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象形文字の呪い
ドタドタドタと階段を駆け上がる足音がしていた。
必要なのか、必要でないのか解らない、書類にまみれた事務机に突っ伏して眠ろうとしていた草間は、軽く瞳を細めた。
――何か嫌な感じだな。そんなことを思いつつ、慌てて頭を振ると、無理矢理瞳を閉じた。
グァシャン
明らかに何かがひしゃげた音を響かせながら、外と繋がる唯一の扉が開いた。
「……」
扉を開いて現れたのは見知らぬ男。その男はしばらく扉を見つめながら、意味不明な笑いを浮かべた。
が、慌てて室内を見回した。
男にはその部屋の様子が珍しいのか、瞳がキラキラ輝きを増した。
「うおぉっほん」
眠ろうとしていた草間は、奇怪な扉の音に起こされていた。
そして、どうも間の抜けた風に見える男に、咳払いを1つ送った。
「ハッ……あ、もしかして草間さんですか?」
そう言うと、男はズカズカと部屋を横切り、事務机の前までくると、机に両手をダンとつき、顔をずいっと近づけた。
「僕を助けてください」
「……人命救助なら消防車か救急車を呼べ」
あっさり言ってのけると、手で男を払う仕種をした。
「そんなので助かるならさっさとそっち行ってるよ。そうじゃないんだ」
そう言うと、男は腕を草間の前に出し、シャツの袖をまくった。
白く細い腕に、青紫色のアザが巻き付くようにくっきりと浮かんでいた。が、よく見ると青紫色の中に絵文字のようなモノが細かく刻まれているのだ。
「……お前そこの壁の貼り紙読めるか?」
草間は机の上に無造作に置かれていた煙草に手を伸ばすと、口にくわえた。
「『怪奇ノ類 禁止!!』? それが何か」
煙草に火を点けると、紫煙を男に吐きつけた。
「そういうことだ」
息を大きく吸い込み、煙草の煙を肺まで届かせると、ゆっくりと吐いた。
「話しも聞かずになんで勝手に決めつけているんですかぁ。僕にはもう誰も頼るところがないんです、あなただけが頼りなんです」
ヨヨヨヨと泣き崩れる男を前に、さすがの草間も情にほだされたらしく、「解った話しだけだぞ」と告げた。
先日、街で男とぶつかったのだという。男は謝りませず、ブツブツと呟きながら町中へ消えていった。
が、急に腕が重くなり、おかしいと思い袖をまくってみると、今の状態になっていたのだという。
占い師に見てもらった所、腕の文字は象形文字で、どうも強い呪詛がかけられているというのだ。
かけられた呪詛はかけた本人か、呪文を作った者にしか解くことが出来ないのだという。
「だから」
もう一度机を叩いた。
「僕にぶつかった男を捜してください」
「……怪奇はお断りだと言っているのに」
そう呟きながらも、草間はこの依頼を受けることにした。
■シュライン・エマ
固く閉ざされた扉を見つめながら、草間は太息を吐くと、手に持っていた煙草を灰皿に押しつけた。
「あら、武彦さんどうなさったの?」
草間興信所事務員のシュライン・エマは、唇の端に含み笑いを浮かべながら草間に緑茶を差し出した。
チラリとシュラインを見やると、草間は頭に手を突っ込み髪をかき混ぜた。
「……聞いていたくせにな」
ぼそりと呟き、出された茶を一気に飲み干した。
「応援を呼ぶつもりでしょ?」
シュラインの問いかけに、草間は眼鏡の置くの瞳だけで頷くと、机の上の書類をあさりだした。
「私も手伝うわよ?」
その言葉に、草間の動きが3秒ほど止まり、油の切れたブリキのようにギギギと首を動かし、シュラインを見上げた。
「本当か?」
そうして、今回の調査にシュラインが加わることとなった。
■綾和泉・汐耶
夏に近いきつい日差しはカーテンにより遮られ、窓から心地よい風が舞い込んでいる。
ソファーに座り、のんびりと読書をしていた。
本好きの彼女は、読み出したらとにかく止まらない。読み終わるまで、邪魔されることを嫌うのだが、そんな時に限って、邪魔が入るのはお約束なのだろうか――。
都合良く、汐耶の携帯が、けたたましく鳴り響いた。
冷ややかな瞳が険しくなる。
「誰?」
私の邪魔をするのは――声には出さず、表情だけで電話に向かって威嚇すると、通話ボタンを押した。
「……」
『……俺だが』
溜息を漏らすと、手に持っていた本をテーブルの上に置いた。
「草間さん? 何かありました?」
『……あ、いや……』
受話器の先の声音から、察しはついていた。
興信所を構える探偵である草間武彦。近頃普通の事件より、怪奇事件を多く扱っている。いや、本人は扱いたいわけではないのだろうが、怪奇事件の方から草間を頼りに集まってくるらしい。
草間とは友人関係にある汐耶は、草間に頼まれて事件解決を何度か手伝ううちに、草間からの電話=仕事のお手伝いという図式が成り立っていた。
「お手伝いしましょうか?」
言いにくそうにしている草間を助ける意味でも、汐耶はそう切り出した。
「明日も代休で休みなので」
『そうか、そうか、いやあ助かる。悪いな』
受話器の向こうで草間の声が弾んでいる。そんなちょっと可愛らしい面に、苦笑しながら、汐耶は電話を切った。
そうして、今回の調査を手伝うこととなった。
■セレスティ・カーニンガム
たまたま草間興信所に遊びに行くと、草間が不機嫌そうな面もちで事務机に向かっていた。
相変わらず書類の山に埋もれた事務机。
セレスティは、色あせほころびの目立つソファーに静かに腰掛けると、手にしていたステッキを脇に置いた。
大きな数字を持つ、壁にかけられた時計から、秒を刻む音が漏れている。
草間は軽く舌打ちすると、煙草をくわえ火を付けた。
「……おや、おまえいつのまに来ていたんだ?」
目の前のソファーにセレスティが座っていることに気付いた草間は、瞳をぱちつかせると加えた煙草を唇の端から落としてしまった。
セレスティは壁の時計を仰ぎ見、やんわりと微笑むと「丁度3分前に」と答えた。
「……あちっ」
セレスティの顔をまじまじ見つめていた草間が、激しく叫んだ。
先ほど落とした煙草が、どうやら草間のズボンの上に落ちてしまったらしく、じわじわと安物の布を焼き、その下の皮膚に達してしまったようだ。
「ちくしょ。穴があいちまったじゃないか」
勢いよく立ち上がり、ひとりごちりながら、パタパタとズボンに燻る火を消し、床に転げた煙草を踏みつけた。
そんな草間を微笑ましげに見つめると、「水でもおかけしましょうか?」と告げた。
「ああ、いや……」
落ち着きを取り戻した草間は、セレスティの申し出をやんわり断ると、ふと視線を机の上に落とした。
「そうだ、ちょっと手伝ってくれないか?」
「はい?」
そうして、セレスティは今回の調査を手伝う羽目に陥った。
■依頼主との対面
草間興信所に依頼が持ち込まれた次の日、シュラインと汐耶とセレスティは興信所に集まっていた。
依頼主である男から詳しく事情を聞く為に――。
「僕、真柴涼といいます」
高校生くらいの男は、そう名乗った。
「実は一昨日、街をフラフラ歩いていたら、交差点で男にぶつかって、そうしたら急に腕が重くなって、おかしいなって思ったら……こんな状態に」
そういうと、涼は腕をまくって見せた。
白く細い腕に巻き付くように象形文字が絡まり、文字の周囲は青紫に変色している。
「痛くないのかしら?」
シュラインが呟くように尋ねた。
「はあ、痛みというより、時々腕を締め付けるような感覚があって……」
「一体どんな呪詛がかけられているのかしら」
すっと瞳を細めるととシュラインは呟いた。
丸や四角だけでなく、鳥の形であったり、蛇の形、人の形など絵文字が腕に絡まっている。
「どう見てもヒエログリフですね」
セレスティが涼の腕をまじまじと見つめながら告げた。
「さすがにヒエログリフは調べてみないと解りませんねえ」
言語知識を持つセレスティでも、ヒエログリフはすんなり読める部類にはないらしく、軽くお手上げのポーズをしてみせた。
「呪い……象形文字……知恵の神トトかしら」
汐耶は、瞳を閉じ、自分の持つ知識を探りながら告げた。
「けど、神話に出てくるトトの呪文って、門外不出のはずよね。それを知った人は殺されていたような……」
「え? はい? 僕殺されるのですか?」
ぶるぶると身を震わせると、部屋の中を右往左往しだした。
「落ち着きなさいってば。殺されるのは呪文を知った人で、かけられた人は……」
そこで言葉を途切れさせると、考えるように視線を天に向けた。
「もし、トトの呪文書が関係しているなら、その呪文自体が力を持っているはずだわ。この腕に記された象形文字が呪文の一部だとしたら――」
眼鏡の奥の瞳を冷ややかに輝かせた。
「キミの身も危ないかもしれないわね」
「ふっ……ふぎゃー」
訳のわからない叫ぶ声をあげると、がたがたと身を震わせ、泣きそうに眉根を寄せた。
「だけど、その呪文書にはどんな種類の呪文が書かれているの?」
シュラインが尋ねた。
「種類は色々と、詳しくは解らないわ」
厄介だわ――眼鏡を細い指でくいっとあげながら呟くと、シュラインとセレスティに視線を向けた。
「トトであるなら、月を司る神でもありますから、月齢にあわせて、体調が変化したりしするかもしれませんね」
呪詛がかかって2日目ということもあり、月の影響を著しく受けているとは判断しがたい。
しかし、セレスティの言葉は涼を更に恐怖へと陥れた。
「僕……こういうの苦手なんです……」
ガタガタと体を震わせながら、自分の腕を差す。
「なんなら私の能力で、運命を曲げてさしあげましょうか? 呪詛緩和ぐらいは出来ますよ」
「あら、いいわね。私も、一時的にその効力を抑える程度の封印ならできるわよ」
セレスティと汐耶がしれっと言ってのける。
「一時的とか緩和とか……出来るなら、全て無かったことにしてください」
よほど腕の呪詛が気に入らない――誰も好きこのんで呪詛を身に持つ者などいないが――らしく、さっさと腕からそれを無くしたいと思っているようだ。
「とりあえず、この腕の文字を調べて、どのような呪詛なのか調べた方がいいかしら」
汐耶が告げると、セレスティが頷いた。
「私は――あんたがぶつかったという男のことを、詳しく教えて頂こうかしら」
シュラインは、真っ直ぐ涼を見つめた。
■男の行方
セレスティと汐耶がヒエログリフを解読するのに必要書籍を探しに行った。
草間興信所には、シュラインと涼、そして草間武彦が残っている。
草間に関しては、この事件に関与する気がないのか、口を挟まないうえに、事務机に突っ伏して寝息をたてている。
そんな草間にひやりとした視線で一瞥し、やんわりと涼を見た。
「あんたが男とぶつかった街というのはどこのことかしら」
「えっと……ここから西に行った所にある、S商店街の交差点です」
「ここからそれほど遠くないわね」
シュラインは頭の中に地図を思い描きながら、呟くと、優雅に足を組み替えた。
「で、覚えている限りで、どんな男だったのか教えてもらえる?」
「体型は中肉中背っていうんですか? 背も僕とさほど変わらなかったような。ジーンズにTシャツ姿で、髪は長くもなく短くもなく黒髪だったと思います……。顔は……覚えてないんですよ。ぶつかった後、僕が振り返って、その男の後ろ姿を見ただけなので……」
涼から、男の情報を聞いたシュラインは軽く溜息をついた。
「なんとも特徴のない男だこと」
涼が告げる外見からは、どこにでもいる男で、特別何か突出しているモノが見あたらないのだ。
「顔見知りということではないのね」
「はい。知らない人だと思います」
「男はあんたにぶつかった後、どこへ向かったのかしら」
「そのまま商店街に」
「男はあんたを狙ったのかしら、それとも偶然?」
シュラインは呟くと、助けを求めるように草間に視線を向けた。
が、草間は机にのめり込むように眠ったまま、身じろぎ1つしない。
「兎に角方々へ手を尽くしましょう」
そう言うと、草間が寝ている事務机から、レトロな黒電話を拝借し、自分が座っていた所まで引っ張ってくると、少し考えダイヤルをまわした。
こういう特徴(特徴らしい特徴はないが)の男が尋ねて来なかったか――と、古書店や、エジプト関連の美術品を取り扱っている店などに問い合わせた。また、商店街に、一昨日奇妙な男がいなかったか確認もした。
そんな中――
「え? それは本当ですか?」
シュラインが電話を握りしめたまま声音を大きくした。
「……解りました」
そう言うと、受話器を置いた。
しばらく考えるように顎先を指で触り、腕を組んだ。
「――見つかったわ」
と、告げたもののシュラインの表情は険しかった。
■図書館
「あれが、トトの呪文なら、記憶してしまった時点でヤバイのだけれど……」
ブツブツと呟きながら、汐耶は仕事場である図書館にいた。
「象形文字の解読、解読……ああ、これなんかいいわね」
分厚い本を棚から引き抜き、ぺらぺらと中を捲った。
「ありましたか?」
ひょいっと棚の奥から顔を出したのは、セレスティだった。
「ええ、これがあれば解読出来るかと」
「そうですか。では、急ぎましょうか」
2人は、分厚い本を抱え、草間興信所へと戻った。
■象形文字
あまりいじらない方がいいわよ――と言うシュラインを余所に、セレスティと汐耶は呪詛の解読に取りかかった。
ヒエログリフは、ただの絵文字を組み合わせただけの言語ではなく、絵文字1つ1つに役割があり、ちゃんと文法を構成しているのである。
だから、解読するのはかなり難解な作業になる。
「だから、この鷲が……あら、梟かしら……」
汐耶が涼の腕を取り、一文字一文字確認している。その横にいたセレスティはふとシュラインに顔を向けた。
「何か情報ありましたか?」
セレスティの言葉に、シュラインはニヤリと唇の端に笑みを刻んだ。
「男の正体は解ったわ」
「それでしたら、その男に接触した方が早くないですか?」
難解文字解読に挑む汐耶をちらりと見やると、軽く肩をすくめた。
「それが――」
シュラインは言いにくそうに涼に視線を向け、すっと視線を自分の足下に逃がし、1つ深呼吸をした。
「意識不明の重体で入院中よ」
なんでも、商店街のど真ん中で突然泡吹いて倒れたのだという。
時間から見て、涼にぶつかったすぐ後のことである。
身元を証明するものを何も持っていたなかった男は、名無しの権兵衛として、集中治療室に入っているらしい。
原因は不明。しかし、徐々に体の機能が低下していっているのだという。
「他に被害を受けた方はいなかったのでしょうか」
涼が狙われて呪詛をかけられたのか、ぶつかった拍子に偶然かかってしまったのか、それは現時点では解らない。もし、後者だとすれば、涼以外にもぶつかった人、あるいは男が倒れた時に介抱した人など何らかの形で接触した人に呪詛がかかっていないとも限らない。
「聞いた所によると、同じような被害は報告されていないの」
「ということは、やはり彼を狙ったものなのでしょうか」
セレスティとシュラインは、同時に涼を見た。
「一概にそうとは言えないわ」
汐耶は開いていた分厚い本を閉じ、すくっと立ち上がった。
「全部は解読出来てないんだけど『我を盗んだものに死の制裁を』ってあるの。推測でしかないのだけれど、呪文書自体に呪詛がかけられていたのではないかしら。その男がどうやって呪文書を手にいれたのか解らないけど、それによって、男は呪詛にかかってしまった。そして、運悪くキミにも飛び火してしまった、と考える方がいいわね」
「とばっちりってことですか?」
しょぼんと項垂れる涼に、汐耶は追い打ちをかけるように、ニッコリ微笑んだ。
「このままだとキミも、男のようになるかもね」
笑って言うことだろうか。
涼が顔面蒼白になったのは言うまでもない。
■病院
結局、涼の腕に刻まれた象形文字から呪詛を解く手がかりはつかめなかった。
本体である、男に同じような文字が刻まれているなら――そこに手がかりがないだろうか。
そこで、4人は男が入院している病院へ行くこととなった。
ナースステーションの奥に位置するICU内に、男はいた。
病院側に交渉し、なんとか面会することを許されたので、4人は薄い病院指定の服を着てICU内に足を踏み入れた。
機器やモニターに繋がれた男は、固く瞳を閉じている。
土色の顔は、精気がなく、今にも呼吸が止まりそうで、男を見ているだけで胸を締め付けるような不安感が押し寄せてきた。
「こんな状態では、話しは出来ないわね」
シュラインが小声で告げた。
「ええ、でも、体のどこかに文字が刻まれていないか調べるくらいは出来るわよね」
汐耶も声を潜めながら告げると、男の体にかぶせている布団をはぎ、文字が刻まれていないか探した。
すると、右の腕に涼と同じような文字が刻まれていたのだ。
「右腕……真柴君と同じ腕ですね」
セレスティは2人の腕を見比べながら告げた。
「何か意味がありそうですね」
そう言うと、青い瞳を細めた。
涼は腕をまくり、そこに書かれている文字と、ベットで横になっている男の腕に書かれているそれを見比べた。
次の瞬間、涼の腕の文字が淡く光を放った。
それに呼応するように、男の腕が光っている。
そして、涼の腕の文字が宙に浮かび、螺旋を描きながら男の腕へと吸い込まれた。
「!」
一体何が起こったのかと、誰もが驚いていると、ベットの上の男からうめき声があがった。
「ちょっと」
誰かが声をあげた。
そして、男を差した。
さっきまで死んだように眠っていた男は、闇よりも深い色の瞳を半分ほど開け、何か言いたそうに口をぱかぱかさせている。
シュラインが男の呼吸器を少しずらした。
「……も……を……じゅ……もや……くれ」
「え?」
男から紡ぎ出された声で、掠れ聞き取れない。
耳を近づけもう一度聞き返す。
しかし、男の口は固く閉ざされた。
■草間興信所
「男が持っていた呪詛の一部が、ぶつかった拍子に真柴君に転写していたのではないでしょうか」
セレスティが告げた。
病室での光の光景、象形文字が吸い寄せられられるように男に移ったことから推測すると、そう結論づけることができた。
「キミに対してかけられたものではなかったようね」
そういうと、汐耶は興信所に広げたままになっていた本をせっせと片付けた。
「とにかく、あんたの呪詛が解けてよかったじゃない」
ソファーに深く腰掛けながら、シュラインが告げた。
実際、その呪文の出所だとか、男が言い残した言葉――聞き取れなかったが――の意味とか、解決されていない問題は山積みだった。
しかし、涼の腕は元に戻った。
結果良ければ全て良し――ということで、4人はなぜか草間興信所のソファーでお茶をしている。
事務机には、いびきがひどくなった草間の姿があった。
end.
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【0086/シュライン・エマ (しゅらいん・えま)/女性/
26歳/翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員】
【1449/綾和泉・汐耶 (あやいずみ・せきや) /女性/
23歳/ 都立図書館司書】
【1883/セレスティ・カーニンガム (せれすてぃ・かーにんがむ)/男性/
725歳/ 財閥総帥・占い師・水霊使い】
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■ ライター通信 ■
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始めまして&こんにちは。
ライターの時丸仙花です。
この度は、「象形文字の呪い」にご参加頂きありがとうございました。
なぜか未解決な事柄があるのは、第2章があるからです。(マテ
近々、エジプト浪漫奇行(いつからそんなサブタイトルが?)第2弾「呪文書の行方(仮題)」をご披露出来るかと思います。
もし、お気に召しましたらご参加頂ければ幸いです。(かるく告知?)
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