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<東京怪談ウェブゲーム 界鏡現象〜異界〜>


1.ネクロ・カウンター ――vsギルフォード

■斎・悠也編【オープニング】

「――探偵。”満月に病める町”から、再びSOSが来ていますよ」
 ゲルニカ内の草間興信所にて。
 机で頬杖をつき、物思いにふけっていた少年探偵――探偵に、青年助手――助手は告げた。その手には、割られたばかりの言霊を持っている。
 探偵は助手に視線を合わせると。
「満月の夜に起こる、狂気的殺人事件?」
 それは以前にもあったことだった。そしてその事件を、探偵は一度解決している。
 助手はYesを飛ばして続けた。
「しかも多発、です。これは明らかに――ネクロ・カウントでしょう」
「ふん」
 探偵は鼻を鳴らして応える。
 ネクロ・カウント――それは死体の数を競うゲームだ。ただしプレイヤーは、自らの手を汚してはならない。あらゆる策を講じて、人を死に追いやってゆくのだ。
「しかし一体誰が”あいつ”と……」
 助手の表情が暗く沈んでゆくのを、探偵はただ眺めていた。
 ネクロ・カウントを楽しもうとする者など、”あいつ”しか考えられない。現に以前ネクロ・カウントが行われた時、それを競っていたのは”あいつ”と――医学探偵だった。しかし医学探偵は、そのゲームに負け既に殺されている。2人は互いの命を賭け、勝負していたのだ。
 助手の視線が、ゆっくりと事務所奥のドアへと移る。その部屋の中には、探偵のために命を賭けて”あいつ”を殺そうとした、医学探偵の遺体が飾られていた。
「――もう、僕のために命を賭けようなどというバカ者は、誰も残ってはいないのだ」
 助手の視線を引き戻すように、探偵は口を開いた。
「だから今回の事件は、本当にただ単純に、楽しんでいるのだろうさ。そしてだとしたら1人、思い浮かぶだろう?」
 探偵と目を合わせた瞬間、助手は閃いたように手を叩く。
「ギルフォード! ……さん、ですか?」
「ご名答」
 嬉しそうな顔をした助手に、探偵は苦笑を返した。
「邪魔をしに行くかね?」
「もちろんです!」
 ネクロ・カウントは、第3者にその策を見破られた時点でゲームオーバーとなる。つまり互いが死体の数を競っているのと同時に、その策の完成度をも競っているのだ。
 それを邪魔するということは、見破ろうとすること。それが狂気的殺人事件の解決にも繋がる。
 そしてこのゲーム自体、”あいつ”が今現在その町に存在しているという何よりの証拠だった。
 探偵は立ち上がり、机上の帽子を手に取った。
「――さあ、追いかけごっこを始めよう」



■ネクロ・カウントへの誘い【ゲルニカ:”あいつ”の空間】

(少年探偵の言うとおり)
 彼女が消えたのなら。
「自殺も、ありえますよねぇ……」
 そんなことを考えながら、俺は”手紙”を追っていた。――そう、”あいつ”からの。
 と言ってももちろん、俺自身が追っているわけではない。いつものように不可視の蝶がだ。
 一通りの捜査が終わり、真実がどうあれ(今のところは)変わらない世界を確かめた皆は、あちらの世界へと帰っていった。
(本当は、俺も一緒に帰ろうと思っていたんですけどね)
 それが叶わなかったのは、この手紙のせいだった。
 気にならないわけがない。
 俺は別に会いたいとは思っていなかったのだ。
(つまりこれは)
 向こうからの接触。
『もうすぐゲームが始まる』
 そしてその用件は――
『”ネクロ・カウント”』
 ゲームへの誘い。
『死体の数を競うゲーム』
『自らの手は汚さず』
『いかに多くの人間を』
『闇に葬るか』
(ゲルニカの闇に?)
 ”あいつ”のシルエットへと、たどりついた蝶。ゆっくりと肩にとまった。
 手に握られた白い紙に、直接文字が現れる。
『――そう、さらに暗く』
 しかし俺には、腑に落ちない点が1つあった。
(何故誘う?)
 俺を”怖い”と、言っていた彼が。
 すると彼は意外な真実を記す。
『最初に誘ったのは、ギルフォード』
 名前を聞いただけで、大よその情報は理解できた。ここはそういう世界だ。
(たとえ”あいつ”にとって俺が未知の存在であっても)
 一定の情報はすべて、平等に与えられる。いつの間にか、知ることができるのだ。
(――そう)
 ギルフォードといえば、自分の楽しみのためにあらゆる犯罪を行う快楽犯罪者。確かにヤツならば、自分が楽しむためにネクロ・カウントを提案するということはありえるだろう。
(2人ではできない?)
『いや。ただヤツは1日ともたない』
(!)
 文字はそこで終わっていた。「だろう」とは続かない。それが確定された未来であるように。
(一体、どうして――)
 思わず俺は、普段滅多に使わないある能力を発動させていた。――使わないのは、過ごす楽しみがなくなるからだ。
(! なるほど……そういうことですか)
 未来を予見する力。
 材料さえそろえば、先を完璧に見通すことは可能だ。ただしその材料には、些細な空気の流れさえ含まれる。
『――見えるのか?』
 驚いたような文体。
(あなたが変えようとしなければ、おそらく正しい未来が)
 多分、彼は笑ったのだろう。シルエットが小さく揺れた。
『ゲームがすぐに終わることほど、つまらないことはない』
 まったく同感だ。
(しかしどちらにせよ、彼は殺し続けるでしょう?)
 ギルフォードは殺し続ける。たとえ”反則負け”になろうとも。
『違いない』
 また笑う。
(――面白そうですね)
『賭けた事象も、面白いぞ』
 物ではなく、事象?
 次の言葉までに、彼は間を置いた。
『人間を2度殺すことは可能である』
(!)
 ――いや、それは当然のことだった。何故なら俺たちは最初に説明されている。
”外から来た者は何度でも死ねる”
”だが死にすぎると傍観者になるしかなくなる”
 あの桂(けい)ですら、既に3回死んでいるという情報をあとから知らされたのだ。
『そういうことじゃない』
 まったく同じ文字を、初めて会った時も見た。同じ紙を使っているのだろうか。
『もしお前が勝ったら、その時に教えよう』
 ずいぶんともったいぶっている。それはどんなにか素敵なことなのだろう?
(――楽しみに、していますよ)
 それから俺は、ふわりと蝶を浮かび上がらせる。
 帰りは、ほんの数回羽ばたくだけでいい。
(さて……)
 自分の手の上に蝶を戻して。
(少し、遊ばせていただきましょうか)
 自然と顔が笑った。



 ――それから数週間後。再び皆が現れた。
(俺たちの)
 ネクロ・カウントを解くために。



■捜査開始【ゲルニカ:満月に病める町――町長の家】

(一体皆はどんな捜査をするのだろう?)
 捜査の捜査をするために、俺は蝶を使って”満月に病める町”の中を巡回していた。
 するとまずやってきたのは、柚木・羽乃と――
(あれは……ディテクター、ですか)
 彼も出てくるとは、意外。
 ディテクターは探偵以外にただひとり、表立って”あいつ”と対立している人物だ。
(まあ遊び相手としては、なかなかですけどね)
 2人の目的は最初から決まっていたようで、迷わず町長の家へと入っていった。



「お久しぶりです、町長」
「おお、ディテクターさん。よくいらして下さいました。何度か言霊を出したのですが、言霊屋が何故か『届けられない』と言うので心配していたのですよ」
(――届けられなかった?)
 町長の言葉に引っ掛かるものを感じだが……それはおそらく”あいつ”のせいなのだろうと納得する。
(彼は、皆を待っていましたからね)
 ディテクターは苦笑しながら。
「すみません。一時的に建物が密閉されていたもので」
「まあ何にせよよかった。事件を解決しに来て下さったんでしょう? あ、どうぞおかけ下さい。そちらの学生さんも」
「どうも」
 学生さんというのは、もちろん羽乃のことだ(ディテクターが学生であったらそれはそれで面白いが)。
 ディテクターの苦笑は続いている。
「解決したいのは山々なんですがね。情報がほとんどないので、こうして訊きに来たんですよ」
「そうですかそうですか。でしたら何でも訊いて下さい。わたしが知っていることでしたらお教えしますよ」
 2人の向かいのソファに腰かけながら、町長は早くも身を乗り出した。
「では早速お訊きしますよ。まずは現在の町の状況から教えて下さい。町に人がまったく見えませんでしたが、既にほとんどの住民が殺されてしまった――というわけではありませんよね?」
(さすが、ですね)
 ありえないと思っていても、確認は必要なのである。真実を知りたいと思うのであれば。
 町長は神妙な顔で頷く。
「ええ。ただ次の満月が明日なので、皆警戒しておるのです。逆に明日になれば、外が騒がしくなると思いますよ」
 「明日か……」とディテクターの呟きが聞こえた。言霊が届かなかったことを考えれば、彼は長時間閉じこめられていたのだろう。だとすれば日にちの感覚がおかしくなっていても不思議ではない。
「折角家の中に隠れてるのに、出てきちゃうんですか?」
 何気ない羽乃の言葉に、町長の神妙が苦笑に変わった。
「隠れていることに、耐え切れなくなって飛び出してくるんです。あの情景を見れば――人の精神がいかにもろいものか、思い知らされますよ」
 それはかなりの惨劇を予感させる言葉だった。
(――そう)
 既に何度かそれを見た俺には、余計リアルに想像できる。
 こだまする悲鳴。
 歓喜の声。
 覚悟の雄叫び。
 苦痛を吐き出し。
 その夜、世界は紅く染まる――
「それで? 生き残っているのはどれくらいですか」
 ディテクターの声に、想像から解き放たれる。
「以前の事件が起きた時、かなりの数が増やされましたからね。まだ5分の4くらいは……」
「増やされた……というのは、”あいつ”によって?」
「今思うと、もう一度遊ぶための準備であったのかもしれませんね」
「!」
 YesもNoもなかったが、答えとしては十分すぎたようだ。
「まあ利用されやすいのは、この町の名前のせいでもあると思いますよ。この事件が解決したら、変えてみてはどうでしょうか?」
”満月に病める町”
(――そうだ)
 この名前が、ネクロ・カウントの舞台に選ばれてしまういちばんの理由。
「そうですね……そう簡単には変えられないと思いますが、ケントウしてみます」
 町長の前向きな返事に、ディテクターは力強く頷く――。



「警察の方は、どうなっていますか?」
「犯人逮捕と死体処理とその身元確認で大忙しですよ」
(確かに)
 俺はその様子を興味深く拝見させてもらっていた。
 すると不意に、羽乃が叫ぶ。
「ギルフォード!」
 与えられていた情報を思い出したらしい。
 町長は驚きの表情を見せると。
「彼が関わっていることはご存知でしたか。そう、ギルフォードも殺人犯として追われています」
「! ――”殺人犯”として?」
 ディテクターがくり返したのは、すぐにそのおかしさに気づいたからだろう。
「殺された町民の4分の1ほどが、彼に直接……」
「バカな。初めからルールを無視していると言うのか?」
「あっ」
 そこまで聞いて、羽乃も気づいたようだ。
”ネクロ・カウントのプレイヤーは、自らの手を汚してはならない”
 そういうルールがある。
(でもそれは、反則負けの理由ではありませんからね)
 クスリと笑った俺の視界に。
(!)
「――残念ながら、それ自体はルール違反ではありませんよ」
 桂が現れた。
 2人――いや、町長も入れて3人が、同時に息を呑む。
「桂さん?」
「さっきぶりですね。キミがすごいトコ飛んだから、ボクびっくりしちゃった」
 にこやかな笑顔で、彼はドアの前に立っていた。
「――おまえがカウンターなのか?」
 その表情とは裏腹に、鋭い声を飛ばしたディテクター。桂は表情を変えないまま。
「さすがディテクターさん。理解が早いですね」
「カウンターって?」
「ネクロ・カウンターといえばネクロ・カウントのプレイヤーを。カウンター単体ではカウントする者――つまり審判を指すんだ」
「!」
 丁寧に説明したディテクターに、桂は満足な様子で頷く。
「完全中立――傍観者となったボクに、回される役目はこんなものばかりですよ」
 茶化すように告げる桂を、ディテクターは逃さない。
「桂。プレイヤー自身が手を汚してもルール違反ではないというのは、どういう意味だ?」
 桂の表情が、不意に引きしまる。
「言葉どおりの意味ですよ? 本人が直接手を下した死体はカウントしない。それだけで、ゲームは続行されます。ちなみにギルフォードはカウントされた死体とカウントされなかった死体が同じだけ存在するんです」
「は?! そんなに無駄に殺してるの?」
 ここで先に気づいたのは、やはりディテクターだ。
「待て、それは明らかに反則負けじゃないか」
「えぇ?!」
「そうですよ」
 ディテクターの言葉を、既に何度かそれを見ている桂はあっさりと肯定する。
「自分の手を汚すこと自体は確かにルール違反ではない。けれどそれ以前に、彼はルールを1つ無視している」
「俺か探偵が見れば、一目瞭然か」
「――残念ながら、アナタの命は保証されていませんよ、ディテクターさん」
「そんなものいらないさ」
「ちょちょちょちょっとストップ! 今の何? まるで探偵くんは命が保証されてるみたいな……」
 羽乃は理解が追いついていないようで、ディテクターと桂の顔を交互に見ていた。見られている2人は同時に息を吐く。
「ギルフォードが何故反則負けなのかは明日わかるとして――」
 ディテクターの続きを桂が繋ぐ。
「探偵は対ギルフォードに関しては安全なんですよ。もし探偵が殺されるとしたら、それは”あいつ”によってでしかありえない。つまりギルフォードが探偵を殺そうとしても、”あいつ”の妨害が入るはずなんです」
「はっ……”あいつ”が探偵くんを守るって?」
 羽乃が鼻で笑ってしまったのも無理はない。それはこれまでと真逆な事象なのだから。
「だから保証なんかいらないって言ったんだ。探偵はそのせいで、ギルフォードに手出しできない」
「なんで? 本当にそうなら”あいつ”を利用してやればいいんだ」
(無理でしょうね)
 聞こえない声で、俺は答えた。
「探偵がそこまで大人になれれば、いいんだがな」
 羽乃の頭をぐりぐりと掻き回しながら、ディテクターも同じ見解を示す。
「やーめーろ〜」
「でも最も憎い相手に助けられるなんてやっぱり屈辱ですよ。素直に感謝ができるとは思えません」
「だったら俺たちに、任せてもらおうか」
「だからやめろって」
「どうかな? 探偵側にも頼もしい助っ人がついていますしね。――まあボクは、どちらが彼をとめるのか、楽しみにしていますよ。どうやらオプションもつきそうですし」
「オプション?」
「俺の話聞いてよ!」
「ああ、すまん。おまえの髪の毛、意外と触りごこちがよくてな」
「おかげでこっちはボサボサだよ……」
「男なら気にするな。俺なんかいつもボサボサだぞ」
「自慢げに言うことじゃないって。――あ」
「ん?」
 ディテクターの気がそれた一瞬に、桂が消えた。
 俺は迷わずあとを追った。



■戦況と捜査2【ゲルニカ:満月に病める町――道端】

 桂は俺に追われていることを当然わかっていて、しばらく歩いたあとゆっくりと立ちどまった。
(傍観者である桂には)
 俺の本体も見えている。
 だが周りの人々には見えないので、不審に思われないために辺りに建物のない場所まで来たのだ。
「――ご用件は何でしょう?」
 振り返りながら問う。
「ネクロ・カウントの――カウント数はどうなっていますか?」
 それはちょっとした興味だ。現在の状況いかんで、俺の身の振り方も決まる。
 桂はどこからともなく手帖を取り出すと、ページをめくりながら。
「正確な数はさすがにお教えできませんけど……ギルフォードと”あいつ”がほぼ同数ですね。――あ」
「?」
「先ほどの3人の話を聞いてらしたんでしたね」
 そうだ。正確に教えてもらわずとも、それで大体知れた。
「既に殺された方が5分の1。そのうち4分の1はギルフォードに直接殺された。ギルフォードが直接殺したのは正式にカウントされた人数と同数――ということは、イコール”あいつ”のカウント数」
 桂は諦めたようにひとつ息をつくと。
「そのとおりです」
「残りの4分の1は? 他に参加者はいないはずですが……」
「もちろん、アナタの手の内にいる子供たちですよ。今は仮死状態ですが、アナタさえその気ならすぐに殺せるでしょう?」
「おや」
 予想外に、俺も善戦しているようだ。
(これは今後に迷いますねぇ)
 さてどうしたものか――
 と思案を始めようとした俺を。
「――いいんですか? 町に誰か着いたようですよ」
 桂の声がとめる。
(考えるのは、またにしましょうか)
 明日までの時間はまだある。



 桂に教えられた場所へ行ってみると、青年助手に志賀・哲生、巽・千霞、アイン・ダーウン、八尾・イナックの5人――名前は自然とわかった――がいた。
「――それにしても、ちょっと意外だったなぁ。助手は探偵と一緒にしか行動しないと思ってたよ」
 何のためらいもなく、イナックがそう口にしたのが聞こえる。
 助手はいつもの苦笑を見せると。
「私はいつもできる限り傍にいたいと思うのですけどね。探偵が望むのであれば別々に行動することもありますよ」
「ふぅん……あなたも複雑なんだねぇ」
 イナックの言葉から大した感情が見えないのは、どうやら素のようだった。
「ところで助手さん、次の満月はいつなんですか?」
 顔をしかめながら問った千霞を、助手は不思議そうに見る。
「明日――ですね」
「やっぱり! なんか皆、酷く焦っているんです。あと恐怖と……そういう気持ちでこの辺がいっぱいです」
 千霞には残された感情すら読み取る力があるのだろう。
「実際に人がいるわけじゃないのに、こんなに強く感じるなんて……」
 呟く千霞の声は、不安に満ちている。
(――そう)
 この町は今、酷く静か。
 人一人見えない。その理由は、助手の口から既に明らかになっている。
(満月は明日)
 誰もが恐れているからだ。
 狂気的殺人事件を。その被害者になってしまうことを。――あるいは、加害者になってしまうことを。



 後ろを飛び回りながら、様子を窺う。
「さて、どのように捜査しましょうか……」
 頼りない声で、皆を見回す助手。
(なるほど)
 方法はこれから決めるわけですか。
「俺の出番はどうやら明日がメインのようですから、今日は皆さんに付き合いますよ」
 そう応えたのは、さきほどからやけに周りを警戒していたアインだった。初めはもしかしたら蝶が見えているのかと思ったが、どうも違うらしい。
「明日がメインって、何をするつもりですか?」
 問い掛けたのは千霞。
「もちろん殺人をとめますよ。そんなことさせたくないですから。でも俺、大した推理ができるわけじゃないから、とりあえずはプレイヤーを見つけしだい攻撃してみようと思ってます。そうしたら何かボロを出すかもしれないし」
「ずいぶんと攻撃的なんだねぇ」
 イナックが笑って。
「私はギルフォードを追ってみたいかな」
「……なんでだ?」
 意外に思って口を挟んだ志賀を、イナックは笑顔でかわした。
(……?)
「じゃあとりあえず、捜査の基本・現場検証と訊き込みから始めましょうか。どちらにしても現場はそこかしこに存在しますから、かなりの労力になると思いますけど……」
 それでもやるしかないと頷いた皆に、助手は安心したように息をひとつ吐いた。

     ★

 その後2班に分かれて、皆はそれぞれ捜査を行った。だがそのすべてを、俺がいちいち監視する必要はない。
(何故なら)
 2班に分かれている以上、必ず互いに報告する場が必要だからだ。その時に同席すれば、苦労せずに両方の捜査結果を聞くことができるのだ。
 そうして2つの捜査が終わるまでのんびりと構えていた俺だったが――急に、飛ばせていた蝶の視点に引っ張られた。
(ん? どうしました?)
「――!」
 気がつくと、訊き込み班の人数が1人減っていた。
 残った2人が不思議そうに辺りを捜しているのを見ると、どうやら何も言わずに消えたようだ。
(一体どこへ――)
 捜査の方はもう終わったらしく、2人は戸惑いながらも合流ポイントへと向かっている。これから報告会が行われるのだ。
(……仕方ありませんね)
 俺は手持ちの和紙をすべて蝶に変えると。
「イナックくんを捜して下さい。そして見たものを、のちほど俺に教えて下さい」
 そう命(めい)を出して、本体は合流ポイントへと急いだ。



■情報交換【ゲルニカ:満月に病める町――町長の家】

 再び町長の家へ。何故なら合流ポイントで先発の捜査隊が合流したばかりか、あとからやってきた探偵、セレスティ・カーニンガム、ヨハネ・ミケーレも合流したからだ。
 どうやら探偵はもともと、町長の家を今回の事件の捜査本部に使うことを約束していたらしい。
「本当に、ちょうどいい所に来ましたね、探偵」
「ふん。日頃の行いがよければ運さえも味方するのだよ」
 助手の言葉にウソかマコトか判別のつかないそれを返す探偵は、当然のように上座に陣取っている。
「調査は進んだのかね?」
「ええ、現場検証と訊き込み調査を」
「まともなことをやってるじゃないか」
 驚きとも呆れともつかない声音。助手は苦笑するだけで何も言わなかった。
「ではとりあえず聞かせてもらおうか」
「じゃあまずは私から」
 千霞が手を挙げる。
「私と志賀さんで現場検証を担当したんですけど……現場に残された感情は、次のようなものでした」
 それから千霞が羅列したものは――驚愕&恐怖&苦痛、安堵&無念&怨恨&苦痛、恐怖&希望、悦楽&満足、歓喜&期待……
(なるほど)
 それがどんな状況によってもたらされたものなのか。当然俺にはわかる。
「その&はなんですか?」
 問い掛けたのはセレスティ。
「それらの感情を同時に感じた、ということです。混ざりすぎてわけのわからないものもありました」
「負の感情だけじゃなく、正の感情まであるんですか……」
 意外そうに呟いたヨハネの言葉を、探偵は聞き逃さない。
「驚くことはないさ。恐らくその半分以上がギルフォードの感情だろう」
「え?!」
「彼に逃げ回る趣味などない。町中を闊歩してターゲットを探しているよ。――まあ、明日になればわかるか」
 探偵はそれ以上ギルフォードについて語りたくないらしく、「終わり」というふうに手を振った。
(こちらもさすが、というところですか)
 少なくとも探偵は、ギルフォードの”方法”を既に予想できているようだ。
「で? 訊き込みの方はどうなのだ?」
 アインと助手は顔を合わせると、助手がどうぞというようにアインを促した。アインは頷いて。
「どうもこうも、目撃者が多すぎて話になりませんよ」
「え?!」
 誰かが口に出す。しかし本当は、意外ではない真実。
「共通しているのは、”突然”人が人を襲った、殺した。この”突然”という言葉です。そして殺害の瞬間を目撃された人たちの半分以上が、既に逮捕され取り調べを受けているという話でした――が、逃げ果せている犯人の中には、ギルフォードの名前も挙がっていました」
「?!」
「だから言っただろう? 少し調べればわかると」
「ま、待って下さい探偵さん! ネクロ・カウントは間接的に殺めることもルールなんでしょう? 犯人に名前が挙がるということは、ギルフォードさんは直接――」
「それ自体は。別にルール違反ではないよ。ただカウントされないだけなのだ」
 挟んだ千霞の言葉に、あっさりと返した探偵。
(本当に、よくわかっている)
 くり返される真実を、俺は傍観者になった気分で聞いていた。
「――そう。時計のが、数えないだけ。それだけギルフォードは無駄な殺人をしているということだよ。自分が楽しむためだけにね」
 どこか諦めたような表情。おそらく最もどうにかしたいと願っているのは、探偵なのだろう。けれど現時点で探偵ができることは、あまりにも少ない。
(だからこそ)
 ”あいつ”は皆を呼んだのだろう。



■餌はまかれた【ゲルニカ:満月に病める町――公園】

 解き放っていた蝶たちを回収すると、その場面をしっかりと捉えていた。
 イナックは公園で手作りアクセサリーの路上販売を行っていたのだ。
(こんな世界で……なんとも大胆ですねぇ)
 そしてそこで遊んでいた子供たちの餌食になっていた。――いや、自ら望んでそこに店を出したのかもしれないが。
「兄ちゃん何やってんのー?」
「うわっ、このミニ言霊の手首にやるやつめっちゃキレ〜」
「バカね、ブレスレットっていうのよ!」
「あはは。いらっしゃい」
(――!)
 そのブレスレットに俺の目は釘付けとなる。
(あれを繋ぎますか)
 一体それをやるためには、どれほどの技術が必要なのだろう? 芸術家という肩書きは、伊達ではないようだった。
「どれがオススメかしら?」
「そうですねぇ、こちらの指輪なんかいかがですか?」
 女の子たちは色々なアクセサリーに興味を示しているが、男の子たちは皆そのブレスレットに夢中のようだった。
「なぁなぁ、コレ譲ってくれねぇ?」
「一応私はこれで生計を立ててるからね。ただというわけにはいかないな」
「なんだよー金取るのかよ」
「いや、もっと現実的なものでいいよ」
「ゲンジツテキナモノ?」
 イナックはニヤリと笑う。
「何か面白いこと、知らないかな?」
 子供たちは戸惑い、互いの顔を見合った。
 そしてやがて、交渉をした男の子が不安そうな顔で問う。
「――兄ちゃんって、大人?」
「いや……年齢的に言えば、子供かな」
 イナックの答えに、子供たちは安心したのか一斉に息を吐いた。
「ならこれあげるっ」
 ポケットから飴玉――ではなく、ミニ言霊を取り出す。それは七色に光る球。
(――そう)
 私が子供たちにあげた物、だ。
「これは……?」
「聴けばわかるよ。明日その場所に来てね! そしたらぼくたちにそのブ、ブ」
「ブレスレット!」
「それ! ちょうだい? ぼくたちが持ってたら壊しちゃいそうだから……」
「――わかったよ。商談成立だ」
 イナックの手に、それが渡った。
(これは――面白いことになりましたね)
「やったぁ」
「やったね」
「絶対喜んでくれるよ」
「うんうんっ」
 子供たちはそう言いながら、イナックから離れていく。何故なら親たちが迎えに来たからだ。子供たちはイナックに迷惑がかからないようにと、離れたのだろう。
「またね!」
 母親に無理やり手を引かれながら、男の子が手を振る。
「いでっ」
 ゴツンと殴られた。
 そこで記憶は終わっている。念のため現在のイナックの様子を覗いてみたが、これといって警戒すべきことはなかった。
(明日――)
 すべては、明日ですね。
 酷く楽しくなって、俺は眠ることに苦労した。



■言霊の罠【ゲルニカ:満月に病める町――神社】

 ネクロ・カウントの”方法”を考えようとした時、最初に思ったのは”子供”を対象としようということだった。それは別に、”あいつ”とギルフォードが子供に手を出すことはない、と考えたからではない。
(ただ)
 人に人を殺させようとする2人には、子供を利用する理由などないと思ったのだ。
 子供は扱いにくい。力もない。殺す対象が子供ならば可能かもしれないが、大人なら抵抗されれば終わりだ。
 だから子供はあまり死なないだろうと考えたのだ。そしてそれならば、俺が有意義に利用してやろうと。
 まず言霊屋と神社と薬屋に協力を依頼した。
「これはネクロ・カウントです」
 もちろん俺本人が、姿を現して告げたのではない。以前と同じように人型の和紙を代理に立て――”佳月”として告げたのだ。
 すると彼らはすぐに了承した。理由は明白だった。
”ネクロ・カウントでは、基本的に協力者は殺されない”
 そういう暗黙のルールのようなものがある。それは協力者を殺してしまえば、効率よくその作戦を行うことができないからだ。
 俺はまず言霊屋に、子供が好みそうな小さなサイズの言霊を作らせると、それに”噂”を吹き込んだ。
『これは【”満月に病める町”の子供だけ】の秘密。神社の巫女様は恥ずかしがり屋で子供好き。夕暮れにこっそり会いに来てくれた子には美味しいお菓子をくれる。お友だちに広めて一緒に遊びに行こう。絶対大人に気づかれないように』
 それをいくつか作って、蝶に運ばせる。
(人数分、作る必要はない)
 着火さえすれば、あとは自動的だ。
 そして神社の奥にある神殿を借りた。その神殿は”神聖な場所”と言われていて、一般人の立ち入りをきつく禁じている。その一般人には、警察も含まれていた。そこはとても好都合な場所だったのだ。
 噂が広がると、毎日のように子供が訪れてくる。神殿の入り口には見張り(彼らは協力者ではない)がいたけれど、心配はなかった。子供たちならば必ず、俺の用意した抜け道を探し当てるだろうと思っていたのだ。
(案の定)
 佳月のもとへたどり着いた子供たちは、美味しいお菓子を手にした。
 そして満月が近づいた頃、告げる。
「満月の夕暮れには、とっておきのお菓子をあげる」
 子供たちは正直だった。
 満月の夕方にはいつも以上に多くの子供たちが集まり、俺は佳月を使いとっておきのお菓子をあげた。
 そして――子供たちは永い永い眠りについた。
(そう)
 そのお菓子には、薬屋が作った冬眠の薬が入っていたのだ。子供たちはそのおかげで、皆優しい夢を見ている。寝顔は穏やかだった。
(――本当は)
 最初から殺すつもりなどなかった。
 俺はただ、世界を混乱させたかっただけだ。
 このネクロ・カウントが終わったなら、目覚めの香を焚き子供たちを帰す予定だった。
(だがここにきて、俺は迷っている)
 意外にも善戦していたからだ。
 俺にもまだチャンスはある。賭けの勝敗になど興味はないが、”あいつ”やギルフォードが何かを叶えることはなんだか癪だった。
(――これは、”彼”しだい、ですね)
 すべてが終わった時、この空間を満たすものは。
 目覚めの香か、それとも――



 間もなく、子供たちと一緒に彼がやってきた。俺は佳月から少し離れた位置で、様子を見守っていた。
 彼は佳月を凝視していた。その視線は、どこか尋常ではないように見える。
(なんでしょうね……?)
 佳月の方はいつものように、子供たちに囲まれていた。
「巫女さままたお面してるねぇ?」
「まだお顔見せられないんだ?」
 それに対し佳月は、何も答えない。ただ雰囲気だけを変える。
(なんてことはない)
 佳月が能面をしているのは、もとが紙人形だからだ。表情など、あるはずもない。中には能面を怖がる子供もいるかもしれないが、子供たちにとって佳月は”お菓子をくれる優しいお姉さん”であって、”能面をしたお姉さん”ではなかった。
 子供たちは一生懸命佳月に話し掛けている。きっと笑ってほしいのだろう。
(――おや?)
 気がつくと、彼は筆を執っていた。
 彼も懸命に、描き出している。
 その紙を後ろからこっそりと覗きこんで、納得した。
 彼は佳月だけを描いていた。さきほどの異常な視線は、佳月を描きたいと思ったせいなのかもしれない。
 なおも、夢中になって描き続ける彼。
 その間にも、佳月の方は第2段階へと入っていた。
 やっと描き終わり、佳月以外のものへと目を配った彼が気づく。
「――! あれ……?」
 子供たちは皆、佳月の足元に倒れていた。もちろん殺したわけではない。例の”とっておきのお菓子”をあげたのだ。佳月の手にはまだ、残りのお菓子が握られている。
「あなたも、いかがですか?」
 その時初めて、佳月は彼に声を聞かせた。彼は驚いたように少しだけ目を見開くと、何かを思い出して自分の腕に手をやる。
(ああ――そういえば)
「これ、子供たちから、あんたにって」
 自分の手から外し、ブレスレットを差し出した彼。そのブレスレットには、当然見覚えがあった。
「まあ」
 手渡されて、俺まで嬉しくなってしまった。
 それは本当にキレイなものだった。言霊は単体でもそれなりに美しいものだが(何しろ完全なる球体だ)、それをこんなふうに繋ぐことを考えた彼は、やはり”芸術家”なのだろう。
(さて、どう反応しましょうね?)
 そんなことを考えているうちに。
「――ところで、死んでるの? これ」
 彼は彼らしい淡白な言葉を、投げてくる。転がっている子供たちを見ながら。
 それに対する答えは、決まっていた。
「これから殺すことも、できましょう」
 そしてまだ、迷っている。
「殺すの?」
 その率直過ぎる問いには、答えられなかった。
(――そう、それもいいですね)
 答えは彼しだいだと思った。
 その彼に、子供たちの行く先を、決めてもらおうか。
 俺は佳月を操作して、手に持ったままのお菓子を差し出させた。
 彼は怪訝な顔をしている。
(もし彼が食べたなら)
 彼の勝ちだ。
 それは少年探偵が過去の事件で、自らの身を持って”方法”を証明したように。彼もまた証明したことになるから。
(もし彼が食べなかったら)
 遠慮なく死の香を焚かせてもらおう。
 そうしたら最も事件の解決に近づいた彼は死に、子供たちも死ぬ。あとは探偵が”あいつ”の”方法”を見破ることができれば、勝つのは俺だ。
(さあ、どうする――?)
 小さく首を傾げた後、彼はゆっくりと手を伸ばす。佳月の手の上の、”とっておきのお菓子”へ向かって。
 それから――ためらうことなく、それを口にした。彼の――イナックの身体は崩れた。



■果たされた願い【ゲルニカ:”あいつ”の空間】

 それはゲームの終了を意味していた。
 俺は子供たちと彼をそのままにして、すぐに”あいつ”の所へと蝶を飛ばした。
 ”あいつ”は――上機嫌だった。
(何故だかわからないが)
 それは見ただけでわかった。
『興信所へ行けば、面白いものが見れる』
 その言葉どおり、俺が蝶を飛ばして見たものは……



「こんなことをするために、僕に渡したのか!?」
 少年探偵は、首のない遺体を抱いていた。それが誰のものなのか、当然俺はわかっている。あの円柱形のガラスケースの中に入っていたはずの、医学探偵だ。
 しかし今そのガラスケースは無残にも砕け散り、中を満たしていたホルマリンも酷い臭いを発するだけ。
(もう)
 美しさを保つ力もない。
(これが”あいつ”の望み?)
『人間を2度殺すことは可能である』
 そんな、言葉を思い出した。
 確かに死んだのだ。2度、死んだのだ。
(探偵にとっては)
 それはとても哀しい、出来事だった。



 視点を戻す。
『ところで1人、ついてきている奴がいる』
(え?)
 と思わず、俺は蝶をくるりと回した。
 視界に1人の――いや、人間には見えない男が現れる。
(W・1105、通称スカージ、ですか)
 見ただけで、それだけの情報を得られた。
 だが――。
 ここから先の2人の話は、俺が語るべきことではない。他にしかるべき場所があるはずだからだ。



■後片付け【ゲルニカ:満月に病める町――神社】

 俺は蝶をしまうと、まず子供たちを全員境内の方へ移動させた。そしてそこで目覚めの香を焚き、子供たちには自分の足で帰ってもらう。
 目を覚ました子供たちは一瞬自分がどこにいるのかわからない様子をしていたが、外に出るとそこが神社であることを悟り。”神社で遊んでいるうちに眠ってしまったのだ”という暗示をかけられたまま、それぞれの家へと帰っていった。
 一方彼はというと――俺は彼を連れて草間興信所の前まで行ったのだ。それはある意味、彼の選択に敬意を表して、のことだった。
 彼は皆に保護され、無事に目を覚ます。――そう、目覚めの香なしで。もともとあの最後の1つは、子供たちにあげたものと違っていたのだった。
(楽しいゲームは、終わりましたね)
 結局勝者は”あいつ”であったけれど、俺自身善戦したし楽しむことができた。皆を混乱させることもできた。
 酷く満足して――俺は久しぶりに、向こうへ帰ろうと思った。

■終【1.ネクロ・カウンター】



■登場人物【この物語に登場した人物の一覧:先着順】

番号|P C 名
◆◆|性別|年齢|職業
2151|志賀・哲生(しが・てつお)
◆◆|男性|30|私立探偵(元・刑事)
2086|巽・千霞(たつみ・ちか)
◆◆|女性|21|大学生
0164|斎・悠也(いつき・ゆうや)
◆◆|男性|21|大学生・バイトでホスト
1883|セレスティ・カーニンガム
◆◆|男性| 725|財閥統帥・占い師・水霊使い
2525|アイン・ダーウン
◆◆|男性|18|フリーター
2266|柚木・羽乃(ゆずき・はの)
◆◆|男性|17|高校生
1286|ヨハネ・ミケーレ
◆◆|男性|19|教皇庁公認エクソシスト(神父)
2457|W・1105
◆◆|男性| 446|戦闘用ゴーレム
2430|八尾・イナック(やお・いなっく)
◆◆|男性|19|芸術家(自称)



■ライター通信【伊塚和水より】

 この度は≪闇の異界・ゲルニカ 1.ネクロ・カウンター≫へのご参加ありがとうございました。
 今回は皆さんの行動の幅が広く、人によってはまったく違う行動をとっていらっしゃる方もおりますので、長くて読むのが大変かもしれませんが、他の方のノベルも読んでみるとより楽しめると思います。
 さて、斎・悠也さま。前回に引き続きのご参加、ありがとうございます。毎回凝ったプレイングを下さるので、とても楽しみにしております。”方法”を考えて下さって、ありがとうございました_(_^_)_
 それではこの辺で。またこの世界で会えることを、楽しみにしています。

 伊塚和水 拝