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<東京怪談ウェブゲーム ゴーストネットOFF>


DIVE IN THE MASTERBRAIN

------<オープニング>--------------------------------------

ある、電子機器会社の新製品ゲームクローズテストモニター募集が行われると雫は聞いた。
雫も怪奇現象好きでもあるが、やはりパソコンを利用する者だし、ゲームもそこそこ好きなので、
「一寸ネタになるかな?」
と申し込んだ。
家に届いた小包は…数人分のベルトとICカードとレポート提出用メディアだった。

『これは、仮想現実世界で平凡生活から怪奇体験を楽しむ新感覚のオンラインゲームです。ICカードにはルールや判定も入っております』
『クローズテスト版DIVE IN THE MASTERBRAINをお試しください』

「楽しそう」
そして、雫は数人誘うことにした。もちろんというのか…例の2人も呼んでしまう。織田義昭と長谷茜だ。
遊んで逐一エラー報告するのだが…其れは其れで面倒でもあり楽しい。

しかし、現実世界では奇妙なことが起きる…。
変死事件が相次いで起こっている。
遺体の側には例のベルトと…ICカード。
開発会社は、そのことについて無関係と言っている。

ただ、手がかりは…
雫のサイトの1つの書き込みだけだった。
―あの世界にあるMASTERBRAIN社の中枢に行ったプレイヤーばっかりだよ…変死したの…。

※DIVE IN THE MASTERBRAINのLoginルール
1.ICカードに個人データを入力します。(東京怪談PCのデータで構いません)
2.ベルトとICカードさえ有れば、何処でも遊べます。ログインするときはベルトのカード差し込み口にICカードをセットしてください。
3.電源の必要はありませんし、ゲームオーバーになった時、自動ログオフになります。
余談.特撮感覚で「変身!」と叫んでもOKです。しかし恥ずかしい場合止めましょう。しかし、何かと良いことが起こるかもしれません。



Real 1b.ケーナズ・ルクセンブルグ
MASTERBRAINと謎の変死に興味を持った製薬会社員ケーナズは、ペットのナマモノを可愛がって、新聞や、ネットで調査を開始していた。
「やはり裏情報でも、漏洩出来ない様厳重のようだ」
感心するケーナズ。
念のため、妹にこの〈仕事〉をする事を連絡していた。
しかし、エスパーなので、そんなセキュリティは「電子使い」の力を使えば多少は分かる。流石にネットダイブは出来ないが、本業の組織とのバックアップでならたやすい事だ。
「制作者、サーバーの機種。そして…これは只の偶然か…」
「偶然?…たぶん違う」
「かわうそ?お前も思うか?というか、ベルトを巻くな!私が調べる!」
「もう一つ欲しかった」
「あのな?お前がいったらよけいややこしくなる。と言ってもお前の事だ、『ベルト無しでも』入るつもりだろ。存在自体がめちゃくちゃだ」
「あう〜」
流石飼い主、ナマモノの性格をご存じのようだ。
「さて、独自調査の方が私にとって都合が良い、ICカードには職業諜報員が良いか…」
と言ってベルトを巻く。
「たしか朝の番組で、携帯を持って変身する特撮を見たが…アレと同じか?」
「似ているけど、カードという時点で前にやっていた特撮…と思う」
「やたらと詳しいな?お前」
「ビデオみてた」
とかわうそ?は自分の寝床に沢山のDVDを山積みしていることを言った。
「…おまえ、やっぱり分からないヤツだ…」
頭を悩ますナマモノをペットにしたケーナズ。近頃調子が悪いのはこのナマモノのせいかもしれない。
調べた結果、外傷のない死因はショック死、怪奇現象のような一種の「魂が抜けた」…所謂幽体離脱を思わせるものだった。
早速、ログオンするため…鏡の前に立った。そしてベルトを巻いて…
「変身!」
と、叫び、カードを差し込んだ。
一瞬目の前が真っ暗になり…
気が付けば、秋葉原辺りに自分が立っていたのだ。
「まってた…」
何故かかわうそ?が居る。そう言う事は分かっていたのだ。このナマモノ自体「謎」だから何も言うまい。
それよりもケーナズは自分の姿に驚いていた。薄い特殊装甲…つまり…変身ヒーローの格好になっていたのだ。
「其処まで再現するな!…開発会社!」
思わず叫んだのも無理はなかった。
しかし、便利な乗り物…つまりバイク…がデフォルトで与えられるので移動は楽だろう。
目立ちすぎ諜報員ライダーの登場であった(しかもナマモノ付き)。



Playing ケーナズSide
かわうそ?を乗せて、バイクで疾走するケーナズ。
「まさかこんな格好になるとは…しかしこれはこれで好都合か?」
とぼやく。
このコスプレ(?)で一気に特撮情報が入ったからだ。
何か妖怪が現れたとき、1〜5人で敵を倒して楽しんでいる特撮グループが意外に多かったのだ。
補足欄まで一生懸命読んでいた結果だろう。
ケーナズは特撮ヒーロー好きがたまっている場所に誘われたのだ。
なんと、彼らはMASTERBRAINの謎を解き明かそうと頑張っているギルドだった。
「はじめまして」
「はじめまして」
「おいっす」
「おお、かわうそ?この人の知り合い?」
「ペット」
「かわうそ?…お前顔が広いな」
「マスコット」
「…はぁ」
確かにこの愛くるしいナマモノがマスコットになっても不思議ではない。

MASTERBRAINはこの世界では超大企業として全てを支えているという。そして、怪奇現象を解くために、調査員を派遣していると言う事らしい。説明書に少しだけこの事が載っていたが、詳しく調べていくと、MASTERBRAINは裏ではあくどい事をしており、ベルト保持者は「反乱分子」から託された「会社を叩く」武器として託されたというのだ。
「クローズテストだから一応のGame Endingを作ったわけか」
「そうだね、俺たちの他の仲間もあそこに入って真相をつかめないまま戻ってこないんだ。俺たちも仲間を助けたい」
「ふむ、ならば私も助力しよう」
ケーナズは、この特撮ヒーローギルドのリーダーと握手を交わした。
上空では青い小鳥がその一部始終を見ていた。い小鳥がりがたしたドるどノものうだうだ


Playing All 術師と剣士と正義のヒーロー諜報員(?)
みあおは、生存者から貰ってきたMASTERBRAINの情報で、一気に動き始める行動班。
「よし、暴れてやるか」
尚道は腕を鳴らした。
「一寸間って、もう1人、助っ人読んだの。たぶん会社内で会うから、これが写真」
とみあおが、皆にデータフィルムを見せた。
謎のライダーだ。しかしよく見覚えのあるナマモノが居る。
「ケーナズさんも居るんだ」
「変身とか言ったんだね」
「みたい」
とそれぞれ口にする。
一方、雪はミニイベントで成功し、かなりの情報を集めたようだ。中には、MASTERBRAINの中の地図を教えてくれた人物もいる。彼女の歌の優しさからすれば嘘も付けないだろう。
纏めていくと…
「ユーザーの魂を使い、怪奇現象を起こすネタにしているか、もしその中で能力者が居るなら、其れを利用することを考えている」
と。

一方、ケーナズはいい加減この装甲服が取れればいいのだがと思っていた。
しかし、取説を読むと、PKリミット解除しなくても同等の力を得る、サイエキスパンダーの働きもするのだ。しかも防御力は如何様並。リミッターを外せば通常の三倍の威力を引き出せるそうだ。
利用するだけ利用する方が良いだろう。
あえてかわうそ?がダイブしていることは考えない。
途中みあおとコンタクトを取れたので連絡係になって貰った。おそらく雫達とは、なかで落ち合う。
「私がする事は、Psychicで敵をなぎ払い突き進むだけだ」




Last battle
皇騎から、掌握サインが出た。
一気に皆がMASTERBRAINに入っていく。
本来ならば、案内所で暫く待たされる事になるのだが、ほとんどのフラグを皇騎が握っている。
簡単なVirtualプログラムに寄る制約は解除されているのだ。
14階までは難なく皆は進む。
そこからが問題だった。
廊下や部屋にはユーザーの死体が山のようにあるのだ。
通常の人間なら…発狂してしまうだろう。
ログアウトするためにICカードを抜こうとしても抜けない事も分かった。
「単純な仕掛けだけに、引っかかりやすいって事か?」
尚道は呟く。
「まやかしに負けた…と言う事ですね?」
「だね…」
「皇騎、俺は内側、あんたは外、で怖そう、未だ生き返る事が出来るヤツがイルカもしれないからな」
「わかった」
戦力的には充分過ぎるだろう。
何せ、先行しているのは強力な神に関わる人物、こっちも神だ。
雫は危険という事から、会社から退避する。抜け道のダストシュートからだ。

先に進んでいくと、ケーナズと義昭、茜の姿がいる。怪人と戦っている様だが、彼は一切動かず、怪人を屠っていた。
その周りで、義昭が見事な剣捌きで、怪人を切り倒している。
茜も術でサポートに回っていた。
「まってたよ!」
「遅いぞ君たち」
「作戦ってのがあらぁ」
「会話は後です、早く屋上まで」
雪が制する
「ああ、分かった俺は一端地下に行く…其処に何かあるかもしれない」
尚道はそう言って、床を破壊し、そこから降りていった。
「俺たちは、社長室まで」
と義昭は叫んだ。
無言で頷く雪とケーナズ。


社長室は、おぞましい風景である。闇の中で内蔵が躍動している。まるで何かの生き物の中…。
「怨霊のミミック化?」
義昭は呟いた。
「私が何とかしますわ♪」
天使である雪が、白魔術の高等除霊術を一気に発動した。
弱まった部分をPKと剣で倒す。茜は倒れた他のプレイヤーの時間を計算し、皇騎が作った緊急ログアウト術をかけて飛ばす。
初顔合わせなのに、いきのあったコンビネーション。
そして、目的の社長室に向かった。
勢いで蹴り破るケーナズと義昭。

其処には、義昭が知っているある人物だった。ゾンビのような生気のない顔、そして窪んだ暗闇の目からは深紅の瞳、上品質のスーツを身に纏って、禍々しい剣を持っていた。
「運が良いな…若造」
「お前はWishサイトの!」
「なんだ其れ?」
ケーナズも雪もこの2人の関係が分からない。
「前に、危険な魔法をサイトで流した男です…まさか…こんな事もしているなんて」
「雫から聞いていたあれか…実際は見ていないが」
「なんて恐ろしい事を」
2人は、
「何をいうか、私の長く苦しかった年月から比べれば、この世界はゴミだ。望郷の想いが叶ったと思えば、この中途半端な機械世界…滅ぼしたくなる心情を分かって貰いたい」
「分かってたまるか」
「理解できませんね…虚無の一員なら尚更です」
「愚かだな…死んで貰って私の糧になる通い…神の剣士と超能力者、そして天使よ!」
男は剣を掲げると、タコのような顔をしたおぞましき魔物とDevilを呼び出した。
「脳みそ喰らい!あのライダーの脳は美味いぞ!、悪魔共よ宿敵を倒せ!」
魔物は彼らに襲いかかった。

尚道の勘は当たった。
皇騎の方も、中心部が此処と分かった時刻と同じだ。
まるで心臓の鼓動を行う動力炉。そこからビルの中で「死んだ」魂が集まっていく。
「これ怨霊器の一種じゃないか?」
と尚道は呟く
〈そうですね…破壊できますか?〉
皇騎が尚道に聞いた。
「何、壊すのは得意さ。ソフトセキュリティの方は全部壊してくれたんならな」
「大丈夫です」
「あと3分…」
時間食ったな…と尚道は思った。
破壊神の尚道にとって、物を壊す事は当たり前である。その代わり別の神が再生し、育てて行く、其れが自然の流れなのだ。彼の故郷では其れが当たり前だった。今はその故郷はない。
その流れを逆らい壊す虚無は許さない。
彼の拳で動力炉は停止した。

ケーナズの装甲が壊れ、義昭と茜もかなりの怪我を負う。雪の回復呪もなかなか追いつかない。
何とか、魔物を殺せたが、目の前にいる男は無傷だ。
八つの火球を彼らにぶつけたり、〈偽物〉と相手させていたりと強敵である。
「このまま殺されるのか?」
ケーナズが、己の治癒能力を高め立ち上がる。かなり力を消費したので回復速度が遅い。
義昭は雪と茜を庇うだけで精一杯のようだ。
「「いったいお前は誰なんだ?」」
義昭とケーナズは男に聞いた。
「私は、只の忌屍魔技…リッチだ。今お前達の仲間がこの中心部を壊した…怨霊器製作は失敗してしまったが…お前達のデータをもらえただけでもかなりの収穫だ」
男は、笑いながら窓際にたった。
「そろそろ、私も退散しよう」
「まて!」
「待てと言われて待つと思うか?脆弱なる定命の者、そして天使よ?…どのみち相見えるときがある…その間まで力を付けておけ」
と言って、男は消えた。
同時に…世界はノイズに包まれ、皆は気を失っていった。


Chat Epilog
気が付けば自宅だったり公園だったりと、自分がMASTERBRAINにログインしたところで目を覚ました。
再ログインしようとするが、出来ないので、一度雫にあって見るかと思ったりする者も居た。
今回の事件について話し合っている雫達。
「願いを叶える魔法サイトの管理者がいたの?しかも魔物で?」
「そう、こっちも危うく変死するところだったよ」
「しかし勝ち逃げされた気分だ」
「でも助かったよ…途中でみあおちゃんが居なかったら」
「運が良かったってことだ」
「えへへ」
とそれぞれ発言していく。

皇騎の組織によってMASTERBRAINの開発会社は抑えられ、宮小路退魔組織によって倒産、残りのデータを押収。
そして未だ息のある変死した被害者も何とか元に戻ったと言う。
かなり大きな行動に出てきた虚無に対し、これからどうするか考えていた。


End

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【0461 宮小路・皇騎 20 男 大学生(財閥御曹司・陰陽師)】
【1415 海原・みあお 13 女  小学生】
【1481 ケーナズ・ルクセンブルク 25 男 製薬会社研究員(諜報員)】
【2144 七瀬・雪 21 女 音楽家】
【2158 真柴・尚道 21 男 フリーター(壊し屋…もとい…元破壊神)】

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■         ライター通信          ■
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滝照です
『DIVE IN THE MASTERBRAIN』に参加して頂きありがとうございます。
七瀬様、真柴様初参加ありがとうございます。
今回は少し謎が残ったままになりました。これからも何か起こっていくでしょう。

機会がありましたら又お会い致しましょう。

滝照直樹拝