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さよなら…にゃ？
（オープニング）
永く生きた獣は、やがて生き物の理から外れる。
そして、言葉を話し、不思議な力を操るようになった獣は『妖怪』と呼ばれる。
そういう妖怪達が何となく集まり、特に何もせずにだらだらしているのが、東京都西部にある霊峰八国山だった。
ある日の事である。
「陸奥、大変な事に気づいたにゃ」
山の長老化け猫は、若い化け猫を呼び出した。
「長老、どうしました？」
陸奥と呼ばれた化け猫は、機敏な動きで森から現れた。
「…大変な事に気づいたけど、やっぱり忘れたにゃ」
「そーですか」
山のいつもの光景だ。
「…思い出したにゃ。本当に大変にゃ。
わし、来週が１０００歳の誕生日にゃ。だから、山に還るにゃ」
しばらくして、長老化け猫は思い出したように言った。
「山に…って、もう何百年もずっと山に居るじゃないですか」
よくわからないが、陸奥は事情を聞いてみる事にした。
１００年生きて、生き物の理から外れた猫は化け猫となる。
そして、１０００年生きた化け猫は、妖怪の理から外れて『神』となるのが定めらしい。
「わし、神になって、霊峰の一部にならないといけないにゃ。もう、みんなともしゃべれないから、寂しいにゃ。
それに、間違って変な神にならないように、お祈りしてくれる人も探すにゃ」
集まって祈る事が、『妖怪』が『神』となって正しく山に還る儀式だと長老は言う。
「わ、わかりました」
長老がボケていい加減な事を言ってるので無ければ、一大事である。
陸奥は、とりあえず草間の所に駆け込もうと思った。
「もし、間違って、わしが悪い神様になったら退治しないといけないから、気をつけるにゃ」
いつもと変わらない、呑気な様子で長老化け猫は言った。
(依頼内容)
・妖怪の長老が、山に還る儀式の為に祈ってくれる人を探しています。
・山に還れずに邪神にならないよう、誰か祈ってあげて下さい。
（本編）
１．山へ
八国山の長老化け猫が、神となって山に還る。その噂は、すぐに草間興信所から各方面に伝えられたが、中には霊峰八国山から直接伝えられた者も居る。
「姉御、大変にゃー！」
葛妃曜の下に、八国山の化け猫の少年が飛び込んできたのは、陸奥が草間興信所に行ったのと同じ頃だった。
余程急いで来たのか、猫の姿のまま走ってきたようだ。
「へー、あの長老が、山の神様になるのか」
そろそろ妖怪マタタビの中毒症状も完治した曜は、化け猫の言葉に素直に驚いた。
「どうしたらいいにゃ？」
化け猫の少年Aは、おろおろしている。
「うーん…
素直にお手伝い、だな。
みんなで宴会して、騒いで、それから、お祈りしてやろうぜ。
長老を退治なんて、したくないだろ？」
「嫌にゃ」
そう言って首を振る化け猫の少年Aの頭を、曜は優しく撫でた。
「活きのいい所を見繕って、魚でも買っていってやるよ」
と、曜は言った。
化け猫の少年Aは、彼女に見送られながら、とぼとぼと山に帰って行った。
後に草間から来た連絡で、長老が山に還る儀式の前日の夜に、縁のあった妖怪や人を集めて宴会が開く話がある事を曜は聞いた。
「やっぱ、みんな、似たような事を考えるんだな」
草間の誘いを断る理由は曜には無かった。
一週間後。
長老が山に還る前日の夕方、曜は霊峰八国山へと向かう。近所の魚屋で見繕った、活きのいい魚を山ほど抱えながら。
山の入り口付近で、曜は奇妙な二人連れの男女を見かけた。男は高校生位、女は小学生に見えるが、いずれも人間では無いようだった。多分、宴に呼ばれてきた者達だと曜は思った。
「あんた達、長老さんに会いに来たのかい？」
曜は二人に声をかけた。
「うん。哥々が長老さんとお友達だからね、花霞も来たの」
笑顔で答えた少女は、賈・花霞と名乗った。昔の中国で、花蘭という武器に宿った妖、付喪神らしい。
「昔、霊峰八国山には遊びに行った事があるんだ。
長老さまにも色々お世話になったしね！」
少年の方は、魂に妖弧が憑依しているとかで、何だか複雑だった。
よく分からないが、二人とも悪い奴では無さそうなので、曜は一緒に行く事にして、山に入る。
「へー、曜ちゃんて虎さんなの？
虎さんて、やっぱり猫さんと仲良しなのかな？」
曜が虎人だと言うと、花霞は興味深そうに尋ねた。
「お、おう。
化け猫なんて、虎人の子分みたいなもんだからな。」
ほんとかな？
と思いながら、曜は答えた。とある事件のせいで、地元の化け猫の一部では確かに人気が高い曜である。
「虎の姉御が来たにゃ！
みんな、お礼参りにゃ！」
そこに、都合良く、額に日の丸の鉢巻を締めた猫が現れた。地元の化け猫である。
「曜、お礼参りって、どういう事だ…」
「俺を歓迎してくれてるつもりだと思う、多分…」
支倉の言葉に、曜は自身無さそうに答えた。
そうして、無意味に集まってきた、曜を慕う化け猫達が言うには、
「宴会の準備をするから、みんな手伝って欲しいにゃ」
との事である。
簡単に長老に挨拶した後で、三人は霊峰八国山の麓に降り、宴の支度を手伝う事にした。
｢おっしゃー、働くにゃ！｣
｢皿の二十枚や三十枚割れても、気にしなくていいにゃ！｣
「だーっ、そうじゃ無いだろう。真面目にやれ、お前ら！」
しょっちゅう皿をひっくり返しながら、ばたばたと働く化け猫達に紛れて、曜達は宴会の準備を整える。
「おお、がんばってるな。お前達」
人や妖怪が、徐々に山に集まり、夕暮れ、草間武彦一行も山にやってきた。
草間、シュライン・エマ、斎・悠也、真名神・慶悟の四人組である。
「うわ、あんた達、ずるいなー。
俺達に宴の支度をさせといて、重役出勤かよ」
顔は笑っているので、曜は怒ってるわけでは無いようだった。
「大丈夫だよ、後片付けは草間さん達がやってくれるから…ね！」
「そっか、良かったね」
支倉と花霞も、草間一行を見つけて声をかけた。
それから程なくして、宴は始まるのだった。
２．宴
人と妖が集まっている。
曜の周りには、彼女を慕う地元の化け猫が集まっている。長老猫の最後の宴、誕生日の宴だった。
「曜ちゃん、人気者なんだね」
「なんか、曜が長老さんみたいだよ」
『姉御！』などと呼ばれて、一部の化け猫達から妙に慕われている曜を見て、支倉と花霞が言った。
「長老って…俺、多分こいつらより大分若いはずなんだけどな…」
１００年生きて化け猫に変化した猫達より、現役高校生の曜は大分若いはずである。
「うーん、精神年齢と実年齢って別だと思うよ」
「そりゃ、まあ、そうだけど…」
支倉の言葉に、曜は複雑な様子だった。
「でも、本物の長老さんも人気者だね」
花霞が、遠くでぼーっとしている長老猫の方を見ながら言った。
今日ばかりは、長老猫の周囲には地元の化け猫ではなく、最後の別れを告げに来た妖怪や人達で賑わっているようだった。皆、順番に挨拶をしているようである。
「曜も、後で、もう一回長老さんに挨拶に行くだろ？」
支倉の問いに、曜は頷いた。宴は、いつ果てるともなく続いている。多分、朝まで続くんだろうな。と、曜は思った。
「ねーねー、曜ちゃん、長老さんの儀式のやり方って知らない？
間違ったら困るもん。花霞、教えて欲しいな」
少し、不安気に言ったのは花霞だった。
「あ、そうだよな。
ちょっと待ってな、詳しそうな奴を呼んでくるから」
多分、地元の化け猫の陸奥が一番詳しいだろう。と、宴の席を見渡すと、陸奥は草間武彦一行の所に居た。
早速、曜は陸奥を引っ張ってくる。
「はい、その辺の事は、ご心配いりません。
長老が山に還る、その時に、心を込めて祈って頂ければ、方法は何でも構わないです」
陸奥は、そう言って曜達に説明した。
「じゃあ、花霞、いっぱい祈るね」
陸奥の話を聞いた花霞は、言った。曜と支倉も、各々の気持ちを込めて祈るつもりだった。
それから、曜はしばらく化け猫達と宴会を続けた後、頃合を見て、長老猫の所に行く。
もう、儀式の夜明けまで、あまり時間も無かったが、長老猫はいつもと変わらずにぼーっとしていた。
「おぉ、お前は虎さんの、名前は確か…
…虎さんにゃ。お久しぶりにゃ」
「あんた、俺の名前、忘れてるんだろう？」
「そ、そんな事無いにゃ。虎さんは虎さんにゃ。」
まあ、考えてみれば、一回ちょこっと会っただけだから、覚えてなくても仕方ないかもしれないと曜は思った。
「虎さん、マタタビばっかり食べてたら、頭が悪くなるから気をつけるにゃ？」
長老猫は曜にのんびりと言った。
「ま、まあ、気をつけるよ」
化け猫達との宴会で、幾らかマタタビ酔いが回っている曜は、苦笑しながら答えた。
「わしは、いつでも居るにゃ。
また、いつでも遊びに来るにゃ」
「ああ、暇だったら来てやるから、長老さんも元気でな」
曜はそう言って、長老の手(前足？)を握った。
それが、曜の最後の挨拶になった。
…うーん、邪神とかになられても困るしな。
やっぱり、明日は真面目にやろう。と、改めて思う、曜だった。
３．神路
夜明けが来た。
霊峰八国山の麓には、昨日の宴の仕掛け人、武神・一樹が用意した祭壇と、真言宗の僧侶、護堂・霜月が用意した護摩壇が並んでいた。祭壇には儀式用に海原・みなもが用意した鰹節やマタタビ酒、誰が用意したのかわからない式神の呪符なども並び、賑やかな事になっている。
そんな儀式の広場に、人や妖など、山に居る全ての者が集まっている。
「それじゃあ、そろそろ、さよならにゃ。
みんな、元気でにゃー」
祭壇と護摩壇の間で、それでも、普段と変わらない様子で長老猫は言った。地元の化け猫達の何匹かは、我慢できずに、にゃーにゃーと寂しげに泣いていた。
「そういえば、山のみんなには、まだ言ってなかったにゃ。
次の長老は、わしの孫化け猫の陸奥がするにゃ。
陸奥は若いけど、『にゃ』って付けなくてもしゃべる事が出来る天才化け猫だから、大丈夫にゃ」
それが、長老猫の長老猫としての最後の挨拶だった。無論、文句などあるはずの無い地元の化け猫達は、にゃーにゃーと頷いた。
「じゃあ、始めようぜ。
細かい事は言わん。人も妖も、みんな藤羅の為に祈ってやってくれ！
藤羅が神へ上がり、御山に向かう道を、開いてやろうぜ！」
一樹の言葉と、
「うむ、此度は目出度い門出。皆で、間違い無く見送るとしましょう」
霜月の穏やかな声が、響いた。
祭壇の一樹は神式、護摩壇の霜月は真言宗で、各々の詠唱を始める。
それが合図となり、他の人や妖達も、それぞれの流儀で長老猫の門出を願い始めた。
「…巡りし陰陽五行…木火土金水に倣いし相生相剋比和の理」
五行の詠唱を始めたのは、陰陽師の真名神・慶吾だった。
神式、真言宗、五行。三つの詠唱を中心に、人と妖が祈る声が山に響く。
それらに誘われたわけでは無いのだろうが、巫女装束の三人の者達が、祭壇と護摩壇の側に進み出た。それは、いずれ劣らぬ、独特の雰囲気を持った三人の巫女だった。
一番背の高い巫女は、しかし、女性ではなかった。斎・悠也である。元巫女→魔女の経歴を持つ母親の血か、それとも本人の資質によるものか、彼の祈りを込めた神事の舞は霊力も華麗さも申し分無かった。
美しさという点では、本物の女性である他の二人の巫女も、もちろん悠也に全く引けは取っていない。
巫女の一人、榊船・亜真知は静かに微笑んでいる。一応、人間の感覚で考えれば現職の神を勤める彼女だけに、神楽舞には慣れているのかもしれない。
「癒しをもたらす『神気』の霞、山全体に広めますね…」
誰にも聞こえないように、彼女はそっと呟いた。
他の二人の巫女に比べ、若さという点で勝っているのは海原・みなもである。本職の巫女の姉から借りた衣装を纏った彼女は、他の巫女達のような舞こそ披露していなが、確実に祈りを捧げていた。一心に、そして誠心に。
三人の巫女の美しさは、人と妖怪が集ったこの場所で、一種の異質な雰囲気を持っていた。
丁度、人の輪と妖怪の輪の中間辺りで佇んでいた、賈・花霞は、そんな巫女達の様子を眺めていた。
「哥々、花霞も舞った方がいいのかな？
花霞も、風と一緒に上手に舞えるもん。」
花霞は、隣で祈っている支倉に囁いた。
「そんな事、無いさ。
一生懸命、祈ればいいよ。
大事なのは気持ちだから…」
蒼月・支倉は、小さな声で花霞に答える。
「うん、気持ちが大事だよね。花霞、祈るよ」
付喪神の花霞と、妖狐の支倉は人の輪と妖怪の輪の間で祈り続けていた。
「…木は土より生じ、火は土に還る。金は土より生じ、水は土に還る。全ては互いを生み、互いを剋し、伸ばして巡る節理の輪…」
慶悟の五行の詠唱は続く。
「そろそろみたいね…」
「ああ。最後まで、しっかり見送ってやろうぜ」
ぼーっと立っている長老猫の姿が、次第にぼやけて見えるようになってきたのは、亜真知が山に撒いた『神気』の霞のせいばかりでは無かった。
人の輪の中心で祈っている、シュライン・エマと草間武彦は静かに呟く。
「…汝、摂理の環に加わらんとする事を欲し、我も望み祈らん…」
慶悟の詠唱が、ひとまずの終息を向かえた。一樹と霜月も、それぞれの祈りの手を止める。
半透明になっていた長老猫の姿は、今にも消えようとしていた。
「さよなら…にゃ」
長老猫は右手を上げて、左右に振った。
その姿が山の風景に溶け込む、その時まで、長老猫は手を振っていた。
最後まで変わらない様子で…
地元の化け猫達は、にゃーにゃーと寂しげに泣きながら、長老が消えていった場所を見つめている。
虎人の血を引く葛妃・曜は、そんな化け猫達の輪の中に居た。
「寂しくなんかないぞ！
絶対に…しんみりなんかしてやらないからな！」
曜は叫ぶ。異なる次元にさえ、届きそうな声で。
『もし、長老を見送る時に泣いたりなんかしたら、罰ゲームでマタタビ酒の一気飲みだからな！』
そんな賭けの約束を、昨夜の宴で化け猫達としていた曜だったが、結局、賭けをしていた者が彼女を含めて全員泣いてしまったので、賭けは流れる事になった。
曜の叫びに答える者は無く、霊峰八国山麓の広場は、何とも言えない静寂に包まれる。
もう、長老猫の姿は見えない。
おそらく、二度と見ることは出来ないだろう。
ただ、どこかに居るような気配だけは何となく残っていた。そして、その気配は霊峰八国山がある限り、決して消える事が無いだろう事を誰もが確信していた。
…さよならは、言わんぞ。
一樹は、役目を終えた祭壇に手を置いた。
「皆さん、ありがとうございました…」
口を開いたのは、新しく長老の任を背負う事になった陸奥だった。
こうして、長老猫は神となった。
４．さよなら
山では、新しく長老になった陸奥のお披露目の宴会が、引き続き始まった。
「長老さん、もう、行っちゃったんだよなー。
でも、きっと、お前らの事を見守ってるはずだからな。がんばれよ」
曜は、陸奥に声をかけた。
「はい…色々とお世話になりました」
若い長老は、ぺこりと頭を下げた。
「でも、俺は霊視とかって苦手だから、長老さんには、もう会えないかもな…
山彦に『にゃ』って付いて帰って来るとか、わかり易い形で実感出来るといいんだけど、そういうわけにもいかないよなー、やっぱ」
曜は、山を見つめる。
「それ、面白そうにゃ、叫んでみるにゃ！」
と、何匹かの化け猫が山に叫び始めた。
お前ら、最初から『にゃ』って付けて山に叫んでちゃ意味無いだろう。と、曜は思ったが、自分も叫んでみる事にした。
「長老さん！
またな！」
山に、曜の声が響く。
そして、その声に帰って来た山彦の語尾には…
(完)
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■ 登場人物（この物語に登場した人物の一覧） ■
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【0086 ／ シュライン・エマ ／ 女 ／ ２６歳 ／ 翻訳家＆幽霊作家＋時々草間興信所でバイト】
【1252 ／ 海原・みなも ／ 女 ／ １３歳 ／ 中学生】
【0164 ／ 斎・悠也 ／ 男 ／ ２１歳 ／ 大学生・バイトでホスト】
【1593 ／ 榊船・亜真知 ／ 女 ／９９９歳 ／ 超高位次元生命体：アマチ・・・神さま！？】
【1653 ／ 蒼月・支倉 ／ 男 ／ １５歳 ／ 高校生兼プロバスケットボール選手】
【1651 ／ 賈・花霞 ／ 女 ／６００歳 ／ 小学生】
【0888 ／ 葛妃・曜 ／ 女 ／ １６歳 ／ 女子高生】
【0173 ／ 武神・一樹 ／ 男 ／ ３０歳 ／ 骨董屋『櫻月堂』店長】
【1069 ／ 護堂・霜月 ／ 男 ／ ９９９歳 ／ 真言宗僧侶】
【0888 ／ 真名神・慶悟 ／ 男 ／ ２０歳 ／ 陰陽師】
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■ ライター通信 ■
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毎度ありがとうございます、MTSです。
今回も相変わらず、地元の化け猫と遊んでいた曜なんですが、いかがでしたでしょうか？
また、今回は個別描写している部分と、複数人同じ描写になっている部分が入り組んでいます。
ですが、長老猫に挨拶をする場面は(挨拶に行かないという選択肢も含めて)一人づつ、完全に個別になっていますので、興味がありましたら他の方の場面を見てみるのも良いかもしれません。
ともかく、おつかれさまでした。
また、気が向いたら遊びに来てくださいです。
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