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黄昏は呟く―夢―
●序
赤い髪に、赤い瞳。燃えるようなその髪と目は、ただただ虚ろに空間を見る。
「HARU……」
ぽつり、と彼は自らの名を呟いた。それこそが自分の存在意識であり、それだけが自分であると言う認識であったかのように。
「僕は、守りたかったし……愛したかった」
全てが遅いのだと、過去形の文章は告げる。ああ、ああ。あのまま意志の無いPCとして存在していればよかったのに。意志など持たねば良かったのに。
「……もう、遅い」
彼は口の端を歪めた。全ては遅く、全ては終わり、全てが儚きものになってしまえばいいと、心から願いながら。
ゴーストネットに書き込みがあった。再び現れた『現夢世』というゲーム。作成者不明と言う胡散臭さがありながらも、ゲームの面白さやその胡散臭さに惹かれて、未だにユーザーが増え続けている。
「題名:ウイルス 投稿者:HARU
僕はそろそろ皆に怖さを教えたい。パソコンをやっているならば、誰でも経験した事があるんじゃないかな?そう、ウイルス。市販の対策ソフトやセキュリティをも無効化する、全く新しいウイルスを作ったんだ。感染した途端、画面が真っ白になって、大輪の花を咲かせておしまいなんだ。刺激的でしょう?……止めたい?止めたかったら、現夢世においでよ。ゲームをしようよ。場所は、慈母の教会周辺。明日、正午にログインしてよ。楽しみにしてるから」
慈母の教会と言えば、スタート地点からすぐの回復スポットだ。中には慈母の像があり、それに祈れば全回復をする。周りには花壇があり、植物を育成する事も可能な場所となっている。
その記事の下に、一文があった。たった、一文。
「それでも僕は赦されたいのかもしれない」
●事前
ちゃんと見た?ちゃんと聞いた?……僕の言葉を、僕の声を。
ゴーストネットの書き込みを見て、シュライン・エマ(しゅらいん えま)は溜息をついた。その拍子に黒髪がはらりと揺れる。
「どうした?シュライン。溜息をついて」
草間が問い掛けてくる。シュラインは青の目でそちらを見て、苦笑する。
「前の依頼で出会った『HARU』の書き込みがあったの」
シュラインの言葉に、草間が「どれどれ」と呟きながらパソコン画面を覗く。
「意識の入れ替えは許せないけど、悪い子には思えないの。自分の障害に対しては確かに乱暴だったわ。でも、治君のお母さんに対してや美穂ちゃんに対しては全然優しくて」
(それは、欲目なのかもしれないわね)
小さくシュラインは苦笑した。AIや電子生命体の友人を持っているからかもしれない。根本的に、HARU自身が優しい存在であるように思えてならなかった。
「意志を得た後、誰かを使わずにHARU自身が向き合えば良かったんだわ」
「彼自身が?」
「ええ。だって、そうでしょう?無理矢理意志を奪ったから、返して貰ったんだもの。それは決してHARUを拒絶したわけじゃないの。少なくとも、HARU自身が感じたよりは」
「でも、HARUは拒絶されたと思った」
シュラインは頷く。
「今更……かもしれないけど」
「それで、君はどうしたいんだ?」
小さく微笑み、草間が尋ねる。シュラインは一瞬考え、それからにっこりと笑った。
「聞いてみるわ。本当に、拒絶だったのかどうか」
もしかしたら、全くの拒絶ではなかったかもしれない。否、そうではないように思えって仕方が無いのだ。シュラインは立ち上がる。美穂と治に話を聞くために。
●彷徨
僕の声は儚き空に。僕の思いは虚ろな海に。僕の体は……まどろみの中に。
シュラインが美穂と治に連絡すると、もう一人会いたいと言って来ている人がいるので一緒でも良いかと尋ねられた。勿論構わないと答えたのだが。
「きっと、同じように……」
シュラインはそう呟き、微笑む。自分と同じように、美穂と治にコンタクトを取ってきた者がいる。恐らくは、同志。とりあえず指定された喫茶店で、相手を待つ。
「シュラインさん!」
声をかけられ振り返ると、そこには大矢野・さやか(おおやの さやか)が立っていた。茶色の髪がふわりと揺れ、青の目は優しくシュラインを見ている。
「ああ、さやかちゃんだったのね」
「シュラインさんも、HARUさんの……?」
シュラインの隣に座りながら、さやかは尋ねた。シュラインは頷き、目の前に置かれている珈琲をゆっくりとかき回した。
「美穂さんと治君に実際HARUの事をどう思っていたかを聞きたくてね」
シュラインの言葉に、さやかは頷いた。
「私は、美穂さんに事情を話すつもりだったんです。そうしたら、何らかのメッセージをHARUさんにあげられないかと思って」
さやかの言葉に、今度はシュラインが頷いた。互いに分かっている。HARUがキョウとなってしまったのは、美穂に拒絶されたからと思っているからだ。逆にいえば、美穂が拒絶してなかったとなればHARUは変わるかもしれない。
「すいません、お待たせして」
二人が顔を上げると、治と美穂が立っていた。二人は一礼し、何となく恥ずかしそうに隣に座った。
「ごめんなさいね、突然」
「いえ。この前お世話になったんですし」
美穂はそう言って「ね?」と治にも同意を求める。治はこっくりと頷くだけだ。注文を取りに来た店員にさやかと美穂は紅茶を、治はクリームソーダを頼む。
「聞きたいことって、何ですか?」
美穂がすぐ本題に入った。気になっていたようだ。シュラインは暫く考えた後、口を開く。
「美穂さんと治君、二人に聞きたいんだけど……二人とも、HARUの事は実際どう思っているの?」
「え?」
美穂は紅茶に砂糖を入れていた手を止め、シュラインを見つめ返す。治もクリームソーダのバニラアイスをソーダの中に沈めていた手を止める。
「嫌い?」
「嫌いとか好きとか……そういうのは分からないです。ただ治と意識を無理に交換したじゃないですか。だから、あんまりいい感情はもてなくて」
「でも、HARUは美穂さんに優しかったでしょう?」
シュラインが尋ねると、美穂は少しだけ戸惑う。
「HARUさんは、方法が分からなかっただけだと思うんです。美穂さんや皆を幸せにしたかったのに、方法が分からなかっただけだと」
さやかが言うと、美穂は俯く。
「大事な人を傷つけたから、あんまりいい感情は持てないというのは凄く分かります。でも……」
「俺はちょっと分かる。あいつの事は好きじゃないけど、気持ちは分かる」
さやかの言葉を遮り、治は口を開いた。静められたバニラアイスが、ソーダの中でしゅわしゅわと音を立てている。
「あいつは俺だから、もう一人の俺みたいなもんだから」
そう言い、治はちらりと美穂を見る。軽く頬を赤らめ、俯きながらバニラアイスを沈める。
「優しくしたいのに出来なくて、苛々した。それをあいつはやってのけて、余計に苛々した。俺に出来ない事を、あいつはいとも簡単にするから」
「でも、HARUさんには出来ない事を、あなたはしているじゃないですか」
さやかが言うと、治は苦笑する。
「もう俺はログインする気はないけど、あいつが苦しんでいるならそれは俺のせいだと思う。あいつも俺も、互いに互いが一番拒絶したいんだと思う。だけど、それだけはしてはいけない気がするんだ」
「治……」
美穂がぎゅっと治の手を握る。
「美穂さんは、どう思う?」
シュラインが尋ねると、美穂は治の手を握ったまま顔を上げる。
「私に優しかったのは事実です。……あんな事にならなかったら、友達にはなれたかもしれないです」
「あの、美穂さん」
さやかがそっと口を開く。
「良かったら、HARUさんにメールをして貰えませんか?」
「……それはいいですけど、何処に送れば良いんですか?」
美穂が不思議そうに尋ねると、治が苦笑して美穂を見る。
「俺のアドレスだよ。ゲーム内で使うメアド」
治はそう言うと、美穂にメアドを教えた。シュラインはさやかを見て微笑む。
「じゃあ、そろそろ行く?」
「……そうですね。あとは、行かないとどうしようもないでしょうから」
「行くって、どこかに行くんですか?」
美穂が尋ねると、二人はにっこりと笑って答えた。
「現夢世に」
●増大
結局、僕は僕でしかなく。かといって僕以外でもなく。僕は僕のまま潰される。
シュラインとさやかが現夢世のトップページにあった『HARU』と表示されているボタンをクリックすると、そのままゲーム内に到着した。前回体験したものと、殆ど同じだ。
「やっぱり、不思議ですね」
さやかが言うと、シュラインも「そうねぇ」と苦笑する。
「あ、シュラインさん。あれ……」
さやかは目の前の教会を指差す。シュラインはそれを見て頷く。
「あれが慈母の教会みたいね。あそこにきっと、HARUとキョウがいる筈ね」
「ええ。……行きましょう」
互いに頷きあい、二人は教会を目指す。すると、ふと教会の屋根の所に黒ずくめの少年が座っていた。黒髪に黒の目、黒の服。くすくすと笑うその少年は、紛れもなくキョウ。
「何を、しているの?」
慎重にシュラインが尋ねる。キョウはただ笑う。
「見ているだけ。僕は今回手出ししないよ?結局不完全なキョウだし」
「不完全?」
さやかが尋ねると、キョウは何も言わずに姿を消した。二人は一瞬呆然とするが、すぐにはっとして互いの顔を見合わせる。
「中に、HARUがいるのね?」
「行きましょう!」
二人は扉に手をかけた。ギイ、という音を立てて扉は容易に開いた。中に、四人の男女がその場にいた。黒髪に緑の目の露樹・故(つゆき ゆえ)、青い髪に青い目の海原・みなも(うなばら みなも)、茶髪に青の目の御影・涼(みかげ りょう)、黒髪に緑の目の藤井・百合枝(ふじい ゆりえ)。四人とも、赤い髪に赤い目をしたHARUと対面している。
「さやかさん!」
故が一番に近寄り、そっとさやかを抱きしめる。突然の事に、さやかは頬を赤らめる。
「……何してるのさ?」
HARUが呟く。空虚な赤の目が、悲しく光る。一瞬だけ。美穂のことを思い出したのだろうか。
「HARU、美穂さんも治君も、別にあなたの事を拒絶したんじゃないのよ?」
シュラインが諭すように口を開く。
「治君は、あなたを拒絶だけはしてはいけないと言ってたし、美穂さんもあなたの事、あんな事がなければ友達になれたって言っていたわ」
「そんな事、どうだって……」
その時、ピンという電子音が響いた。メールだ。HARUは手をパチンと鳴らし、メールを呼び出す。受け取ったメールの内容が、天井に描かれた。
『あの時は動転してて、ごめんなさい。良ければ、お話ししましょう。……美穂』
「……美穂さん、メールを」
ぼそり、とさやかは呟く。
「ねぇ、もう止めましょう?止めて欲しいんでしょう?」
さやかはHARUに向かって叫ぶ。
「ねえ、方法を間違ったけれどその気持ちは嘘じゃなかったよね。こんな方法で辛さが癒されるの?美穂さんや皆を幸せにしたかった気持ちの代わりになるの?」
「ならないよ。……僕は癒しを求めてない」
HARUが言い放つ。
「じゃあ、君から流れてくるこの感情は何だ?こんなにも赦しを欲しているのに」
涼が言うと、HARUが顔を歪める。
「欲していない!……ほら、僕は花を咲かせるんだ。花を」
「……あなたの行動も考えも、否定はしません。でも、納得はできません」
みなもが言うと、HARUは何かを振り切るように頭を振る。
「花を咲かせるの事の、何処がいけない?僕はただ咲かせたいだけなのに」
「……あんた、赦されたいんだろう?炎が、空っぽじゃないよ?」
百合枝が言うと、HARUは何らかの意志を持った目を百合枝に向けた。
「あんたの炎には、揺らぎが見える。さっき会った空っぽのキョウとは違う」
「煩い!僕は花を、花を、花を!」
「自分のような意志をもったPCを作りたくないから?」
シュラインが静かに言うと、HARUはゆっくりとシュラインの方に目を向けた。
「違っていたらごめんなさい。私には、そう思えたから」
「……違う」
「ねぇ、HARUさん。分からなかっただけよね?どうしたらいいのか、分からなかっただけよね?」
さやかが言うと、そっと故は口を開く。
「さやかさん、分からなかったから何をしても良くて、赦されるという考えは違うんですよ」
故はそう言い、毅然とHARUと向き直る。
「もしそうなら、容赦しませんよ?赦される?何と甘えた事を」
「僕は、赦しなど!」
「……HARU、俺は赦したい」
涼が静かに言う。その瞬間、全員の心に穏やかな空気が流れる。一瞬だけ。
「君の救いになるというのならば、俺は赦したい」
「僕は、救いなど……赦しなど!」
HARUが腕を一閃させた。途端に強い風が吹き、全員が吹き飛ばされる。さやかは故によって守られたが。
「下らない下らない下らない!救い?赦し?そんなもの、何処にある?僕に与えられたのは拒絶だけ、何処からも拒絶されたという事実だけだ!」
その言葉に、はっとしたようにシュラインが口を開く。
「表で、キョウが言っていたわ。……HARUは、結局は不完全なキョウだと」
その一言で、皆が気付く。否、どうして気付かなかったのか。キョウといえば全身に黒を纏ったもの。それなのに、HARUは黒い服を纏いながらも赤い髪に赤い目。完全に黒になっていない。
「そうか……だから、まだ空っぽではないのか」
百合枝が納得する。空っぽであったキョウ、揺らぎの見えるHARU。
「なら、まだ元に戻るって言う事ですか?」
みなもが言うと、皆が顔を見合わせる。
「どうですかね?前回は最初から真っ黒でしたからね」
故がつまらなそうに言う。故にとってはさやかに手を出そうとした不届き者だ。完全であろうと、不完全であろうと。ただそれだけで万死に値する。
「……戻らないよ」
再び声が響く。不愉快な声、キョウの声。見ると、慈母の像の肩にキョウがいつの間にか座っていた。故が見下したように笑う。
「よくもまあ、のこのこと顔を見せられたものですね。キョウ君?」
「嫌だな、僕は叶える者だ。皆の願いを、僕の利益に伴って」
「HARUは、元に戻らないというのは……あなたの利益な訳?」
シュラインが聞くと、キョウはにっこり笑って頷いた。
「僕は全く手出しはしてないよ。というか、する気はない。ねぇ、HARU?僕は君の望みにも加担してないだろう?」
「……僕を認めていないんだろう?」
「うん。全然」
全員に緊張が走った。キョウは分かっていて言っているのだ。HARUが今一番欲しくない言葉を、あえて選び。
「どうしたの?早くやれば?どうせ、僕の事が気に入らなくて、ウイルスとか花とか言ってるんでしょ?」
「どういう事……ですか?」
みなもが尋ねると、キョウはにっこりと笑う。
「HARUはね、僕の事が気に入らないんだって。だからこのサーバーを花だらけにしてやろうて言ってるんだ。それが罪滅ぼしだと思ってるんだ」
「黙れ」
「ついでに、拒絶する奴らにも打撃が与えられて一石二鳥って思ってるんだよ。怖いね、HARUは」
「黙れ!」
「……僕はHARUの望みも叶えたいんだ。だけどね、僕の利益にはならないでしょう?だから、邪魔はしないけど加担もしない」
「……でも、ウイルスは良くないよ」
百合枝がぽつりと呟く。
「そうですよ。パソコンを感染させたら、大変じゃないですか」
みなもが同意する。
「他に方法はないんですか?」
さやかが尋ねる。
「まだ他に方法があるはずよ。ほら、花壇だってあるし」
シュラインが提案する。
「ウイルス、という手段を取らなければならない事は、絶対にない」
涼がきっぱりと言い放つ。
「答えを待つだけで、動くのが怖いとか言うようじゃ……全然駄目ですよ」
目が笑わずに、故が言う。HARUはゆっくりと歩き、慈母の像に跪く。すると、慈母の像の足元から小さな箱が出てきた。それこそがウイルス、大輪の花の種。
「拒絶は拒絶のまま……僕は僕のまま……」
HARUはそれだけ言うと、箱をそのまま飲み込んだ。その途端、HARUの体に光が迸り、全身から蕾が芽吹く。
「HARU!」
皆が叫ぶ。HARUは笑った。空虚ではない、笑みで。ただ、それだけだった。一瞬大輪の花がHARUの体に咲き誇ったかと思うと、そのまま光に溶けてしまった。
「……おめでとう」
キョウがにっこりと笑って手を叩いた。空虚な笑みに、渇いた拍手。
「ゲームはおしまい。……楽しかった?」
「キョウ……!」
故が唸るように言って、氷のトランプを52枚同時に投げつけた。それとほぼ同時に霊刀を手にした涼がキョウに向かって行く。さやかは鈴を鳴らし、結界を張る。みなもは水を呼び出そうとし、シュラインは声で制しようと息を吸い、百合枝はキョウを睨みつけながら叫ぶ。
「あんた……何て事を!」
「望んだ事だよ。……これは望みだったんだ」
キョウはそれだけ言い、姿を消した。皆の意識もそこで元の場所へと戻されていく。
「黄昏が……」
戻されていく途中で、誰かが呟いた。否、誰も呟いてはいないのかも知れぬ。ただ、その言葉だけが呟かれたように胸を貫くのだった。
●呟
花を。大輪の花を。僕に、君に……全てのもの達に。
意識が戻され、シュラインは大きく溜息をついた。
「もう……どうしてこうなるのよ」
シュラインは呟く。如何してこのような事に。それからふと気付く。最後に、あのウイルスの種をHARUが飲み込んだ時。HARUは笑っていたという事に。空虚ではない、恐らくは彼自身の笑みだ。
「でも、もっと別の方法があった筈なのに……もっと、別の」
花を咲かせたかったHARU。だが、花は咲いたら終わりじゃない。また新しい命を繋いでいく一歩であるのに。それすらも分かって貰えないまま、HARUはいなくなってしまった。だが、最終的に彼は彼自身を取り戻す事が出来たのかもしれない。シュラインはともかく、そう思うことにした。そうでなければ、悲しすぎるし辛すぎるから。HARUの最後に見せたあの笑みも、あの決断も、無駄になってしまうかもしれないから。
「それにしても、黄昏が……って何なのかしら?」
あれは一体、誰の呟きだったのだろうか。シュラインはそう思ってからそっと頭を振った。誰が呟いたにしても、それは決して空耳などではないだろうから。今はただ、思っていればいいのだ。その呟きを、その呟きのような存在であったHARUの事を。
ふとシュラインは気付いて目の前のコンピュータ画面を見る。現夢世のトップページが映っていた。そこにある『HARU』のボタンが、ふわりと花のように光となって散り、画面の中に溶けていくのだった。
<呟きは黄昏の花のように散り・了>
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【 0086 / シュライン・エマ / 女 / 26 / 翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員 】
【 0604 / 露樹・故 / 男 / 819 / マジシャン 】
【 0846 / 大矢野・さやか / 女 / 17 / 高校生 】
【 1252 / 海原・みなも / 女 / 13 / 中学生 】
【 1831 / 御影・涼 / 男 / 19 / 大学生兼探偵助手】
【 1873 / 藤井・百合枝 / 女 / 25 / 派遣社員 】
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■ ライター通信 ■
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お待たせしました、コニチハです。霜月玲守です。このたびは「黄昏は呟く―夢―」へのご参加、本当に有難うございました。如何だったでしょうか?
今回は、普通エンディングとなりました。ウイルスを何処に隠しているのか、というはっきりした答えを書かれた方が少なかったので、そこがちょっと曖昧になってしまいました。ヒントは「赦し」という言葉でした。
シュライン・エマさん、いつもご参加有難うございます。今回は「現」と続けて有難うございます。HARUへの気持ちが凄く嬉しかったです。
今回も、少しずつですが個別の文章となっております。他の方の文章も、お暇なときにでも見てくださると嬉しいです。
ご意見・ご感想等、心よりお待ちしております。それでは、またお会いできるその時迄。
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