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<東京怪談・PCゲームノベル>


■Assassination Phantom−接触−■

「に、兄さん、これ」
 とある日の午後。
 簡単な依頼を片付けてお茶を淹れようとしていた零が、重要書類として保管していた「A.P.」に関する報告書が、バサッと落ちたのを見つけて、ハッとしてそれを草間武彦の元へ持ってきた。
「どうした、また何かあったのか?」
 自然、武彦の顔にも緊迫感が溢れる。
 零の震える手から、以前手に入れた「報告ログ」をプリントアウトしたもの───その一番下に、一文が加えられていた。
 恐らく、あの『勇者』の仕業だろう。


 2005年1月10日 PM20:00 宇和島テーマパーク ニ 来ラレタシ 仲間同伴 歓迎


「……兄さん」
「大丈夫だ」
 前回のこともあってまだ冷静にはなりきれないが、武彦は妹に、言ってみせた。
「真正面から能力をぶつけて立ち向かえる相手じゃない。こいつは奴の宣戦布告だろうな。多分、『剣士』がやられて暫く使い物にならなくなったってのの腹いせだろ。それとスパイしたのもか。仲間を募って、対策を練る」
 そして、武彦は、じっと目を閉じる。




「来るかなあ、あのスパイ」
 暗い一室で、電気もつけずに、可愛らしい声で『魔術師』。
「……来る……随分と複雑な正義感を持ち合わせている男だったからな」
 目を閉じたまま、『読心術者』が、あの時少しだけ「会った」だけの武彦を、そう評する。
「一番心配なのは、貴方なんですけれどね。『囚われのイチ』」
 全員が美貌と言って決して過言ではないが、その中でも飛び抜けて人間離れした美しい顔立ちの『勇者』が、微笑を称えながら言う。
「なんで、俺が」
 静かな低音で、身内同士の呼ばれ方をした『剣士』が彼に目を向ける。見返して、『勇者』は言った。
「貴方はいらぬ志を持っている。それは正に諸刃の刃そのものですよ。この前もスパイの一人に対し、志に惹かれつつあったと『読心術者』が言っていましたしね。どうも貴方は『そういう』きらいがある。万が一裏切った行動を見せたら、貴方の『大事なもの』は永遠に護れませんよ」
 硝子の底辺に僅かな棘の脅し。
 感じ取り、『剣士』は冷たく、抑揚のない声で言った。
「……裏切らねェよ、俺は」
 その握った拳が微かに震えているのはいつものことのようで、『勇者』の笑みを濃くしただけだった。
 


■Session 1■

 宇和島テーマパークは、結構大きな遊園地だ。
 1月10日、もう冬休みは終わったところもあるだろうに、カップルや家族連れが夜の今もまだたくさんいる。
「巻き込みたくないな」
 ぽつりと、テーマパークの全地図の前に立って、羽角・悠宇(はすみ・ゆう)が呟くように言った。
 風に掠め取られ、すぐ傍にいた初瀬・日和(はつせ・ひより)と坂原・和真(さかはら・かずま)の耳にも届く。
 そして、コートを翻して巡回から戻ってきた、草間武彦にも。
「正直」
 和真が、口を開く。ジャケットの襟が、はためく。今夜は、やや強風のようだ。
「今回は、少なくとも『読心術者』とは対峙したくない、もしくは相手にするとしても死ぬ気で防御に徹したい気分です」
 前回の「戦闘」での報告書を見る限り、『勇者』はさておいても、一番厄介なのは『読心術者』。それは報告書を読んでいた他の二人にも分かっていた。
「私も、今回は防御に専念する予定です」
 風に乱れ泳ぐ長い黒髪を手で抑えながら、日和。
「心がけはそれでいいだろう、だがな」
 武彦が煙草を咥えながら言う。
「『相手』に『それ』が通用するか、だ」
 その瞬間だった。
 風を手でよけてライターをつけようとしていた武彦の手が止まる。
 ひとりでに、煙草に火が点いた。
「!」
 振り向くと、上から微かな笑い声がして、4人は暗い夜空を見上げた。充分な距離を取った位置に、まるで椅子があるかのように空中に「腰掛け」、長い足を組んで座っている───『勇者』である。
「いきなりお出ましですか」
 和真が防御の体制を取りつつ、『勇者』を見上げる。悠宇も日和の前に立ち、かばうようにした。
「そういきり立たないでください。今回は『剣士』、『囚われのイチ』たっての要望で、我々他の三人には手出ししないで欲しい、とのことですから」
 もっとも、と続ける。次々に消えていく、テーマパークの電飾。騒ぎ始めたお客は、一斉に出口へと向かう。
「そう、もっとも───舞台は用意させて頂きますけれど」
 余計な人間の介入は許さないということか。
 和真はそう判断したが、悠宇や日和もそれは分かったらしい。
 しばらく経つと、人は嘘のようにいなくなった。不気味に、観覧車やメリーゴーランド、コーヒーカップがまるで一人でのように動いている。
「『剣士』はミラーハウスであなた方を待っています───おっと」
 すっと指を動かし、和真に悠宇、日和と共に歩き出そうとする武彦の動きを無理にとめさせる。
「あなたは私と同じ、『見届け人』になって頂きます」
 見届け人───それはある意味、最もツラい役回りだ。
「精神のリンチをされるために俺は来たんじゃない」
 苦々しく煙草をプッと地面に吐き捨て、靴で踏みにじる武彦のその言動は、だが、『勇者』の絶対零度の笑みを更に濃くしただけだった。
「草間さん、大丈夫だ。こいつや他の連中は虫が好かないが、あのイチって『剣士』は根は悪い奴じゃないような気がしたし。何よりもあの時、守りたいものがあるって俺の気持ちに通じるものを持ってるようにも感じられたから」
 俺は、あいつのまっすぐなところも嫌いじゃない、だからもう一度会ってみたい、と悠宇は言う。
 日和は最初にそのことを聞いていたのだろう、黙っている。
「大丈夫ですよ。前回はどうも無茶したみたいだから、今回はなるべくおとなしくしておきますから」
 なんにせよ、この「事件」若しくは「問題」を解決するには、こいつらと接触したほうがやりやすそうだと、ここに来る前に和真は武彦に言ってあった。
「───分かった」
 苦い気持ちで、武彦は頷き、ベンチに座った。
「ご理解頂きまして有り難うございます───では───道中お気をつけて」
 後半部分は三人に言い、『勇者』もまた「不思議の国のアリス」のチェシャ猫さながらに笑顔を空間にしばし残像とさせ、消えた。



■Session 2−【Trap】Yuu&Kazuma VS Ichi−■

 ミラーハウスまでの道は、テーマパークにただ一種類だけ残された道しるべとも取れる電灯で、わりと簡単に行き着くことが出来た。
 キィ、と、ミラーハウスの看板が風に揺れている。
「入るぞ」
 悠宇が、まず一番に踏み込んだ。続いて日和、和真が入る。中にも、何かしらの力が働いているのだろうか、かすかな月明かりのようなものを頼りに進んだ。
「ミラーハウスのどこにいるんでしょう」
 まだ悠宇と日和とは、和真にとって初対面も同然だ。本人が気付いているかは不明だが、言葉遣いもまだ、初対面の者に対するものと変わりはない。
 悠宇が口を開いた時、一瞬、三人の視線がそれぞれ違う方向に向けられた。
 それは人間的に無意識なもので、だが確実にその瞬間を狙ったに違いない。
 突然に。
 本当に唐突に、三人の背後からまだ少年のような手が勢いよく伸びてきた。
「「「!」」」
 悠宇と和真はうまくかわすことが出来た、が。
「日和っ!」
「日和さん!」
 彼ら二人の目の前で、見る間に日和は手に抑え付けられ、鏡の中に吸い込まれていった。
「───畜生!」
 手を伸ばしたが、悠宇の手はつるりと鏡の表面を引っかくことも出来ず、滑っただけだ。
「───悠宇さん。お出ましみたいですよ」
 和真が、神妙に振り向きながら、報せる。
 悠宇は悔しげな表情のまま、いつからか「そこ」にいた───恐らくは今の瞬間に日和と入れ替わるように現れたのだろう───『剣士』、『囚われのイチ』を振り向いた。
「そんなに取られて悔しいなら」
 イチは日本刀で自分の肩をぽんぽん、と軽く叩きながら言う。
「連れてこなきゃよかっただろうに」
「俺だって本当は連れてきたくなかったさ。でも、どうしても一緒に来るってきかなかったから已む無かった。俺と日和の気持ちなんか簡単に分かられてたまるもんか」
 歯を噛み締めるような悠宇に、イチは少し顔を歪めたようだった。
 和真が、さり気なくコートのポケットに手を入れる───そこには、彼の能力を充分に発揮出来る携帯があった。
「悪いが、俺は『どうしても』お前達を倒さなきゃならねェ」
「『勇者』から、あなたの希望で『他の三人には手出ししないでほしい』と言った、と聞いたんですけど」
 和真が、策を練るように尋ねてみる。
「今、日和さんが『鏡の中に連れ込まれた』のは───明らかに『手出し』なのでは?」
「女がいると危険だ。こっちの映像は『魔術師』が見せてるだろう。男同士でサシつけたかったんだ」
 イチが、日本刀を鞘から抜きながら静かな口調で答える。
 一生懸命頭を冷静にと努力していた悠宇は、ようやく口を開いた。
「聞きたかったんだ。───どうしてあんたは、『勇者』───あんな奴なんかの命令を聞いて殺人までしてるんだ?」
「お前達には関係ねェ」
 にべもなく言い、イチはいきなり一太刀浴びせてきた。寸でのところでかわす、悠宇。切っ先が自分のところまで来ると読んで、和真も身を伏せた。頭上を、シュッという音と共に刃が通り過ぎていく。
「精神的な余裕を感じさせないような剣の動きですね」
 身を起こしながらカマをかけると、イチは黙って柄を握り締める。
「───?」
 悠宇はその時、何故か日和の声が聞こえた気がした。
 どこからか───どこから?
「日和?」
 ふとしたその瞬間を、イチは見逃すはずもなく、剣が踊った。
 ハッとした時には、既に和真は自分でも気付かないうちにコートのポケットに入れていた手を出していた───彼の能力、【キーブレイン】───普段使う携帯を鍵に形態を変え、目的の人・物に直接差して封印・解除をするというものだった。
「う……!」
 悠宇と共にイチも、その和真の能力が使用される時特有のあまりにも眩い発光に目を閉じる。その瞬間、確かに悠宇にも和真にも聴こえた───日和の声が。
『罠よ!』
 と。



■解放された小鳥と慟哭のイチ■

 日和が悠宇たちの元へ戻され、悠宇と和真が目を開いて彼女の姿を認め、イチもまた目を開いた、その時。
「やっぱりイチ、あなたは裏切りの心を持っていましたね。誰かが何かを大事に想う気持ちの前に、あなたの剣は躊躇した───本気でかかっていれば、あの隙ならば悠宇さんを確実に仕留められたはず」
 どこからともなく『勇者』の声が、ミラーハウスに響き渡る。
「イチ……?」
 悠宇が、信じられないといった風にイチを見つめる。イチは縋るように、ミラーハウスの天井へ向けて叫んだ。
「待ってくれ! もう一度チャンスをくれ! 俺は裏切らねェ!」
「そうだね」
 くすくすと、日和の後ろから───鏡の中から現れた『魔術師』の少年が相槌を打つ。
「あの『小鳥の女の子』のためなら裏切らないよね、イチは」
「どういうことですか?」
 尋ねる和真はだが、大体の見当はつけていた。聞いたのは、半ば確認のためだ。
「つまり今回のおねえちゃん達へのぼく達の『接触』は、ぼく達の一番の不安因子であるイチの本心を探るためだったんだ。使ってごめんね?」
 ふわりと、『勇者』によってミラーハウスの天井を突き抜けていく、『魔術師』。『読心術者』もどこかにいるのだろう。
「待ってくれ!」
 再度言い、イチはむき出しのままの日本刀で三度、空間を切った。
 たったそれだけでミラーハウスは綺麗に崩れ去る。
「能力を───封じたはずなのに」
 驚く和真に、空に『魔術師』と『読心術者』とを左右に侍らすようにした『勇者』が、応じる。
「これは特異の能力ではありません。日本刀を極限まで極めた者のみ使用できる技───惜しい。実に惜しいですよ、イチ。あなたの腕は」
 でも、と続ける。
「腕が幾らよくても、『読心術者』に不穏な志を悟られては使えませんね」
 サッとイチの顔が青褪めるのを、三人は見た。
 パチンと軽く、『勇者』は指を鳴らした。
 本当に、軽く。
 一瞬、何が起きたのか分からなかった。
 瞬時に落雷がイチだけを狙ったように、空から降り───イチは地面に倒れ伏していた。
「これでしばらくは動けないでしょう───そう、本当に例外でもない限り、10数年はね───私の計画や組織を立て直すには充分ですけれども」
 すうっと、また消えていく。
「待て!」
「イチ!?」
「きゅ、救急車呼びます!」
 和真が珍しく声をあげ、悠宇がイチに駆け寄り、日和が携帯電話を使って救急車を呼んでいると、ミラーハウスの崩れた音が聞こえたのか『勇者』に合図でもされたのか、武彦がやってきた。



「コケにされたもんだ」
 仲間の本心を知るために自分達を利用するとは。
 この前、和真を入院させた、表沙汰にはならない病院にイチを担ぎ込ませ、武彦は待合室で苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
「計画、組織───。草間さん、やっぱり『A.P.』には何らかの目的があって動いているということが分かっただけでも収穫ですよ」
 そのソファの隣で、和真。
 日和が凍えそうだったことにも気付いていた悠宇は、自分の上着を羽織らせて、その肩をぎゅっと力強く抱きしめながら黙って視線を足元に落としていた。
「少しなら、話せますよ」
 やがて看護婦が言い、4人はイチの病室に静かに入った。
 身体のあちこちに点滴がされており、呼吸器が苦しそうだ。
 イチは彼らが入ってくると瞳を開け、自分で呼吸器を取り、どこか遠い瞳で手短に話した。

 彼は孤児だった。
 孤児院も決して、環境も人間もいいものではなかった。
 高校を卒業すると、彼は孤児院を出た。
 日本刀は、生まれて捨てられたその時に小脇にあったものだったので、ただそれだけを、バスケットボールを練習するように、サッカーボールを蹴るように、自己流で鍛錬してきた。
 そんな時、バイトの帰り道、バイクを飛ばしていて事故に遭い、とある病院に、彼は入院した。その頃の彼は、何もかもが嫌になっていた。
 ───そんな時だった。
 彼が、「小鳥のような少女」と出逢ったのは。
 その少女は、病院の庭に車椅子で、静かに微笑んで降りしきる紅葉を見上げていた。
 おさげにしたその少女は、イチに気付き、にっこりと笑顔を向けてきた。
<おにいさんも、紅葉を見に来たの?>
 年は14と聞いた。もう3歳の頃から、歩けずにいるという。
 人間は、これほどまでに純粋な笑顔を誰かに向けることができるのか。
 ───自分のような人間にも、惜しみもなく笑顔を向ける人間が、この世にいたのか。
 イチは、泣いた。
 初めて、「生きた」気持ちがした。
 ───だが、既に「計画」を進めていた『勇者』により、イチの潜在する能力と弱みとを同時に見つけられ、彼は少女を人質に取られ、組織に入った。
 彼の能力により彫られていく左腕の刺青を見て、イチは感じ取っていた───この組織からは、どうあっても逃れられない、と。

「俺、あんたに通じるものを感じてた。それってやっぱ、何かを───誰かを、大事に想うことだったんだな」
 日和の肩を、まだしっかりと抱きしめながら、悠宇。和真はじっと、目を閉じている。今までのこと、これからのこと。考えることは、たくさんあった。
 イチは、掠れる声で泣き顔のような笑みを浮かべた。涙が次々に、枕に吸い込まれていく。
「ザマァねェ。俺なんかが誰かを大事に想っちまったから、感動なんかしちまったから。
 聖藍(せいら)の命、人生まで台無しにしちまった」
 悠宇と和真が同時に口を開きかけた時。
 コンコン、とノックの音がして、看護婦の一人が入って来た。
「今、小さな男の子が、あなたに渡してくれって───これ」
 イチは震える手で看護婦から一通の手紙をグリーティングカードを受け取り、看護婦が再び去っていくのを確認してから、ゆっくりと開いた。
 ぽとりと、カードが指から滑り落ちる。瞳は、虚ろだった。
「おい、大丈夫か」
 武彦が身を乗り出し、カードを拾い上げる。
 カードには、こう書いてあった。

 ───小鳥ハ 無事 天国 ニ 解放 サレタ
                      養生 サレタシ───A.P.

 イチの大事な「もの」がこの世から消されたのだ、と、誰もが理解した。
 ドクンとイチの身体が痙攣する。
 慌てたように、看護婦が数名入ってきた。
「心電図と血圧が!」
「処置室に移動します、関係者の方々は外でお待ちください!」
 ガラガラとベッドごと、イチが移動されていく。
 やがて戻ってきた医師の説明では、イチは植物人間状態に入った、とのことだった。
 どん、と悠宇が病院の壁を叩く。
「悠宇さん」
 和真が静かな声で窘めたが、彼も本当は悠宇のようにしたかった。
 日和も、ただ黙って唇を噛み締めるだけだ。
「俺達に出来ることは」
 武彦が、どこかを睨みすえながら、言った。
「イチの復活を待って情報を出来るだけ取り出し、あのアホ野郎の計画とやらを調べることだ」
 どうせ大した計画じゃないんだろうがな、と付け加え、それきり黙りこんだ。
 もうすぐ、0:00をまわるところだった。


 ───わたしは、聖藍。好きなものをたくさん作っておくと、生きていくのはとっても幸せだと思うの。
 ───ね、おにいさん。
 ───小鳥になるのが、わたしの夢なの。
 ───わたしの名前のあの青空を、両手いっぱいに広げて飛べたら、もっともっと素敵になるから。
 ───もっともっと、夢が広がるから。次の夢が見つかるから。
 ───だから、
       一緒に生きようね、───約束よ───




《完》
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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
3525/羽角・悠宇 (はすみ・ゆう)/男性/16歳/高校生
3524/初瀬・日和 (はつせ・ひより)/女性/16歳/高校生
4012/坂原・和真 (さかはら・かずま)/男性/18歳/フリーター兼鍵請負人
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■         ライター通信          ■
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こんにちは、東圭真喜愛(とうこ まきと)です。
今回、ライターとしてこの物語を書かせていただきました。去年の7月20日まで約一年ほど、身体の不調や父の死去等で仕事を休ませて頂いていたのですが、これからは、身体と相談しながら、確実に、そしていいものを作っていくよう心がけていこうと思っています。覚えていて下さった方々からは、暖かいお迎えのお言葉、本当に嬉しく思いますv また、HPもOMC用のものがリンクされましたので、ご参照くださればと思います(大したものはありませんが;)。

さて今回ですが、ちょっとシリアスな話を、そして、ちょっとわたしのいつもの作品とは趣向が違うと思われた方もいらっしゃるかと思いますが、「暗殺」を目的とする集団の話を書いてみようと思い、皆さんにご協力して頂きましたシリーズの第二弾となりました。あと数日で、この「A.P.」の面々が異界にてイラストとして明らかにされますので、お暇がありましたら覗いてやってくださいませ。
ダイスですが、これは前回と同じように、そして前回とは別に作ったものを使用しました。今回は皆さん全員が2度振ってきてくださいましたので、「進み具合」を出すのは意外と楽でした。皆さんの其々のダイス目も参考にさせて頂き、『読心術者』、『剣士』、『魔術師』の戦況&結果とさせて頂きました。今回は『剣士』であるイチの過去が少し明らかになり、「落ちた」わけですが、どうにも切ない話として終わってしまい、わたしとしてはとても満足のいくものになったのですが、皆様はどう思われるのか、心配でもあります。
また、今回は日和さん(+ランサイド)と悠宇さん&和真さん(+イチサイド)に一部個別として分けて書かせて頂きました。見ないと分からない部分もあるかと思いますので、もう片方のその部分も是非、どうぞお暇なときにでも。

■羽角・悠宇様:いつもご参加、有り難うございますv 今回はダイス目がよかったので、そんなに能力という能力は使って頂くことにはなりませんで、何よりです。ストーリーの結果的には、よかったのか悪かったのか───ですが、これは決めていたことでもあります。もう少しイチと悠宇さんとを絡ませたい部分もあったのですが、シチュエーションノベル的になってしまうと思いまして、我慢しましたが如何でしたでしょうか。
■初瀬・日和様:いつもご参加、有り難うございますv 今回一番危険なダイス目だったのが日和さんでしたが、イチと直接接触しなかったのと、「防御」を主にしたプレイングとで、手の横側のあざだけですみました。なんか毎回、手にばかり怪我をさせてしまってすみません;今回は、如何でしたでしょうか。
■坂原・和真様:二度目のご参加、有り難うございますv 今回は『読心術者』だけ出てきませんでしたが、ダイス目が非常によかったことと、「接触しながらも防御」という感じのプレイングにより、今回能力を使用して頂きました。やはりこのシリーズで一番冷静にことを進めていく感があるのは、御三方の中で一番年長者の自覚も多少はあるのではと考えたのですが、実際は如何なものでしょう。

「夢」と「命」、そして「愛情」はわたしの全ての作品のテーマと言っても過言ではありません。今回は今までとは「裏の面」からそれを入れ込むことが出来て、本当にライター冥利に尽きます。本当にありがとうございます。とはいえ、これで「A.P.」の「活動」が終わったわけではありません。またネタが上がりましたら、ご参加なさらなくても、出来上がっていく(であろう)これからのノベルを拝見して頂けたら、と思います。

なにはともあれ、少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
これからも魂を込めて頑張って書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します<(_ _)>

それでは☆
2005/01/05 Makito Touko