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<東京怪談ウェブゲーム 草間興信所>


■ほかほか正月磁石餅■

「うわあ、やっぱり混んでますね、兄さん」
 元旦明け、零やいつもの面子の仲間と共に初詣に来た草間武彦だが、やはり初詣は元旦から来るものじゃないなと少し後悔していた。
 小さめの神社を選んだものの、ここですら人が物凄い。
「零、さっき露店で買ったリンゴ飴、着物の人につけるなよ絶対」
「分かってます」
 ほら兄さん、と、50円玉を渡される。5円玉でもいいと思うのだが、とケチくさいことを思っていると、零が放り投げた。微かに人のわいわい騒ぐ中に紛れて、チャリーンと音がする。
「よし、俺も」
 正直ここから賽銭を投げるのかという気持ちだったが、零がナイスショットしたのだから自分もいいところを見せておかなければなるまい。
 仲間や零の応援の中、武彦は張り切って賽銭を投げた。
 ───音がしない。
「ま、まさか兄さん、今の、人の頭に当たっちゃった、とか……」
 零の声に慌て、武彦は急いで仲間と共に前のほうへ人込みを掻き分けて出る。
 丁度、餅つきをやっていた。探したが、どうやら頭や身体に当たって腹を立てている人間はいないようである。
「ま、いっか」
 こういう場所では寧ろ、そんなことは常識の内なのかもしれない。
「さあさあ、正月のお餅がつきたてでございますよ」
「並んで並んでー」
 丁度つきおわったらしいお餅つきをしていた中年の男性と女性が、歓声が上がる中列を正している。その女性のほうが、武彦に気がついた。
「あら、興信所の。以前は依頼でお世話になりました」
「え? あ、いえどうも」
 武彦はもう殆ど忘れていたが、なんでも以前草間興信所に依頼を頼んで解決してもらった夫婦らしい。
「あなた、あなた。この方が草間興信所の……」
「や、これはどうも。そちらさん達も草間さんのお仲間さんでいらっしゃいますか?」
 男性のほうも、手伝いの者に他の人達に餅を配るのを任せ、こっちに来る。
「本当は順番なんですが、お世話になりましたし特別です。うちはボランティアで今日来たんですが、お餅は最高の出来具合ですよ」
 ほかほかと湯気がたち、つやつやしている餅は確かに美味しそうだ。武彦と零、そして仲間達は喜んで夫婦の好意と共に餅を受け取り、パクついた。
 二つ目を食べようとした時、人込みから、わあっと騒ぎが起きた。見ると、あちこちで二人一組ずつ、腰の辺りでくっついてしまっている。
「ま───まさか」
 武彦は勿体なくも、かじりかけのもうひとつの餅をぼたっと落としてしまう。戸惑っている夫婦に、慌てて尋ねた。
「このお餅、どこから仕入れたんですかっ!?」
 言っている間に、自分も仲間のうちの一人とくっついてしまう。物凄い引力、いや磁力。
「え、ええと確か、親切なお餅問屋さんに頂いて……」
「はっはっは、そうとも。この親切な私が差し上げたのだよ、きっと武彦、キミがここに来ると踏んだんでね。いや実はここら辺の神社に、この『ほかほか正月磁石餅』を配ったのはここだけの話なのだがね」
「言ってるよ!」
 木陰からスーツ姿で現れた美青年、自他共に認める謎の薬剤師、生野・英治郎(しょうの・えいじろう)を発見し、武彦は思わず突っ込む。英治郎は、武彦の仲間も其々にくっついているのを見て満足そうに頷き、続ける。
「この餅を食べると、近くにいた人間にランダムにくっついてしまう。その磁力はそれはもうすごいものでね。無理にはがそうとすると、肌まではがれてしまうから気をつけて」
「てめえ……」
「お餅→熱々カップルをもっと熱々にしよう&熱々ファミリーにしよう&熱々な友情をもっと熱々にしよう=磁石餅を作ってさしあげよう。実に納得出来る定則ではないか、うん」
「アホかっ! いやお前がアホなのは分かってるが、これはどうやったら元に戻るんだ!」
「時間が来たら、かな? それと最近の者は正月行事を疎かにしすぎると思ってね、正月行事をしたら効力が切れるのも早いと思いますよ」
 ああ、それと他にも「現象」が起こる場合もあるので気をつけて、と英治郎は言い置き、はっはっはっと爽やかな笑いを残して去っていった。
「元旦のっけからか英治郎ーっ!!」
 ますます騒がしくなる神社の人込みの中、ひときわ高く、武彦の声が響き渡った。



■とりあえず遊びやすい場所へ……?■

 まだ叫んでいる武彦をシュライン・エマが「どうどう落ち着いて武彦さん」と、馬を宥めるように落ち着かせ、とりあえず一同は、誰と誰が一体くっついてしまったのかと、対策を考えやすいように、神社の騒ぎの中から鳥居前へと出た。
 見てみると。
 草間武彦&シュライン・エマ。
 ジュジュ・ミュージー&羽角・悠宇(はすみ・ゆう)。
 シオン・レ・ハイ&初瀬・日和(はつせ・ひより)。
 で、あった。
「ミーも武彦とくっつきたかったネー」
 と、ぽりぽりと焼きとうもろこしを食べながら、ジュジュ。
「…………」
 なんとも複雑な困り顔をして、日和をしきりと気にしている、悠宇。
「すみませんすみません」
 日和にひたすら謝っている、シオン。
「うーん……私、着物だし……」
 何か恐らく別のことを考えているであろう、日和。
 悠宇はひとつため息をつき、カメラと共に常備していたサングラスをかけた。いざとなったら他人の顔が出来るからである。この後、年始回りもしようと思っていた日和は、同じく着物を着てきていたシュラインと「動きにくい」ことについて話し合っていたのだが、悠宇のサングラスを見るや、
「悠宇、自分だけサングラスなんて、ずるい……」
 と、ぽそりと呟いた。
「それに、酷いわ生野さんたら。お正月行事の諸々って前年度末にしてるもの。おせち料理だとか」
 シュラインが、なんとか武彦が落ち着いたのを見届けながら言う。
 すると、シオンが目をきらりと輝かせた。
「私、福笑いゲーム持っていますよ。草間さんの顔のを」
「えっ、シオンさんて器用なんですね。かるたとか、すごろくくらいなら出来そうだけれど……福笑いゲームもいいですね」
「ふふふ、手作りです」
 日和が誉めると、さらりと得意げに前髪をかきあげる、シオン。
「人間独楽や二人羽織も楽しそうネ」
 本当は武彦とくっつきたかったジュジュだが、悠宇もイケメンであることには変わりがないので、御機嫌である。日和が、ちょっと気にするように悠宇を見たが、サングラスをかけているため、あまり表情が分からない。
「何にしろ、動くのは何をするか決めてからにしましょ。この状態で比較的やりやすそうなのは注連飾り……かしらね? 神棚とかの氏神様のお札換えたりとか。あとお年玉や羽子板、シオンさんが言った福並べもお正月行事に入るのかしら」
「入るんじゃないか?」
 とりあえず俺は草間さんとくっつかなかったから写真におさめることは出来るわけだし、と、こちらも日和のズレ具合が少しばかりうつったのか確信犯なのか、悠宇が一枚、パシャッと武彦とシュラインのツーショット(?)を撮る。
「やめろ羽角っ!!!」
 武彦が吼える。シュラインは予想済みのようで、僅かに頬を染めただけで何も言わない。
「何言ってんの、草間さん、真っ赤なクセして」
「悠宇、私も撮って」
 日和が言うが、悠宇は「日和は……ダメ」と、サングラスをかけているのに目をそらしながら言った。
「どうして? この着物、似合ってない?」
「いや、着物が似合ってないというか」
 その隣にくっついているシオンさんと似合っていないというかシオンさんと妙な噂が立ったらどうするんだ日和!と内心堪えている悠宇。
 要するに、嫉妬なのである。
『では皆さん! 磁石餅の効果を減らすべく、特設会場を用意致しました! この飛行船から垂れ下がっている白幕を頼りに会場へ無事辿り着いてください!』
 その時、明らかに英治郎の声と思われる、元気溌剌としたスピーカーの声が、神社も含めてここら一帯に響き渡った。わあっと、神社の中から二人三脚になって人々が空中の白幕を目指して飛び出していく。
「待ってろ英治郎、今から行って今日こそ貴様の息の根を止めてやる」
 武彦は、シュラインをひょいと抱き上げ、逸早く走っていく。遠くのほうで、「ちょっと武彦さん、人が見てるじゃないの」と慌てるシュラインの声が聞こえたが、やがて足音と共に聞こえなくなった。
「草間さん、やりますねえ」
 シオンが楽しそうだと言わんばかりに言うと、日和がシオンに言った。
「二人三脚だと大変だし、着物だから遅れを取りそうだし……シオンさんなら無害確定ですし、抱っこしていってもらえませんか?」
「あ、はい。いいですよ」
 無邪気に日和を抱き上げる、紳士シオン。そして、すたたたたっとこちらも駆けていく。
「あっ待っ、日和っ! いくらシオンさんとはいえうわっ!!」
 ずるる、と引きずられて悠宇は続きが言えなくなった。
「悠宇、ボーッとしてると取り残されるネ! ミーとエンジョイするネ!」
 こちらは心底楽しんでいるジュジュが悠宇の手を引っ張り、走り出したのだった。



■障害物競走−グループ1−草間武彦&シュライン・エマ■

『なお、特設会場までには、狗皇神社の山を使って私こと生野英治郎が苦心して作りました、障害物を乗り越えて来て頂くことになっております。ズルはすぐに発覚しますからね、ちゃんと障害物をクリアして来てくださいね〜』
 英治郎のスピーカー声が、随分遠くに聞こえる。だが、白幕はまだ見える範囲だ。
「何が障害物だ、運動会でもあるまいし」
 武彦が言うと、まだ抱き抱えられていたシュラインが、
「でも武彦さんて足が速いのね、私達一番よ」
 と、後ろの人だかりを見ながら言う。武彦は、ふっと笑った。
「そりゃあな。俺は英治郎と競争して負けたことは一度もない! 正当な競争のみだが」
「……正当じゃない競争じゃ、絶対に武彦さん、勝ちそうにないものね……」
 やがて、山のふもとまで来た二人だが、大きく「入り口」と書かれてあったので、早速踏み込んだ。
 着物を着た女性達が、運動会の父兄さながらに、パンフレットのようなものを渡してきた。
「こちらがコースとなっております。よくお読みくださってから、お進みくださいませ」
 恐らく、英治郎に雇われた一日アシスタントだろう。彼女らからパンフレットを受け取ったシュラインは、そこに書かれているコースを読んで顔をしかめた。
「これ、まともにやったら着物が汚れて濡れちゃうわ」
「大丈夫だ、行くぞ!」
 何が大丈夫なのかは絶対に根拠はないのだろうが、シュラインは半ば諦めて武彦が突進していくままに従った。
 目の前には、1、2、3と書かれた大きな手作りの扉がある。いつぞやのバラエティ番組でこんなのがあったわね、と思いつつシュラインは、こういう運はいいのか、砂や泥を選ばず2番の扉を破って「当たり」の道を引いた武彦に、前方を指差してみせた。
「あれ、バランスが試されるのよ。水の上に棒が立っているでしょう。投げられてくるボールを避けながら、棒から棒へつたって向こう岸に行くのよ」
 パンフレットを見ながら、シュラインは言っているのだが、よくもこんなものを作る暇があったものだと英治郎を内心、変な意味で感心している。
 途端、ぐらりと身体が傾いでシュラインは悲鳴を上げ、武彦の首根っこにつかまった。
「たっ、武彦さん!」
「あ、すまん。ちょっとぐらついただけだ。なかなか難しいなあ」
 下は冷たい水溜りである。武彦に再度抱き抱えられてホッと一息ついたシュラインだが、何度かそんな目に遭い、ようやく向こう岸に渡りつくことが出来た。
「ええと、2コースの次の障害物は……」
 とパンフレットを見るシュラインは突如地面におろされた。隣の武彦を不審そうに見ると、パンパン、と手を合わせて、どでかい神棚を拝んでいた。
「あ、武彦さんその神棚……」
「ん?」
 武彦がこちらを向いた途端、ザバーッと小麦粉が神棚から放たれた。
「……30歳以上の男性が嫌いな『神様』だから、その人以外の者がお世話しないと、そうなるのよ」
「早く言ってくれ、というかどんな神様だ!」
「生野さんでしょうね……」
 どこか遠い目をしながらも、神棚を掃除したり、用意して置いてあった水が入ったコップを上げたりとしていると、今度は神棚からクラッカーが放たれた。
「OKみたいよ。次で最後ね。少し道が遠いけれど、次をクリアすれば特設会場に行けるわ」
「よし、行くぞシュライン」
 再びシュラインを抱き上げ、走り出す武彦。
 だが、その5分後には、「全自動カメラ」と書かれた、机の上に置かれたカメラの前で立ち尽くす二人がいた。
「『この磁石餅で、より仲が深まったことでしょう。その証としてこのカメラの前でキスをしてください。無視やズルをした場合は、落とし穴に入れられ、一ヶ月間出られません』……」
 シュラインがパンフレットを読み上げると、武彦は赤くなる。
「あ、あの野郎ふざけやがって……!」
「…………」
 シュラインは、辺りを見渡した。確かに、誰もいる気配はない。だが、こんなところで───それに、相手の気持ちだってある。
 すると、シュラインの肩に手がかけられた。武彦が、こちらを向いている。
「た、武彦さん」
「シュライン」
 武彦は、すうっと息を一度吸い、顔を近づけていった───。



■餅羽子板と草間武彦福笑いと百人一首と■

 武彦とシュライン、シオンと日和、ジュジュと悠宇が出口を抜けると、そこはそれぞれ、一畳分の畳に百人一首の絵柄が描かれた、商店街の広場だった。飛行船から垂れ下がった、巨大な、どこか見覚えのある輪郭と髪型の男の顔の福笑いが用意されている。
 三組はそれぞれに、羽子板を渡された。普通よりも少し大きめの羽子板である。
「武彦、シュラインとキスしたノカ?」
 ジュジュが聞くと、武彦とシュラインは一瞬視線を合わせ、微かに頬を染めてそわそわと黙り込んだ。悠宇は、シオンを問い詰めている。
「シオンさん、あんたまさか日和に手、出さなかっただろうな?」
「ま、まさか! 私は人畜無害です!」
「悠宇こそ、出口から出てきたってことは、ジュジュさんとキスしたの?」
 シオンが青褪める隣で、日和が不安そうに尋ねる。悠宇は真っ赤になった。その様子を見ていたジュジュが、
「ミーは、悠宇のホッペにキスしただけネ」
 と、真相を言った。ホッと息をつく、日和。
「わ、私も、日和さんの許可を得て、日和さんのおでこにちょっとしただけです」
 シオンが言うが、悠宇は更に首元を絞める。
「ちょっと……? ちょっとって?」
「ギブアップ、ギブアップ悠宇さん」
「まあまあ、みんな落ち着いて。どうやら、難関を潜り抜けられたのは私達だけのようだから」
 と、割って入ったのは、飽くまで答えないシュラインである。
『さあ、残るは餅羽子板で、我が大親友である草間武彦氏の福笑いを作って頂きましょう! 同時進行として、落ちてきてしまったお餅や羽子板で拾いきれなかったお餅で、鏡餅も作って頂きます! 無事、時間内に完成したら解毒剤である、この『元戻し胡椒』を皆さんに降りかけますので、この三組にご期待あれ!』
 飛行船から、明らかに状況を楽しんでいる英治郎の声が響き渡る。商店街の、他の脱落者全員は、武彦ら三組に「頑張れよーっ!」「期待してますよーっ!」と声援を送る。
『では、開始します! お餅ひとーつ!』
 飛行船から、黒い色の餅が落ちてくる。なるほど、と大体のルール(?)を把握した6人だが、まず走り出したのは、一番この状況を楽しんでいるジュジュだった。必然的に悠宇も引きずられていく。
「この餅のカタチ、眉毛ネ!」
 羽子板で黒い餅を受け止め、てやっと飛行船から垂れ下がる草間武彦福笑いの眉毛の位置目指して放る。ぴたっと貼りついた。おお、と群集から歓声が上がる。
『今のはギリギリでしたねえ。そのそれぞれの組の百人一首から一歩でも出たら、脱落ですよー、気をつけてくださいね』
 見ると、ジュジュの足はギリギリ、百人一首が描かれた畳のふちにあった。
『お餅ふたーつ!』
 次は、日和である。が、僅かにそれたらしく、畳から落ちそうになったところを、かわりにシュラインが腕を思い切りのばして自分の羽子板で受け止め、放り投げる。口の位置に、ピタリとはまった。
 次々にそうしていくうち、やはり外れたり落っこちてきたりするお餅がある。シオンと日和は、話し合い、自分達のところに落ちてこないものは諦めて、無理をせず、鏡餅を作るほうに専念しようということになった。
 やがて、悠宇の運動能力も手伝い、見事に笑える草間武彦福笑いが完成した。ひとり、笑いを堪えられない複雑な心境の武彦だったが、無事に降って来る胡椒を見て、シュラインと顔を見合わせて微笑み合った。



 ───こうして、無事(?)に磁石餅騒動は終わったわけなのだが。
 やはり、「本当に」キスしたのかしていないのか謎のままの武彦とシュラインの事実の解明をと今でも興信所に時折、誰かがやってくる。
 はたまた界隈では、こっそり撮っていた悠宇の、ちゃっかり自分だけ受難を受けた部分を抜かした写真が売られ、そして。
 『元通り胡椒』の副作用により、全員が三日間、くしゃみに悩まされることになったのだった。




《完》
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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
0086/シュライン・エマ (しゅらいん・えま)/女性/26歳/翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員
3356/シオン・レ・ハイ (しおん・れ・はい)/男性/42歳/びんぼーにん(食住)+α
0585/ジュジュ・ミュージー (ジュジュ・ミュージー)/女性/21歳/デーモン使いの何でも屋(特に暗殺)
3525/羽角・悠宇 (はすみ・ゆう)/男性/16歳/高校生
3524/初瀬・日和 (はつせ・ひより)/女性/16歳/高校生
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■         ライター通信          ■
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こんにちは、東瑠真黒逢(とうりゅう まくあ)改め東圭真喜愛(とうこ まきと)です。
今回、ライターとしてこの物語を書かせていただきました。今まで約一年ほど、身体の不調や父の死去等で仕事を休ませて頂いていたのですが、これからは、身体と相談しながら、確実に、そしていいものを作っていくよう心がけていこうと思っています。覚えていて下さった方々からは、暖かいお迎えのお言葉、本当に嬉しく思いますv

さて今回ですが、生野氏による草間武彦受難シリーズ、第6弾です。武彦ご希望の方が複数いらしゃいましたのでこちらはくじで、他もくじで決めたのですが───プレイング的には、ジュジュさんとシオンさんだとすごく楽しいかもしれないと思っていたのですが、この組み合わせになるとはわたしも思いませんでして、なかなか悩みながら、いつの間にか楽しんで書いている自分に気付いたりと、とても楽しい体験をさせて頂きました。このノベルの納品は年末か年明けの予定と書いていたのですが、他の予定も考えまして、早めに納品することにしました。
なお、今回はそれぞれにくっついた組同士、一部、三通り書いていますので、他の組の方のもご覧になると、より楽しいかもしれません。

■シュライン・エマ様:いつもご参加、有難うございますv なかなかプレイングにある品のいい催し物(?)にならなくてすみません; シュラインさんの着物はどんな着物だろう、と考えながら書いていました。草間氏と本当のところはどうしたんだろう、というのは謎のままにしてありますが、如何でしたでしょうか。
■シオン・レ・ハイ様:いつもご参加、有り難うございますv 今回こそ、ずっと前から使いたかった「マイお箸」を使わせて頂くチャンスかなと思ったのですが、機を逸してしまいまして、残念です。砂から日和さんを助けるシーンなど、やはりシオンさんならこうするだろうなと思ったのですが、如何でしたでしょうか?
■ジュジュ・ミュージー様:二度目のご参加、有り難うございますv 意外な過去を知ることが出来て、それならジュジュさんならこの「イベント」は、ある意味無邪気に過ごすだろうなと考えて動かさせて頂いていました。人間独楽のネタを使えなくて、ちょっと残念ではありますが、今回ジュジュさんは着物を着なかったのでしょうかと気になるところでもあります。
■羽角・悠宇様:いつもご参加、有難うございますv 日和さんと一組になっていたら、それはそれで物凄く楽しいノベルになっただろうなと思うのですが、正当なくじでこうなってしまった以上、それはそれで次のノベルのネタにでもと思っております。やはりカメラは悠宇さんには外せないのですね、と思いつつ、サングラス姿の悠宇さんもなかなかに素敵なのでは、とこっそり思っていました。
■初瀬・日和様:いつもご参加、有難うございますv まずは、せっかくの晴れ姿が汚れていなくてよかったです。もしシオンさんが泥を選んでいたら───まだ、砂でよかったなと思います。タコ上げられでのタコは、漫画に出てくるような可愛いタコですので、もしかしたら日和さんに一目惚れなどしてているかもしれません。悠宇さんと組んでいたらどうなったんだろう、とネタが出てきてしまいましたが、それはまた次の機会にでも寝かせておきます。

「夢」と「命」、そして「愛情」はわたしの全ての作品のテーマと言っても過言ではありません。今回は主に「夢」というか、ひとときの「和み」(もっと望むならば今回は笑いも)を草間武彦氏に提供して頂きまして、皆様にも彼にもとても感謝しております(笑)。お正月は、このノベルの納品よりも先ではありますが、混雑していると思われますので、皆様お怪我などされませぬよう、お気をつけて。次回は一足早く、七草粥の窓でも開けようかなと思っております。

なにはともあれ、少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
これからも魂を込めて頑張って書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します<(_ _)>

それでは☆
2004/12/22 Makito Touko