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<東京怪談ウェブゲーム 草間興信所>


紅の少女

------<オープニング>--------------------------------------

 「吸血鬼、かぁ……。
本当なのかしら?この噂って……。」

 佐伯隆美(さえき・たかみ)は、公園のベンチに座りながらモバイルによるインターネ
ットの掲示板を見てそっと呟く。

 「でも吸血鬼っていうのも信じられないけど……。
しかも……。」

……
………
………ドサッ!!
………
……

 そして急に横から何かの倒れるような音が聞こえてくる。

「あれ?何の音かしら…。」

 隆美が音のした方を見てみると、日陰になる所に黒ずくめの女性が一人倒れていた。
女性というよりは少女と言った方が良いだろうか、年のころは16、17といった所であ
ろうか?
銀色に輝くストレートの髪に透けるような白い肌にこの夏の日には暑いであろう、かなり
くたびれた、血の様な深い赤と黒の矢絣袴を着た細身の少女であった。

「あの……どうしました?」

 隆美は慌ててモバイルをしまうと倒れている少女に駆け寄っていく。

「日陰に……涼しい所に連れて行って……。」
「日陰……?」

 そういわれて隆美は周りを見渡す、しかし回りに日の光を遮れれる様な物は目に付かな
かった。
 そうして再び少女に視線をやると、暑さにやられたのか、かなりぐったりして相当辛そ
うだった。

 「仕方ないなぁ、ここからなら近いから、私の家に連れて行くかな……。」

 そう言って隆美は彼女を肩に担いで自分のアパートに連れて行く事にした。

***

 隆美が部屋のベッドに倒れていた少女を寝かしつけた後、しばらくして彼女は目を覚ま
した。

 「あれ?ここはどこ?私はどうして……。」

 彼女が身を起こした事に気がついて隆美はベッドの傍による。

 「あ、気がついた?えーと、公園で日射病だと思うけど急に倒れたんで、心配だったか
らここで休んでいてもらったんです。」

 隆美はそうにっこりと微笑んで事情を説明する。
改めて隆美は少女をみる。

 少女は公園で見たよりももっとどこかはかない浮世離れた雰囲気を持っていた。
透けるような美しい白い肌、それと対になすような背中まである銀色の綺麗な髪。
そして赤みを帯びた瞳と、八重歯がワンポイントになっている感じであった。

 「私は佐伯隆美、ここのアパートの住人なんだけど、あなたは?」

 隆美は少女に自分の説明をし彼女の事を聞こうとする。

 「私?私の名前は……、あれ?あれれ?
思い出せない……、何も……。」

 少女は頭を抱えてしまう。

 「え?思い出せないって……。」

 隆美は一瞬、何を言われたか判らなかったが、しばらくしてようやく事情を飲み込む。

 「え、それって記憶喪失?た、大変だよ。」

 隆美は慌てて聞き返す。

 「うん……、どうやらそうみたい。」

 少し寂しげに少女は笑いながら隆美に答える。

 「な、何か覚えていることはない?
何でも良いから……。」

 そう言われて少女はじっと考え込む。
そしてしばらくして何かを思い出したように顔を上げる。

 「あ……、うっすらとだけどすごく喉が渇いていたのを…。
それと何か赤い……すごく赤い…。」

 そう言って再び頭を抱え込んでしまう。

 「そっか……、無理して思い出さない方が良いよ、ゆっくり思い出せば良いと思うし。
しばらくだったら私の部屋にいて良いからさ。」

 そう隆美は優しく話す。
そして二人はしばらくの間話していたが、少女の

 「そういえば、名前がないのって不便だよね。
思い出せないから仕方ないんだけど、私が取りあえず、仮の名前をつけてあげるよ。
赤色を思い出したって言うから『茜』で良いかな?嫌だったら別のを考えるけど……」
 「嫌なんて事はないよ、ありがとう……それに…。」
「それに?どうしたの?」

 自らも持ってきたスポーツドリンクを飲みながら、隆美は茜と名付けた少女に聞き返す。

 「それに、自分の事を呼ぶ名前があるとほっとするしね。」

そう茜は隆美に微笑みかけた。

***

 茜が隆美と一緒に住むことになってから、隆美は茜の事を調べるべく毎日町に繰り出し
ていた。
そして数日後、茜は体調が悪いのがまだ治らないのか、隆美の部屋でずっとおとなしくて
ていた。

 「やっぱり茜の記憶が戻らないとどうしようもないのかな?
こういう時ってどうすれば良いんだろう?」

町の中を考え込みながら歩いてる隆美の目の前にとある看板が目に入ってくる。

『草間探偵事務所』

「……探偵事務所…、こんなところにこんなのがあったんだ。
そうだ人探しとかだったら、探偵さんの得意なことだよね。」

 しばらく隆美は考えた後、あわてた様に自分のアパートへ走っていく。

 そしてその日の夕方、涼しくなり始めた頃、隆美は茜をつれて先ほど見つけた探偵事務
所の扉の前にいた。
 茜は今は隆美のワンピースを着ていて、今は倒れていた時の服は折りたたんで持ってき
ていた。

 「あの……、友…達の身元を調べて欲しいんですけど、そういう事ってお願いできるの
でしょうか?」

 そういって扉を隆美はそっと扉を開ける。
中にいた人達はそっと入ってきた二人に視線を動かした……。


------<紅の少女 本編>------------------------------

 日も落ちかけ、窓から夕日が差し込み始めた草間興信所。
そこにはアルバイトを探すために来ていた海原みなも(うなばら・みなも)とこのうだる様
な暑さを避けて涼みに来ていたモーリス・ラジアルと胸騒ぎにも近い気持ちで風に呼ばれ
てやってきた蒼王翼(そうおう・つばさ)が来ていた。
 ただ黙って座っているだけというのも意味がなかったので、みなもは事務所にあるコン
ピュータでネットでアルバイトを探していた。

 そしてたまたまこの街のアルバイト情報を探している内にこの町で噂になっている吸血
鬼の噂について行き当たっていた。

 「吸血鬼、かぁ……。」

 サイトを見ながらみなもは思わず呟く。
その呟きが耳に入った翼はぴくっと反応する。

 そしてそうこうしている間に入り口の扉がぎぃっと開いた。

 「あの……、友…達の身元を調べて欲しいんですけど、そういう事ってお願いできるの
でしょうか?」

 そう言って二人の少女が興信所の扉を開けて入って来る。
お客さんが入ってきたのをみてみなもは自分の座っていた席を立ち上がり、二人を迎える。

「あ、いらっしゃいませ。
あの今丁度草間さんは出かけているんです。
ご用件なら聞けますから……、中に入ってお待ちしますか?
外は暑いでしょうし。」

 そう微笑みを浮かべて二人をみなもは迎える。
その少し後ろで、少し剣呑な光をたたえた瞳で翼はポツリと呟く。

 「その銀髪の方は吸血鬼ですね?
隠しても僕にはわかるよ。」

 翼のその言葉でその場が一瞬固まる。

 「吸血鬼……?
……私が?」

 翼のその言葉に銀髪の少女、茜は愕然とした様子でその場に立ち尽くす。

 「な、何をいきなり言い出すのよ!!
茜が吸血鬼な訳ないじゃない!!
何を証拠にそんな事を言うんですか!」

 一緒に来ていた佐伯隆美(さえき・たかみ)は翼に対して反論する。

 「それがね、僕にはわかるんだよ。
君に言っても判って貰えないかもしれないけれど……。」

 その言葉に思わず茜を抱きしめにらみ返す隆美であったが、そこにモーリスがすっと間
にはいってくる。

 「そんなに怖い顔で睨んだら、二人とも怯えてしまうじゃないですか。
とりあえず話を聞く為に中に入ってもらうとしましょうよ。
さ、隆美さんとそちらのお嬢さん、どうぞ中に入ってください、お茶位しか出ないですけ
どね。」

 モーリスそう言って二人の間に入り、隆美と茜の事を微笑みながら中に案内する。

 「翼さんの気持ちもわからないでもないですけど、急にああいう事を言ったら怯えさせ
るだけですよ?」

 そう翼に向かって少し釘を刺すモーリスであった。

 二人の事を中に案内したモーリスは中にあるソファに二人に座ってもらうと自分も二人
に向き合うように座る。
そこへみなもが冷たい麦茶を入れて戻ってくる。

 「皆さん喉が渇いたんじゃないですか?よかったらどうぞ。」

 そう言って皆の前に麦茶のカップを置いて自分もソファに座る。

 「隆美さんお久しぶりですね。
今日はどうしました?さっき記憶がどうとか言っていましたけど。」

 自分で入れた麦茶をすすりながら、みなもは二人に問いかける。

 「あ、はい。ええっと、この私と一緒に来た子がなにも覚えてないって話で……。
なんだか病院には行きたくないって言うし、何とかならないかな?と思ってここに来たん
だけど。
みなもやモーリスさんはいつもここにはよく来ているんですか?」

 少し不思議そうにしながら隆美は皆に事情を説明していると、再び入り口の扉が開く。

 「本当、暑いわね……。あら?お客さんかしら?」

 そう言って手にアイスの入っている袋を下げて眼鏡をかけている女性が部屋の中に入っ
てくる。
入ってきたのは暑くて休憩がてら興信所にやってきた綾和泉汐耶(あやいずみ・せきや)
であった。

 「あ、アイス持ってきたんだけど誰かよかったら分けてもらえないかしら?」

 「あ、私がやってきますよ。」

 みなもがそう答えたのを聞いて、汐耶はみなもにアイスを渡して自分はソファに座る。

 「本当に暑いわね……。嫌になるわ。
そういえばその子達はお客さん?見ない顔だけど。」

 目の前のソファに座っている二人を見て隣にいるモーリスに声をかける。

 「ああ、銀髪のお嬢さんの事を調べて欲しいそうなんだ。
なんでも記憶をなくしてしまったらしくてね。
そして翼のいう事には彼女は吸血鬼らしいんだけど、ひょっとして今噂になっている吸血
鬼って彼女の事、なのかもね。
そしてもう一人の子が佐伯隆美、私のちょっとした知り合いで今回の依頼人だよ。」

 そう言ってモーリスは汐耶に今までの状況を説明する。
そこへみなもがアイスを分けて戻ってくる。

 「あ、丁度お話が終わったところみたいですね。
アイス分けてきたので、皆さんどうぞ。」

 「ありがとう。
丁度冷たい物が欲しかったんだ、有難く頂くよ。」

 そうモーリスはみなもに微笑んでアイスを受け取る。
しばらく軽い談笑をしながらしばらく時が進む。

そして皆が食べ終わったのを見計らってモーリスが立ち上がって皆に話しかける。

 「さて、とそれじゃそろそろ本題に入ろうか?
私の力で彼女の記憶は戻すことはできると思う……。
でも翼さんのいう事が本当なら、嫌な事を思い出してしまうかもしれない、それでも構わ
ないかな?」

 そうモーリスは茜に問う。

 「僕に間違いなんてない!!彼女の正体は……。」

 モーリスの言葉に翼はかっとなった様子で立ち上がって抗議をしようとするが、汐耶が
そっと手を上げてそれを押し留める。

 「君の言いたい事は大体わかる、けれどどうなるかはまだわからないだろう?
君の考えのみが正解じゃない、だから黙ってみていた方が良いよ。」

 そう言って、モーリスの言葉に茜が応えるのを待つように汐耶は促す。
しばらくの沈黙の後、茜が意を決したようにモーリスに答える。

 「……あの…、たとえ…どんな事でも私は、私の事を思い出したいです。
後悔する事があるかもしれないけど…、今のどこか自分が立っていないような状態は怖い
…。」

 茜は少し震えながらもこう話す。

 「……わかりました。
それじゃ、茜さんの記憶をまず戻しましょう。
その時になってからはその時の話という事で、幸い今日は汐耶さんもいますし、なんとか
なると思いますよ。」

 モーリスは誰が見ても安らぐような笑顔を浮かべ、そっと茜に手を伸ばす。
そしてそっと茜に手を触れると、茜と呼ばれている少女ははっとしたような表情になりだ
んだん震えが止まらなくなる。
その様子を見てみなもはそっと茜の事を抱きしめる。

 「大丈夫?
無理はしないで良いよ…」

 心配そうに嵩美はそう茜と呼ばれている少女に話しかける。

 「全て……思い出したの…。
私は本当の名前は紗霧(さぎり)……、そして皆とは一緒にはいてはいけない存在(もの)
……。」

 紗霧はそう搾り出すように話し、そっと涙を流す。

 「だから言ったじゃないですか、彼女は吸血鬼だって……。
だから僕は……。」

 そう翼が紗霧を見つめると紗霧は本能から来るものかびくっと震えて隆美にさらに抱き
しめる。

 「翼さん、茜さん…じゃない紗霧さんが怖がっているじゃないですか!!
少し場をわきまえてください。」

 慌ててみなもが翼と二人の間に割ってはいる。
間に入られてた翼は憮然とした様子でみなもの事を見るとそっとつぶやく。

 『まぁ、今日は、黙ってると決めたんだからそっとしておくか…。』

 翼は自らにそう言い聞かせそっと成り行きを見極めようと少し離れた所にある椅子に座
る。

 「……どうやら悪い方向に行ってしまったかな?
もしよければ、私達に話してもらえないかな?」

 モーリスは紗霧に優しく話しかける。
その言葉に紗霧はしばらく考えた後、ゆっくりと自分の事情を話し出す。

 自分が吸血鬼である事、そして自分が人の血を吸いたくなくて今までずっと眠りについ
ていた事。

……そして……。

 「……でも…本能っていうのかな…?
私は人の血なんて吸いたくもないのに…でもどうしても耐えられなくなってしまって…、
それで……気がついた時には人を襲いそうになってしまって、自分を止めようとしたら全
てが真っ白になってしまって……。」

 紗霧は今にも泣きそうな表情で皆の事を見る。

 場を沈黙が包み込む。

 その沈黙を打ち破ったのは翼であった。

 「…どんな理由があろうとも…吸血鬼は僕が倒さなければならない!
それは僕のしなければならない『義務』だからね。」

 そう言ってゆっくりと紗霧に対し視線を向ける。
そして紗霧は本能からの怯えを感じ取ったかのようにゆっくりとあとずさる。
その様子を見て、ため息をひとつつき汐耶が声を上げる。

 「やめなさい、彼女が怯えてるじゃない。」

 汐耶は翼の事をかるくたしなめた後に紗霧を見つめる。

 「今の話を聞いた限りだと、キミはその力を忌み嫌っている…。
それは間違いないわね?」

 ゆっくりと確認するように汐耶は紗霧に話しかける。
紗霧は汐耶の言葉にゆっくりと、だがしっかりとうなずく。

 「はい……、私はこんな力…欲しくない…。
私は………。」

 「私にはキミのその力を封印する事ができる。
ただ封印してしまったら、その封印は私しか解けないし、あなたはその吸血鬼としての性
癖と共に吸血鬼としての力の殆どを失いただの人間として生きる事になる。
それでも構わないなら、私にはキミの力を封印して上げられるわよ。」

………

…………

………………

 永劫とも思えるような、だが時間としてはほんの一瞬であろう沈黙の時間が過ぎる。

 「私は……こんな力なんていらない…。
こんな忌み嫌われた力がある位なら…、隆美みたいなただの人間としていきたい…。」

 紗霧は汐耶にそう訴える。

 「そう……、わかったわ、だったら私がキミの力を封印してあげるわ。
ただし、一度封印した力は二度とは私は解放しない、それでも構わないわね?」

 汐耶は紗霧に念を押すように確かめる。
紗霧はゆっくりと、しかしその場にいる誰もが聞こえる様にはっきりと『はい』と答えた。
汐耶は紗霧に近づきその額に手を当て意識を集中させて封印の言葉を放つ。

 『邪なりし力よ、その力ここに封印せん……』

 封印の呪を唱えた瞬間一瞬汐耶の指の先が輝く。
その光が紗霧の中に吸収されていくと共にその場に会った重苦しい雰囲気が徐々に消えて
いく。

 「これでキミの吸血鬼としての力や、能力は全て封印されたわ。
貴女はこれからただの紗霧として生きていく事になるわ。
これはあなたが望んだ事なのだから後で恨み言とかは言わないでね?」

 「ありがとう…、ございます。」

 紗霧はその瞳に涙を浮かべ、うれしそうに汐耶に礼をいう。
その様子を見てみなもは翼に話しかける。

 「紗霧さんはもう吸血鬼じゃなくなったんだから翼さんの『義務』によって倒さなくて
良くなりましたね。」

 「ま、まぁな……。」

 こういう風になるとは予想もしていなかった翼はどこか戸惑いつつも、小さく頷く。

 「まぁ、なんとか一件落着したみたいですし、お祝いもかねてこれから皆さんで食事で
もどうですか?」

 いつもよりも明るい声を出してモーリスが皆に声をかける。

 「そうね、悪くないわね。
力を使って少しお腹もすいてきたところだし。」

 「ぜひ行きたいです。
あ、でも余り高いところはやめてくださいね、今ちょっとお金持ってないので。」

 汐耶とみなももその提案に賛成をする。

 「大丈夫、お嬢様方の分は私が出せていただくよ。」

 モーリスはみなもの心配を払拭するように笑顔で答える。

 「僕は遠慮させてもらうよ。
ちょっと自分なりに考えたい事があるから……、これで失礼する。」

 皆が話している間に翼は一人、興信所を後にする。

 「うまく割り切れると良いけど、まだ少し時間がかかるのかもね…。」

 汐耶は出て行った翼を見送りながら一人呟く。

 「あ、そういえば紗霧さんはこれからどうするんですか?」

 みなもは紗霧に問いかける。

 「これから……?
全然考えていなかった…どうしよう?」

 どうしようか考え始めた紗霧に隆美は声をかける。

 「私と一緒に暮らそうよ、今まで通りみたいにさ。
ちょっと驚いたけど、紗霧は私の友達……。
それはは変わらないよ。」

 「……隆美…ありがとう!!」

 感極まったのか、紗霧は泣きながら隆美を抱きしめる。

 「それじゃ、二人のこれからを祝って皆で食事に行きましょう。」

 そう言ってモーリスが皆を促す。
抱き合っていた二人とみなもと汐耶も先に歩いて行ったモーリスに続いて歩き出す。

 最後に残った隆美はどこか照れたように隆美は出て行こうとする紗霧に話しかける

 「やっぱり家族が誰もいないんじゃさびしいから…、紗霧はこれから私の妹って事にし
ても良いかな?」

 紗霧は一瞬何を言われたのかわからなかった様子であったが、ようやく意味を飲み込め
たのか、嬉しそうに笑って答える。

 「もし隆美がそうしてくれるなら、とても嬉しいな。」

……………

………



しばらく後、佐伯紗霧という少女が時おり草間興信所に顔を出すようになったという話は
また別の話である。

Fin
2004.08.02
Written by Ren Fujimori

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名  / 性別 / 年齢 / 職業】
1256  海原・みなも    女   13   中学生
1449  綾和泉・汐耶    女   23   都立図書館司書
2318  モーリス・ラジアル 男   527  ガードナー・医師・調和者
2863  蒼王・翼      女   16   F1レーサー兼闇の狩人

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■         ライター通信          ■
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どうもこんにちわ、藤杜錬(ふじもり・れん)です。
この度は「紅の少女」にご参加いただきありがとうございました。
再び依頼に入って頂けて、とても嬉しく思います。
相変わらずちゃんとうまく描写できてるのかな?と疑問系でしたが、少しだけほっとして
います。
えーと、こういうのは書き慣れていないので、何を書けばいいのかわからないので、この
辺で筆を置かせていただきたいと思います(汗)
夏も真っ盛り、暑い日も続きますが、体調など崩されぬようお気をつけくださいね。
それではまたご縁がある事を祈って。