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<東京怪談ノベル(シングル)>


『苦界彷徨』


 小雨が降っている。
 しとしとと、しとしとと。
 いつだったろうか? 雨の音色に合わせて創った即興の唄を私にあの人が歌ってくれたのは。
 有名な小説家。私の血縁上での母親はとても有名なティーンズノベルの作家で、あの人の手が紡ぎ出す女子高生たちの恋物語を同じ年代の女の子たちは自分の現状と想い重ねながら読んだり、憧れを抱きながら読んだりするという。ラジオや雑誌、ネット、そういう媒体でもあの人は自分が描く小説の登場人物たちと同じ年代の女子高生たちの相談に乗っていた。
 とにかく女子高生たちのカリスマ、あの人はそういう存在だった。
 美人で、スタイルも良く、頭も良くって、誰もが憧れるような恋愛をいくつも経験してきて。
 だから今日のあの人の葬儀にも多くの女子高生が参列してくれて、娘の私よりも悲しそうに泣いていた。



 +++


 俺の客である彼女はぼんやりとお坊さんが唱えるお経を聞きながら、泣き崩れるファンらを見つめていたそうだ。
 正直、彼女はそんなに母親が死んで哀しい、とか、苦しい、そういう感情を濃くは抱いてはいなかったらしい。
 茫洋な形にならない濃度の薄い感情なら、痛みなら胸にあったらしいが。
 そう、もうあの女は母親じゃないから………。
 ―――私が私の母親と認めるのは、私の育ての母親、父が彼女が我が侭を言って出て行って、それから再婚したあの人だけ。
 彼女は、絶対に死んだ母親を母親とは認めてはいなかった。



 本当なら彼女は葬儀にも出席するつもりは無かったのだと琳琅亭で俺にお茶を飲みながら訥々と話してくれた。
 自分を諦めたくない、そう言って自分と父を捨ててあの女が家を出て行ってから、彼女は母親方の親戚とも一切の付き合いは無かったそうだ。
 それでも電話の向こうで12年ぶりに泣いている祖母の声を聞いては、葬儀に参列して欲しいという祖母の願いを無碍に聞き捨てる事もできなかった、と。
「それでもお母さんの顔は見てあげたんだろう?」
 俺がそう言うと、彼女は無機質な笑みを浮かべた。
 彼女は言った。12年ぶりに見たあの女の青白く、死に化生された顔は穏やかに眠っているように見えて、そしてそれは自分に悲しみや喪失の痛みよりも、怒りを感じさせた、と。
 どうして自分が、あの女の葬儀などに出席せねばならないのだろう? その疑問がぐるぐると頭の中を回っていたと彼女は苦笑した。
 ―――私を捨てた女などのために………。



 それから話は火葬場での事に移った。
 火葬場でも彼女はぽつんと母方の遺族から離れた場所に座って、ぼんやりと雨に濡れる窓の向こうの緑を見ていたそうだ。
 8月初旬。
 草木の緑は色濃く、そして久方ぶりに降った雨に、どこか生気を取り戻したように見えた、と。
 そこに彼女は二匹の蛙が葉の上に居るのを見たそうだ。
 大きな緑の蛙が、小さな蛙を背中に乗せた。
『親子かもしれない、ふいにそう想って、私は失笑を浮かべたの』
 そう言った彼女の顔は迷子の子どもの表情だった。
『今も覚えているわ。薄暗い夕方。ぽつんと公園に独り残るの私は。お母さんたちと一緒に家に帰っていく友達を見ながら。それでどうしようもない孤独感に襲われながら公園から家へと走り帰って、そして玄関を開けて、家の中は真っ暗で、机の上にはただ白い紙にお別れの言葉が書かれていた………。その時から私のあの女への想いは、止まっているわ』

 


 蛙は卵を産み捨てるだけ。
 あの女と大して変わらない。
 つまりあの女はそういう女という訳だ。
 ―――私のあの女への想いは、きっと9歳の私で止まっている。





 彼女は火葬場での出来事を話し続ける。
 昨日からまるで腫れ物に触るように彼女に接してきた母方の親族。
 誰も彼女には話し掛けてはこなかったそうだ。
 しかし火葬場でひとりの男が彼女に話し掛けてきた。
 ―――彼女は知らない。自分の運命を。



『そいつを見た瞬間に嫌悪を感じたわ、私』
 そう、彼女は彼に男を感じた。
 そういう事なのだ。
 この男は。
 ―――趣味の悪い男。
 前に旦那と娘を捨てた女なんかとよく付き合う。
 彼女は彼を睨んで、そしてその場を離れた。
 帰ろう。
 ここまで付き合ったのだ。
 もういいだろう。
 自分にはあんな女に付き合う義理も責任も無い。
 母親である事を捨てたのはあの女なのだから。
 彼女はただその想いで外に出たのだと、笑って言った。やはりその笑い顔は無機質だった。



『外に出ると、クーラーに冷やされていた肌を生暖かな、もあっとした外気が撫でて、気持ち悪かった。でも雨に濡れたい気分だった。哀しいとか、涙が零れそうだから、そういう理由からじゃない。気持ち悪かったの、とても。とても。だから私は傘を差さずに歩いていたの』


 そして彼女は聴いたそうだ。
 しとしとと雨が降る。
 絹糸のような雨。
 それが奏でる音色。
 その中で風鈴の音色を。
 


『ふわりと、まるで誰かが私の隣に居るような気配がしたの』



『お母さん』
『―――ちゃん』
 ―――あの女が出て行く前の日。学校にまで傘を持って迎えに来てくれたあの女。
 傘を差して、並んで歩いて、そしてあの女は、小雨が降る音に合わせて、唄を歌った。即興の歌詞をつけて。



 凛。
 ―――小雨の音色に重なるように聞こえた音色。
 その後はただ透明な水に絵の具をつけた後、色の波紋が静かに広がっていくように、とても透明な音色が静かに、だけど確かな存在感を持って、広がっていく。



『それでうちに来たのかい?』
『ええ。呼ばれている気がしたの』
 京都の街は久方ぶりに来た。
 この通りは初めて通るけど、でも何故だかどこかからか聞こえてきたその風鈴の音色を探そうと想ったのだと。
 見知らぬ場所で歩き回るなんて、致命的なのに。方向音痴には。
 それでもそうしようと想ったのは、その風鈴の音色がどこかとても懐かしく、そして自分を呼んでいるようだったから。
 風は無い。
 ただ小雨が降るばかりの通りに、風鈴の音色は誘うように鳴り続ける。
 ―――いえ、泣き続けている?
 どうしてそう想うのだろう?
 何故、風鈴は泣くのだろう?
 行き着いた場所は俺の琳琅亭だった。
『甘味処? 御茶屋さん?』
 彼女は小首を傾げる。
 凛。
 風鈴が、鳴る。



 その時、俺はずっと店の中で白湯で俺の分と彼女の分の茶碗を温めながら彼女が来るのを待っていた。
 そして俺は店の出入り口の前の気配に気付き、苦笑しながら店の扉を開いた。
 ただその後の悲鳴は予想してはいなかったが………。




 彼女は思わず人が出てくるなんて想っていなかったから、
『きゃぁー』
 無礼にも大声をあげてしまった事を後で何度も謝ってくれた。まあ、その後にもっと大きな勘違いがある訳なのだが。
 せっかくの風鈴の音色を壊すような悲鳴をあげながら、でも頭のどこか冷静な部分で彼女は目の前の俺を観察したそうだ。彼女は絵描き志望なので、観察力には優れているつもりらしいから。そして彼女が俺に下した結論は、
『スキンヘッドの強面。サングラスをかけている様はどう見てもヤの付く人、よ♪』
 笑いながら彼女は悪びれも無く言う。
 それから彼女は顔を真っ赤にして、ヤクザだと思い込んでいる俺からこの琳琅亭も御茶屋さんに見えて、実は男がその、いやらしい事でもしにくるお店なのかしら? と想ったのだとか………。
 本当に失礼な話だ。俺は苦笑してしまう。
 だが傑作なのがこの後の彼女だろう。俺はついついまた笑ってしまい、お茶を啜る彼女に睨まれてしまう。
 悲鳴をあげる彼女の口を押さえ、唇の前で人差し指一本を立てた俺に彼女は頷いた。
『悪かったな、嬢ちゃん。驚かせちまって』
『あ、いえ。私も、その、女の癖にこんなお店の前をうろちょろしてすみませんでした』
 そう、この発言を俺はおや? と想ったものだ。この時の彼女が考えていた事が傑作だった。
 彼女は琳琅亭の周りを見回して、大丈夫。周りに男はいない。営業妨害にはなってはいない、と安心して、ほっとし、
 ―――そこで彼女はもうひとつのこの光景の見方に気付いてしまった。それが一番の傑作。
 俺も覚えているさぁーっと彼女の顔から血の気が引いていく様を。
『なあ、嬢ちゃん。その―――』
 心配して声をかけてみれば、
『あ、いえ、私は違います。私は断じてそういういかがわしい場所で働こうなんて』
 案の定おかしな事を彼女は考えていた。
 両手を壊れた玩具のように振って、とにかく彼女は自分を守る。
 俺はたまらず大笑いをし、そして彼女は鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしていた。




 +++



 まだ笑う俺にいい加減しつこい、と彼女が表情だけで抗議した。
「いや、悪かったな。まあ、これを飲んで、機嫌を直してくれや」
 出されたお茶に目を瞬かせる彼女に俺はにこりと笑う。
 彼女は礼儀作法に乗っ取ってそれを飲んだ。
 お茶の味は、
 …………とても苦かったようだ。
「苦かったかい?」
 意地の悪そうな顔で笑う俺に彼女はしかしにこりと笑顔で答える。
「いいえ。とても口にあって、美味しかったわ」
「そうかい。そりゃあ、よかった」
 そう言って俺はもう一杯、お茶を出した。
 今度のお茶は先ほどよりも薄くして。
 そして俺は彼女から血縁上の母親の事、葬儀の事、出るつもりのなかったそれに出た理由、火葬場での男の事、ここに来るまでの事、琳琅亭についてから彼女が抱いた笑ってしまう思考や悩み、身売りをされるかもしれないと想った恐怖を聞いた。



「参ったな。これでも21なんだけど」
 昔は21などと言えばもう大人だと想っていた、と彼女は続けて呟いた。
「でも自分がいざその歳になってみると、同じ年代の人は全然子どもだし、下手をすればもっと歳をとっていても子どもな人がいる。少なくとも私は21の自分をまだまだ子どもだと想っている。精神的に」
 そう少し卑下するような声で言って、それから彼女は意地悪く笑う。
「フェンドさんは大人?」
「だと想うかい?」
 サングラスのブリッジを人差し指で押し上げながら笑う俺に彼女は顔を横に振る。
「実は子どもでしょう?」
 いたずらっぽく笑った彼女に俺は苦笑した。
 それから彼女はお茶をもうひとくち、口にして、店の中を見回した。
「琳琅亭、って言ったわよね? もうひとつの名前は、ひょっとして、蛍の風鈴屋とかって言う?」
 俺はただ静かに笑うのみで、そしてそれは肯定だった。
「じゃあ、私にも風鈴があるのかしら?」
 そう言って彼女は下唇を噛む。
 その表情の意味が俺には痛いほどにわかった。
 それは死んだ彼女が母親だと認める意見だ。
 ぎしぃっと彼女が座っている椅子が軋んだ。
 店の中を蛍が舞う。
 そしてまるでSF映画とかで見るような感じで彼女の隣に、彼が座っていた。半透明の。
「これは、フェンドさん?」
 彼女はおそるおそる指を伸ばす。
 触れた瞬間に、それに触れた彼女の指先が消える。
「これは何?」
 彼女は視線を俺に向ける。そして顔を凍りつかせた。
 俺の隣にも俺がいた。昨日の客を出迎え、話をした俺が。
 そしてその俺はトパーズの輝きの風鈴を手に持っていた。
 その風鈴は………



『私は、私は本当の事を言えなかった………。だから私は罪に溺れ、喘ぐように彼女に娘さんに会うようにと言ったのに、なのに、彼女は………それは絶対にできないと言いました。彼女は、私の妻と子どもを車で轢き殺した、から………』



 ――――はぁ?
 彼女の頭が真っ白になったのはわかっていた。
「どういう事よ? そんな話は初めて、聞く…」
 彼女は俺を見る。
 俺は、彼女を見て、頷く。
「真実を受け止めるしかないのさ」
「真実…」



『彼女は新聞配達と他にもパートを掛け持ちして、疲労のピークだった。それで仕事場から帰る途中に私の妻と子どもを轢き殺し、そして彼女は離婚をした。私も、私も最初は彼女を恨んでいた。だってそうでしょう? 彼女は私の最愛の妻と子どもを殺したんですから。離婚をしようが、どれだけ謝られようが、許せるわけが無かった。でも彼女はそれでも私に謝ってくれた。何度も頭を下げて、妻と子どもの命日には必ずお墓参りと、私の所に来てくれた。人伝に彼女は離婚して、その後絶対に自分の娘さんとも会っていないと聞いた。それどころから元のご亭主さんは再婚なされて、彼女は本当の孤独になったと。それでも私はそれは彼女の罪だから、だからそれでいいと想っていた。でも本当は………』



 凛。
 鈴が鳴る。
 ―――とても哀しげで、聴いていると、胸が痛くなった。



『本当は妻は自殺だった。無理心中だった。子どもを道連れにした。私はそれを知っていた。でも彼女がブレーキを踏めば、そうすれば妻と子どもは助かっていた。そうしたら、妻も想い直して生きてくれていたんじゃないかって、そう想ったら、ダメだった。そういう想いに私は押し潰されて、悲しみから、ショックから逃げ出すために彼女を恨んで、責めて、傷つけて………彼女から、幸せを奪い去って……私が…今度は彼女を……殺したようなものだ…』



「何よ、それは? 何よ、その身勝手な言い草? 理屈は? そんな、そんなくだらない感情のせいで、私は………私の子ども時代は真っ黒に塗り潰されたの? 幸せを奪い去られたの?」
 彼女は下唇を噛んだ。
 そして彼女は顔を両手で覆い隠して泣き出す。
「私は、私は、私は、私は………私には、この男を責める資格は無い。だって私も母さんを、勝手に恨んで、無視していたんだから………」
 ―――ごめん。ごめんね、母さん。
 ごめんね。



『私は、私はそれを彼女に言えなかった。言うべきだったのに、言えなかった。彼女が癌になって、そして誰にも看取られずに部屋で独り死んでいて、そういう彼女の最後を聞いて、私は本当にどれだけ自分が救いようの無い馬鹿かをわかって。私は。私はぁ』



 大粒の涙を流す彼を彼女は睨んだ。
 殺してやる。
 今すぐに火葬場に戻って、そして絶対に殺してやる。
 この男を、殺してやる。
 ―――そう彼女の目が言っていた。
 彼女は立ち上がろうとした。
 凛、と風鈴が鳴る。
 俺の隣に居る俺が持つ、トパーズの輝きを持つ風鈴が音色を奏でた。



『この風鈴は天寿の最後の一片を用いて創るんだが、どうしてこの風鈴の色がこんな色だかわかるかい?』
 そう訊く俺に頭を両手で抱えていた彼は上目遣いで視線をあげた。
『この色の意味は希望なのさ。彼女は未だに未練を残していた。それはあんたが生きていけるかどうか、そういう未練だ。自分を恨むその感情が生きる糧だったのに、なのに自分は死んでしまった。だから未練が残った。生きていって欲しいとさ、彼女はあんたに。奥さんと、子どもの分までよ。それでできる事もあるんじゃないかい? 彼女のために、奥さんや、子どものためによ』



 琳琅亭、蛍の風鈴屋の風鈴は、故人と遺族の未練、その両方で、出来上がる。
 ―――心を救うために。



 凛。
 琳琅亭には再び彼女と俺だけとなっていた。
 彼女は泣いていた。
 悔しくって泣いていた。
 ―――自分の馬鹿さ加減に。
 怒って泣いていた。
 ―――あの男にも、お母さんにも、そして自分に真実を隠していた周りの大人たちにも、何よりも自分自身に。
 苦しくって泣いていた。
 消えてしまいたくって泣いていた。



 私は、
 私は死んでしまいたい。
 そしたら――――



「いいや、それじゃあ、ダメだぜ? 嬢ちゃんの母親は天寿を全うして死んだんだ。自殺をしては、同じ場所にはいけない」
 彼女は俺を睨んだ。
 八つ当たりだ。
 自分でもわかっている。
 でもわかっていても、感情を止められない。
 俺は彼女のそれを責めるつもりは無い。
「じゃあ、私は、私にどうしろというのよ? 私は、私は本当はずっとお母さんと会いたかったの! なのにもう私はお母さんには会えない。私が…私が馬鹿だったから…」
 だが甘やかすつもりも、無い。
「そうだな。嬢ちゃんは馬鹿だったな。だからそれに後悔しているのなら、やっぱり生きていかなくっちゃならないのさ。辛いけどな」
 俺はとても厳しい事を言って、彼女を突き放した。
 彼女はしばらくの間、幼い子どものように涙を流しながら、鼻水を垂れ流しながら、泣いた。
 その彼女の泣き顔を見て、もう大丈夫だと俺は想った。



【ラスト】


「どうして私をここに招いてくれたの、フェンドさん? お母さんの風鈴はお母さんと、あの男の人との風鈴だったのでしょう?」
「いいや。嬢ちゃんへの風鈴でもあったのさ。生きて、欲しいとさ」
 にぃっと笑う俺に彼女は頷く。
「立派なイラストレーターになって、あの世のお母さんにも名前を届かせてやるわ」
 俺に見送られながら彼女は店の外に出る。
 雨は止んでいて、蒼い空には虹がかかっていた。
 そして彼女はもう一度母親に会うために、火葬場までダッシュした。
 その後ろ姿を見送り、俺は琳琅亭に入った。次の客をもてなす準備をするために。


 ― 了 ―


 ++ライターより++



 こんにちは、セイ・フェンドさま。
 いつもありがとうございます。
 このたび担当させていただいたライターの草摩一護です。


 シチュノベ、大変お待たせしてすみませんでした。(汗)
 いかがでしたでしょうか、苦界彷徨は?
 少しこれまで納品されていたのとはお話の形式を変えさせていただいて、フェンドさんのアフターサービス、というような感じで書かせていただいたのですが?
 PLさまの中の蛍の風鈴屋さんのルールとずれていないといいのですが。^^;


 このシリーズ、密かにずっと憧れていましたので、担当させていただけてすごく嬉しかったです。^^
 娘はイラストレーターを目指していた訳ですが、その夢が実はすべてを物語っていますよね。お母さんへの想いを。
 生きるのはすごく辛いし、彼女は今回色んな目隠しされてきた事を知ってしまい、今後それのせいでまた辛い想いをすると想いますが、それでもきっとその時は、フェンドさんのサングラスの向こうの優しい目を思い出して強くしなやかに生きていくのだと想います。
 ちなみに母親の小説も娘が読んでくれる事を祈っての、メッセージだった訳ですね。^^


 それでは今回はこの辺で失礼させていただきますね。
 ご依頼、本当にありがとうございました。
 失礼します。