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調査コードネーム:ガラテアの啼く声(復讐の三女神4)
執筆ライター :立神勇樹
調査組織名 :ゴーストネットOFF
「くそったれ! 俺の「陣魔法」のプログラムをガラテアに詰め込みやがったな!」
テトラシステム・ジャパンの一室で、男が肩まで伸びた髪をかきむしりながら、目の前にいる女に怒鳴りつけた。
「ハッキングされて盗まれる方が悪いんですわ。ティシポネ。とられたくなければもっとセキュリティに気を配って、わたくしから隠しておけばよろしかったんですわ」
読みかけの本から目をはずすことなく、復讐の女神の首領であり、世界的なソフトウェア会社の頂点に立つ女性がさらりと言い捨てた。
「それに、あの魔法のプログラムはゲームを面白くするにはうってつけの「おもちゃ」でしょう? あれならアレクトでも私だって使えますもの」
「なんだと? じゃあガラテアをコントロールしてるのはアレクトか!」
小うるさそうに眉をしかめる女性に、ティシポネはさらに怒鳴りつける。
「一日に一人。なかなか順調なペースではなくて? 大して面白い事がない最近ですけど。このゲームの結果は興味深いですわ。それに異能者の戦闘データを集めるには、絶好の機会だと思いませんこと?」
「ふざけるな、お前がいうゲームに勝っても負けても、あいつは「救われ」ない。――どっちにしても、それだけ長時間のコントロールしていれば負荷が発生する。それに耐え切れるわけが」
そこまで言いかけて、ティシポネは息をのみ顔を青ざめさせた。
「そういうことですわ。ゲーム終了後のデータ回収、たのみましたわよ」
気持ちの悪い話だった。
12月に入ってから、聞くだけで気分が悪くなる事件が増えた。
これもそのうちの一つだった。
最近都内を騒がせている連続殺人事件。
一日に一件のペースで発見される遺体のどれもが手足、あるいは首を「ありえない力」でねじ切られて殺害されているらしいという噂で持ちきりだ。
実際のところはどうなのか、警察が発表しないのでわからないが、発見者を語る人間の、無責任な情報がネットに充満している。
ゴーストネットにいればいやでも目にせずにはいられない。
――いや、殺人というべきなのだろうか。
殺されているのはいずれも「人のフリ」をして生きている闇の種族なのだから。
顔をしかめる。
被害者として名前をあげられるどいつもこいつも「良い噂」を聞かないヤツばかりだ。
それこそ、異能者に良い感情をいだかない輩に付けねらわれるような。
悪い化け物を裁く正義の味方気取りなのか?
意味なくリンクをクリックして電脳の海をわたりあるく。
【[1224] みたんです!! 投稿者:TEA 投稿日:2002/12/1x(Fri) 09:36:56 】
信じられないだろうけど、見たんです!
殺人の場面を。
白い髪に蒼い目をしたすっごい美人が、血まみれでビルから出てきたんです。
人間じゃない、まるで人形みたいな顔した女の人!
びっくりして隠れてたら携帯電話で何か話してて。
しばらくしたらパトカーがきて例の殺人だってわかったの!
ティシポネとかメガエラとか言ってたけど。あれって、あの噂の「Fulies」かなぁ?
だったら彼らの復讐劇なのかなっ!
だれか情報もってたら教えて!
「白い髪に青い眼ね」
そういえば、そういうハッカーの集団もいたな、と。背筋に悪寒が走った。
今まで聞いた手口も相当荒っぽかったが、今回は極めつけだ。
ここまで騒ぎになれば警察ももう黙ってはいないだろう。
なぜこんな強引な復讐を続ける?
まるで勝ち目のない何かに追い立てられているように。
――追い立てられている?
何に?
ブラウザを閉じる。
ネットができてからというもの、世の中なんと無責任に事件をエンターテイメント化する人間が増えたことか。
新聞やニュースより早い情報が電子の海を行き交う。
事実の信憑性や、言葉の内容を配慮されないままに。
武神一樹はTEAの書き込みを思い出して、ため息をついた。
しかし、真実もあるのだと。
白い髪に蒼い瞳。それはかつて寒河江深雪から聞いた「アレクト」の容姿そのままであった。
その謎の女が「ティシポネ」と「メガエラ」というキーワードを言ったというのならば、まずFuliesが絡んでるとみて間違いはない。
「これ以上の殺戮は止めねばならん。ましてそこにFuliesの名が出ては尚更だ」
誰に聞かせるでもなくつぶやく。
パソコンの脇にある机におかれた煎茶はとっくの昔に冷たく、そして渋くなりきっていた。
住み込み店員である草壁さくらが入れてくれたものだ。
滅多に飲み残す事などしないのだが、どうやらいつの間にかブラウザを見ながら考えに沈んでしまっていたようだ。
たとえば、今後の事を、だ。
人差し指でめがねを押し上げる。
知性を感じさせる、切れ長な瞳の奥で意志の光がきらめいた。
(今後の彼らに対する態度を決める為にも、この事件を止めて真相を追求せねばな)
最近とみに派手に動くようになってきた、Fulies。
最初は知る人しか知らない話題であったが、いつのまにかネットを知っているなら誰しもが知る悪名へとなりつつあった。
このままでは、世間に知らない者が居ないほどの存在になるのは時間の問題だ。
否。そうなる前にメガエラ――キアラがつぶすか?
眉間にしわを寄せる。
黒髪の女性が黄色い薔薇の花びらの奥から、ほほえんでいるシーンが脳裏に鮮やかによみがえる。
止めなければならない。
復讐は勿論、彼らのこの馬鹿げた異能者狩りをも、だ。
まるで中世の魔女狩りを再現するように、彼らは異端者を疎み、排除しようとしている。
――その憎しみがもっとも強いのが、アレクト。
寒河江深雪が言っていた言葉を想い出す。
と、電話が鳴った。
今にしては珍しいダイアル式の骨董的価値のある電話だった。
勿論携帯電話も持っているのだが、家の中位、電子の呼び出し音ではなくベルの音がする方がいい。
そんな訳で便利不便を別として、置いているのだ。
受話器をとる。と、案の定予想していた人物であった。
『ご無沙汰してます。その切はどうも』
典型的日本人の挨拶が受話器を通して耳に入り込む。
警察庁の特殊犯罪調査官の榊千尋であった。
『"絡んでる"そうなので、挨拶だけでもと想いましてね。どうです?』
くすん、と鼻の奥をならすような柔らかい笑い声がした。
「現状の情報のみでは、犯人がFuliesを狙っているのか、それとも操られているのかはわからんな。とにかく事情が判らない事には結論はだせん」
いつものように淡々と返す。と、一拍遅れて榊がでしょうね、と返した。
電話の向こうでうなづいてる榊が予測できた。
『実の所、警察のサーバに11月末にハッカーが進入しましてね。ウチの資料の半数以上は無事だったのですが。たった一つ、私が追いかけて……そのまま捕まえ損なっている凶悪な、異能者24人のリストのみがコピーされ奪われた形跡がありました……いえ、むしろそれだけを狙ってハッキングをかけたのではないかと。ウチの情報犯罪調査官が言ってました』
「榊が、狙う犯人のリストだけ、だと?」
『ええ……遺体には例外なく身体のどこかにナイフで傷が刻んでありました。ギリシャ数字を1から順番にね』
声がいつもより、一段低かった。
おそらく彼は笑っては居ない。
それもそうだろう。追いかけていた犯人を横取りするように、別の殺人者に、しかも、ご丁寧に順番に殺されて行っているのだから。
「みすみすやられた訳か」
『警察は万能ではありませんよ。証拠もないのに追い回す事はドラマでもない限り無理です。ましてや相手は人間を殺す事になんら痛痒を感じないような輩ばかりですからね。部下は道具のように適材適所に配置して使うべきですが、道具にしてはいけない』
つまり部下の身の安全を考えると、深く立ち入る事もできないような相手だった。という事だ。
警察の……おそらくはそれなりの術者に身の危険が及ぶ事が多い。そんな異能者達相手に、惨殺の犯人……おそらくアレクト……はどういう手段を講じて殺害したというのだ。
湯飲みの縁をはじく。
乾いた音が室内に響いた。別に意味はない。いらだちにも似た思考の停滞を解消したかっただけだ。
『どうするおつもりです?』
「どうもこうもないだろう。犯人を補足するしかない」
補足できたら、彼女を強行に走らせている原因を封印して、彼女に事情を聞くまでだ。
と、榊がため息をもらした。
『今日は24日です。つまりリストは今日までしかない』
その言葉を聞いて、胸がむかついた。
つまり犯人はこの夜に……クリスマスイブに会わせて復讐を完成させようとしているのか?
様式美というが、犯人のやりかたを様式美と言いたくはなかった。
「ということは、次に誰が狙われるか判っているのか」
武神の言葉に、榊はまるで決められたセリフを言うように、無感情で抑揚を殺した声で淡々と告げた。
かつて世田谷で事件が会った。
一家3人が殺害された事件だった。
母親と父親、そして息子が鋭利な刃物のようなもので身体をずたずたに切り裂かれていたという。
たった一人生き残った娘も、全身不随となりベッドの上から起きあがれないままの状態が続いているという。
事件が起きたのは――奇しくも娘の誕生日であったという。
現場には血まみれの遺体と、憎しみに目をぎらつかせ、息も絶え絶えの少女――そして血にまみれた食べかけのケーキ。
司法解剖の結果遺体の胃からは、ケーキの破片はみつからなかったという。
つまり犯人が……家族を殺し、そして死にかけた娘の前で……血にまみれたケーキを、おそらく嘲笑しながら食べていたのだろう。
『そいつが二十四人目の容疑者です。悪魔を召還してそいつの風を使って人や建物を破壊しては、人間が逃げまどい、悲しみ、怒り狂う反応を見て楽しむ……そういうヤツです』
山奥の過疎村の小学校が一日にしてまるで竜巻にあったように、中に居る生徒や教師もろとも切り刻まれた怪事件。
駅のホームで恋人の目の前でいきなり全身から血を吹き出して倒れた女性。
それらは「かまいたち」や「自然現象」などで片づけられていた事件だったが。
(実際は同じ人間の、仕業か)
無性に胸の奥が苦しかった。
溶岩を押し込められたように、重苦しく、焼けただれるように熱い。
調停者としての自分に、あるいは自分という存在をあざ笑うかのように起こる事件に。
いらだちを感じていた。
『そうそう。生き残った娘の父親というのが、テトラシステムの日本支部の総務を任されていた男らしくてね。娘はテトラが買収した病院に入れられたとか言う噂は聞きました……場所は……残念ながら我々には「わからなかった」のですがね』
つまり、テトラシステムの最高責任者であるキアラが圧力をかけたのか、ハッキングで書類すべてを改竄してアレクトの存在を世間から隠したのか――否、おそらく両者であろう。
(警察の情報のみを鵜呑みにするのは危険だな)
ともかく、彼女に事情を聞く。
彼女に対する態度はその事情次第で決めるのみだ。
――倒すか……保護か。
電話を置き、着流しの袂に両手を入れて腕を組む。
「張達が許されて今回は許されないなど言わせんよ。少なくとも原因をあやふやにしたまま葬り去るようなまねだけは絶対にさせん」
切れた電話の向こうにいる榊――彼の上に居る御統綺陽子に、その背景に横たわる暗闇に向かって。
武神は低く、だがしっかりとした声でつぶやいた。
たどれる糸は一つ。
ティシポネを名乗る男――榊千暁――Fuliesの一員である彼ならば。
今回の事件にFuliesがどう絡んでいるか知っているに違いない。
「メールを出して……連絡を取るか」
相手が素直に応じるとは限らないが。彼ならば来るだろう。
敵に抱くにしては妙に信頼にみちた、だが、完全に信頼と言い切ることもできない感情を抱いたまま。
武神はキーボードの上に指を置いたのだった。
い。
茶色を基調とした、薄暗いカフェの店内にかろうじて聞こえる程度の音量で、ピアノの音が流れている。
カッシーニが作った聖母をたたえる曲、アヴェ・マリアだ。
か細い女性ソプラノの声が、まるで至上の楽器のように歌詞を綴っている。
遮るものもない海から、夕暮れの薄紅に染まった光が店内に射し込み、中に居る三人の男達の陰影を際だたせている。
それは聖なる夜に似つかわしく、荘厳で、張りつめた光景であった。
中でも際だって顔立ちの良い黒髪の青年が、暁けの星のような黄金の瞳に光をたたえながら、唇を緩やかに動かした。
「どうやら、役者がそろったようですね」
斎悠也だった。
悠也は雪花石膏でつくられたと見間違えるほど白く、そしてしなやかな指を絡ませ、その上にあごを乗せてカウンターに寄りかかったまま腕組みをする男に視線を向けた。
男はかろうじて目視できうる程度に眉をひそめ、そしてうなづいた。
「まず聞こうか。今回の一件にFuliesはどう絡んでいるのだ?」
何事にも揺るがない、強い意志を感じさせる声で武神一樹は「敵だ」と自分に宣言してきた茶髪の青年にとう。
メールで連絡を取り、この場所を指定されたのだ。
答えるつもりがないといわせはしない。
答えるつもりがないのなら、最初から自分に接触する必要がないのだから。
「ずいぶんとストレートなんだな」
整った顔を道化めかせている黄色いサングラスを取り、片手でもてあそびながら榊千暁――ティシポネは肩をすくめた。
「答えるつもりがないなら、最初からこの場所に現れたりはしないだろう」
「ふん、わかっている答えを聞くのもどうかと想うがな……俺は今日はスケジュールに押されてる。できるだけ手短に頼むぜ」
ティシポネはサングラスのつるを指先でつまんでは開き、開いては閉じる事を繰り返す。
「聞くまでもないだろ? 俺らが絡んでるとわかってるからあんたらが出てきたんだろ?」
すねた様に二人から顔を背ける。
「まあ、俺は本意ではないがね。すべてはアレクトが望み――キアラがしくんだ事だ。俺は単なる審判にすぎない」
「審判、とは?」
姿勢を崩さず悠也がとう。
緑色の瞳が、悠也の金色の瞳を一瞬かすめた。
それだけで答えは十分だった。
戦いには審判は必要ない。審判が必要なのは――ゲームだ。
「キアラの都合も、アレクトのひねまがった利己主義にも興味はない。だが、今キアラに消えられては俺にしてみれば不味いんでね」
突き放すような、それでいてどこか空虚なティシポネの言葉に武神はため息をついた。
「お前なら、少しは話がわかるかと想っていたが」
吐き捨てる。
刹那、ティシポネが傷ついたような表情をした。
もっともそれは一瞬の出来事であり、気をつけていなければ見落としてしまうほどのささやかな変化だった。
「買いかぶってくれてありがとう」
皮肉を口にしてティシポネは髪をかき上げる。
「お礼に良いことを教えてやろう。短絡的にガラテアを追いかけても無駄だ。怪我をして泣く眼を見るのがオチだ」
「ほう?」
「ガラテアはガラテアに過ぎない。人形は所詮動くだけの器だ」
かすかに喉を鳴らす。
「復讐に猛り狂う人形使いをしとめなければ、何の意味もない。器が壊されれば新しい器を代用にするだけだ。――もっとも、そんな必要はないだろうがな」
瞬間的に、悟った。
(「時」追い立てられているという事でしょうか)
そっと悠也は眼を伏せた。
手足を動かすこともできず、呼吸も機械の力を借りねば出来ない。
復讐に猛る心だけが、彼女をこの世界に――現実という生の世界につなぎ止めている。
「ガラテアは遠隔操作が可能な人形だ。だが、それを動かすのにどれほどの精神力がいると想う?」
歌うように、せせら笑うようにティシポネが告げる。
人間の腎臓の動きを、機械でまねようとすれば、東京都の年間予算をつぎ込んでもまだ足りないほどの設備をもった工場が居るという。
それほどにまで人間は繊細にできているのだ。
普段何気なく行う動作一つ一つを機械で制御しようとする事は限りなく不可能に近い。
自分の身体と、そして自分ではない身体。
二つを同時に制御しようとすれば脳に負担が行くのは当然だ。まして手足が動かないアレクトであればなおの事。
「あいつ、死ぬぜ?」
面白がる口調でティシポネが吐き捨てた。
と、悠也が顔を上げるより早く、乾いた音が鳴り響いた。
一樹が、ティシポネを殴っていた。
なぜそうしたのか、一樹自身にも明確にはわからなかった。
衝動かと問われれば、そうだ。としか答えようがない。
だが、プログラムを消去するかのように簡単に「死」を宣告するその態度が、許せなかった。
「何故、止めようとしない。何も出来ない事を「何もしない」フリで誤魔化せばすむと想ってるのか」
何も出来ない事を、何もしないフリで誤魔化す。
それは簡単な事だろう。
出来ないのではない。やる気がないのだ、とポーズを取ることで自分を誤魔化すほうが、何も出来ない自分をさらけ出し、その弱さに、愚かしさに苦悩するより、ずっと楽で心地よい。
ティシポネの――榊千暁のやっていることは、ただの逃避だ。
直視するべき現実から逃げ出しているに過ぎない。
それだけなら一樹がいらだつ事もなかっただろう。何よりいらだったのは、「逃げ出しては行けない」事にとうに気がついてる癖に、気づかないフリをして、相反する自分を昇華しえないいらだちを「復讐」という感情でくくり、それを防壁にのうのうとしている事だ。
アレクトやメガエラに比べれば、無差別ではないだけマシかもしれない。
しかし、それで世間を騒がせ、人を傷つけ――何より自分を傷つけて「戦えない」と最初からすべてを放棄している態度は、他のFuliesの誰よりも卑劣だ。
「どうすればそこまで自分を貶める事ができるのか、知りたいものだな」
セーターの襟元を掴んだまま、うなるように一樹がとう。
「アキさんは俺に問いましたね? 何故復讐がいけないのか、と」
場違いなまでに、柔らかいほほえみを浮かべて悠也が言った。
「何故復讐がいけないのかですって? 新しい苦しみを生むから」
そして、と言葉を句切り金色の瞳を細めながら、歌うように告げた。
「そして、俺が貴方を「気に入って」しまったからですよ」
魔術的なほほえみだった。
悠也の背後から差し込む夕日が逆光となって、表情の半分を隠した。
それでも、一樹にも――おそらくティシポネにも、悠也が聖母のように慈愛に満ちた笑みを浮かべているのが判った。
言葉の一言一言が、至上の音楽のように店内に響きティシポネを見えない音の伽藍で包み込もうとしていた。
「止めて欲しいのでしょう? 自分では止められないから……お兄さんは止めてくれないから……」
力など、必要なかった。
確かに悠也は魔力秘めたる瞳と声により、人を魅了し精神・記憶・行動をそうさする力を持っていたが、そんなものは必要なかった。
「あなたが復讐をなすというなら、全力でなせばいい。ですが俺は止めて見せますよ。――そういう意味では、俺は非常にしつこいんです。勿論、武神さんもね」
場違いな事がわかっているのに、悠也は笑いがこみ上げてくるのを止められなかった。
ティシポネの乾いた唇が、かすかにふるえていた。
緑柱石の瞳には、明らかな狼狽と――かすかな苦しみに満ちている。
「――お前らは、何も、知らない」
喉の奥から引き絞るような、無理をした声でティシポネが告げ、イスにかけていたコートを荒っぽい仕草で取り上げる。
「わかっていると想うが、俺はお前らに手を貸すつもりなんかこれっぽっちもない」
「でも邪魔するつもりもない。そうでしょう?」
一瞬も笑顔を変える事なく悠也がいう。と、ティシポネは喉がつまったような奇妙な表情をして見せたあと、見せつけるように鼻をならしてカフェを出ていく。
(追いかける必要は――ない、か)
殴ったのは自分の筈なのに、かすかに疼く拳を開いては握りしめる。
追いかけたとしても、まかれるか……正面対決になるか。
いずれにしてもそれは時間の無駄だった。
「榊からの情報では、24人目のターゲットはアレクトの家族を惨殺した奴らだというが」
「出来すぎてますね」
一樹の心中を代弁するように悠也がいう。
「しくんだ者がいるな。榊自身か――キアラか」
アレクトの憎しみをあおる為か。それとも――自分が手を出せない容疑者を消すために警察がFuliesを罠にかけたのか。
「紅い靴、だな」
履けば二度と踊る事を止められない靴。
その靴を脱ぐには足を切り落とすしかないという――異国の童話を思い出す。
踊らされているのは、アレクト。
止まらないのは、アレクト。
では、靴を履かせたのは――誰だ?
「俺は病院を――アレクトの身体がある場所をヒメゴトにて探させます。俺なら彼女を何とかできるかもしれない……」
「自信過剰だな――一人で何とか出来ると想ってるのか?」
辛辣な、だが、辛辣なセリフを口にしてるにしては、不似合いなほど優しげな笑みで一樹が言った。
と、悠也は前髪をくしゃりとかき混ぜて、唇をとがらせた。
正直、キアラという大物がどこで監視しているかわからない状況に、一人で別行動するのは危険だと感じていた。
「あんたの方が、よっぽど自信過剰だ」
すべてを中和する力を与えられし調停者に、負け惜しみついでに言う。
だが、一樹は別段気を悪くしたでもなく、そうだな、とさらりと肯定しただけである。
(かなわないな)
能力の大小ではない、もっと根本的な精神の部分でうち負かすには、武神一樹という男は、まだまだ手強い相手だった。
白いコートから、白い紙を取り出す。
羽のすかし模様まで綺麗に再現した、切り紙の蝶を手のひらに載せる。
「さあ、アレクトの居場所を……本名を……探しておいで……蝶よ……」
歌うようにささやき、吐息を吹きかける。
と、蒼い燐光が紙を包み込み、悠也の手のひらからふわりと浮き上がった。
そしてゆっくりと光をまとったままカフェの店内を回り、悠也があけた扉の隙間から冬の空へ羽ばたいて行ったのだった。
一面の白。
無機質なコンクリートに囲まれ、そこには季節感はない。
エアコンにより調整、清浄化された空気には自然らしさが何もない。
廊下にただよう空気はただただ透明で、人工的だ。
斎悠也は、エントランスで立ち止まり白い天井を見上げた。
巧みな設計により隠された蛍光灯の光がまぶしい。
つい、と腕をあげ指をさしのべる。
と、ひとひらの雪が白い天から舞い降りる。
否、それは雪ではない。雪のように白く無垢な紙で形作られた切り紙の蝶である。
それはふわりふわりと広い空間を漂い、ゆっくりと悠也の指先ふれ、そして床へと落ちた。
ヒメゴトの術で放った、蝶であった。
ちり一つない床から力をうしなった、蝶の切り紙を拾い上げ後ろを振り向いた。
そこには一人の男がいた。
何もかもが白く、透明で、属性や存在感を奪われた空間で、一人強烈なまでの「剛さ」を感じさせる男が。
「人気が少ないな」
病院にひそむすべての影を凝縮させたような、黒く深い闇色の瞳に不快感をあらわしながら男――武神一樹が言う。
「クリスマス休暇――という訳でもないでしょうに」
そこは都心から外れた郊外――埼玉県との県境に近い位置にある病院だった。
聖マリア病院という。
聖なる夜、聖なる母の名を持つ病院に、血にまみれた復讐を乞い願う少女がいる。それはなんと皮肉な事実だろう。
ふ、とため息をつく。
確かに、病院には人影というものが少なかった。
通常ならば入り口にはガードマンがおり、受付の事務員がおり、医師や看護婦が歩き回っていてもおかしくないのに。
そこには、誰一人居ない。
受付と表されたテーブルには、一台のコンピューターがあるだけだ。
診察をまつ患者すら、見受けられない。
「病院」というイメージのみで判断するならば、この聖マリア病院ほど奇異な病院はないだろう。
だが。
「すべてを効率のみに従い、コンピュータ化した病院、か」
かすかな嘲笑をうかべて、一樹がつぶやく。
受付のコンピュータ画面には3Dでつくられた疑似人格が、計算された理想的な笑顔を浮かべている。
テトラシステムの福利厚生施設として5年前に買収され、完全ネットワーク化された病院。
完全予約制であり、テトラの関係者以外利用することは許されない。また、つとめる医師や看護婦もテトラの奨学金によりその資格を得たものばかりだという。
(箱庭の病院だな)
磨き上げられた床をかかとでけりつけながら、一樹は心中でつぶやく。
このような病院では、なおるものも直るまい。
確かに「病気をみる」ということを完全な「業務」として見、効率を追求していけば、聖マリア病院のような形態になるのも仕方ない。
「治療をシステム化するということは、人間を「生きる部品」としか見なしていないのか?」
喉の奥に苦いものが絡まる。
病症をネットワークのデータに照らし合わせ、登録された手順で治療・投薬を行う。確かに理論上は無駄がなくもっとも早く病気が治るように感じられる。
だが、それが本当にただしいのだろうか?
人間の身体を機械のように細分化し、パーツ分けをし、壊れた部品を修理する工場のように、何の感情もなく「治療」という行程をクリアしていく。
――吐き気が、した。
病をなおすのは、薬という科学物質でも、外科的処置という行程でもない。
確かに「身体」はなおるだろう。だが、心は病んでいく一方だろう。
時折現れては、足音も、何の表情もなく通り過ぎていく医師を目にする度に想う。
ここは――自分と相反する場所だ。と。
家族を、身体の自由を奪われたアレクト――勾坂幸(まがさか・みゆき)はここで何を想っただろう。
ただ生き延びる。ただそれだけのための「処置」を施され、機械の一部として生かされ続ける事が彼女にどのように作用したのだろう。
ここには、復讐に猛る気持ちを清め、癒す優しい手も、家族を失った心の空虚を埋める笑顔もない。
行き場を無くした復讐の念をただひたすらに閉じこめる檻。それがこの病院だった。
「どうやら、こちらのようですね」
タッチパネルになっているコンピュータの画面を、形の良い爪先ではじきながら悠也が一樹に微苦笑した。
画面の中には精巧に作られた病院の立面図が展開されており、その一点に赤いマークが明滅している。
黒い背景の上には白い文字で「MIYUKI MAGASAKA」と表示されている。
(邪魔されれば、風神の護符で攻防――と考えてはいたんですけどね)
指を画面から離し、コートの上から護符を入れて置いたシャツの胸元に触れる。
「罠か?」
「でしょうね。それとも――」
それとも、もはやメガエラはアレクトに利用価値を見出していないのか。
――今まで以上に凄惨で、強引なやり方。
下手すればテトラシステム自体が危うくなりかねない、今回の事件。
言わなかった悠也の言葉に、一樹が顔をしかめてみせた。
「いきましょう」
硝子の檻。
窓のない白い壁の部屋。部屋の中には入れ小細工のように完全ガラス張りの小部屋があつらえられていた。
小部屋のなかでこんこんと眠る、白い肌の少女――それは白雪姫の硝子の棺を連想させる。
童話と違うのは、眠り続ける少女をつつむのがこびと達が集めた花ではなく、色とりどりのケーブルであり、点滴のチューブである事た。
白いシーツ、白い夜着。
長年日にあたっていないためか、それとも周囲の白壁の反射光の性なのか、奇妙に輪郭が白くぼやけた顔や身体。
ただ、点滴の施されている肘の内側だけが、どす黒く変色している。
機械が明滅している。彼女の寝息に会わせるように。気の狂うほどの正確さで。
うっすらと開かれている瞳からのぞく蒼い瞳は、天井からつるされているディスプレイを興味なさげに眺めている。
時折けいれんするようにかすかに指先が動く。
そのたび、ディスプレイの画面が移り変わり、ケーブルによって頭部とつながれた白い機械が、金属をひっかくような不快な音を奏でる。
(シュラインさん?!)
ディスプレイには、人形と戦う仲間達の姿が映し出されている。
戦況は――シュライン・エマ、つまり草間興信所側のメンバーに不利だった。
”逃げて!”
画面に映る、秀麗な顔の美女がせっぱ詰まった顔で、そう叫んでいた。
”終わってるのよ、もう。わかるでしょ?”
音楽的なシュラインの声にさそわれるように、画面がゆっくり動く。
そこには、身体の内側から骨をのぞかせ、血にまみれている男の死体があった。
――復讐は、果たされたのだ。
彼女の家族を殺した男は、すでに殺されていたのだ。
(間に合わなかった、か)
一樹は歯をくいしばる。
『何をしにきたの』
機械的な声が天井のスピーカーから降ってきた。
「凶行を止めに、だ」
もっとも、少し手遅れだったようだが。と付け加える。
不思議と怒りはわかなかった。ただ、言いようのない虚無感だけが心に広がっていく。
「復讐を果たして、満足ですか」
淡々とした声で、悠也が聞く。
彼女は、この世界はゆがんでいるといった。
歪みをただす為に、自分は異能の者からその力を奪うのだと。
家族を死んだ事実を拒否することも、認める事もできず。
機械のようにただ「生かされ」つづけていた。
「これからどうするおつもりですか」
復讐が果たされた以上、彼女に何がまつというのだろう。
悠也の言葉に、アレクトは瞑目してみせた。
その顔は生きることに疲れた老婆のように、陰り、生気を失っていた。
『わからない。復讐を、果たす意外の生き方を――もう、忘れてしまった』
吐息のように、声が天井から降り注ぐ。
顔を覆う酸素マスクの向こうの唇は、微動だにしない。
『もう、止まることなど出来ない』
止まらない女神――その名前が示すように。
ただひたすらに機械的に、異能の者を殺し続けるだけ。
憎しみの対象を家族を殺した男から――歪みを生み出す者――異能の者すべてへと広げ、止まることなく、殺し続けるだけ。
何の意味もない、何の望みもない。
ただ、行き場のない、とまりようのない心をどうすることも出来ずに――。
「本当に、ご苦労ですこと」
ヴェルベットのように柔らかく、妙に耳にまとわりついてくる女の声がした。
「メガエラ、か」
うなるような低い声でいい、一樹は顔をあげた。
アレクトを挟んでちょうど反対側に、緩くウェーブした黒髪もつ女が立っていた。
――アレクトの憎しみをこの病室に閉じこめ、凝縮させた張本人が。
そこに立っていた。
「その娘をどうするおつもり? まさか復讐を辞めさせる?」
からかうように手を口元にあてながら、喉を鳴らす。
「いわずともおわかりでしょうけれど。その娘を行きながらせているのは、ただの復讐の念。その意志の力なくしては息する事もできない身体だというのに――復讐をやめさせて、殺すおつもりでして?」
婉然としたメガエラのほほえみに、かすかな声が混ざる。
痛い、苦しい、気持ち悪い、目が見えない、息ができない。
お父さん、おかあさん。
――返して。
雑音のように繰り返される。その度にディスプレイが明滅し、でたらめに映像が映し出される。
血まみれのケーキ、転がる幼い弟の腕、眼窩からこぼれおちた母親の眼球。
笑いながら血まみれのケーキを食べる、悪魔使いの男。
――殺してやる。お前がしたように、お前がなしたように。
お前だけではない。お前と同じ側に属する、すべてのゆがんだ存在を。
「くっ」
顔をしかめて、悠也は喉に手をあてた。
アレクトの憎しみが、悪意が形となって悠也の身体を締め付ける。
一樹もまた、表情を押し殺しているが、異端を排除しようとするアレクトの念に責め立てられているのか、額にうっすらと汗がにじんでいる。
平然と笑っているのは、同じ憎しみを抱く女神であるメガエラだけである。
画面は高速に移り変わる。
「それだけではなかろうよ」
一樹が、断言した。
時がとまった。
記憶を、消すつもりだった。
復讐を生み出した、家族を殺された日の記憶を。
しかし、それは無意味だと気づいた。
「家族が殺された事は哀れにおもう。しかし、それもまたお前の記憶だ」
消す事は簡単だ。しかし今のアレクトに必要なのは「すべてを無かった事」にすることではない。
荒ぶる記憶を癒し、なだめ、中和する事こそ必要なのだ。
『それだけでは、ない』
電子的な声にノイズが混じる。
「お前は憎しみしかないといった。憎む以外に生きる方法はないと――では、お前の家族の想い出も、その時しか残ってないのか?」
違うだろうよ、といい、アレクトを閉じこめる硝子の壁に手をふれた。
中に閉じこめられた、暗く重い憎しみが手のひらごしに感じ取れる。
しかし、それだけではないはずだ。
――思い出せ。
時の綺羅を。過ぎ去っていくすべての季節のその一瞬を。
枯れた桜の古木をイメージする。古木の先の堅いつぼみをイメージする。
それは瞬く間にふくらみ、あわやかに色づき、一つ、また一つと花開く。
花は増え、風によって花びらが雪のように舞う。
舞い散る桜の向こうには蒼い空をイメージする。蒼く、ひたすら蒼く。
晴れ渡った空には、夏の空の白い雲を見る。
視覚だけではない。
午睡のまどろみに聞こえる、蝉時雨の声。夕暮れに無く烏の深く遠い声。
夜にひっそりと降り立つ霜が、かすかに弾ける音。
冬の深夜にふる、雪のため息よりもかすかな音。
いつまでも深く緑まとい、この国を見守り続ける糸杉の荘厳な姿。
そして、また桜。
武神一樹は、自分がしるありとあらゆる自然をイメージした。
この人工的な檻に、本来あるべき自然の力を導き、誘い、中和するために。
ディスプレイに変化が訪れた。
血と死に彩られた世界が消え失せた。
乾いたオレンジ色の砂粒が見える。
透明な水がそれらの上を滑り、レースのような泡を残す。
小さな幼女の足が、濡れた砂浜に足跡をのこす。だが、それもすぐに波によってかき消される。
ディスプレイの光景が、すべるように幼女の足下から正面へとうつりかわる。
そこには、二人の人影があった。
赤子を抱いた若い女と、守るように女の肩に手をおき、残る片手をゆっくりと振る男のすがたが。
逆光で顔は見えない。
だが、確実に笑っていると、感じられた。
「ありえないわ!」
狼狽のままにメガエラが叫んだ。
「思い出しなさい! あなたはそこを奪われたのよ! 自分とは異なる力を持つものに!」
憎しみを煽ろうと、メガエラが叫ぶ。
「往生際が、悪い」
悠也が笑う。
唇をつりあげ、黄金色の瞳を細め。
これ以上ないほどの悪魔的なほほえみで。
「あなたの敗北だ」
指先をつい、とメガエラに向かう。
自分を取り囲む気の流れが変わる。
神道を使う術者としての「神」の気から――影を支配する「魔」の気へと変化する。
「おいたが過ぎるんですよ、お嬢さん」
あごをそらし、傲然と見下しながら力を解放する。
「なっ!!」
弾けるような音がして、メガエラの周囲の空気がブレた。
それは時の狭間。時空の割れ目。
ありえない時間の差異に、空間が身をよじらせる。
「覚えて置きなさい!」
叫ぶが、すぐに声もろともメガエラが時の狭間へと吸い込まれる。
強制転移の術である。
空間はメガエラを吸い込んだあと、満足したように元へと戻り出す。
(せいぜい、病院の外に追い出されて、風邪をひかせる位ですけどね)
肩をすくめて硝子の檻を見る。
と、一樹の手を中心にひびが入り出す。
自然を求めるアレクトの人間としての本能が、人工的な空間により、復讐の念により押し込められていた感情が、解放をもとめ、一樹の力に共鳴し、硝子の檻をうち破る。
透明な檻が砕ける。氷の欠片より細かく、光の粒のより繊細に。
「私は――だれ?」
壊れたふいごのように、ぜいぜいと息を掠れさせながら、それでも電子的ではない、本来の彼女の声で酸素マスクの向こうから問いかけてきた。
一樹が答えるより早く、悠也が想うより早く。
ディスプレイの向こうから、一人の女性の声が聞こえた。
”あなたの名前は、勾坂幸”――と。
――外が見たい。
それが幸の最後の願いだった。
復讐を止める事。それは彼女にとって死と同意であった。
むしろ死を予感していたから、あのような復讐を行っていたとしか思えない。
メガエラに利用されているとしりながら、ティシポネが自分を見捨てるとしりながら。
それでも、誰かが止めてくれる事を願っていたのだろう。
生きるために憎む。その生き方は――生きているというのだろうか。
一樹にはわからない。
驚くほどに軽い、やせ衰えた少女の身体を抱きながら、病院の外へでる。
黒い闇、星さえない空から、桜の花びらに酷似した雪がひとひらずつ舞い降りる。
アレクトとよばれた少女の頬にふれては、幻のようにとけて消えていく。
「綺麗だわ」
死を迎えた蝶が羽をふるわせるような、かすかな笑いを浮かべた。
その顔には、もう復讐の影はなかった。
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
【0074 /風見 璃音(かざみ・りおん)/女/150/フリーター】
【0173 /武神 一樹(たけがみ・かずき)/男/ 30/骨董屋『櫻月堂』店主】
【0174 /寒河江 深雪(さがえ・みゆき)/女/22/アナウンサー】
【0164 / 斎・悠也(いつき・ゆうや)/ 男 / 21 / 大学生・バイトでホスト】
【0454 / 鷹科・碧(たかしな・みどり)/ 男 / 16 /高校生】
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■ ライター通信 ■
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こんにちは、立神勇樹です。
大変お待たせして申し訳ありませんでした。
OPが難しすぎたのか、完全な正解(犯人の正体が人形であることについて)を出された方が連動している草間/ゴーストネット共々少なかった事、また、敵が「死に急いでる」事に気づけなかった為、残念な結果になってしまいました。
復讐の使徒は残り二名。
またの機会にご参加いただければ、幸いです。
武神一樹様
参加ありがとうございました。
遅れてしまいましたこと、本当に申し訳ありません。
セリフが少なくなりましたが、なんというかセリフより行動がふさわしいような気がして、行動の方に力をいれて描写してみましたが。
お気に召していただければ幸いです。
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