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【ロスト・キングダム】土蜘蛛ノ巻
夜の住宅街である。
東京のまっただ中でさえ、人々が眠りにつく時間にあっては、そこを支配するのは闇でしかないのだ。
そのことを今、誰よりも実感しているのは、手をとりあって駆ける二人の人影に違いない。
かれらは、誰もいない夜の公園に逃げ込む。
そう……かれらは追われている。
「お……お父さん」
若い娘の声が、あえいだ。
「あ――ああ……」
初老の男が、そのおもてに絶望をにじませて、天を仰いだ。
月が雲に隠されてゆき……夜風が樹々をざわめかせる。そしてかれらは、その声を聞いた。
「おーーーーーーい」
「おーーーーーーい」
「おーーーーーーい」
なにかが、黒い人型の影の姿をとって、夜空から滑空してくる。それがまっすぐに、逃亡者たちを狙いさだめて――
「……!」
娘はそこに立ちはだかった、ひとりの青年の姿を見る。
ジョギングの途中だったのか、ジャージ姿にタオルを首に巻いた、若い栗色の髪の男だ。
「大丈夫?」
「え、ええ……」
「東京も……案外、物騒なもんだね」
彼の背後に、ぶわり、と青白い炎のようなものがたちのぼり、それは鎧武者の姿を取った。
*
「それで」
「ふたりは……須藤寛治さんと娘さんの美佳さん。追われていて、つかまったら殺されるかもしれないって。とりあえず、今はあやかし荘の、俺の部屋に匿ってるんスけど」
「そんなことはいい。ええと……村雲?」
「村雲翔馬ッス」
「……聞きたいのはなんだってウチに電話をしてきたかってことだ」
「ええと、お隣の……サンシタさんに聞いたら、怪奇事件が起こったときはまず草間興信所に電話するのが東京の常識だって」
「…………」
■父娘を護れ
「くぉら、三下ーーーー!!」
扉を蹴破らんばかりにして部屋に乱入してきたのは、桐藤隼だった。
「わっ、桐藤サン!?」
「桐藤サンじゃねー! 事件があったらまず110番だ。警視庁をバカにするなよー!?」
「あ、桐藤さんは刑事さんだったんスね、そういえば」
翔馬が手を打った。
「で、でも、桐藤さん……事件といっても、まだ実際には何も起こってないですしぃ……」
「そうなのか。……ふむ。そうなると、たしかにちょっと動きづらいわけだが。ふん、たまにはいいこと言うな」
翔馬、三下と同じく、あやかし荘の住人である隼はずかずかと翔馬の部屋にあがりこんでから、むう、と考え込んだ。
「……そうだ、警視庁の先輩から聞いたことがある。こういう特殊な案件を処理する秘密機関が宮内庁の内部にあると」
「あ、知ってますよ。『調伏二係』っていうんです。僕、名刺持ってます」
「よーし、三下はそこに連絡してみろ。さて、と――」
隼は、部屋のすみで手を取り合うようにしている父娘に向き直った。
「須藤さんですね。だいたい事情は把握しています。自分は管轄ではありませんが、『月刊アトラス』は愛読しているもので」
「…………」
父娘の表情は硬い。
「まず、あなたがたを狙っている連中というのは――」
そこまで言いかけたとき、ふいに、天井板の一部がガタン、と音を立ててはずれ、ひらりと人影が舞い降りてきたので、場は騒然となった。
「ぬおっ!?」
「ひっ」
「出たぁあ」
「――スサノオ、ふたりを護れッ!」
『承知!』
ごう、と青白い炎のような霊気が渦巻く。
だが。
「……あ。城田さん?」
「やあ。草間さんに言われて、迎えにきたよ」
天井から降ってきたのは、コートに身を包んだ、壮年の男であった。城田京一である。
「ちゃんと玄関から来てくださいよぉ、第一、土足だし!」
「ええと、きみが翔馬くんかな。今回、お手伝いさせていただくことになった城田だ。よろしく」
「はあ……」
『翔馬殿、こちらの御仁は』
「味方みたいだ」
『しかし……かなりな殺気を帯びているでござるよ。幾多の怨念もひきずっているでござる』
「でもまあ、それとこれとは」
囁きかわす翔馬とスサノオの前に、京一はアクアマリンの瞳をしばたかせた。
「……彼は誰と話してるの?」
「え!」
「スサノオさんも見えないの? 城田さんたら、本当に霊音痴というか……ある意味しあわせね」
シュライン・エマが苦笑まじりに言った。
「いや面目ない。わたしとしては支障はないのだけどねえ。家内は多少なら視えるみたいで、このまえもさ――」
「ちょっと待って」
シュラインは耳聡く、京一の言葉を聞き咎めて、遮った。
「城田さんって結婚してたの」
「あれ、言ってなかった? わりと最近なんだけどね」
「……おめでとう、ってストレートに言っても構わない種類の結婚?」
「……それ、どういう意味かよくわからないんだけど」
などという会話を、ふたりがかわしているのは、ふかふかのソファーの上。
そして翔馬と隼、あやかし荘の二人組は――
「おおおおおお、見ろ! この壁の絵はモネだ! レプリカじゃないぞ! それにあの天井のシャンデリアを見ろよ!!」
「き、桐藤さん、お風呂見ましたか! 風呂場だけで俺の部屋くらいありました! か、感動した!!」
などとわめきちらしながら、部屋から部屋へと駆けずり回っているのだった。
「みなさん」
ドアが開いて、あらわれたのは、モーリス・ラジアルの姿だ。いかにも場慣れした態度だった。
「お茶がを入れます。あちらの部屋で、作戦会議といきましょう」
そこは、都内某所、ある高級ホテルのワンフロアである。
限られたVIPだけが、高額の宿泊料とひきかえに泊ることのできるスイートルームのみで構成されたこのフロア全体が、本日は貸切られているのだった。
そしてモーリスが一同を案内した部屋では、その貸し切りを行った当の人物であるところのセレスティ・カーニンガムが一同を待ち受けていた。
「よく貸し切れたもんですな!」
「先約の方は、私たちのほうでお部屋代をお持ちして、別のホテルに移っていただいたのですよ」
隼が感嘆を漏らすのへ、セレスティはこともなげに応えた。
「……! そ、それでは――」
いったいいくら積めばこんなことができるのか。あやかし荘でつましい生活をおくる小市民・桐藤隼には想像もできないことであった。
「このフロアへの人の出入りは制限してもらっています。それと……各部屋に、音を反射させる板のようなものを設置しました」
全員が席につくのを待って、セレスティは話し出した。
「これがそうです」
モーリスが、その反射板を披露した。
「外からの音の侵入を防ぎます。かれらが……『声』によって、なんらかの合図のようなものを送っていることはあきらかですからね」
「あー、それと、さっき、三下になんとか二係ってところに応援頼むように言っておいたぞ」
隼が言った。三下はあやかし荘に残してきたが、彼はたしかにどこかへ電話をかけていた。
(八島さんは席外しで話せませんでしたけど、伝言頼んどきましたし、ホテルのほうに応援に行ってもらいますから)
三下の言葉を思い出す。
「当座はここに匿うとしても……、いつまでもそうしているわけにはいかないでしょ」
シュラインが思案顔で皆を見回す。
「そうですね。そのあたりは、ご当人の希望もありますし」
セレスティは頷くのだった。
■夜更けのルームサーヴィス
「ある《トケコミ》の一家に、頼るつもりだったんです」
須藤美佳は、ふるえる声で言った。
スイートルームの一室である。父娘は並んでソファーに腰掛け、取り囲むように面々が坐る。温かな紅茶が、モーリスによって、父娘にも提供された。
「私たちのように《ツナギ》を行っていない、山とは完全に袂を分かっていた人たちに、助けてもらおうとしたんです」
「拒まれたのですか」
セレスティの問いかけに頷く娘の横顔には披露と苦悩がにじみでている。
「でも仕方ないんです。あのひとたちにも迷惑がかかってしまうから。でも、今までなら助けてくれたはずの人たちも、過敏になってしまっていて……。ここ数年、日に日に山のほうは動きが活発になってきているし……《トリカエ》や《アズケ》の数もどんどん増えていて、私たちのところだけじゃ、さばききれないくらいだったんです」
「あなたたちのような役割をしている人たちは、他にもたくさんいるのですか」
「ええ。はっきりした数は、私たちにもわかりませんけれど。明治か大正の頃に、かなりの家が山を降りたと聞いています。最近になって《トケコミ》になった人もいますし……もちろん、みんなが《ツナギ》をしてるわけじゃないです。でも《トリカエ》の世話をしていたのは、私たちだけじゃありません」
「なんらかの契約をしているのですか」
「契約というか……、かれらからわかれた血筋としての《トケコミ》のうち、里で暮らしながら、山のために働くことを《ツナギ》というんです。そうすることで、里に降りてからも、その《トケコミ》は、山に護ってもらったりできるんです」
「取り替える子どもになにか条件はあるのですか」
モーリスが訊いた。
「いいえ、健康であれば、特には。どのみち、《ツチグモ》にするのが無理な子はかえされますから。反対に、山の子でも里になじみすぎたり、力のない子は山に戻れません」
「このあいだ奥多摩に行った子がそうだったわ」
シュラインが以前の依頼を思い出して言った。
「ともかく、あなたたちはその《ツナギ》のために、今までずっと、子どもの取り替えを行ってきた、と、そういうことなのですね。そして、それに背いたので、今は追われている、と」
モーリスの瞳に思索の色が宿った。
「シュラインさん。ちょっと」
庭師は、シュラインを部屋の隅へと呼び出し、こそこそと低い声でなにかを話した。
「わかりました。ひとまずは、ここでゆっくり休んでください。モーリスが、《檻》で部屋を護りますし、頼りになるみなさんもいらっしゃいますからね」
セレスティは、安心させるように、父娘に微笑むのだった。
そして、ゆっくりと夜が更けていった。
「城田さんも、雑司ヶ谷の事件、かかわったんでしょ」
アトラス愛読者の隼は、事件に興味津々の様子であった。むろん記事中では匿名だったけれども、件の事件にかかわったひとりが城田京一だということを、どこかで聞き及んだらしい。
「んー、まあね」
「じゃあ、敵さんのこともよくわかってるわけだ」
奥の部屋でやすむ父娘を守るために、かれらはリビングに陣取っている。交替で、護衛につく手筈だった。
「そんなにはっきりと連中を見たわけじゃないから。生身の連中だといいが、そうも言い切れないようだしねぇ。骨が折れそうだ」
「くそー、こんなことなら拳銃持っとくんだった」
「え、持ってないの?」
「城田さん。刑事だからって拳銃をつねを携帯してるってわけじゃないんですよ」
隼が苦笑した。刑事とはとかく誤解を受けやすい職業である。目の前の男も刑事ドラマの知識でそんな反応を示したのだと彼は思ったが、そうではなかったようだ。
「貸そうか? 二挺持ってるから」
「え」
なにげなく、懐から銃を取り出してみせる京一。
「本当はアレ持ってきたかったんだけどね。わたし、最近、あるゲームに凝ってるんだよ。PK狩りにハマっちゃってね」
「っていうか、城田さん、これって銃刀法――」
「しっ」
隼の言葉を、京一を制した。
「誰か来た」
貸そうか、などと言っていたくせに、さっと銃を手に取ったのは習性か。
「ルームサーヴィスです」
扉の向こうからの声に、顔を見合わせるふたり。
「失礼します」
返事も待たずにドアが開き、入ってきたのは、たしかに、ワゴンを押したホテルマンだったが。
「待て」
京一が銃を構えた。
「桐藤くん、身体検査を」
「わ、わかった」
医師だと聞いていたのに、この場慣れした態度はどうだ、と、首を傾げながら、隼がホテルマンに近付く。にっ、と、まだ若い青年と思しきルームサーヴィスの、口元が不敵に微笑んだのを、隼は見た。そして――
「ぬお!」
ホテルマンの革靴が、すんでのところで隼の顎の先を通過する。
「こいつ!」
そこはそれ、隼とて現職の刑事である。すぐさま体勢をたてなおして、男にタックルをかける。
相手はぶつかられて、よろけながらも――、どこからか取り出した笛のようなものを口にあてた。
(ィィィィィーーーーーーンンン)
鋭く、夜を切り裂く、甲高い音!
しかし。
(イイィィンンン)
(ィインン)
(ンンン)
音はでたらめに反響する。男の表情がはっと変わった。
セレスティが設置させた反射板の効力のようだ。
思惑がはずれたのか、舌打ちして、さっと飛び退く。
「逃がすか!」
隼が追った。そのあとに、京一がつづく。
ホテルの廊下を駆けてゆく背中に向けて、彼は発砲した。男はすこしよろけたようだが、走るスピードは変わらない。
「あたったはずだが……防弾チョッキか?」
「とにかく、みんなを――」
言いかけて、隼はぎょっと目を見開く。銃のかわりに、京一が思わぬものを取り出したからである。隼は、映画の中でしか、見たことがないものだった。
ピンを口に加えて引き抜き、アンダースローで廊下の、厚い絨毯の上を転がす。
「伏せて」
「嘘だろぉおおおお!」
閃光と爆音が、ホテルを揺るがした。
■襲撃者たち
「何なの!?」
シュラインとモーリスが飛び出してきた。
「し、城田さんが、手榴弾……」
「こんなところで!?」
あきれたように言うシュラインへ、当の京一は、
「やりすぎだとは思わない」
と言い返すと、きっ、とアクアマリンの瞳を廊下の先へと向けた。
ゆっくりと煙が晴れてゆく。さあ……っ、と、焦げ臭い風が――爆発で、壁の一部が崩れたらしく、吹き込んでくる。そして。
「なにがあったんスか!?」
遅れて駆け付けてくる翔馬。ゆらり、とその傍に控えたスサノオが、そして油断なく銃を構えたままの京一が、
「来る」
『翔馬殿!』
と同時に警告を発した。
「おーーーーーーい」
「おーーーーーーい」
「おーーーーーーい」
黒い人影が、弾丸のように飛び出してきた。
銃声。そして、剣をふりかぶって、突進してゆくスサノオの姿。
「シュラインさん!」
不可視の檻を展開させながら、モーリスが叫んだ。シュラインは頷くと、大きく、息を吸い込み――
「おーーーーーーい」
と、呼ばわった。
「声帯模写か!」
「同じ声ならば、あるいは」
「おーーーーーーい」
「おーーーーーーい」
「おーーーーーーい」
かれらは、人影の一部が、戸惑ったように動きを止めるのを見た。
「効いてる! やつら、混乱してるぞ!」
再び、例の鳥の声のような、笛のような音が鳴り響く。それが合図であったかのように、影たちはもときた方向へと退いてゆく。
「逃げたか」
「今日のところは捨ておきましょう。城田さんもよろしいですか」
モーリスの言葉に、京一は肩をすくめた。
「PK狩りはゲームでやるよ。今日は、人を護るためにきたのだからね」
*
「須藤さんには新しいホテルに移っていただかないといけませんね」
最後に現場にあらわれたセレスティが言ったのは、そんな一言だった。
「ここはひとまず……事故ということで。なるべくあとあと、風評被害などでこちらの営業に支障をきたさないような理由がいいのですが」
「テロなどはどうですか」
「そうですねえ。細部はモーリスに任せます。適当に手配しておいてください」
「かしこまりました」
「ちょっと待てーーー! 揉み消すつもりか! こんな大事件をか!? 国家権力に対する冒涜だぞーーーっ!!」
主従に食ってかかろうとする刑事の肩を、京一が叩いた。
「まあまあ、あんまり事を荒立てないのがみんなのためだから」
「爆破した張本人が言うなァーーーーッ!!」
「ところで、村雲くん?」
騒ぎをよそに、シュラインが翔馬に訊ねた。
「村雲くんの実家って、東北のほうの、“隠れ里”だって聞いたけど」
「あ、そうなんスよ。詳しくは秘密なんですけど」
「それよ。須藤さんたちを匿ってあげたり、できないかしら」
「あ、そうか。うーん。そうッスねェー」
翔馬は腕を組んで、考え込んだ。
『翔馬殿、いっそそのほうがいいでござるよ』
「そうは言うけど……。じぃちゃんがいいっていうなら……、たぶん、事情が事情だから、大丈夫だとは思うんスけど……」
「なにか問題があるの」
『翔馬殿は、御館様に頭が上がらないからでござる。せっかく東京で羽を伸ばしているのに、御館様にお伺いを立てたくないのでござろう』
「こら、余計なことを言うんじゃない!」
「……村雲くん。そもそも、あなたがこの次期に上京してきたのって……もしかして、今回のこととなにか関係がある……?」
翔馬は、一瞬、きょとんとシュラインを見つめ返したが、すぐに、ふっ、と表情をゆるめた。
「さすがだな。シュラインさん。お隣の三下さんが言ってました。シュラインさんは興信所のスゴ腕事務員で、むしろ所長よりもずっと探偵らしい、って」
「それって、つまり」
「たしかに、じぃちゃんは、なにかを予測していたんだと思います。東京でなにかが起こりそうだ、って。……わかりました。おふたりは、なんとか、村に連れていけないか、じぃちゃんに話つけるようにしてみます」
一方。
「例のホテルマン、間違いなくここの社員だったらしいぞ」
隼が、どこからかそんな情報を仕入れてきていた。
「俺たちが来るより前に、もとからここにいたってことだ」
「それは先回りされた、ということではないのですね」
モーリスが念を押すように言った。
「奴さんが入社したのが何年も前だからな」
「つまり、こういうことですか。私たちがこのホテルに来たのを知って、このホテルにいた関係者を動かした、と」
「やれやれ」
京一が苦笑する。
「やつらの筋のものが、東京中にいるってことかい。それじゃウチの病院にもいるかもだ」
「なんてこった。警視庁にはいないだろうな……」
「それが《トケコミ》というものです」
声に、一同は振り返った。
騒ぎに起き出してきたらしい、須藤美佳だった。
「風羅族はどこにでもいます」
「何です。風……?」
「山に棲むもの――風羅(フウラ)の血統は、ひそかに、里にもまじって、ふだんはじっと息をひそめているんです。でも、普通は、ただそうやって、誰にもその存在を知られることなく、生をまっとうしてゆくものなんです。こんなふうに……突然、牙を剥くなんて。山と里は……共存してきたはずだったのに……」
不穏な空気が、場を包んだ。
それは想像以上に、かれらの《敵》は、東京に近いところにいるという事実が、いやおうなく突き付けられた、瞬間だった。
(土蜘蛛ノ巻)
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【0086/シュライン・エマ/女/26歳/翻訳家&幽霊作家+時々草間興信所でバイト】
【1883/セレスティ・カーニンガム/男/725歳/財閥総帥・占い師・水霊使い】
【2318/モーリス・ラジアル/男/527歳/ガードナー・医師・調和者】
【2585/城田・京一/男/44歳/医師】
【4836/桐藤・隼/男/31歳/警視庁捜査一課の刑事】
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■ ライター通信 ■
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お待たせいたしました。
『【ロスト・キングダム】土蜘蛛ノ巻』をお届けします。
今回は、てっきり、あやかし荘攻防戦のつもりだったんですけど某様のプレイングによりあっさり転換。まさかこうなるとは……。
>シュライン・エマさま
プレイングが噛み合って、成就したモノマネ作戦大成功です。そしてさまざまな慧眼にまたもやライターびびり気味。
>セレスティ・カーニンガムさま
おかげさまで高級ホテルを舞台に、快適な防衛作戦の一夜となりました(笑)。修理費とか、証拠隠滅の費用とか、ちょっとだけ予想外のコストもかかってるみたいです(笑)。
>モーリス・ラジアルさま
セレスティさまと一緒だと、つい、執事モードの控え目な感じになってしまうのですが、今回もはしばしではひそかに陰謀家です。反響板も効果アリだった模様です。
>城田・京一さま
ご結婚されて、すこし落ち着かれるなどということはないのでしょうか(笑)。事後処理はリンスター財閥がさくっと証拠隠滅していますので、ご心配なく。
>桐藤・隼さま
よくよく考えると、桐藤さまがこのメンバーの中ではもっとも常識人でいらっしゃるであろうと。そんなわけで、いろいろエキサイティングな体験をしていただくことに。
それでは、機会がありましたら、今後ともおつきあいいただければさいわいです。
ご参加ありがとうございました。
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