があるらしい。
「あけちゃえ☆」
 想司が祠を開ける。
 つーか、勝手に開けちゃ駄目だろ、って、何故誰も突っ込まないのか。謎。
 次の瞬間、冷たい風が吹いた。
「!?」
『ククク…愚かな人間め…』
 何かの声が聞こえた。
『手頃な依り代まで用意して、俺の封印を解くとは…』
 どうやら、祠に封印されていた存在は、三下を依り代として復活したらしい。
『俺の名は信楽。かつて平安京を荒らし、数十人の陰陽師を喰らった鬼だ』
「く…こういった類の奴が出てきたら、絶対啓斗に取り憑くと思ったんだけどな」
「陰陽師数十人を喰らっただと…?相当大物ってことなのか…?」
『ふん、多少術の心得がある只の人間風情になど俺にとっては蟻も同然だ』
 鬼は笑うと、衝撃波を放った。
「とりあえず、何はともあれ、あいつの体からあの鬼を追い出さねえと!」
 そう言って恭一は電撃を放つ。
 それに北斗が援護する。
「あー、武器持って来てませんでしたからね」
 そう言って守矢が苦笑する。彼は、旅行だから、武器を持参していなかったのだ。
「くらいやがれ!!!!!!!!!!!!!!!」
 恭一が渾身の電撃を放つ。
 この電撃はかなり効いたらしく、信楽は三下の肉体から出た。
『…仕方ない…新しい依り代を見繕うとしよう…』
 その言葉を残して、信楽は消えた。
「…それより三下さん倒れたから救急車呼ばないと…って携帯が通じない!?」
「私のも!」

 余談。
 恭一の放った渾身の電撃は京都市内のみならず畿内全域の電気を麻痺させてしまったそうな。

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
0424/水野想司/男/14/吸血鬼ハンター
0463/七森恭一/男/23/会社員
0550/矢塚朱姫/女/17/高校生
0554/守崎啓斗/男/17/高校生
0564/神坐生守矢/男/23/花屋
0568/守崎北斗/男/17/高校生
0777/須賀原紫/男/24/ライブハウスの店員
0813/茅凪紗/女/19/大学生
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■         ライター通信          ■
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初めまして、もしくはこんにちわ。蒼華珠璃と申すものです。
今回、最初阿呆な話にしようとしたらこんな事になってしまいました。
封印の解けた鬼「信楽」は一体これから何をしでかしてくれるんでしょうか。
これから発表する話で徐々に明らかになります。お楽しみに。
そして、恭一さんの電撃→電気麻痺ネタはすでに蒼華のお気に入りネタとなっているので、多分延々とやりますんで、恭一さん、その辺宜しくお願いします(笑)。
では、今回はこの辺で。また機会があったらお会いしましょう。