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<東京怪談ウェブゲーム ゴーストネットOFF>


調査コードネーム:白物語「箱」
------<オープニング>--------------------------------------
┌────────────────────────────┐
 [516]信じらんない!                   
 from:スカーレット[Mail][URL]              
                             
 最近噂の「ヴァルハラ」ってゲーム知ってる?       
 ゲームの中で恋人が出来たら現実でも恋人が出来たり、家を 
 買ったら現実でも手に入るってゆーの。          
 キャラ登録して、国民になって其処で生活する地味ーなヤツ。
 メル友に紹介して貰って始めたんだけどさー所持金盗まれたら
 それもホントになって!ムカつくー!取り返したいんだけど、
 キャラ登録の時に勝手に割り振りされるみたいな「特性」って
 のが「おしゃべり」で犯人捕まえらんないの!       
 ウソかもだけどこのゲーム、自分に近い情報を入れれば入れる
 ほど、本人に近いキャラになるってゆーし…誰か腕っぷしに 
 自信のあるヒト、協力してくんない?           
 紹介がないと入国出来ないんで、メル友に声かけて3人分の枠
 確保したから連絡ちょーだい!              
                             
 Reply?                         
                             
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  [517]Re:信じらんない!                
  from:サウス [Mail]                
                             
   災難でしたね(--;)                 
   私もプレイしていますが特性が「情報」と「付与」なので
   犯人捕獲は無理ですが、もう2人分、紹介枠にご協力出来
   ます。                       
   協力者が集まるまでの間に情報を集めておきましょうか?
   情報がご入り用でしたら街の入り口付近に居ますので、 
   「サウス」に声をかけてみて下さい。         
   それでは、「ヴァルハラ」で会えるのをお待ちしてます。
                             
  Reply?                        
                             
└────────────────────────────┘
------------------------------------------------------------

 忘れ物に気付いて研究室に戻って見れば、PCを占有していた今野篤旗に拝み倒され、『ヴァルハラ』なるゲームに参戦する事になった神楽五樹である。
「やー、いっちゃんほんまスンマセン。あ、お菓子食べはります?」
気を使ってへこへこと…デスクトップを使う篤旗の横で、愛用のノートPCを広げた五樹は遠慮無く差し出されたスナック菓子の袋に手を突っ込んだ。
 白衣を着てはいるものの、その下はカジュアルなシャツとジーンズ、ベリーショートの茶髪は傍目に見れば、学生同士が和気藹々とレポート作りに励んでいるようにも見える…が、五樹は立派な大学助教授、篤旗はその生徒である。
「貸しにしとくでちゃんと返せや」
「出来たら無利子無期限で…」
「あほかい」
会話の端々に切れのある、関西独特の受け答え…に、何故か篤旗がジーンとしている。
「しょくいでお前…」
ちょっぴり寒気を覚えながら、五樹はタン、とEnterを押した。
 少し小さなB5版の画面の中、指定のURLが表示された。
『ヴァルハラへようこそ』
指定のURL、その言葉以外は入力フォームしかない簡素に白いトップは、来訪者の侵入を拒む。
 英数字をランダムに組み合わせた10文字のIDを入力し、Enter。
 ディスプレイの中心線に光の筋が一筋入り、軋んで開く扉の音を模し奥に向かって画面が開き…現れる、緑に満ちた島。
 複雑に入り組む海岸線に縁取られて隆起に富んだ地形…四方を海に囲まれた其処を…純粋に島と呼んでいいものか。
 歪に菱形に…その島を囲む海、その紺碧に輝く波、寄せて崖を、砂浜を削り、返って巨大な瀑布となって虚空に落ちかかる。
 ディスプレイそのものに見立てられた視界は、急速にその一点に向かって急降下した。
 海原を走る船、その甲板に。
 そして画面は切り替わり、一枚の羊皮紙と羽根ペンが表示された。
『ヴァルハラの国民となる為に必要な書類です。各事項を詳細にご記入頂く事で、より貴方に近く登録されます…それでは、より良き生を』
焼き付けられて焦げた文字が溶けるように消え…今度は入力フォームが現れる。
 名前、性別、生年月日、身長、体重…いくつかの質問のチェック、そしてパスワード。
「妙な代物やな…ここん経営しとるんはどんな会社や?」
個人の詳細なデータを得る為に、無料と称してサービスを行っている…にしては、住所や電話番号、最も金になるデータの入力項目はない。
 それでも一応、キャラ名は本名『神楽五樹』で入力し、『この情報でいいですか?』の問いかけにEnter。
『ようこそ…ここは神々に守られた庭、もう一人の貴方が住む世界…』
ありきたりの創世神話がテロップで流されていく…北欧神話に題材を置いたこのゲームは、敵を倒してレベルを稼ぐという物ではないらしい。
 働いて賃金を得たり、人と対話したり…平和な世界で平和に暮らす、ただそれだけが目的のだというのだ。
「神話もって来たワリに妙な設定になっとる思いません?」
「奇をてらっとるんかも知れんしなー」
 師弟は額を付き合わせるようにディスプレイを覗き込む。
 その間に画面は海原を走る船へと移り変わり、直角に曲がるという有り得ない航路を取りながら、船は島で唯一の港に着いた。
 五樹のキャラクター…『神楽五樹』はオートで桟橋を下りた所で止まる。
 平面的な町並みは、中世を模した煉瓦造りで暖かみがある。
 画面の右下に、『神楽五樹』のデータが蔓を編んだような枠に囲まれて表示されていた。
┌神楽五樹──────┐
|ルーン:シゲル   |
|特性:ツッコミ   |                            
└──────────┘
「っしゃ!今度こそもろた!」
両拳を握ってガッツポーズを決める篤旗。
「………もしかしてツッコミが欲しかっただけなんかい!」
 ビシッ!と。
 流石にパソコン趣味とするだけあって、操作の呑み込みが早く、『神楽五樹』は桟橋で待ち受けていた『アツキ』に小気味良いツッコミを食らわせた。
「アイタタ…」
本人、痛くはないのだがつい言ってしまうのだろう…デスクトップに向かう篤旗がちょっと満足そうに呟いている。
┌ケイ──────────────────────────┐
|こんばんは                       |
└────────────────────────────┘ 
『アツキ』の隣に立つ、金髪のキャラクター…『ケイ』が、IDを送ってくれた人物なのだろう。
 短い挨拶に、五樹も手早く返答を返す。
┌神楽五樹────────────────────────┐
|お晩ー。スイマセンなぁ、なんかろくでもない事、アツキが |
|頼んでしもたみたいで                  |
└────────────────────────────┘ 
┌ケイ──────────────────────────┐
|いえ、大した事では…                  |
└────────────────────────────┘ 
┌アツキ─────────────────────────┐
|何ゆーとんや重要なこっちゃろ?             |
└────────────────────────────┘
何か出来の悪い息子をネタに近所のオバサンと井戸端会議に興じる母の姿、のようである。
 ビシリともう一度、篤旗と『アツキ』にツッコミを入れて黙らせ、五樹は改めて全員のデータに目を通す。
┌ケイ────────┐
|ルーン:ティール  |
|特性:喫煙、天誅  |                            
└──────────┘
┌アツキ───────┐
|ルーン:ケン    |
|特性:ボケ     |                            
└──────────┘
「勝利に松明…それに俺が太陽か…」
五樹の独言を聞き止め、篤旗が首を傾げる。
「何ですのん、それ?」
「北欧神話で占いに使われる記号…ルーンの意味や。んー、でもやっぱしアレやな。特性ゆーても俺らの能力は規格外なんやろな」
そう、五樹ならば念動力、篤旗ならば熱を意のままにするその力…噂通りならばそれが表示されてしかるべき、だ。
「願いが叶うなんて気のせいなんとちゃう?」
実際に事件があったとしても偶然が重なっただけなのだろう。
「んでもいっちゃん、それを立証するよーな重大な情報がここに!」
篤旗はおもむろにジーンズのポケットを探ると二つ折りの財布を逆さに振った。
 チャリンと音を立てて落ちる316円、そして万札が二枚。
「これこのとーり。俺の所持金額がおんなし額で反映されとる摩訶不思議!」
見せ物小屋の口上のような口調に画面を覗いてみれば確かに、所持金額欄に20,316とある。
「ほんまや、俺のもやな…」
入力時に、所持金の入力項目などはなかった。
┌アツキ─────────────────────────┐
|な、ケイさんにちーっと妙な事聞きますけど、今、現金なんぼ|
|持ったはります?                    |
└────────────────────────────┘
┌ケイ──────────────────────────┐
|『ケイ』がか?2,253…だな             |
└────────────────────────────┘
まだからくりに気付いていないのか、素直に答える慶悟。
「…ほんまにそーなんやろか?」
力説していた篤旗だが、かなり自信がなくなっている。
「仮にも社会人の所持金が…いや、きっとPC買うたせいやな。きっとそうや…」
まあ概ねはそうなのだが。
 切なさに熱い目頭を押さえる篤旗はすっかり放ったままの五樹。
「んー…まぁ、とりあえずは犯人とっ捕まえんのが目的やもんな」
消化不良を起こしたような感触を無理矢理に押し込める。
┌ケイ──────────────────────────┐
|それがどうかしたのか?                 |
└────────────────────────────┘
『ケイ』が問う…が真実だと思いたくない推測を伝えられずに譲り合う二人に、沈黙が異質な物となる前に、救いの声が割り込んだ。
┌サウス─────────────────────────┐
|こんばんは、本日新規加入された方全員にメッセージを送って|
|います(情報を付与の形で送れるので)          |
|スカーレットさんの依頼にお心当たりのある方は中央広場まで|
|お出で下さい                      |
└────────────────────────────┘
チャット機能は同画面内のキャラで使える筈なのだが、それらしき姿はない。
┌神楽五樹────────────────────────┐
|なるほどなー、こーやって個人別に使える機能が違うねんなー|
└────────────────────────────┘ 
┌アツキ─────────────────────────┐
|さー、元気に犯人におとしまえつけたろかー        |
└────────────────────────────┘
何やら無駄にハイテンションな師弟に疑問を覚えながらも素直に続く『ケイ』であった。


 情報の収集は芳しいとは言えない。
 キャラが実際に犯行…と思しき行動に出た瞬間を目撃した者がなかった為である。
 その代わりに集まる情報といえば、
『商店街に店を出すには一定金額を神殿に納めて権利書を発行してもらわなければいけない』
とか、
『新たな職業の申請は承認されるのに一週間かかる』
とか、
『生産系のバイトは元手が要らないから気軽に出来る』
とか、
『あらおにーさんいい男ねうふふアタシと所帯持ってみない?』
と逆ナンパに逢った『ウルフ』が『YUKI』にしばき倒されるなどの主にゲームにかかる話題がメインである…まぁ当然といえば当然か。
 それでも、しばらくは噂の『ヴァルハラ』世界に馴染むため、と皆それなりに楽しんでいる様子である…が、進行上、ただで済む筈もないのは世の理である。
 その憂き目に遭ったのは…ひたすらに黒い髪のキャラを追い回していた『ケイ』『アツキ』『神楽五樹』のグループであった。
 慣れない操作に遅れがちになる『ケイ』は、人のぶつかりぶつかられながら移動していたのだが、ふと一人になった…画面外から走り込んできた一人に勢いよく二マスをすっ飛ばされた。
 その後に、丸くて黄色い…コインと思しき画像が表示される。
┌ケイ──────────────────────────┐
|所持金が0になった                   |
└────────────────────────────┘
どうやら飛ばされたショックで落としてしまったらしい。
 移動した分だけスクロールした画面内に入り、事態に気付いた『神楽五樹』と『アツキ』が戻ってくる。
 その間に『ケイ』は慌てて元の位置に戻ろうとする…が、『ケイ』を突き飛ばした黒髪のキャラ…子供らしく頭身が低い『日向』がいち早くその間に割り込んで来た。
┌神楽五樹────────────────────────┐
|お前、ぶつかったんならゴメンなさいくらいゆえや?    |
└────────────────────────────┘
『神楽五樹』が呼びかける…が反応はなく、その間に『R』と表記されたキャラが一度コインの上で立ち止まった…そして移動した後に、もうコインはない。
┌アツキ─────────────────────────┐
|待てやお前ら!                     |
└────────────────────────────┘
言われて待つどころか、とっとと逃げ出す『日向』と『R』。
 咄嗟に追う三人だが、ゲームをプレイして長いのか、彼等の小さな、かつ最短距離の動きにともすれば見失いそうになる。
 四方の退路を断たねば捕らえられない。
 他の協力者に連絡の手段を持たない彼等は焦る…が、情報を技能として持つ『サウス』『ジン』『スナイパー』は優秀だった。
 情報を技能としてもっていても、PLが使いこなせなければ意味がない…が、それを割り振られているだけはあり、異変に気付くのも早い。
 東西南北に分けられた区画、その東の位置で動きがあった事を共に行動する者達に告げた。
 特に、通信を技能とするサウスは協力者全員に詳細な位置関係まで送りつける。
┌サウス─────────────────────────┐
|南の噴水のある広場                   |
|ニイドとハガルのルーンが一緒に動いてる         |
└────────────────────────────┘
操作に慣れた者の一日の長…とはいえ、必要な情報だけ選り出す技量は生半可ではない。
┌ジン──────────────────────────┐
|金がまんま移動してんのは…『ケイ』から『R』に…?   |
└────────────────────────────┘
とりあえず、金額の移行にのみに検索を集中していた『ジン』、沈黙の三点リーダーに何とも言えない感情が込められている。
┌スイーパー───────────────────────┐
|お気の毒様です…                    |
└────────────────────────────┘
『ケイ』に向かって情報技能組から一様に慰めがかけられるが、同画面内でなければチャットは機能しない。
 …まあ、所持金2,253はある意味そんなに痛手でもないような気がするが。
 東西南北、有事に即座に対応出来るように散っていた面々は、それぞれ北に向かって移動するが、如何に急ごうにもPC内のキャラの移動速度には限界がある。
┌ちーちゃん───────────────────────┐
|やーん、間に合わないよー                |
└────────────────────────────┘
┌りっちゃん───────────────────────┐
|腕を放せば走れるだろ?                 |
└────────────────────────────┘
┌ちーちゃん───────────────────────┐
|それもイヤー                      |
└────────────────────────────┘
殊に西の端…夕陽がキレイだというデートスポットに赴いていた『ちーちゃん』と『りっちゃん』は現場から最も遠い。
┌英彦──────────────────────────┐
|放ってっていいかコイツ等                |
└────────────────────────────┘
そのラヴラヴカップルに同行していた『英彦』がげんなりと独り言に近い発言で、そのままとっとと移動していく。
 そしてその間、盗難に遭遇した『ケイ』と『アツキ』『神楽五樹』も手をこまねいて居たのではない。
 逃げようとする『R』と『日向』の動きを追う『サウス』指示に従って、小路へと追い詰めていく先に『ウルフ』『YUKI』が行く手を遮った。後退しようとするが、今度は周辺の犬や猫、馬を引き連れた『ライ』が退路を断つ。
┌R───────────────────────────┐
|なんだよアンタ等!                   |
└────────────────────────────┘
十字路を抜けようとした先を押さえられ、『R』が漸く言葉を発した。
┌ケイ──────────────────────────┐
|落とし物は交番へって習わなかったか?          |
└────────────────────────────┘
『ケイ』の項目を囲む蔦の葉が紅葉している…かなり怒っているらしい。
┌日向──────────────────────────┐
|交番ないもん                      |
└────────────────────────────┘
┌ライ──────────────────────────┐
|それもそうだね                     |
└────────────────────────────┘
この上ない事実ではあるので、素直に同意するライ。
 犯人が見つかった時点で追跡に回ってきたらしく、画面上部から登場した『スイーパー』、そして『ジン』が年長者の威厳でもって重々しく言う。
┌ジン──────────────────────────┐
|しかしそれで道理が通るワケでもねーだろ。        |
|人のモンを盗るのはたとえゲームでもマナー違反だろうが。 |
|違うか?                        |
└────────────────────────────┘
┌R───────────────────────────┐
|たかがゲームだろ?必死になってバッカじゃねー?     |
└────────────────────────────┘
┌神楽五樹────────────────────────┐
|ちゃうやろ!                      |
└────────────────────────────┘
ご丁寧に首を左右に振るアクションをつける『R』に最も近い位置に居た『神楽五樹』のキレの良いツッコミが入った…ダメージを計上するようなHPの設定がないのが何やら口惜しい。
┌YUKI────────────────────────┐
|…そう、「たかが」ゲームだよな?            |
└────────────────────────────┘
感情的な意見が飛び出す前に、ぽつり、と言った風で『YUKI』が言う。
┌アツキ─────────────────────────┐
|せやな。あんた等の言う通り「たかが」ゲームや      |
└────────────────────────────┘
┌スナイパー───────────────────────┐
|「たかが」ゲームですよね                |
└────────────────────────────┘
┌英彦──────────────────────────┐
|確かにゲームだな、「たかが」              |
└────────────────────────────┘
┌ジン──────────────────────────┐
|そうだな「たかが」ゲームだな…たとえ、何があっても…  |
|平気だよなお前さん方?                 |
└────────────────────────────┘
┌ライ──────────────────────────┐
|それじゃぁ…悪魔に代わっておしおきしてあげよう♪    |
└────────────────────────────┘
何処までも冷静な人々は答える間もなく立て続けに問いかけると同時、じり、と包囲を狭める…進退窮まった二人の項目が、徐徐に青く染まっていく。
 と、同時にその輪に挟まれる形になった協力者達の蔦も青みを帯びている。
┌ウルフ─────────────────────────┐
|なんだかわかんないけどとにかく謝れ(>_<;)        |
└────────────────────────────┘
┌ケイ──────────────────────────┐
|今ならまだ取り返しがつく!多分!            |
└────────────────────────────┘
実際被害を被った『ケイ』にまで忠告を発せさせてしまうほどに…抗しがたい迫力と圧力があった。
 お陰で、聞いてもいないのに犯行の動機から何からぺらぺらと喋ってくれたのは有り難いが。
 彼等の曰く所、最初はたまたま…『日向』が人にぶつかった時に、所有アイテムや所持金を落とさせてしまうのだという事に気付いた。
 相手が気付かぬままに行ってしまったので『R』が拾い上げた翌日、それと同額の臨時収入が入ったので味をしめ…という二人は、あまり豊富でない語彙でそう述べると、出来る物なら平身低頭の勢いで所持金を置き、哀れになった『ウルフ』が道を開けると脱兎で逃げ出した。
┌ライ──────────────────────────┐
|心を尽くせば、理解してくれるものだね♪         |
└────────────────────────────┘
いや、それはどうかと…果たして脅迫より性質が悪い。
 そして。
┌ちーちゃん───────────────────────┐
|やっと着いたー♪                    |
└────────────────────────────┘
┌りっちゃん───────────────────────┐
|…何かあったのか?                   |
└────────────────────────────┘
ようやく、『ちーちゃん』『りっちゃん』が合流した時には、解決に至った経緯について、誰も口を噤んで語らなかったという…。

 後日。
 『スカーレット』からは『ちょーサンキュ♪』という表題のメールが関係者全員に送られた…彼女の落とした財布は、交番に届け出されていたらしく、無事手元に全額が戻ったそうだ。

 が。
 ゲーム内の現象が、己が現身に及ぶという噂のネットゲーム『ヴァルハラ』…その中に貴方達の姿は映されたままですが………さて?




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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【0389/真名神・慶悟/男/20歳/陰陽師】(特性:喫煙、天誅)
【0527/今野・篤旗/男/18歳/大学生】(特性:ボケ)
【0724/日下部・敬司/男/44歳/フリーカメラマン】(特性:喫煙、情報)
【0751/遠野・和沙/男/22歳/掃除屋(いわゆるなんでも屋)】(特性:清掃、情報)
【0703/神楽・五樹/男/29歳/大学助教授】(特性:ツッコミ)
【0476/ライティア・エンレイ/男/25歳/悪魔召喚士】(特性:使役)
【0365/大上・隆之介/男/300歳/大学生】(特性:ナンパ)
【0555/夢崎・英彦/男/16歳/探究者】(特性:裕福)
【0767/浅田・幸弘/男/19歳/大学生】(特性:ツッコミ)
【0165/月見里・千里/女/16歳/女子高校生】(特性:天然)

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■         ライター通信          ■
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………多ッ!
列記してみて己の所行におののく北斗に御座います…さて、今回はちょっと毛色の変わった依頼で御座いましたが如何でしたでしょうか?
相も変わらず遅筆なライターで平身低頭お詫びするしか…ッ!なんとも微妙に特性を使い込めなかったり、謎のまま捨て置いてしまった部分があったりとかですが、少しでも楽しんで頂ければと願っております。
苦情・提言、どうぞ遠慮なくお寄せ下さいませ。

ご参加ありがとうございました。
それでは、また時が遇う事を願いつつ。