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<東京怪談ウェブゲーム 草間興信所>


俺たちの不意流怒


○オープニング



 9月に入ったとはいえ、まだまだ残暑は厳しい。夜は確かに涼しくなったのだが、日中の暑さには辟易としてしまう。
 電気代のカットを名目に、草間興信所のエアコンは一切稼動していない。押せば天国、されどその後地獄が待っている現実に、草間は一人深い溜息をついていた。
 依頼人がやってきたのは、そんなうだるような暑さの昼下がりだった。



「謎の結界、ねぇ…?」
「はい。おかげで周辺住民が困っているんです」
「ふぅむ…?」
 依頼人から告げられたそのおかしな状況に、草間は一人首を傾げる。
「これといった実害がないのに、周辺の住民が困る…んん?」
 困る原因がないのに困る。謎かけのようなその言葉に、草間は一人考え続ける。
「とりあえず、そのことは口で説明するよりも現場に来ていただいたほうが分かるかと」
「分かった、行こう」
 もしかしたらここよりもそっちの方が涼しいかもしれない、などと考えながら草間は立ち上がり興信所を後にした。



* * *



 それから数日。興信所に、あるべき姿がなかった。
 主である草間は、あの日以来ぱったりと消息を絶ってしまった。依頼人にも全く分からないという。しかし、時間的なことを考えても、明らかにその結界を調べに行って何かに巻き込まれたと見るほうが自然なようだ。
 この異常事態に、興信所第二の主零が立ち上がった。
 彼女は早速手伝ってくれそうなものに連絡をとり、全員を興信所に集めた。
「いいですか皆さん、兄さんが帰ってきません。きっとこの興信所の暑さが嫌になったんでしょう。その結界の中はきっととても涼しいのです」
 いきなり断言口調、しかも言ってることはかなり無茶苦茶だ。しかし、この事態に多少混乱しているのかもしれないと思うとそうもいえない。
「そこで、皆さんには兄さんをその結界の中から連れ戻してきてほしいんです。ホントにもう、仕事沢山溜まってるのに…」
 最後にボソッと言った事はきっと彼女の本心なのだろうが、ツッコむと何か怖いことがありそうなのであえてツッコまないことにする。
「結界がどのようなものなのかはよく分かりませんが、依頼人の方からの情報によると、近くでは何故かモヒカンで筋骨隆々でトゲトゲな人が沢山出没するようになったとか。
 それから、やっぱりやたら筋骨隆々で学ランをきた人とかが歩いていたり、変な叫び声とかが聞こえてきたりするそうです」
 もうどこからツッコめばいいのか分からない発言の後、零の顔が不意に真剣なものとなる。
「これは…恐らく古く中国より伝え聞く『不意流怒』にちがいありません!
 この東怪書房刊『漢たるものとは』によれば…」
 以下うんたらかんたら。えー。
「兎に角、とても危険なことには変わりないと思いますが、頑張ってください。
 我らが朋友(ポンヨウ)草間武彦を助けるために!!」
 何が朋友なのだろうか。既に後半から何か別の人物が喋っているような感じもあったが気にしてはいけない。

 不意流怒…一体そこには何が待ち受けているのか!?





○前略、嶽碑子様



 カランと、氷がグラスの底を叩く。光を弾くそれをゆっくり眺めながら、漢はそこにいた。
 ゆっくりと時間が流れていく。ゆったりとした音楽が、静かに心を落ち着かせる。
「マダム」
 漢が口を開く。言葉一つ、くいっとグラスを傾ける。黄金の液体が、男の喉の渇きを癒す。
「なんでしょう」
「…嶽碑子のことを聞かせていただけませんか」
 それまで黙ってグラスを磨いていたマダムの顔に、戦慄が走る。
 手に持っていたグラスがゆっくりと地面を叩き、砕け散った。
「…あなた」
「…助けに行かなくてはいけないんですよ。命をかけてもね」
 漢はふっと小さく笑った。
 動揺を隠せないマダムの目に、がたっと立ち上がる男たちの姿が見えた。その男たちが、漢を囲む。
「おいてめぇ」
 見た目どおりの下品な言葉遣いに、マダムは小さく息を呑む。すると、漢はまた小さく笑った。
「…どうやら、まずはこの無粋な輩どもから相手しなくてはいけないようですね」
 そして、静かな空気を無粋な音が揺らした。

「ありがとうマダム。また寄らせてもらいますよ」
 小さな呻き声をその背中に受けながら、漢はその酒場を立ち去った。
「強羅豪…まさかここまでたぁ…」
 ばたんとしまった扉が、そんな呟きを打ち消した。





 そんなことがあった頃、興信所の前でも一悶着起きていた。
「ほほぅ…粘縛愛乱怒か」
 そんな言葉が、目の前の男に思わず少女の口から漏れる。
「そういうソチラは悪電ではないデスカ☆」
 すると、桃色の長ランの男からも聞きなれない名前が飛び出した。
「ふっ、まさかこんなところで出会うことになるとはのう…」
「全く、偶然とは恐ろしいデスネ!」
「「はははははは」」
 二人揃ってしばらく笑ったところで、あらためて二人は向き合う。
「わしは本郷源じゃ、夜露死苦!!」
 白い長ランに地に届こうかという鉢巻を巻いた少女が、ビシッと自己紹介を決めた。
「粘縛愛乱怒総帥、もっと踏まれてみたいリュウイチ・ハットリデス、夜露死苦ぅ!!」
 それを受けて、ピンクの男も謎のポーズをとりながらビシッと決めてみせる。



「…あれは一体?」
 謎な二組を興信所の中から眺めながら、男が一人呟く。
「二人とも今回の協力者よ、心配ないわ」
 いまだに続く理解不能なやりとりに一人汗をかく男に、シュラインがコーヒーカップを手渡す。
「ニコライ君にも期待させてもらっているからね」
「…零さんから話は聞いてますから、頑張りますが…」
 『ホントにボクは大丈夫なんだろうか?』などと源とリュウイチを眺めながら、一人ニコライは思うのだった。

 興信所の中は静かだったが、一人の男の子がやってきたからまたその賑やかさを取り戻す。
「ズルいズルいズルい、草間さんズルーい!!」
「ちょっと穂積君、そんなに暴れないで」
「まだまだこんなに暑いのに一人だけ涼しい所に行くなんて!
 俺も行きたい、そして涼みたい!! 寒い中で食べるアイスが一番美味いんだ!!」
 ソファに座りながら足をバタバタさせる葉室穂積に、シュラインは思わず苦笑を浮かべた。
 『このガキからしめたほうがいいんじゃないかしら?』などと思ったかどうかは、本人にしか分からない。
 穂積はまだまだ収まりそうにないので、彼は放っておいてとりあえずシュラインは自分の考えを話し始める。
「結界というくらいだし、範囲は決まっているのかしら。もしくは、結界を構成する何かがあるとか…」
 それに、ニコライも頷く。
「恐らく何かあるでしょうね。現場に行ってみないことには分かりませんが」
 そこに、今までバタバタしていた穂積がガバッと起き上がる。
「結界なんて破る方法なんて知らないけど、草間さんが入れたんならおれ達だって難なく入れると思うんだ。そして涼むんだ!!」
 最後は兎も角、彼の言っている事には一理あるように思える。うん、と一つ頷き、シュラインは立ち上がる。
「何にせよ、分からないことが多い以上現場に行って確かめるしかないわね。膳は急げ、行きましょうか」
「ですね」
「うん!」
 ニコライと穂積もそれに頷き、興信所のドアを開ける。
「皆さん、兄さんのことくれぐれもよろしくお願いします」
「任せておいて、引き摺ってでも尻叩いてでもきゅっと首根っこ捕まえて武彦さん連れ帰ってくるわね、零ちゃん」
 頭を下げた零に、シュラインが炎をバックにぐっと拳を握って見せた。
(…本当に大丈夫なんでしょうか)
 一番冷静そうでそうではないシュラインの様子に、ニコライはまた一人溜息をつくのだった。そして、そんな彼は外にいたリュウイチと源の姿を見て、また深く深く溜息をつくのだった。頑張れ、ニコライ。



「…あ」
「むっ」
 現場についた一行は、そこで豪と出会った。
「もしかして、あなたも?」
「そういうあなたたちも?」
 結界と思わしきところには豪以外の人間はいなかったし、何よりも纏う空気が違っていたからか、皆目的は同じだと話す前から確信していた。
「……はぁ」
(まともそうなのが、私だけですか…)
 そして、やっぱりニコライは人知れず溜息をつくのだった。



○結界の中にて



 草間興信所を出発した一行は、その道中様々な事件に巻き込まれる!!

 汗、友情、涙、愛…。

「嶽碑子さぁぁぁぁぁん!!」

 シュラインの叫び声が、悲しく響いた…。





 …などということは一切なく、一行はいたって普通に平々凡々と件の土地へと辿り着いた。
「…あぁ、これは見事なまでに何かあるわねぇ」
 話に聞いていた謎の男達を見るまでもなく、明らかのその土地は一定のところを境にして何か変なものに包まれていた。具体的に色でいえば、黄色っぽい。なんか、汗臭い感じ。
「…こ、これは流石に…ちょっと、遠慮したいですね…」
 ニコライが呟く。
「これは中々楽しそうじゃのう?」
「腐不負…何かいそうなふいんきですね☆
 どうでもいいんですけど、なんで『ふいんき』で変換しても漢字にならないんでショー?」
「そりゃ『ふんいき』だからだよ」
「…ここに、嶽碑子が」
 でも、他のやつらは当然の如く聞いてやがらねぇ。
「…はぁ…」
 頑張れニコライ。

「…しかし、こうもあからさまだと、入っていくのも戸惑いますね。何か罠のようなものもありそうな…」
 軽く顎に指を当てながら、ニコライは小さく考え込む。まぁ確かに、彼の主張はもっともだろう。しかし、
「はっ、真の漢ならばそのようなものがあるはずもないわ!」
「あぁ汗のにおいが素敵DEATH!!」
「面白そうだよね、さっさと行こうよ」
「待っていてください嶽碑子」
「武彦さーん!!」
 気付けば自分ひとり置いていかれていた。他の面子は既に結界の中へ。誰か話聞いてやれよ。
「…………あ、あの、待ってください」
 仕方なく、ニコライも汗臭そうな結界の中へと入っていくのだった。



「あぁ、この漢スメルはタマリマセン!」
 中に入った一行は、とりあえずどこに行けばいいかも分からずまっすぐに進んでいた。リュウイチはその仄かな(というにはあまりにも汗臭いが)香りに身をひたすら捩じらせている。
 外から見た感じではどれくらい結界が広がっているのか分からなかったが、どうもかなりの範囲で結界は張られているらしい。あたり一面を包む微かな黄色を見ながら、冷静に(というほど冷静ではないが)シュラインは分析していた。

 と、そんな時。
「ちょっとまてや」
 目の前から発せられた言葉に、一行は思わず身構えた。
「…例の男達、ですかね」
「どうやらそのようで」
 ニコライの言葉に豪が答えるのと同時に、矢鱈世紀末な男達が現れた!
「誰の許可とって先に進もうとしてんだあぁ〜ん?」
 …ただのチンピラっぽい口調だが、見た目は世紀末なため油断は出来ない。
「先に進みたかったら俺達を倒していきなー!」
「…まぁ、シンプルな方が僕はいいですけどね…」
 今までのことが相当嫌だったのか、溜まった鬱憤を晴らすようにニコライが動く。



(しばらくお待ちください)



「げふぅ!?」
 最後の一人が、派手な悲鳴を上げて吹き飛んでいく。襲い掛かってきた数十人の男達は、ニコライ一人によって倒されていた。…所詮雑魚。
「全く、無駄な時間をとらせないで欲しいですね」
 そんなクールに決めるニコライに、他の皆から一斉に拍手がわく。
「…にしても、この人たち、この先に行かせないようにしたがってたみたいね。この先に武彦さんが…」
「そうなのかな。じゃあこの先はとっても涼しいんだね!」
 シュラインの言葉を聞いて、穂積が駆け出そうとする。そのとき、
「またんかーい!」
 先ほどぶっ飛ばしたはずの男達が、また立ち上がった!
「やれやれ、仕方がないのう」
「私の裸舞離衣流(らぶりぃりゅう)を見せるときがやってきましたネ!」



(再びしばらくお待ちください)



「げふぅ!?」
 最後の一人が、先ほどと同じように吹き飛んでいく。
「さて、それでは先に行きましょうか」
 いいながら豪が先に進もうとしたそのとき、
「またんかーい!」
 やっぱり男達が立ち上がりやがった。
「…嶽碑子に会いにいくのを邪魔するつもりですか?」



(またまたしばらくお待ちください)



「げふぅ!?」
 最後の一人が、やっぱり前と同じように吹き飛んでいく。
「武彦さーん!」
 シュラインが叫びながら走り出そうとしたそのとき、
「またんかーい!」
 またまた男達が立ち上がりやがった。
「……」



(さらにしばらくお待ちください)



「げふぅ!?」
 最後の一人が以下略。
「やれやれ、ではさっさと先に行くとするかの」
 小さく溜息をつきながら源が歩き出そうとしたそのとき、
「またんかーい!」
 またまたまた以下略。



 ……
 ………
 …………



「…まさか、これは狼流不隷隠愚!?」
「知っておるのかリュウイチ殿!?」
 そろそろ全員が疲労困憊となってきたとき、何かを思い出したようにリュウイチが叫んだ。源の問いに、リュウイチは深く頷いた。
「はるか昔、中国での試練としてうんたらかんたらどうこうあれこれ…。
 要するに、この先に進むには他の場所での試練に打ち勝たねばならないということなのデス!」
「「「「「な、なんだってー!?」」」」」
 なお、はるか昔の試練の一つとしてあった婦女子が裸で挑まねばならぬ試験を意味した『婦裸愚』が、後に『フラグ』という言葉となり広く使われるようになったのは周知の事実である。
 そんな豆知識は兎も角、この言葉に一行は大きく頷いた。
「なら、その試練を探さないとこの先…つまり北の方角には行けないってことね」
「それじゃ、皆で手分けして探そうよ。俺疲れちゃった…」
「それが一番のようですね。とりあえずは北以外の方角を目指しましょう」
「では、また後ほどその試練を終えた後にここで」
「ふっ…皆のもの、油断はするでないぞ?」
「それでは皆さん!」
「「「「「「おう!!」」」」」

 こうして一行は、思い思いの方向へと散っていった。
 しかし、これが今生の別れとなるものもいることに、このとき誰も気付いていなかった…。





○東 〜ニコライと豪の場合〜



 誰とも知らない貴方とお話しするのはなんなんですが、まぁいいでしょう。
 いえね。少し愚痴りたいだけなので。
 大体ですね。おかしいと思いませんか?
 何で僕はこんなことをやっているのでしょうか。
 あぁいえいえ、別に目的のためならば仕方のないことなんですよ。でもね、明らかにおかしいでしょう?
 えっと…強羅豪さん、でしたか。なんで彼はそんなに真剣になれるのか分からない。
 というかですね。普通ならおかしいと思いますよ。

 …え? なんでこんなことを話しているか、ですって?
 …言ったじゃないですか。愚痴りたいって。

「うおおおおおおおぉぉぉぉぉッッ!!」
「まだまだよぉぉッ!!」

 …絶叫上げながら、大の大人が二人も盆踊りを踊るなんて。
 …僕は、もう疲れました。帰っていいですか?

「ニコライさん、あと少しですよぉッ!」
「折角帰ろうとしてたのに呼び止めないでください!!」

 すいません。どうやら、まだしばらく帰られないようです。



* * *



「ふむ…まだ何も見えませんね」
「さっさと見つけたいところなんですが…」
 東を目指した豪とニコライは、ただひたすら酸っぱい空気に包まれた森の中を歩いていた。
 空気が酸っぱいことを除けば、どこもおかしなところはない森だ。いやまぁ空気が酸っぱい時点でどうなのよ、というツッコミは置いておいて。

『『!!』』
 そんなとき、二人の間に緊張が走った。二人の視線の先、ぼんやりと。しかし確かに動く影があったからだ。
 二人の頭に、先ほどの光景が思い浮かばされる。
 影は、二人を見つけたのかどんどん近づいてきた。緊張感が、さらに増していく。
 どちらからともなく一つ唾を飲み込んだとき、影の姿がはっきりと見えた。
「おやおや、こんなところに珍しい…どうかされましたかな?」
 声は、酷く穏やかだった。
 近づいてきたのは、中年くらいの男性。身長はそれほど高いわけでもなく、先ほど出逢った連中に比べるまでもなく『普通』の人間に見えた。
 しかし、二人は思わず息を呑んだ。男から発せられる空気に、思わず圧倒されたからだ。
 よく見れば、服では隠し切れない盛り上がった筋肉がはっきりと分かる。
『『…この男、できる』』
 緊張する二人をよそに、そんなことは関係ないと男は笑っている。
「ふむ、目的はやはり…北へ行くためにこちらにきたのですかな?」
「「!!」」
 そして、男はまた小さく笑って、
「ついてきなさい」
 来た道を、また歩き始めた。





 そうして、男とその後をついていく二人は、階段をのぼっていた。
 はっきりと、霧にぼやけながらもはるか高い塔があった。男は何も言わずそこへ続く階段をのぼり、二人もそれに黙々とつき従った。
「さぁ、ここだ」
 男が立ち止まる。そこには、聳え立つ一つの巨大な門。
「ようこそ、魔棲羅男の塔へ」
 ギィッと、鈍く低い音を立てて門が開く。熱狂が、その中から迸った――。

 凄まじい大歓声、そして数え切れぬ人の気配。
「これは…」
 それに圧倒され、ニコライが思わず呟いた。
 塔の中に、人が溢れかえっていた。まるで何かの観客の如く。
「今日もこの塔に挑戦するために、二人の漢がやってきた。
 これより、梵雄怒里を行う!!」
「梵雄怒里…まさか」
 男が声を張り上げると、それに呼応して観客達の歓声が大地を揺らす。それを聞きながら、豪は一人呟いた。
「豪さん、梵雄怒里とは…?」
「…梵雄怒里とは、闘技場に作られた大きな櫓の上で、太鼓の音にあわせて褌一丁の漢達が下で戦いの舞いを踊るという漢の梵将軍が定めた一対一の戦い。
 …そう、どちらかが力尽きるまで」
 なお、その姿が戦い続ける鶏たちに似ていることから『雄鶏』の名がつけられたのは、語るまでもない周知の事実である。(東怪書房刊『漢の闘技場百選』〜雄鶏とおんどりゃの相違点〜より)
「ほほう、知っておったか。ならば話は早い。この塔の結界、解きたくば我に勝って進むのみ!」
 ばっと、男が服に手をかけ脱ぎ捨てる。そこには、見事な筋肉美と、それを引き立てる漢の褌!
「分かりました、ならば受けて立ちましょう!」
 言うが早いか、豪が舞台へとかける!



 …そうして、冒頭へといたるわけである。



「だがしかし、俺は負けるわけにはいかない、だからあなたを超えていきます!!」
 汗を滴らせながら、豪が叫ぶ。叫びとともにとった気迫で天を割らんとするようなその構えに、男の中に戦慄が走る!
「ぬぅ、それはまさか棲威火輪離っ!?」
「そう、かつて漢の武将(とても長くなるので以下省略)…の技、受け切れますか!!」
 しかし、男の笑みは崩れなかった。
「ふっ、ならばこちらも最終奥義を放つのみ!!」
 ゆっくりとした動きで、男の手が頭の上で蟷螂のように曲がっていく。口から漏れる『ひゅーどろどろどろ』という声に、今度は豪が戦慄を覚える。
「それは、鬼喪堕滅死かっ!?」
「ふははっ、かつて桃太郎が(やっぱりとても長くなるので以下省略)技、受けてみよ!!」
 二人の漢が交錯する!!

 …そして、二人は同時に膝をついた。
「ふふふっ…やるではないか強羅豪…!」
「そちらこそ…!」

 で、二人が訳の分からない世界を作り上げていたとき、ニコライは。
「えーと、これがその結界の仕掛けでしょうか」
 ついていけなくなったので、もう勝手に一人で塔の最上階にいた。
「うおおおおおぉぉぉっっっ!!」
「でえぇぇぇぇい!!」
「さて…というか、まだ続いてるんですか」
 下から聞こえてきた、二人の叫び声を聞いて溜息を漏らしながら、その仕掛けを作動させていた。





 ☆リザルト
 ▽強羅・豪vs魔・棲羅男▽(両者ダブルノックアウト)
 ○ニコライ・ベルベイン(世界についていけなくなってある意味一人勝ち)





○南 〜源とリュウイチの場合〜



「しかし、彼奴の鬼魔愚零が、とんだ大事になったものじゃのう…」
 深い溜息をつく源。その言葉に、リュウイチの瞳が怪しく光る。
「鬼魔愚零…それは一体誰の?」
 問うリュウイチに帰ってきたのは、源の不敵な笑みだけだった。
「それは秘密じゃ。さて、そろそろ本腰入れていくか、文太御大の名にかけて!
 見ててくれエーちゃん!!」
 誰ですかエーちゃん。



 …が、しかし。拍子抜けするほど特に何もなく、二人は南の果てに立つ一つの十字架の前に立っていた。
「何もアリマセンデシタ…あぁ、刺激が、刺激が足りない!!」
「全くじゃ…つまらん。まぁそれは兎も角として、これかの?」
 あまりの何もなさ具合に、リュウイチが欲求不満とばかりに身をくねらせる。きっと、殴られたり蹴られたり嬲られたりする素敵ライフを思い浮かべていたのだろう。
 それは源も同じなのか、深いため息が漏れていたりする。しかし、そんなに小さいのにそういう刺激を求めたりするのもどうなのか。将来心配なものである。
 しかし、武彦を助けるためだからそんなことも言っていられない。他には特に何もなく、源は十字架を調べ始めた。
「…ぬっ?」
 十字架の根元に、何かプレートがはまっていた。
「なんじゃこれは…『汝、勝利と試練を同時に与えん』…?」
 そこに描かれた文字を呼び上げたその時、
「な、何デスカ!?」
 まばゆい光が、十字架から迸った!

 しばらく光は消えることなくあたりを照らし、そして静かに消えていった。二人が目を開けたとき、目の前にあったはずの十字架は消え去っていた。
「これは一体…!?」
 と、その時、二人は自分達を囲む気配に気がついた。周りを見渡せば、トゲトゲな世紀末オニイサンたちの姿が!!
「これは…挫惨苦労数!?」
「これはわしも知っておる…よもや、過去の遺物と出会うことになろうとはな!」
 その若さで、何で過去の遺物だなんだといえるかどうかは兎も角として、男達は問答無用で襲い掛かってきた!
「てい」
 とりあえず護身の意味を込めて、源は阿修羅と書かれた木刀を振り回す。同時に上がる、『ぎゃー』というあまりにやる気のない断末魔。…弱い。

 しかし幾ら弱くとも、数の暴力とはよく言ったもの。あまりの多さに、源たちは少しずつ体力を削られていく。
「トゥ、桃心乱舞!!」
「「「「ぎゃー」」」」
 リュウイチの声とともにピンクのハートが飛びまくり、やる気のない声と一緒に男達が吹っ飛んで行く。
 なお桃心乱舞とは、かの有名な桃園の誓いの際、劉備たちが義兄弟の契りとして舞ったとされる舞いである。しかし今そんなことはどうでもいい。
「えぇい、全く数ばかりでおって…ぬん!」
 源の尻バットが、当たり所が悪かったのかとても危険な場所に当たって男を悶絶させる。その時、その男の後ろから新しい世紀末な男が現れ、源へ襲い掛かる!
 突然の出来事に、疲労もあって対応しきれない源。
(すまぬエーちゃん)
 避けきれぬと理解したのか、誰か分からない名前を心の中で呟き、源は目を瞑る。そして、鈍い音が響き渡った――。

「……リュウイチ殿!!」
 何時までたってもやってこない衝撃に、源が小さく目を開くと、そこには彼女を庇って攻撃を受けるリュウイチの姿があった。
「か・い・か・ん…」
 何時の間にか学ランからセーラー服に着替えたリュウイチが、スローモーションで倒れていく。
「リュウイチ殿、リュウイチ殿!!」
 必死に揺らすが、彼からの返事はない。どうやら瀕死という名の恍惚状態にさらされていて、それどころではないようだ。
「貴様ら…許さぬ! 悪電じゃぁぁぁ!!」
 源の怒りが大地を揺らす! 彼女は叫びながら構えを取った!
『夜露死苦!!!』
(なんか、雷とか友情とか怒りとか悲しみとか色々迸る最終奥義らしい)

 そして、その場に立っているものは、源以外いなかった…。

 最終奥義は流石に疲れるのか、源はその場で蹲る。
「敵はとったぞリュウイチ殿…………しかし、わしもそちらに逝きそうじゃ」
 呟きながら、顔を上げる。そこには、どこからか現れた新手の世紀末さんたち。
 それらを倒す力は、源には既に残っていない。
「尻バットを決めるわしが、トゲトゲに尻バットを決められるか…皮肉なものじゃ」
 そして、男が源に向けて棘バットを振り上げる。
「まだ、まだ足りませぬ!」
 しかし、バットが源を襲おうとしたその瞬間、リュウイチが奇声を上げて立ち上がる! なんとなく雅な感じがするけどきっと気のせいだろう。
「まだまだ、欺矢乱胴!」
 かりそめの死を受け、恍惚状態にさらされたリュウイチの胸毛が男を締上げる! あまりの臭さとちくちくした感触に、男は気を失った。
 結局、今の状態は瀕死なことには変わりない。しかし、その状態だからこそ出せる技が、リュウイチにはあった。
 ぐるっと見渡す。男達はまだまだ数を増やしていた。これならば、もっと多くの快感を手に入れられるだろう。

 期待に胸がきゅんとなる☆
 視線が私に釘付け♪
「逝きますよ! 裸舞離衣流最終奥義・愛魂五色染態!!」
 リュウイチの口から、色々とヤバ気なものが現れ男達を包み込んでいった――!





 ☆リザルト
 ▽リュウイチ・ハットリvs世紀末なお兄様たち▽(エクトプラズムはきすぎ、そしてそれに巻き込まれて全員ノックダウン)
 ○本郷・源(怒りと悲しみと愛と友情で色々あって復活を果たす)





○西 〜シュラインと穂積の場合〜


 ズン。
「シュラインさーん」
 ズンズン。
「穂積君、どうかした?」
 ズンズンズン。
「なんでこっちに行くのー?」
 ズンズンズンズン。
「私の勘が、こっちに何かあると言ってるのよ!!」

 まぁそんな感じで、シュラインと穂積はただひたすら西を目指し歩いていた。
 先は、やはり仄かに黄色くて見通しづらい。しかし、シュラインに迷いはない。ズンズン先を進む。
「自信たっぷりだねー」
「愛ゆえに、己の信じる道を行くのよ!」
 シュライン言い切った。しかし、その気持ちにはもとより気付いているので、穂積からのツッコミは一切ない。

 それにしても、
「何もないねー」
「そうね。でもこっちよ」
 何もなかった。ただ道が果てなく続くのみ。しかし、シュラインは気にせず先へと進んでいく。愛の力は偉大なのである。
 しかし、その足が程なく止まった。穂積が何だろうと前を見れば、そこには一人の男が、道の脇に置かれた石の上に座っていた。
「…よぅ。こんなところに人が来るなんて珍しいな。姉ちゃん達、この先をご所望かい?」
 男がゆっくりと立ち上がる。2メートルに届こうかというほど随分と大きな男だった。
「…そうだと言ったら?」
 男の隠しても溢れ出る気迫に、それでもシュラインは変わらず返す。それに、男が小さく笑った。
「そいつぁ残念だ。この先には進ませるなって言われてるんでね」
 おどけて見せるが、そこに油断はない。シュラインと男の間に、何かが張り詰める。
「あのー」
 そこに、何も知らないように穂積が手を上げた。
「何だ?」
「いや、俺達先に進まないと武彦さん助けられないから! っていうか、武彦さんズルいから!」
「…穂積君、まだ言ってるの」
 要領を得ない穂積の言葉に、シュラインが呆れた声を返す。どこまでもマイペースな少年だ。
 そして、それが男を酷く気に入らせたのか、男が豪快に笑った。
「いや、面白い少年だ。いいな、全く…」
 くっくと笑いながら、男はシュラインをまっすぐと見る。
「そこまでして助けたい男なのか、そいつは?」
「えぇ。だって、愛してるもの」
「…くっ、はははは! いや、いいなお前達!」
 きっぱりと言い放ったシュラインに、男はまた豪快に笑った。
「分かった、いいだろう。俺についてこい、お前達の目的の結界の元まで連れていってやるよ」
 そうして、男は歩き始めた。シュラインたちも、黙ってそれについていく。

「ねぇねぇ先輩、この先どうなってるわけ?」
「なんで俺が先輩なんだ? まぁいいが…この先はなぁ、ちょーっと厄介なことになってる」
 男のことをえらく気に入ったのか、穂積はずっと『先輩』と話しながら歩いている。シュラインは、その少し前を油断なく歩いている。こちらは、穂積ほど素直に信用は出来ない様子だった。
「厄介?」
「あぁ、あぁいうことだ」
 『先輩』が前方を指差す。二人がそちらを見ると、そこには屈強な男たち。手には武器、肩には棘、頭モヒカン。どう見ても殺る気満々な方々だ。
「ガイ、貴様どういうつもりだ?」
 その中でも一際大きな男が一歩進み出る。それに、ガイと呼ばれた先輩は小さく笑った。
「何、こいつらのことが気に入ったんでね。だからこいつらの手伝いをしようと思っただけだ!」
 言うが早いか、ガイが拳を突き出す! それが、巨大な男の顔面を綺麗に捉えていた。
「俺がここは抑える、お前たちは結界の元へいけ!」
 襲い来る男たちを相手しながら、ガイが叫ぶ。彼が壁になっているおかげで、敵はその先にいない。
「シュラインさん!」
「えぇ!」
 しかし、流石に一人では抑えきれなかったか、男達の中の一人が抜け出し、シュラインへとその巨大な腕を振り上げる!
「ぬぅん!」
 それは、寸でのところでガイが身を挺して防ぐ。
「さっさと行け!」
「なんでここまでしてくれるの!」
 言われるまま先に進もうとして、シュラインが足を止め聞いた。すると、ガイは小さく笑う。
「言ったろ、気に入ったからだって。シュラインお前はいい女だ、その男を幸せにしてやれよ!」
 それを聞き、シュラインは何も言わず走り出した。しかし、穂積はまだその場にいた。
「先輩…」
「穂積、いい漢になれよ。お前ならきっとなれる」
 そこで、銃声が鳴り響いた。どこから持ってきたのか、放たれた銃弾がガイを捉えていたのだ。
「ハジキかよ…はっ、軟弱だなおい!」
 それでも、ガイは止まらなかった。何度撃たれても、絶対に。

 そして、動く男達の数が一人一人減っていき、最後に誰も動かなくなったところで、ガイが立ったまま動かなくなった。
「せんぱぁぁぁぁぁい!!」
 叫び声と同時に、結界を解き放つ光が溢れた――。





 ☆リザルト
 ▽ガイ先輩こと荒山太郎vs殺る気だった人々▽(ガイこと太郎、殺る気だった人々を道連れに漢死)
 ○シュライン・エマ&葉室・穂積無傷(何もしてませんから)





○結界の先にあるもの



 再び集まった者達は、皆一様にボロボロだった。いや、シュラインと穂積、ニコライを除いて。
 豪は遣り遂げたような漢らしい笑みを浮かべながら気を失っているし、リュウイチも物凄く幸せそうな顔で逝っている。源も、やはり特攻服がボロボロになっている。
「…大体、この様子を見れば何があったか分かるというものですね」
 心底嫌そうにニコライが呟いた。きっと、あの経験は彼にとって色々な意味で衝撃だったのだろう。きっと彼はこれまであの手の人種にふれたことがないのだ、それも無理はない。
 ぶつぶつと一人自分の世界に入り込んだニコライは放っておいて、シュラインは今まで先へと進めなかった北を目指していく。
「シュラインさん、やっぱりこっちに何かあるの?」
「えぇ、武彦さんはこっちよ!!」
 穂積with怪我人に、シュラインはきっぱりと答える。あぁ、ラヴパワー今日も絶好調。

「またんかーい!」
 そこに立ちふさがったのは、以前ぶっ飛ばした雑魚な人々。しかし、
「指導ー!!」
 シュラインがいきなり叫んだ。その迫力に、男達はすごすごと正座し始める。
「何その態度は、貴方達も日本男児なら少しは礼儀作法わびさびというものを知りなさい!
 大体何その格好、一体今が何時代かわかって!? そんな格好は世紀末で何かの炎に世界が包まれたときにやりなさい!!」
 シュライン、ラヴパワーが暴走して何かよく分からないキャラになっている。しかし、男達は心底へたれなのか、何も言い返すことが出来ず、中には泣き始めるものがでる始末。
「楽でよいのぅ」
 それを見ながら、源はお茶を飲んでいた。

 説教が一通り終わったとき、シュラインたちを遮るものは何もなくなっていた。
「待ってて武彦さん!」
「シュラインさん、気合入ってるねぇ」
「まぁ、これも愛じゃろう」
 なんとなくこの先の予想がついて、源は楽しそうに穂積に答えるのだった。



 そして、その先にいたのは…。
「ふはははっ、よくきたな、歓迎するぞ!!」
 ニコライが、また頭を抱える。豪とリュウイチは幸せそうだ。源は楽しげに、穂積はちょっと顔を引き攣らせ、何よりシュラインは泣きそうだった。
 そう、そこにいたのは、
「この臭魔嶽碑子が直々に相手になってやろうではないか!」
 何故か妙に劇画調で、全く似合わないドレスを身に纏う草間武彦だった。

「武彦さん…なんで、なんで!」
 その姿に、穂積が叫ぶ。
「ここ涼しくないよ、詐欺だ!!」
 それかよ!と誰からもツッコミがないのは、皆それぞれに考えていたからだ。
「ふむ、ここに漂うオーラに中てられたかのう…?」
「いや、ここにいる人たちはそういう人たちで…しかし、あれは…」
 冷静に分析する源の横で、ニコライはさらなるトラウマを植え付けられたのか、一人うんうん唸っていた。
 しかし、その中でも一人動くものがある。
「武彦さん…あなたは、私が元に戻してみせる!」
 そう、愛の人シュライン・エマその人である。
 進み出たシュラインを見て、武彦…もとい、嶽碑子が邪悪に笑う。
「ふっ…ならば俺を止めてみせよ手裸淫!」
「私はそんな淫靡な名前じゃないわよーーーーーーーーッ!!」
 シュラインの拳が見事に嶽碑子を捉え、その体は綺麗にきりもみ回転で宙を舞った――。





「…っ、ここは?」
 草間が目を覚ました頃には、結界は綺麗に何の痕跡も残さず消え去っていた。
 ちなみに服装は、何時もの草間の格好である。着替えさせたのはシュライン、これも愛の力か。
「ん、おはよう武彦さん」
 草間の頭を膝に乗せながら、シュラインが小さく微笑んでいた。

「愛じゃのう…」
「愛だねぇ…」
 それをお茶請けに、源と穂積がしみじみと呟く。何時もながらのことだが、二人の世界は熱すぎて近づけないのだ。
「これはきっと夢、そう僕は何も知らない…」
 その横で、ニコライは必死に今までのことを忘れようとしていた。ある意味、彼が一番の被害者なのかもしれない。
「まだまだ、よぉ…!」
「ウフッ…エヘッ…」
 豪とリュウイチは、いまだに目を覚まさない。しかし、二人ともある意味で幸せそうなので特に気にしないほうがいいのだろう。
 それを眺めながら、源が呟いた。
「結局、あの結界はなんじゃったのか…」
 それは誰にも分からない。
 っていうか、あんた最初何か知ってる素振りしてたじゃないですか。



 そんな感じで、皆それぞれの帰途についたのだった。
 ちなみに、溢れかえっていた漢たちは、
「ふっ、あれしきのことで死んじゃいられねぇな…」
 日本のどっかにいた。





* * * * *



 それから数日。草間興信所へ、また新たな依頼人がやってきた。
「…何か、結界のようなもの?」
 その言葉に、武彦とシュラインの顔が引き攣った。
「えぇ。なにやら中から時々『萌え』だの何だのという声が聞こえるのです」
「全力でお断りします」
「えぇ!? 断られてしまっては、私たちはどうすればいいんですか!?」
「そんなことはしらない帰ってくれ、頼むから!!」

 ちなみに、続きません。





<END>



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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
【0086/シュライン・エマ(しゅらいん・えま)/女性/26歳/翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員】
【0631/強羅・豪(ごうら・つよし)/男性/18歳/学生(高校生)のデーモン使い】
【1108/本郷・源(ほんごう・みなと)/女性/6歳/オーナー 小学生 獣人】
【4188/葉室・穂積(はむろ・ほづみ)/男性/17歳/高校生】
【4310/リュウイチ・ハットリ(りゅういち・はっとり)/男性/36歳/『ネバーランド』総帥】
【4937/ニコライ・ベルベイン(にこらい・べるべいん)/男性/18歳/ウェイター】

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■         ライター通信          ■
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 はじめまして、また何時もお世話になっております。へっぽこライターEEEです。

 まず、大変遅れてしまったことをお詫び申し上げます。
 どんな理由があろうと遅延は遅延です、これからはこのようなことのないように気をつけたいと思います。

 さて、今回は皆さんのプレイングがはっちゃけすぎていて、見ていて楽しかったのですがどうするか非常に悩みもしました。笑いながら悩むというのもかなりおかしいんですが(笑
 それくらい全部面白かったので、できるだけ反映はさせてあります。
 なお当て字ですが、頑張って解読してください(ぇ
 と言っても、大して難しい漢字は使ってない…はずです。漢なら多分読めるはずです!(ぇぇ

 そんな感じで、楽しんでいただければ幸いです。次回は…ないと思いますよ、きっと。