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<東京怪談ウェブゲーム アトラス編集部>


●オープニング

「あなた達に時効成立寸前のある事件を調べてほしいの。」
乾編集長はそう言って、ある新聞記事のコピーを差し出した。
「製薬問題の責任者失踪。」
赤枠で囲まれたその記事はさして大きくも無く、周囲の大事件に気がつかなければ埋もれてしまいそうだった。
「当時、問題になっていたある薬品の開発責任者が資料と共に失踪したの。覚悟の自殺かと記事はこんなものだけど、かなり騒がれたそうよ。」
事件の日付は14年前9月。
「見ての通り、もう失踪者の時効は成立している。でもね…」
この失踪した男性の娘が、最近奇妙な行動をしているというのだ。
「薬品会社の周辺をうろうろしたり、犯罪の時効について調べたり挙句のはてには、ゴーストネットに怪しい書き込みをしたりしているらしいの。」
「ちょっと待て、うろつきや調査はともかくなんでゴーストネットのことまで…」
探偵の問いを、一人の少年が答えた。
「僕が、見たからです…。」
アトラスでアルバイトをするライター見習いの少年は、そう言った。
「僕の学校の教育実習生の彼女が、学校のパソコンからゴーストネットに『幸せと大金、不幸と絶望を与える紅い紫陽花を探してほしい。』と書き込んでいました。偶然僕はそれを見てしまったんですけど、彼女の真剣な顔や目は、とても言葉どおりには思えなかったんです。」
「頼まれて調べているうちに、失踪した男性が郊外の紫陽花寺によく行っていたことや、失踪した当時、父一人、子一人で娘をとても可愛がっていたことが解ったわ。少なくとも自分から失踪する可能性が低いことがね。そして15年。」
少年の言葉を継いだ編集長はこの意味が解る?と暗に問い掛けている。
「その製薬会社も未だにいろいろ黒い噂があってね。ネタを掴んだのは偶然だけど、面白い記事になりそうなのよ。」
「彼女が紫陽花寺に人を呼び集めるために指定した日は9月○日。何かが起きるかもしれません。僕が勝手に思っただけなので空振りかもしれないけど。どうか…お願いします。」
彼女の何かを決意した悲しい目を思い出し、少年は頭を下げた。

「紅い紫陽花」
それは、不思議な匂いを鋭敏な探偵たちに漂わせた。
心の奥に…

●はじまりの始まり

ウィン…小さな起動音と共にパソコンが目覚める。
キーボードを軽く操作すれば、それは簡単に見つけ出すことができた。
ゴーストネットの掲示板に書き込まれたたくさんの書き込みの一つ。

投稿者 花追い人 
題名 真紅の紫陽花を知っていますか?

紅い紫陽花って知っていますか?
紅の紫陽花って言っても、その辺のとは違いますよ。
あれは、どちらかというと、ピンクか、赤紫だし。
でも、それは、本当に朱色、というより真っ赤なんそうです。
郊外に、「紫陽花寺」と呼ばれてるところがあるんです。
境内や参道に咲き乱れるのはすべて紫陽花。
数百、いや、千を超えるという紫陽花は愛好家も多く、昼は結構な人出もあるようです。

最近そこで真紅の紫陽花が咲くという噂が流れています。
なんでも15年ぶりだとか…。

誰も見たことの無いその紫陽花を手に入れたものは、最高の幸運と、大金を得ると言われています。
しかし、同時に不幸と絶望を得るとも言われているのです。

いかがです?その紫陽花を探しに行ってみませんか?
もし、見つけてくれた方にはささやかながらお礼をいたしましょう。

9月○日 夕方6時 紫陽花寺の前でお待ちしています。


「へえ、綺麗ね。」
雨柳・凪砂は素直な感想を口にした。
初夏の風物詩と呼ばれる紫陽花であるが、花持ちは以外に長く、秋まで咲いていることも少なくない事。
むしろ、秋咲きの紫陽花の方が色の定着は強いことなどを寺の住持から教えられた。
「それで、このお寺に紅い紫陽花が咲くという噂があるそうですが、ご存知ありませんか?」
「あなたも、ですか?」
(あなたも?)
お寺の人に聞き込みをしてみよう。取材と称して住職に聞き込みに来た凪砂の言葉に住持は首をかしげた。
「ピンクや紫の花は多いですし、クレナイという種類はありますが、違うのですよね。」
解りません。そう告げる彼に凪砂は質問を続けた。
「15年ぶりということだそうです。ということは15年前にも咲いたということなのですが、ご存知ありませんか?」
寺の住職にしては彼は若い。やはり同じように頭を振る。空振りにうなだれる凪砂に住職は気の毒になったのか、一つ思い出したと語ってくれた。
「紅い紫陽花は知りませんが、15年程前から天上の蒼、と呼ばれるほど美しい紫陽花が咲くようになりましたよ。うちの名物なんです。何か関係があるかもしれません。」
彼はその場所を凪砂に教えてくれた。今もまだ花を着けているという。
「ここは寺ですから、土壌調査などはお断りしているのですが、花の好きな方は大歓迎です。ぜひ見ていってください。」
微笑んだ彼は、凪砂の感じた疑問にも、答えてくれた。
「あなたの他にも、紅い紫陽花に聞きに来た人がいます。どうも怪しい風体の方でしたけどね。」
どうぞお気をつけて。住持に深くお辞儀をすると、凪砂は本堂を後にした。

●花を追うものたち

山門の入り口で彼らは落ち合った。時は6時10分前。
早くなってきた日はすでにその一部を地平に隠し始め、空は薄紫に染まっている。
今回参加した探偵は4人。さらに事件を依頼したライター見習いの少年が一人。
お互いは軽く自己紹介をすると、4人、いや5人でお互いのもつ情報を交換し始めた。
主となる話は、製薬会社M社のこと。黒い噂。そして、紅い紫陽花ではなく、蒼い紫陽花が有名だという話を住持から聞いたと凪砂は語った。
話しているうちにどんどん空気の色は濃くなっていく。
凪砂が空を仰ぎ見た。首をゆっくり回すと風が髪を揺らしてく。
「あたし、思うんですけど、やっぱり彼女の目的は花探しじゃあありませんね。山には少し照明がありますけど、本当に花を探すならもっと明るい方がいいですよね。」
「私も、そう思う。彼女は何かを誘っているのだ。私たちか、それとも…」
セレスティは若い「仲間」たちを見た。彼らを守りたいものだ。そう思いながら。
「あっ!先生ですよ。彼女が…」
声を上げて勇太が指さした先に一人の女性が山門に向けて歩いてきた。
「?」
「!」
雪ノ下・正風と、ケーナズ・ルクセンブルクはとっさに身を隠した。彼らが何を察知して、どうしてそうしたか、他の3人も解ったので止めない。
やがて、3人の前に女性が、足を止め静かにお辞儀をした。
「あの、ひょっとしてあなた方はゴーストネットの?」
とりあえず、そういうことにしておこう。雨柳・凪砂と、セレスティ・カーニンガム ライター見習いの西尾・勇太は顔を見合わせ頷いた。
「ええ、『花追い人』さん。あなたのお手伝いをしたくて来たんです。あたしは雨柳・凪砂、彼はセレスティ・カーニンガム氏、こっちは西尾・勇太くんです。」
女性を警戒させないために、凪砂が主となって彼らを紹介した。勇太のことは、彼女はなんとなく覚えていたようだ。
先生、と手を振る勇太に笑いかけると、
「紫藤・陽子です。よろしくお願いします。」
彼女は丁寧に頭を下げた。今時珍しいちゃんとした女性だ。セレスティなどはそう思いながら彼女を見つめる。
そして、3人は彼女と一緒に、山門を上がり、紫陽花の咲き乱れる丘に足を踏み入れていった。

すでに終った花、これからの花、紫陽花の海の中を彼女達はゆっくりと歩き始める。
凪砂はちらりと後ろを振り向いた。紫陽花は香りが少ない、これだけの花の中でも凪砂の鼻はちゃんと匂いを感じる。黒い悪意の匂い。
「…つけられていますわね。」
「えっ?」
「ダメだ。知らんふりをしていなさい。気付かれる。」
驚きの表情を見せる陽子をセレスティはステッキで制した。
「陽子さん、驚かないで聞いてくださいね。あたしたちは、あなたの本当の目的を…多分知っています。あなたを狙っている人たちのこともです。」
「…どうして…?」
「ご不信かもしれませんけど、信じて頂けませんか?時間も、無いのでしょう。彼らがあなたを襲う理由は、きっと表ざたにしたほうがいいのです。話して頂けませんか?」
彼女の足が止まる。凪砂の穏やかな笑顔。心奪われるセレスティの美貌。そして、勇太の真っ直ぐな瞳。
陽子は頷くと静かに語り始めた。
「私は早くに母を失い、父一人、子一人で過ごしていました。父は製薬会社に務めており、多忙でも機会を見て会いにきてくれ、私を愛してくれているのが解りましたので、私は幸せでした。」
ゆっくりと歩きながら、小さな声で、彼女は語る。足の向かう先を凪砂は解っていた。
「父は時間が出来るとここに連れてきてくれました。綺麗な紫陽花の中で過ごす父との時間は私にとって大切な時間でした。ある時、一本の花を指さして言いました。あの花は父さんと母さんを見守ってくれた花だ。きっとお前のことも守ってくれる。」
語りながら、彼女は目を瞬かせた。小さな光が目元に光る。
「でも、ある日から父は失踪しました。ある薬のトラブルで、と報じられ自殺かと囁かれたのです。でも、私は違うと思っていました。だって、その翌日は私の誕生日だったんです。プレゼントを持ってきてくれると約束した。それを破るような父ではありませんでした。」
しかし、当時6歳の子供の証言は警察も、マスコミも取り上げることは無かった。また彼女自身それ以上のことはできなかったのだ。
「施設に預けられ、父の帰りを待ち、いつしか諦め…そして最近やっと気がついたのです。あの言葉は父のメッセージだったのではないか、父は…殺されたのではないか、と。」
事件の時効などを知り、今しかないと、行動に出たのだ。ゴーストネットに書き込みをし、父の勤めていた製薬会社にメールで脅迫文めいたメッセージを送る。
「私にはカードは一枚しかありません。でも、それを餌にして呼び出すしかなかったのです。たった一枚のカード。それが…これです。」
彼女は足を止めた。そこには噂どおり、青い、いや、紺碧の蒼とも言える冴えた蒼を放つ一株の紫陽花があった。
「そこに…奴の持っていた証拠があったのか。」
彼らの登場を、誰も驚かなかった。花を庇うように陽子は立ち、陽子を守るように凪砂が、そして女性達を守るようにセレスティと勇太が立ちはだかる。
男達は、一歩、また一歩と近づいてくる。
「退いてもらおうか?さもないとお前達も、紫陽花の下に埋まることになるぞ…」
一人の、リーダー格らしい男の言葉に陽子の顔が蒼白になった。
「やっぱり!あなた達が父さんを?」
「後、ほんのわずか大人しくしていれば死なずに済んだのにな。愚かな女よ。」
やれ、そう言う様に男の顔が動く、背後にいたダースに近い数の男達が無言で雪崩のように襲い掛かってきた。

その男は小さく後ずさった。
(まさか、あれほどの使い手たちが…)
たった4人、しかも、二人は女で一人は子供。二倍以上の人数がいる自分達の、男は勝利を確信していた。
だが、すでに半数以上は地に伏している。突然現れた二人の男の奇襲に、完全に隙を付かれ、気がついたときには立場が逆転していた。
「あの方たちは…?」
「正風さんと、ケーナズさん。大丈夫。私たちの仲間です。」
凪砂は陽子を庇うように立って、そう伝える。
男の焦りはさらに進んでいた。
侮っていた子供も決して弱くは無く、杖を持っていた怪我人のような男さえ杖で、数人の喉笛や鳩尾を正確に突いて「落とし」ていた。
女たちには近づくことさえできない。
そう思っている間にも状況は完全に、彼らに不利になっていた。
だが、自分達が捕まってしまえば…。
「さあ、もう、いい加減に諦めな!」
ドサッ!最後の男に気を放ち、倒した正風はリーダーに向かって男を投げつけるように飛ばした。

足もとに、倒れ伏した男を一瞥すると、彼は小さくため息をついた。
「そうですね、諦めた方がいいかな?穏便な解決を…!」
降参宣言か、そう思ったホンの刹那の間、彼は胸元から拳銃を取り出していた。
「動くな!!」
(しまった!)
銃口をたがわず、陽子の顔に向ける。
自分達ならともかく、陽子を傷つけられない。探偵たちの動きは止まった。
「さあ、命が惜しかったら、そこを掘り出して…?」
拳銃を向けて、陽子を脅していた彼の表情が何かを映し出して青褪めた。
念力で、気で、魅了の術で、いざとなったら変身して。
陽子を助ける機会を伺っていた5人は、彼の豹変に目を開いた。
「来るな!来るな!!」
何かが迫ってくるように、それを追い払おうとするかのように、彼は銃を持った手を空中に翻す。
正風は、「気配」を感じ振り返える。それは気、一株の紫陽花から発せられる人とは異なる気だった。
紅、赤。いや朱を越えた血色に咲く紫陽花がそこには佇んでいた。
「邪気か…勇太!さっき教えた応龍脚を…いや…。」
身構えた正風は、拳を落とした。化け物か、邪悪なる悪霊か?奥義で倒すか…。
そう思った自分が恥ずかしくなるほど、その気は彼らにとっては安らぎに満ちていた。
(こいつは、敵じゃない。俺たちを、いや、この子を守ろうとしている…。)
だが、彼にとっては、悪霊そのものだったのだろう。暴れ、正気を失った彼をケーナズの手刀が、意識を失わせるなどいとも簡単だった。
セレスティが、一歩前に進み出ると陽子の手を取った。血色の紫陽花の花の前にエスコートするように送り、そして告げた。
「紫陽花の色は土で変化する。だが、この花の奇跡は、おそらくそんなものではない。水と、未来が告げている。ここに、君のお父上が…。」
陽子は泣いた。花にすがり付くようにひたすらに。
15年間別れていた親子の悲しい再会に、誰も言葉無く静かに見つめていた。

●物語の終わり エピローグ

数日後、アトラスは急遽差し替えた記事に一つのスクープと、一つの物語を載せた。
凪砂の手によるスクープ記事は製薬会社大手M社を名指しした一大スキャンダル。
製薬会社が社ぐるみで、殺人を侵しそれを隠蔽し、研究成果を盗んだという証拠、裏づけも完全な記事で、後に社会を震撼させることとなった。。
暗部を受け持っていた部署があったこと。彼らの正体もすべて白日のものとなった。
もう一つの記事は、その事件をモチーフにした都内怪談、正風の筆である。
娘を守るように咲いた蒼と血色の紫陽花。幽霊花と呼ばれた花が死者の思いを伝えたと、読んだものの心に爽やかな風を運んだという。

紫陽花の花は土壌に含まれたアルミニウムが多いと青くなる。
紫藤陽子の指し示した花の根元を掘り返したケーナズと、セレスティは埋められたジェラルミンのケースとその中の書類を一番最初に見ることとなった。
そこには、一人の女性の写真と、彼が生涯をかけて研究した免疫抑制剤の資料と臨床データが収められていた。
そして、彼自身の遺書とも言える告白が…
「私は、妻を移植手術後の免疫機能不全で失った。二度と彼女のような存在を出さないために研究を続け、私は満足のいく結果が出せたと確信した。
だが、臨床実験段階の抑制剤が、私の知らぬところで不法に患者に投与され、子供を含む数名を死に至らしめてしまったことを知った。そのデータを元に私は薬品を改善したが、人の命を失わせてしまったことを私は許せない。
薬の完成と認可と同時に私は、このことを公表し、罪を償うつもりだ。娘には苦労をかけてしまうだろうが、恥じたくない、そう願うからである。」
ケナーズは、資料に目を通した。15年前とは思えない画期的な思考に裏づけされた誠実な薬だと彼は感じた。悪用されなければ多くの人を救う。いや、実際に15年間にたくさんの人を救ってきたのだ。
「惜しい人物だな。話をしてみたかった。」
このケースは警察に提出すべきだろう。だが、セレスティはケースの隅に収められた小さな箱だけはこっそりと取り出すとポケットへしまい込んだ。

それからさらに数日が過ぎ、陽子はアトラスの応接室で、改めて5人に向かい合った。
「今回は、助けて頂きありがとうございました。」
警察の調べで、紫陽花寺の紫陽花の下から、陽子の父の遺体が見つかったという連絡はすでに彼らの耳には入っていた。。
15年ぶりの葬儀を終え、彼女は礼を言いに来たのだという。
「皆さんのおかげで、父の汚名は晴れ、戻ってきてくれました。心から感謝いたします。」
それぞれの思惑もあり、行動した。気にしなくていいと言う探偵たちに陽子は笑顔を作る。
話の区切りがついたとき、セレスティはポケットから古ぼけた小箱をテーブルの上にコトリと置いた。
皆の視線が集中する。
「これは一体?」
「君は何故、自分が紅い紫陽花などと書き込みしたと思う?」
「えっ。それは…、紅い紫陽花など無いと思ったから気を引くために…。」
「いや、違う。心の奥で知っていたのだよ。君は、父からのメッセージを。これは、父君の最後の君へのプレゼントだろう。」
「プレゼント?」
陽子は箱を取り、そっと開いた…。
「あっ!」
中には小さなブローチが入っていた。紅い、エナメルの美しい紫陽花を象った…。
「君と、父君の最後の思い出大切にするといい。」
セレスティの言葉に、陽子は泣きじゃくった。涙が止まらないと言う彼女の肩を凪砂は優しく抱きしめていた。

「お父さん…か。」
同じように幼い頃両親を失っていた凪砂は、陽子に不思議な親近感を持った。
彼女に比べると自分は幸福だったかもしれないと思う。
凪砂は羨ましかった。15年という長い年月を経ても褪せなかった父の娘を思う気持ち。
自分にもあったのだろうか、今の自分を見たら、そんな気持ちが心を過ぎる。
でも、信じようと思った。
両親はきっと、自分を愛してくれていた。そして愛してくれていると。
陽子と出会って、そう思った。

M社は殺人と大きな不正が明るみに出て、信用を失い、倒産を余儀なくされた。
陽子は父の保険金や、取り戻した財産などで大金を手にしたが、その殆どを処分し、紫陽花寺の手伝いをしているという。
父を弔いながら…。
幸運と不幸。希望と絶望。
紅い紫陽花はそれを彼らに与えたのだろうか。

いや、花は何も与えない。与えるのはいつも人間だ。生きとし、死してもまた。

花はもう、何も語らない。
ただ、静かに咲き尽くすのみ…。



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■   登場人物                  ■
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【0391 / 雪ノ下・正風 / 男 / 22歳 /オカルト作家 】
【1481 / ケーナズ・ルクセンブルク / 男 / 25歳 / 製薬会社研究員(諜報員)】
【1847 / 雨柳・凪砂 / 女 / 24歳 /好事家】
【1883 / セレスティ・カーニンガム / 男 / 725歳 / 財閥総帥・占い師・水霊使い】

NPC
紫藤・陽子 女 21歳 大学生
西尾・勇太 男 14歳 中学生


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■         ライター通信          ■
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今回はご参加くださりありがとうございます。
ライターの夢村まどかです。
死色の紫陽花 B面をお送りいたします。

前回に明かしきれなかった謎をちゃんと伝えるために、今回は調査と事件の真相を知らせることをメインとしました。
調査を選択してくださった方々のおかげでスムーズにストーリーが進みました。

雨柳さんには、同じ女の子ということで、陽子の心に寄り添って頂きました。
雨柳さんがいたことで、きっと陽子は心強かったと思います。変身はさせないで乗り切りました(^^)

少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
また次の依頼でお会いできることを願っています。