 |
黒い巨塔〜草間調査団（３）〜
200X年、台風に乗り突如出現した【黒い巨塔】。
その不審な建造物、いや…生き物なのか…を調査すべく、調査団として入った草間興信所の面々は、
動物の内臓とも思えるような塔の内部を探索しながら上へ、上へと進んで行った。
中ではひたすら階段が続き、いくつかのフロアが存在していて、
建物とも思える構造ではあるのだが…やはりどこか有機的な雰囲気だった。
慎重に調査を進めていった草間調査団だったのだが、突如として起こった”異変”により、それぞれは個々に分断されてしまう。
仕方なく、個別に進み再会や新たな出会いを繰り返した後…たどり着いた先。
真ん中を壁に遮られた大きなフロアの向こう側に、同じく調査に入っていたあやかし調査団の存在を知り合流を試みる。
しかし、彼らが合流するよりも先に…”それ”は接触をはじめたのだった。
”それ”…『塔』の意思である。少女の形を模した塔は、彼らに告げた。
”我は帰りたい我の世界へ 主らは我の旅を助ける者か
我を助ける者ならば我と共に 我に害を成す者ならば我から出て行け
我は帰りたい…我の世界へ…”
彼女の”言葉”を聞き、助ける道を選んだ者達…
最上階と思われるフロアへと案内される。そこで少女は静かに語り始めた。
昔、祖国に生じた大型台風が時限の歪みを発生させて自分たちが飲み込まれたのだと。
それ以来、台風に乗って色々な世界を移動する術を見つけたのだと。
しかし…どの世界の台風に乗っても祖国に帰ることは出来なかったと。
『塔』は思った。この世界の者達の力を借りて、祖国に戻る事は出来ないだろうかと。
”我を助ける者…我を祖国に帰してくれ”
『塔』は小さく呟き、一筋の涙を流した。
草間調査団、そしてあやかし調査団、彼らは果たして無事に『塔』を祖国へ送る事が出来るのだろうか…
異世界の住人から彼らが受けた『依頼』は今、始まった。
■
「わたくしは貴方の言葉を信じます…
貴方に害意が無いのならば、わたくし達も貴方が故郷に戻れるように全力を尽くしますよ」
武装と言えるエストラントスーツのヘルメットを外して言ったルゥリィ・ハウゼンのその一言は、
少女の流した涙に対する想いがこめられていた。もしかしたら全てが罠である可能性も無いとは言い切れない。
しかし、彼女…塔の話も、その涙も信じたいと思った。
「そうね…とりあえず今はそれしか私たちに道はないわけだし」
シュライン・エマも彼女の言葉に続いた。
調査団の面々は、”祖国に戻ることが出来ない原因”を分担して調査する事になり、思い思いの場所へと散って行く。
シュラインとルゥリィの二名はその場に残り、もう少し”少女”との接触調査に挑む事になった。
先ほどまでにぎやかに聞こえいてた声も、一緒にいた仲間の姿も見えず、広い空間には女性二人だけ。
これからどんなことが待ち受けているのかわからない中少しばかり不安ではあったのだが…
「まあ、貴女がいるから大丈夫ね」
シュラインは目の前にいるルゥリィを見て、ニコッと微笑んだ。
「そんなこと…わたくしにできる事であれば頑張ります」
「お互いに、ね？頑張りましょう」
二人は頷き合うと、その階の中心付近へ…”少女”の元へと足を進める。
”少女”は無表情のままでじっと二人を見つめたままで、自分の領域の中へと迎え入れた。
「あの…失礼ですが、貴方の…この塔の事はなんとお呼びすれば良いでしょう？」
『この世界に我を呼ぶ言葉は無い…だが先ほど我の事を名づけて行った者がいる…』
「誰かしら？あやかし調査団の方かしら…」
「そうかもしれませんね…あの、それでその方はなんと？」
『フガシ』
あっさりとはっきりと、”少女”は呟く。一瞬、目が点になり、顔を見合わせるシュラインとルゥリィ。
二人の頭の中で”フガシ”と言う響きのもので真っ先に思いつくものといえば”ふ菓子”つまり、”ふ”のお菓子なのだが。
「ありえるわ…あやかし荘の関係者ならありえるわ…」
「そ、そうですね…なんだか少し変な気もしますが、一応”フガシ”さんと言う事で…」
「それじゃあフガシさん。少し伺いたいのだけれど…故郷に帰れない原因とかに思い当たることは？」
『…何もわからぬ…』
「それでしたら、もしフガシさんが宜しければわたくしに少し調べさせていただけませんか？」
ルゥリィは先ほどから考えていた、エストラントを利用しての”塔”とのデータ交換に関して説明する。
塔全体の構造図を手に入れたり、今現在、塔の内部で何が起こっているのかを知る事が出来ればと思っての事だ。
”塔”は基本的に、自分では何も知る事もする事も出来ずにただ相手に全てを委ねるしかない…と、
ルゥリィの話に、ほとんど二つ返事と言うか、即答で返した。
「異世界の物質ですからうまくいくかどうかはわかりませんけれど、原因を調べてみます」
「大丈夫よきっと。貴方に任せるわ」
はい、とルゥリィはシュラインに笑みを浮かべて返すと、まず”塔”へのコンタクトを開始する。
彼女の作業を手伝うことも出来ず、ただ見守ることしか出来ないシュラインはとりあえず最上階の各部を見てまわることにする。
もしかしたら何か役に立つ発見でもあるかもしれないからだ。
最上階からはいくつかの方向に通路があり、階段もあり、どこかへと通じている。
他のメンバーはそこからあちこちに調査に散って行ったのだが、帰ってくるような様子は今のところは無い。
どこで何をしているのかはわからないが…
「あら？」
ふと、見てまわっていた通路のうちの一つ、少し奥の方で何かの気配を感じてシュラインは立ち止まる。
何かが光ったような、そして何か”生きている者”の息遣いが聞こえたような気がして、様子を見ようと近づいて行く。
「シュラインさん！わかりましたよ！」
「！」
が、その気配の元へ近づくよりも早く、ルゥリィの呼ぶ声が聞こえてシュラインはびくっと立ち止まり振り替える。
慌ててもう一度、気配の方へ目を向けてみたものの、そこには何の、誰の気配も無かった。
仕方なく、シュラインは先ほどいた場所へと戻る。
「原因がわかったの？」
「はっきりそうだとは言い切れませんが、この塔内の移動を司っている部位に異常が見られます」
「具体的にそれが何かわかる？」
「まだそこまでは…ただ、塔の自由がきかなくなったのとその異常が発生したのが同時期くらいみたいなんです」
「…あちこちの次元を渡り歩いたみたいだから…何か拾ってきてしまっているのかもしれないわね…」
シュラインは腕を組んで、ふむと考えながら目の前の相変わらず無表情の”少女”を見つめる。
何があるのか、どうなっているのか検討もつかないのだが…。
「まあ、それならとりあえずそこへ行ってみましょう。汚れがあるならお掃除しなきゃね」
■
ルゥリィの先導で、”その部屋”に入った瞬間、
シュラインは、薄汚れて張り巡らされた蜘蛛の巣を目にして少し顔をしかめる。
あながち”掃除”と言う事場は冗談でもなかったわね、と内心思いながら。
しかし、もう一方のルゥリィはその部屋で、よく本や映画にも出てくる西洋風の悪魔を見ていた。
縦横無尽に部屋の中を飛びまわっているその様子から、原因ははっきりこれだと確信する。
「シュラインさん、どうします？」
「そうね…とりあえずハタキでも持ってくれば良かったわね」
「…は、ハタキ…ですか？」
「見た感じ手で掃う事も出来そうだけど、ちょっと汚いかなって」
「…手でこれを掃うんですか？！」
驚きながら自分を見るルゥリィに、シュラインはきょとんとした顔を向ける。
お互いに顔を向け合ったその様子を見て、二人は『何かおかしい』事に気づいた。
「…ルゥリィ、聞きたいんだけれど貴女には何が見えているの？」
「私には西洋風の悪魔が飛び交っているように見えます…シュラインさんは？」
「部屋中に蜘蛛の巣が張っているように見えるわ。もちろん、悪魔の姿なんて少しも見えない」
要するに、二人とも同じものを見ているのだが、それぞれの目に映る姿は別のものと言うことになる。
目に入る前の段階で何かの物質が作用してそう見えているのか、あるいは脳に直接何か刺激を与えているのか…
「とりあえずコレがこの塔の移動を妨げているわけね？」
「おそらくそういうことになると思います…一種のウイルスのようなものではないかと…」
「なるほどね…それなら、早いところ取り除いてしまいましょう」
くれぐれも、塔自身は傷つけたりしないように…と、シュラインは一歩踏み出しふと足を止めた。
「シュラインさん？」
「…この物体…ウイルスもどこかの世界にいたのよね…？元いた場所に帰す事は出来ないかしら」
「えっ…？ああ、そうですね…確かに…」
「とりあえず相手が攻撃して来れば応戦するけど、そうじゃない場合は一箇所に集めてみるとかでどうかしら？
もしかしたら、このウイルス達もどこかの世界の住人で帰れなくなってしまったのかもしれないし、ね」
「わかりました」
二人は微笑み合い相談を終えると、それぞれ左右に別れて作業に取り掛かる。
”蜘蛛の巣”は、シュラインは羽織っていた上着を腕に巻いて直接肌に触れないように取り掃っていく。
意外とそれは脆くて、普通の蜘蛛の巣と対して変わらない手ごたえだった。
一方、ルゥリィ。
簡単に捕獲出来るのならばと思い作業を開始してみるも、シュラインと違ってこちらはどうやら一筋縄ではいかないようで、
明らかに敵対心をむき出しにしてルゥリィへと襲い掛かってくる。
仕方なく、ルゥリィは『Ｄ因子』の力をエストラントを介し発動させて、格闘戦へと突入する。
それぞれの”悪魔”へ接近し、避雷針を打ち込んでいき、高圧電流を流し込んでいく。
自分とは対照的に静かに作業を続けているシュラインを横目で見て、ルゥリィはふとある事に気づく。
「もしかして…悪性のものが見えているの…？」
視線をシュラインに向けて、そう呟いたとき、一体のウイルスが彼女へと飛びかかる。
慌てて応戦しようと構えるが一瞬遅く、攻撃された時への衝撃に備えて身構えた…その時、
キンと高い音が響いて、西洋の悪魔の一体が地面に落下する。
その身体には、ナイフが突き刺さっている。
シュラインのものでも、自分のものでもない武器…それを投じた者は、部屋の入り口に立っていた。
「あなたは？！」
「話は後だろ。どうやらかなりの数の敵がいるみたいだからな」
「味方…なの？」
「まあお前たちの目的は知らんが、敵は共通と言うことだけだ」
すらっと長身でどこか冷ややかな雰囲気のある男は、そう言いながら部屋の中へと入って来る。
シュラインも第三の人物の登場に気づき、小走りで走り寄って来た。
「あんた確か草間ンところの事務員だな」
「武彦さんを知っているの？私の記憶には無いけれど」
「一、二回手伝っただけだしな…あんたの事も帰り際に見たくらいだ…ま、そんな話してる場合じゃないだろう」
男はすいっとシュラインとルゥリィの前に出ると、提げていた刀を抜き放ち、構える。
その動きからみても、戦い慣れた雰囲気が伝わってきた。
「俺は俺で目的があるもんでね。勝手にやらせてもらうぞ」
「ちょっ…待って！危害を加えるのは…」
「知っている」
かなり淡々とした口調で言い放ち、男は刀を手に駆け出す。
シュラインは咄嗟に、ルゥリィへと目を向けて無言で「どう思う？」と問いかける。
「とりあえず…こちらに敵意はないみたいですから…」
「それはそうだけれど…」
「シュラインさん、わたくしが思うに…見えているものの違いがわかった気がします」
「違い？」
「多分、シュラインさんの目に見えているのは良性のもので、わたくしが見ているのは悪性のもの…
そしてあの男性も、わたくしと同じかどうかはわかりませんけれど…」
「悪性のものを見てるってわけね？」
わかったわ、とシュラインは呟いて再びジャケットを腕にまきつける。
二人が悪性のウイルスを退治している間、自分は良性のものを収集しておけばいいと言う事だ。
「それじゃあ一気に片をつけてしまいましょうか…気をつけて」
「シュラインさんも」
二人は頷き会い、再び”蜘蛛の巣”と”悪魔”へと向かっていく。
一人加わった三人での、ウイルスとの戦いはそれから数分間ほどで片がついたのだった。
※
「私はシュライン・エマ。貴方の名前、教えていただけるかしら？」
「上霧 心（かみきり しん）だ…」
「心さんですね。わたくしはルゥリィ・ハウゼンと申します」
全て落ち着いたその部屋で、改めて互いの紹介をし合う。
相手の素性がどういうものなのかは互いにもわからないままであるが、
『塔』を元の世界へ帰すという点での目的は一致していると言う事で、とりあえず協力関係を結ぶ。
とりあえず見られた異常は改善したものの、まだ塔を元の世界に戻せたわけではない。
「他にも同じような異常のある場所があるかもしれませんから探してみましょうか」
「そうですね。ではもう一度スキャンをしてみます」
「お願いね？…そういえば、あやかし荘の人達はどうなったのかしら？」
「様子を見て来よう」
心が静かに言い、入り口へと向かう。
”我は、もうすぐ帰る”
『？！』
その目の前に、”少女”が突然姿を見せて、心は驚いて一歩後退する。
シュラインとルゥリィも、はっと顔を上げて”少女”へと視線を向けた。
「帰る…帰るって…帰れるんですか？！」
”力も得ることができた…ありがとう…ありがとう…”
「きゃっ！？じ、地面が動いて…？！」
「危ない…っ！」
「捕まれ」
”少女”の、”ありがとう”と言う言葉が木霊する部屋の床が、まるでエスカレーターのように移動し始める。
上下左右に、どう動いているのかよくわからない動きで、ただ目に見える風景が変わっていく事と頬にあたる風の動きで、
移動しているであろう事だけは推察できる。
シュラインとルゥリィはバランスを崩して倒れるのを防ぐ為に、心が差し出した腕に捕まった。
よほど平衡感覚に優れているのか、まったく動く事なく涼しげな顔で心は立っている。
五分、いや、三分もそんな状態が続いただろうか。
薄暗かった視界に、明るく淡い光が差し込んできたかと思うと、目の前が突然真っ白になる。
目に鈍く刺さるような痛みを感じて、両目を閉じたと同時に…ぺっと吐き出されるように三人の体は『塔』の外へと投げ出された。
「イタタタタ…もう…何なの突然っ…」
「どうやら、表に出してくれたみたいですが…もっと優しくして欲しかったですね…」
「―――見ろ」
『？』
少しぶつけた腰や膝を抑えながら苦笑いをしていたシュラインとルゥリィに、心が声をかける。
言われて、周りを見てみると、他にも自分たちと同じように外に放り出された者達の姿がチラホラと見えた。
あやかし荘の調査団の顔ぶれもそこに見える。
”我は、世界に帰る”
「フガシさん…！大丈夫なんですか？！」
”我の感謝の印…”
不意にそれぞれの目の前に”少女”が姿を見せて、何かを差し出す。
両手で、あるいは片手でを同じようにして差し出すと…手の平の上に、ゴルフボールくらいの大きさの黒い球体が載せられた。
冷たいようで暖かく、硬いようで軟らかい印象を受ける不思議な感触の球体は、まるで塔そのもので。
「お礼と言うことでしょうか…？」
「…そのようね…そ、それよりフガシさん！私たち、あなたの体の中にまだ退治してないウイルスがあるんだけど…」
”大丈夫…彼等に敵意は無い…彼等は世界に帰す”
「それってあのシュラインさんが集めていたものの事ですか？」
「ええ。気になっていたものだから」
”ありがとう…ありがとう…我は帰る、我の世界へ…”
この世界にどうやって出現したのか見ていなかったから、具体的にどうやって移動しているのだろう…
そんな事を漠然と思っていたルゥリィは、目の前で塔が移動する瞬間を見る事が出来て少し感激する。
ロケットのように飛び立つのか、それとも風に乗って舞い上がるのかと言うその場にいる凡その者の予想を裏切って、
塔は一瞬で、彼等が瞬きをしている間に………掻き消えていた。
まるではじめからそこには何もなかったかのように、静かな空間が広がる。
立ち入り禁止区域の外側で遠巻きに見守っていた者達の歓声だけが、塔から出てきた者達の耳に聞こえてきていた。
その声の中に、あやかし調査団の盛り上がっている声が聞こえる。
そちらに目を向けると、どこかへ去ろうとする姿と、その後を追いかけていく女性の姿が目に入る。
どうやら置いて行かれたらしいその様子を見て、シュライン達は微笑ましげに笑みを浮かべたのだった。
■
「…結局、詳しいことはわからず仕舞いって事か…ま、仕方ない。
そのうちどっかの情報機関が非公式に調査結果でも配布してくるだろうし、それを待つとするか」
「つまらなさそうね？武彦さん」
「そうでもないさ。むしろつまらないのはルゥリィの方じゃないのか？」
「え？ええ…そうですね…。彼女の事や彼女のいる世界の事をもう少し知りたかったと思っているだけです」
「確かにそのあたりは私も気になるわね…せめて無事に戻れたかどうか知る事が出来れば良いのだけれど」
解決後の草間興信所には、今回の件に参加した者が立ち寄っていた。
シュラインはにこにこと微笑みながら人数分のコーヒーを煎れて運んでくる。
心はソファに静かに座ったままで、手の平に載せたあの『球体』をじっと見つめていた。
「その石、何か力があるんでしょうか？」
「…さあな」
「わたくし、時間が出来ましたら少し調べてみようと思っております。なにかわかりましたら心さんにもご連絡しますね」
「ああ…頼む」
塔の為に力を尽くした者だけが受け取ることができたらしい塔のカケラ。
ただの感謝の印としての石なのだろうが、もし何か力があるのなら…調べてみない手は無い。
「ま、あやかし荘の連中も今回は頑張ったみたいだし…とりあえず、お疲れさんってところだな」
椅子から立ち上がり、窓の外を見ながら武彦はポケットからタバコを取り出す。
「武彦さん、コーヒーの前にタバコは駄目って言ったはずよ？」
「わ、わかってるって…そう言うなよ」
しかし武彦が火をつけようとしたタバコをシュラインが摘んで奪い取る。
その様子を見ていた、心はほんの僅かに小さな笑みを浮かべた。
「心さん、どうしました？」
「いや…草間は女の尻に敷かれるような奴なんだな」
「なっ？！ち、違うぞ上霧っ！？俺は決してそんなことはっ…！」
「そ、そうよ！何言ってるのかしら…！」
「まあまあ、いいじゃないですか。シュラインさんの入れてくれたコーヒー飲みましょうよ」
「る、ルゥリィちゃん…？なにかしらその楽しそうな微笑みは…？」
「えっ？なんでもないですよ？気のせいです」
「……珈琲か…旨いな」
街の中では、『黒い塔』に関しての事後調査やその間に通行止めにされていた道の再開作業や、
にぎやかに色々と進められている中、草間興信所ではまた違った話題でにぎやかに盛り上がっていたのだった。
■ＥＮＤ■
□■■■■■■□■■■■■■■■■■■■■■■■■■□
■ 登場人物（この物語に登場した人物の一覧） ■
□■■■■■■□■■■■■■■■■■■■■■■■■■□
【0086／シュライン・エマ／女性／26歳／翻訳家・幽霊作家＋草間興信所事務員】
【1425／ルゥリィ・ハウゼン／女性／20歳／大学生・『Ｄ因子』保有者】
【4925／上霧・心（かみぎり・しん）／男性／24歳／刀匠】
□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□
■ ライター通信 ■
□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□
こんにちわ。この度は「黒い巨塔〜草間調査団３〜」に参加いただきありがとうございました。
２からかなりの時間が空いてしまいましたが、今回で完結となりました。
前回までと今回、参加してくださったシュライン様、ルゥリィ様、ありがとうございました。
そして、今回新しく参加して、事件解決に協力してくださった上霧様、ありがとうございました。
最後に手に入りました黒い塔のカケラはお礼の印と言うことでアイテムとして付けさせていただいております。
現時点ではただの石ですが、アイテムを生かせるようなエピソードを今後展開できれば…と思っております。
この度は本当にご参加ありがとうございました。
また宜しければ、どこかでお会いできるのを楽しみにしております…。
：：：：：安曇あずみ：：：：：
※誤字脱字の無いよう細心の注意をしておりますが、もしありましたら申し訳ありません。
※ご意見・ご感想等お待ちしております。<(_ _)>
|
|
 |
