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<東京怪談ウェブゲーム 草間興信所>


『人形師のからくり館』
「やれやれだな。本来、こういうのは探偵小説のもっともポピュラーな話であり、俺にとっては大歓迎なのだが・・・やはりそれにはおまけがついてくるんだな」
 草間武彦はマルボロの吸殻の山ができた灰皿に短くなったマルボロを捨てると、紫煙の代わりにため息を吐いた。
 そして彼は頭を掻きながら向かいの席で顔を俯かせる今回の依頼者、桐生奈津子を見た。
 桐生奈津子。19歳。海外にも名をとどろかせる玩具会社である海道家に仕えるメイドだ。
 まずは彼女の持ってきた依頼について話そう。彼女が持ってきた依頼とは彼女と彼女の仕える現海道家当主、海道信吾14歳のボディーガード兼その犯人探しだ。
 事の始まりは先代海道家当主、海道健吾が殺された事に始まる。そしてそれは猟奇殺人であった。彼の体はまるで挽き肉機にかけられたようにずたぼろとなって血の湖に沈んでいた。
 犯人もわからなければ、その殺害方もわからぬこの事件。しかし事はそれで終わらなかった。
 今度はなぜか海道家に仕えるメイドの彼女が謎の視線に悩まされる事になったのだ。
 身の危険を感じた彼女は警察に相談し、警察も彼女の周りに捜査員を動員したのだが…
 結果は何事も無く、警察は彼女の神経過敏と判断した。
 だが、彼女は決してそうではないと感じている。そこで怪奇探偵として名高い草間に依頼してきたのだ。
 だがしかし・・・
「この依頼を受けるにいたって俺が足踏む理由がある」
 この依頼を受ける、その言葉に顔を綻ばせかけた彼女だが、その後の彼の言葉に表情を硬くさせた。
「あんたと海道家の当主は本当にその屋敷を出られないのか?」
 彼女は俯かせた顔を横に振った。
「はい。それが仕来りなのです。当主は一日足りとも屋敷を空にせず、月鈴子(げつれいし)の世話をするように、と」
 草間は苦りきった顔にくしゃくしゃのタバコの箱を近づけて、最後の一本を口にくわえた。これで当分はマルボロともお別れだ。
(いや、下手をすれば、永久に、だな)
 そう、彼女と海道信吾のボディーガードをし、彼女に危機感を感じさせ、あるいは…いや、十中八九海道健吾を殺したそいつと敵対するのもいい。これでも今まで多くの怪奇事件を解決してきたのだから、今更臆するまでもない。しかし・・・
「屋敷の設計図とかはあるのか?」
「いえ…」
 また彼女は顔を横に振った。
 そう、海道薫が永久に動く人形に取り憑かれたように、先代当主の海道健吾もからくりに取り憑かれていた。そう、からくり屋敷に。海道家の屋敷は多くのからくり人形を無料で公開する邸宅美術館としても有名だが、数々のギミックを仕込まれたからくり屋敷としても有名で、そしてこれは実しやかに都市伝説として囁かれていた話であるが、この海道家に忍び込んだ泥棒がそのギミックによって死んでしまったというのだ。そう、そしてそれは本当の事で、海道健吾は実は人を殺すギミックに取り憑かれていて、警察では自分で自分の仕掛けた屋敷のギミックによって死んだのでは? という意見もあがっているのだ。だから彼女の訴えも・・・
 草間は紫煙と共に吐き出した。自分の本音を。
「やれやれ、これは難儀だな」

【可能性】
 誰も居ない道。暗い夜道。街灯の下に佇む俺、御影涼は体を緊張させた。
 それに呼応するように夜気が濃密な緊張を孕んでいく。
 その緊張を濃密に孕んだ夜気を震わせて、俺の耳朶に届くのは口笛だ。しかしその曲はと言うと、
「『薔薇の庭』…総一郎と聖子さんが作曲した曲だ」
 総一郎。それは海道薫という稀代の人形師が作り上げた人形に宿った青年の名前だ。その青年は愛した女性に伝えたい事があるからと必ず彼女の下に戻ってくる事を誓ったのだが、哀れにも彼は戦争で命を落としてしまう。そしてその魂は人の魂を糧にして動くという人形に宿り、街をさ迷っていたその彼と彼の想い人である聖子とを再会させたのが、俺であった。その再会に訪れた別れの時に俺がヴァイオリンで奏でたのがこの曲なのだ。この曲を知るのは今となっては俺と聖子さんしかいないはずだ。そして俺は知っている。聖子さんが口笛を吹けないのが。ならば総一郎の魂が? いや、それも違う。今、俺の前にある夜の闇よりも暗い闇には一切の気配が無いのだ。
(この俺でも気配をさっせられない? しかし、このうなじの産毛がちりつく感じ。必ず何かがそこにいる)
 俺は両手を合わせて精神を集中。刀をイメージする。そうすれば俺の手に具現化された刀が現れる。それが御影一族直系で天狼の加護を持つ『爪牙天狼剣』継承者御影涼の力『正神丙霊刀・黄天』だ。
 と、しかし俺の手にそれが現れた瞬間に口笛が途切れ、代わりにおどけたような響きを持つ拍手があがった。
「ああ、なるほど。それがキミの可能性なのだね」
 それはクールな口調で同時に妙に人懐っこい口調とどうにも矛盾した感じで聞こえた。しかしその瞬間に俺は悟っていた。この声の主は敵ではないと。本能で。
「うん、白亜は敵じゃないよ。白亜はすべての可能性を見守る者だから」
「可能性?」
「うん、可能性。その可能性は因果によってからくりの館に導かれる。キミという可能性とからくりという可能性は縁ができており、そしてそれ故にそこにある可能性を解決できるのもキミなんだろうね。からくりの館にあるまだ殻の中にある可能性…」
「からくりの館?」
「そう、からくりの館。詳しい事は彼が教えてくれるよ」
 そう言ってその声が途切れた瞬間に携帯電話が着信を報せた。
 それは例によって草間武彦からの協力要請であった。
「海道って…もしかしてあの海道? 『総一郎』の?」
『総一郎? 誰だ、それは?』
「え、あ、いや、それはいいんだよ、草間さん。それよりも是非やらせて貰えないかな。縁があるから、その家とは」
『了承してくれるか。すまんな。しかしその家は先ほども言ったように…』
「ああ、わかってるよ。からくり館の噂は知ってるし、それにその一族の有能さも充分に知っているから。そう、総一郎のような精密な人形をつくる一族だから…かなり厄介なからくりだろうね」
 セリフの後半は口の中だけにとどめて、俺はまたもや何の因果か怪奇絡みの依頼を引き受けてしまった草間さんからの依頼を引き受けた。
 たたんだ携帯電話をポケットに突っ込みながら、じぃじぃ、という音を発しながら瞬く街灯を見上げた俺は苦笑いを浮かべる。
「草間武彦…本人はハードボイルド探偵を気取りたいのに何の因果か持ち込まれるのは怪奇絡みの依頼ばかり。故についた綽名が怪奇探偵…それも一種の可能性なのか、白亜?」
 そうね、と、クールな響きを持つくせに妙に人懐っこいような声が俺には聞こえた気がした。
 
【合流】
 次の日の朝。俺は海道家に来ていた。その海道家のからくり館ではちょうど朝7時の鐘が鳴っている。
「さすがはからくり館。時計も本格的なからくり時計か」
 東京の片隅…まだ自然を残すそこにその奇妙な館はあった。見た目は3階建てなのに草間さんにもらった設計図によればその屋敷は確かに5階建てという奇妙な館。その設計図も海道家のメイドである桐生奈津子の手によって書かれたもので、彼女が把握しないからくりがその館の至る場所にあるはずだ。そしてそんな戦慄を覚えずにはいられない館の前にしかしそこにいたのは予想外の見知った人間であった。
「森之介!」
 俺は驚いた声で言う。その俺を見た彼はその線の細い美形な顔にほやっとした人懐っこい笑みを浮かべた。
「やあ、涼君。久しぶりぃ」
 そう言うが早いか、彼はその手に【火徳星君正霊刀・天魁】を出すと、地面を蹴って俺に肉薄する。・・・やると想った。
「【正神丙霊刀・黄天】」
 俺は呟くと同時にその手にイメージ・具現化させた【正神丙霊刀・黄天】で森之介の【火徳星君正霊刀・天魁】を受け止めた。その剣風でふわりと俺の前髪が額の上で踊るがただそれだけだ。
「踏み込みが甘い。森之介。それと…」
「あ、ストップ。ストップね、涼君。これはご挨拶。ご挨拶なんだから、師匠モードはやめようよ」
 具現化させた【火徳星君正霊刀・天魁】を消して両手をあげると同時にふにゃりと笑う我が弟子に俺は肩をすくめる。彼の名前は大神森之介。"御影"の血筋で、天狼の加護を持つ。人から無条件で好感をもたれるのもおそらくは御影の血なのだろう。神想流大神家家元の次男である彼は舞の腕はかなりのもので、兄と舞うと神も足を止めるだろうと云われている。然し家は兄が継ぐので本人は気楽な大学生で、そして俺の剣の弟子なのだ。
「じゃあ、続きは今度の修行日って事で。体捌きの甘さと精神修行とをみっちりと語らせてもらう」
 そう言った瞬間に思いっきりげっそりとした表情を浮かべた彼から俺は彼の後ろにいる少女に視線を向けた。そこにいる少女も見知った顔であった。
「やあ、まあや。久しぶりだね」
「ええ」
 綾瀬まあや。彼女とは音楽仲間として、そしてやはり草間探偵を通じての怪奇絡みの事件で知り合った戦友だ。
 俺とまあやを見比べて、森之介が何かを妙に納得したような表情を浮かべて頷く。
「ああ、それで綾瀬さんはヴァイオリンの事を知っていたのか」
 ……? 俺は彼のその言葉に眉根を寄せて怪訝な表情を浮かべるも、ちょうどその時に館の中から草間さんと桐生奈津子さんが姿を見せたので、俺は視線をそちらに向けた。 

【からくり人形】
 依頼者の桐生奈津子と彼女の主である海道信吾の護衛役を草間武彦と入れ替わった俺たちは、館の居間で皆一緒にいた。
「どうもすみません。ご無理を言って」
「いえ、別にかまいませんよ」
 俺はにこりと笑って、緊張と怯えに顔を硬くさせる彼女にそう言う。そして森之介も、
「そうですよ。困ってる人を助けるのは当然の事。それに俺たちは力を持っているんだから奈津子さんと、信吾君を守る事が出来る。安心して」
 御影の血には人を穏やかにせずにはいられない力が宿ってるらしい。俺と森之介にそう言われた彼女はほんの少しだがその固かった表情を緩めた。それはまるで花のつぼみが綻ぶようで、俺の胸に温かい物を感じさせる。だが、奈津子さんとまあやに挟まれて座る海道信吾の顔は以前表情は無かった。しかしそれはしょうがない事だ。確かにまだ14歳と若い彼にとっては父親の事はショックだったに違いないから。だがしかしこれは少々困ったかもしれない。このからくり館は謎が多すぎる。桐生奈津子さんには知りうる限りの情報をもうもらっているのだ。だがしかしそれでもこのからくり館の全容をすべて知り得た訳ではない。彼女自身もそれはからくりの半分以下だと言っていた。つまりがこの館で動くには当主である彼の情報も必要なのだが・・・
「とてもじゃないけど、訊ける雰囲気じゃないね、彼。痛々しすぎるよ」
 居間から出て、廊下で俺と森之介は話し合っていた。森之介の額の上で前髪が踊る。
「だけど、情報を得ておかないと犯人探しやこの家を動くのに難儀するのは確かだよね。特に【月鈴子】の事について詳しく聞きたいんだけど」
「ああ、森之介もやっぱりそれに行き着くか」
「当然でしょう、涼君」
 苦笑いを浮かべながら肩をすくめる彼に俺は真面目な声で訊く。
「【月鈴子】って何かな。人形? 世話っていうのだしそうだろうな、たぶん。だとしたら…怪しいよな、其れ」
「うん。涼君。俺も恐らくは人形…じゃないかと想う」
「此れは憶測に過ぎないけれど、このからくり屋敷もその月鈴子を守る為にあるんじゃないかな。其の為に人形師は在る、とか。だとしたら余程凄い人形なんだろう」
 廊下の壁にもたれながら腕組して頭に浮かぶ予測を口にしていく俺の隣で軽く握った拳を顎にあてていた森之介もどこか緊張した声を押し出す。
「このからくり屋敷自体も其の為に? うん、只の先代の趣味だったら嫌だしね、こんな手の込んだ事がさ。ロマンもクソもない。だったらひょっとして、その【月鈴子】ってのはこの海道家の真の当主だったりしてね」
 俺は彼が言った言葉に絶句した。そしてまじまじと森之介を見る。普段は飄々としている彼は時折こうやって物事の確信を鋭く突くような事を言うのだ。なんとなくムカツイタ俺は彼の頬を右手で引っ張った。
「あ、あにょ、りょひゅん?」
「意味は無いよ」
 俺はそう言って彼の頬から手を放すと、言った。
「俺はこれから先代の死んだ場所へ行き残留思念を読んでみようと想う。何かわかるかもしれないから」
「え、え、涼君。だったら俺も行くよ。一人は危険だから」
 俺はそう言う彼に首を横に振る。犯人探しも重要な任務だが、護衛も重要な任務だ。
「森之介は二人の側にいてくれ。まあやの能力はサポート系だ。おまえの力が必要になる」
「了解」
 それに俺が動くことでも敵の注意を俺に集められるだろうし。

【残留思念】
 からくり館を作り上げた海道健吾が殺されたのは外から見れば2階と3階の間に位置する4階だ。なんだか自分が今いる場所を把握しようとするだけで頭が痛くなる。
 ここまでに来るのにからくりらしいからくりが無かった事がかえって心配の種であるのだが、俺は今はそれを忘れてそこを見渡した。部屋のあちらこちらに置かれた作りかけの人形やら古い人形。人形作りの道具や部品。壁にべたべたと貼られた人形の設計図。だが、物が雑然と置かれたこの混沌とした部屋の雰囲気は嫌いではなかった。
「さてと、やるか」
 俺は小さく息を吸い込む。吸い込んだ空気が孕むのは古い木に紙、埃、油の匂い。そしてそれに混じってだがかすかな鉄さびのような匂いがした。
 そしてその鉄さびのような匂いを認識した瞬間に俺の心臓がどくん、と大きく脈打つ。感応能力…シンパシーと呼ばれるそれは残留思念からあらゆる事象を読取る力。
 そして俺の中に光景が浮かぶ・・・
 大きな歯車が二つ……これには恐怖を。つまりがこれが彼を殺した物? なるほど、この歯車に巻き込まれたのか。だけどこの屋敷のからくりはすべてが彼が作った物なのだろう? だったらどうして、それに彼自身が。
 次に浮かんだのは……
 ………海道信吾の笑った顔。だけどそれに深い深い悲しみを感じるのはなぜだろう? 胸が張り裂けそうになるぐらいのこの切ないほどの悲しみと息子への罪悪感。一体この親子に何があったんだと言うのだ? こんなにも彼は信吾を愛しているのに。
「いや、その愛故に? この深い父の息子への愛が彼の陰惨な死を招いたというのか?」
 そう、ここに残る彼の残留思念がそう告げていた。そして海道家当主専用のこの人形作りの部屋に残る彼の残留思念が寄り集まって想いが凝縮されていく。
「海道健吾、か…」
 俺の前に海道健吾が現れた。だけどその表情はとても悲しげでそして何かとても大切な物が中途半端で終わっている事に対しての悔恨と焦燥の念がありありと感じられて。それを見ている俺の胸が鷲掴みされているようにぎゅっと痛んだ。だから俺は彼に訴える。
「俺はここへあなたを殺した犯人を捕まえるために、あなたの息子を守るために来ました。それだけの力はあると自負している。だから俺にあなたを殺したあの歯車の意味を教えてください」
 そしてその訴えに答えるように彼は何も無い壁を指差した。
「壁? その壁がど…」
 しかしその俺の声も、また彼の残留思念も消え去った。勢いよく開けられたドアの音によって。

【総一郎】
「な、ちょっと、待って」
 しかしその声は彼には届かない。彼の残留思念は完全にこの場から消え去ってしまった。
「涼、君…。俺、何か決定的な失敗を今・・・」
 心配そうな声を出す森之介を見る。そして俺は首を振った。
「いや、気にする事は無い。それよりもどうした?」
「あ、うん、まあやさんが御当主について重大な発見をして、それで涼君を呼びに来たんだ」
「信吾君について?」
 先ほど見た映像と想い故に胸がざわつく。
「それは一体?」
 と、次の瞬間に、いきなり部屋が沈んだ。
「な、なに、これは?」
「からくりだ。何かからくりが作動したんだ」
「だけどちょっと、待ってよ。この部屋には警察も」
「ああ、だから何者かがからくりを作動させた」
「何者かって?」
 決まっている。犯人だ。
「とにかく部屋を出よう、涼君」
 そう言って森之介が振り返るがそれと同時に部屋のドアが閉まり、もはや森之介が何をしようが扉は開かない。
「な…。だったら、『火徳星君正霊刀・天魁』」
 そして森之介は『火徳星君正霊刀・天魁』を扉に向かって一閃させるが、扉はびくともしなかった。おそらくは俺が『正神丙霊刀・黄天』を振るおうが結果は同じはずだ。
「対呪霊用コーティングがされているんだ」
 そしてその部屋はからくりと言えばおきまりの状況に見舞われる。
「て、天井が下がってくるだとぉ」
「オリジナリティーなさすぎだ」
「だけど効果は抜群だろ」
 もはやまあやをここまで呼んで外から扉を開けてもらう訳にもいかない。
「とにかく森之介」
「うん」
「【正神丙霊刀・黄天】」「【火徳星君正霊刀・天魁】」
 霊刀は俺たちの霊力をイメージし具現化させたものだ。ゆえにその形も変化させられる。そして霊力の棒とかした俺たちそれぞれの刀は天井を支えた。しかし……
「ねえ、涼君。これ、結構キツイ」
 膨大な霊力を放出し、しかもそれをイメージし具現化させ続けるのは確かにキツすぎる。このままではいずれ俺たち二人は・・・
 そのどうしようもない現実に絶望しかかった時、

 大丈夫だよ、涼
 
 その懐かしい声が聞こえた。それと同時に部屋の隅に置かれていた作りかけの人形がこちらに動こうとして、前のめり倒れる。倒れた人形はただの棒切れにしか見えない左腕をついて、上半身をえびぞりするように起こした。
『・・・涼』
「総一郎ぉ。総一郎かぁ」
「涼君? どうしたのぉ。それにあの人形はァッ」
 森之介の焦った声。彼には聞こえない?
『ああ、そうだろうね。僕にはもはやこの人形に宿るだけの資格が無い。だから縁がある涼にしか僕の声が聞こえないんだ』
 なるほど。だけど・・・
「迎えに来てくれたのか?」
『冗談だろう。ボーイフレンドをこんなにも早く連れて行ったら聖子さんに殺されるよ』
 こんな状況だというのについ苦笑してしまう。
『だから、涼、助けよう。部屋の奥にあるパズル。それだ。それの中にこの部屋の鍵がある』
 ありがたい。
「森之介。しばらくの間、一人で堪えられるか?」
「もちろん」
「OK」
 縦横100センチの大きさのパズル。それが四組。しかしそれは俺には謎だった。12星座のピースに、トランプのクローバー、ハート、スペードにダイヤ。そして火・風・水・地。まったくもって関連性の無いピースだ。俺にはそれがわからない。藁にも縋るような気分でそれを森之介にも説明した。すると、森之介が意外な言葉を口にした。
「ピースを組み込む板は四枚なんだよね? だったら、その枠には棒や剣、それに聖杯や金貨は書かれていない?」
「・・・?」
 俺は四枚の枠を見る・・・!
「書いてある。書いてあるぞ、森之介」
「やっぱり。それはタロットカードだよ、涼君」
「タロットカード?」
「うん。俺が言う通りにはめていって」
 そして俺は森之介が言うようにピースをはめていた。最後のピースをはめ込んだ瞬間にかちゃりという音が扉の方でした。
 しかし…
『だけど、涼。この部屋を出られるのは一人だ』
 ・・・。
 俺は森之介を見た。
「森之介。今から俺が扉を開く。だからおまえはその瞬間にこの部屋を脱出しろ。俺も次の瞬間に部屋を飛び出すから」
「OK」
 森之介は汗びっしょりかいた顔にそれでも笑顔を浮かべた。そう、俺はそれでいいと想う。
 そして俺は扉を開いた。
「さあ、森のす…」
 しかしその瞬間、俺は後ろから突き飛ばされる。
「な、森之介」
 俺の体が部屋から突き出された瞬間、部屋は再び二枚目の扉によって閉ざされた。
「森之介ぇー」
 そして無慈悲にその扉の向こうで天井が落ちた音が響いた。

【からくりの廊下】
 俺は握り締めた拳を床に何度も叩きつけた。皮膚が裂けて血が噴出すが俺はかまわない。何度も何度も何度も何度も何度も拳を叩きつける。
「大丈夫。彼の可能性は消えていないよ。白亜にはわかる」
 その声は突然、背後から聞こえた。振り返ると、そこには白い髪に蛍光かのような瞳をした少女がいた。それは昨夜の・・・
 だけど今はそれどころじゃない。
「それは本当なのか?」
 白亜はこくりと頷く。
「そうか。そうだよな。あいつは俺の弟子だから。うん」
 そして今、俺がするべき事はこんな所で拳を床に叩きつけてる事じゃない。俺は立ち上がる。そして俺は奈津子さんと信吾君がいる一階居間を目指した。
 だが、からくりのスイッチが入った廊下は進むのは困難だった。これまたオリジナリティー無しの矢やら槍が飛んでくるのは【正神丙霊刀・黄天】で叩き落したが、
「鎌が連続で。RPGかよ」
 いくつもの鎌が廊下の天井からぶら下り、それがふりこ時計のように揺れている。それがいくつあるのかわからない。しかもここから見る限りではその鎌たちは一つ一つタイミングがずれていて、間違いなく最初の鎌を越えた時点で次の鎌で首を跳ね飛ばされるだろう。
「冗談じゃないな」
 ここまでは頭と【正神丙霊刀・黄天】でかわしてこれたが、これはさすがに無理だ。あの物量と揺れるスピードとを計算して出した威力は明らかに俺の耐久力を超えている。間違いなく【正神丙霊刀・黄天】で受け止めた瞬間に俺の体はその衝撃に壁に叩きつけられて、新たに来た鎌に殺られるだろう。
「ならば」
 感応能力…シンパシー。俺はこれを作った海道健吾の残留思念を見る。そしてその解決策は普通ならば絶対に無理であることだった。この廊下の突き当たりにある壁のボタンを押せばいいのだ。そう、つまりが普通ならこの時点で俺はこの廊下を渡りきる事はできない。鎌は俺の見立て通りにそれぞれが違うタイミングで揺れており、絶対にそれを抜けきる事ができないようになっているのだから。
「【正神丙霊刀・黄天】」
 俺は【正神丙霊刀・黄天】を具現化させる。そしてそれを伸ばすイメージをする。そうすれば俺のイメージ通りに具現化させたそれは生きているように鎌をすり抜けて真っ直ぐに壁の突き当たりに向かう。それはまるで狼が野や木々を駆け抜けるように。そして【正神丙霊刀・黄天】は壁のボタンをぶち抜いた。瞬間、鎌ががくんと大きく揺れる。そしてその後はただぎこぎこと鎌がゆっくりと物理法則に従ってスピードをだんだんと落としていきながら揺れていた。

【月鈴子】
 居間に辿り付くと、そこでは放心状態の奈津子さん、相変らず表情の無い信吾君、そしてまあやが変わらずにいた。俺はほっとする。しかし・・・
「森之介は?」
 まあやが怪訝そうに訊いた。俺は下唇を噛み締めたまま顔を横に振る。
「森之介は・・・」
「ここにいるよ」
 と、その声に俺はどきりとした。そして自分でも信じられない動きで振り返る。果たしてそこに森之介がいた。
「森之介」
「やだな。涼君。そんなお化けでも見たような顔をして。ちゃんと足もあるよ」
 人懐っこい笑みを浮かべてウインクする森之介。俺は安心したのと嬉しいのとで、
「【正神丙霊刀・黄天】」
 床を蹴って手にした【正神丙霊刀・黄天】を森之介に叩き込む。
「【火徳星君正霊刀・天魁】って、ちょっと、涼君。踏み込みが甘いんじゃないのかい?」
 にこりと笑いあった俺たちは拳を軽くぶつけ合う。
「で、お二方。もういいかしら、感動の再会は?」
 まあやのクールな声に俺たちは顔を見合わせあってから彼女に微苦笑を浮かべた。
「で、先ほど森之介にまあやが何か重大な事に気がついたって聞いたんだが」
 頷く森之介。まあやはソファーの上のリュートを手に取るとぽろんと鳴らした。
「あたしの能力は知ってるわよね、涼」
「ああ」
 まあやはそのリュートの音色で、体力や精神力をUPさせたり、精神攻撃をしたりできる。
「あたしは彼の疲弊した心にリュートの音色で問いかけようとした。その時にわかったのよ。彼の心が肉体に無いのが」
「じゃあ、彼の心ってのは?」
 俺はまあやを、そして奈津子さんを見るが、彼女らは顔を振るばかりだ。
「俺は知ってるかもしれない」
 と、その時にそう言ったのは森之介だった。
「森之介? 何かを知っているのか?」
「ああ」
 森之介は頷いた。そして彼は奈津子さんを見る。
「奈津子さん、あなたは【月鈴子】ってのが何なのか知ってますか?」
「え、いえ。【月鈴子】は当主だけが知る事柄ですので。あたしは…」
「そうか」
 そして彼は俺を見ると、
「【月鈴子】はね、涼君、人形じゃなかったよ」
 俺は眉根を寄せる。
「先ほどの部屋で俺はあの人形が助けてくれんと指差した壁をぶち壊して、その難を切り抜けたのだけど、その壁の裏には何がいたと想う?」
 それはおそらく・・・
「そう、【月鈴子】さ。それは人形を脇に座らせた【鬼】だったよ」
「お、に、だって」
「うん。そして人形にそんな物があるはずないのにだけどその時に俺は見たんだ。その人形が表情を浮かべていたのを。とても悲しそうな表情だったよ」
 それは俺にもわかる。総一郎の時に俺も体験したから。表情の変わらぬはずの人形の顔に浮かぶ様々な心を。
「あ、あの、どういう事ですか? 私には上手く意味が理解できない…」
 奈津子さんの声は震えていた。そしてその瞳からは涙が滝のように溢れ出している。ここに来て麻痺していた心がまた新たな情報を得た事によって動き出したんだろう。
「つまりが彼の心は人形の中にあって、そしてあたしならばその心を彼の肉体に戻せるって事よ」
 まあやはそう請け負うと、リュートを奏でだした。そしてその音色が部屋から消えた時、
「父ぉさんッ」
 今までそれこそ人形かのようにソファーに力なく座っていた信吾君が立ち上がって叫んだ。それはまるで魂の奥底から吐き出されたかのように心に痛い声であった。まだ俺の中にある海道健吾の想いがそれに呼応するようにざわりとざわめいて、そしてまた脳裏に映像が浮かぶ。それは人形を脇に座らせた古めかしい着物を着た女の鬼に刀を振り上げて肉薄するビジョン…つまり海道健吾が最後に見ていた光景か? そしてその彼の前に歯車が天井から降ってきて、それを最後に映像が途切れる。
「海道健吾さんは君を助けようとして、殺されたんだね?」
 俺は静かにそう訊いた。その言葉に大きく見開いた目から涙を零し始めた信吾君はしかし震える下唇を噛み締めながら頷いた。
「海道家のすべては【月鈴子】のためにあったんです。【月鈴子】、彼女は江戸時代…8代将軍徳川吉宗の時代に生きていた人でした。名だたる商家の娘として、彼女は生まれてきたんです。双子として。だけど彼女は姉を殺して、そしてそのために父親に殺され…彼女は鬼となったんです。海道家はその商家に恩があって、それで鬼となって自分の家を滅ぼした彼女を守ってきたんです。永久に動くからくり人形も、何もかも…海道家のすべては彼女のためにありました」
「それがなぜ、こんな事に?」
「【月鈴子】が僕に恋をし、そして僕を我が物とするために先祖が作り上げた永久に動き続ける人形に僕の心を封じ込めてしまったために。そのために父さんは…僕を、助けようとして……」
「やりきれないな」
「そして奈津子さんが危機感を感じ得た理由ってのはそのためなのか。彼女が信吾君の恋人だから」
 俺がそう言うと、二人は見合わせた顔を真っ赤にした。
「だけどこれで事件の解決策は見えたね」
「ああ」
 俺は森之介に頷いて、信吾君を見る。
「【月鈴子】を倒さねばいけないと想う」
「うん。海道家の因縁とかってあると想うけど、もうこれは放置できないよ」
「だけど…僕は………」
 父親を殺されたにも関わらずに信吾君がそう躊躇いを見せた瞬間、
「「これは・・・!」」
 俺と森之介は声を揃えて上を見た。

【霊刀】
 館全体を震わせるような不吉なからくり時計の鐘の音。そしてそれが途切れた瞬間に、天井を突き破って、乱暴的な破壊音を奏でながら歯車が降ってくる。
「ちぃ」
 間違い無い。海道健吾を殺した歯車だ。
「ガーディアン」
 信吾君の恐怖と戦慄に満ちた声。
「【正神丙霊刀・黄天】」
 俺が【正神丙霊刀・黄天】を具現化させると同時に森之介も【火徳星君正霊刀・天魁】を具現化させている。
「「だぁーァァァッ」」
 俺たち二人に向かって確かに凄まじい殺気を放ちながら落ちてきた歯車を【正神丙霊刀・黄天】と【火徳星君正霊刀・天魁】とで受け止めると同時に、
「「殺られるかよぉーぉぉぉぉッ」」
 そのまま庭へと続く窓へと弾き飛ばした。
 ガラスが砕け散る暴力的だが澄んだ音でもある破壊音をあげながら庭に飛び出た歯車は、庭に着地すると同時に芝生が植えられた大地を削って衝撃を殺すと、逆回転。そしてそのままビデオを逆回転させるように歯車が俺たちにまた向かってくる。だがそれは・・・
「布石だ。森之介」
 その歯車が今まさに俺たちに肉迫せんとした時、天井からもう一つの歯車が落ちてくる。しかし俺も森之介も常に目の前の敵と殺りあっている時でも周りにも気を配っている。俺は正面の敵を森之介に任せて天井から落ちてきた歯車を【正神丙霊刀・黄天】で受け止めて、そのまま先ほどと同じように庭に弾き飛ばした。
 庭では今度は二つの歯車がその場で大地を削って回転している。
「涼君。あいつ」
「ああ。あの扉と同じだ。対呪霊コーティング。俺たちの霊刀でも弾き返される」
 このままではいずれ・・・
「ああ、そういう事。ならば任せて」
 と、言ったのはまあやだ。そして彼女はリュートを奏でる。その旋律に2種類の力を込めて。
 歯車からは対呪霊コーティングの波動が消え、そして【正神丙霊刀・黄天】がその鋭さを増す。彼女のリュートの音によって俺の霊力がUPしたのだ。これならば・・・
「森之介」
「うん」
 そして俺と森之介は居間の床を蹴って、歯車へと肉迫する。
「【正神丙霊刀・黄天】」
 そして【正神丙霊刀・黄天】の一閃は見事歯車を両断した。
 しかしそれはこの戦いの終わりではない事を俺たちはその場の空気に満ちる憎悪と怨念のプレッシャーに悟っている。
 見上げれば館の尖塔の頂上には鬼がいた。月鈴子だ。
「あの歯車はガーディアン。彼女がいた座敷牢の結界の役目も担っていたんです」
 ガーディアンを倒した事で結界が消えたのだ。なるほど、海道家は月鈴子にそこまでの忠誠を誓っていた。ガーディアンを倒された時にはその者の手に彼女が落ちぬように逃げられるようにしていたのだ。
 ふわりと彼女は霊刀を構える俺たちの前に降りてくる。彼女の両手の爪が一瞬で50センチ程伸びる。この女、強い。俺と森之介…二対一でもキツイかも…。
「待ってください」
 しかしその一食触発の空気を震わせたのは信吾君の声だった。
「待ってください。あの、僕は…もういいんです…」
 月鈴子と俺たちとの間に入った彼はなんの後悔も無い笑みを浮かべながらそう言うと、視線を奈津子さんに向ける。
「奈津子さん、ごめん。僕はあなたも好きだけど、だけど月鈴子の悲しみとか寂しさ、想いを知ってしまったから。だから僕は彼女をもう独りにできないんだ。ごめん。ありがとう、奈津子さん」
 彼はとても綺麗な笑みを浮かべながら、そう言って、そして立ち竦む月鈴子の方へと向かっていく。
「もう独りじゃないよ。月鈴子」
 月鈴子の前に立った信吾君はぎゅっと彼女を抱きしめた。そして月鈴子の瞳から涙が滝のように零れる。
 俺たちの脳裏に浮かぶのは彼女が人だった頃の記憶。そして鬼となってからの記憶。誰からも…この世で一番の味方となってくれるはずの両親にすら愛して貰えなかった彼女のこの永き時の記憶。
 しかしそんな永き時の記憶を持つ彼女は・・・
「ありがとう。信吾。だけどもう私はいい。だってあなたにそう言ってもらえたから。それだけでもう充分だから、だからあなたは生きて。人として。あなたまでも闇の中で生かさせたくない。って、私が言うのもなんか矛盾した話だけど・・・」
 彼女はそう言ってくしゃくしゃにした花束のような悲しさと寂しさを感じさせる笑みを浮かべるとゆっくりと、信吾君の両手を解いて、俺たち二人の前に立った。
「天狼の加護を持つ御影の血を引く方々よ。どうか私を殺してください」
 俺はぎゅっと拳を握り締める。この先の展開、しょうがない事とはいえ・・・
「彼女を人として逝かせる方法があるのだけど、どうする?」
 しかしそう言ったのはまあやだった。思わず俺たちは振り返る。
「【正神丙霊刀・黄天】と【火徳星君正霊刀・天魁】の二振りの霊刀ならば彼女を人に戻して逝かせる事ができる」
 俺たちは顔を見合わせあうと、頷いた。
「しかし、それをやればあなた方はしばらくはまともに動けなくなるわよ」
 訊かれる間でも無かった。彼女がそう言った次の瞬間に俺は【正神丙霊刀・黄天】を具現化させた。

【ラスト】
「今回はご苦労だったな。3人とも」
 それから数日後、俺は森之介とまあやと共に、草間探偵事務所にいた。
「いえ、あたしは今回はサポートでしたので。お二方がやってくれました。それにしても本当に涼だけでなく森之介も結構なお人好しで。月鈴子を人として逝かせるために危うく死にかけたのですから。あたしがいなければ間違いなく…ね。それが御影の血なのかしら」
 草間さんの隣で雫ちゃんが苦笑いを浮かべている。俺はひょいっと肩をすくめた。
「俺ってけっこうお人好し?」


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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

1831/御影・涼/男/19/大学生兼探偵助手?

2235/大神・森之介/男/19/大学生能役者

NPC/綾瀬・まあや/女/17/闇の調律師

NPC/白亜/女/13/世界の可能性を見守る者

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■         ライター通信          ■
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こんにちは、御影涼様。
いつも本当にありがとうございます。
ライターの草摩一護です。
この度も本当にご注文ありがとうございました。
御影様のお名前を見た時は本当に嬉しかったです。
それだけで本当に嬉しくなれますし、力ももらえます。^^

さて、それではまず最初に今回の小説についての説明をさせてください。
今回のお話では、御影様よりいただいたプレイングと大神森之介様よりいただいたプレイングの内容を見て、
また、お二人が親戚関係並びに剣においては師弟関係でもあることから、このような複数プレイの小説にさせていただきました。
もしも御影様のご想像と違うできになってしまっていたら、どうもすみません。

しかし、僕としては今回の小説も大変楽しく書かせていただきましたです。^^
御影涼の魅力を今回も余すことなく楽しく描写させていただけましたですし、
それに大神さんというお弟子さんのおかげでこれまでとはまた違った御影涼も描写できました。
何よりも【正神丙霊刀・黄天】と【火徳星君正霊刀・天魁】の共演はもう僕の趣味に走らせてもらいました。
今回複数ノベルにしたのも【正神丙霊刀・黄天】と【火徳星君正霊刀・天魁】の二振りの霊刀があるからこそ、できる事を書きたかったからです。
ここら辺はまた、本当にシリアスな戦闘シーンとかで描写したいですし、
また、御影様の涼と、大神様の森之介との師弟コンビでほのぼのお笑い小説なんかも書いてみたいですね。^^
→今回ノベルでも、二人の互いを信頼し想いあっているシーンや、師弟ならではのコンビネーションなども書いていて楽しかったですしね。

そして御影様のプレイングはいつも面白く、書き手としてやりがいのある内容なのですが、【総一郎】と前回ノベルの登場人物の名前を書き込んでくださっていたのは本当に嬉しかったです。
やはり彼もまた僕の大切なキャラですから。

今回は大神様のノベルでこちらに書かれていないシーンやパズルの説明もされているので、後で読んでおいてくださいませ。^^

それでは本当に今回もありがとうございました。
ご注文をいただけて嬉しかったです。

それでは失礼します。