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黒色の色紙:マーダー・ゲーム
------<オープニング>--------------------------------------
「EUREKA」のドアに掛けられた「準備中」の文字。
それが外される時が、きた。
代わりにドアに掛けられたボード。
そこに踊る言葉は――『無計画なゴッコ遊び』
今回のD.Dのことである。
――……………………。
海原みなもは足をとめた。
後ろから吹いている風が彼女の背中を押している。その風で、スカートが足に絡みついた。歩け、と言っているのかもしれない。
が、みなもは立ち止まったまま、視線をある一軒の店に合わせていた。
――EUREKA.
記憶にない店名。
(こんなお店、帰り道にあったかな……)
いつもと同じように帰ってきた筈だけど……。
そう思って周囲を見渡す。だがそれは彼女がよく知っている路ではなかった。
淀んだ空気、見知らぬ建物。
休日の夕方、買い物の帰り――いつもと変わらない一日。それなのに、今自分は見覚えのない場所にいる。
(どこにいるの?)
注意深く辺りを眺めるみなもの目に、グレーの布が映った。
布だけにしては厚みがあり、布の先には絡みついた黒い糸のようなものがたくさんついている。
それだけではない。色白ではあるが、人間の肌と取れるものがアスファルトの上に落ちていた。
「きゃっ……」
短く叫ぶ。肩が小刻みに震え始めた。震える手で自分の唇を押さえる。風のせいでみなもの唇は冷たくなっていた。
心の奥を冷やしていく、捉えようのない気持ち――怖かった。
(人が倒れている……の?)
反射的にみなもはその人間のところへ駆け寄った。
ここにいるのは自分だけなのだ。
同じ言葉が何度か頭を駆け巡る――何とかしなくちゃ……。
「大丈夫ですか?」
みなもが抱き起こしたのは中年の女性だった。目は開かれているが、脈はある。
(呼吸もしっかりしているけど……)
どうして倒れているんだろう。
「D.Dですよ」
突然かけられた声。みなもの注意をひいた店から、女性が顔を出していた。
D.D。
(以前聞いたことがある)
「EUREKAでは、D.Dを救おうとしています。……ご協力願えますか」
小さく頷くみなも。
「あたしに出来ることなら、助けになりたいです」
「お優しいですね。――感謝します」
女性――未来はみなもが入れるよう、ドアを大きく開いた。
「細かい説明をしてから、本題に入ります」
「今回のD.Dは石塚佳織:二十歳:女性です。これから内容を読みます。以下の文はこの女性から見た、夢の世界の様子です」
私は四人の友人と一緒に、マーダー・ゲームをしている。
――言葉の通りの意味ではなく、大掛かりな推理ゴッコのことだ。
犯人役と被害者役を決めて、被害者を殺害(の真似をして)犯人は身を隠す。ただ一つ、事件の謎を解く暗号をおいて。探偵は暗号だけを見て犯人を当て、探す。事件が解決されるまで、被害者は現場に倒れて死体になりきる。……そういう遊びだ。
ちなみに被害者役は私。
より面白くするために、被害者役の私も身を隠すようなルールにした。勿論、実際にそこに隠れる訳ではない。事件が解決されるまでの間、私はお風呂場で身を潜めているだけだ。
――出来上がった設定とは、こうだ。
私は自分の夫を殺した。殺害した夫を家の敷地内のどこかに隠し、私は普段通りの生活をおくっていた。
だが私が事件を忘れかけた頃になって、四人の内一人が私の仕業だと気付いてしまった。その人物に私は絞殺され、どこかに隠される。そこは、私が夫の遺体を隠した場所だった――。
私たちに暗号を作る才能はない。だから普通の文でヒントを書く。これを読めば私がどこに隠されているか判るように。
1:ここは木造の古い庭付きの家。けれど、家は頑丈で、内部も含めてどこも壊れてはいない。
2:私の遺体が隠されているのは次の三つの内のどこか。
――庭の人目につかぬ場所の土の中。
――庭の人目につかぬ場所にある古井戸の中。
――家の床下。
3:その他の説明。
――庭には紫陽花が植えられている。その殆どが咲いていて、色は美しい青。
――古井戸に水はなく、土が入っているだけ。緑もなく、枯れ果てている。
――家の手入れは特にされていない。たまに私が壁紙を変える程度。
ここへ来て大変なことが解った。私たちは探偵役を決め忘れていたのである。今更決めようにも、みんな事件の真相を知っているのだ。どうしようもない。だが私たちはこれで遊びたいのだ。仕方なく誰かがくるのを待っている。
探偵の役割は『私の遺体が隠されている場所を見つけて、それが終わった後、四人の中から犯人を当てる』こと。
場所は上のヒントだけを見て決めること。家や庭から出てはいけない。調査をしてから場所を特定するのは禁止だ。四人に質問をするのもいけない。
――私たちがしているのは『犯人が残した文を読んで、推理する遊び』なのだから。
ズバリ、と当てて欲しい。
その場所があっていれば、私は風呂場からみんなのもとへ姿を現す。
それから犯人探し。そのルールとヒントはこちら。
1:犯人は素手で縄を握り、私を絞殺した。
2:四人は全員私と同い年の女性である。
3:部屋の中は暖房がついていないため、寒い。
4:この時に限り、四人に声をかけることが出来る。質問やお願いなど、何でもいい。けれど探偵一人に対して、声をかけるチャンスは一度きり。いくつも質問をしたりお願いをしてはいけない。
5:四人に向かってあることを言えば、すぐに犯人は特定される。それは事件に関係した言葉ではなく、簡単な「お願い」である。
縄は焼かれ、灰は外にまかれた――ということにしておこうか。四人の名はA・B・C・Dとしておこう。ロングが二人(AB)、ショートカットが二人(CD)――まぁ事件とは何の関係もないが。
さて――探偵役は現れるのだろうか。
『文だけを見て、被害者の隠された場所を特定し、四人にどんな言葉をかけるのか』
私たちは胸を弾ませて待っているのだった。
「――色紙に書いてあることは以上です。何枚も紙を使ってしまいました」
未来は水を飲んで一息つき、
「単純に考えた方が良いですよ。この手のことは深読みすると逆にわからなくなることが多いですから」
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「行きますか? 危険なことはありませんが、嫌ならやめても……」
「いえ、行きます」
専門的なことはわからないが、このまま帰る訳にはいかない。
(単純に考えた方が良いって未来さんも言っているもん)
……きっと大丈夫だよね。
「推理をして、マーダー・ゲームを終わらせれば、石塚佳織さんは助かるんですね?」
「ええ、そうです。厳密に言うと、推理ゲームが終了した頃に、石塚佳織の魂――焔と私は読んでいますが――が現れます。焔が見つかれば依頼は終了です」
未来は黒色の色紙を両の掌に収めると、力を込めて握り潰した。
手の間から、黒い光が洪水のように溢れ――。
現れたのは、黒の世界。
■黒の世界■
木造の古い庭付きの家、と未来は言っていたが、その通りだった。
みなもたち四人――シュライン・エマ、綾和泉汐耶、綾辻祷――はコタツを囲んで座り、ABCDと名をつけられた女性四人は襖を背にして立っている。
ヒントに書かれていた通り、部屋は冷え切っていた。そのためか、コタツの上には御丁寧にも四人分のお茶が用意されている。
「妙な図ねぇ」
お茶を一口飲み、シュラインが呟く。
(そうだよね……)
みんなでお茶を飲んでいるなんて、妙にほのぼのとしている。みなもはここに来る前、相当緊張していたので尚更だ。
(それにこの家、まるで自分の家みたい)
……でもだからって、気を抜いたら駄目だよね。
倒れていた人を思い出す。
石塚さんも、あんな風に倒れているのだ。当然今も――。
一瞬、あの時の感情が甦る。反応するように、指先が微かに痺れた。
(何とかしなくちゃ……)
「あの、本題に入りますけど……みなさんはどう推理しました?」
みなもの言葉に反応したのは汐耶だった。バッグから手帳を取り出し、コタツの上に置く。
開いたページには、何やら文字が書き付けてあった。
「未来さんの話をまとめたものです。これを見ながら話した方が良いですよね」
(そっかぁ)
メモするなんてこと、考えてなかった。
でもそれぞれの記憶を頼りに話していたのでは、小さなミスを起こしかねない。
(……あたしもメモしておけば良かったなぁ)
シュラインとみなもは汐耶と一緒に手帳を覗き込んだ。
■死体はどこか■
――沈黙。
(大体の見当はついているけど……)
……みなさんはどう思っているのかな。
シュラインも汐耶も真剣な表情をしている。
それから――。
(祷さん?)
祷だけが手帳を見てはいなかった。その視線は襖――ABCD四人の女性に注がれている。
(どうしたんだろう)
眺めているみなもに気付いた祷は、小さな声で謝った。「ごめん」
「ちょっと考え事をしていてね。……何の話だったかな?」
何を考えていたのか――疑問はあるけれど、先に答えておく。
「佳織さん……旦那さんもそうですけど、二人の死体が隠されている場所の話です。祷さんは、どこだと思いますか?」
それに答えるように、祷は手帳に視線を落とした。
みなもも、ヒントの部分によく目を通す。
1:ここは木造の古い庭付きの家。けれど、家は頑丈で、内部も含めてどこも壊れてはいない。
2:私の遺体が隠されているのは次の三つの内のどこか。
――庭の人目につかぬ場所の土の中。
――庭の人目につかぬ場所にある古井戸の中。
――家の床下。
3:その他の説明。
――庭には紫陽花が植えられている。その殆どが咲いていて、色は美しい青。
――古井戸に水はなく、土が入っているだけ。緑もなく、枯れ果てている。
――家の手入れは特にされていない。たまに私が壁紙を変える程度。
「黙っていても仕方ないわね」
シュラインは軽く息を吐いた。
「最初に意見を言っちゃいましょう」
それがいい。四人は口を開いた。
「私は井戸だと思うわ」
「私は家の床下が怪しいと思います」
「あたしも井戸だと思うんですけど……家の床下と迷っているところもあります」
「俺は紫陽花が咲いている庭、かな?」
――……………………再び沈黙。
■分かれた意見■
「見事に意見が分かれたわねぇ」
半ば驚いた表情のシュライン。
「そうですね。単純に考えろと言われると、逆に迷うところもありますし……」
汐耶がそう言うと、みなもも同調した。
(そうだよね。単純に考える方が逆に難しいことって多いもん)
床下か井戸か――意見が分かれている。
「あたしもちょっと自信がないです」
祷も驚いていた。
「俺、庭って思っていたんだけど、違うのかな? 人体に含まれるアルミニウムやリンなんかが作用して、紫陽花が青くなったのかなって考えていたんだけど」
シュラインが「ちょっと待って」と声を出した。
「リンはともかく、花の色を変える程の量のアルミニウムが体内に蓄積していたら、殺される前に脳神経がやられてしまうわ」
「そうなの? それはちょっと困るね」
みなもは一度頷いて、
「でも、人体の影響で紫陽花の色が変わる――これは本当だと思います」
シュラインも同じ考えだ。
「そうね。私もそう思うわ」
不思議そうな表情の祷。
「その考えは俺と同じだよね。それなのに、答えが違う」
祷はそこで一度言葉を切った。
「……ということは、逆に捉えればいいのかな? ――人体の影響で紫陽花の色は赤に変わる」
「そう。庭の紫陽花の色は青。だからそこに人は埋まっていない――」
シュラインの言葉を汐耶がつぐ。
「おそらくアルカリの影響だと思います。肌は弱酸性ですけど、全体で見れば人間はアルカリ性ですから」
紫陽花はアルカリ性で赤くなり、酸性で青くなる。人間が埋まっているなら、紫陽花が青いというのはおかしいのだ。
「紫陽花の色は、選択から庭を除外するために作られた設定でしょうね」
「そうだったんだね」
選択肢は二つになった。
■井戸か床下か■
「私は井戸で、汐耶さんは床下。みなもちゃんも井戸……でいいのよね?」
シュラインの問いに、「はい」と答えるみなも。
迷いはあるものの、床下よりも井戸の方が可能性は高いような気がする。
(あってる……よね?)
間違っていたら嫌だな、と胸に手を当てる。鼓動が少し速くなっているのが、服を通して伝わってきた。
「ちょっと迷ってもいますけど、井戸かなって思います」
「……二対一ですね」
汐耶が呟く。
「正直、私も確信が持てないんです。迷いましたけど、井戸の土をどこから用意したのかわからなかったので、床下にしたんですよね……」
「井戸の土は庭から持ってきたんじゃないかしら? 紫陽花のところとか、土はあるもの。井戸に落とした人を覆い隠すくらいの土はあると思うし――それに使っていない枯れ井戸なら、風の影響で自然と底に土が溜まっていくという考え方も出来るわ」
「そういえばそうですね……」
とすると、床下と井戸、両方とも可能性がある。これから絞り込まなければいけない。
「床下だと、ちょっと手間がかかり過ぎな気がするんですよね」
自分自身が確認するように、ゆっくりと喋るみなも。
「畳を取って、床板を外して――。ヒントに『家は頑丈で、内部も含めてどこも壊れてはいない』と書いてありますから、床下じゃないんじゃないかなって……。逆に、井戸だと思う理由は、土に草やコケが生えていないのは変だと思うんです。シュラインさんが言ったように、自然に井戸の底に土が溜まっていったのなら、緑があっても良い筈ですから」
「確かに……。普通、土があってそれなりの時間が経過していれば、緑くらいありますね」
シュラインが口を開いた。
「床下ではない理由がもう一つあるわ。――ここが木造の古い家だから」
みなもと汐耶はお互いの顔を見合わせた。どういう意味だろう?
「木造の古い家なんて大変よね。何かあるとすぐに虫――シロアリなんかが巣食っちゃうもの」
二人の表情が変わった。そうだ、この家の床下に死体など埋めていたら――。
「今頃虫の棲家になって、木も全部やられるでしょうね。とても住んでいられないわ」
「じゃあ、決まりですね」
汐耶は手帳に記した『井戸』の部分に丸印をつけた。
「死体が隠されている場所は、庭の人目につかぬ場所にある古井戸の中」
その間、祷は会話から外れて、一人考え込んでいるようだった――。
■一つだけの質問■
襖が開いた。
「井戸で、正解です」
立っていたのは、長い黒髪を垂らした女性だった。霊のように色白の肌――石塚佳織は死体役に適任と言えた。細い手首にはうっすらと血管が見えている。
開いた襖から氷のような風が流れてきて、背中に水をかけられたような感じがした。
(死のにおい――がする)
勿論、みなもの想像から感じ取ったにおいに過ぎない。これはあくまでゲームなのだから。
みなもは心の中で首を大きく横に振った。恐怖を取り払うために。
だが、そのにおいは心の底で発芽し、生長し、花になり――死のにおいを強くさせるのだった。
他の三人は怯える様子がない。恐怖心の欠片もない表情。それは佳織も同じだ。
「こんな容姿だから、お前は死体役だってみんなに言われたの。嫌になっちゃう」
そう言ってABCDの隣に座ると、微笑んだ。
「あとはあたしが誰に殺されたか――ですね」
それなら、と祷が言った。
「大体判っているよ。他のみんなもそうだと思うけどね?」
みなもも見当がついていた。
四人が同時に声を出す。
「掌を見せてください」
■犯人は■
「どうしてそう思うんですか?」
佳織は首を傾げた。
楽しそうに微笑みながら。
(それは勿論)
……跡が残っているから。
ABCD――みんな女性なのだ。男性よりも力がないため、絞殺するには時間がかかる筈だ。証拠はより残りやすくなる。
祷が答える。
「掌に跡が残っているから、かな。部屋が寒いお陰で、区別がつきやすいだろうしね。そういう訳だから見せてもらえる?」
「勿論です」
四人が揃って手を伸ばし、掌を見せる。
寒い室内で普段よりも青白くなっている掌の中で、Bだけが違った。
掌に横一筋、線の跡が走っている。
ロープの跡、どころではない。紫と赤が交じり合っている跡――。
Bの掌は内出血を起こしていた。
(痛そう……)
「大丈夫ですか?」
「ええ。見た目とは違って、殆ど痛くないですよ」
Bは腕を下ろして呟いた。「完敗ね」
シュラインはため息をついた。半ば呆れているのだろう。
「女の力だもの。絞殺するには二・三分じゃ済まないわよね。それくらいじゃこんなに跡は残らないもの」
「倍の時間やっても足りないですね。十分近くはしないと。なので、柱にくくりつけた縄をずーっと引っ張っていました」
そこまでする必要があったのかはわからないが、こだわりは感じられる。
「みなさんが探偵役を演じてくださったお陰で、マーダー・ゲームは終わることが出来ます」
佳織は笑っていた。
「お楽しみいただけましたか?」
「はい」
……どちらも正解していたし、良かった。
(これで佳織さんも助かるもの)
佳織は笑いながら、言った。
「ゲームはこれで終わりです……」
言い終わらないうちに、佳織の身体が水飴のように歪む。
合わせたように、コタツも、柱も――家が、消える。
残ったのはみなもたち四人と、井戸。
その井戸から柔らかな光が現れた。
焔――。
つと、視界が白く滲んだ。
■EUREKA■
「ご苦労さまでした」
未来は穏やかに四人を迎えた。
「焔と石塚佳織の身体は、あとで保管室に移動しておきます。ありがとうございました」
そう言って頭を下げる。
(もう戻ってきたんだ……)
実感は沸いてこなかった。元々、向こうへ行った時も実感はなかったのだ。
人が倒れているのを見て――勢いでここまできた気がする。
「推理はどうでした?」
「何とか上手くいきました。今ホッとしてます、正解してよかったなぁって」
……本当に良かった。
窓から外を眺める。日は暮れていた。
――そういえば……。
(買い物の帰りだったんだ!)
もう夕飯時だよね……今日はお母さんが家にいる筈だけど……。
「あたしもう帰りますね」
みなもは未来に礼をして、店を出た。
夜の風が、みなもを包んでいる。
終。
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
0086/シュライン・エマ/女性/26歳/翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員
1252/海原・みなも(うなばら・みなも)/女性/13歳/中学生
1449/綾和泉・汐耶(あやいずみ・せきや)/女性/23歳/都立図書館司書
2303/綾辻・祷(あやつじ・いのり)/男性/25歳/チェリスト
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■ ライター通信 ■
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D.D ――夢に囚われた者たち――
第二回「黒色の色紙:マーダー・ゲーム」へのご参加、誠にありがとう御座います。佐野麻雪と申します。
この異界の設定上、オープニング部分がそれぞれ個別となっております。
その後は四人一緒に行動しているものの、所々個別の文章が入っております。
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+海原みなもさま+
依頼では「初めまして」ですよね……?
何となく、初めましてと書くのは違和感がありますが――いずれにせよ、ご参加ありがとうございます。
話を膨らませているうちに、みなもさまだけ少々怖い目にあわせてしましたが……違和感を感じる個所がありましたら、どうかご指摘願います。
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……D.Dの一回目も妙な方向へ進んでいましたが、二回目も似たような結果になりました。
そんな異界ですが、宜しければまたお付き合いください。
蛇足ですが、未来は交友関係によって口調が変化しております。PC登録してあるので、気が向いた時にでも相関を結んでやってくださいませ。口調が変化することと裏ストーリーに絡めることくらいしか、利点はありませんが……。
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