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天 秤
ファイル０ 依 頼
闇が包んだ夜……一つまた一つ……消えて行く灯火……それは、命の火だった。何が
起こったのか分からないまま、言葉一つ発する事無く……消えて行く命達。ただ有るの
は、無限の闇と幼き嘲笑のみだった……
少し遅めの昼食を取っている草間の目の前にはテレビが置いてあり、昼食を取りながら
草間はその内容を見ていた。朝からずっと同じ事を繰り返すニュースをだ。
『本日未明、品川区の路上にて多数の遺体が発見されました。殺害された方に共通点は無
く、警察は無差別殺人と断定、現在捜査を行っております。』
「はぁ……朝から見ちゃ居るが、何度見てもぞっとしないな。無差別殺人なんて海外だけ
の話しだと思ってたんだがな……」
「ホント。その通りね。ただ、事はそれだけに終わらないけどね。」
不意に聞こえた声に草間は慌ててそちらを向く。確かにドアは閉まっていて開ければ音
の一つもしようものだが、そいつは不意に居た。
「草間さん？かしら？」
妙齢の女性、きりっとしたスーツ姿がかなり似合う。優しい笑みを見せ草間を見詰める
その視線は、何処か油断なら無い色を灯していた。
「そうだが……出来れば今度からはノックの一つもしてもらいたいもんだな。寿命が縮ま
る。何の用かは知らんが、出てってくれないか？如何に客と言えども、常識のない奴は嫌
いでな。まともに来たなら、話くらいは聞いてやるさ。」
憮然として返す草間を見て、さも面白そうに目を細める女性、その口から出た言葉は意
外だった。
「その無差別殺人の犯人、知っているとしたら、貴方はどうするかしら？」
「！？なんだと！？」
フッと口元に笑みを作り、女性は一枚の写真を取り出し机に置く。写真に写っているの
は、無表情な少年が１人、年の頃なら１０歳に満たない普通の少年だ。
「この子が犯人。コードネームは『Ｃ１５３７タイプΦ』私達が研究する、生体霊兵器の
内の一体よ。実験中に暴走及び逃走。目下捜索中だったんだけど、よもや未だに暴走が続
いているなんてね。」
肩をすくめさも当たり前の様に語る女性を草間は睨み付けた。
「それで？俺にこいつを探せというのか？お断りだな。あんたらの不始末を何で俺が尻拭
いするんだ？俺には関係ないね。」
「そうね。確かに貴方の言う通り、私達の問題よ。ただ、私達は動けない事情がある。そ
して、この話を聞いた以上、貴方は受けざるを得ないわ。」
「何だと？勝手に決めるな！俺の知った事か！」
語気が荒くなるのを草間は抑える事が出来なかった。そんな草間に対して、女性は柔ら
かな笑みに狡猾な光を湛え言い放つ。
「これは国家機密なの。そして、受けて頂けないなら貴方はこの世から抹消されるわ。そ
れで良ければ、断って頂戴。」
「貴様！！はなからそのつもりで！！」
「その通りよ。早速説明させてもらうわ。Φは汎用対地戦を想定されているわ。その戦闘
方法は至って単純、霊波を刃物化して飛ばす、霊波を手に集中させての格闘、この二つ。
飛ばすのは、ノーモーションで周囲に影響を与えるタイプもあるので気を付ける事ね。後
誤解が無い様に言っておくけど、探すだけでなく捕獲もお願いね。どんな形でも良いわ、
兎に角捕獲して。生体兵器だから、心臓を止めれば止まるわ。それと、一応このチップを
渡しておくわ。首の後ろのコネクタに差し込めば、神経系統の伝達が全て止まるわ。くれ
ぐれも言っておくけど、細切れとかは勘弁してね。形は残して頂戴。何か質問は？」
チップと名刺をそれぞれ机に置きながら、女性は草間を見詰める。草間はその視線を睨
み返して口を開く。
「一つ聞く……この子供何処の子だ？」
「この子？何処だかの施設に居た子よ。親にも見捨てられた哀れな子……それがどうした
の？」
「……外道だな……」
「何とでも言って頂戴。国の沽券が掛かってるの、そんな問題些細な事よ。それじゃあ、
宜しくね。草間さん♪」
「……」
歯噛みと共に睨み付ける草間の視線を他所に、女性は颯爽と出て行った。後に残された
のは、悔しさと腹立たしさに拳を握り締めた草間だけだった……
ファイル１ 水野 想司
草間からの電話を受けた想司は、静かに首を横に振った。
「ごめん、草間さん。手伝いたいのは山々だけど、どうしても外せない事が有るんだ。誰か
他の心当たりを当たって貰えないかな？」
「そうか……すまなかったな水野。じゃあ、また何か有ったら頼む。」
通話の終えた携帯を仕舞いながら、想司はふぅっと溜息を漏らし呟く。
「大丈夫だよ。結果的には、手を貸すも同然だから☆」
口の端に笑みを見せ、想司は颯爽と歩き出すと自宅に引き返す。自宅と言っても家族が居
る訳でもない、ただ『住める場所』と言うだけの代物であり、想司にとってはそれが当たり
前で慣れ親しんだ環境だ。昇り慣れた階段を昇り、鍵を開け中に入れば無味乾燥な光景が広
がる。土足で上がり、部屋のクローゼットを開け放てば想司にとって慣れ親しんだ装備がず
らりと並ぶ中、想司は一つ手に取り静かに笑みを見せる。
「任務達成率ナンバーワンのこの僕に指令が下るなんて、運が無いね。悪いけど容赦はしな
いよ☆」
手に取ったナイフに映る想司の眼は、表情とは裏腹に笑っては居なかった……
「指令だ。その国に有る、心霊兵器研究所の破壊が今回の任務だ。」
草間から電話が掛かる数時間前、想司は自宅にて指令を受ける。パソコンを通して聞こえ
る抑揚の無い声に想司は尋ねた。
「心霊兵器研究所？それって、直ぐ分かるもんなの？」
「当然だが、公にされている事は無い。だが、ここ最近活動が活発化している事実を掴んで
いる。どんな活動をしているかは不明瞭だが、一つだけ確実に掴んでいる事は有る。」
「ふ〜ん、どんな事してるの？」
「子供を使った人体実験だ。」
然程興味無さそうに耳を穿って聞いていた想司だが、その一言に動きを止める。
「子供であれば、別段怪しまれる事も無く目標に接近出来る。また、実験結果により内包出
来る霊力のキャパシティが大人に比べて大きいらしい。実際、今そちらで起きている事件の
犯人は、その研究所から逃亡したと思われる子供だそうだ。」
「って事は何？暗殺目的でそれを研究してるって事？」
想司の言葉に、画面の男は首を横に振る。
「そこまでは分からん。どちらにせよ、こんな機関を野放しには出来ん。今そちらで起きて
いる事件のお陰で、奴等の情報網に穴が出来ている。調査し場所の特定が出来次第、破壊行
動に移行してくれ。」
「了解☆」
その言葉の後、画面から男は消え去り残る想司は口元に笑みを浮かべるのだった……
ファイル２ 奇 縁
草間興信所前の雑居ビルの上に、歩の姿が見て取れる。厳しい顔のまま、周囲の路地や往
来に怪しい人影が無いか探る歩だが、未だ見付けられずに居た。何度か興信所のあるビルの
階段を昇って行く者達は居たが、雑居ビルなのだからそれは至極当然である。それに、訓練
を受けた者なら独特の動きや雰囲気等が有る筈だが、それらしい者は特には居なかった。例
外を上げれば、三人程強力な力を内包した者達が居た位だろう。それらは恐らく、草間が手
助けを求めた者達だろうと歩は判断した。
「何だ……他にも手貸してくれる人、居るんじゃ無いか。」
呟きながらも、視線は周囲を探り続ける。絶対何処かに居る……その確信があった故に歩
はこの場を動かず周囲を索敵していたのだが、如何せん自分の周囲に注意を払うのを怠った。
「何やってるの？」
不意にかけられる声に反射的に、足が跳ね上がり不意に現れた気配へと攻撃を仕掛ける。
だが、その攻撃はあっさりと受け止められた。
「あっぶないな〜いきなり何するの？」
言葉とは裏腹に、まるで意に介して無い少年がそこに居た。足を無理やり手から離させ歩
は問い掛ける。
「誰だ……お前は……」
「僕？僕は、水野 想司☆君は？」
歩の緊張が分らないのか、まるで場違いな声と質問に歩は呆然とする。背・格好から察す
るに、歩と同年齢かそれ以下の印象を受ける少年に、自分の蹴りが止められたのだ。只者な
訳が無いのは分るが、目の前の少年からはそんな感じは受けない。歩はそっぽを向くとぶっ
きら棒に質問に答えた。
「お前に教える名前は無い。帰りな。」
「そう、なら名前は良いや☆でもね……何してたか位は答えて貰うよ？」
にこやかに言い放つ想司の気配が一変する。先程までは、まるで感じる事の無かった物が
その小さな体躯より発せられている……即ち殺気……
「くっ！？お前！本当に何者だ！！」
その気配に圧せられた歩はそれだけ言うのが精一杯だが、想司は余裕の表情で答える。
「言ったでしょ？僕は水野 想司。それ以上でもそれ以下でも無いよ。それより、質問に答
えてくれない？じゃないと、ちょっと痛い事しちゃうよ？」
想司の手元に不意に現れるナイフに、歩は目を見張る。動きが見えないのだ。このままで
は、殺される……その危機感の中で歩は口を開いた。
「……草間って奴が、厄介な事に巻き込まれたらしいから、その元を叩こうと思ってただけ
だ……それで、此処で怪しい奴が居無いか張ってた……」
苦々しげに発せられた言葉を聞いて、想司はナイフをまた何処へやらと戻すと元の気配に
戻ってニッコリ笑う。
「なんだ、じゃあ一緒なんだ♪」
「はぁ？」
「僕は別件だけど、草間さんの厄介事に関係してる仕事やっててさ、草間さんの様子がどう
かちょっとチェックしに来ただけなんだ♪」
ニコニコして居る想司をまじまじと見る歩の眼には、疑心の色が色濃く出て居た……
ファイル３ 突 入
「ふんふんふん〜♪」
「なぁ……お前……本気で大丈夫なのか？」
「ん？何が？」
「運転だ、う・ん・て・ん！！お前、どう見たって子供じゃないか！」
「気にしない気にしない♪何とかなるもんだって♪」
走る車は４ｔ積載ガソリンタンクローリー、運転者は想司。これで不安に成らない筈は無
く、歩はひたすら恐怖と戦っていた。
「そんなに心配しなくてもちゃんと着くからリラックスしてよ♪」
「出来る訳無いだろ！！」
歩の叫びを風に流し、タンクローリーは目的地へとひた走っていた。
「もう場所は分かってるんだ♪」
雑居ビルの屋上で想司を疑視していた歩は、驚きに目を開く。
「なっ！？何だと！？もう分ってる！？」
「うん♪案外楽勝だった☆」
頭の後ろに手をやり、まるで悪戯っ子の様な笑みを見せる想司の態度に、歩の背筋には悪
寒が走る。
国家レベルの相手との情報戦は、困難を極めるだろう。例え、多少のミスで情報の漏洩が
有ったとしても、尻尾を掴める程の物は絶対に残さないのがセオリーだ。それを、外見から
しても子供同然の奴がやってのけたと言う。もしそれが事実だとしたら、並大抵の腕では無
いと言う証拠だ。
「んで？僕はそろそろ行くけど、君はどうするの？」
想司の言葉に、歩は少しだけ考える。
『利害は一致して居る。こいつの能力はかなりの物だし、こいつと一緒に行けば楽に終わら
せられるかもな。』
手早く頭の中で考えを整理すると、想司の方に向く。
「お前と一緒に行こう。目的が同じなら、共同戦線だ。」
「そっか♪じゃあ、宜しくね♪え〜と……？」
「歩……蒼乃 歩だ。」
「宜しく歩君♪」
差し出される手を、軽く叩き歩は言う。
「言って置く、今回は利害が一致してるから手を組むだけだ。馴れ合いはごめんだからな。」
ふんと鼻を鳴らして、屋上から降りる階段に向かう後姿を見ながら想司は肩をすくめ後を
追うのだった……
古びれた建物が、徐々に近付きつつある。どう見たって廃墟な建物を見やり、歩は想司に
声を掛けた。
「あれか？」
「そ、あれ♪そんで、後はこいつを突っ込ませれば良いから☆」
「じゃあ、降りるぞ。お先に！」
ドアを開け放ち、走り行くタンクローリーから身を投げた歩を確認すると、想司は思いっ
切りアクセルを吹かす。徐々にスピードを上げ、建物に近付くタンクローリー……残り目測
１００Ｍ、想司はドアを蹴り開け飛び出し着地と同時駆けて木の陰に身を隠す。くぐもった
衝撃音と破砕音の後……激しい閃光と爆発音が轟き廃墟は瓦礫と化した……
ファイル４ 天 秤
激しい熱気が辺りを包む中、想司は迷う事無くとある場所を目指し駆け抜ける。歩もまた
その後を付いて駆け抜けている。表立った反撃は無く、二人は直ぐに目的の場所に辿り着い
た。
「一気に降りるからね♪」
「分ってる！」
壊れかけの階段を一気に駆け下りる二人、Ｂ２・Ｂ３と階を降りると行き止まり。
「何も無いぞ！？」
「任せてよ♪」
壁に耳を当て、コツコツ叩いて音の反響具合を確かめる想司。３０秒も経っただろうか？
不意に動きを止めると、思いっ切り壁を殴りつけた。何の変哲も無いと思われた壁があっさ
りと奥へと吹き飛ぶ。それも、人が一人通れるか通れないか位の幅に。中は、多少の損害が
る物の表の廃墟とは信じ難い程に綺麗だった。
「さあ、行こう〜♪」
「……ああ……」
無茶苦茶……その一言が、歩の頭に反芻する。下調べまでは、凄い奴かもと思ったが此処
に来てちょっと見解が変わった。まるで、遊ぶかの様にこの状況を楽しむ想司を見て別な意
味で凄いと思う。
そんな事を思われてるとはつゆ知らず、想司は施設内にある物を片っ端から破壊して行く。
目に付くものは全て尽く破壊する、それが今回の任務だからだ。発破内蔵銀ナイフを所構わ
ず投げ捲くり想司は楽しそうに呟く。
「楽勝楽勝♪」
ニコニコしながら想司が、たった今破壊したのは人間だった。恐怖に怯え、混乱した人間
を想司は何の躊躇いも無く殺し続ける。だが、それは歩にとっても同じ事、何の躊躇や戸惑
いも無く、追跡矢を放ち尽く刺殺して行く。
どれ位の時間居たか分らないが、このフロアを制圧した二人はもう一階層下のフロアへと
歩を進める。
「余裕だね♪こんなに楽勝だと、返って詰まらないな〜♪」
「ふん、当然だ。たかが人間にやられてたまるか。」
そんな話をしながら、次のフロアへと来た二人が見た物は、子供たちの群れ……
「なっ！？まさか！？」
『そう！そのまさかだ！！良くもまあ、ここまでやってくれた物だな！！貴様らが帰る時は
屍として帰って貰おう！！』
声が途切れると同時に、攻撃が来るかと思われたがそれより逸早く、想司が攻撃を仕掛け
ていた。前列に居る子供達の顔が飛び脳髄を撒き散らす。
「おい！？この子達に罪は無いぞ！？」
想司を止め様と声を掛ける歩だが、想司ははっきりと言う。
「関係ないよ。仮にこの子達が生きたとして、普通に生活が出来ると思う？僕は思わない。
だったら、此処で殺して上げるのがせめて出来る事だと思うけどね。」
「しかし……」
「戦場では、迷ったら負けるんだ。殺すか殺されるかだよ。僕はまだ死ぬ訳には行かない。」
前衛の子供達を、あらかた片付けた想司は一気に踏み出すと、子供達が放つ霊波の刃を掻
い潜り刃鋼線で一気に薙ぐ。バラバラと散らばる子供達の死体と各部、そして吹き上がり溢
れ行く鮮血。一瞬にして地獄と化したその只中で想司は表情も無く、ただ己が使命を全うす
る為だけに武器を振るい続けた。その光景を眺めながら、歩は震えながら自分に出来る技を
叩き込む。内部から弾け飛ぶ子供達に、心の中で謝りながら歩は戦いその力を行使するのだ
った……
ファイル５ 終幕
全てが終わった後、その時の光景は忘れられる物では無い。血に染まる廊下と返り血に塗
れた我が身。表情無く消えて行った命の数は幾許か……歩は夕暮れが染める海岸でその血を
流した。
「後の処理は、こっちが何とかするね。」
隣で同じ様に想司がその血を流しながら声を掛けるが、歩の耳には届かない。
「歩君？大丈夫？」
「大丈夫だ……別にどうと言う事は無い……」
本当にこれで良かったのか？自分がやった事は、かつて自分達が受けてきた事では無いの
か？そんな考えが、歩の中で浮かんでは消えて行く。その様子をただ黙って想司は見ていた。
何時しか夜の闇が支配し始める海岸で、歩は声無く涙を流す。その涙の意味を想司は理解
する事は無く……二人はそれぞれの道を再び歩くのだった……
この襲撃が表に出てくる事は無かったが、この事により完全なまでに組織が機能を停止し
た事実は、後日草間の耳に届く事となる……
了
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■ 登場人物（この物語に登場した人物の一覧） ■
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【整理番号 ／ ＰＣ名 ／ 性別 ／ 年齢 ／ 職業】
０４２４ ／ 水野 想司 ／ 男 ／ １４歳 ／ 吸血鬼ハンター
１３５５ ／ 蒼乃 歩 ／ 女 ／ １６歳 ／ 未来世界異能者戦闘部隊班長
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■ ライター通信 ■
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初めまして、ライターの凪 蒼真と申します。
今回は、依頼を受けてくださって有難う御座います。
裏に位置する話です。
命を秤に掛けた時……そう言った意味を込めてタイトルをつけておりました。
お気づきに成られていたなら幸いです。
ダークな路線では有った物の、受けて頂いた事に感謝しております。
水野さん、お久し振りです。
結構シリアス路線で書いてるつもりなのですが、如何でしょうか？
明るく且つ、シリアスに……その辺を重視しています。
上手く表現できていれば幸いです。
それでは、今後とも宜しくお願いします。
この度は有難う御座いました。（礼）
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