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<東京怪談ノベル(シングル)>


雪花の記憶



 『瞳を開けて俺を見て。・・・いつもみたいに、微笑みかえして…?そして・・・』



 「んじゃな〜。」
 闇に没する世界。
 とても早いとは言えない帰宅時間に、桐生 暁は帰ってきた。
 一日つるんで遊びまわっていたヤツらとの夢の終わり。
 ヘラリと笑いながら、暁は手を振った。
 「またな、暁!」
 「おう!」
 銀色に光る鍵をさしこみ、扉を押し開ける。
 真っ暗な室内、冷たい空気、誰もいない・・孤独が支配する家。
 暁は後手で扉を閉めると同時に鍵を閉めた。
 この部屋と同じ無の表情で、暁はその場に立っていた。
 先ほどまでのヘラリとした笑いは消え失せ、ただ人形のように冷たく整った表情で部屋を見つめる。
 しかしそれはほんの刹那の出来事で、暁はすぐに風呂場へと向かった。
 服を脱ぐはずの場所を素通りし、そのままの格好で風呂場へと入る。
 慣れた手つきで闇を探り・・・シャワーをひねる・・。
 熱いのか冷たいのかも分からない水が空から降り注ぎ、暁の髪を、顔を、服を、身体を・・濡らして行く。
 段々と重くなって行く服が煩わしい。
 けれど、この重みを脱ぎ捨てる自信なんてなかった。
 暁は目の前にあるタイル張りの壁に助けを求めた。
 片腕をつき・・ふと見上げるそこ、窓から差し込む月明かりに照らされて光る銀色の四角いもの。
 タイル伝いに壁を探り、スイッチを入れる。
 その四角いものの上の、大きな丸い電気が点り、それがなんだか教えてくれる。
 ・・鏡だった。
 そこには濡れながらこちらを見つめている暁の瞳があった。
 「・・はは、ヒッデー顔。」
 暁はそう言うと、僅かに微笑んだ。
 力なく額をコツンと鏡につける。
 額から冷たい鏡の温度が伝わり、硬い感触も一緒に伝えてくれる。
 「俺・・・笑えてる?」
 水の音が響く風呂場で、暁の小さな呟きは直ぐに掻き消える。
 真っ暗な家の中、シャワーの音だけが響き、明かりは2つしかない。
 丸い電球に顔をオレンジに染め上げられ、月明かりに背を照らされる。
 暁は唇をギュっとかみ締めると、その場に崩れ落ちた。
 後から後から降ってくる雨は・・暁の瞳を濡らして行った・・・。



 あれは、今からそれほど遠くない過去の出来事だった。
 けれどもそれは確かに薄れ行く記憶の一つでもあった。
 あんなに強烈な事だったのに・・自己を守るべく、何かが働き、暁の記憶を淡くぼかす。
 まだ暁が純粋な子供だった時、何も知らない、ただの子供だった時の話だ。

 12歳の誕生日・・。
 今はもうやらない、誕生パーティー。
 ごく仲の良い友達と、その母親達によって盛大に催された暁の誕生パーティーでは、誰もが暁の12年前の誕生を心より祝ってくれた。
 「暁、誕生日おめでとう!これ、俺から〜!」
 そう言って、お誕生席に座る暁のもとに、1人の男の子が包装された大きなプレゼントを片手に走ってくる。
 「ありがとう。」
 「つっても、選んだのは俺だけどお金出したのは母さんなんだ〜!」
 「こらっ、そう言う事は言わないのっ!」
 遠くから、この男の子に良く似た顔の母親が眉根を寄せて男の子を叱る。
 「ごめんね〜暁君。まったく、こう言う席ではお金の話なんてしないのっ。」
 「は〜い。」
 クスクスと、小さく笑い合う少年達。
 「あき、俺からはこれ!気に入ると良いんだけど・・。」
 「ありがと〜!」
 「あき〜!誕生日おめでと〜!俺からはこれだよ〜!」
 「わぁ、ありがとう!」
 プレゼントを渡しに来てくれる男の子達に、満面の笑みでお礼を言う。
 それを遠くの方から数人の母親が見守っていてくれる。
 仕事で少し遅れると言った暁の父親の代わりに、パーティー開始から父親が到着するまでの間、子供達の様子を見てくれる母親達。
 彼女達も皆一様に笑顔で、今日の主人公を見つめている。
 和やかな雰囲気、温かな会話・・それとは反して、外は曇っていた。
 「暁君、お誕生日おめでとう。」
 母親のうちの1人がそう言い、華奢な暁の腰に手を回した。
 そして、抱き上げて・・頭を優しく撫ぜる。
 「うちの子と、これからもよろしくね?」
 「うん、友達だもん!」
 彼女は少しだけ顔をほころばせると、ギュっと腕に力を込めた。
 少しだけ苦しいような、嬉しいような・・そんな複雑な感情に、暁は思わず恥ずかしそうに微笑んだ。
 「それじゃぁ、ケーキを運ぶからね〜!」
 「は〜い!」
 母親達がホールのケーキをテーブルの上に運んでくる・・。
 その時、玄関の錠が落ちる音が部屋に乾いた音を立てた。
 少しの沈黙の後で、開く扉・・・。
 「いや、遅くなってしまって申し訳・・・」
 「お父さん!」
 暁が脱兎のごとく走り出し、父親の腰に飛びつく。
 「お帰りなさいっ!!」
 「暁っ、まったく・・皆さんが見ているだろう?」
 恥ずかしそうに照れ笑いを浮かべる父親に、母親達が小さく笑いあう。
 「また始まったよ〜!」
 1人の男の子がそう言い、笑いが伝染する。
 けれどそれは決して馬鹿にしたような笑いではなく、そう・・微笑ましいとでも言うような、温かな笑いだった。
 「いつになっても甘えん坊だなぁ。もう12歳になったんだろう?」
 そう言って、暁を腕に抱く。
 「うん!」
 暁は恥ずかしそうに頷くと、父親の首に抱きついた。
 クシャクシャと髪の毛を撫ぜる手が心地良い。
 「それでは私達はここで・・。」
 「え?まだおられてはどうです?」
 「いいえ、今にも雨が降り出しそうで・・・。」
 「あぁ、そうですね。それでは、今日はどうもありがとう御座いました。息子さん達は責任を持って・・」
 父親と母親達の会話・・。
 暁はすとりと床に足をつけると、冷やかし顔で笑う少年達の元へと戻った。
 「や〜い、パパっ子〜!」
 「・・うるっさいなぁ〜。」
 「いや〜でも、おじさんが帰って来た時の暁の顔!」
 「からかうなよ〜!」
 照れたように唇を尖らせていた暁だったが、次第に可笑しくなり、笑い出す。
 「それではまた・・。」
 母親達が玄関から出て行き、少しだけ部屋に空間が広がる。
 「それじゃぁ、電気を消そうか。」
 「うん!」
 丸いケーキに点る、1本の大きな蝋燭と小さな2本の蝋燭。
 電気を消して少しだけ薄暗くなった部屋に揺らめく3本の蝋燭は幻想的だった。
 流れる、旋律、暁の誕生を祝福する歌・・・。
 ふっと、一息で3本の蝋燭を消した。
 わーっと言う歓声の合間に、雨音が響いた。
 電気が点り、皆の笑顔が暁に注がれる。
 「それじゃぁケーキを切り分けるから。」
 父親はそう言うと、ケーキを持って台所へと姿を消した。
 「あ・・雨が降ってきた・・。」
 ふと外に目をやった誰かがそう言い、全員の視線が窓へと注がれた時・・台所から小さなうめき声がした。
 「お父さん!?」
 何事かと思い、走る暁。それを追う、子供達。
 「・・っつ・・・。」
 「お父さん大丈夫!?」
 「おじさん・・!?」
 「あぁ、大丈夫。ちょっと指を切っただけだよ。なんでもない。」
 そう言って、手をヒラヒラと振る。
 指先に垂れる赤い血が、蛍光灯の明かりを受けてキラキラと光る。
 血の香りが暁の心をくすぐる。その、赤い色が暁の思考を止まらせる。
 目の前が真っ赤に染まる。トロリと、黒い瞳が薄く閉じられて行く・・・。
 「・・あき・・?」
 様子のおかしい息子に、眉根を寄せながら父親が暁の顔を覗き込んだ時・・暁は目覚めた。
 『己の血に・・・!!』
 伸びた2本の牙が、父親の腕に襲い掛かる。
 渇きを癒すために、この血の定めに従い・・。
 「いっ・・・。」
 父親が小さく呻く。それでも、暁を乱暴に引き剥がす事はしなかった。
 「ば・・化け物っ!!」
 背後で誰かがそう叫んだ。
 子供達が狂ったように叫びだし、その場から駆け出して行く。
 開け放たれた扉からは、酷い湿気と雨の匂いが部屋中に広がり、親子を包み込む。
 暁はその小さな口で、コクリコクリと父親の血液を自分の中に取り入れた。
 父親はただ瞳を瞑り・・息子のされるがままに任せた。
 コクリ・・コクリ・・・。
 真っ黒だった瞳が、段々と色を失って行く。
 黒から琥珀へ、琥珀から・・・赤へ・・そして、紅へ・・・。
 「と・・・さん・・?」
 はっと気が付いた時、暁の口の中には鉄の匂いが広がっていた。口の端から零れ落ちる赤いものが、暁の服を染め上げる。
 「暁・・逃げるぞ。」
 「え?何で・・?父さん・・?」
 何が起きたのか分からず、キョトンとする暁の背後で、宙を切り裂くような悲鳴が上がった。
 先ほど暁を抱き上げてくれた、あの母親だ。
 その顔は恐怖に歪み、瞳にはある一種の感情が宿っていた。その背後からも、母親や・・父親、そして近所の人達までもが集まり、皆一様に鈍く光る瞳を暁に向けている。
 「け・・もの・・・。化け物っ!!!誰かあの子供を殺してっ!!」
 誰かがそう叫び、背後から人垣を掻き分けるようにして屈強な男が1人、大きなシャベル片手にやってきた。
 暁の友達の・・誰かのお父さんだった。
 いつも優しい瞳で暁の頭を撫ぜてくれていたのに、今はギラギラとした瞳でこちらに寄ってくる。
 これは・・殺意だ。そうか、殺されちゃうのかな・・・。
 自分自身を、暁は遠くで見つめていた。
 口の端からまた一筋、血が零れ落ちた。
 振り上げられる巨大な凶器・・・暁はそっと瞳を閉じた。
 ガツリと鈍い音が響き、暁に重く温かい感触が伝わる。
 けれど・・・痛くはない・・・。
 瞳を開いたそこ、暁を庇うようにして抱きしめる父の姿・・・。
 「父さん・・?」
 その呼びかけに答えるように、暁を抱く腕が強くなる。
 「この男も・・化け物よっ!化け物の子供の親なんですものっ!」
 「化け物っ!イヤっ!!殺されるわっ!」
 叫ぶ声はどこか遠い。振り下ろされる凶器は、父親の身体を傷つけて行く。
 「父さん・・・?父さん・・やめて・・。父さん、死んじゃうよ・・。やめて・・やめてっ・・!」
 届かない、懇願の声。確実に近づいてくる、死の足音。
 父親が最後の力を振り絞り、近くにあったナイフを男の方に投げた。それは弧を描いて男の足元に落ちた。
 一瞬だけ男の動きが止まり・・父親は暁を抱き上げると部屋の中へと走り出し、裏口から外へと出た。
 降り注ぐ雨の中、父親の背から流れる血はかき消される。
 追って来る人々の声が次第に遠くなり・・・ついには消え失せた。
 ここが一体何処なのか暁は知らなかった。来た事のない場所だった。
 父の呼吸が荒くなり、足をもつれさせて転倒する。
 それでも必死に息子だけはその衝撃から守ろうとして、身体をひねった・・・。
 彼にもう、立ち上がる力はなかった。
 そもそもここまで走ってこれたのが奇跡と言っても良いほどだった。とうに、身体の限界は来ていたはずだった。
 ぐったりとその場に力なく倒れこんだ父親のそばに、暁は這い寄った。
 何故だか感じる・・終わりの時に、こみ上げてくる感情が疎ましい。
 「父さん、これからどうするの・・?俺達、どうするの・・?」
 ただ、微笑んだだけの父。
 もう・・言葉が紡げないのを、知っていた。けれどそれを認めたくはなかった。
 認めれば・・認めてしまえば・・。
 『いなくなってしまう』
 それが辛かった。痛かった。いつの間にか無数についていた体の傷よりも、もっとずっと・・。
 微かに動く唇が、ただ息の音だけを暁に伝える。
 そして・・瞳が段々と色を失い・・・ゆっくりと・・とてもゆっくりと・・閉じられて行く・・・。
 「とう・・・さん・・・?」
 急に襲う、不安。それは確かな確信を持って、暁の胸に宿る。
 「父さん?」
 呼びかけても、もう2度と瞳を開いて暁を見てくれない事は分かっていた。
 何もかも理解していた。全てを理解した上で、それを否定したかった。例え、否定できないものだったとしても・・・。
 父親の、最期に言った言葉が、別れの言葉だったとしても・・・。

 『愛しているよ、暁。強く、前を向いて・・・。』

 “前を向いて”それは、振り向く事とは対の概念。
 もう一緒に歩んで行く事の叶わなくなってしまった、彼が贈る最後の言葉。
 しかし、それをどうして受け入れられようか・・・?
 「目ぇ開けて俺を見てよ父さん。俺・・母さんが言った通りにちゃんと今も笑ってる良い子でしょ?ねぇ、だから微笑みかえして…?いつもみたいに偉いなってッ」
 言って欲しい。
 優しく微笑んで、ギュっと抱きしめて、柔らかく頭を撫ぜて、偉いなと、穏やかに言って欲しい。
 その願いが叶えられることはないと知りながら、暁は何度も心の中で祈った。
 起きるはずのない奇跡を信じて・・・。
 もう動いてはくれない父の重い手を取り、頬に当てる。ほのかに残った温もりが、消え行く瞬間を肌で感じて・・・。
 暁は微笑んだ。口の端を上げ、しっかりと父の顔を見て、微笑んだ。
 瞳から溢れる涙は、きっと雨だ。だって、笑っているのに涙なんて・・流れるはずがないから。
 体温が消え、段々と雨にさらされて冷たくなる。瞳を閉じ、手を下ろした。
 ポロリと流れた涙が、父の胸を濡らす。しかしそれはすぐに雨と混じりあい、流れて行ってしまう。
 どこか遠くへ、暁の知らないどこか遠くへ・・・。
 「いたわっ!あの子供よっ!!」
 背後から水しぶきが上がる音と、発狂したように叫ぶ女性の声が真っ直ぐに暁を貫く。
 “逃げなくちゃ・・”
 そう思ったのはほんの一瞬だけだった。目の前で力なく倒れる父の姿を目にした瞬間に自衛本能は跡形もなく崩れ去った。
 確実に近づく足音に、暁は全てを委ねようと思った。
 父の、まだ柔らかな手を両手で握り、最後にしっかりと父の顔を目に焼き付ける。
 もし・・もしも願うが叶うなら、どうか父さんと一緒の場所に送ってほしい。
 手は絶対に放さないから、この繋がりを信じて、一緒の場所に・・・。
 大好きだから、愛してるから、一緒にいたい。
 幸せになりたいとか、そんな願いはしないから。どうか、一緒にいさせてください。ずっと、終わる事のない場所で、一緒に・・・。
 暁は微笑んだ。
 それは確かに心からの微笑だった。
 孤独と言う、この先に待つ絶望的な未来からの逃避が嬉しかったのではない。父と一緒にいれる事が嬉しかったのだ。
 例えこの世界でなくても。
 すっと瞳を閉じる。全てを闇の中に溶けさせて、冷たく降り注ぐ雨を感じて、弱まっていく雨の声を聞いて・・・。
 直ぐ真後ろに立つ気配に、ほんの刹那だけ恐怖が走る。
 けれどそれは、繋いだ手が打ち消してくれる。
 1人じゃないから、父さんと一緒だから・・・だから、怖くないよ。
 雨の音が止み、冷たいものが肩へと落ちる。
 それが何であるかは、暁には分からなかった。目の前の景色は真っ暗だった。
 ギュっと、父の手を握る。決して放さないと、心に誓って・・・。
 「・・ださ・・にやってるんです!?まだ子供じゃないですかっ!!」
 急に騒がしくなった背後に、暁はふっと瞳を開けた。
 チラチラと降る、雪の花。いつしか、雨は雪に変わり・・父の亡骸を濡らす。
 真っ白だった雪花は、父の身体に触れると赤く花開いた。それがいくつもいくつも父の上に降り注ぐ。
 ざっと、何かが後に立ちふさがる音がして、暁は顔を上げた。
 暁を庇うように、人々と対峙する一人の男。両手を広げ、白い息を吐き出しながら、暁を守る男。
 「しかしそれは化け物の・・。」
 「そんな理由で、子供を殺して良いはずがない!」
 「そこをどきなさい!」
 「嫌です、どきません!絶対に、ここを動きません!!」
 しばらくのいがみ合い。先に折れたのは向こうだった。
 「そのガキを、二度と俺らの前に連れてくんなよ!」
 去り際の捨て台詞。
 人々の、影すらも見えなくなるまで、男はじっとその格好で動かなかった。そして、全てが彼方に消え去った時・・。
 こちらに振り向き、膝を折り、暁をぎゅっとその胸に抱いた。
 黒い髪が、暁の額にへばりつき、紅の瞳からとめどなく雨が零れ落ちる。
 父と、背格好の似た男・・その温もりは、今ではもう冷たくなってしまった父の温もりに似ていた。
 ほら・・目を閉じれば、確かに抱きしめられている。
 “父さんに・・・。”
 暁は、すがりついた。目の前の人物に、瞳を閉じれば思い出す、亡き、父の温もりに・・・。
 


    瞳を閉じれば感じる 
    今はもういないあの人の温もり
    空から淡く降り注ぐ 
    真っ白な冷たい雪花
    凍てつく寒さが
    全ての現実を肯定する
    もう触れ合えない寂しさも
    もう一緒に分かち合えない未来も
    全てを冷たく包み込み
    そして・・・やがて溶け消える

    冷たい冬は
    いつか春へと変わる
    降り注ぐ雪は
    いつか温かな陽光へと変わる
    それまでのほんの刹那の間だけ
    あの人に良く似たこの人の腕の中で
    かつての思い出に浸る
    もう開かない瞳も
    もう呼びかけてはくれない唇も
    もう触れてはくれない掌も
    思い出の中では・・
    ほら、温かな温もりで・・・。

    『瞳を・・閉ざして・・』



     〈END〉