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<東京怪談ウェブゲーム ゴーストネットOFF>


パーティの裏側で(調査編)

『次の土曜、設楽邸で行われるパーティで、設楽清十郎氏が殺害されます。止めて下さい』掲示板に書き込まれた不吉なメッセージ。添えられた画像には、確かに大広間らしき場所に倒れた、男性の姿があった。悪戯か?それとも、殺人予告か?ゴーストネットOFFの管理人、雫はその世界に詳しい友人、九条アリッサに連絡を取る。彼女から、その画像の男性は確かに清十郎氏本人と思われ、次の土曜に彼の誕生パーティが行われる事、偶然にも、アリッサもそのパーティに出席する事を聞き、清十郎氏の護衛と謎の解明を依頼した。勿論、彼女一人ではない。同じくパーティに出席する、三人の友人達と共に。

<アリッサから送られてきたリスト>

設楽 清十郎(71歳) 清廉潔白な経営者。設楽建設会長。妻千代は22年前に死去。
設楽 真子(30歳) 大人しいお嬢様。美里と言う娘が居るが、現在入院中。
設楽 耕一(47歳) 真子の夫。若いが評判は良い跡継ぎ。現社長。結婚前に恋人が居たらしいが詳細は不明。
小田切 勇(35歳) 社長秘書。
羽鳥 まき(40歳) 会長秘書。
湖東 隆三(65歳) 設楽家かかり付け医。清十郎氏の古い友人。
小沢 克己(?) 弁護士。
三戸部 あやか(24歳) フリーライター。
北条 正・和美夫妻(二人とも65歳) 清十郎氏の妹夫婦。リゾートホテル経営者。

「設楽建設、ああ、そう言えば」
 メールを読み終えた大和嗣史(やまと・しふみ)は、状差しの中から一通の封筒を抜き出した。確かに今度の土曜、設楽家で開かれるパーティには招待されていた。とは言っても、彼に声をかけたのは清十郎氏ではなく、娘婿の耕一氏の秘書、小田切勇だった。嗣史の店を気に入ったと言う小田切が、新しく建てるビルに、彼の店の2号店を出さないかと薦めてきたのだ。正直、乗り気ではないのだが、とりあえず一度社長に会ってくれと熱心に言われては断りきれなかった。伺いましょうと返事をした後も、少々迷っていたのだが。
「そういう話では、お断りしなくて正解でしたね」
 大和嗣史は金色の瞳を少し細めて微笑んだ。雫からのメールにあった九条アリッサとはとある一件以来の知り合いだ。それに、人が死ぬかも知れないと聞いては、放っておける筈も無かった。

 パーティ当日はすぐにやって来た。少し早めに会場に着いた嗣史を迎えたのは、既に到着していたアリッサだった。
「お久しぶりです、大和さん」
 にっこり微笑むアリッサには、初対面の頃の不安そうな影は見当たらない。今は元気に学校にも通い、仕事もこなしているのだと聞いて、嗣史は少し、安心した。その後の話など聞いているうちに、海原みあお(うなばら・みあお)が到着し、続いてセレスティ・カーニンガムが現れた。二人とも、九条アリッサとの出会いとなった一件で、顔を合わせている。
「こんにちは、アリッサ嬢。お二人も、お久しぶりですね。事情は?」
 知っています、と言う代わりに、嗣史と二人が頷く。アリッサが、車椅子のセレスティに身を寄せるようにして、会場内の大体の説明をしてくれた。
「ここは、写真にあった大広間です。倒れていたのは、多分、階段の下のあの辺り」
 アップされていた画像はかなりぼやけていたが、確かに酷似していた。あれが真実なら、清十郎氏はこのパーティの最中、あの辺りに仰向けに倒れて絶命する事になる。
「階段の横に居るのが、娘の真子さんと耕一さんです」
 アリッサが言った先には、見た目も明らかな年の差カップルが佇んでいた。微妙な距離を取っているのが気になったが、お似合いと言えない事も無い。
「…ほう、あれが…」
 とセレスティが呟く。年の差カップルから少し離れた所に立っている男性には、嗣史も見覚えがあった。
「テーブルの脇に居るのが、社長秘書の小田切さんですね」
 と言って、嗣史がここに招待された理由を話すと、セレスティが首を傾げた。
「でも、設楽建設はマンション建設が主なのでは?」
 嗣史もそう思っていたのだが、アリッサが
「ええ。でも、二代目の耕一さんは、ちょっと野心のある方のようなんです。見た目は大人しそうなのですけど」
 と説明してくれて、納得した。
「初代とは大分、違うタイプのようですね」
 と、セレスティも頷いた。嗣史も同感だ。
「あら、みあおちゃん、それは?可愛いコサージュ」
 アリッサの声で我に返ると、みあおがいつの間にか、小さなコサージュを胸に着けていた。
「あの女の人がくれた」
 彼女が指差した先に居たのは、40代くらいの女性だった。ああ、とアリッサが呟く。
「確か、会長秘書の羽鳥さんですわ。優しい方ですのね」
と、その時、階段の上の方で気配がした。
「清十郎氏の登場ですわ」
 アリッサが囁く。設楽建設の創始者、設楽清十郎氏はゆっくりと二階から降りてくると、人々の前に立った。年の割には大柄だが、背筋はぴんと延びている。
「壮健な方らしいですね」
 嗣史が呟いた。清十郎氏の簡単な挨拶、そして乾杯の後、セレスティがすい、と主賓に近付いた。嗣史も挨拶すべきかどうか迷ったが、どちらにしろ小田切の誘いに乗るつもりはないのだ。ここでは大人しくしていた方が良いような気がした。セレスティと清十郎の会話を中断させたのは、急に二人の間に飛び込んできた女性だった。
「兄さんっ!!酷いじゃないの!」
 どうやら、清十郎氏の妹、和美らしい。夫の北条正氏はリゾートホテルの経営者だと聞いているが、妻には頭が上がらないように見える。清十郎氏は、妹をジロリと睨むと、
「お前にそんな事を言われる筋合いは無いと思うがな」
 と低い声で言った。だが、和美は引かない。
「酷いったら酷いわよ!私たちに何の相談も無しに!」
 何の事だろう。嗣史達は顔を見合わせた。
「来るまでは信じられなかったけど、本気なのね?パーティの後で、遺言状、書き換えるって!」
「…本当だ」
「兄さん!」
 目を吊り上げる妹を煩げに追いやると、清十郎氏は立ち去った。
「兄さん!待って!」
 追いかけようとした和美を止めたのは、弁護士の小沢克己だ。年齢までは分からなかったのだとアリッサは言っていたが、50代くらいの男性だった。
「…あまり、騒ぎになさらない方が」
 ようやく周囲の視線に気付いたらしい和美が口をつぐむと、弁護士は頷いて立ち去った。

「遺言状の書き換え…ですか。なるほどね」
 顛末を見ていたアリッサが呟く。
「それも、周囲には何の相談も無しに、とは、事情がありそうです」
 嗣史も頷いた。
「…真子にも、かな」
 首を傾げたのは、みあおだ。
「何か、哀しそうな、怒ってるみたいな顔、して行っちゃったもん」
「…そうですね」
 嗣史も、みあおと同じ感触を受けた。
「…奥さんの後を追ったのは、ご主人ではなくて社長秘書の小田切さんですわ。ご夫婦がうまく行っていないという噂も本当なのかしら…」
 アリッサが言った。
「さあ、この場には耕一さんの呼ばれたお客さんも多いようですからね。そう簡単に席を外す訳には行かないんじゃないですか?」
 と言った嗣史自身やセレスティもまた、耕一側の招待客に入る。
「遺言状の件は気にはなりますが。どうやらまだ、動機をそこに決めてしまうのは、早すぎるようですね」
 セレスティの意見に、アリッサが同意した。
「ええ、何事も充分に検討してみないと。…私は、ちょっとあの叔母様に」
 すると、みあおは
「みあおは真子のとこ行ってくる。美里の事も聞きたいし」
 と言って、ぱたぱたと真子を追いかけて行った。美里、と言うのは、真子の娘だ。元々、娘の美里の知り合いだったのだそうだ。嗣史は湖東と言うかかり付け医に話を聞きたいと思った。この中で誰よりも、清十郎やその家族に近い所に居ると思ったからだ。
 
湖東医師の顔は、知らない。アリッサにもまだ教えて貰っていなかったが今から聞く訳にも行かず、うろうろと大広間を歩き、バルコニーに抜けた所で白髪の紳士とかち合わせた。この人だ、と思った。話しかけてきたのは、向うだった。
「こういう場は、苦手ですか?」
 そう聞いた表情は優しく、どうやらこの人もまた、賑やかな席を好まないらしいと、嗣史は察した。
「あまり。友人が一緒だったんですが、皆用事があるらしくて」
 嘘ではない。こういう者です、と名刺を渡すと、湖東医師はほう、と少し考えてから、
「耕一くんの方の、お客さんですか」
 と聞いた。頷くと、なるほどと目を細める。
「彼もようやく、自分の思う通りに出来るようになってきたと言う事ですか。これは清十郎も、ひと安心だなあ。…ああ、これは失礼。私は湖東と言いまして、清十郎の友人で、まあ、藪医者です」
 自分で言って、湖東は悪戯っ子のようににやりと笑って見せた。嗣史もつられて微笑む。清十郎ほどではないが、なかなか大柄だ。真白になった髪はふさふさとしていて、口髭がよく似合う、紳士だった。目尻に刻まれた皺が、彼の性格を表しているようだ。さて、どう切り出したものか。考えあぐねていると、湖東の方が、口を開いた。
「さっきは、飛んだ騒ぎでしたね」
「…ええ。こういうお宅には、珍しく無い事なんでしょうけど。少し驚きました」
 素直に言うと、湖東はそうでしょうね、と頷いて、
「和美さんにも困ったものです。清十郎は、もう充分な援助をしてきたと言うのに」
 と、溜息を吐いた。
「でも、急に書き換えるなんて言われたら、不審に思うのは無理も無いんじゃないでしょうか?」
 湖東ならば、何か理由を知っているのでは無いかと期待しつつ、聞いた。
「まあ、そうかも知れませんがね。和美さんは元々、清十郎とはあまり仲が良くありませんでしたから。…総一郎が居たら、少しは違っていたかも知れないんですがね」
「総一郎さん?」
 聞き覚えの無い名が出てきて、嗣史はぴくりと眉を動かした。
「清十郎達の弟です。総一郎、なんて名前ですが、末っ子なんですよ。残念ながら、若くして亡くなりましたが。もう二十年になります。総一郎が逝ってしまってから」
 と言うと、湖東は懐の手帳を取り出して、中に挟んだ写真を見せてくれた。若き日の清十郎と和美、湖東医師の間に、見た事のない青年が笑っている。これが総一郎なのだろう。
「この所、和美さんとの諍いが絶えないようなんでね。昔の写真でも見て、話をすればと思ったんだが…どうやら、そんな雰囲気でも無いらしい」
 湖東は哀しげに溜息を吐いて、懐かしげに写真を見詰めた。
「肺炎で、逝ってしまったんですよ。あっという間だった。元々病気がちな奴だったが、穏やかで、良い男でした。まだ三十代だったんです」
「お二人とは、ちょっと違う感じですね」
 見た所、清十郎は厳格な感じがするし、和美は刺々しい感じがした。まあ、見た場面が悪かったのかも知れないが。
「昔はもう少しマシだったんですよ。真面目堅物の清十郎と、活発な和美さんのバランスを、総一郎が間に入って保っていたと言いますか。いや、総一郎だけじゃない、千代さんの存在も、大きかったかな」
「…清十郎さんの、奥さん…ですよね」
 と言うと、湖東がよくご存知で、と目を細めた。不審に思われてしまったかと慌てたが、湖東はそれ以上追及せず、ええ、と頷いて話し出した。
「千代さんもまた、優しい人でね。物静かで、滅多に愚痴なぞこぼさない人でした。顔立ちは真子ちゃんとよく似ていて、時折彼女を思い出しますよ」
「千代さんともご友人でいらしたんですか?」
 知っていたが一応、聞いた。
「千代さんに出会ったのは、私の方が早かったんですよ。彼女は看護婦でしたから」
 そう言ってから、湖東はいやいやと笑って、今は看護士と言うんでしたね、と訂正した。
「ちょっと変わった所のある人でね。何と言うか…そう、先の事をふと、言い当ててしまう事があった。そう、患者さんの容態が急変する時とかね。勿論、こういう仕事をしていれば、ある程度の予測はつくものですが、ああも確実には当たらない。それに、急患が入る事まで当ててしまうんだから。あれはもう、本物としか言いようがない。本人に言っても、ただ笑って、そういう生まれなのよ、と言うだけだったんですが…」
 嗣史は黙って、湖東の話を聞いていた。掲示板の、あの書き込みを思い出す。湖東は更に話を続けた。
「でも、ああいう能力は不幸です。自分の運命が見えてしまう事だって、あるんですから…。幸せも、不幸も」
「と言うと…。確か22年前に亡くなったんですよね。まさか、その時も…?」
「…そうです。亡くなる前の4年間はずっと臥せっていましたし、亡くなる2年前からは動く事すら困難になっていましたが、彼女には病気になる少し前から、それが分かっていたんだと思います。自分の運命だけではない、総一郎が若くして死ぬ事も、知っていたようです。私に、彼の事を頼む、よく見てやってくれと手紙をくれました。最後にね。…けれど、結局止められなかった。医者なんてものは、意外と役に立たんものなんですよ」
 自嘲気味に笑う湖東の表情は暗く、嗣史の胸を締め付けた。
「それが運命と言うならば、人の身でどうにかする事など出来ませんよ。誰にだって…」
 そろそろ中の様子も見て来なければ、と部屋に戻っていく彼の背中に、小さな声で呟いてから、嗣史はバルコニーにもたれかかって考えた。清十郎の妻、千代の話は気になる。自分の死すら予見していた程の能力者の血筋ならば、あの写真や書き込みの出所もある程度絞れるだろう。俄然、信憑性も高くなる。そして、20年前に死んだという弟、総一郎の存在。関係ないと言ってしまえば言い切れると思うのだが、何故か気になって仕方が無い。彼を救えなかった湖東医師は、深い傷を抱えてしまっているように見えたのも気の毒だった。何も言いはしなかったが、彼はもしかすると、密かに千代を想っていたのかも知れ無い。そうだとすると、彼女の願いを叶えられなかったのは、相当苦しい事だろう。問題は、もう1つ。嗣史は溜息を吐いて、空を見上げた。
「…千代さんからの手紙に書かれて居たのが、総一郎さんの事だけだったのかどうか、って所ですね…」
 窓の向うに、アリッサの姿を見つけた嗣史は、とりあえず再び、会場に戻る事にした。

 セレスティが三戸部あやかから聞き出した話を聞いて、嗣史はふうむ、と考え込んだ。アリッサも首を傾げている。セレスティの話では、三戸部あやかは設楽建設の社史編纂に携わっているのだと言う。単なるフリーライターがこの場に居るのはおかしいと思っていた嗣史だったが、その説明にもまだ無理があると思った。
「無理がありますね。フリーのライターでそんなまとまった仕事を貰えるには、彼女は若すぎます」
 嗣史の指摘にセレスティも頷く。彼女の話が真実としても、依頼したのには何か理由があるだろう。
「それに、遺言状の書き換えの事も、知っていた節があります。これは単なる、私の勘ではありますが、ね」
 知らなかったと言いながらも、全く何の興味も示さないあやかの反応は、かえって不自然な気がしたのだと言うセレスティの意見には、嗣史も賛成だった。
「なるほど、そうですね。知らなかったのなら、少しは興味を示しても良い筈ですし、それに、私さっき気になる事を聞きましたの。その、遺言状の事で」
「北条夫妻からですか?」
 セレスティが言うと、アリッサは苦笑いして頷いた。どうやら、だいぶ疲れる会話だったらしい。
「彼女…和美さんが言うには、あの三戸部さん、清十郎さんの隠し子なんじゃないかって」
「…隠し子?でも、清十郎氏の評判は…」
「ええ。清廉潔白、公明正大を地で行くような人ですわ。評判通りの人と、私も思っていますけど。和美さん、見た事があると言うんです。24年前、彼女とよく似た女性と、清十郎さんが会っている所を。女性は臨月で、清十郎さんは彼女を気遣うようにして、見た事も無いくらい優しくしてらしたんですって…」
「あの彼女が…ねえ」
 首を捻ったセレスティのずっと向こうに、他の客と話をしている若い女性の姿が見えた。他に該当する年恰好の女性は居ないから、多分、彼女だろう。
「湖東医師は?彼女について何か…」
 いえ、と嗣史は首を振り、湖東医師から聞いた話をかいつまんで二人に聞かせた。
「確かに…千代さんのお話も気になりますわ。彼女はまだ何か他にも、彼に頼み事をしていったかも知れません。…そうすると、書き込みの主は彼、と言う事になりますわね」
 アリッサの結論に、そうでしょうかと異論を唱えたのはセレスティだ。
「それだと写真の件が解決しませんよ。書き込みについては雫も調べると言っていましたから、その結果を聞いた方が良いでしょう」
 嗣史が頷いてみせると、アリッサも、そうですわね、と顔を上げた。
「私、雫さんに連絡してみますわ。これまでの皆さんのお話を、彼女にも伝えておかなければ。三戸部さんのご家族についても、ちょっと情報が欲しいですものね」
 別の知り合いに呼ばれてアリッサが席を外した後、嗣史はもう一度、彼らから聞いた話を頭の中で整理した。それにしても、三戸部あやかが清十郎氏の娘だなどとは、ちょっと信じがたい話だ。だが、心のどこかに、何かが引っかかっている。三戸部あやかをそれとなく見ながら、その引っかかりが何なのかを見極めようとしていた嗣史は、セレスティの声で我に返った。闇の中に見えかけたような気がした鍵はすぐに消えて、嗣史はふっと苦笑いした。
「どうかしましたか?湖東さんの事でまだ、何かあるんですか?」
「…いえ…。俺は、あやかさんは耕一さんの子でもおかしくないと思っていたものですから。それに、羽鳥さんが元の恋人だったと言うのも、意外でした。清十郎氏がそれを知らなかったとは思えませんから」
「にもかかわらず、彼女を秘書にしているなんて、と言う事でしょうか?」
 セレスティの言葉に、嗣史が頷く。
「…そうですね。確かに一見、不自然です。余程意地の悪い人か、何も知らないか。この場合はどちらも考えにくいですけれど」
耕一と羽鳥がまだ愛し合っているのか、それ次第で全てが変わる。どうしたものかと思っていると、みあおが羽鳥女史と共に戻って来るのが見えた。
「もしかすると」
 羽鳥と親しげに話すみあおを見ながら、嗣史が言うと、セレスティが先を言ってくれた。
「その辺りは、彼女が聞いて来てくれたかも知れませんね」
 
<パーティの裏側で(調査編)終わり>

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【4971 / 大和 嗣史(やまと・しふみ) / 男性 / 25歳 / 飲食店オーナー】
【1415 / 海原 みあお(うなばら・みあお) / 女性 / 13歳 / 小学生】
【1883 / セレスティ・カーニンガム / 男性 / 725歳 / 財閥総帥・占い師・水霊使い】


<NPC>九条アリッサ

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■         ライター通信          ■
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大和嗣史様
ご参加、ありがとうございました。ライターのむささびです。設楽邸のパーティはお楽しみいただけそうでしょうか。ご参加くださったPC様が全員、『祟られ姫』でもお会いした方ばかりでしたので、不思議な縁を感じつつ、アリッサも張り切って居るようです。
大和氏には湖東医師とお話をしていただきました。他の方々の成果もご覧になった上で、未来の犯人?を推理していただければと思います。後編のオープニングは、予定通りに行けば11日〜12日頃に提示致します。オープニング内で、新たな情報も開示されますので、そちらもご覧の上、引き続きご参加いただければ光栄です。

むささび。