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壊れた季節の中で【完結編】
貴方が消えたあの日から、私の四季は止まっている――
◇
花房翠は、恋人・保月真奈美が眠っている部屋を訪れた。
起こさぬようにそっと扉を開けると、ちょうど真奈美がベッドから降りようとしているところだった。
「マナ…もう大丈夫なのか?」
ホッとした表情で駆け寄る翠に、真奈美は少し疲労の色が浮かんではいるものの、笑顔を返す。
「うん。心配かけてごめんね、翠ちゃん」
「いや、マナが無事ならそれでいいさ」
翠は、くしゃりと真奈美の髪をなでた。
ベッドにふたり並んで座ると、さっそく真奈美が質問する。
「なにか調べてきたんでしょう?真奈美にも教えて」
「マナは首突っ込むな…と言いたいところだけど、ここまで巻き込まれてて、そんなこと言えねぇか」
苦笑する翠に、真奈美はコクンとうなずいた。
翠の情報を聞き終え、真奈美は珍しく真剣に考え込んでいた。
「どうした?何か気付いたか?」
「うん…あのね、千尋さんと話がしたいんだけど、ダメかなぁ」
「千尋?」
真奈美が言っているのは、第1発見者の橋本千尋のことに相違ないだろう。
翠自身が直接話を聞いたが、あまり有力な情報を持ってはいなかった。
しかし、真奈美にも何か思うところはあるようだ。
「橋本千尋なら、この隣の部屋で休んでるよ。ひとりで大丈夫か?」
いたわるような翠の言葉に、真奈美は微笑を返した。
「うん。千尋さんは犯人じゃないと思うし…ひとりでも大丈夫。それに、何かあったら翠ちゃんが絶対守ってくれるでしょ?」
「当たり前だ」
翠が、コツンと真奈美の額を小突く。
「俺は、向かいの草間の部屋に行ってくるからな。何かあったら大声で呼べ。飛んで行くから」
「ありがとう」
真奈美の笑顔に、翠は安堵のため息をもらした。
本当に、もう大丈夫そうだ。
◇
翠が草間のいるという部屋を訪ねると、草間武彦は客室の1人掛けのソファに腰掛けていて、ちょうど煙草に火をつけたところだった。
だが彼は、テーブルの上の高価そうな陶器の灰皿に、すぐに煙草を押しつける。
翠が入ってきたことにも気付いていない様子だ。
「……草間」
声を掛けると、草間は弾かれたように顔をあげた。
「ああ…何か手がかりは見つかったか?」
「いや…さっぱりだ」
かぶりを振りながら、翠は部屋を横切り、窓の方に歩み寄った。
そこから『秋』の庭を見渡すことができる。
「さっきの男は…誰だったんだ…?」
先刻、サイコメトリーの能力を使って見えた《ヴィジョン》を、再び思い浮かべた。
『秋』の庭。
遠藤が倒れていた場所とまったく同じ場所に倒れ伏す、別の男。
一体、この場所で何があったというのだろうか?
さっぱり見当がつかない。
テレビドラマや小説に登場する名探偵には程遠いな、と、翠はひとり苦笑した。
「なぁ草間…俺、犯人を特定する決め手がねぇんだ」
「決め手?ということは、だいたいの目星はついてるのか?」
鋭い眼差しを送ってくる草間に、無意識のうちに目を伏せる。
「…いや」
目星などとは言えない、ただの予想ならばあるのだが、それではどうしようもない。
相沢親子の落ち着き様が、不自然な気がする。
縁も、春恵も、忠道も。
「なんとなくの直感…それだけだよ。だから草間、あんたの助けが必要だ」
草間の向かいに腰を下ろし、翠はまっすぐに探偵を見据えた。
「俺の力を貸す。だから、なにか確証が持てるモノを見つけよう」
こうなってしまった以上、きちんと犯人を見つけたいと切に思う。
そうしなければ、自分を許せない。
――だが。
草間は笑った。注視していなければ見逃してしまったかもしれない、小さな笑み。
「…あんた、何か気付いてるのか?」
翠の問いに、草間は自らの左手をさしのべた。
「これは学生時代から愛用している腕時計だ」
草間の左手首には、シンプルな時計がはめられている。
「それがどうした?」
「これをサイコメトリーしてみてくれ」
有無を言わせぬ口調に、翠は眉間に深くしわを刻んだ。
こんな草間の態度は珍しい。
しかし、草間の学生時代といえば――相沢縁。彼女が関係してくるはずだ。
「…わかったよ」
呼吸を止めて、翠は右手を伸ばした。
安物そうだが、大切に使われているであろう腕時計に触れた瞬間。
翠の脳裏を、腕時計の持つ記憶が駆けめぐった。
◇
大学時代、草間武彦はあまり真面目な学生ではなかった。
学校に出てきても、たいてい中庭のベンチで煙草を吸っているか、サークル(友人に無理やり入れられた推理小説研究会、通称ミス研である)の部室で寝ているかのどちらか。
授業にはほとんど出席したことがなく、心優しき友人のノートだけが頼りだった。
そんなある日のこと。
『天高く』の言葉通り、澄み渡る青空の下、草間が読書をしながら煙草を吹かしていると、突然声をかけられた。
「おーい、武彦」
その声の主は、断りもなく草間の隣に腰を下ろすと、馴れ馴れしく肩を組んでくる。
「あんまり本ばっかり読んでると、そのうち本になるぞー?」
「そいつは良い。なれるものなら、是非なってみたいね」
「そしたらオマエ、世界びっくり人間コンテストで優勝できるぜ」
「…の前に裕樹(ゆうき)、首が絞まってる」
こんな風に軽口を叩き合える程の仲なのは、このキャンパス内ではごくわずかであった。
サークルに入るキッカケを作ったのはこの男、尾藤裕樹(びとう・ゆうき)である。
入学してすぐに知り合い、気付けば大学にいる時間の大半を、この男と過ごしていた。
「ところで、どうなんだ?就活のほうは」
裕樹の拘束から逃れた草間は、本を閉じ、吸い終わった煙草を手近の灰皿に放り込む。
入学してから3年と少し。順調にいっていれば、就職活動も終わりに近づいている頃合いだ。
「まぁ留年続きの武彦には無縁な話だろーけど…」
「…五月蠅い」
からかうような口調の裕樹を一蹴して、草間は新しい煙草に火をつける。
その横で苦笑しながら、裕樹は大きくVサインを作った。
「小さい所だけど、芸能プロダクションに所属することが決定いたしましたー」
「そうか。良かったな」
裕樹は根っからの芝居好きで、役者を目指して上京してきた男である。
彼が演劇サークルに所属して、芝居に打ち込んでいる姿をずっと見てきただけに、所属先が決まってホッとした。
まるで父親のような心境だな、とひそかに苦笑する。
「ホント、武彦にも感謝してるよ。ありがとな」
「ああ。いつかお前が有名になったら、3倍くらいにして返してくれ」
「ははっ、任せとけって」
これから卒業論文の指導を受けると言って裕樹が去った後、再び草間は本を開いた。
取り立ててどこが好き、というわけでもないのだが、惰性で読み続けている作家の新刊である。
「『世界が罪と悲しみでできているというのなら――』」
ふいに、背後から、草間が読んでいる部分を朗読する者が現れた。
その存在に、気付いていなかったわけではない。
気付かない振りをしていただけだ。
「『私はもう、生き続けることは出来ない』――だって。あなたもそう思う、草間くん?」
その女性の名は、相沢縁(あいざわ・ゆかり)と言う。
「裕樹なら、研究室に行ったぞ」
「知ってるわ。あとで逢う約束、してるから」
彼女こそが、草間がミス研に入るハメになった『裕樹の』口実だ。
縁は童顔で、草間と同い年にはとても見えない。だが外見とは裏腹に、かなりしっかりしている。
そんなところが良いのだと裕樹は言うが、草間にはよくわからない。
「おまえは、就職決まったのか?」
視線を合わせようとしない草間の問いにも慣れた様子で、縁は笑った。
「私は、父の会社にいくから」
「そう、だったな…」
その時視界の端に映った縁の表情が、今にも泣き出しそうだったので、草間は思わず振り返る。
「相沢…」
だが、その言葉を遮るように、遠くから縁に声をかける者がいた。
「縁先輩!」
「…彼、サークルの後輩でね、近所に住んでる幼なじみでもあるの。じゃ、私もう行くわね」
後輩に手を振り返し、簡単な説明を残して縁も去った。
行き場をなくした右腕が宙をさまよい、苦笑する。
しかし、唐突に現れては唐突に去るこのカップルが、草間は嫌いではなかった。
裕樹と縁が卒業した2年後、ようやく草間も卒業論文なるものの制作を始めていた。
そのころになると、裕樹はテレビドラマにも良く出演するようになった。
草間はそういう方面には疎いのでよくわからないが、新人としては異例のスピードで若手トップクラスに登りつめたと、再履修のクラスで一緒になった名前も知らない少女が言っていた。
縁の実家である相沢貿易も、貿易会社として不動の地位を気付いていた。
そんな、ある秋の日の午後のことである。
『ユウガタ5ジ シリツコウエン ケンセツヨテイチ デ アオウ ユウキ』
相変わらず唐突に、裕樹からポケベルのメッセージが届いた。
市立公園の建設予定地とは、縁の家の近くにある広大な敷地のことである。
確かに、そこならば人気も少ない。
いまやトップスターの仲間入りをした裕樹も、お忍びでやってくるにはちょうど良いのだろう。
(久しぶりに会ってやるか)
ここ数ヶ月、互いの近況報告すらしていないことに思い至り、草間は出掛けることにした。
そのころには知人のツテで、ある興信所に住み込みでバイトをしていたので、所長に断って約束の1時間前に興信所を出る。
おそらく今日は縁も来ているはずだろう――そんな風に思案しながら、約束の場所にたどり着いたのは、待ち合わせ時刻のちょうど5分前だった。
いつも遅れがちな草間にしては珍しいことだ。
刺すような冷たい風の中、薄いコートの襟を掻き合わせて、裕樹を待った。
そして、『建設予定地』と表示してある低いフェンスに腰掛け、6本目の煙草が燃え尽きるころ。
「草間くん!」
予想だにしなかった方向―公園予定地の中から、縁が真っ青な顔をして走ってくる。
何かあったのは明白だった。
もともと生えている木々や、工事に使われる予定の機材などで遮られて、奥の方は見通せない。
「救急車…ッ、裕樹が、裕樹が…!」
「落ち着け、相沢」
「だって裕樹が死んでるのよおぉぉぅ…!」
最後のほうは、嗚咽にまじって聞き取れなかった。
死?裕樹が?
頭を鈍器で殴られたかのような衝撃が走る。
その瞬間に、草間は駆けだしていた。
すっかり葉を落とした木々の向こう、凍える土に赤黒い血を流し、地に倒れ伏しているのは――
「裕樹…」
絞り出した声は掠れていた。
頼りない足取りで近寄り、流行最先端のファッションに身を固めた友人に触れる。
もうその体は冷たくなっていたけれど、割れた額からはいつまでも鮮血が流れ続けていた。
◇
自分の見た映像に、翠はただ圧倒されるばかりだった。
いまだかつて、こんなに鮮明なヴィジョンを見たことがあっただろうか。
「その後に、建設予定地を相沢家が買い取ったのさ…そして建ったのがこの屋敷だ」
自嘲気味に、草間は唇を笑みの形にした。
殺人事件が起きたような場所を、市としても公園にするわけにはいかなかったのだろう。そして、買い手が相沢貿易だったと言うことも手伝い、土地はあっさりと相沢のものとなった。
「それで、裕樹って人を殺した犯人は、捕まったのかよ…?」
翠の言葉に、草間は力無く首を振る。
「裕樹のことも見えたのか…いや、犯人は捕まっていない。そして捕まることもない」
「ってことは…」
脳裏には、あるひとつの答えが浮かんでいた。
それは、すなわち――
「草間。早くしないと、マズイかもしれない」
「だから俺は来たくないと言ったんだ…」
「ふざけんな!」
頭を抱える草間を、翠は一喝する。
「おまえなぁ…いい大人が逃げてんじゃねぇ!早くしないと、犯人が死んじまうかもしれねぇぞっ」
その台詞に、草間が顔をあげた――稲妻に撃たれたかのような唐突さで。
「そうだな…これ以上、死なせてたまるか」
ニッと不敵に笑い合い、翠と草間は客室を後にする。
そして、向かいの千尋の部屋の扉を激しく叩いた。そこには真奈美がいるはずだ。
「マナ、全部わかったぜ!早く、一緒に行こう!」
勢い良く扉を開け、足音も気にせず入室すると、千尋のベッドの横に椅子を置き座っている真奈美の手を取り、立ち上がらせた。
「す、翠ちゃん!?」
戸惑っている様子の真奈美に、翠の後ろから草間が言葉を添える。
「犯人とご対面と洒落込もう」
「えっ、えっ…どういうことなの〜?」
さらに混乱している様子の真奈美を連れ、翠たちは縁を探して館中を走った。
そして――。
◇
翠と真奈美、そして草間がたどり着いたのは、相沢縁の部屋だった。
「やっぱり、縁さんが…?」
真奈美の問いを、翠は否定も肯定もしない。
ただ草間と視線を交わすと、コンコンと2回、扉をノックした。
「どうぞ」
堂々とした縁の声が返ってくる。
翠に代わって草間が扉を開け、3人は縁の部屋に足を踏み入れた。
寒々とした、殺風景な部屋だった。
デスクの上には写真立てがあり、そこに写るのは、若き日の草間と、縁と――
「裕樹…」
「覚えていた?草間くん…」
苦しげに呟く草間と懐かしそうに目を細める縁に、ただ一人事情を飲み込めていない真奈美が、目で翠に助けを乞う。
「忘れるわけがないだろう…唯一無二の友人だからな」
「そうね。私にとっても貴方にとっても、かけがえのない人だったから」
草間と縁のやりとりを見守りながら、翠は(後で説明する)と真奈美に耳打ちした。
「どうして、こんなことをした?」
草間の問いかけに、縁は悠然と微笑んでみせる。それまで腰掛けていたベッドから立ち上がると、草間の元に歩み寄った。
「それは、裕樹のこと?それともこのパーティのことかしら」
「…どちらも、だ」
ついに出たパーティという言葉に、翠と真奈美も耳を澄ませる。
縁は不自然なくらいに明るい笑みを浮かべ、
「ふふふ…どうして私は《あの時》――罰せられなかったの?相沢の名のせい?」
(ああ、やはり――)
この女は、あの公園建設予定地で恋人を殺したのだと、翠は気付いた。
「だから、こうしてあの時と同じ状況を作り、貴方を呼び――今度こそ」
「俺に、お前を告発しろと?」
草間の言葉に、縁はゆっくりと首を縦に振った。
事件の種を明かせば、それは数年前の、尾藤裕樹(びとう・ゆうき)の死が起因する。
別れ話のもつれから恋人を殴り殺してしまった娘がいた。
だが娘の背後には、国内でも最大級の企業が存在していた。
そのため事件はうやむやのまま闇に葬られ、娘の罪悪感は行くあてを無くし――
「私の季節は、裕樹が死んだあの秋のまま、止まっているの」
縁の指先が優しく草間の頬を撫で、探偵の表情が硬さを増す。
それから縁は、窓を開けバルコニーへと歩み出た。
ここは3階だ――もし落ちれば、打ち所が悪ければ死に至ることもあり得る。
「縁さん」
縁が何をしようとしているのかに気付いた翠は、とっさに駆け寄ろうとするが――
それより先に、白いコートを着た人影が、横から縁を羽交い締めにした。
「あっ…」
その人物が誰なのかに気付いて、翠は目を丸くする。
「止めて下さい、縁先輩。僕はあなたに死んで欲しくて、協力したわけではないですからね」
それは、死んだはずの遠藤慎二だった。
草間は、壁にもたれ大きく息を吐く。
そして、良く通る声で一言だけ、縁に向けて語りかけた。
「相沢――おまえの季節を止めてしまったのがお前自身ならば、再び動かすことが出来るのもお前だけだ――だから戦え。俺も、協力するよ」
◇
その後縁は、草間と遠藤と共に屋敷の奥へと消えていった。
草間曰く、今後のことを話し合うため両親の元へ、という話だった。
草間が付いているのならば、大丈夫だろう。なんとはなしに、そう思った。
怪奇探偵はなにも語らなかったが、サイコメトリーしたヴィジョンと縁の話から想像するならば、裕樹という男が死んだとき、草間は『逃げた』のだろう。
友人の手にかかって友人が死に、彼はどうすることもできなかったのだ。
現実を見つめることも、そしてそれと戦うことも。
庭を見渡しながら物思いに耽っていると、帰り支度を済ませた真奈美が、館から出てくるのが見えた。
草間から過去の経緯を聞いたらしく、悲しげな表情をしているが、いつものようにスルリと腕を絡ませてくる。
「ねぇ翠ちゃん。今度の件は結局、縁さんの狂言だったんだよね――草間さんに、縁さんの罪を告発させるための」
「ああ」
翠がそう返すと、真奈美は大きなため息をついた。
「なんだか難しいね。真奈美にはよくわかんない…」
「…わからなくてもいいさ」
独り言のように言って、翠は『四季の館』を見上げた。
壊れた季節の中に建つ、白き館――相沢縁の『罪』の象徴。
そして彼らは、手を繋いで歩き出した。
――いつかまたこの場所に、美しい花が咲き乱れる春が来ることを願って。
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
【0086/シュライン・エマ/女/26歳/翻訳家&幽霊作家+時々草間興信所でバイト】
【0365/大上隆之介(おおかみ・りゅうのすけ)/男/300歳/大学生】
【0375/小日向星弥(こひなた・せいや)/女/100歳/確信犯的迷子】
【0487/慧蓮・エーリエル(えれん・―)/女/500歳/旅行者(兼宝飾デザイナー)】
【0523/花房翠(はなぶさ・すい)/男/20歳/フリージャーナリスト】
【0555/夢崎英彦(むざき・ひでひこ)/男/16歳/探求者】
【0633/保月真奈美(ほづき・まなみ)/女/22歳/タッチセラピスト】
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■ ライター通信 ■
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たいへん永らくお待たせいたしました…!
担当ライターの多摩仙太でございます。
これにて『壊れた季節の中で』シリーズ完結と相成りました。
ほとんど全員の方に第1話からお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
今回は大きく分けて3つに話が分かれております。
いわゆるパラレルな展開なのですが、事件の本質的なところはすべて同じです。
また、2PCで会話している場面は、そのお相手の方の文章を読むと、その時の相手の感情などがわかるという…多摩仙太初の試みです(笑)
お暇なときにでも、他の参加者さんの文章を読んでいただけると、さらに楽しんでいただけるのではないかと思います。
ちなみに、事件の真相などではっきり書いていない部分(特に、草間の過去の部分でしょうか…)に関しましては、みなさんに想像していただいて、それが真相ということでよろしくお納め下さい。
また、どうしてもはっきりとした解答が欲しい場合には、私のホームページやテラコンのメールなどで質問して下さいませ。
ほとんど全員が『犯人』は見抜いていたようですが、動機に関してはやはり難しかったですね。
実を申しますと、続けていくうちに予定とかなり違う展開になってしまいまして(汗)
結果的には上手く完結したと思うのですが…いかがでしたでしょうか。
感想などなどお待ち申し上げておりますので、よろしくお願いいたします。
花房翠さん。
サイコメトリーがすごく有効に使えた依頼でしたね。
真奈美さんとの描写、とても楽しかったです。ありがとうございました。
次回は11月頃に新作を発表いたします。
詳細はホームページにてお知らせしておりますので、よろしければチェックしてみて下さいませ。
それでは、みなさま本当にありがとうございました。
心よりの感謝を込めて…。
2002.10.16 多摩仙太
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