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<東京怪談・PCゲームノベル>


夏だ!海だ!草間兄妹の海水浴 3日目

■深淵の早朝
皆は朝の朝食前に起きていた。窓から見える蒼は世界の果てまで続いている。
空鯨に愛されている土地。
皆は最後に何を楽しむだろうか?


●お届け物:七式へ、胡桃より。
白猫宅急便が深淵にやってきた。親猫が子猫をくわえているのではなく…子猫が親猫の頭に乗っかっているのがポイントだ。
「七式さ〜ん、お荷物ですよ〜」
夏江が自動人形・七式を呼ぶ。
「ありがとうございます、夏江さま」
御辞儀して受け取る七式
差出人は七式を作ってくれた博士…胡桃だった。
『七式へ、今日もお疲れ様。せめて海を楽しんで帰って来て欲しいから、試作品だけど「耐水心臓安定装置・試作」と同梱している副心臓を取り付け、試験稼働をしてね。胡桃より』
と手紙だった。
「あ、ありがとう博士!」
うれしさのあまり彼女は泣いた。

■朝の行動
朝食を済ませ、それぞれ3日目を楽しむ方向に海に向かう者、土産屋に向かう者がいる。
シュラインはカメラをもって皆のさりげない姿を撮っていく。
焔と草間が朝のおかずを巡ってにらみ合っている隙に、零がひょいと彼の焼き魚をとり、猫に与えた。
とまぁ、ほのぼのとした風景が撮れたと思われる。




●海岸での出来事
イヴ・ソマリアはアイドルである。この謎の海岸にいるのはおかしいが。
隣町でコンサート巡業をしているのだが、コピー能力で現場には「身代わり」をおいてお忍び。
サングラスと深くかぶった麦わら帽子、と如何にも姿が怪しく見えるわけだが。
実際彼女は、異世界の者であり、自分の故郷が崩壊すると言うことで第二の故郷を探しているのだ。
しかし…美貌のせいか今ではアイドルである。それで自分の力と「食事」に困ることはなくなったが…。
休みがほしいと思っていた。
かわうそ?の運営する海の家で焼きそばとソフトクリームを持ってそこらをうろうろしている。
すると、ぼけーっと歩いている男…草間武彦と見事にぶつかってしまった。
空を舞う焼きそばとソフトクリーム。それがお約束に彼女の頭や服にかかってしまう。
「すまない…」
「すみません…」
「どうしたの?あらら…ひどい格好」
シュラインが新調し水着(ビキニ)にパーカーを着てやってきた。
この状況で、すぐ2人とも気がつかずぶつかったのだろうと納得するシュライン。
それより驚いたのは、焼きそばまみれの少女がトップアイドルのイヴ・ソマリアだと言うことだ。
近頃草間の周りには萌え者が増えつつあるからある意味困った状況だ。
「ああ、服が…」
イヴは困っている模様。
かといって彼女のサイズにあう着替えがあるのか疑問だ。
そんなときに亜真知がやってきた。
「どうかされました?あらら大変ですね…」
草間とシュラインが事情を話す。
「ああ、それなら簡単ですよ♪」
亜真知が指を鳴らした瞬間、イヴの服はきれいになった。
少し理力変換を使えば洗濯程度は簡単なのだ。
そのあと、事情を話していくうちにすっかり皆と仲良くなったイヴだった。
証拠が…焔が彼女の頭に乗っているからだ。

しばらくして

亜真知は焔を捕まえて
「一緒に海に行こう」
と誘っている。
「にゃ〜!」
流石に海の底には行きたくないらしい。
反対に七式は早く海に入りたくてうずうずしていた。
「耐水心臓安定装置・試作」を装着し、稼働チェックも終えている。
みなも、シュライン、イヴ、亜真知は先日行った人魚の都市へ向かうのであった。
七式はそのまま海底を歩いて子供のようにはしゃいでいる。ほかの人は亜真知の耐水シールドのおかげでおぼれることもなく気楽に泳ぐ。
七式は見るものすべてが新鮮だった。
空鯨の力でこの地域の生き物が喋ることは当たり前だった。なので、ヤドカリやサメも
「ぉぅぃぇ〜」
と謎の挨拶を交わしていくのも当然。
焔は怖がっていたモノの、なれるとお得意の猫かきで七式と同じようにはしゃいでいた。
この地域との人魚の挨拶も終わり、近くにある小島(子鯨島といわれている)の探索を楽しんでから、海から戻る一行。
パラソルでは撫子ではなく、草間と雪が荷物番をしていた。
雪曰く、
「撫子様は今お料理を作っておられます」
と言うことだ。


■深淵の人たちと昼食、そしてかわうそ?と別れ。
撫子が作ったのは素麺と精進料理の野菜の天ぷらだった。
イヴは用事があるから帰ったと草間が告げたので、いつものメンバーと深淵の家族で食事となった。
素麺もさることながら、天ぷらは好評。夏江がレシピを教えてほしいと言うぐらいだった。
猫にはマタタビをあげて酔っぱらっている。
退魔の赤子は時音の腕の中ですやすやと眠っている。
和気藹々と会話しながら食事を済ませ皆で後かたづけ。
その風景をシュラインと焔寿は手伝いながら写真に納めた。

一段落ついた後、3時には焔寿がこっそり海水で冷やしていた西瓜を食べる。
町内の人々は草間一行が帰ると言うことを知り、わざわざやってきてくれた。
人情あふれる海水浴場で…
いろいろなものにふれた零、退魔の赤子。
2人は何を見たのだろう?感じたのだろう?
最後に、かわうそ?がやってきた。
「また…どこかで」
といって彼は去っていた。

最後に皆は深淵の人たちに礼を言って土産屋に一度よってから、買いそびれていたお土産も買い終えて…(萌え萌えな人魚のぬいぐるみを買うみなもの姿は特筆すべきで)。
この町を去っていった。




End

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【0086 / シュライン・エマ / 女 / 26 / 翻訳家&幽霊作家+時々草間興信所でバイト】
【0328 / 天薙・撫子  / 女 / 19 / 大学生】
【1219 / 風野・時音 / 男 / 17 / 時空跳躍者】
【1252 / 海原・みなも/ 女 / 13 / 中学生】
【1305 / 白里・焔寿 / 女 / 17 /天翼の神女】
【1376 / 加持・葉霧 / 男 / 36 /謎の指揮官A氏(自称)】
【1510 / 自動人形・七式 /女 /35 /草間興信所在中自動人形】
【1548 / イヴ・ソマリア / 女 / 502 / アイドル兼異世界調査員】
【1593 / 榊船・亜真知 / 女 / 999 / 超高位次元生命体:アマチ…神さま!?】
【1678 / 黒乃・楓 /男 / 17 / 賞金稼ぎ】

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■         ライター通信          ■
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こんばんは
滝照直樹です。
『海水浴3日目』に参加してくださりありがとうございます。
ノベル参加者最大記録を更新しました。
プロットなどまとめるのにかなり時間がかかり、納品に間に合うのかという不安もありましたが、何とかきたようです。(時間により公開が来週になるかもしれませんが)
どうも参加ありがとうございます。

また機会が有れば宜しくお願いします。

滝照直樹拝