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<東京怪談ウェブゲーム あやかし荘>


夢見の恋桜で逢いましょう…

「皆さん!桜が咲きましたよ!お花見しましょう♪お花見!」
 うきうきとした顔で、因幡・恵美は”お花見弁当”と書かれた弁当屋のチラシを手に、
あやかし荘のとある一室に集まっている者達へと声をかけた。
 恵美の言う”桜”というのはあやかし荘の、旧館と新館とのちょうど真ん中くらいに位置している空間にある、
通称”夢見の恋桜(ゆめみのこいざくら)”と呼ばれる、樹齢がどれくらいになるのかすら謎な巨大な桜の木の事。
その大きさと言えば、枝に数人が座って花見をする事も可能なほどなのであるが、
なんでも、50年に一度、三日間しかその花を咲かせる事は無いらしく、
咲いた桜の木の下でお花見をした者は、その年一年いいことがあるだとか恋が実るだとかの、
まあどこにでもありがちな謂れがある桜の木だった。
「悪いが、わしら三人はパスぢゃ」
「え?どうしてですか嬉璃さん?お弁当もお酒も用意しますよ?!」
「どうにも花見をする気分ぢゃない。ただそれだけの事ぢゃ」
 ちなみにパスしたいと言う三人は、嬉璃と綾と歌姫の三人である。
「じゃあ、三下さんや…他の皆さんは行きますよね?」
 にっこりと微笑んで、恵美は早速、宅配の弁当屋に人数分のオードブルを注文し、
さらに酒屋にも連絡を入れて日本酒にワインに中国酒にビールに予算の範囲で配達を頼んだのだった。
もちろん、ソフトドリンクやお菓子類の注文も忘れずに、だ。
「なんやえらい嬉しそうやなあ…花見ひとつで」
「だってお花見って素敵なイベントじゃないですか…皆さんとお話も出来るし…!大好きなんです」
 苦笑いの綾に恵美は満面の笑みでそう答えると、いそいそと準備の為に部屋へと引っ込んで行った。
「ううむ…あの桜の木の伝説…話すべきか黙っておくべきか…」
 その背中を見送りながら、嬉璃はなにやら含み笑いを浮かべて意味深な呟きをこぼす。
しかし、その呟きを聞く事が出来たのはせいぜいその隣にいた歌姫だけだっただろう…。


【お花見をしませんか?】】】

「えー?嬉璃さんは参加しないんですか?」
「悪いが不参加ぢゃ」
「でも、僕はちょっと楽しそうだから参加してみたいな、って…」
「止めはせぬぞ?ただ、わしは不参加なだけぢゃからの?」
 嬉璃とお茶の時間を楽しんでいた縁樹は、嬉璃が花見に不参加と聞いて少し残念に思う。
お花見だとかそういうイベントは大好きな性分なので、ぜひとも参加したいのだが。
「気にせず参加すればよいのじゃ!それはそれは見事な桜の木ぢゃからな」
「そうですか?じゃあ参加しようかな」
『なんか裏でもあるんじゃねえの?あやしいぜ』
「こら!そんな事言っちゃ駄目でしょ、ノイ!あ、嬉璃さん、気にしないで下さいね」
「気になどしておらんから、行きたいなら早く行くのぢゃ」
「そうですか?じゃあ行ってきますね!お茶の時間はまたの機会に」
 縁樹は嬉璃にぺこりと頭を下げると、ノイと共に恵美たちのいる場所へと向かう。
その後姿を、嬉璃はなんとも言えない微笑を浮かべながら見送っていたのだった。


【宴会!宴会!大宴会!!】】】

 恵美に先導されて向かった先には、都内にこんな巨大な樹があったのかと誰もが関心する程の大きさだった。
こんなにも横に広く丈もある樹が敷地内にあるのなら、あやかし荘の外観から見えてもおかしくなさそうなのだが、
この場に居る者の誰もが一度も見たことの無い桜の木だった。
 もしかしたら、桜の木の周り自体がどこか別の次元なのかも…と不意に誰かが呟いて。
「この辺がちょうどいいですね!じゃあレジャーシート敷きますね!」
 張り切って手荷物の中から、典型的な白と赤と青と黄色のカラーリングのシートを広げる恵美。
さらに、男手と言う事で自ら荷物持ちを買って出た、相澤・蓮(あいざわれん)もゴザをその場に広げた。
「周囲が建物の壁で囲まれてるのね…風が無いからシートが飛ぶ心配がないわね」
 デリバリーで届いたお弁当類のチェックや、グラスやコップの用意をしながらシュライン・エマが言う。
「そうですね…風でたまに砂がお弁当に混じってしまったりするんですよね」
 如月・縁樹(きさらぎえんじゅ)もその手伝いをしながら楽しげに微笑んだ。
「いーねぇ!いーねぇ!花見だよ!春だねぇ♪」
 両手いっぱいのお菓子を買い込んで、鈴森・鎮(すずもりしず)は鼻歌交じりに桜の木を見上げる。
「あの…この箱はどこに置けばいいでしょうか…」
「重い荷物は俺に任せて?キミはほら、あちらのレディ達と話でもしていて?」
 調理師である西王寺・莱眞(さいおうじらいま)が自らが作った、
”チェリーフェスタ・莱眞スペシャル”と言う名のお花見弁当運びを手伝っていた中藤・美猫(なかふじみねこ)は、
莱眞ににっこりと微笑んでそう言われ、戸惑いつつも縁樹やシュラインの元へと向かう。
「こういう場には音楽が必要だなよな!カラオケセットの準備なら完璧だぜ!」
 あやかし荘の一室にあったカラオケセットをしっかりと用意して、山口・さな(やまぐちさな)はスピーカーをポンポンと叩いて見せた。
全員で作業を分担して準備をした甲斐もあって、お花見のセッティングは十分もかからないくらいで完了する。
お酒やジュース、お菓子にお弁当と飲食に関しては多すぎるくらいの品々がシートの上に並んだ。
「それじゃあ皆さん!お好きな所に座ってください!はじめましょう!」
 恵美は嬉しそうに弾んだ声で手をパンと鳴らす。
互いに顔を見合わせつつ、それぞれ思い思いの場所へと腰を下ろした。
鎮は場所を取らないようにと座ると同時に人型から鼬の姿へと変わりちょこんと座る。
 改めて座ってみれば知った顔も居れば、初対面の者もいる。
ただ誰もがあやかし荘に縁のある者達であることには変わりなく、とりあえず乾杯から…と言うことになった。
乾杯には缶ビールと缶チューハイと缶ジュースを用意して。
「それじゃあ僭越ながら、山口・さな!こう見えて年齢32歳の僕が乾杯の音頭を…」
「ってマジで!?俺ずっと年下だと思ってたッ…ごめんなさい」
 どう見ても外見は中学生なさな。蓮は思わず缶を手にしたままで深々と頭を下げた。
「いいって…よく言われるから…まあ、だから未成年がビール飲むなってツッコミは不要だからな!
それじゃあ皆さん、それぞれグラス…いや、缶を手に取って下さい!」
 さなは仕切ったり盛り上げたりと言うのが好きな性分らしく、実に楽しそうにマイク片手に缶を掲げた。
他の面々もそれに合わせて缶を高く掲げる。そして…
「あやかし荘の皆さんと、ここに集まった僕達の縁(えにし)にカンパーイ!」
『カンパ〜〜〜イ♪』
 声高らかに、桜の木の下で楽しげな声が響いたのだった。
それからの時間は実に楽しい時間として流れていった。
「これすっげー美味いから食べてみろよ?な?」
「お?なんだよ?俺にお菓子のおススメって事はよっぽど美味いんだな?」
 鎮がおそろしいほどの微笑みで、蓮になにやらお菓子を進める。
製菓会社勤務で、ある程度の菓子類はパッケージを見れば一目瞭然の彼だが、紙皿に乗せられていた上に、酒も入っていてそれが何であるか知らなかった。
鎮のニンマリとした顔を不思議にも思わず、それを口に運ぶ蓮。
 桜の木の下で、とてもつもない叫び声が木霊した。
鎮が後ろ手に隠しているお菓子のパッケージ。そこには”暴君ハ○ネロ”…と書かれていたのだった。
 その隣では、莱眞が真剣な目をしてシュラインにある事を問いかけていた。
「…あなた…誰にそんな事を聞いたの?」
「そうですね…いつだったか誰だったか風に乗って俺の耳に届いたような気がします…」
 シュラインに微笑みかけながら、莱眞は手に持った”ネクタイ”をすっと差し出し。
「教えていただきたいのです…貴女のような美しい女性に…日本庶民の風習である、”宴会の席にはネクタイを額に巻く”正しい巻き方を!」
「本っ気で言ってるの?本当の本当の本気なのね?!」
 間違った事を教えたのは誰?と、シュラインは額に手を当てつつ、はぁと大きく息を吐いた。
さらにその隣では、人形なのに先ほどからひたすらよくものを食べている、縁樹の人形『ノイ』に注目が集まっていた。
「縁樹ちゃん、これ本当にどうなってるの?実は生きてるとか?」
『これじゃねえよ。人を指差すなよな。それよりもっと辛口の酒ないのか?』
「うわあ、凄い!喋ってる…!すっごーい!!美猫のお団子食べる?」
 さなと美猫がノイを見つめながら交互に縁樹に色々と質問を投げかける。
マイク片手に相変わらず歌ったり、ベースを奏でたりしているさな。
美猫はいつの間にやらお酒にも手を出していたらしく、なかなかどうして普段よりもかなり陽気になっていた。



 楽しい宴会の席に、妙な空気が流れ始めた事に最初に気付いたのは誰だったのだろうか。
ふと気付いた時…『それ』はすでに始まっていた。

「あのっ…あのですねっ…相澤さんっ…」
「ん?なんだい?あ、ジュース足りないなら俺が…」
「違うんですっ!あのっ…僕、僕っ、ずっと前から相澤さんの事、好きだったんですっ!」
「ああ、そっかあ…じゃあジュースよりも……え?い、今なんて…」
「僕、相澤さんが好きですっ!!」
 ビシャーンという効果音つきで、背後に稲妻が落ちそうな顔をする蓮。
彼の目の前には、両手を膝にのせて正座をし、真剣な眼差しを向けている縁樹の姿があった。
お酒がかなり入っている事もあって、頬は蒸気して瞳は潤んでいる。
若い女の子にそんな瞳で見つめられた上に、いきなりの告白。蓮は口をポカンと開いたままでしばらく固まっていた。
「駄目ですか?僕、まだ子供ですか?」
「あ、いやそうじゃなくて気持ちは嬉しい!スッゲー嬉しいぜ?いや、でもなんていうか俺にはそのっ…」
 本命がいる…そう言いたくても、相手が傷つけてしまうのではないかと言い出せない蓮。
その間にも、縁樹の切々と語る蓮への思いはいくつも積み重なっていく。

「鎮くん、音楽は好きかい?」
「んー?音楽かー!好きだぜ!カラオケとか行くし!」
 かわいらしい鼬姿の鎮は、両手で起用にコップを持ってぐびぐびとやり、ぷはーっと息を吐く。
そんな鎮を、ひょいと持ち上げて…さなは正面から鎮の小さい顔をじっと見つめた。
「じゃあもうひとつ聞くよ?鎮、僕の事は好きかい?」
「んー?さなの事かー!そうだなあ…って、え?」
 抱き上げられてはいるものの、相変わらずコップは両手に持っていた鎮。しかし、さなの言葉を聞いてポトリとコップを落とした。
にっこりとした微笑で、鎮を見つめているさな。
「じ、冗談…って言うか、それってあれだよな?よく言う、Likeの方の…」
「いいや、Loveだよ?愛のLoveさ…ジュヴゼーム…だよ」
「はい?」
「OnlyLove!Loveyou!MyDearShizu!さあ、僕と一緒に愛の歌を!!」
「って待て待て待て―――!!ギャーッ!!」
 ぎゅうううっと抱きしめられ、鎮は腹の底から大声で叫んだのだった。

「なんだか、にぎやかですね…」
 美猫はお菓子をパクリと一口はこんで小さく呟いた。
お猪口でちびちびとやっていたシュラインは、それに答えて微笑む。
そしてカラになったトックリを軽く振って、さて次はどれにしようかな…と視線を動かした、その時。
ふと、トックリをもっていた方の手に誰かの手が触れてそちらを見る。そこには美猫のうるんだ二つの瞳があった。
「…シュラインさん…あの…」
「あら?なにかしら?お菓子でほしいものがあるなら…」」
「…シュラインお姉様って呼んでいいですか?美猫…美猫、シュラインお姉様が大好きですっ!」
「は?あ、あの…美猫ちゃん?どうしたのかしら?まさか酔っ払って…」
「違いますっ…本気ですっ!美猫、シュラインお姉様と結婚したい!」
「け、けけけ…結婚――?!ちょっと待って!いえ、ごめんなさい、私には武彦さんって言う人が…
ああ、でも別に彼氏ってわけじゃなくって…でも大事な人って言うかもう…ああもう何言ってるのかしら私?!」
 美猫に某金融会社のコマーシャルのチワワ顔負けのなんとも言えない瞳で見つめられた上に、
両手をしっかりと掴まれてずいっと積極的に迫られ、シュラインは未だかつて無い程に慌てるのだった。

「ふむ…なにやら皆、にぎやかにやっているみたいだね…どうしたんだろうね…」
「でも楽しいからいいじゃないですか!凄く嬉しいです!」
 にこにこと微笑む恵美に、莱眞はふっと優しげに笑顔を向けた。
「キミのその美の女神も真っ青な微笑みを見ていると俺の心は癒されるよ…ああ、なんてすばらしい女性に出会えたんだろう?
きっと俺はキミに出会うためにこの世に生を受けたんだろうね?」
「さ、西王寺さん?」
「いいんだ、気にしないで?そう、わかっているよキミの気持ち。キミのその深海ザメの生肝油よりも美しい瞳!」
「な、生肝油?!」
 莱眞のこの調子はいつもの事なのだが、今日はどうしたものかいつも以上にノンストップである。
「俺はキミのその透き通った美しい肌を見るたびに思うんだ…キミはきっと月光の光をその肌に吸い込んでいるんだって…
月の女神に選ばれたのはそう、キミさ!そしてその女神は、俺の女神にも…」
 そっと恵美の手を取ると、両の瞳を見つめながら優しく握り締める莱眞。

 なにかがおかしい。絶対におかしい!!
蓮、鎮、シュライン、恵美は心の中でひたすらそう叫んでいた。
酒のせいなんかじゃない。何かがあると。しかし、思ったところでどうにもならない。

「相澤さんっ!交換日記からでいいんですっ!お願いします!」
「だから俺は友達なら大歓迎だけど…ああ、もうどうしたらッ!!」

「鎮♪今度うちのバンドのマスコットとして夫婦で一緒にやって行こう!」
「だー!!誰が夫婦になんかなるかー!!やめてくれー!」

「シュラインお姉様!美猫は本気ですっ…美猫のお家にはたくさんの猫さんもいるし、きっと幸せに…」
「美猫ちゃんお願いだから落ち着いてー!キスは駄目ー!!」

「さあ恵美ちゃん、俺と一緒に桜の木のあの頂上まで上ってみよう?大丈夫、俺が支えてあげるよ?キミも、キミの人生も、ね?」
「え、遠慮しますっ!そ、そういうのまだ早いですからー!」

 迫って、迫られて…何の変哲もない普通の花見の宴を催したはずだったのだが…
桜の木の下で、花見参加の面々達はそこだけなんとも言いようの無い状態へと陥ってしまっていたのだった。

「今宵の夜桜ははげしそうぢゃのう…」
 そんな面々を、嬉璃は遠巻きに見つめながら楽しげに笑みを浮かべたのだった。


【【夢見の恋桜の伝説】】】

 それから、三日が過ぎた日。恵美の呼びかけに、花見参加者が再びあやかし荘に招かれていた。
あの花見の日から、ひたすら追いかけられ続けた蓮と鎮とシュラインと恵美。
そしてひたすら追いかけ続けた縁樹とさなと美猫と莱眞。
…しかし、どういうわけだか…三日経ったその日、突然、夢から覚めたかのようにその関係が途切れたのだった。
「それで?嬉璃ちゃん、どういうことかしら?」
 にこやかに微笑みを浮かべたシュラインが、目の前で正座している嬉璃を見下ろす。
詳しく話を聞いたところ、どうにもあの桜の木には…”夢見の恋桜伝説”と言うものがあり、あの桜の木の下でお花見をすると恋が叶うという伝説だった。
しかしその実体は、お酌をする側がされる側へと一方的に惚れ込むという妙な呪いがかけられているとの事で、
老若男女問わず人間だろうがこの世の者ではなかろうが…等しく同じ結果が訪れるとのことだった。
 ただし、その効力も桜の花が落ちるまでのほんの三日間だけなのであるが…。
「俺はもう一体どうしたらいいんだってこの三日間ずっと悩んでたんだぜ…はあぁ〜…」
「ごめんなさい、僕も何故あんな事したのか…」
 疲れきった顔の蓮に、同じく疲れきった顔の縁樹。
「僕は今回の事でちょっと目覚めたかもしれないなぁ…そっち(アニマル)の世界に」
「やめてくれー!もう頬ずり攻撃は嫌だ!つぶされるっ!」
 ひたすらずっと鼬の姿のままの鎮に、さなは「冗談だよ」と笑いかける。
「美猫…よく覚えていないの…でも、ごめんなさい」
「いいのよ!美猫ちゃんは悪くないんだから…むしろ悪いのは…」
「知ってて黙っていた嬉璃さんですよ!」
 腕組みをして、恵美がジトっとした視線を嬉璃に向ける。
シュラインと恵美と並んでにらまれては、嬉璃は苦笑いを浮かべて額に汗するほかは無い。
「お、面白くなると思ったのぢゃ…花見の席のいい余興になったぢゃろ?」
「嬉璃ちゃん、ちょっとこっちいらっしゃい?」
 シュラインは別室へと、にこやかな微笑みを浮かべて嬉璃を手招きする。
びくびくしながら嬉璃がそちらの部屋へと向かうと…閉ざされた戸の向こうから、
機織の音が…いや、何かをぺしぺしと叩く音と、嬉璃の声だけが聞こえてきたのだった。
「きっと、シュラインさんのお仕置きスペシャルですね」
「嬉璃嬢には悪いけれど、今回ばかりは仕方ないと俺も思うね…だって人を愛する気持ちは大事だから、遊んじゃ、ね?」
 莱眞はにっこりと恵美に微笑みかける。
なんとなく、まだ桜の木の効果が効いているんじゃないかと、恵美は苦笑いで一歩、後退したのだった。

※おまけ※
「どうでもいいんですけど、今回、存在感ないですね…」
「いつもの事やろ?」
 花見の席にも居たのに、まったくのノータッチだった三下を、天王寺・綾はそっけなく一刀両断したのだった。



【終劇】

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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(1)
【1431/如月・縁樹(きさらぎ・えんじゅ)/女性/19歳/旅人】

【2295/相澤・蓮(あいざわ・れん)/29歳/男性/しがないサラリーマン】
(2)
【2640/山口・さな(やまぐち・さな)/32歳/男性/ベーシストSana】

【2320/鈴森・鎮(すずもり・しず)/497歳/男性/鎌鼬参番手】
(3)
【2449/中藤・美猫(なかふじ・みねこ)/7歳/女性/小学生・半妖・44匹の猫の飼い主】

【0086/シュライン・エマ/26歳/女性/翻訳家・幽霊作家+草間興信所事務員】
(4)
【2441/西王寺・莱眞(さいおうじ・らいま)/25歳/男性/財閥後継者・調理師】

【公式NPC:因幡・恵美(いなば・めぐみ)】

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■         ライター通信          ■
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 こんにちわ。ライターの安曇あずみと申します。
この度は、「夢見の恋桜で逢いましょう」にご参加いただきありがとうございました。
当初、このタイトルでシリアスなお話を用意していたのですが、
花見のシーズンだし、花見がいいや!と思い、コメディ好きの血が騒ぎ今回のようなお話になりました。
 何と言うか、かなり強引な設定ではあるのですが楽しんでいただけましたでしょうか?
それぞれ個別に執筆しようかな?とも思ったのですが、
同じ宴会の席に居る者同士と言うことで、他の人がどのような運命を辿ったのかわかった方がいいだろうと、
ひとつの話にまとめて執筆させていただきました。
 宴会自体はしっかりと書ききれてない所があり、少しばかり心残りではあるのですが、
やたら宴会に力を入れても本筋と離れてしまうと思いまして、割愛させていただきました。
 またあやかし荘ではこういったノリのお話を用意しようと思っておりますので宜しければご参加下さいませ。
皆様に再びお会いできるのを楽しみにしております。

>如月・縁樹様
こんにちわ。またお会いできて嬉しいですv
今回、如月様は迫る役どころになったので、迫っていただきました。(笑)
個人的には迫られて、ノイさんでツッコミ!という展開も良かったな〜と思ったのですが、
順番は順番と言う事で涙を呑みました。それから、ノイさんの四次元チャックが書けなかったのも心残りです。(笑)


:::::安曇あずみ:::::

※誤字脱字の無いよう細心の注意をしておりますが、もしありましたら申し訳ありません。
※ご意見・ご感想等お待ちしております。<(_ _)>