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<東京怪談・PCゲームノベル>


|Д゚)ノ かわうそ?とらせんと冬の公園

あやかし荘メイド服騒動から数日後のことである。
銀野らせんは、下校途中だった。日々良好、平和は良いものねと鼻歌を歌いながら歩く。街の商店街で、前に出会った小麦色の謎生物…かわうそ?とばったりあった。
「かわうそ?ちゃんだ。こんにちは」
「らせん!ちゃ〜」
かわうそ?はらせんに抱きついてゴロゴロ懐いている。らせんは其れが嬉しく撫でている。前から噂で気になっていたこの生物、かわうそ?らせんは彼が可愛くて仕方なかった。


らせんは屋台の鯛焼きを買った。かわうそ?と自分の分だ。ここの鯛焼きは旨いと評判である。
「はい、かわうそ?ちゃん」
「ありがとう」
2人で公園のベンチに座り、鯛焼きを食べる。2人で食べるには十分な量だ。
「旨い」
器用にかわうそ?は鯛焼きを食べている。かわうそ?の口にすこし餡が付いている姿を見たらせんは愛嬌があって可愛いなぁと思った。
「あんこが付いているよ」
口についた餡を取るらせん。
「ありがとう」
かわうそ?は礼を言った。
公園は静かだった。夕日も綺麗で、ほんとうに落ち着く。こんな落ち着いた時はそうそう無かったのではないだろうか?らせんも自分の鯛焼きを食べながら、かわうそ?と夕日を眺め、一言も会話することなくこのゆっくりとした時間を堪能していた。かわうそ?もまた同じようにこののんびりとした時間を満喫している。
しかし、彼の動物的直感は何かを感じた。
手元にある残りの鯛焼きを丸飲みし、ベンチからおり、
「らせん!ドリルガールに変身しる!」
「え!?ゴホゴホ!」
いきなりな言葉だったので、らせんは鯛焼きを喉に詰まらせた。
「ん――!!ん―――!!…はぁはぁ、いきなりどうしたの?其れに変身だなんて…」
なんとか、喉に詰まった鯛焼きを胃の中に落としたらせんは、周りを見ると、公園は人が多くなっている。ここでは変身できない。正体は不思議とばれないのだが、やはり恥ずかしいものだ。
「こっち!こっち!」
かわうそ?は四足で走る。
「ま、まって!かわうそ?ちゃん!」
らせんは、家に置いている魔法のドリルを召還して追いかけた。


公園の一部であるが、寂れた場所。
「ここかつて、大きな事故会った民家地区」
「え?」
「大きな爆発事故で、自然の草木、生えない。また誰も寄りつかない」
過去に大きな火災があった事を話すかわうそ?其れの原因は分からないが、ここには何かの怨念が固まっており、生命という者を拒んでいるそうだ。一応木など植えて復旧しているが、単にサラリーマンがひねるのところとして利用するだけ。またここの地区の自治体も開発する気にはなれないらしい。時が止まったと言っていい。
「らせん!ドリルガールに!」
相変わらず急かすかわうそ?
「う、うん」
ドリルを装着し、彼女は光った。
「銀の螺旋に勇気を込めて、回れ正義のスパイラル ドリルガールらせん、ご期待通りに只今見参!」
「メイド仕様じゃない」
何か悄気るかわうそ?
「それは…その着ている服は変わらないの」
「知っている冗談」
申し訳なさそうに言うらせんだが、即答するナマモノ。
「もー!かわうそ?ちゃん!真面目なのかからかっているのか分からないじゃない!」
ドリルガールは、かわうそ?に赤面しながら怒る。
「そう言う前に…アレ、アレ」
「アレ…って…いっいやぁ〜」
かわうそ?が前足を指した先には、怨霊の群れが数え切れにないほど現れていた。正確にはらせんのゴーグルにはっきりと映し出されている。実際の一般市民には見えないのだ。
「どんどん増える。増えるわかめならぬ怨霊。らせんヒロイン退治」
しれっと言うナマモノ。
「もう!自縛霊だからここから動けないとかじゃないの?」
構えながら、ナマモノに尋ねるが。
「怨霊が大きくなったら、憩いの公園どころか、この地域が危ないほど成長する。怪獣みたく」
「だから、あたしの前に現れたのね?でも…他に?」
「らせんにあったのは偶然、助かった也」
…言葉も出ない。絶対会ったのは態とだと思うらせんだが、流石にここまで大きく育っている怨霊を見逃すわけにはいかなかった。なにせ、この近辺の浮遊霊が吸い寄せられ喰っているみたいだ。また、僕となった怨霊が此方に向かってきている。
「怨霊!おとなしく成仏しなさい!!」
らせんは、対霊体攻撃モードになり怨霊の群れに駆けだした。
「―――――――――――――――!」
怨霊達は返り討ちにする為に襲いかかる。
ドリルの一閃で何体もの怨霊を倒す。力はドリルガールの方が上のようだ。しかし、無限に怨霊の中心から僕が沸いて出る。その絶叫と呪詛を叫び、怨霊中心の体を突き破り、血らしき物を流して現れるのだ。
「き、気持ち悪いぃ〜」
らせんは苦い顔をする。前に「エビフライ男」も見たがアレはベクトルが規格外だ。こっちは本当に怖い。
「らせん、がんばる」
一方、ナマモノはベンチでお茶をすすり、応援しているのかしてないのか全く分からない。どちらかというと傍観だ。
「こら―!手伝ってよ!」
「かわうそ?戦う術、ない」
「うそよ――――――――!」
と、言い合いながらも確実に怨霊の中心まで攻め込むらせん。
ナマモノはあっぱれ扇子を取り出し、残っている鯛焼きを食べている。
―許せないけど…、可愛すぎて…憎めない
らせんは涙流して怨霊の群れと戦う。霊的な返り血を浴びながら…。大体、アレも生物なのに何故怨霊は襲ってこないことが謎であった。
そして、中ボス格の怨霊が四体らせんを囲むが…
「憎む心を浄化します!無垢な心になり天昇を!スパイラルレクイエム!」
らせんは技の名前を唱える。すると魔法のドリルは、美しい音色を奏でながら回った。その曲は他の雑魚怨霊やらせんを囲んだ怨霊を苦しめる。そして、ドリルが光ると同時に…中心以外の怨霊は清らかな霊となって天昇していった。
残るは、中心のみ!
「がんばれがんばれ〜」
もうかわうそ?の応援は聞こえない。もう「自分を守る壁」がない怨霊はらせんに向かって触手のような「モノ」でらせんを攻撃する。その力は地面を穿った。しかし、らせんは容易くかわしてドリルパワー全開し、
「必殺!ワールウィンド・オブ・ディプラプション(消滅の大旋風)」
既にゴーグルで「核」を発見したらせんは「核」に必殺の怨霊破壊攻撃をみまったのだ。
「―――――――――――――――!!」
怨霊は霊的爆破を起こし…塵となって消滅した。
その後、怨霊がいた場所に春に咲く小さな花が一輪、芽を出して…花を咲かせた。怨霊はもういないのだ。時の止まった公園はいまから動き出す…、


変身を解き、かわうそ?と夜道を歩くらせん。
「もう、何もしないんだから…」
らせんはため息吐くが、何故か憎めない。
「たすかった。ありがとう」
らせんに礼を言うナマモノ。
「仕方ないわね」
らせんも、人のために戦ったのだし、誰も見られていないのだからOKと思った。
「そうだ、今度あたしの家に来ない?」
「あい!」
らせんの誘いを快諾するかわうそ?
「ここが住所で、地図ね」
と、場所を書いたメモを渡す。
「あい、遊びに行く♪」
「よかった♪」
かわうそ?抱き寄せて頬擦りするらせん。嬉しがるナマモノ。
そして、らせんとかわうそ?は途中の二本道で別れを告げた。
ドタバタしたが、楽しい夕方だった。


End

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【2066 銀野・らせん 16 女 高校生(/ドリルガール)】


【NPC かわうそ? 年齢性別不明 かわうそ?】

※ライター通信の代わりにかわうそ?がお届けします。
|Д゚)ノ鯛焼き美味しかった。後怨霊退治ありがと。らせん今度はメイド仕様で戦う言お勧め。ファンが増える。あと、巫女とか(以下略)