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<東京怪談ウェブゲーム 神聖都学園>


音楽室の怪:夜に聞こえる歌

------<オープニング>--------------------------------------

やぁ俺織田義昭…。一応高校生。

神聖都学園…超巨大私立学校だ。
有りとあらゆる分野(超心理学、相対性理論から漫画の書き方まで)を学べるという…。

瀬名雫ちゃんはこの巨大な学校に転校した。理由は簡単だよ。
「怪奇事件が多発する場所!なんてステキ」だからだ。
しかしさ、何で俺も高等部に編入されたんだろ?何かの陰謀?
まぁ私服OK前の制服OKらしいから良いけど…。

今回の悩む人は皆に慕われている美人教師、響・カスミが怯えている。
優秀な音楽教諭で、この巨大な学校にある音楽室の管理を任されているってさ。
しかし、噂で良くないことを耳にしたらしい…。
現在確認・使用されているのは14も在る音楽室(そのうち7つはオーケストラが出来るほどの巨大ホール)
その一つ、第14音楽室で何かおぞましい声がするという。
大きさは中ぐらい。ミニコンサートやロックライブなど出来るようにもなっている。
夜な夜な、何かの歌が聞こえるのだ。オペラのような…もしくは下手なロックヴォーカルか?

カスミ先生は大の怪奇現象恐怖症。しかし大事な音楽室が怪奇現象の舞台なんて困るわけだ。
と言うわけで怖がりながら、未だ同好会状態の怪奇倶楽部、瀬名雫が調査に乗り出すそうだよ。

君は助っ人として呼ばれたってわけだ。俺も茜もね(ため息
茜は乗り気じゃないけど…俺はなぁ。
カスミ先生困ってるし、雫ちゃんに頼まれちゃ…断りも出来ないしなぁ。

と言うわけで宜しく。


0−0.忌屍者
あの時のG・ザニーは居なくなっている。
既に忌屍者。ゾンビだ。
墓場の怨念により謎のガスマスク姿ではない。
ガス溶接に使われるようなマスクと鎖、そして大きな薙刀をもつ…。
その姿は怪物に相応しい。

路地裏、
アスファルトに食べ残した人間の死体がある。
既に彼には人間の常識はない。頭を胴体から引きちぎりバリバリと喰らう。
―満足出来ない。
ただ、「強くなる」という執念、と特殊な存在に引かれ其れを喰らうという「欲望」「悪意」が支配している。

近くに神聖都学園が在ることは彼には関係がなかった。
ただ、其処にいる「霊」の匂いがたまらなく興味引かれるのだ。
「良い匂いだ…もっと…」
彼は夜の学園の中に入っていった。


0−1.天空剣士と対峙
「あしまったー学校に忘れ物…」
と、織田義昭は道場帰りに神聖都に戻ろうとする。
「何を忘れたの?」
茜が訊いた。
「あ、今度の稽古スケジュールの書類だよ」
「ばかねーいつも寝ているからよ」
「走れば大丈夫さ、んじゃ」
と、若き剣客は駆けていった。
―ホントはそんなんじゃないんだけどね…。
流石に、趣味の卓上ゲーム書籍を忘れたとは言えなかった。


深夜の廊下で、ザニーはもう一つの魂の匂いを嗅ぎ付けた。
第14音楽室から匂う物より極上である…。
その方向に向かうザニー。

既に、歌は聞こえている。
しかし気にもとめないゾンビ。

其れは白い詰め襟学生服の少年だった。
「アンタ何者だ?14音楽室の原因じゃないようだし…」
ザニーの霊気を察知し此処まで来た織田義昭は神格具現刀「水晶」を召還し、廊下に立ちはだかる。
G・ザニーは何も言わない。いやブツブツと何かを呟いている。
「この匂い、この匂いは格別だ…あの霊の匂いより格別に…」
「はぁ…また、紅一文字と同じように『超越』しようとしている忌屍者か…」
義昭は彼の言葉に理解した。そして『水晶』を下段で構える。
「俺は食われたくないのでね…。名前を聞こうか?」
「…ザニー、」
「俺は織田義昭…神の剣の使い手だ…それでも戦うか?」
「強く…強く…」
「訊くだけ無駄か…。行くぞ!」
2人は各々の武器をにぎり、構え、間合いを詰めていった。
超越者と超越を求む者の戦いだ。

剣戟が夜の歌の伴奏
忌屍者と戦うのは慣れている剣士。
人を殺すことに長けている殺人鬼。
第14音楽室の謎の歌とあう戦いの音。
人の安息を守るが為の神の剣。
9つの悪意を備わった身体。
受け流し、飛びはねる。
全てが調和した音と聞こえる。

生き残るのは…

義昭はいきなり、膝をついてしまう。
「飛ばしすぎた…」
―勝った!
そのままザニーは、義昭の首をはねとばした。
しかし…。
そこには義昭の飛び散る血はないし。もちろん飛ばした首も其処に転がる胴もない…。
「?」
ザニーは辺りを見渡す。
あの極上の匂いが…消えた。
よく考えれば手応えもない。
―どういう事だ?
まるで幻と戦っていたかのような…。
我に返ると、自分の身体にはかなりの傷を負っている。
そこから、神格エネルギーの干渉をうけ苦痛が走っていた。
―このままでは…身体が滅びる…
歌も止んで、匂いが消えた。
ザニーは舌打ちしてこの学園を去ることにした。


数分後…ラップ音と共に義昭が現れる。
無想神格発動…「世界から居なくなったように見せる」技である。
五感や六感以上の知覚全部に「盲点」を作り上げる技なのだ。
ただ、一気に其れを行うと解除すると怪現象などがおこるのが欠点である。
「危ない、危ない…自信過剰すぎたか…」
義昭もかなり傷を負っている。障壁が貫かれていたのだ。
協力者にあのゾンビの干渉…もっとも明日に皆が集まる事が何よりのすくいだった。

「茜に時間治癒で治して貰うか…」


0−2.墓守
ザニーは、この身体の傷を癒すのはかなりの餌が必要と感じた。
契約をした墓の近くで、なにやら音がする。
暴走族のようだ。爆音と排ガス、アイドリング…。
一般人なら迷惑この上ない。
しかし、ザニーにとって餌でしかない。
―不味いが仕方在るまい…それと
彼は、そのまま集団の方に向かう。
―たまには墓守としての仕事もしないとな…

この事は、後日新聞などメディアで謎の猟奇殺人として話題となる。


End?

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【1974 G・ザニー 男 18 墓場をうろつくもの・ゾンビ】

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■         ライター通信          ■
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滝照です
初参加ありがとうございます。
今回プレイング的に、あなたの本来の意図が分かりませんでした。そのため他の参加者方々と全く別のノベルとして執筆させて頂きました。あなたの設定を熟考し、最後の「特殊な場所や特殊な力を持つ人間に惹かれる。」を使わせて頂きました。神の力を持つ方が美味しいでしょうから…。

あなたは何を求めているのか、今回のプレイング欄だけでは判別できません。
執筆している者として、本当は何を求めているのか、どういうプレイングをしたいのかが分からなければ、作り手側は困り果てますのでご注意下さい。


では、失礼致します。

滝照直樹拝