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〜血の潤い〜
□オープニング
『ヴァンパイア』 投稿者 美久野
東京の下町に、ヴァンパイアが出たって知ってる！？
なんでも、すっごい美女とすっごい美男子らしくって夜中にバーに誘ってお酒飲ませて酔わせた後に血を吸うんだって！
だから被害者の首には二つの歯の跡があるらしいよ！
で、女の人も男の人も被害が出てるんだけど・・・その被害者たちがまた綺麗な人ばっかりなの！
でもまだ誰も死んでいはいないらしいよ〜。意識不明の重態の人は何人かいるけど、他の人は別にドーデもないみたい。ちょっと貧血気味？みたいな。
あたしのリサーチによると、夜中の11時から3時までの間が多いらしいよ！
被害者はこれと言って接点はないんだけど、みんな綺麗な人ばっかり！下は10代からいるって聞いた！
なんか、段々被害者の数が多くなってきてるんだって〜。
誰かこれ見てる人で被害にあった人とかいない〜？
レス１ 『友達が・・』
私の友達が被害にあったよ。女の子だったんだけど、すっごく綺麗な人に誘われてバーに入って、そっから先のことは覚えてないんだって。
なんか、そのバーの名前も思い出せないみたい。
レス２ 『バーの名前』
そうそう、被害者の人達ってみんなバーの名前思い出せないんだよな〜。なんか、すっごい派手なバーだったってだけで場所も思い出せないらしいぜ？
レス３ 『速報！』
被害者で、昨日の夜に被害にあったと思われる女の子が今朝搬送先の病院で亡くなったんだって！
新聞で見たんだけど、すっごい可愛い女の子だった〜。高校生だったみたいだよ。
なんかさ、一昨日に被害にあった男の子も意識不明の重態で危ないって言ってたし・・・なんか怖いよね〜。
雫はその事件の事を知っていた。今、巷で噂のヴァンパイヤ。
そっか・・・被害者が出ちゃったんだ・・。
雫はそっと心の中でため息をつくと、ポケットから携帯電話を取り出した。
思いつく限りの人物に、メールを送る・・・。
『件名：ヴァンパイア
本文：巷で噂のヴァンパイア、最近亡くなった人が出たんだって。掲示板もその話で持ちきり。・・・ねぇ、ヴァンパイアをどうにかしてくれないかな？』
水上 巧は、雫から受け取ったメールを読んだ後で、携帯を閉じた。
ヴァンパイア・・ついに・・・。
巧はふっと息を吐き出すと、メールに返信した。
テーブルに無造作に置かれている新聞を取り上げると、開いた。
“巷のヴァンパイア、ついに被害者出る！”と一面に見出しが出ている。
その下には白黒で可愛らしい少女の写真が載っている。
名前は刑部 志保（おさかべ しほ）。歳は17だ。
まだあどけない表情で微笑んでいる・・。
「・・残念ですね・・・。」
南雲はそう呟くと、新聞をテーブルの上に戻した。
■情報収集は感情を含む
次の日、巧は雫から指定された場所に足を運んでいた。
そこにいたのは少々女性的な外見をした青年・・。
「あぁ、貴方が翆 南雲さんですか・・？」
「そうだが・・水上 巧か・・？」
「はい。雫さんからお話は聞いております。」
巧は深々と頭を下げた。
「それで・・どうしましょうか・・？情報を集めなくてはなりませんが・・。」
「ここは効率的に分かれて行動したほうが良いと思うのだが・・。」
「分れて・・ですか？」
「あぁ。俺は被害者達が運び込まれたと言う病院をあたってみる・・巧は場所の特定を・・。」
「分りました。それでは、また後ほど・・。」
巧が丁寧にお辞儀をし、街中へと足を向けた。
何処に行ったら良いのだろうか・・とりあえず、その辺りを歩いてみましょうか。
もしかしたら雫さんからメールを受け取った人と会うかも知れませんし。
そう思い、巧はゆっくりと歩いた。
と、小さな公園の前でパタリと足を止める。
この世の者とは思えぬくらいに整った顔立ち・・もしかしたら・・巧はそう思うと、声をかけた。
「おや・・あなたも雫さんの依頼できた方ですか？」
こちらを振り向く・・その顔は男性的な美しさだ。
「いや・・違うけど・・雫さん・・？？」
「あぁ、違いましたか。それはすみません。最近この辺りで多発しているヴァンパイアについて調べているのですが・・。」
人のよさそうな笑顔を浮かべながら言った言葉に、翼がピクリと反応する。
「キミは一体・・。」
「申し遅れました。私は水上 巧と申します。」
丁寧に頭を下げる。
「あ、僕は蒼王 翼・・。それで、巧さんはどうしてヴァンパイアを・・？」
「依頼ですよ。雫さんと言う人からの・・これです。」
巧はポケットから携帯を取り出すと、翼に手渡した。
『件名：ヴァンパイア
本文：巷で噂のヴァンパイア、最近亡くなった人が出たんだって。掲示板もその話で持ちきり。・・・ねぇ、ヴァンパイアをどうにかしてくれないかな？』
「掲示板・・？」
「えぇ、ゴーストネットOFFと言う・・それで、翼さんはここで何を？」
「僕は・・。」
翼が少しだけ言いよどんだ。
そして、巧をじっと見つめる。
「僕も、諸事情でそのヴァンパイアを追っているんだ。」
「そうなのですか・・それなら、ご一緒願えませんか？」
巧が邪気のない微笑を浮かべる。
「うん。・・それで、巧さんは一人なの・・？」
「いいえ、先ほどまで翆 南雲さんと言う方が一緒だったのですが・・南雲さんには病院関係をあたって貰う事になりまして・・。」
「そうか。それじゃぁ僕達は場所の特定を急ごうか。」
「えぇ。でも一体どうやって・・？」
「僕が聞いてみるよ。」
翼はそう言うと、そっと目を閉じた。
風が僅かに動き、翼の周りにヴェールのように包み込む・・。
「教えて欲しい事があるんだ。」
急に翼が言った。
それの矛先にいるのが巧ではないことは分っていた。
「ここら辺で最近出没すると言うヴァンパイアの事なんだけど・・。」
翼は“なにか”と会話をしているのだ。
常人では話せない、何かと・・。
「そこの路地で・・？」
翼が目を開け、巧を振り返った。
「あっと・・風と会話が出来るから、今事件の事を聞いてるんだけど・・。」
翼が話していたのは風だったのだ・・。
「あぁ、そうですか。えぇ、私の事は後で良いですからどうぞ風さんから情報をお聞きしてください。」
「うん・・ありがとう。」
にっこりと微笑む。
そして再び目を閉じる。
「それで、その時の様子とか・・思い出せる・・？」
再び翼の周囲に風がまきつく・・。
言われてみれば、風と会話をしているように思える。
「そう・・話せるかな？」
突然、翼を取り巻いていた風の雰囲気が変化した。
「そう。ヴァンパイアの事なんだけれど・・知っている事があるなら教えてくれないか？」
明らかに感じる風の冷たさの違い・・。
「Bae Heaven・・？そこにはどうやったら行けるの？」
・・Bar Heaven？そこがヴァンパイアが人々を連れて行くというバーなのだろうか・・？
「・・そうか・・。」
再び風が変わる・・。一番最初の風と同じ温度・・。
「今日・・か・・。ありがとう。」
翼はそっと礼を言うと、目を開けた。
「どうやら、Bar Heavenと言う所がヴァンパイア達の住処みたいなんだけど・・どうやらそこは決められたヴァンパイア達しか行けないらしいんだ。」
「そうですか・・それでは私達は夜になるまで待ちましょうか。」
巧がゆっくりと言うと、空を仰いだ。
段々とオレンジ色になっていく空が、夜の始まりを告げる。
「そう言えば、ヴァンパイアは綺麗な人しか狙わないようなんです。」
「綺麗な人・・？」
巧の言葉に、翼がキョトンとした顔で聞き返した。
「はい。」
「・・・そっか、それじゃぁ僕が囮になる・・。」
言いかけた言葉がピタリと止まった。
翼が口を薄く開けたまま、罰の悪そうな顔で巧を見つめた。
「でも別に、僕が綺麗だって思ってるからとかじゃなく・・えぇっと・・。」
しどろもどろになりながら弁解する翼を見て、巧は微笑むとポケットからネックレスを取り出して差し出した。
黒水晶とシルバーで出来た小さなネックレスだ。
「黒水晶は身につけた人を守ると同時に、魔物を退魔の力で攻撃します。」
ですから、お守りにと小さく巧は付け加えると翼に手渡した。
「ありがとう・・。」
翼がネックレスを首から提げる。
「黒水晶の力が発動すれば、私にも分りますから。」
巧が微笑み、つられて翼も笑う。
「それじゃぁ、夜までの間何をしてようか・・。」
「どうせですから食事をしませんか・・？ヴァンパイアにあってしまっては食事どころではないでしょうから・・。」
「そうだね！」
時刻はまだまだ夕方。
2人は小さな公園から出ると、近くにあったファミレスに足を運んだ・・・。
□渇きと永遠
夜の10時過ぎ、巧と翼は南雲と落ち合った。
「刑部 志保の母親と会ったが、コレといった情報はなかった。ただ・・刑部志保は心臓が悪かったらしい。」
「・・そうですか・・。」。
「とりあえず僕が囮になるから・・。」
「適役だな。」
翼の言葉に、南雲が頷いた。
「翼さんになにかあれば私がわかりますから。」
巧の一言に南雲が頷く。
3人は一度だけ緯線をあわせた後で、2手に分れた。
南雲と巧は、翼から少し離れた場所で翼を見守った。
それにしても寒い・・。
冷えてきた身体を震わせた・・。
と、その瞬間肩にポンと柔らかな手の感触を感じた。
巧はそちらを瞬時に振り返った。気配がなかった・・。
手を肩に置かれるまで、気がつかなかったのだ。
「はぁい、カァーレシ。」
そう言って片手を上げて挨拶をする。
昔からの知り合いのように・・・。
振り向いた先にいたのは目を見張るほどの美女・・。
「・・ヴァ・・ン・・パイア・・。」
しまった・・。
そう思った時、ヴァンパイアがすっとその手を取った。
「そ。アタシには一応ヴァンパイアの血も混じってる。・・でも・・アンタが思ってるようなヴァンパイアでは残念ながらないのよね〜。」
「どう言う事だ・・？」
「アタシは血なんて飲まないって事！大体、考えてもみなさいよ！生暖かいものが口の中にバーって入ってくるのよ！？しかも鉄臭い！最低！最悪！」
「・・・は・・・？」
南雲があっけに取られたような顔で見つめる。
いかにも嫌そうな表情で、最低！と言う彼女からは確かに人の血の匂いはしない。
・・まぁ、確かにそう言うヴァンパイアはいると聞いたことがある・・。
「ここで人を襲ったヴァンパイアとは別のヴァンパイアなんですか・・？」
「そ。だぁかぁらぁ、血なんて飲まないって！最悪よ！！アンタ、血、飲んだ事ないの！？」
・・・飲んだ事はない。しかし逆に問いたい。
飲んだ事があるのかと・・。
「あ〜・・アタシは、何百年も前に諸事情でね・・。あー、そうだ、アタシの名前はティアラ。ティアラ・Ｓ・スペクター・・なんて、今では誰も呼ばないけど・・。」
「俺は、翆 南雲だ・・。」
「私は水上 巧と申しま・・。」
言いかけた巧の表情が固まった。
翼に渡しておいたペンダント・・それが発動している・・。
「翼さんがヴァンパイアと接触しました・・！」
「なに・・！？」
慌てて追いかけようとする2人の肩をティアラがつかむ。
「ねぇ、アンタ達、ヴァンパイアを追っているのよね・・？今、巷で噂のヴァンパイア。」
「そうですけれど・・。」
「なら話は早いわ。連れて行ってあげる」
ティアラはそう言うと、すっと2人の手を取った。
「アタシは同族を殺しちゃいけないから、少し手助けをするくらいしか出来ないけど・・。」
「いや・・。」
「いい、よく聞いて。ヴァンパイアは2人組よ。女と男。アンタの友達を引き入れたのは男の方。・・・どっちも、手遅れよ。」
不敵な微笑を見せると、走り出した・・その途中で空気が変わった事を感じた。
先ほどの路地とはまた違った空間・・ヴァンパイアの気配がする・・。
ティアラの先導で、いくつめかの路地を曲がった時・・それは2人の前に姿を現した。
「なっ・・。」
小さく驚きの声が漏れる。
突如目の前に現れたのは七色に輝くネオン・・。
“Bar Heaven”の文字。
ここが、被害者達が連れてこられたと言うバー・・？
そう考えをめぐらせた2人の目に、ヴァンパイアと対峙する翼の姿が映った。
ヴァンパイアは2人いる・・。
ピクリと、ヴァンパイアが動く・・その時隣にいた南雲が銃に手をかけ、狙いを定めて引き金を引いた。
乾いた銃声が響き渡る。
ヴァンパイアが後方に飛ばされる。
「殺す真似さえしなければ、俺とてこんな真似はしなかったものを・・。」
翼がヴァンパイアに向かって切りかかる。
ヴァンパイアが絶叫に近い声を上げて後方に飛ぶ。
それでも直ぐに起き上がり、再び翼に牙をむく。
南雲の撃った銃弾を受けたヴァンパイアも同じだった。再び起き上がり・・南雲に牙を向く。
再びその身体に弾が襲い掛かり、後方に飛ばされる・・そして、再び起き上がる。
おかしい・・確かに、ヴァンパイアの身体に傷はついているものの、致命傷と言うほどのものではない。
巧は考えをめぐらせた。
もしかしたら・・巧は直ぐにポケットを漁ると小さな石を取り出した。
ブラックオニキス・・これを使えば・・。
巧はすっと目を閉じると集中した。
石に自分の力を注ぎ・・発動する。
吸血鬼の力を削ぐ結界・・。もしかしたら・・！
「行きます・・！」
そう言った直後、巧が持っていたブラックオニキスから明るい光が辺りを包み込んだ。
パチリと、この空間を覆っていた薄い膜がはじけたような感じがする。
なにかが解けたのだ・・。
やっぱり・・。
ほっと一息つく巧の目の前で、南雲が引き金を引き、翼が剣でヴァンパイアを貫いた。
ゆっくりと、引き金にかけた指に力を込める。
ヴァンパイアが、先ほどとは違う叫びをあげる。
断末魔に近い声・・いや、断末魔なのかも知れない・・。
地に倒れるヴァンパイア・・それでもまだ生きている。
一拍ののち、ヴァンパイアが塵になり・・・風に飛ばされて行った。
そして、ザァっと音がして、あの七色に輝いていたバーも崩れ、風と共に舞い去る・・。
「ゴクロー様★」
明るい声と共に、路地からティアラが姿を現した。
その顔は晴れやかだ。
「ティアラ・・。」
「アイツラさ、元は人だったんだよ。ヴァンパイアにされて・・血の味を覚えて・・。もう、ああなっちゃうと手遅れなんだよね。」
「ティアラ・・！」
「・・ＡＭＡＲＡ・・。」
ティアラの視線が翼を捉える。驚いたような表情・・それもほんの一瞬の事で、すぐにティアラは笑顔になった。
「ティアラさんも、ヴァンパイアなんですよね・・？」
「そう。だげど、アタシはハーフだし。それに・・もう血の潤いはいらないから。渇きはないから。」
言い切ったティアラの表情はどこか晴れやかだった。
冷たい風が吹きすさぶ。
ティアラの髪を揺らし、通り過ぎていく。
「アタシは気が遠くなるくらい昔に、同族の血を飲んで・・殺した。以来アタシに渇きはないの。あるのは、罪と言う名の永遠の命。」
「それは・・。」
言いかけた言葉を押しとどめた。
目の前でティアラは切なそうに微笑むと、小さく手を振った。
一瞬の、突風・・目を開けた。
そこはあの路地だった。
バーもヴァンパイアもいない・・人影のまばらな路地・・。
「これで・・終わったのか・・？」
「そうだと良いですね・・。」
南雲の呟きに、巧が頷く。
多分・・明日からはヴァンパイアの噂は流れない。
ヴァンパイアは塵に返したから・・。
人影のまばらな路地をじっと見つめる・・。
そこにもうヴァンパイアの気配はなかった。
■エピローグ
あれ以来、巷で噂のヴァンパイアは姿を消した。
あれで終わったのか・・？
巧の脳裏にティアラの顔が浮かんだ。
ティアラに昔、なにがあったのだろうか・・？
考えても・・分かりはしない事・・。
巧はふっと息を吐き出すと、点滅している携帯電話を取り上げた。
メールだ・・。
雫さん・・？
件名『フランケンシュタイン』
東京の下町にフランケンシュタインが出たんだって。
なんでも、すっごい大男らしくって、夜中に人を追い掛け回すって噂。
目撃者はみんな凄い青ざめてるらしいよ。
女の人も男の人も目撃証言が出てるんだけど・・・その目撃者たちがまた大きい人達ばかりなんだって。
被害らしい被害はないらしいんだけど・・。みんなちょっと息が切れて夜中外を出歩くのが怖くなるくらいみたい。
あたしのリサーチによると、夜中の9時から1時までの間が多いらしいよ。
目撃者はこれと言って接点はないんだけど、みんな大きい人ばっかりで185〜192の人までいるって話。
段々目撃者の数が多くなってきてるんだって。
大きな事件にならないうちに調査して欲しいんだけど・・。
「ヴァンパイアの次は、フランケンシュタインですか・・。」
巧はそう呟くと、手に持っていたいくつかの石を見比べた。
ヴァンパイアはチャームを防ぐためのアクセサリーを作ったのだが・・フランケンシュタインの場合はどのようなアクセサリーを作れば良いのだろう・・？
「・・血行促進・・とかですかね・・？？」
走った後で、疲労感がたまらないようにだろうか・・？
「今度は指輪にしてみましょうか。」
そう思い、作り始めようとデスクに向かった巧の手がふと止まった。
さて・・一体何号の指輪を作れば良いのだ・・？
女の人の場合は小さめので、男の人の場合は大きめのだ。
「・・・やっぱりネックレスにしましょう。」
ネックレスなら、大きさはあまり関係ない。
そう思い、作り始めようとデスクに向かった巧の手が再び止まった。
もし・・フランケンシュタイン並みに大柄な人が来たらどうしましょう・・。
ふっとネックレスを首から提げている姿を思い描き、巧はぐったりとデスクの上に上半身を乗せた。
想像力の限界とはこの事だろうか・・？
「・・・まぁ、それはそれで面白いですかね・・。」
机に伏しながらそう言うと、ニヤリと笑った。
そうだ、どうせなら可愛らしいヘッドにしよう。
そうだな・・・ハートとか・・天使とか・・。
もしも女性に行き渡ったのなら素敵なものになるだろうし・・・フランケンシュタイン並の人が来たのならば、それもそれで“素敵なモノ”になるだろう。
巧は雫のメールに返事を出すと、デスクに向かい合った。
色々な意味での“素敵”なネックレスを作るために・・・。
〈END〉
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■ 登場人物（この物語に登場した人物の一覧） ■
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【整理番号 ／ ＰＣ名 ／ 性別 ／ 年齢 ／ 職業】
1501/水上 巧/男性/32歳/ジュエリーデザイナー
2863/蒼王 翼/女性/16歳/F1レーサー兼闇の狩人
4279/翆 南雲/男性/25歳/NIGHTMARE DOLL部隊所属隊員
*受注順になっております。
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■ ライター通信 ■
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この度は“血の潤い”にご参加いただきありがとう御座いました。
ライターの宮瀬です。
この作品自体は全部で6名様がご参加なさっていますが・・その全てがちょこちょこ違っております。
流れは皆様同じ、オープニング→情報収集は感情を含む→渇きと永遠→エピローグです。
大まかに分けて病院に行くグループと行かないグループがあり、そのため全て文章の長さが変わっております。
ご了承くださいませ。
水上 巧様
初めまして、この度はご参加ありがとう御座います。
ジュエリーデザイナーと言う事で、巧様のネックレスが大活躍でした。
・・でも一番大活躍だったのはブラックオニキスでした・・。
穏やかに、優しく・・と思った執筆いたしましたが、エピローグで少し崩してみましたが・・如何でしょうか？
お気に召されれば嬉しく思います。
それでは、またどこかでお逢いした時はよろしくお願いいたします。
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