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<東京怪談ウェブゲーム アトラス編集部>


僕は何処?

★オープニング

「というわけで、今年度から新しくうちの編集部に配属になった子よ。皆、色々と教えてあげて」
 碇・麗香が、いつもと違うとても優しそうな声で、編集部員達に一人の新入社員を紹介する。
 誰もが、『猫かぶっている』とは思わずにはいられない。
「ほら、君。自己紹介して」
「え、えっと……僕は堺・幸司(さかい・こうじ)って言います。一日でも皆様のお役に立てるよう、一生懸命頑張りますので、どうぞ宜しくお願いしますっ!」
 豪快にぺこりと頭を下げる堺。顔はかなりの美男子の22歳。
 しかし、堺はその時ちょうど前にあった机に、頭をぶつける。
「……まぁ、ちょっとそそっかしい所があるけど、真面目で一生懸命やる子だから。 それで……三下君」
「は、はぁぃぃぃっ!!!」
 声が裏返る三下。そこに碇が。
「この子の面倒、暫く見てあげて。 この子が一人でも現場に立てるような、一人前の記者にね」
 微笑む碇。そして小声で耳打ちする。
「……堺君の顔に傷つけたら、減給三ヶ月だから」
「ま、まじですかぁぁぁっ!!」
 碇の忠実なる僕の三下君は、その言葉に従うしかなかった。

★アトラス編集部〜序章:面食い?〜

 碇が皆に紹介を終えたところ、ちょうどその時、アトラスにセールス(仏具?)にきていた神島・聖(かみしま・ひじり)がやってくる。
「……ふ〜ん……ほぅ……」
 新入社員の堺の顔を、不躾なほどにしげしげと眺める。
「ぇ、な、なんですか……? 僕の顔に何かついていますか?」
 と慌てる堺。そんな堺から顔を背け、聖は碇の方へと向きなおす。
「……碇って、面食いか?」
 聖の言葉によって、その場は一時時が止まる。
 碇のこめかみが、ぴくぴく震えていたり。
「……私が、何ですって?」
 だれがどうみても、怒っているのが良く分かる。
「だから、めんく……っ」
 面食いと言おうとしたとたんに、碇の張り手が飛んできていた。
「あぁ、気分が悪いっ! ほら、貴方達、早く仕事仕事っ!!」
 周りの編集部員達を仕事へと追い出す碇。
 張り倒された聖を見ながら、弟分の葛西・朝幸(かさい・ともゆき)が笑って話しかける。
「兄貴、また要らん事言うからだぜ? ま、いいや。ともかく八王子城跡だろ? 今のうちに色々準備してこようぜ〜」
「ああ、そうだな」
 碇の張り手は、ほとんど聖には聞いていないのかもしれない。

★アトラス編集部〜中章:化け人間修行?〜

 そして、その時ちょうど白王社を訪れていた瀧川・七星(たきがわ・なせ)が、アトラス編集部の騒ぎを感じ取る。七星の肩では、化け猫(現在は猫姿)の白雪・珠緒(しらゆき・たまお)がすやすやと眠っていた。
 中の様子を確認する七星、そしてドアから出てきた碇と出会う。
「……碇、どうかしたのか?」
「何でも、ないわよっ!!!」
 ぷんぷん怒りながら出て行く碇。そのまま取材に出かけてしまう。
「……何なんだ、碇があんなに怒るなんて、普通じゃないな」
 そんな怒りの大声に、珠緒は『ふにゃぁ』と起きる。
「タマ、起こしてしまったか。 ……いやなに、何だか碇が怒っていただけだ。理由は分からないが……みてみるか?」
 珠緒は、七星の肩の上から『にゃ〜』と言って頷いた。
 そして二人は、アトラス編集部のドアを開ける。
 そこには、いつも見知った顔、三下の他に、見知らぬ顔。堺の姿も見つける。
「……三下、どうしたんだ? なんだか碇がすごく怒って出て行ったが」
「え、えっとぉ……ちょっと色々ありましてぇぇ……」
 もじもじしている三下。
「それに、三下の後ろに立っている君は誰だい?」
「あ、この人はぁ……新入社員の、堺君ですよぉ〜」
 三下に紹介された堺は、七星に頭を下げる。
「今日から、このアトラス編集部で記者として働く事になった、堺・幸司です。宜しくお願いしますっ」
 さすが新入社員。挨拶は行き届いているようだ。
「ああ、宜しくな。 それで……色々って何だ?」
「え、えっとぉ……堺君と一緒に、八王子城跡を取材して来いとぉ……。一人前の記者に早くなれるように、新人研修だってぇ……」
「ふむ……まぁ、記者はまず経験だからな」
 と、そう話していると、七星の肩の上から、珠緒が。
「にゃに? 新人研修にゃ? そう言う事なら、この珠緒姐さんにお任せにゃっ! 大丈夫にゃ、三下の代わりに、珠緒姐さんが化け猫の礼儀をキッチリ教えてあげるのニャ〜〜!」
 と言うと、珠緒は七星の肩から飛び降り、みるみるうちに人間の姿になる。
 何故化け猫の礼儀を教えるのかは、珠緒しか分からない。
(……タマは、うちの飼い猫だ。だが決して、決して俺がこんな風に躾けたわけじゃないぞ。 出逢った時には、既にタマは完成していたのだから……)
 誰に向けてかは分からないが、七星は内心そう呟く。そして。
「……三下君、本当にいいのかな? タマがエライ乗り気だけど。もう止めても聞かないから、拒否は無駄な抵抗なんだけどね」
 歯をキラーンとさせながらの爽やかな笑いを放つ七星。
「まぁ、俺も一緒に行ってやるし、そう大層な事には……ならないといいね」
 再び爽やかな笑いを放つ七星。
「じゃ、珠緒姐ちゃんが、三下の代わりに化け猫の礼儀、教えるのニャ! あ、でも三下。 報酬忘れちゃダメにゃ。ただ働きはろーどーきじゅんほーいはんにゃ。正義の化け猫は法律をキッチリまもるのにゃ。 報酬は猫缶でいいのにゃ、そこんとこ宜しくニャ。もし守らなかったら……」
 珠緒は猫爪を伸ばして。
「これで成敗なのニャ!」
<パシャっ!>
「ひ、ひぃぃぃぃ、わ、分かりましたぁぁぁぁっ!!」
 相当におびえる三下である。何だかストロボが光ったような気もするが。
「……報酬猫缶って……お前、ちゃんとご飯あげてるのにどうして……」
 苦笑いを浮かべる七星。しかし、一向に聞いては無い珠緒。
「さて幸司、一緒に化け猫修行に行くにゃ〜♪ あたしにつぃてこいにゃ!」
 ずびしっ! と、幸司の前に指を突きつけて。
「まず、怪しい場所に着いたら猫缶準備! 周囲にいる猫を呼んで話を聞くのニャ! 猫の情報網は侮れないニャよ。よく覚えておくのニャ! そして、自分の身が危なくなったら、さっきの三下に対してのように、自慢の爪でこう! 応戦するにゃ!」
 珠緒に既に圧倒されている堺と三下。堺の手には、カメラが握られていた。
「それに、タマ、堺君は修行じゃなくて、取材にいくんだぞ?」
「何、七星? 幸司は人間? 細かい事気にしちゃだめニャ、人間も長生きすれば、いつかは化け人間になれるかもしれないにゃ、だから修行にゃ!」
「それに、人前でいとも簡単に人化して……あれほどダメって……って、堺クン、その手に持っているのは何カナ? 俺には、カメラに見えるんだけどね……」
「だ、だって、ね、猫から……人に、変わって……」
 堺は混乱しているようだ。まぁ、今まで妖怪とかを見ている事は在るだろうが、さすがに人前で、それも白昼堂々と変化するのはこれが初見だろう。
「三下。 これ載せんなよ、絶対に、絶対にダメだからなっ!!」
 珍しく、少々取り乱している七星。頭の上で両手を大きく交差させ、×サインを出している。
 それはそれで、珠緒は。
「さぁ〜、行くニャ〜、化け猫修行頑張るニャ〜〜」
 と、意気揚々と堺を連れ出していった。

★アトラス編集部〜終章:アトラス秘密諜報部?〜

「はぁ、はぁ……」
 どうにかこうにか、珠緒から一人逃げ出した堺は、再びアトラス編集部へと戻ってきていた。
 すでに夜になり、アトラス編集部には誰も人が居ない……のようにみえた。
「も、もう皆、帰っちゃったんやな……僕も、帰らへんと…」
 暗い編集部内を手探りで進む堺。そしてやっと自分のデスクにたどりついた、その時。
「……『アトラス秘密諜報部』にようこそ」
 肩を二度叩かれる。何か、とっても質感の有る感触。
 振り返ると、目の前に構えられる拳銃。
「ぇ……ぇっと……アトラス秘密諜報部……ですか?」
 暗がりで見えないが、明らかに拳銃が自分に向けて構えられているのが良く分かる。
 構えている男の名前は、加地・葉霧(かじ・はぎり)。『007の同級生』と自称する彼が、彼にまぢめに取り合うわけが無く。
「ああ、『アトラス秘密諜報部』だ。光栄と思いたまえ、この秘密諜報部を知る者は、キミ以外に私しか居ない」
 つまりは、自分ひとりって事なのだ。
「全ては、『女王陛下』の忠誠の為に。敵に対して情けは無用、この引き金は二度引く事。そして、僕らの犠牲に当局は一切関知しない。 捕まったら情報漏洩前に……いいね」
 暗がりの中で、加地の歯が光る。
「その……それで、私は何をすれば……」
 一応、このアトラスに居るという事で、先輩なのだから、はむかうわけには行かなかった。
「ああ、今度取材で、キミは八王子城に行くだろう? そこで、なにやら『ミッドナイト☆カニバリズム友の会』という電波な集団が集会を開いているらしいのだ。それを殲滅に向かってほしいのだよ」
 十分に、加地のその話のほうが電波系に感じるぞ、と堺は突っ込みたかったが、やはり先輩と後輩の関係上出来ない。ただ頷くしか出来ないのだ。
「よし…では、キミにこのワルサーを渡そう。電波な集団の写真を証拠として、ちゃんと持ってくるのだぞ」
 はっはっはと、笑いながら去っていく加地。
 呆気にとられていた堺。自分を取り戻したときには、既にその場に加地は居なかった。

☆八王子城跡〜序章:朝・城跡へ〜

 次の日。
 堺達一行は、三下の運転するバンに乗って、八王子城跡へと向かっていた。
「ふ〜ん……色々な食べ物があるな」
 朝幸が車窓から見る食堂の数々。そういえば、朝食も昼食も食べていない。
「……ねぇ三下さん、城跡に行く前に、食事すませておかない?」
「え? ……そ、そうですねぇ……それじゃぁ、あそこですませましょうかぁ……」
 と、三下は道路沿いに見つけた定食屋へと車を止める。
 各人、自分の好きなものを食べて、さぁ出ようといった時。
 朝幸は、三下の肩をぽむっと叩いて。
「三下さん、先輩だもんね。みんなに良いとこ、見せておかないとね♪」
「……へ? そ、それどういうことですかぁ……?」
「……(にかっ)」
 最大限の笑顔で、朝幸は。
「ここの会計、宜しくねっ♪」
 示し合わせてたわけではないのだが、ここにいた三下と堺以外が一斉に頷く。
 もちろん、三下は。
「……ぼ、僕だって給料少ないのにぃ……」
 涙ながらに、みんなの分のを(半強制的に)払わされたのであった。

「じゃ、下見に向かおうぜ。昼のうちにたくさんまわっておけば、自然とヤバい場所も分かるだろうしな」
 城跡に到着し、朝幸が先頭に立つ。しかし内心では何かと黒い考えが……。
(……三下さん先輩だもん、後輩にいいところ見せなくちゃ♪)
 まだ、奢られ足りないらしい。
 朝幸は、兄貴分の聖も、朝幸の顔を見て頷いていたり。
(そやな。 三下にも恩は売っておかなな)
 恩を売っても、三下が碇の下僕以上になることはあるのだろうか、それは謎のままであるが。
「な、何もでないですよねぇぇ……」
 予想以上に、恐ろしい雰囲気を持つ八王子城跡に、既に怯えきってる三下君。
(修行がたりないにゃ〜。もっと鍛えてやろうかニャ?)
 珠緒が七星の肩の上から猫の姿で、七星に聞く。
「ま……あの状態じゃ、言っても直らないような気がするし、ほおっておこう」
 案外、さらっと流す七星がそこにいた。

☆八王子城跡〜中章:昼・城跡探索〜

「ふぅん……ここは、こんな風か……」
 朝幸は遺された建物や、墓碑等を調べていた。
 朝幸は、そういった類のものは見えないが、空気の匂い・不自然な空気の揺らぎなどは感じ取ることが出来る。
「……けっこう、たくさんの場所があるな。 ……こりゃ、怪談スポットとして有名なのも頷ける」
 と、朝幸は納得していた。

 そんな朝幸の兄貴分、聖は動き回っていた。
「ここに、鎧を置いて……うっし、これで驚かせる事が出来るやな」
 幽霊を見つけるというより、でっちあげてた。
「あとはこの城跡の至る所にに結界を張っておけば、探知機代わりになるやろ」
 と言いながら、更に右へ左へと走り回っていた。

 そして、最後に珠緒達。
 彼らは七星と、三下・堺をつれていた。いや、つれられていたと言う方が正しいかもしれない。
「にゃ、こっちニャ! こっちの方から何だか匂いがするニャ〜〜!!」
 ねこまっしぐら。いや、化け猫まっしぐら。
 猫化している珠緒は、くんかくんかと近くの匂いを嗅ぎ、幽霊や妖怪の居そうな場所へと走っていた。
 さすが、魔狩り猫として生きているだけあり、行く場所行く場所、全てが強い妖気を放ち、誰もが一歩引くような場所ばっかりをピンポイントに導いていた。
 そして……昼が終わる頃までに、三下と堺にその強烈な妖気の洗礼、そしてその霊が、二人を驚かせる。
 そう、二人は芯まで怯えきっていた。

☆八王子城跡〜終章:夜・幽霊?〜

 夜になる。
 再び夕食を三下に(半ば強引に)奢ってもらった一行は、意気揚々と城跡へと戻り準備をする。
 お腹一杯の珠緒はすぅすぅと七星のひざの上で眠っている。
「すまない、ちょっと遅れていくことにするわ。 こいつ、寝ると暫く起きないんでな」
 と七星は皆を送り出す。
「懐中電灯に赤外線カメラ……と。 取材道具って結構一杯あるんだな」
 朝幸が車に積まれていた取材道具を取り出す。
 隣では、三下が堺にカメラの良い撮り方等を、一応先輩として教えていた。
「ぇ、ぇっとぉ……これがシャッターでぇ……」
 誰でもそんな事は知っている、といわんばかりの事しか教えては居ない三下である。
 そんなこんなで、三下達は城跡へと上がる。
 山に建てられた八王子城。一向はどんどんと山を登っていく。
(….…さてと、そろそろ俺の置いた鎧の所やな。 ……朝幸、準備はええか?)
 目配せで合図する聖に、朝幸も目で合図をする。
 突然立ち止まる朝幸。
「な、なんですかぁぁ?」
 もちろん驚く三下と堺。
「……何だか、変な感じがするぜ」
 と、朝幸が言うと、聖が念力で用意してあった鎧を動かし始める。
 一緒に、朝幸が風を操り、ヒュンヒュンと言う風が切り裂く音を発生させる。
 朧気に見え始める、鎧の姿。
「……き、来たぁぁぁっ!!!」
 尻餅をつく三下。一方堺は、怖さで足が動かない。
(よしよし、更にもう一つ♪)
 更に朝幸は、風を集めて三下の”新品の”ネクタイをスパッと切り刻む。
「ぎゃ、ぎゃぁぁぁっ!!!」
 卒倒する三下。
 そんな三下の叫びに、次第に霊が集まり始める。
「……ひ、人魂……ですっ!」
(……あれ、おかしいやな〜。 人魂、まだ出した覚えはあらへんけど……。まぁ、きっと朝幸が出したんやろ)
 聖が頭をぽりぽり掻きながらふと思う。
 しかし本当は、朝幸も同じことを思って居たりしていた。
 そして、足が動かない代わりに、カメラを向ける堺。
 鎧の周りに集まる人魂。マジで怖い。
 次第に、鎧も近づいてくる。
「ひ、ひぃっ! 近づいてくるですっ!」
 堺の寸前までに、人魂が迫る。
(……しゃーないな、碇が怒ると怖いし、こいつの顔だけに結界でもはったるか。その方が更にリアルな写真になるやろうし、な)
 と、聖は堺の”顔だけ”に結界を張る。
 そして、張り終えたと共に、その鎧は手を振り上げる。
「……ぅ」
 ぽてんと、その場に倒れる堺。すると人魂もふわっと消える。
「あ〜あ……気絶してもーたか。 ……ちょっと悪いことしてしもーたな」
 鼻の頭を掻く堺。もちろん鎧は、手を振り上げたところで停止している。
「そうみたいだね、ちょっとやりすぎたかな。 ……で、人魂って聖兄貴が出したのか?」
「は? わいは出してあらへんが……」
 二人の間を、一瞬の沈黙が包む。
 そして、二人の耳に聞こえ始める、複数の『がちゃん、がちゃん』という足音。
「「……呼出しちまった、みたいだな」」
 そう感じると、二人は三下と堺を背負い、一目散にバンへと戻り去っていった。

☆終章:アトラス編集部・原稿?

 八王子城跡から一夜。
 堺はひたすらに、原稿執筆に追われていた。
 一緒についてきてくれた4人のおかげ(?)で、最初から色々な経験を出来た堺は、三下が帰った後もただひたすらワープロへと原稿を打ち込んでいた。
「……ふぅ、終わった……」
 既に外は夜中。周りのデスクには誰一人いない。そう、堺たった一人である。
「……今、何時や……? ……深夜一時か。 そろそろ帰らないとあかんな……」
 原稿をプリントアウトし、そしてデスクの引き出しへとしまう。
 そんな所に、堺の耳に聞こえてくる音。
『ちゃららら〜んらら〜♪』
 堺はその歌を聞いた事があった。それは……。
「ふははははは、アトラス秘密諜報部、加地・葉霧参上っ! とぅっ!!」
 その歌は、映画ダブルオーセブンのテーマ。そう、葉霧のテーマソング……なのか。
「堺クン、どうだね? 『ミッドナイト☆カニバリズム友の会』は発見できたかな?」
 再び歯がキラーンと光る葉霧。
「……えっと、これですか?」
 冷静に対処する堺。どうやらこういう事に対する耐性が、個性的なメンバーに囲まれるせいでいつのまにか育ってしまったようである。
 そして、堺が差し出した写真。それには、どこかの駐車場で、帰りに見かけた、見た目ちょっと怖そうな若者達の姿。
「ぉぉ、これだ、これこそが『ミッドナイト☆カニバリズム友の会』だ! 良くやったな、堺君!」
 と言って、続けて。
「よし、これで『ミッドナイト☆カニバリズム友の会』の集会を叩けるぞっ! ふはははははっ!」
 と言って、葉霧はそのまま去っていった。
「……これで、良かったんやろか。 ……まぁ、あまり考えるのはよして。 とっとと帰るか」
 その後、加地・葉霧が八王子城で高笑いを上げながら若者たちの群れに飛び降り、無論こてんぱんにやられたのは言うまでもない。

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

【 1294 / 葛西・朝幸 / 男 / 16歳 / 高校生 】
【 1295 / 神島・聖 / 男 / 21歳 / セールスマン 】
【 1376 / 加地・葉霧 / 男 / 36歳 / 謎の指揮官A氏(自称) 】
【 0177 / 瀧川・七星 / 男 / 26歳 / 小説家 】
【 0234 / 白雪・珠緒 / 女 / 523歳 / フリーアルバイター・時々野良(化け)猫 】

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■   ライター通信          ■
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数名を除いて、誰もが三下君を苛めるもらうアクションが含まれていました。
三下君、やっぱりたかりやすいのでしょうか?(笑)
という訳(?)で、苛められ属性らしい燕です。(爆)

本当は少しはシリアス入れるつもりでしたが、9:1でギャグばっかりになっちゃいました(汗)
皆様のアクション、とても面白かったです。
リプレイ書いている途中、何度も想像して笑ってしまいました。三下君の反応に♪
今後も、堺君は時折出そうかなと思っています。謎な部分もまだ多いですが(汗)
その時は、構ってあげてくださると嬉しいです。

>七星様
 どうも、お久しぶりです。
 今回も珠緒様とのコンビネーションはとても良かったです。
 (まぁ、今回は珠緒様のほうを結構暴走させましたが(汗))
 珠緒さんの世話(?)で苦労しているようですが、頑張って下さいね?