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止まない雨〜水鏡〜
その男は、ひどく目を引いた。どんよりと曇った空の下、漆黒の傘でその体の半分を隠してしまっているのに、それでも体中から滲み出る「光」を覆うことはできないということだろうか。道行く人…とりわけ女性の視線が彼を追う。
そして、そんな彼自身も…あるものを追っていた。
「へぇ〜陰陽のバランスが…」
道場で一汗流してきてスッキリしたのか、ずいぶんと明るい表情で玉鈴が言った。
「そう。水の気がけがれて、陰の力が強まったんだ」
緋翠はそう言うとおもむろにテーブルの上のコップに水を注いだ。皆の視線が集まる中、風もないのに水面はうごめき陰陽の印えお結んでいく。池に浮かんだものと同じく奇妙に歪んでいた。
「へぇ。こんなの初めて見た」
感心する玉鈴。その隣で、晶も興味深そうにコップをのぞきこんでいる。元々「そっち」の方面には疎い二人だから、はっきりと目に見える現像が珍しいのだ。
「喜んでる場合か。お前らの目でも紋様がわかるくらいにコトが進んでるんだよ」
「あ、そうか」
「で?緋翠はどうしたいんだ?」
「もちろん、出動する。理由がわかってるんだ、対処するべきだろ」
途端に、晶の口から盛大なため息が漏れた。
「…タダ働きかよ〜」
「仕方ないだろ。誰かが依頼してくるの待ってたら、その前に日本が沈没しちまうぞ」
「へいへい…」
「ところで緋翠、一体どんな風に…」
「・・・・・・・・」
三人が話しているのを、瑠璃は黙って聞いていた。
「!」
不意に、感じた。体を貫くような、神気。今までにこんな強い気を感じたことはない。一体、何者なのだろう。
「・・・・・・っ」
確かめようと部屋を出ようとして、三人の会話も途切れていることに気付く。見ると緋翠も険しい表情をしていた。やはり彼もこの神気に気付いていた。
「緋翠」
「ああ」
目の前のその建物に、男は首を傾げた。なんの変哲もない、ごく普通の一般家屋。そう、特に足を止めて眺めなければならないような建物ではないのに…なぜか自分の足はここで進むのを止めてしまったのだ。
「・・・・・・・・」
自分でも不思議だったけれど、その疑問はバタバタと慌ただしくこちらへと向かってくる、その建物の住人によって解決された。
「!?」
警戒心も露に扉を開け放ち、姿を見せた館の住人。比較的整った顔をしていた、その少年少女たちはこちらを見て驚いたように目を開いた。
そしてこちらも、疑問の答えが子供であることには驚いていた。
「へぇ、なんでも屋。しかもオカルト系専門、とは…。なかなか面白い職業だね」
蒼王海浬と名乗った青年は、楽しそうにそう言って、差し出されたコーヒーをすすった。
「いや、別に専門でやってるつもりはないんだけど…なぜかそっちの依頼の方が多いだけなんだ」
困ったように説明する玉鈴。
どうやら、海浬の歩みを止めさせた原因は最初に見た緋翠・瑠璃の二人だけのようだ。彼ら二人からは、人間でありながらなかなかの『力』を感じることはできる。けれど玉鈴、晶の二人はそっちの方面はからきしの様子。風貌からいって、肉体労働専門だろう。
『こっちにもまだまだ、おもしろい人材っていうのはいるものなんだな』
俗世というのもなかなか広い。
おもわず、感心してしまう海浬だった。
「それで?そのなんでも屋さんはこの雨をどうにかしようと考えているわけか」
窓の外は相変わらず雨模様。海浬の力を以ってすればこんな雨くらいいくらでも払って回復させることなど可能だ。今では情景を楽しむべく放置していたが、そろそろ雨にも飽きてきた。今夜辺り払ってやるか…とボンヤリと考えていたのだが。
「ええ、まぁ。原因はなんとなくわかったし、俺たちでできることなら大事になる前になんとかしようって話になったんです」
彼らがなんとかしようと言うのなら、任せてみるのもいいかもしれない。せっかく出会った人材だ、その『力』というのも見てみたい。正直、彼らに興味があった。
「だったら、俺にも協力させてくれないかな。俺もこの雨にはウンザリしてるから」
「あんたが?」
あからさまに嫌そうな反応を見せたのは緋翠だ。
「ダメか?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「え、なんで嫌がるんだよ、緋翠?蒼王サンてすごい能力あるんだろ?」
玉鈴の言葉を、瑠璃が肯定する。
「強い神気を持ってる。人間じゃないみたい」
「鋭いね、お嬢さん」
「女じゃないよ。…男でもないけど」
「へぇ…?」
「ホラ、瑠璃ちゃんがこう言ってんだ、反対する理由ねーだろ」
晶も後押しをする。けれど緋翠は渋い顔のまま。
全員の視線が彼へと集まる中、急に晶の顔が明るくなった。
「あーわかった!おまえ、蒼王さんが自分より強くてカッコイイから気に入らねーんだろ!」
「なっ…!!」
緋翠の耳が赤くなる。図星ですと、認めているようなものだ。
「え〜っそうなのか、緋翠?」
「変なコト気にするんだね」
「いや、俺は…っ」
真っ赤になって、なんとか取り繕おうとする緋翠。
そんな子供たちの様子に、海浬は心の中でクスリと笑った。
緋翠という少年は、比較的自分とタイプが似ていると思った。強い力と、整った容姿。加えて、物事を冷静に…時には冷徹に判断する。海浬によく似たモノが、彼にはあった。ただ違うことと言えば、彼はそうあろうと努めていることに対し、自分は元来そういう質であるということだ。海浬のようになろうとして、子供であるが故になりきれない。そんな雰囲気が、緋翠にはあるように感じる。
まるで幼い頃の自分を見ているようで…なんだか微笑ましくもあった。
「ちょっ…何笑ってんだよ」
緋翠が赤い顔でかみついてくる。出していないつもりが、少しばかり顔に出ていたようだ。
「え?ああ…悪かった。まあ、君がどうしても嫌だと言うのなら、俺は手を引くよ」
どうしても、という言葉を強調してやった。すると緋翠は少し困ったような表情になり、そしてうつむいた。
「…俺一人で反対しても仕方ないだろ。…協力してくれよ」
「ありがとう」
問題は二つある。一つは、陰陽のバランスを崩したけがれが、何によって起こされたものか、ということ。そしてもう一つは、そもそもどこにそのけがれの根本があるのかわからないということだ。つまりはけがれが原因ということはわかってもそれ以外は何もわかっていないのだ。
「けがれがある場所さえわかれば、行動しようがあるんだけどな」
「緋翠も瑠璃ちゃんも、そういうのはわかんねーのか?」
「無理だ。ある程度範囲が絞れてるならまだしも、日本全国を調べるなんて…」
「僕もそう思う」
「それなら、俺が調べよう」
「え?」
キョトンとする四人をよそに、海浬は椅子に深く腰かけて目を閉じた。彼の神気が、ますますその正常さを増していく。
「・・・・・・・!?」
海浬の体が、ボンヤリとだが発光している。
「ど…どうなってるんだ…?」
「さぁ…」
状況を飲み込めない四人。ただ呆然と眺める彼らの前でその光はゆっくりと収束し、やがて見えなくなった。海浬は何事もなかったように目を開く。
「蒼王サン…?」
「怪しい場所は東京タワーと京都の神泉苑。その二ヶ所から、特に大きな陰陽の偏りを感じる」
あっさりと場所を示した彼に、四人は驚きを隠せない。緋翠はまた不機嫌な表情になるし、瑠璃も大きな目をますます大きくしている。玉鈴と晶に至っては、バカみたいにポカーンと口を開いて海浬をマジマジと見つめていた。
「どうしてわかったの?」
瑠璃の問いに、海浬は柔らかく微笑んでみせる。
「日本に直接『聞いた』のさ」
「?」
東京タワーと、神泉苑。二ヶ所は大分離れているから二手に分かれて行くことにした。東京タワー班は晶と瑠璃。そして、神泉苑班は玉鈴、緋翠、海浬。京都へ向かう新幹線の中でも、緋翠はずっと不機嫌だった。玉鈴が話しかけても無視、だ。
「トイレ」
しまいには席を立ってしまった。玉鈴の口からはため息が漏れる。
「すみません、蒼王さん。ずっと失礼な態度で…」
「気にしていないよ。それに、子供はあれくらい素直な方がいい」
「はぁ…」
海浬の言葉に、玉鈴は苦笑した。瑠璃と同じ最年少ながら、四人の中では精神年齢は最年長の緋翠も「本当の」大人の前ではてんで子供扱いらしい。
「―――…雨、強くなってきたな」
新幹線は京都へと入ってきていた。大粒の雨が窓を叩いている。時計はまだ昼時を差しているというのに、夕方のようにどんよりと暗い。明らかに、東京よりも状況は悪そうだった。
「神泉苑までお願いします」
タクシーの運転手にそう告げると、彼は困ったような顔をした。
「あっちは難しいよ。中京区の方はもう冠水しちゃって、そろそろ避難命令出るそうだし」
「冠水!」
三人は顔を見合わせる。やはり、けがれの中心ということもあってか状況は深刻らしい。しかし…いや、だからこそ行かなくてはならない。
「すみません、近くまでいいので行ってくれますか」
「かまわないが…大丈夫か?」
「お願いします」
水は膝辺りまで来ていた。水を吸ってどんどん重くなるジーンズをひきずりながら、三人は誰もいなくなって街を歩いた。もう傘なんて用を為さないから捨ててしまった。あちこちに陰陽の紋様が浮かんでいる。その一つ一つがますます水を滞らせている。
「あーくそ、歩きにくいったらない…!!」
「神泉苑はどうなってるのかな…やっぱり、水溢れてるのかな」
「さあな…」
玉鈴の疑問の答えは、なんても奇妙な光景だった。神泉苑と京都の街をつなぐ、ごく普通の柵を隔てて向こう側は、浸水することもなく、今まで通りの姿を保っていた。
「・・・・・・・・・」
水面を打ちつける無数の雨。波紋は陰陽の形を成しては消え、消えては現れる。「普通じゃない」ことは、体中で感じられた。
「さて…どうするつもりかな」
海浬が問う。ここに元凶があることは確かに感じられるけれど、神泉苑全体によくない気が満ちているためにその場所も特定できない。
「うーん」
泉に浮かぶけがれを払うことは簡単だ。けれどそれでは解決にならないし。
「…あれ?」
ふと玉鈴が声をあげた。
「何か、浮いてる」
それだけ呟くと、彼は何のためらいもなく泉へと歩を進めていく。
「玉鈴」
どうせここに来るまでにずぶ濡れになっている。玉鈴は泉の中へ入り、まっすぐと浮かんでいる「何か」に近付いた。
「・・・・・・?」
ぷかぷかと浮かんでいたのは、木彫りの人形…いや、菩薩像だった。穏やかな笑みをたたえている菩薩像。拾い上げると思ったよりズシリとしている。
「なんでこんなものが…」
そう思った瞬間。突然の菩薩像が強く発光し、そして。
「ぐぁっ!?」
玉鈴の体をはね飛ばした。
「玉鈴!」
「大丈夫か?」
「大丈夫…痛てて…でも、今のは…?」
「あっ!」
浮いている。玉鈴をはね飛ばした菩薩像は全身を淡く発光させながらゆったりと…水面に浮かんでいる。
その光景だけ見れば、それは神々しく思えたかもしれない。けれど、その発光と共に荒れ始めた空と、この重苦しい空気がこの像が禍々しいものであることを知らせていた。
「やはり天災ではなかったな」
「え?」
海浬の呟きに緋翠は眉をひそめた。
「あの菩薩像から強い負の気を感じる。あれだけ強くけがれたモノを、この神聖な霊場である神泉苑に投げ込めばどうなるか…わかるだろう?」
きれいな水を汚すのに、労力など何もいらない。ただ、ほんの一滴墨を落とすだけで清浄さは失われる。
清廉な気で満たされていた、この場も、同じことだ。少し強い負の気を送れば一気に陰陽のバランスは崩れ水をけがれる。そういうことなのだ。
「それじゃあつまり…あの人形を払えばいいんだな?」
「そういうことだ」
「よし…」
緋翠はうなずくと、ポケットから札を取り出した。水に濡れないように、ちゃんと包んである。その札を掲げ、呪を唱え始めた。
――――――!!――――――
こちらの敵意を感じたのか、菩薩像に変化が起きた。像の周囲の水が泡立ち、いくつもの水柱を生み出す。そしてその柱はだんだんと形を変え…。
「わっ!お、襲ってくる気だ!」
「兵隊ってわけか…」
人の形を成した水の塊が何人…何十人と、緋翠の術の邪魔をすべく向かってくる。玉鈴がその間に割って入った。
「俺がこいつらの相手する!緋翠頼むぜ!!」
玉鈴は気合一番、大勢の敵の中へと突っ込み彼らを倒し始めた。相手は水でできた化け物なのに、彼は臆することなく立ち向かっている。むしろ、彼らと戦っているその様子はとても楽しそうにさえ見える。
特別な力も何もない、ただの少年玉鈴のおかげで敵は一人も緋翠に近付くこともできず、彼の術はどんどん完成されていった。
『へぇ…』
海浬「たち」は、一人一人がすごい力を持ち、それぞれが個人で強大なモノを相手にできるから協力して敵を討つ、という経験は少ない。面倒なことだし、必要ないと思っている。けれど、目の前の彼らを見ていると、そんな戦い方も良いかもしれない、と思えた。
人間にしか、人間だからこそ、できる戦い方。なにより、その表情が印象的だ。
緋翠の言霊が、札に力を与えていく。淡く青い光を発し始める札に、化け物たちもたじろいだ。
「いいぜ、玉鈴!」
「おうっ」
「浄化しろぉぉっ!!」
彼の叫び声と共に、札から光の洪水が起こった。神々しいその光は化け物たちを押し流し、真っ直ぐに菩薩像へと進んでいく。
「ギャアアアアア!!」
菩薩像から断末魔の悲鳴があがった。空が、水が苦痛に荒れ狂う。陰と陽、正と負の力がせめぎあう。
「・・・・・くっ・・・・・」
押し返す力に、緋翠の体が一歩後退する。札の光が時折ひどく弱くなる。
「緋翠!」
「くっそ…!」
相手の力は強いだけではなく、勢いがある。神泉苑を見方につけている菩薩像には、無限のエネルギーがある。このままでは緋翠の方が分が悪い。
「緋翠、がんばれっ!」
「わ…わかって…るって…」
手助けもできず、玉鈴がもどかしげに叫ぶ。
『やれやれ、仕方ないな』
心の中でそう呟いて、海浬はそっと右手を天へとかざした。
『今回だけだぞ』
細く長い海浬の指が、パチンと音を鳴らした。途端。
「ギャアアアッ!!」
負の力は霧のように散り、抵抗するものが消えた緋翠の力は真っ直ぐに菩薩像を貫いた。苦しげな、胸を掴まれるような悲鳴があがる。木の体にはみるみるうちにヒビが走り、足先から順に木屑へと砕けていく。
『オノレ…オノ、レ…」
忌々しげにうなる声を残して、菩薩像は塵となり風と友に消え去っていった。
「や…った…のか?」
玉鈴が不安そうに呟く。
海浬はもう一度、そっと指を鳴らした。暗くたちこめていた分厚い雲が、カーテンを開くようにサアッと開け、一週間ぶりの太陽が顔をのぞかせた。途端、玉鈴の顔も晴れやかになる。
「やった!やったぞ、緋翠っ!すげえや、あんなバケモノまでやっつけちまうなんて〜!!さすがだなっ」
よほど嬉しいのか、ぴょんぴょんはねてはしゃぐ玉鈴。たっぷりと水を含んでいる髪の毛から、はねるたびに雫が舞った。
「・・・・・・・・・」
けれど、緋翠はまだ難しい顔をしている、彼は海浬をチラリと見た。
「あんた、何かしただろ?」
「なんのことかな」
とぼけて笑むと、緋翠はますます眉間のしわを深くした。
「もしもし…。あ、晶!?そっちも上手くいったのか〜よかった!え?もっちろんこっちもOKだよ、緋翠のおかげ。うん、じゃあな。緋翠〜とにかく戻ろうぜ。ずぶ濡れのまんまってわけにいかないしさ」
東京組の首尾も上手くいったと知り、まずますゴキゲンになった玉鈴が、こちらの雰囲気にきも気付かずのんびりと声をかけてくる。
「あ、ああ」
「緋翠。あいつを倒したのは、紛れもなく君の力だ」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「あたりまえだろ、バーカ」
これで一件落着…とはいかないだろう。
あの菩薩像は明らかに、人の手によって投げ入れられている。
菩薩像に封入することによって負の力を高め、国内でも有数の神聖な場所である神泉苑をけがし日本に異変を起こした。
知識と力、二つを兼ね備えた者でなければこんなことはできない。
何か強い意図がある者でなければこんな大それたことはしない。
そして、そんな人物がたった一度の異変で満足するとは考えられない。
『きっとまた…何か起こるだろうな』
そう思ったけれど、海浬はとりあえずこれ以上は口も手も出さないでおこうと決めていた。
この世界で起こった事件はこの世界の人間が治めるべきであろうし、自分には他にもっとやるべきことがある。
それになにより…緋翠たちなら、この先の事件を解決することだってできると、確信しているから。
『本当に…この世界は飽きないな』
前を歩く2人の少年の背中を見ながら、海浬は小さく微笑んだ。
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【4345/蒼王・海浬/男性/25/マネージャー 来訪者】
NPC
【李・玉鈴/男性/16/格闘家】
【叶・緋翠/男性/15/術者】
【織田・晶/男性/18/始末屋】
【瑠璃/無性別/15/戦う家政婦さん(?)】
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■ ライター通信 ■
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こんにちは、叶です。
この度は発注していただきありがとうございました!
大人の雰囲気薫る海浬さんに参加していただき、お子様NPCたちも少しは成長できたかな?と思います。
楽しく書くことができました、ありがとうございました!!
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