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<PCシチュエーションノベル(ツイン)>


ルードヴィヒ失踪




金蝉は思う。


もう、この興信所見たくない……と。


梅雨の晴れ間ともいうべき空の下で、金蝉は頭痛すら感じながら事務所の扉を開けた。
唯でさえ(本人に自覚はないが)翼がレースの為の海外遠征に出掛けているのが原因で、金蝉の機嫌は麗しくないのに、この面倒事の巣窟になんて足を踏み入れたならば、余計に不機嫌の嵐が吹き荒れるに違いない。。
呼び出された時点では、ぜっったいに行くか!と、叫んで電話を切るのに、しつこい程ベルを鳴らされ、来なければ後悔するのはお前だと脅され、すかされ、短気な性分が災いして、今までずっと、良いように使われてきたが、今日こそは、武彦の頭を比喩でなく吹っ飛ばしてでも、この状態を断って見せると、心に決める。
この決心は、実の所、毎回の仕事の度に定めているものだったりするのだが、同時に毎回事務所の扉を開けた途端、又は仕事の話を聞かされている内に、そんな事どころでは無くなってしまうのであった。
勿論、今回も……、


「うぇぇぇぇーーん! えっえっ…ぅっっ! ええええーーん!」


興信所内に響き渡る子供の泣き声を聞いた瞬間、金蝉は、頭痛が更に酷くなるのを感じた。
ここんとこガキが絡んできて、面倒にならなかった事は一度もない。
最早、ガキ恐怖症だ。



帰りたい……。



この頃、驚くべき頻度で心に浮かぶ欲求を抑えることなく、盛大なしかめ面で覗き込めば、どっかで見覚えのあるガキがじたばたと騒いでいた。
「うわぁぁっぁぁーーーん!」
大音量で泣く子供を宥めながら、武彦は弱り切った表情で「そろそろ、金蝉が来るから泣き止めよ」なんて、無責任な事を宣っている。
冗談じゃない。
ガキの我が儘に頼られるなんて御免だ。
そう心の中で喚くと、ツカツカと興信所内をつっきり武彦の頭をはたき倒す。
「てめぇ、何、俺の事勝手に巻き込んでんだよ」
そう良いながら仁王立ちすれば、武彦は、痛みを感じていないのか、心の底から安堵した表情を見せて、「金蝉」と嬉しげに名を呼んだ。
すると、子供もパッと顔を輝かせ、「よ!」なんて、涙に濡れた顔を見せながら、手を挙げる。
「テメェ、なんで、こんなトコにいるんだよ」
と、子供に対してとは思えないような声音で問う金蝉に、相変わらずの生意気そうな顔をグイと付きだして「俺は、依頼人だ!」と、偉そうに告げた。


この子供、唯の子供に見えるが実は、歴とした神、それも愛神だったりする。
この子供の見た目の神様に、先日散々に振り回され、悲惨な目にあった金蝉としては、二度と顔を会わせたくない人物なのだが、そんな事はお構いなしに、愛神は「さ、とっとと座って、俺の話を聞けぇ!」なんて、喚いていた。
「お・れ・は、ガキの使いやってる程暇じゃねぇんだ! 大体、武彦、テメェ…」
そう、文句を並べ立てようとする金蝉を遮って、武彦が口を開く。
「金の矢をなくしたらしい」
「あ?」
唐突な台詞に思わず問い返せば、武彦は沈痛且つ嫌悪感に顔を歪めながら、苦渋が滲む声で言った。
「ほら、もう、アレだ。 俺達に、時々悪夢を見せる程に深い傷跡を残してくれた、そんなトラウマな事態を引き起こした、傍迷惑アイテムだよ」
武彦の言葉に、金蝉も、時たまネガティブフラッシュバックのように記憶に蘇り、獣のような呻き声をあげさせ、側にいる人間(主に翼)を戦かせる程の、最悪な出来事を思いだし、眉間に皺を寄せた。
そのまま、顔を見合わせ、溜息を吐き合うと、「あんなもん、なくなって良かっただろーが」と、金蝉は投げやりな口調で言う。
武彦も頷きながら「俺も、正直そう思う。 あんなもんは、なくなってOKっつうか、むしろ滅べ、滅び尽くせ。 二度と日の目を見るな。 滅びの火山に、誰かホビットでも派遣して、捨てて来させろ!とすら思ったんだがな……」そう良いながら、愛神を横目で見れば、なくした当の本人は首をブンブンと振りながら二人の言葉を否定してきた。
「だ! 駄目だ! あの金の矢を、持ち主がいないまま放っておいたら、自らの意志を持ち周囲の人間を勝手に射始めるんだよぅ。 そ、そんな事になったら、大騒ぎになって…俺、俺……天界から追放されちゃうかも……」
そう喋りながらも、またグシグシと泣き始める愛神。
「頼むよぉ……。 お願いだよぉ……。 一緒に、金の矢を探してくれよ…」
見た目は子供の愛神が、泣きじゃくってる姿というのは、やはり哀れみを誘うものであったりするのだが、そこは、翼曰く「人間の心を忘れた男」金蝉である。
あっさりと、「知るか。 ボケ」の一言で、切り捨ててしまう。
「自業自得だ、んなもん。 自分の後始末位、自分でつけんだな」
そこまで言った挙げ句、「ハッ」と、馬鹿にしたように冷笑すると、金蝉はクルリと踵を返し、興信所の出口に向かいかけた。
冷たい拒絶の滲んだ背中に、愛神は切り札とばかりに切羽詰まった涙声で、告げた。
「射るぞ!」
「は?」
振り向けば、鉛の矢をつがえた弓を取り出してみせた。
「な、鉛の矢でだ!」
「勝手にしろ。 武彦なんざ、むしろ射って欲しいってぇか、射れ! 今すぐ、俺との縁を断ち切らせろ! 永遠にだ! もう、願わくば、本物の矢で射れ!」
力強くそう言う金蝉に、「オイオイ」と手を振りながら、「それって、俺を殺せっつってるのも同然だよなぁ?」と呆然と問い掛ける。
金蝉の、「当然だろ?」と言わんばかりの視線に射られ、「俺が、今まで金蝉に殺されてないのって、ひょっとして奇跡? 英語で言うと、ミラクル?」なんて、うっかり神に感謝しかけている武彦を余所に、金蝉と愛神は勝手に会話を進めていく。
「誰が、武彦を射るなんて言ったんだよぅ! 俺が、射るって言ったのは、翼だ!」
「!」
「翼が、お前の目の前にいる時に、この鉛の矢で射ってやる! そうしたら、どうなるか……分かってるよね?」
そう言った後、小悪魔のような表情で首を傾げた、愛神。
その瞬間、我慢という言葉の意味は知りません的、短気人間金蝉はキレた。
「イイ度胸じゃねぇか、クソガキ」
地を這うような声で呻き、そのあと、恐ろしい一言を宣言した。



「埋める」



俯き、静かな声音で言ったその言葉に含まれる本気濃度の高さに一瞬、興信所内が凍り付く。
「え? えーと、金蝉さん? 埋めるって…え、埋めるって……何?」
思わず、震える声で、武彦が問えば、「土…シャベル……深さ6m……上から石…生きたまま…」と、あからさまなまでのデスワードを金蝉は本気の眼で呟いている。
そんな金蝉の様子に、ガタガタと震えながら、目に一杯涙を溜めて後ずさりする愛神の肩をポンと叩いて、武彦が言った。
「現段階における、君の危機レベルはもう、アレだ。 エライ事になってるっつうか、多分死ぬ。 神様とか関係なく、あいつは殺すから、それはしょうがない。 うん、しょうがない」
そんな言葉に全身を震わせながら、愛神が喚く。
「えーーー?! や、やめろよぉ…。 大人の諦めを俺に促すなよぉ。 大体、お、俺、神様だぜ?っていうか、まだ、子供だぜ?」
「あー、関係ない。 もう、全然関係ない。 色んな意味で、先輩たる俺から君に告げられるのはだな……、生きたかったら、光の速さで、逃げろ。 個人的に、お薦めしたいのは伊豆。 気候、良いからねー。 最期の忠告になるけど、翼は、唯一のあいつにとっての、地雷だ。 踏むと、確実に死ぬ」
そう告げてヒラヒラと手を振る武彦。
そんな態度に思わず縋るようにして、武彦のシャツを掴み、
「い、今頃遅いよっていうか……助けてくれないのか?」
泣きながらそう問えば、
「まさか。 神様だって無理な事、俺になんて出来っこないよ」
と、あっさり告げる武彦に「薄情者ぉぉぉ!」と、叫んだ瞬間、気配無く背後に迫っていた金蝉が、ぐいと、愛神の襟首を掴み上げた。



その後に広がった光景は、子供相手とは言え血を見なかっただけでも、奇跡といえよう。



まぁ、結論から言えば、結局武彦も金蝉は金の矢探しに駆り出される事になった。
泣き落としに負けたと言うよりも、やはり、彼の脅し文句が怖かった。
そんな自分を意地でも認めはしなかったが、武彦達から見れば金蝉が金の矢を探してくれる理由なんて一目瞭然で、「愛されてんなぁ。 翼」なんて、二人は心の中で、怖いからあくまで心の中で思った。



だが数日間、落としたと思われる候補地を探すも金の矢は一向に見つからず、愛神がいよいよ「そろそろ、金の矢が自分の意志を持ち出す頃だ」と怯え始めた頃の話である。


「夏が、近いな…」
日本の夏特有の、むしむしとした湿っぽい温さに眉を顰めつつ、翼がそう独りごちる。
今にも泣き出しそうな雲の下を早足で金蝉宅へと翼は向かっていた。
次のレースは鈴鹿のサーキットで行われる為に帰国した翼は、本日は休養日として、金蝉の広く落ち着ける庭でも眺めながら、畳に寝そべってのんびり読書でもしようと目論んでいたのだ。
これを、翼は遠征後の恒例行事に勝手に定めていて、金蝉と何の会話をするでもなく、だが、気まずくなる事も全く無いまま、自分を厳しく律する翼にとっては滅多にないともいうべき怠惰な時を楽しんでいた。
もし、外出していたらとも考えるが、金蝉は面倒くさがりの性格故に余り地方出張は引き受けないし、陰陽師の仕事は、自宅に引きこもってこなす作業が多い事を踏まえて、あえて連絡なしで行く。
「こんな雨が降りそうな日に、外に出てたとしたら、まあ、間違いなく興信所だしね」なんて、考えつつご機嫌取りの土産を下げながら歩く翼の目の前を、突如、一条の金の光が走り抜けた。



「っ!!」



目を見開き、翼は咄嗟に何も考えないまま手を伸ばし、その光の尻尾を掴む。
ビチビチッ!と、まるで生きの良い魚のように跳ね、その後大人しく翼の掌に収まった光。
その正体は、金色の矢だった。
実際の矢より、大分短い金の矢を眺め「これは……」と、呟く。


見覚えがあるというか…なんというか……。


愛神が引き起こした騒動の後始末を、全て請け負うことになった、有る意味最大の被害者ともいうべき翼は、一瞬悪寒のようなものを感じて辺りを見回すも、様子のおかしくなった人間もいなければ、矢を放ったと思われる人間も見あたらず、ホッと胸を撫で下ろす。
そして、金の矢を持て余し気味に掴んだまま、「さて、どうしようか?」と首を傾げた。



「ルードヴィヒ!」
そう叫んで、駆け出す愛神。
その小さな後ろ姿を呆然と見送った男二人は「やぁ」と、興信所の扉の前で軽く手を挙げる翼を目にした、同時にその名を呼んだ。
「「翼!」」
武彦は、紛れもなく嬉しそうに、金蝉は少し困惑気味に、その名を口にしたが、その事を翼が疑問に感じる間もなく、翼の手の中の金の矢がブルリと震え、そして一目散に(不適切な言葉ではあるが、翼の目にはそう映った)愛神の元へ飛んでいく。
「ごめんな! ルードヴィヒ!」
そう言いながら金の矢をヒシと抱く愛神。
金の矢も、愛神の胸の中で、嬉しいのだろう、眩いばかりの光を放っている。
「やっぱり、君のものだったんだね?」
そんな愛神の様子を見下ろして、翼が確信を持った口調で尋ねた。
「ああ。 翼! ルードヴィヒを見付けてくれてありがとう!」
そうなやり取りをする二人を余所に「へー、弓矢にも名前付いてんだぁ。 しかも、ルードヴィヒ…」と、金蝉と武彦は同時に思いつつ、金の矢を「ルードヴィヒかぁ…」と眺めてみた。
武彦は「じゃあ、鉛の矢の名前は何なのだろう?」という疑問がやけに気になりつつも、翼に「どこで見付けたんだ?」と問い掛ける。
すると、「ここに来る途中でね、凄い勢いで飛んでいこうとしてたのを捕まえたんだ」と平気な口調で答える翼。
金蝉が、「おい、金の矢って、そんな簡単に捕まるもんなのか?」と問えば、愛神は「や、飛んでる場合は時速にして、300キロは軽く超えるんだけど」と、怖い物を見るような視線で翼を見上げる。
そんな怯えたような視線にムっとしたように唇を突き出し「なんだい? じゃぁ、捕まえない方が良かったっていうのかい?」と拗ねる翼に、武彦が慌てて「いやいやいや。 マジで助かった! サンキュウな!」とフォローし、愛神も何度も頷きながら「流石翼だぜ! 一番頼りになるのはお前だよな!」と、金蝉と武彦には失礼極まりない発言をかました。
「で、様子のおかしくなった人間とかはいなかったか?」
もし、もう金の矢の被害が世間に広がっていたらと、そう恐る恐る問う愛神に「いや。 僕も、心配で、周辺を歩いてみたけどね大丈夫だったよ?」と、翼は快活に答え「何だかよく分からないけど、君達が難しい顔をして、この興信所に詰めてなければならない問題はとにかく解決したって事で良いのかな?」と笑った。
安堵の余りへたり込む愛神と、とにかく難題が解決した事の喜びに浮かれる武彦を後目に、
「ケッ。 くだらねぇ」
そう吐き捨てて、興信所を立ち去ろうとする金蝉。
そんな金蝉に翼は焦って声を掛けた。
「あ! ちょっと、金蝉!」
「あぁ?」
面倒臭そうに振り返る金蝉に、翼がチョコンと手を合わせて頼む。
「今日、君の家に行きたいんだけど……いいかな?」
「また、昼寝かよ」
遠征帰りの恒例行事とも言える翼の訪問に、そうわざと不機嫌そうに問えば、「フフン」と笑いながら、
「リフレッシュって言ってくれないかな?」
と、翼は答え、「お土産に君の好きそうなウィスキーも買って来たしさ」と紙袋を掲げた。
すると、若干眉間の皺を浅くした金蝉が「勝手にしろ」と告げ、その紙袋を取り上げる。
そんな二人のやり取りを、それこそ「勝手にしろよ」とばかりの視線で愛神と武彦は眺め、溜息を吐いた。
「じゃあ、これからは落とし物に気をつけるんだよ? 特に、大事な物の落とし物はね? その…えーと、ルード…ヴィヒ?も、滅法寂しい思いをしたみたいだし…」
そう言いながら翼が頭を撫でれば、金蝉や武彦にはついぞ見せなかった殊勝な態度で頷き、「本当に、ありがとうな」と、愛神は言った。
すると、ピンと翼は指を立て、「僕よりも、君のために一生懸命金の矢を探してくれた金蝉と武彦にお礼を言うべきじゃないかい?」と、愛神を諭す。
すると、どうだろう。
憎まれ口しか叩かない金蝉曰くのクソガキが、キュルンとした子供の顔を装い、武彦と金蝉にそれぞれに頭を下げて「ありがとう」と告げた。
((こいつ! 猫被ってやがる))
一瞬にして二人は察すれど、やはり、お礼の言葉を引き出せたのは嬉しくて、「ま、今度から気をつけんだな」と武彦は云い、金蝉は「フン」と鼻を鳴らす。
その、男二人の態度に、「フフ」と小さく翼は笑うと、ふ、と何かが気になったかのよう首を傾げて金蝉に言った。
「しかし、この子のルードヴィヒ探しを手伝ってあげるだなんて君にしては、随分親切だね? どうしたんだい? どこか体の具合が悪いとか、それとも何か、イケナイものでも食べたんじゃないだろうねぇ?」
なんて、金蝉を何だと思ってるんだというような発言をする翼に金蝉の代わりに愛神がシレっと答えた。
「違うよ。 翼。 金蝉は、頭も、体調も、お腹の調子も悪くないよ」 
武彦はその答えも大概だなぁと感じながら、金蝉を見れば、まるで親でも殺しそうな目つきをしながら愛神を見据えている。
「そっか。 じゃあ、本当に、アレだ、天変地異とか、そういう感じの奇跡?っていうか、金蝉的には50年分の善行を積んだ訳だね? 良かったね金蝉! 偉いぞ金蝉! イケイケ金蝉!」
そう、馬鹿にしているとしか思えない誉め方を真剣にする翼にも、同様の殺意の籠もった視線を向けた金蝉に耳に恐ろしい台詞が飛び込んできた。
「ただね…イケナイ事だと分かっていたんだけど…金蝉の事を脅したんだよね、俺。 いや? 金蝉みたいな人が、そーーいう脅しに屈した訳じゃなく、ただ、心からの親切心で、俺の事助けてくれたって信じてるケド…ケドね…」
物凄い勢いで振り返り、絶対零度の視線で見据えてくる金蝉の恐ろしさに負けず愛神は、いかにもしおらしそうな顔をして言葉を続ける。
「翼の事を、鉛の矢で射て、金蝉の事を嫌わせるぞ?って、本気じゃなかったんだけどね、そう言ったら、金蝉は、物凄く協力してくれて……」
そこまで彼が言った瞬間、銃声が響きその頬を、弾丸が掠めた。




「死刑」




静かにそう言い放つ金蝉の声に愛神は「うわーん! 翼ぁ! 助けてぇ!」と喚き、武彦は「ご愁傷様」とその肩を優しく叩く。
衝撃ともいうべき真実に、目を見開き、立ち尽くしていた翼は、思わず愛神に駆け寄りその体を抱き締めると、「乱暴は良くない! 金蝉」と言いつつ、どうしても笑いを噛み殺せなかった。




そんな風に人を脅してはいけないよ?と、愛神叱ろうという気持ちはあるのだが、それよりも、ずっとずっと感謝の気持ちの方が大きい。
金蝉が、そんな脅しの言葉で、焦ってくれただなんて!と、思うと本当に、レースでの好成績よりも誇らしい気持ちで一杯になって、翼は思わず愛神の柔らかな頬に頬ずりした。







 終