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<東京怪談ウェブゲーム 界鏡現象〜異界〜>


秋篠神社奇譚 〜緋色の玉 前編〜

------<オープニング>-------------------------------------
 日も暮れかけ始めた夜の公園。
 昼間であれば人で賑わう憩いの場であるだろう、その公園に佐伯紗霧(さえき・さぎり)が一人歩いていた。
 紗霧はこの近辺で噂になっている、病気でもないのに女性ばかりが倒れているという噂を思い出していた。
「はぁ、いくらこの公園を抜けて行った方が近いって言ってもやっぱりなんだかこの時間は気味が悪いなぁ。それにお姉ちゃんも心配してるかなぁ?」
 紗霧は自分の腕につけた腕時計を見ながら今の時間を確認すると、以前自分がその『闇』というものに近い存在であった事など考えもせず、素直に今の自分の感想をもらす。

 紗霧が歩いていくと、前の方で、人がうずくまっているのが視界に入ってくる。
「あれ?あの人、どうしたんだろう?まさかあの噂の……。」
 紗霧はあわてて、うずくまっているその人影に駆け寄る。
「だ、大丈夫ですか?どこか痛むんですか?」
「ええ、ちょっと、ね、ここが痛むん……ですよ
 うずくまっていた人影がそう言いながら自分の着ているコートのボタンをはずす。
人影はコートをはだけさせると、胸にあたる位置をそっと指差す。
 紗霧はその人影の指差した所を覗き込む。
 視線のその先には無色の水晶のようなクリスタルのさがったネックレスのような物が黒い服の上から怪しげな光を放っていた。
 紗霧はそのクリスタルを一目見るとクリスタルに心を奪われてしまったかの様にそのクリスタルから目を離すことができなくなってしまう。
 そしてどれだけの時がたったのだろうか??その紗霧はそのままそのクリスタルから視線を離す事ができないまま、その場にくずおちる。
 人影はその様子を見て口元に一瞬笑みを浮かべるとそっとそのクリスタルに視線をやる。
 今まで透明だったそのクリスタルは真っ赤な血のような紅色に染まっていた。
「あら……この娘は……。」
 クリスタルを月明かりに照らすかのように眺めたその人影はその色を見て言葉を発した。
「そういう事……、でもそれはそれで構わない……、このまま最後の仕上げを……。」
 一人そう呟いた人影は崩れ落ちその場に横になってる紗霧の胸にそっとクリスタルを乗せその上に手を当て、暗き光が輝き始める。

 そして光が輝き始めた瞬間、背後から声がかかる。
「どうかしたのか?具合が悪いのなら……。」
 背後からそう男の声からして少年であろう声が掛かり、人影は紗霧にかけていた手を離し慌てた様にふりかえる。
 その視線の先には青い瞳に黒髪のどこか憂いを帯びた瞳の少年、衣蒼未刀(いそう・みたち)が立っていた。

 そしてそのやり取りから少し離れた所で一人の青年がその様子を見て自分の顔に掛かっている眼鏡を直しながらそっとつぶやく。
「今日はあの噂のアレは起こらないのか……。いや、アレは……。」
 青年、冬月司(ふゆつき・つかさ)のその呟きが二人に届く。
はっと未刀がその呟きのした方に振り向いていうる間に、紗霧と一緒にいた人影はその場から忽然と姿を消していた。
 慌てて逃げ出したかのように、赤く染まったクリスタルをその場に残して……。

------<本文>-------------------------------------

 辺りはすでに無音のの闇、公園の街頭の明かりだけが心もとなく輝いている。
 未刀は困ったように紗霧の事をかがみ込んで状態を確かめようとしたその時、少し離れた所から声が掛かる。
 「あのどうしたんですか?」
 未刀が声のした方を見ると、一組の男女が未刀達の方に向かって歩いてくるのが見えた。
 未刀達の方に歩いてきた綾和泉汐耶(あやいずみ・せきや)と宮小路皇騎(みやこうじ・こうき)は声をかけた後、未刀の足元に倒れている人影の正体がわかると慌てたように走ってやってきた。
「はぁはぁ……、やっぱり紗霧さんじゃないか、いったいどうしたんだ?」
 乱れた息も整えずに皇騎は倒れてる紗霧の事を確認すると、そばにいる未刀を睨み付ける。
「悪い予感は当たるものね……、まさか本当にこんな事になるとは……。」
 倒れている紗霧を見て汐耶は来る前になんとなく不安になり、文月堂に連絡を取った時にまだ紗霧が帰っていないという話を聞いた時に感じた悪い予感が当たってしまった事に思わずため息をつく。
 二人の様子を見て未刀は二人に話かける。
「汐耶さんじゃないですか、この子の事知ってるのか?」
「ええ、私はその子……、紗霧ちゃんが心配でここにきたのだけど、あなたは?」
「僕はこの人が、倒れていたので助け起こそうと思っただけなんですよ。この子は、紗霧さんっていうのか…。」
 汐耶とは旧知の仲であった未刀はそう答える。
 そしてもう一人知らない青年がいた為に未刀はその青年に自己紹介をする。
「僕の名前は衣蒼未刀(いそう・みたち)っていいます、汐耶さんとはちょっと知り合いなんですよ。」
「ええ、私の良く行っている古本屋の娘さんなのよ。その子の名前は佐伯紗霧(さえき・さぎり)さん、私は綾和泉汐耶よ。それで何があったのか話してもらえるかしら?」
 汐耶がそこまで言った処で、不自然に集まっている集団であった未刀の所へたまたま参考書を買いに行った帰りに公園を通りかかった結城二三矢(ゆうき・ふみや)と散歩がてらこの公園を偶然通りかかった隠岐智恵美(おき・ちえみ)が不思議そうにやってくる。
「こんな処で集まってどうしたんですか?さっき公園の入り口で変な人が逃げるように飛び出してきてぶつかるし、ひょっとしてそれと何か関係があるんですか?」
 二三矢はそこまで言って、倒れている紗霧に気がつく。
「紗霧さんじゃないですか!どうしたんですか?こんな所で倒れているなんて……。」
 紗霧に気がついた二三矢は、周囲にまるで食って掛からんばかりの勢いでその場にいる人間を怒鳴りつける。
 そしてその怒鳴り声に引き寄せられるかの様に、二人組の男女ががその輪の方に向かってやってきた。
「やれやれ、やっぱり今日も起こってしまったのか。」
「そうみたいですね、まさかとは思ったんですが……。」
 そう言ってやってきたのは、最近起きている事件について記事にする為に取材の為にやってきた藤岡敏郎(ふじおか・としろう)と自らの勤めるアンティークショップ・レンで頼まれたお使いの帰りに、藤岡と同じようにこの公園で起きている事件の噂が気になってやってきた鹿沼デルフェス(かぬま・−)であった。
「やれやれずいぶん人が集まってしまったものですね。とりあえず未刀くん……だっけ?何がどうなってるのか私たちに判る様に説明してもらえると嬉しいんだけど?」
「それは俺も詳しく聞きたいところだよ、事と次第によっては……。」
 未刀に皇騎と二三矢が事情説明を迫る。
 二三矢はまだどこか興奮が収まらないのかあえて言おうとした言葉の続きを飲み込む。
「まぁまぁ、二人とも少しは落ち着きなさい、あなたは確か……二三矢君だったわよね?知り合いから話は聞いてるわよ。」
「はい……。」
 汐耶に肩を叩かれて宥められて、大きく息を吐いて二三矢は落ち着こうとする。
 その二三矢の様子を見て汐耶はあらためて、周りを見渡す。
「なんだかいつの間にか大人数になってるわね……。とりあえず事情を聞く前に現状の整理をした方がいいと思うわ。何人かは知ってる顔だけど、知らない人もいるし……、私は綾和泉汐耶、ここに倒れている紗霧ちゃんの知り合いよ。」
 汐耶がそう言って自己紹介をすると続いてそれぞれが順々に自己紹介を始める。
 そして、一行がそれぞれの自己紹介を終えた頃に藤岡が話し始める。
「私はここ最近この近辺で起きてる事件について調べにやって来た記者なんだけど、私が追っていた物とどうやら関係がありそうなんで、できたら私も聞かせてほしいな。」
 藤岡はそう未刀に何が起きたのかを話すように促す。
「そうですね……、と言っても俺もそんなに沢山を知ってる訳じゃないんですよ、たまたま通りかかった処に……紗霧さん……が黒いコートを着た人に抱きかかえられるようにして倒れている所にでくわしたんですよ。そのコートの人物は俺が来るとまるで瞬間移動でもしたかのように忽然と姿を消してしまったんですけどね。」
 そこまで言った後、未刀は先ほど声のした方向に向かって声をかける。
「ですよね?そこで隠れて様子を伺っていた人?」
「やれやれ、しっかり気がつかれていたのか……、そうだよ、その子の言う通りだよ。」

 しばらくの沈黙の後、丁度公園の木々の陰に隠れていた人物が姿を現す。
 どこか飄々とした雰囲気を持った青年が姿を現した。
 藤岡は木陰から出て着た青年を見て、少し驚いたような顔を見せる。
「あれ?冬月さんじゃないですか、こんな所でどうしたんですか?」
「『どうした?』はないじゃないですか、多分藤岡さんと目的は一緒ですよ。僕は藤岡さんと違ってフリーなので、特ダネを求めてここでずっと張っていたんですよ。」
 人差し指でずれ掛かった眼鏡を直し、頭を困ったなぁ、とでもいうように掻きながらその男は出てきた。
「驚かしてすみません、僕はフリーライターの冬月司(ふゆつき・つかさ)って言います。藤岡さんと同じ事件を僕なりに調べていたところなんですよ。」
 どこか頼りない笑顔を浮かべながら、皆に自己紹介がてら皆に名刺を渡していく司。
 その様子を見ながら、未刀は先ほど自分が司から感じたものとは明らかに違う空気に戸惑っていた。
「それで、これがその問題のクリスタルなんですね?」
 未刀の違和感はよそにデルフェスが紗霧の上におかれたクリスタルをそっと手に取る。
「魔力が感じられますね……、どんな魔力かは詳しく調べてみないと判りませんが。それで紗霧さんの様子はどうですか?」
 デルフェスは危険物を扱う様に持っていたハンカチにクリスタルを乗せて見つめた後、紗霧の様態を見ていた智恵美に話を聞く。
「そうね……、体に今の所異常は感じられないみたいよ。心拍数も問題ないみたいだし、呼吸も安定してる……。」
 智恵美は紗霧の容態を調べながら、紗霧が普通の『人』ではない事を感じていたが、それは表に出さずに現在の容態だけを的確に話す。
 その智恵美の言葉に二三矢は安心したようにほっと息をつく。
「それは良かったです。でも今大丈夫だからと言ってこれからもそうとは限りませんし、何よりもここでこのままにしておく訳にもいきませんし、彼女の家かどこか、休める所に運んだ方がいいと思うのですが……。」
 同じように皇騎もほっとした様にそう提案する。
「そうですね、それがいいと思います。クリスタルと離して置いた方がいいかと思いますし……。」
「それじゃ文月堂まで連れていくのがいいんじゃないかと思うけど。隆美さんも心配してるだろうし、私は途中また不審な人物が来ないか心配だからついていくよ。」
「俺も行きますよ、紗霧さんをこんな所で放置する訳には行かないからね。」
 二三矢はそう言って、紗霧の事を抱きかかえる。
 さすがにスカートなので背負って行く訳にも行かず、お姫様抱っこという形になる、自分が考えていたよりもずっと軽く、そして柔らかいその感触に二三矢は思わずドキッとしてしまう。
『紗霧さんってこんなに柔らかかったんだ……。』
 思わずそんな事をこんな時にもかかわらず、つい考えてしまい思わず二三矢は赤面してしまう。
「それじゃ私も一緒に行かせて貰うわ。紗霧ちゃんの事はまんざら知らない訳じゃないし、私も心配だから……。」
「僕も一緒に行きます。あんた達だけじゃいざって時に手が足りないかもしれないし。」
 汐耶と未刀の二人も紗霧について行く事を希望したその時、藤岡が声を上げる。
「あー、それじゃそのクリスタルはその子とは離した方がいいというなら、アトラス編集部に持って行って調べさせて貰ってもいいかな?どこにあるかちゃんと把握できる場所の方がいいだろうし。」
 藤岡のその提案にしばしの沈黙が流れる。
 その沈黙を破ったのはデルフェスであった。
「私もそのクリスタルは紗霧さんから引き離した方がいいと思います。詳しい事は判らないですが、どこか禍々しい力があるような、そんな気がするのです。これでもそういうアイテムの類は職業柄色々見てきているので何か調べるのにお役に立てるかと思いますし、私も藤岡さんと一緒に行こうと思います。」
「私もこの通り神に仕える者ですので、もし邪悪な物であるならば見過ごす訳にもいかないですし、そのクリスタルの正体を調べるというのであれば、ご一緒させていただきます。」
 デルフェスに続いて、智恵美も同行を申し出た後、今まで黙っていた司が声を上げる。
「それじゃ僕もアトラスの編集部に顔出ししたいし、藤岡さんについていこうかな。あ、そうだ文月堂に行ったら、困った事があれば僕がパイプになるからって伝えておいて貰えるかな?隆美さんにね。」
 司のその言葉に紗霧の姉である隆美の事を知っている汐耶、デルフェス、二三矢、皇騎は揃って驚いた表情で司の事をみる。
「ああ、ちょっとした彼女とは知り合いなんですよ。ただその子が少しだけ話に聞いていた紗霧ちゃんだとは夢にも思わなかったけどね。」
 どこか誤魔化す様な微笑を浮かべて、そう話す司を見て汐耶は心の中で小さく呟く。
『それが本当かどうかは隆美さんに聞けば判る事よね……。まぁ、今は信じておいて悪くなる訳じゃないし、構わないか。』
「判りました、そう伝えておきますよ。」
 汐耶が心の中でそう考えていると皇騎が司にそう答える。
「ふーん?」
 二三矢はどこかまだ信じきれていないような、どこか疑いの表情で司を見てしまうのは若さゆえであろうか?
「それじゃ、紗霧ちゃんを文月堂に連れて行くのはお任せしますね。何かあればさっき渡した名刺に書いてある携帯の番号かアトラスの編集部にでも電話してもらえれば連絡取れると思うから、何かおかしい事があれば連絡をお願いするよ?それじゃ藤岡さん行きましょうか?」
 司が、藤岡にアトラス編集部に行く事を促すと藤岡はそれに黙って頷き歩き始める。
「それじゃ汐耶さん、紗霧さんの事をよろしくお願いします。」
「ええ、判ったわ、あなた達も気をつけてね。」
 デルフェスはそう汐耶に紗霧の事を頼み、汐耶もそれに答えるとデルフェスは歩き始めた藤岡達を追いかける様に小走りに走って行った。
 歩いていく中で司は一人心の中で呟く。
『宮小路と衣蒼、か。さてこれからどうなるものか、な……。』
 司のそんな心中など思いもよらないデルフェスの後姿を汐耶が眺めていると二三矢が声を上げる。
「それじゃ俺達も文月堂に行きましょう、隆美さんも心配してるだろうしね。」
「ところでその文月堂というのは?」
 歩き始めてから今更のように未刀が皆に聞く。
「この紗霧ちゃんのやっている古本屋ですよ。様々な本が置いてあるので、あなたなら知っていると思ったんですけどね『衣蒼』未刀君。」
 その皇騎の言葉にぴくっと一瞬表情をこわばらせる未刀であったが、すぐに安心させるように皇騎は続ける。
「大丈夫、誰にも他言はしませんから安心してください。私は確認して自分が納得したかっただけなのですよ。その様子からいって私の予想通りみたいですね、だとしたら心強いです。これからよろしく。」
 そう言うと皇騎は何も無かったかのように再び歩き始め、それに続く様に未刀も再び歩き始める。
 そして夜の公園には静寂だけが残った。

「ここが文月堂ですか。普段だったら是非色々探しに来てみたいお店ですね。」
 ここには初めて来る未刀が、そう思わず感想を漏らす。
 そして汐耶が店の扉を開けて、中に入ると心配そうに店番をしている隆美の姿があった。
「こんばんわ隆美さん、先ほど電話した件だけど、どうやら悪い予感が当たってしまったようよ。」
「え?汐耶さんそれってまさか……。」
 一瞬で顔から血の気が引いた隆美を他所にそして紗霧を抱き抱えた二三矢に続いて皇騎と未刀が文月堂に入ってくる。
「隆美さん、紗霧さんを寝かしてあげたいんだけど、準備をお願いできないですか?」
「そ、そうね。早速奥で布団をひいておくわ。」
 どこか心ここにあらずといった様子で隆美が奥に下がっていくのを見て心配になった汐耶が後を追いかける。
「大丈夫?足がふらついているわよ、私も手伝うからしっかりして?」
「ありがとう汐耶さん……。」
 いつもの気丈さはどこへいったのか、汐耶と一緒に奥へ下がっていく隆美を残った皇騎と二三矢は心配そうに見送る。
「ところで、準備が出来るまでの間、紗霧さんを下ろした方がいいんじゃないのか?」
 いまだ二三矢に抱き抱えられたままであった紗霧の事を未刀が心配をする。
 その言葉を聞いた二三矢は慌てたよう未刀に答える。
「そ、そうですね、どこか椅子ででも休ませてあげましょう。」
 そういって二三矢は紗霧の事を手直にあった椅子にそっとおろす。
「しかし、なんでこんな事になったんだ……。」
 椅子にこんこんと眠り続けるかのように瞳をとじて、意識を失い園瞳を開く気配も見せる事の無い紗霧を見て思わず皇騎は声を上げる。
「そうですね、それは俺も同じです。それにさっき藤岡さんや司さんが言っていた事が確かなら、これと似た事件は今まで起きていた事になる……。俺はこう見えても神聖都学園の学生寮の寮長をやってるんですよ。今はまだ寮の人間に被害は出ていなかったと思うけど、いつ被害が出るかもしれないと思うといてもたってもいられないですよ。」
 そこまで言って心配そうに紗霧の事を見た二三矢はそっと紗霧の手を握り締め紗霧のぬくもりを確認する。
 紗霧の手を離した二三矢はなにかいを決したような表情をする。
「俺はこれから学生寮に戻って、注意を呼びかけるのと、何かこの事件について少しでも情報を知ってる人がいないか聞いてみますよ。ひょっとしたら少しでも何か情報が得られるかもしれないし。この場は……未刀さんと皇騎さんがいれば大丈夫だと思うし、紗霧さんの事はお願いします。」
「ああ、判った。そういう事なら僕達でこの場は引き受けるよ。」
「そうだな、情報が得られるならそれに越した事はない、そっちの方はよろしく頼むよ。」
 未刀と皇騎の言葉に一瞬表情を緩めた二三矢だったが、すぐに表情を引き締め文月堂を出て行こうとする。
「それじゃ後の事お願いします。」
 そう言って二三矢は文月堂を出て、夜の学生寮へと走り出した。
 その影を未刀と皇騎は見えなくなるまで見送った後、文月堂の中へ戻っていった。

 学生寮についた二三矢は、まだ夜も遅くない時間帯だったという事もあり、放送室に向かい寮の中に残っている寮生達に集会室へ集まる様に声を書ける。
「あー、俺は寮長代理の結城二三矢です。最近街で起こっている事について皆に話しておきたい事があるので、至急集会室に集まってください。」
 そう皆に伝えるとマイクの音声を切り自らも集会室へ向かう。
 二三矢が集会室にやってきた頃にはすでに皆が集会室に集まった後であった。
 いきなりの集合を書けた二三矢に集まった寮生達は口々に疑問や不満を二三矢に向ける。
 その声を聞きながら二三矢は皆に話掛ける。
「いきなりこんな風に呼び出して悪かったと思う。ただ少し俺なりに少し急いだ方が良いだろうと思って、こういう形をとらせてもらった。」
 二三矢はこう前置きをして皆に向かって話し出す。
「今日俺の大切な友達がとある事件に巻き込まれた。その子はこの寮の生徒じゃないんだけど、皆が巻き込まれないように注意してもらいたいのと、もし何かほんの小さな噂でもいいから何か知らないか皆に聞きたかったんだ。」
 そこまで言って二三矢は一息つき、皆の様子を伺う。
 しばらくざわついていたが徐々にそのざわつきも収まり、皆の注意が二三矢に集まっていく。
 その様子を伺っていた二三矢だったが、今日自分が経験した事を皆にはゆっくり話す。
 その話を聞いた寮生たちはしばらくして二三矢に自分達の聞いた事のある噂や話を話し始める。
 話を聞いていた二三矢だったが、ある程度話がまとまったところで皆に例をいう。
「ありがとう、みんなもこの事件に巻き込まれないように注意して欲しい。特にこれから寮祭の準備で遅くまで外に出ている事もあるかもしれない、そんな時十分気をつけて欲しい。」
 そうその場をしめる言葉を言って二三矢は皆を解散させる。
 一人集会室に残った二三矢は椅子に座って今聞いた話をまとめようと考え込む。
「この話だけじゃまだ判らない事だらけだな、明日学校でも聞いてみるか。帰りにそのまま文月堂へ行って紗霧さんの様子を確かめるのと判った事を話してこよう。とりあえず今日は疲れたし、この辺にしておくか。」
 二三矢もそう呟くと自分の部屋へと引き上げていった。

 その頃文月堂では倒れた紗霧の事を汐耶と隆美で紗霧を寝かせる為の布団を用意していた。
「汐耶さん、紗霧はどうしてこんな事に……。」
 何か悔しさをかみ締めるように隆美は汐耶に問いかける。
 初めて隆美の前に紗霧が姿を現した時、汐耶達と力を合わせて紗霧の事を助けてあげた事が隆美と汐耶の脳裏によみがえる。
「判りません、私も隆美さんと連絡を取った後、公園を通りかかったらこの状態で。その時の状況は私よりも未刀君が知ってると思うわ、現場に最初にいたのは彼だから……。」
 そこまで話すと店の方から皇騎がやってきて、準備が終わったかを聞きに来る。
「ええ、終わったわ。紗霧ちゃんを連れて来てもらえる?」
「はい、判りました。ちょっと待ってて下さい。」
 汐耶の言葉に皇騎は答えて店の方にいる未刀へと声を掛ける。
 未刀が紗霧を抱いて連れて着てひいたばかりの布団に寝かしつける。
 寝かしつけられた紗霧ははたから見たらただ眠っている様にしか見えなかったが、身動ぎ一つせずにまるで人形がそこにあるかのようにさえ感じられた。
「未刀君……だったわよね?紗霧がどういう状態だったのか教えてもらえる?」
 隆美にそう聞かれた未刀はゆっくり頷くと公園であった事を判る限りは隆美に話す。
「そう、あなたが紗霧の事を最初に見つけてくれたのね、ありがとう。」
 隆美がそう未刀にお礼を言ったところで皇騎がふと思い出したように隆美に話掛ける。
「そういえば、さっきの話に出たクリスタルは今、アトラスの編集部に持って行って調べてもらってるんですが、そこで一緒に編集部に行ったフリーのライターの人が『困った事があれば僕がパイプになるから』って伝えてくれって言ってましたよ。確か名前は……。」
「ひょっとして司……冬月司さん?」
「え、ええ、そうですよ。よく判りましたね。」
「私にそんな事いうライターの人なんてあの人位しかいないもの……。良かった司さん戻ってたんだ。」
 隆美は皇騎が司の事を話した途端、どこか勇気づけられたかの様にほっとした表情を見せる。
「あの人がどういう人か良かったら話して頂けませんか?」
 皇騎はずっと疑問に思っていた事を隆美に問い掛ける。
 おそらくその場にいた人間が皆知りたがっていた事だろう。
「どんな人って言われても、私の仲の良い知り合いの従兄よ。神社の関係で結構不思議な事件とかの記事を書いたりしてるから、色々な経験をしているのよ。だから今回も助けてくれるんじゃないかなって思ったのよ。」
「そういう事なら確かに心強いわね。」
 説明を受けた皇騎達は隆美の言葉に納得したかの様に頷く。
 ただ一人未刀だけはどこか釈然としない気持ちを抱えていた。
『あの時感じた物はただのフリーライターのものじゃなかった……、何かこう力のような物を……。』
 未刀の思考はそこで汐耶の言葉にさえぎられる。
「隆美さん、あなたももう休んだ方がいいと思うわ。紗霧さんの事は私達に任せて休んだ方が良いわよ、さっきからずっと今にも倒れそうな顔をしてるもの。」
「そうね、そうさせてもらうわ。多分今私がここにいても何の役にも立たないと思うから少し休ませてもらうわ。」
 汐耶に促されて、隆美も少し頼りない足取りで自分の部屋へ下がっていった。
「あなた達はどうするの?私は明日は丁度仕事も休みだからこのまま紗霧ちゃんの傍にいてあげるつもりだけど。」
「僕はこのまま紗霧さんの護衛をさせてもらいますよ。」
「私も未刀君と同じくです、二人でやれば片方は仮眠も取れますから。」
 皇騎と未刀は揃ってこのまま紗霧の護衛につく事を希望する。
「それじゃこの部屋は私がいるから、あなた達は店の方での護衛をお願いできる?」
 汐耶の提案に皇騎たちは頷く。
「それじゃ私達は向こうに行っていますよ。くれぐれも紗霧さんの事よろしくお願いします。」
 汐耶と紗霧を残して部屋を去っていく二人。
 二人の去った後に残された汐耶は自分の義理の妹の事をふと思いだしそっと心に思う。
『大丈夫、あなた達の事はきっと私達が守ってあげるわ。だから心配しないで。』

 その頃、店の方に戻った皇騎は未刀に対し少し警戒でもしているかのような表情で話掛ける。
「衣蒼の力は随分な物と噂で聞いている。頼りにさせてもらうよ。」
 皇騎のその言葉に未刀は一瞬何かを怖がるかのようにびくっと体を強張らせる。
「僕の……僕の力はアテにしないで下さい。僕はこんな力は本当は……。」
 未刀は何か言葉を飲み込む。
「まぁ力は使わないのが一番だからな……。」
 皇騎も何か自らにも含む物があったのだろう、未刀の言葉に対し深い追求はしなかった。
「それじゃ、先にどちらが起きてるか、決めようか。」
 そう話す皇騎には先ほどのどこか警戒している雰囲気はすでに微塵も無かった。

 翌日、神聖都学園の中で昨日寮内で聞いた事を再び聞いて回った二三矢は放課後、文月堂へと向かった。
 文月堂では昨日一緒に文月堂に来ていた三人が隆美と一緒に紗霧の事を見守っていた。
「こんにちわ。紗霧さんの様子はどうですか?」
 二三矢のその言葉に隆美が辛そうに首を振る。
「昨日のあのままよ。ずっと目を覚まさない……。折角あの子が……、自分が求めるように生きられる様になったのにこんな……。」
 辛そうな隆美達に二三矢は昨日と今日調べて判った事を話し始める。
「俺も俺なりに昨日と今日で、この事件の事を調べて見ました。と行っても噂を集めるくらいしか出来なかったんですが……。」
 二三矢はそう切り出すと自分が聞いてきた事を皆に話し始める。
 「俺が聞けたのは今回のような事件は他にも数件あったらしいってのと狙われたのは皆紗霧さんと同年代の十代後半から二十代そこそこの年代女性のみで皆、身体的な異常がある訳ではないので、殆どの人が自宅にいるらしいって事です。」
 二三矢が調べてきた事を話すと皆一様に考え込む。
 隆美達も文月堂にある書籍で今回の一件に関わるような事件についてないか調べたが、これといった物は見つける事は出来なかった。
 ただ、皇騎が紗霧について調べた所、身体的には異常はなく、心がここにはないらしいという事と皆が持ってる情報をあわせると、この事件は大体二週間ほど前から起こっているらしいという事がわかった。

 そして時は昨晩までさかのぼる。

 公園で文月堂へ言った人間とは別のアトラス編集部に向かった藤岡たちは、不用意にクリスタルにショックを与えぬようにしながら編集部に向かっていた。
 彼らがたどり着いたアトラス編集部はいまだ仕事の最中なのだろう、明かりも煌々と煌き人影もまだまだいるようだった。
 藤岡が取材のためと称して、編集部の現在使っていない作業部屋を一室開放する。
 部屋にある藤岡達四人はそれぞれ席につく。
 テーブルの中央にデルフェスが持ってきたクリスタルを置く。
 クリスタルは公園で見た時よりもより赤く禍々しい光を放っているようにも見えた。
「見ればみるほど、何か禍々しいものを感じる気がしますね。」
 藤岡はそういって、テーブルの上にデルフェスのハンカチの上に置かれたクリスタルを見ての感想を漏らす。
「それじゃ藤岡さん、僕達は向こうで調べてきますか?」
 そう言って司は立ち上がる。
「クリスタルを調べるのはお任せできますか?お二人は話を聞いた限りだとそういうのを調べるのが得意なようだから私達は向こうで、アトラス編集部に寄せられた資料の中からこの事件に関係がありそうなものを調べてみようと思うから。」
「判りました。藤岡さん達に資料を調べるのはお任せします。私達はこのクリスタルを調べてみますね。」
「お願いします。」
 デルフェスのその言葉に満足したのか、藤岡と司は部屋から出て行く。
 部屋に残されたデルフェスと智恵美は改めてテーブルに置かれたクリスタルを眺める。
「禍々しい力を感じますね、まだどういった力かはわかりませんが……。」
 デルフェスがそう言ってその力に対して考えながらクリスタルを手に取る。
「特に機械的な、というかからくり的な仕掛けはないみたいですね。」
 デルフェスはクリスタルをの構造を見て、そう呟く。
「ちょっと私にも見せてもらえるかしら?」
「あ、はい、私ではこれ以上は判りそうに無いですから……。」
「触っただけでは特に問題はないわね。」
 智恵美はクリスタルを受け取り、見つめた後そうデルフェスに話す。
 そして智恵美はそっと目を瞑り、クリスタルに意識を集中させる。
『この物に残りし記憶の残滓よ……、我にその姿を現せ……。』
 心の中で自らの力を解放するキーワードを思い浮かべ、智恵美はクリスタルに残った記憶を自らの能力【アカシックレコード】によって読み取ろうとする。
 そしてそれによって読み取る事が出来たのは、紗霧に対して黒いコートの人物がした事、そしてその直前にこのクリスタルがその黒いコートの人物の力によってこのクリスタルが生み出されたことであった。
 ただ、智恵美が【アカシックレコード】によって読み取れた情報の中でその黒いコートの人物からは魔物の気配という物は読み取る事が出来なかった、むしろどこにでもいる特殊な力を持たない普通の人間といった感触であった。
 その感触にどこか釈然としないままデルフェスにその事を話す。
「確かにそれはおかしいですね、私も魔物の類かと思ったのですが……。」
 しばらく智恵美は考えた後、すっと立ち上がる。
「私はもう一度現場に戻って調べて見るわ。デルフェスさんは藤岡さん達にそう伝えてもらえるかしら?」
「あ、はいわかりました。それではこのクリスタルは私が責任を持ってここで預からせていただきますね。」
 その言葉を聞いた後智恵美はゆっくりと部屋を出て行った。

 その頃藤岡達はこの事件について調べている内にとある事に気がついていた。
「藤岡さんちょっとこれを見ていただけますか?」
 司がそう言って藤岡にとある資料を見せる。
「へぇ、資料館の盗難事件ですか、確かに曰くつきの腕輪らしいですね、こういうところにこういう資料があるのも妙な気もしますけど。ところでこれがどうしたんですか?」
「気がつきませんか?これの盗まれた日付と場所……、これが盗まれてからこの事件が始まったのと場所も近い。僕は何か関係があるんじゃないかな?と思うんですよね。」
「確かにそう言われて見るとそうですね。この盗まれた腕輪について何か資料がないか調べて見ましょう。」
 藤岡達は山の様にあるオカルト関係の資料からその盗まれた腕輪について調べ始めた。
 そして調べて行く内にその盗まれた腕輪が【何かの魔物】を封じたものであるらしいという事がわかった。
 「取り合えず今判るのはここまでみたいですね。向こうで待っているデルフェスさんと智恵美さんに話に行きますか。」
 藤岡はそう言って司を促し作業部屋に戻る。
 デルフェスは智恵美が現場に戻った事を話、藤岡達も判った事をデルフェスに話す。
「智恵美さんも後で戻ってくるでしょうし、その時に話しましょう。それまで私達はお茶でも飲んで待っていましょうか。」
 藤岡がそう話、智恵美を待つ事になった。

 その頃公園では智恵美が事件の記憶を【アカシックレコード】を使って探っていた。
「さすがに毎晩起こっていたというわけじゃないのね、でも三日に一度くらい……、皆紗霧さんと同じようにまるで魂を吸われたみたいになって……え?」
 ずっと見ている内に智恵美は不思議な事に気がついた。
 それはクリスタルを使われているのは皆一緒なのだが、今回の様に紅いクリスタルというのはいなかったのだ、そして誰の邪魔を得られなかった時は一様にそのクリスタルは持ち去られていた。
「これは偶然?紗霧さんの様に紅くなくて皆白いわ……。これには何か意味があるのかしら?あの子が普通の人間で無い事に意味があるのかしら……?」
 その後、病院に入院している被害者達を訪問する事に決めて知り合いの病院に向かったが、他の被害者達も紗霧と同じ状態だと言う事がわかっただけであった。
 病院の待合室でしばらく考えていた智恵美だったが、いくら考えても自分だけでは答えが出ない事に気がつきアトラス編集部へと戻る事に決めた。
 編集部へと戻った智恵美は皆に今、調べてきた事を話して藤岡達と情報交換をする。
「この情報からだと、その盗まれた腕輪が盗んだ人間に何かをさせている、とも考えられますね。」
 智恵美の持ってきた情報と調べた情報を照らし合わせて藤岡がうなるように話す。
「そうですね、封じられた物も今はかなり力も無くなっていたでしょうから、直接行動を起こせるとは思えないですし。」
 司もその藤岡の意見に賛成する。
「それじゃ、紗霧さんはその力を得るための何らかの儀式に巻き込まれたと考えるのが正解なんでしょうね。」
 デルフェスが皆の意見をまとめる。
「何にしても明日、紗霧さんの様子を伺いに行った時にこの事を話しましょう。」
 智恵美がそう皆に提案する。
「それがいいと思いますよ。僕はちょっとまだ調べたい事があるので明日は一緒に行けないですが、隆美さんによろしく言っておいて下さい。」
 司はそう言って皆に謝る。
「判りました、隆美さんなら少し面識があるので伝えておきますよ。」
 デルフェスがそう返事をする。
「よろしくお願いします。」
「それじゃ、そういう事で今日は解散しましょうか?」
 藤岡がそう場を締めくくる。
 そして一行はその日は解散した。

 そして再び翌日。

 文月堂へ集まった司以外の面々は自分達の情報交換をした。
「司さんは今日は……?」
 隆美が一緒に来るだろうと思っていた藤岡に聞く。
「なんでも司さんは今日は調べたい事があるとかだそうです。隆美さんによろしくと言ってましたよ。」
「そうですか……。でも司さんの事だからきっと……。」
 一瞬落ち込んだかのように見えた隆美だったが、すぐに切り替えて皆にお礼を言った。
「隆美さん、まだ紗霧さんが回復した訳ではないですしお礼を言うのは早いですよ。」
 デルフェスが隆美にそう言ってそっと肩に手を回し抱きしめる。
「そうですよ、俺たちもこれからも協力しますから、紗霧さんの事、絶対に助けてあげましょうよ。」
「人事とは私も思えない部分があるのよ。だから私もできる事があれば協力させてもらうわ。」
 二三矢と汐耶のその言葉によって堰を切ったように口々に皆隆美を励ましの言葉を掛ける。
「ありがとう、そうね絶対に紗霧の事を助けないとね。」
 そう決意を決めたように紗霧の部屋を見つめる隆美であった。


To Be Continued...

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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≪PC≫
■ 鹿沼・デルフェス
整理番号:2181 性別:女 年齢:463
職業:アンティークショップ・レンの店員)

■ 宮小路・皇騎
整理番号:0461 性別:男 年齢:20
職業:大学生(財閥御曹司・陰陽師)

■ 結城・二三矢
整理番号:1247 性別:男 年齢:15
職業:神聖都学園高等部学生)

■ 綾和泉・汐耶
整理番号:1449 性別:女 年齢:23
職業:都立図書館司書)

■ 隠岐・智恵美
整理番号:2390 性別:女 年齢:46
職業:教会のシスター

■ 藤岡・敏郎
整理番号:2975 性別:男 年齢:24
職業:月刊アトラス記者 キャプテンブレイブ

≪NPC≫
■ 佐伯・紗霧
職業:高校生兼古本屋

■ 佐伯・隆美
職業:大学生兼古本屋

■ 冬月・司
職業:フリーライター

■ 衣蒼・未刀(闇風草紙NPC)
職業:妖怪退治屋(家業より逃亡中)

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■         ライター通信          ■
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どうも初めまして&こん○○わライターの藤杜錬です。
この度は異界ノベル『秋篠神社奇譚 〜緋色の玉 前編〜』にご参加いただきありがとうございます。
今回初めての前後編と言う事もあり、情報の出し方など至らない点があったかもしれないですが、皆さんのプレイングによって随分助けられました、ありがとうございます。
続編は十二月中に出せればいいなと考えていますので、もしよければ続編の方もよろしくお願いします。

●鹿沼デルフェス様
今回もご参加ありがとうございました。
今回は全体的に、冷静に周囲を繋げる役、と言う役回りになってしまいましたいかがだったでしょうか?

●宮小路皇騎様
陰陽師と言う事もあり未刀さんとの関係を絡める結果になりました。
うまくその辺りが表現できていれば嬉しいのですが。
今回もご参加ありがとうございました。

●結城二三矢様
今回紗霧を守りたい、という気持ちでのご参加ありがとうございました。
情報収集について他とは違うアプローチだった為に今回はこのようになりました、いかがだったでしょうか?

●綾和泉汐耶様
いつもご参加ありがとうございます。
あの妹さんとの絡みでプレイングでしたので、今回精神的ショックを受けている隆美のサポート、という形になりましたがいかがだったでしょうか?

●隠岐智恵美様。
今回はご参加ありがとうございました。
特殊能力を発揮したプレイングありがとうございました。
うまく描写が出来ているかドキドキなのですが、いかがだったでしょうか?

●藤岡敏郎様
今回はご参加ありがとうございました。
今回は主に立場を活かしたプレイングありがとうございました。
どちらかというとバックアップサイドになってしまいましたが藤岡さんがいなければ展開その物が変わっていたかもしれないので、一番の功労者かもしれません。
ありがとうございました。

それでは皆様、本当にご参加ありがとうございました。

2004.11.15.
Written by Ren Fujimori