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<東京怪談・PCゲームノベル>


懐かしい色の硝子玉

「シュラインさん、いらっしゃいっ!」
 八重垣の店員、芳人が元気良く挨拶してくれる。
「ここは涼しいわね」
 得物処・八重垣の暖簾をくぐると、クーラーには無い爽やかな風がシュラインを出迎える。
 シュライン・エマは陽炎の立ち昇る道を歩いてきた。
 ここ数日の熱帯夜は、植え込みの緑もしおれてさせていた。
 暑いとうんざりするくせに、それがないと何だか物足りないなんて。
 人はわがままなものね。
「近くまで来たものだから。変わりはない?」
「ええ、お陰様でなんとかやってます。
今、冷たいものをお持ちしますね」
 壁面いっぱいに掛けられた刀剣類は、殺傷用としての鋭さを保ちながらも、不思議と殺伐とした雰囲気がない。
 洋の東西を問わず一見無造作に置かれたそれらに共通する物は、確かな技術に裏打ちされた製作者のこだわりと機能美だった。
 シュラインは芳人に出されたアイスティーで喉を潤し、壁の刀剣に視線を向ける。
護身用に良さそうな物でもあるかしら。
「……若旦那様!?
お店に直接いらっしゃるなんて、どうしたんですかっ」
 シュラインが視線を投げた先に、二人の男が立っていた。
 あら、津々路さんじゃないの。
 もう一人は強面のサングラスの男で、麻のスーツの上に纏う雰囲気は彼が常に戦闘の緊迫感の中で過ごして来た日々を思わせる。
 シュラインに一度だけ素早く視線を走らせたが、興味が無いのか壁に掛けられた日本刀に近寄って行った。
「IO2から連絡が来ていなかったか?」
 津々路が不思議そうに尋ねている。
「一応これが材料提供の依頼書だ。
霧嶋氏の刀が折れてしまって、俺が新しく作るんだよ」
 指差された霧嶋徳治は一心に刀を見続けている。
「IO2にはろくな鋼が無いから、八重垣に提供してもらう事になったんだ。
あまり顔出したくないから、物だけもらってさっさと帰るつもりだったのにな」
 津々路は苦笑しながら懐から白い封筒を取り出した。
 津々路はIO2で出会った時と同じく、喉元まである対怪異プロテクトスーツの上にロングコートを羽織っている。
 この暑さの中、津々路は額に汗一つかいていない。
あのスーツ、実はかなり涼しかったりするのかしらね?
 津々路はがっしりした身体を芳人の上に屈め、封筒の中身を広げる少年を見守っている。
「……玉鋼は倉庫ですよ。お店閉めなきゃ取りに行けません」
 顔を上げた芳人の表情は曇っていた。
「芳人は店番してればいい。俺が倉庫に入るよ」
 勝手知ったる風で店の奥へ歩いていく津々路を、芳人が慌てて引き止めた。
「無理です! 今は昔と違って、僕と大旦那様以外入れません。
若旦那様だって式神に襲われます!」
『今は』という単語にかすかに寂しげに笑って、津々路は芳人の頭を撫でた。
「玉鋼の置いてある棚は今でも覚えてる。心配するなよ、一人で行く訳じゃないから。
最近暴れ足りないって言ってましたよね?」
 最後の言葉は霧嶋に向けられたらしく、彼は壁から一振りの刀を取った。
「これを貸してくれるなら、俺も行こう」
「ダメです! せめてもう一人いなきゃ、僕はお店閉めますからね!」
 噛み付くように津々路のコートを掴む芳人の髪の上に、黒猫の耳が立ち上がっている。
 本気で怒っているようだ。
 意外に芳人くんも頑固なのね、とシュラインは思った。
 二人の言い争いはまだ続いている。
「お前に店なんか閉めさせたら、二度と親父が材料なんか出してくれないだろ」
 ここは私が倉庫に行く『三人目』になるべきよね。
 芳人くん困ってるようだし。
「あの、私がご一緒しましょうか?」
 初めて芳人、津々路、霧嶋の視線がシュラインに集中した。


「私、フリーで翻訳のお仕事もしてます。
もし海外で通訳が必要になったり、稀少文献の翻訳が入用でしたらご連絡下さいね」
 シュラインの名刺を何度か裏表見て、霧嶋は懐にしまった。
「たぶんそんな予定はないだろうが、もらっておく」
「ええ、どうぞどうぞっ」
 営業スマイルでシュラインは応えた。
 八重垣の店の裏手に置かれた土蔵は思ったよりも小さく、とても全ての在庫が納められている風には見えない。
 扉を開けるシュラインたちに芳人が声を掛かける。
「気を付けて下さいね若旦那様。
お二人とも、若旦那様をくれぐれもお守り下さい」
「私より津々路さんや霧嶋さんの方が強いんじゃないかしら?」
 苦笑するシュラインに、芳人は「でも、心配です」と続けた。
 放っておけば土蔵から出てくるまで店に戻らないで待っていそうだ。
「芳人くんは心配しないでね」
「すぐ戻るから、な?」
 分厚いグローブに包まれた津々路の指に喉元を撫でられ、芳人は渋々頷いた。
 日本刀を携えた霧嶋はともかく、津々路さんの武器って何なのかしら。
IO2では特に何も持っていなかったけれど。
「津々路さんは何か武器を持って行かないの?」
 すでに土蔵に歩み出した津々路と霧嶋が、暗い内部から振り返った。
「大抵の物は扱えますよ。これでも武器屋の子供ですからね。
今日は余計な物壊したくないから、このグローブだけですけど」
 津々路が手の平を振ってみせるそれは、彼が着ているスーツと同系統のデザインで、時折細かな光の軌跡が腕から指先へと流れている。
「精神力を霊力に変換・増幅して対象物に直接ダメージを与えます。
元々、俺の霊力はほとんど無いんですよ」
 ちら、と霧嶋に視線をやり、津々路はシュラインに耳打ちした。
「……シュラインさん、霧嶋さんが異能者嫌ってるって知ってましたか?」
「もちろん、有名よ。
私もまだあの刀で切り刻まれたくないから、大人しくしてるわ」
「それじゃ大丈夫ですね」
 ぼそぼそと声をひそめて話す二人に霧嶋が声をかけた。
「何だ?」
「あ、いえ何でもないです!」
 明るく笑って津々路は先を行く霧嶋の傍に歩み寄る。
「あなたがいてくれて良かったです。
でなきゃ、いつまでも芳人が倉庫に入らせてくれませんでしたよ」
「そう言ってもらえると嬉しいわ」
 土蔵の中は冷やりとした空気で満たされ、高い位置にある窓から通路に四角い光が差し込んでいる。
 通路は大人三人が並んで立っても余裕のある幅で、その周りに木製の棚が整然と並んでいた。
 棚に収められたものは武器ばかりでなく、鮮やかな塗りの絵付け皿や、丁寧に刺繍の施された着物なども置かれている。
 広い土蔵の中を津々路は迷わずに進んで行った。
「見た目よりずいぶん広いのね」
 シュラインに合わせてゆっくり歩く津々路が振り返る。
「松江の蔵と繋がってます。
小さい頃はよくここに隠れて遊んだな、芳人と」
 思い出を語る津々路は精悍な印象が薄れ、穏やかな雰囲気になる。
 シュラインは思い切って疑問を口にしてみた。
「芳人さんと津々路さんは……年が離れてませんか?」
「芳人の外見は俺が初めて会った時から、ほとんど変わってません」
「え?」
 ちょうど光が当る通路の真ん中で、津々路が曇りの無い、薄い色合いの瞳をシュラインに向ける。
「もう気が付いてるんでしょう?」
 そして眩しそうに瞳を細める。
「芳人の本体は黒猫です。
松江では八重垣から出ないで暮らしてたけれど、店番一人でやってるし、親しい人もできてる」
 口調には嬉しさと寂しさが入り混じっていた。
「もう、俺が心配しなくても大丈夫かな」
「津々路さん……」
 言葉を続けようとしたシュラインの視界の端を、何かが素早く走り去る。
「式神か?」
 霧嶋が低く唸ると同時に獣の叫びが上がり、一斉に三人めがけて飛びかかってきた。
 低い姿勢から一気に抜刀し、霧嶋が獣の喉元をなぎ払う。
 そして津々路が、霧嶋の刃をかいくぐった獣の身体に拳を叩き込む。
 ほの暗い倉の中、拳から放たれた光が獣を突き抜け、シュラインの瞳に残像を残した。
 式神の群れは霧嶋や津々路に打ち据えられると動きを止め、護符を貼り付けた土塊に戻っていった。
「八重垣の式神はこの程度なのか?」
 霧嶋が不満そうに足元の土塊を蹴る。
 動いていた時は日本猿にしか見えなかった物が、今では砂となって床にざらりと広がっている。
 霧嶋の言葉に怒った風でもなく、津々路が淡々と返した。
「倉で運搬用に使役してるのはこんなものですよ。厄介なのは翁です」
「翁?」
 いぶかしげに霧嶋が聞いた。
 翁って老人を表す古語よね、とシュラインは思った。
「能面の『翁』に人工精霊を定着させたものです」
 聞きなれない単語の羅列にシュラインも聞き返してしまった。
「人工精霊って何?」
 津々路は先程よりも少し歩調を速めながら答える。
「八重垣が伝えてきた、器物に人格を与える技術です。
独立型戦闘知性、とでも言うのかな? だいたいが製作者の性格を受け継ぎます」
 ここで言葉を区切り、津々路はシュラインに向き直る。
「シュラインさんは和鳥の持ってる剣精『紅覇』をご存知ですか?
あれも八重垣の人工精霊です」
 『紅覇』は結城探偵事務所の調査員・和鳥鷹群の愛刀で、抜刀した時には女性の姿が使い手の傍に実体化していた。
「ここにいる翁は室町時代から蔵を守ってきました。
ちなみに松江には、戦闘用じゃないのも何体かいますよ」
 人工知能、AIと呼ばれる技術とでも考えれば良いのかしら。
「そんなに情報を公開しても良いの?
そういった事柄って門外不出なんじゃない?」
 悪戯っぽく言うシュラインに津々路は苦笑した。
「八重垣はIO2に物資だけじゃなく、ほぼ全ての技術情報を提供してますよ。
それでもまだ、IO2では八重垣レベルの人工精霊を作り出せてません。
悔しいですけどね」
 この青年はどうして八重垣を出たのだろう、とシュラインは思った。
 知への探究心も人一倍ありそうなのに、あえて何故IO2に身を置いているのかと。
「もし差し支えなければで良いのだけど。
八重垣をそのまま継がなかったのは、どうして?」
 特に表情を変える事無く、さらりと津々路は答えた。
「親父の仕事を外から見てみたかったんですよ。
あんまり近くにいると、見えない事っていうのもあるでしょう?」
 決してお父様を嫌ってらっしゃる訳ではないようね……。
 ――おお珍しや。津々路様がおいでになるのはいつぶりかの。
 ――おお、おお。立派になられた。
 ――人の世の時の流れは、かくも早きものよ。
 どこからか突然、年老いしわがれた男の声がこだました。
「翁に付いてる人工精霊は一体ですが、三つの身体を同時に操りますから気を付けて」
 通路の真ん中、中空に能面が三つ浮いている。
 すぅ、とこちらに歩み出る翁面の下に、薙刀を手にした着物姿が繋がっている。
「翁があなたを津々路さんとわかっているなら、理由を説明すれば通してもらえるんじゃないかしら?」
 シュラインを背後にかばいながら、津々路が言う。
「芳人も『今は』って言った通り、俺は八重垣を出た身です。
翁は侵入者として判断しますよ」
 霧嶋が上ずった声を津々路にかけた。
「斬っても良いのか?」
 表情とも呼べるものがほとんど無かった霧嶋が、今は瞳を異様に輝かせている。
 薄い唇が吊り上がり、抜刀した刀身が冴えた光を放った。
「どうぞ。面を壊せば人工精霊とのつながりが絶たれて止まります。
棚はできれば壊さないで下さいね。あとで請求来ますから」
「わかった」
 笑い出すのではないかとも思える霧嶋の声だ。
 了解したのは人工精霊の急所についてか、棚についてなのか、わかったものではない。
 二手に分かれた翁が霧嶋と津々路に薙刀を向ける。
「津々路さんっ!」
 シュラインの目には、薙刀の切っ先が津々路の黒いスーツを貫いたように見えた。
「大丈夫です」
 グローブがぎし、と鳴ると同時に、津々路は左腕で挟んだ薙刀の柄を引き寄せ、翁面に右拳で打撃を加えた。
 乾いた木の面が割れ、砕け散る。
 霧嶋も薙刀の長い攻撃範囲を巧みにかわし、懐に入ろうとしているのだが、棚が邪魔をして上手く立ち回れないでいた。
 長い柄の付いた薙刀は振るのではなく、槍のように霧嶋を狙っていた。
「……せ、えッ!!」
 あえて切っ先ギリギリまで踏み込み、霧嶋は手首をきかせて薙刀を跳ね上げる。
 そのままよろめく翁面に、霧嶋が刀身を突き立てた。
 二つに割れた面が、床でカタカタと震えている。
 それを踏み砕いた霧嶋は、愉快そうに喉の奥で笑った。
「あと一つか」
 間近で霧嶋の闘いを見ながら、シュラインは津々路の警告を思い出す。
 ホント危ない人よね。
 最後に残った翁は俯いていた面をゆっくり引き上げた。
 薄く開いた口から暗い空洞を覗かせ、面はどこかしら笑ったように見える。
 ――お強くなられましたの。
 前に進み出ようとする霧嶋を制して、津々路が答えた。
「懐かしんでる暇はない、翁。
どけとは言わない。俺と戦え」
 ――おお、嬉しや。
   津々路様とまた手合わせできるとは、長生きはするものですの。
「死なないくせに」
 床に落ちた薙刀を拾い、津々路は翁の足元目がけて突き入れた。
 それをするりとかわし、翁が津々路のすぐ傍まで間合いを詰める。
 腕が届かない絶妙の間合い。
 一瞬翁の動きが止まった。
 翁の長い袴の裾が、津々路の薙刀で床に縫い止められている。
 すぐに裾をひけば解けてしまうとはいえ、その一瞬があれば津々路には十分だった。
 が、拳で打撃を加えるまでの時間は無い。
「ら、あぁッッ!!」
 とっさに右足を軸にし、左の踵を打ち込む。
 翁の面は弾け飛び、顔のある場所には闇が広がるばかりだった。
 す、とそれも蔵の闇に溶けて行き、しわがれた声が響く。
 ――またこの爺と遊んで下され。
 遊びか、と津々路は舌打ちし、シュラインと霧嶋に向き合う。
「翁が再生される前に急ぎましょう」
「あの面がまた集まって、同じ人格を持つのか?」
 霧嶋の言葉に津々路はため息で答えた。
「ええ、そうです。実際かなり食わせ者のじいさんですよ」
「もっと俺にも戦わせろ」
 ……まずい。
 ……まずい雰囲気ね。
 視線を交わしたシュラインと津々路が、わざとらしく声を上げる。
「き、霧嶋さんっ!
あまりゆっくりしてると、ほら芳人君も心配するし、ね!?」
「そうですよ!
一応今は勤務時間ですからのんびりできないですし!」
 実際のIO2エージェントはほとんどが自由裁量で動いているので、会社員のように出社時間に縛られはしないのだが。
「そうだな」
 がくりとシュラインと津々路は肩を落とした。
 疲れるわ。
 その後も時折獣に模された式神が襲ってきたが、全て霧嶋が片付けてしまった。
 ある棚の前まで来て、ようやく津々路が立ち止まる。
「桜鋼。今じゃ玉鋼自体貴重だけど、その中でもたくさんの名刀を生んだ鋼です。
帰りましょうか」
 棚のすぐそばに吊るされた台帳に持ち出した桜鋼を記入し、津々路は鋼の袋を肩に背負う。
「そういえば、一度も翁は私に薙刀を向けなかったわね」
 翁の刃は常に津々路と霧嶋に向けられていたのだ。
「翁は殺気に最も反応します。
シュラインさんがここに入ったのは翁と闘う為ではないでしょう?」
「そうだったのね」
 帰り道、一度だけ津々路は床にしゃがみこみ、棚の隅から何かを拾った。
「ああ、ここにあったのか……」


「皆さんご無事で……っ!」
 蔵から出ると、出入り口の段差に腰掛けた芳人が待っていた。
「ちょっと蔵に入っただけだろう。結局店も空けてるし」
 津々路の渋い表情と口調が、今のシュラインには照れ隠しのように聞こえる。
 霧嶋は肩の凝りを伸ばすように大きく伸びをし、さっさと店の方に歩き出している。
「ほら、これ。お前に返すよ」
 両手を差し出す芳人に、津々路が夏の日差しの下で光る硝子玉を渡した。
 普通のビー玉よりも少し小さなそれは、幾つもの気泡を閉じ込めている。
 硝子玉は子供の頃に見た、夏草の上に広がる空色をしていた。
「ごめんな、あのあと俺も何度か探したけど、見つからなかった」
「覚えてて下さったんですね」
 芳人の手の平で光る硝子玉をシュラインは覗き込む。
「綺麗な色ね」
 シュラインを見上げる芳人が、弾かれたように笑顔を作る。
「これ、僕と若旦那様が子供の頃遊んでいて、中で失くしちゃったものなんです。
硝子玉はこれが一番好きでした」
 愛しそうに芳人は手の平に硝子玉を封じ込める。
 親しい人間も少なかった芳人の過去で、硝子玉は思い出以上に光を放っていたのだろう。
 「じゃあな」と頭を撫でて立ち去る津々路を、芳人は引き止めた。
「あのっ! もうお帰りになるんですか?」
「すぐ帰って鍛錬に入るよ。霧嶋さんも待ってるし」
 店の裏口の前で、サングラスを掛け直した霧嶋が立っている。
 霧嶋は無表情に津々路と芳人のやり取りを見守っている。
 津々路さんも実は意地っ張りみたいだから、自分からは絶対に『残る』なんて言い出せないのかしら。
 二人とも案外似た物同士ね。
「もう少し休んでからでも良いんじゃない?
外は暑いし。ね、霧嶋さん?」
 霧嶋もシュラインの言葉に続いた。 
「多少遅れても、良いものを打ってくれるのなら問題ない」
「……それなら、少しだけな」
 ぼそりとそう答える津々路の腕を、芳人が嬉しそうに引いて駆け出した。


(終)
 
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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【 0086 / シュライン・エマ / 女性 / 26歳 /翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員 】

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■         ライター通信          ■
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シュライン・エマ様

納品が遅れまして、申し訳ありませんでした。
津々路とシュライン様が話すのは三度目、という事になるのですが、霧嶋引止め作戦(?)で多少打ち解けたのではと思います。
また、今回はアイテム『八重垣の絵図帳』をお贈りしました。
いつかその中から、シュライン様に見合う武器が出てくると良いのですが。
それでは、今後とも得物処・八重垣を宜しくお願いします。
ご注文ありがとうございました!