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<東京怪談ウェブゲーム 界鏡現象〜異界〜>


黒の籠
●序
 自由になった。
 脳裏に浮かんだのは、その事だけだった。今まで閉じ込められてきたという思いが、全てどこかに吹き飛んでいく。
 自由になったのだ!
 何をしても良いし、何処に行ってもいいのだ。解放感に酔いしれても良いし、このまま己の現状を噛み締めてもいい。
「その前に」
 小さく、笑う。これは、宣戦布告だ。己が自由であるという証を勝ち取る為の、証なのだ。そうすれば、もっと自由になれる。鳥篭のようなこの場所から更に羽ばたけるのだ!

 カカカ、と乱暴に鐘の音が響いた。穴吹・狭霧(あなぶき さぎり)は少しだけ赤みを帯びた掌の花を、黒髪の奥にある紫の目で見つめる。
「また、鐘が」
 同時に、その鐘の音をヤクトも聞いていた。白い髪を振り乱し、燃えるような赤の目で世界を見回す。
「鐘だ……!」

 掲示板には、張り紙がしてあった。いつの間にか張られた、張り紙。そこには乱暴な字で、こう書いてあった。
『宣戦布告。俺は力の欠片を手に入れた。奪いたければ、Bブロックに来い。欲しければ奪えばいい。ただし……何か一つ大事な物を持ってきな。ルールは簡単だ。奪い合い、全てを奪い去った者の勝ちだ!――カンエ』
 Bブロックは、森のゾーンである。体を隠す場所ならばいくらでもある。そして、制限時間が下の方に書いてあった。日没、と。

●自我
 自らを由すると思えたこの世界において、未だに捕らわれていると思わされているのは何故なのであろうか。

 気が付けば、前に来た場所にいた。一枚の張り紙が貼られた掲示板。
「また、来ちゃったのね」
 シュライン・エマ(しゅらいん えま)はそう呟き、苦笑した。黒髪が風に揺れ、シュラインの青の目を細めさせる。
「……カンエ、ねぇ」
 シュラインはそう言って小さく溜息をついた。
(カンエと言うと、九官鳥とか火炎とか思い出させるんだけど)
 前回、この世界に来た時の事を思い出しながらシュラインは考える。
(でも、流石に九官鳥は無いわよねぇ)
 くす、と小さく笑う。
「文面だけ見ると、力が具現した姿の性別が……ううん、人なのかも分からないわねぇ」
 乱暴な文面だけ見ると、男かもしれないとは思う。が、ただ乱暴な文面の女かもしれないのだ。どちらか分からない。
「それにしても……」
 シュラインは小さく呟き、再び張り紙に目を向ける。
「この、貪欲さは何故……?」
 自分が力を手に入れたと言っておきながら、更に力を得ようとしている。しかも、大事な物を持って来いという指示を出して。
「何かが手元にないと、不安なのかしら?」
(しかも、わざわざこうして力の誇示をして)
 シュラインはそっとポケットに手を突っ込む。そして、小さく驚く。中に入っているものをそっと取り出して笑う。
「そうね……これが、形として存在する私の大事な物だわ」
 それは、辞書を使う時に用いる文鎮であった。形も、大きさも、色も、お気に入りの一品だ。辞書を使う時にはこれが無いと落ち着かぬほど。
「本当に、不思議な世界ね。……こうして、入れた覚えのない物を持って来て」
 今回の張り紙の意図に沿うように、用意させられたような気分がした。確かにこの文鎮はシュラインにとって大事なものだ。だが、今回はこの張り紙を見るまでそれが必要な物だと、今知ったのだ。文鎮を持ち歩くなんてしないし、となれば、世界自体がシュラインに『持ってこさせた』事となる。
(何か、意志が動いているみたいね)
 そう考え、再び苦笑した。不思議に考えても、この世界の中ではそれが当然となっているため、違和感なく感じさせられてしまうのだ。
 この世界に存在する人々の名前、然り。
「ともかく、行くしか無さそうね」
 シュラインはそう言って小さく伸びをし、Bブロックへと向かった。その場所もご丁寧に、直感のように脳裏に浮かぶ。
「全く……本当に不思議な世界ね」
 それ以外に言う言葉もない。
「Bブロックは森……なら、探すという事だけなら有利かもしれないわね」
 ちらりと自らの耳を見るように横目に流し、それから小さく笑った。戦闘能力的には不利かもしれないが、その分自分には違う能力があるのだ。
「それに、一人じゃない筈だしね」
 シュラインは小さく呟き、Bブロックへと向かうのだった。

●行先
 ただただもがいている。全てが自分のものだと思っていたのに、そうではないと知ってしまったから。もがく事しか出来ないと分かってしまったから。

 Bブロックの入り口に、6人が集っていた。
「これが、今回この世界に呼ばれた全員かしら?」
 皆を見回しながら、シュラインは言った。
「だな。結構な人数が集まったもんだ」
 苦笑しながら、影崎・雅(かげさき みやび)は言った。黒髪をかきあげ、それでも黒の目は鋭くBブロックを見つめている。
「まだBブロックに入っちゃいけねーのかな?」
 森の中を青の目で覗き込みながら、守崎・北斗(もりさき ほくと)は言った。茶色の髪がさらりと風に揺れる。
「まだなんだろう。入ろうとしても、入れないから」
 北斗と同じく茶色の髪をした、だが目の色が緑の守崎・啓斗(もりさき けいと)が言った。
「あ、本当だ。入れないね」
 森の中の空間に手を突っ込みながら黒の目で見つめ、大神・森之介(おおがみ しんのすけ)が言った。ぱしぱしと空間を叩き、小さく笑い黒の髪を揺らしている。
「……壊せばいい。空間そのものを」
 ぼそりと呟くように、D・ギルバ(でぃー ぎるば)が言った。およそ人とは違う甲冑に身を包んだ出で立ちだ。それでも緑の目は鋭く辺りを見ている。
「これで全部だな!」
 突如、声が上空で響いた。一斉に皆そちらを見ると、そこには赤い髪にオレンジの目をした男が上空に浮いていた。
「……カンエ、だな?」
 雅はそう言って、小さく嘲笑する。
「その通り!……大事な物は持っているだろうな?」
「持ってきたというよりも、持って来させられた気がするけどね」
 シュラインはそう言って苦笑した。
「ならいい。……ゲームを始めようぜ」
「ゲームを始める前に、確認したいんだけど……大事な物を奪うってあったけど、それはここにいる全員の物って事か?」
 森之介はそう言い、カンエと皆を見回す。すると、カンエは笑い、それからにやりと笑う。
「どっちでも構わないぜ。お前らはこの力が欲しいんだろうし、俺はお前らの力が欲しい。それだけだからな」
「つまり、1対6でも構わないと」
 啓斗が聞くと、にやりとカンエが笑う。
「構わねぇな。好きにしろよ」
「つまりは、お前の力を手にした奴が勝ち?」
 北斗が尋ねると、カンエは頷きかけてからにやりと笑った。
「逆に、お前らの大事な物を俺が手に入れていたら俺の勝ちだぜ?」
「俺は……単独でやる……」
 ギルバはそう言って、カンエを見つめる。その目はただただカンエだけを見ている。
「構わねぇ。そこら辺は好きにしろよ。……日没までに、せいぜい大事な物を奪われないようすりゃいいだけだ」
 くつくつとカンエは笑った。単純に、この状況を楽しんでいるかのようだ。カンエはそれから、腕に巻きついている腕輪をぽんぽんと叩く。
「因みに、お前らの探している力の欠片の具現化した姿は、これだぜ?まあ、せいぜいしっかりやるこった」
 大声で笑い、カンエは去って行った。同時に、入れなかったBブロックの空間が開放される。いつでも、入ってくればいいと言わんばかりに。同時に、ギルバは中へと入っていく。後に残されたのは、5人。
「ええと、俺も単独に動くかな」
 北斗はそう言い、Bブロックに向かう。「北斗」と啓斗が声をかける。
「悪いけどさ、俺も譲れないからさ」
 にやりと北斗は笑い、森之中に入っていった。残ったのは、四人。
「……あのね、私が一番狙われやすいと思うの」
 最初に口を開いたのはシュラインだった。
「能力的にって事か?でもシュラ姐には声があるし」
 啓斗が言ったが、シュラインは首を振る。
「それでも、私が一番狙われやすい事には変わりないわ。だから、囮をしようかと思って」
「囮?……危険だぜ、シュラインさん」
 雅が言うと、シュラインは苦笑しながら口を開く。
「いいのよ。その代わりに、助けてくれるでしょう?」
「そりゃあ、勿論そうするけど」
 森之介が言うと、シュラインはにっこりと笑う。
「ならいいの。……宜しくね」

●渦中
 放たれたはずの自分は、どうして未だにこの場所に留まっているのだろうか。どこかに飛び去っていきたいのに、それが出来ないと感じているのはどうしてだろうか。

 シュラインは森の中を歩く。ただひたすら、耳に集中しながら。
「今のところは、大丈夫みたいね」
 シュラインはそう呟き、小さく息を吐く。自分を三人が見守ってくれているのは分かっているが、それでも不安感は拭えない。
(でも、遊戯とは言え、乱暴な方法は自分らしくないもの)
 シュラインは呼吸を整え、再び耳に集中する。他の人間に囮を頼めば良かったかとも思ったが、それは自らによって却下する。どう考えても、相手にとって狙いやすいのは自分に他ならない。
(尤も、どういうのが私らしいのかって言われたら困っちゃうけど)
 シュラインがそう考えた、その瞬間だった。荒い呼吸が聞こえたかと思うと、上空に影が出来る。
(来たわね……!)
 シュラインはひらりと寸前でかわし、構える。それを見計らって啓斗と雅がシュラインを襲った人物に飛び掛る。森之介はシュラインの所に駆け寄り、天魁を構える。
「大丈夫ですか?」
「え、ええ。……ちょっと、びっくりしたけど」
 シュラインはそう言って苦笑した。啓斗と雅の方を見ると、手を一閃されて振り解かれてしまっていた。
「……囮にしては、いい動きだったなぁ」
 襲った人物……カンエはそう言ってにやりと笑った。
(そりゃあ、来るのが分かっていたんですもの)
 シュラインは小さく苦笑し、森之介は天魁を構え、振りほどかれた啓斗と雅も構えなおす。
「囮と分かっていて、来たのか?」
 雅が尋ねると、カンエはにっこりと笑う。
「大した自信だな」
 啓斗が皮肉を含みつつ笑うと、カンエはそっと腕輪に触れる。
「お前らが乗って欲しそうだったから、乗ってやっただけだ。……ほら、戦おうぜ」
「言われなくても」
 森之介はそう言って天魁を構えた。カンエはにやりと笑い、手に炎をまとう。
(炎……やっぱり、九官鳥では無かったわね)
 妙にシュラインが感心している間にも、カンエは炎を球状にし、三方向に放つ。森之介はそれを天魁で薙ぎ落とし、構えてカンエに振りかざす。それは同時に啓斗の小太刀も振りかざされる結果となる。が、それを寸前でカンエはかわす。森之介は再び天魁を構え、啓斗は再び小太刀を構えた。……と、カンエの動きが止まった。見ると、雅が手を合わせ、経を唱えていた。カンエの動きを封じる、結界を形成しているのだ。
(結界!……それなら、手伝えるわ)
 シュラインは雅の声で経を唱え始める。二重にひかれる、結界。
「こざかしい真似を……!」
 カンエはそう唸り、炎を形成して雅に向かって投げつける。雅は微動たりともせず、経を一心に唱えている。
「危ない……!」
 森之介は小さく呟き、炎を薙ぎ払おうと地を蹴るが、間に合わない。すると、雅は小さく口元だけで笑う。それと同時に、炎は雅に到達する前に消えてしまった。
「何……?」
 カンエが呆然としている隙に、啓斗がカンエの鳩尾に小太刀の柄で一撃入れる。ぐっとカンエがうめき、その場に崩れる。
「俺さ、力の干渉を受けないんだよね。……残念でした」
 経をやめ、雅は笑った。と、カンエは最後の力を振り絞り、シュラインに飛び掛ろうとした。森之介はすう、と息を吸い、構える。
「見切った」
 森之介はそう呟くと、素早く居合い抜く。爪牙天狼剣・破の太刀だ。それをまともにくらったカンエは、がくりとその場に崩れる。
「……じゃあ、力の欠片を貰おうか」
 啓斗はそう言い、カンエの腕輪に手を伸ばした。……が、それは一瞬のうちに灰となる。啓斗の手が空を掴む。
「力の欠片、腕輪じゃ無かったのか?」
 雅が不思議そうに言うと、森之介はその場にしゃがんでカンエを見つめる。
「もしかして……カンエ自身が力の欠片なんじゃないのか?」
 シュラインも後に続き、しゃがみ込む。
「そうなのかもしれないわね。……どうして、宣戦布告なんてしたのかしら?」
 カンエはまだ目覚めていない。ただじっと、皆がカンエを眺めていた。
「あれ?終わっちゃったのか?」
 突如、違う方向から声がした。皆がそちらを見ると、黒い狼に導かれるように北斗とギルバが立っていた。互いに、少し距離を置いて。
「……力」
 ギルバはそう呟きじっとカンエを見つめた。ただ、じっと。

●結
 6人は互いに見つめあい、それからカンエを見た。
「力を、奪った事になるのかな?」
 森之介はそう言って、空を見上げる。日没は近い。
「そうなるだろうな。ほら、こうして力の具現であるカンエ君もいる事だし」
 雅はそう言い、カンエを見つめる。結界によって身を固められたカンエが不愉快そうに俯いている。
「なら、こちらの勝ちと言うわけだな」
 啓斗がそう言うと、北斗が「えー」と不満を言う。
「勝ちって言ってもさ、たかだかこいつの力を手に入れただけじゃん?」
「お前は、皆の分も狙っていたのか」
 啓斗の言葉に、北斗は小さく笑う。ぺしん、と啓斗の手が飛ぶ。
「力を狙う……当然」
 ギルバが小さく呟く。それは幸いにして、誰にも聞こえなかったようだが。
「ねぇ、カンエ。どうしてわざわざ宣戦布告したの?」
 シュラインが聞くと、カンエは小さく笑う。自嘲めいた笑みで。
「俺がこの世界から出るためには、力が足りない。そのための力を得るために」
「大事な物を奪って、手に入れるのが本当に自由の証明だと思っているのか?そんなことして、縛りを増やしたかったのか?」
 雅が言うと、カンエが大声を出して笑う。
「証明になる!大事な物を奪って、それを力に変換して俺のものにする!」
「お前が高らかに宣言したその足元に、大切だったものが横たわってないか?それでお前は本当に満足か?本当に胸を張っていえるのか?」
 啓斗が一気にまくしたてるが、カンエは事も無げに笑ってみせる。
「大切だったもの?そんなもん、俺自身の力しかねーよ。俺が俺として存在するには、戦うしかないんだからよ!」
「てかさ、それしか知らねーんだろ?お前。戦うしかできねーんだろ?」
 北斗は憐れむようにいい、笑う。見下すように。
「それがどうした!俺はそれだけしか知らない。俺にあるのはそれだけだ!」
「本当はそれだけじゃなかったんじゃないのか?自身が知らないだけで」
 森之介が言うと、カンエは一瞬目を見開き、それから小さく「はは」と力なく笑う。
「それだけ……?ああ、俺にはそれだけじゃない……?」
「どうでもいい……力、寄越せ」
 ギルバが言うと、カンエはくつくつと笑う。
「いいだろう。……お前らにくれてやる。ただし……」
 カンエはぴたりと笑うのを止める。
「ヤクトだけには渡すな。俺は、再びあいつのところに戻るのは嫌だ……!俺は俺だけのものだ!勿論、俺を散らした狭霧にもな!」
 カンエは今一度笑った。大声で。そうしてだんだん笑い声は消えていき……赤い光の塊となった。それにそっとシュラインが触れる。途端に、6つに分かれてそれぞれに宿った。
「……狭霧嬢に渡そうかとも思ったんだけどね」
 シュラインは呟く。
「俺もです。ヤクトに返すべきかとも。でも……それでは彼の望みとは異なりますからね」
 森之介はそう言って頷いた。
「力……手に入れた」
 ギルバは小さく呟き、何処かに飛んでいく。
「うーん、別に要らなかったんだけど。ま、いっか」
 伸びをし、雅は笑う。
「俺が受け取ったからには、正しく使わせてもらおう」
 小さく啓斗は呟き、ぎゅっと手を握る。
「よっしゃ、力ゲット!」
 ぐっと拳を握り、北斗は笑った。
 ゆっくりと日が落ちてゆく。いつしか、カンエの指定した時間になってしまっていたのだった。

●付
 涙帰界、狭霧はそっと空を見上げる。一つの力が、そのまま何処かに行ってしまったのを思い。
「力……ヤクトに渡った訳でもないみたいですけど」
 そっと手の甲にある花をそっと抱く。柔らく静かな力の波動を感じる。
「まだ……まだ足りません」
 そう呟き、狭霧は空を見上げる。赤かった空が、少しずつ暗闇に包まれていくのを身ながら。

 時を同じくし、ヤクトは時計台の上から下を見下ろしていた。
「あれは、俺の力だった……!」
 忌々しそうに呟き、それからにやりと笑う。
「しかし、愚かだったな。どうあがいても、俺の力である事からは逃れらないと言うのに」
 しょせんは、ヤクトという籠からは逃れられなかったのだ。この籠のような世界から、飛び立つ事すら敵わなかったのだ。
「それだけでも、良しとするか」
 ヤクトはそう呟き、笑った。だんだん空が暗く闇に染まっていくのを、ただただ見つめながら。

<暗き空は黒い籠のようにも見え・了>

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【 0086 / シュライン・エマ / 女 / 26 / 翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員 】
【 0554 / 守崎・啓斗 / 男 / 17 / 高校生(忍)】
【 0568 / 守崎・北斗 / 男 / 17 / 高校生(忍)】
【 0843 / 影崎・雅 / 男 / 27 / トラブル清掃業+時々住職 】
【 2235 / 大神・森之介 / 男 / 19 / 大学生 能役者 】
【 2355 / D・ギルバ / 男 / 4 / 墓場をうろつくモノ・破壊神の模造人形 】

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■         ライター通信          ■
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 お待たせしました、コニチハ。霜月玲守です。この度は「黒の籠」にご参加いただき、本当に有難う御座いました。如何だったでしょうか?二回目の異界での力争奪戦でしたが、やはりオープニング文章が分かりにくかった事だろうと思います。すいません。
 シュライン・エマさん、いつも参加してくださって有難う御座います。エンカ=火炎という考え、凄く驚きました。当たりです。また、カンエへの問い掛けも嬉しかったです。
 今回の力は、ヤクトの力でした。ヤクトが風を操るので、別の力を備えた者にしようと思い、火炎と考え、「エンカ」という名前も考えたのですがやめました。歌いそうだったので。
 さて、今回は力が狭霧でもヤクトでもなく、参加してくださった皆様の手に渡ることとなりました。この力は、火炎の力です。火炎の球の発動や火炎を武器に纏わせるなどの能力があります。涙帰界での出来事にのみ、一回(1話分)だけ使用できます。使われる時は、プレイングの時に『カンエ使用』とお書き添えくださいませ。
 ご意見・ご感想等、心よりお待ちしております。それでは、またお会いできるその時迄。