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<五行霊獣競覇大占儀運動会・運動会ノベル>


海越え、山越え、谷越えて


------<オープニング>--------------------------------------

 五行霊獣競覇大占儀運動会の会場の一つとなった、東京郊外、とある運動場。
 運動会日和の秋晴れの空の下、三下・忠雄(みのした・ただお)が競技の開始を知らせる空砲を鳴らした。
「プログラム「山越え谷越え」、第一組、スタートしました」
 スピーカーから、響・カスミ(ひびき・かすみ)のアナウンスが始まる。
「えー、要するに障害物競走です。大会実行委員長の碧摩・蓮(へきま・れん)氏による解説を交えて、アナウンスしてゆこうと思います。よろしくお願いします」
「ふふ。よろしく。老若男女、一緒に参加して楽しめるように、腕力や走る速さに関係なく競争できるように工夫したよ」
 蓮の声は、妙に楽しそうだ。
 トラックでは、参加者たちが第一の障害にたどり着くところだった。
「まずはスタンダードに、平均台ですね。落ちずに渡り切るのがクリア条件なので、途中で落ちたら何度でも最初からやり直しです。……何やら煙が上がってますが、あれは?」
「下に小麦粉を敷いてある。真っ白にならないように、気をつけるんだね」
 もうもうと小麦粉の煙を巻き上げながら、参加者たちが第二の障害に入る。
「次もスタンダードにパン食い競争……ですが、あの、実行委員長。何故か激しく泣いている人が居るんですが?」
「闇パン食い競争だからね。パンの中身がいろいろあるのさ。ああ、あれは運が悪いね、ジャムパンのノリで豆板醤(とうばんじゃん)が詰まってるやつだね」
「え!?」
「安心しなよ、普通のパンの方が多いから。それと、ぶら下がってるパンを口で取って一口食べるまでの速さを競うってルールだから、無茶なパンが当たったら残してもいいよ」
「はあ」
 コメントに困っているカスミとは対照的に、蓮の声は非常に楽しそうだ……。
 パンの中身で悲喜こもごもの一団が、第三の障害に差し掛かった。
「次は……あれ?? あの、玉入れって、ケン玉ですか」
「懐かしいだろう? たまには童心に返るのも良いだろうと思ってさ。どこの皿でも良いから玉を乗せればクリアだよ」
「別に大技を決める必要はないんですね。ていうか、運動場でケン玉って、ちょっと地味ですね……」
 地味ーなケン玉勝負を終えると、次はいよいよ四番目、最終の障害となる。
「えー、最後は、なぞなぞです。正解するまでゴールできません。これは、大人にはちょっと不利な競技ですね」
「まあ、なぞなぞなんて屁理屈だからねえ。真面目なやつほど苦戦するかもね」
「これは、簡単な問題を引けるかどうかもポイントですね」
 参加者たちは、「?」マークの描かれた箱の中からなぞなぞの書かれた紙片を取り出すと、ゴール前に正解判定のために待機している碇・麗香(いかり・れいか)の許へと駆けて行く。
 ゴールテープはその向こうだ。
 正解! という麗香の声が高々と上がり、1位が決まった。
 テープの切られる瞬間、審判の草間・武彦(くさま・たけひこ)が空砲を鳴らした。
「さて。次は第二組だね」
 楽しそうな、蓮の声がマイクに入った。
  

------<競技スタート>------------------------------


 碧摩・蓮考案による障害物競走、第二組目の参加者たちが集まり、カスミのアナウンスが入った。
「第一走者……シュライン・エマ選手。鉢巻は白、白虎組です。ジーンズにスニーカーながら、ドレープつきのカットソーがフェミニンな雰囲気を醸し出しております。運動会でも、女心を忘れない。私も見習いたいものです!」
「服装だけ見習ってもねえ……」
 けだるげな蓮の声でコメントが入る。この調子で全員の紹介をするらしい。

「第二走者、梧・北斗(あおぎり・ほくと)選手。鉢巻は黒、玄武組です。オーソドックスなジャージとTシャツが却って新鮮です。いいですね、高校生らしくさわやかですね」
「……あんた、口ぶりが怪しいよ。自分が教師だってこと、忘れちゃだめだよ……」

「第三走者、シオン・レ・ハイ選手。鉢巻は白、白虎組です。えー、今から舞踏会にでもいらっしゃるのでしょうか。彼の周囲にスポットライトが見えます。あ、駄目ですよ! シオンさん、トラックの中を横切ってパン食いのほうへダイレクトに行かないで下さい! 反則負けになりますよ!」
「うーん……ギンギラギンだね。目に優しくないね。それが似合うってのがすごいね」

「第四走者、荘子・真人(そうし・まさと)選手。鉢巻は赤、朱雀組です。あれは制服でしょうか。タイまできっちりしめて、余裕の姿での参戦です。14歳とのことで、最年少ですね。障害が込み合うと、体格的に少し不利かもしれません。えっと、彼からは事前にコメントを頂いています。ズバリ!『勝つためなら手段は問うな』!」
「ああ、正しい心がけだね。うん。熱いバトルを期待してるよ!」

「第五走者、平・代真子(たいら・よまこ)選手。鉢巻は青、青龍組です。我が校の生徒です! 個人的に猛烈に応援します! ファイトー!!」
「司会者の身で、清清しいほどあからさまな贔屓だね。あれは神聖都学園指定の体操服か……頭についているのはウサギの耳かい? また、ずいぶんとマニアックな……」

「第六走者、三春・風太(みはる・ふうた)選手。鉢巻は黄、黄龍組です。この晴れているとはいえ秋の空の下、短パンと半袖ですか。若い力を感じます! それはそうと……ええと、派手……ですね。これは障害物競走であって、仮装リレーではなかったはずなのですが?」
「うん、まあ、ルール違反じゃないよ。ルール違反じゃあない」

「第七走者、守崎・北斗(もりさき・ほくと)選手。鉢巻は黒、玄武組です。おや、W北斗ですね。彼はジャージも上下黒で揃えてきましたね。ストイックな雰囲気です。隠密行動、武者修行! そんな言葉が脳裏によぎります」
「ストイックな彩りのわりに、視線はパン食い障害のとこにぶら下がってるパンに向きっぱなしみたいだけどね……」

「第八走者、早津田・恒(はやつだ・こう)選手。鉢巻は赤、朱雀組です。こちらの彼は、ジャージを全身赤で揃えてきましたね。神聖都学園の教師として、私は可愛い生徒を猛烈に応援します!! 背中の、鳳凰の刺繍は朱雀組だから、ということでしょうか。とりあえずは目立ちますね!」
「またあからさまな贔屓を……。鉢巻が長いけど、あれは忍者の修行でもするつもりなのかい?」
 
「以上、八名の選手により、競われます!」
 蓮の微妙なコメントを挟みつつ、紹介が終わり、(無理矢理)カスミがまとめた。
「皆さん、位置についてください〜」
 もたもたと火薬の準備をしながら、三下が面々に呼びかける。スタートラインに選手が並び。
 パン、とスターターが鳴った。


------<第一の障害・平均台>------------------------------

「よーし、行っくよー!」
 奇抜な姿の風太が、まず前に出た。
 どう奇抜かというと、半袖短パンの上に真っ赤なマント、頭には鉢巻にはさまれたゆらゆらとダウジング棒が揺れる。
「スーパー……マソト……」
 翻る真っ赤なマントに書いてある文字を読み取り、シュラインが呟きを漏らした。言葉を扱う仕事をする彼女である。字形の乱れが気になるが、しかしわざとならツッコむのも野暮か、と複雑な表情をしている。
「変わった格好の方ですねえ」
 しみじみと呟いたのはシオンだが、スリムなサテンのパンツに、ひらめくサッシュベルト、襟まわりと手首にびらびらとフリル、おまけにどこもかしこもスパンコールぎっちり、という、今からダンスパーティーにでも?な格好の彼が言っても説得力に欠けた。
「あんたに言われたくないと思うぜ……?」
 案の定、突っ込みが入った。陽光を跳ね返し、眩く輝くスパンコールに目を細めながら言ったのはシオンの隣を走る恒だ。
「その、真っ赤なジャージも大概なんじゃん?」
 後ろで呟いたのは、守崎北斗。
「なにおぅ?」
 聞きとがめて、恒が速度を落としてきた。水平に並んだ二人の間に、バチ、と視線の火花が散ったところへ、梧北斗が割り込む。
「まあまあ。後から見てたらどっちもセンス的にはそんな変わんねーよ? て言うか、赤と黒でなんかお揃いみたいで……」
 面白い、まで、梧北斗は発言できなかった。
「「にゃにおぅ!?」」
 守崎北斗と恒。彼らが異口同音に叫んだからである。
「単に全身真っ赤な奴と一緒にされたくないぜ!」
「あぁん!? 黒けりゃシックでかっこいいってもんでもないぜ? それに何だよ、梧って言ったか? その服装はさわやかに無難すぎるぞ! 運動会だろ!? もっとこう、遊び心を持つべきだろ!?」
「えぇ!? ちょっと待てよ、どさくさにまぎれて人のジャージにケチつけんなよ! お気に入りのNEKI(ねいき)だぞ!?」
 高校生男子三人、口論に気を取られて速度が落ちまくっている。
「ぼやぼやしてると最後になるよー!」
「まったくだね。この上もなく不毛だ」
 その横を、ぴょこぴょことウサ耳を上下に揺らす代真子と、涼しい顔の真人が追い越してゆく。
 前方では、既に風太が平均台に乗っていた。
「この下の、全部小麦粉かあ〜。これ、余るんなら持ってかえってお料理の練習に使いたいなあ」
 ボクぶきっちょなんだよねえ、などと言いつつ、抜群のバランス感覚を持って、余裕の表情で平均台の上を渡ってゆく。
「は、速いですねえ……!」
 目を丸くして風太を見送るシオンは、芋虫よろしく、平均台にしがみ付いていた。
「はぅ!」
 悲劇的な悲鳴を上げたのは代真子だ。ふっくら体型の彼女が、平均台で思い切りこけて股をぶつけている様子は、あまりにも痛そうで、応援席にどよめきが走る。
「ここでダメージを受けるようじゃ、後々まで響く。慎重にやるべきだね」
 代真子に、真人が気の毒そうな視線を向けた。その言葉どおり、真人の足はじりじりと慎重に、前へ進んでいる。
「専門書五冊までなら頭に乗っけて歩けるけど……」
 ち、と真人はもどかしげに舌を打つ。頭に本を乗せないとバランスがとりにくいのか、思い切ったスピードは出せないらしい(一般的には、むしろ乗せたほうがバランスをとるのが難しいのではないだろうか……)。
「落ちたら小麦粉まみれのうえに、最初からやり直しだものね。慎重に行ったほうが得、よね」
 シュラインはしっかりとした足取りで、着実に前に進んでいる。早足で行って落ちては引き返すという代真子とはまったく逆のスタンスだ。
 シュラインと代真子が同時に渡り終えるか、というところで、
「「「おらおらおらおらーァ!!」」」
 遅れていた三人の男子高校生たちが、猛スピードでやってきて、平均台に飛び乗った。


 カスミによる実況が入る。
『おーっと、追い上げてきた梧選手が一気に平均台を渡り、三春選手に続いて2番手で第一の障害を抜けました。続いて、団子になって守崎、早津田選手。男子の瞬発力を見せ付けられましたね! 女性陣二人がその次に続きます。荘子選手、何やらやりにくそうにしていましたが、今、渡り終えました。えー、シオンさーん、パンが待ってるのでがんばってくださーい』
『ここは、当然ながらバランスと度胸がポイントだよ。ま、勝負はまだまだ、わからないね。うーん……誰も小麦粉まみれにならなかったのは、ちょっとつまんないねえ』
 蓮のコメントは、ちょっとひどい。


■現時点での順位■使用ステータス:バランス×2 + 勇気、()内は計算結果
  先頭:三春・風太(25)
 2番手:梧・北斗(19)
 3番手:守崎・北斗(17)
     早津田・恒(17)
 4番手:シュライン・エマ(15)
     平・代真子(15)
 5番手:荘子・真人(9)
 6番手:シオン・レ・ハイ(3)


------<第二の障害・闇パン食い>------------------------------


 ジャンプしたら口が届く高さに、パンが揺れている。見た目はさまざま。あんパンっぽいもの、メロンパンっぽいもの、色々とそろっているが、中身が見た目どおりである保証はない。
「……うーん」
 一番最初にパンの吊られた竿の下に着いた風太が、何故か立ち止まっていた。
「どうしたんだ?」
 動かない風太を横目に、狙いをつけたパンに向かってピョンピョン飛び跳ねながら、梧北斗が言う。
「ボクね、クリームパンが好きなの〜。だからね、どれがクリームパンかなあって」
 風太はきょろきょろとパンに視線を走らせている。普通に行けば、グローブ状に切れ目の入ったパンがそうだろうが……。
 風太が迷っている間に、次々に他の選手たちがパンをゲットしてゆく。
「迷うより先に食うべし! これだ!」
 守崎北斗は鉢巻の端を翻して軽やかに跳躍し、一番高い位置にあったチョココロネを見事に取った。
「へへっ、中身見えてるんだもんなあ。楽勝楽勝」
 コロネからはチョコクリームが覗いている。パクリと大きく一口かじり、味わって……その衝撃的な味覚に、守崎北斗はグラウンドにくずおれた。
「何だ!? この、チョコの奥から現れた、プチプチの食感は!? ……上品な塩味と、この旨味……これは!?」
 守崎北斗の手から零れ落ちた、きらきら輝く高級イクラのぎっちり詰まったコロネを、スターターと判定員を兼ねる三下が回収してゆく。
「一口飲み込んだら障害クリアになりますんで、が、がんばってくださいね〜〜」
「チョコとイクラが混じり合ってくそまじいー! 勿体ねえー!! 寿司ネタにしたら最高に美味いのに!」
 咀嚼しながら、守崎北斗はいろんな意味で涙目になっていた。確実にチョコクリームだと思っていただけに、ダメージが大きかったようだ。
 そんな守崎北斗を横目に、揺れるパンにとびつきながら、ぐう、と腹を鳴らしているのは恒だった。
「妙なもんも入ってるみたいだが……絶対食う! 食うったら食う!」
 気合と共に勢い良く飛びつき、恒が取ったのはカレーパン。
「よし、美味っ」
 口の中に広がったジューシーなポークカレーの風味に、恒は思わずガッツポーズを取る。が、次の瞬間目を見開いた。毒薬を飲んだ人、の演技のような有様で悶えている。
「ぐあっ……辛ぁッ!! こ、こうくるとはッ!」
 ぼろぼろ涙をこぼしながら、恒は三下から水を受け取る。彼が食したパンの中身は、超本格、激辛印度カレー。まともな食べ物であったのだからアタリの部類であろう。
「うーんと、決めた! これっ!」
 やっとのこと、風太がパンに飛びついた。一口食べて、幸せ絶頂の顔。てっぺんに黒ゴマのついているそのパンは、一見あんパンと見せかけていたが、望みどおりのクリームパンであったようだ。
「高いところにあるのがアタリってわけでもないのね……」
 悲喜こもごもの光景を眺めてから、シュラインはそれならばと手近なパンに飛びついた。チョコチップメロンパンに見えたそれは、ちゃんとチョコチップメロンパンだった。
「あら。チョコに見せかけて正露丸、くらいは覚悟してたんだけど」
 拍子抜け、という顔で呟いたシュラインの隣で、梧北斗がなんともいえない顔をしている。口に咥えているのは、シュラインと同じチョコチップメロンパン……に、見えるもの。
「それは、まさにこれだよ……」
 大きく一口かじり取られた彼のパンからは、強烈な薬の匂いが発散されていた。
 一方、妙なパンが混じっていることをものともせず、次々にくらいついては恐るべきスピードで食べまくっている選手もいる。
「おかわり!」
 一口かじったパン数個を胸に抱きながら、うさ耳を揺らしてジャンプ。代真子である。
「あの、一個取れたら先に進んでいいんですよ〜?」
 おろおろと声をかける三下の言葉は、彼女の耳には入らないようだ。今のところ全てアタリをひいているのは、運故か、それとも食い意地故か……。
「……本当に怪しげなパン喰い競争だな」
 繰り広げられている光景に、真人は呟いた。頭上のパンに視線を巡らせ、不敵に笑う。
「しかし、たかだか不味いくらいのもので参ると思われたのなら心外だ。テトロドトキシンくらいの毒性があったって耐えられるね。そこに未知の領域がある限り、科学者とはいくらでも強くなる事ができるのさあ!」
 言うが早いか、一発必中で食いついたパンを一口かじり。
「つぶ餡、か。悪くない。日本人の職人により生み出された、日本人による日本人のためのパンだな」
 勝利に笑みを浮かべた直後、真人は微妙な表情で口を噤んだ。噛む事数回。
「……何だ!? 餡の奥から現れた、この、鼻に突き抜ける爽やかなミントは……!? かめばかむほど増してゆく、この、まったりとしつこい粘つき。覚えがある。……未知の味ではない。ないが……これは、」
 真人のパンからは、あんこと一緒に何か別のものが覗いている。その正体を見極め、真人は叫んだ。
「ガムかぁーっ!!」
 その隣では、シオンが頭を抱えて身悶えしている。
「ああ、パン……!」
 どのようなパンであれ、食べられれば幸せ。そんな、職業・びんぼーにんの男のおなかが、ぐう、と鳴る。
「どのパンも美味しそうです! 選べません! 私には……!!」
 おぉお、と嘆息する姿は、その服装と相俟って、なんとなく70年代の少女漫画を彷彿とさせた。彼の背後に、見物人の多くは煌く薔薇を見たという……。


 カスミによる実況と、蓮による解説が入る。
『えー、ルール的には、パンの複数ゲットは反則ではないそうです。平選手、最多数のパンをゲットしながら、一気にトップに踊り出ました! その後に三春選手が続きます。さらにその後に、早津田選手。ナイスリアクションをありがとうございます! 続いて、シュライン・エマ選手が障害を抜けました。安定していますね。次に梧選手。正露丸を飲み込むのに時間がかかったようです。守崎選手は、たった今、イクラ入りコロネのダメージから回復しました!』
『取るパンを決める決断力と、下手なパンを引かない運がポイントだね。おっと、ガム入りは味覚的にも競技的にも、一番のハズレだよ』
『なるほど、ガムの味が消えて吐き出すまでを一口、とするわけですね。これは、荘子選手、不利です! がんばって噛んでください!! 歯に嬉しいキシリトール入りだそうです! ああっ、シオンさーん、好きなパンを好きなだけ取ってもいいんですよ! 悩むのはそれくらいにして、先へどうぞ!』
 レースは波乱の展開を見せている。  


■現時点での順位■使用ステータス:勇気×2 + 運、()内は計算結果
  先頭:平・代真子(22)
 2番手:三春・風太(20)
 3番手:早津田・恒(17)
 4番手:シュライン・エマ(16)
 5番手:梧・北斗(14)
 6番手:守崎・北斗(13)
 7番手:荘子・真人(12)
 8番手:シオン・レ・ハイ(3)


------<第三の障害・玉入れ>------------------------------

「ああっ!! おかわり、しすぎた、かも……」
 ぽてぽてと先頭でやって来た代真子が、パン喰いの場所から抱えてきたパンをおなかの中に仕舞っている間に、二番手でやってきた風太がケン玉を取った。
「ボク、うーんとすごいの決めたいなあ!」
 瞳が輝いている。しかしいかんせん、不器用が災いして上手くいかないようだ。
「よし、さっさとすませて、先行くぜ!」
 三番手でやってきて、意気揚揚とケン玉を手にした恒は、無難に大皿を狙っている。
「小学校以来かしら。確か、膝を使うのよね」
 久しぶりと言うだけあり、シュラインはカンを取り戻すまで少し時間がかかりそうだ。
「集中だよな、集中。弓道の的狙う時と一緒だ……」
 梧北斗は一回必中を目指し、真剣な目でケン玉を見詰めている。
「そうだな。的を狙うんなら、俺も得意だぜ」
 守崎北斗も同じ表情でケン玉に視線を注ぐ。手にする得物は梧北斗とは違えど、彼もまた「狙って当てる」系を得意としている。
「変な形のオモチャだなぁ……。ルービックキューブは得意なんだけど……ここに、この赤い玉を乗せればいいのか?」
 ケン玉を片手に、真人はまず持ち方から迷っていた。周囲を見て、柄の部分を持つらしいと悟り、構えるまでに若干のタイムロス。見様見真似でやってみるか、と始めたは良いものの、やたらに高難度の技を試そうとしている風太を参考にしてしまったのが、吉と出るか凶と出るか。
「ふぅ。パン、美味しかったですよ〜」
 満足げにおなかを撫でながら、シオンがやってきた。
「パン……もうちょっとおかわりしたかったかなあ」
 とっくに食べ終わり、ケン玉にとりかかっていた代真子だが、パン、という単語に反応し、思わずパン喰い障害のほうを振り返ってしまった。直後、ふぎゃ、と悲鳴を上げる。額に玉が当たっていた……。
 皆それぞれのペースで臨んでいる中、最後にケン玉を手にしたシオンの瞳が輝く。
「ケン玉ですか……楽しいんですよね、これ」 
 


 カスミの弱音混じりの実況が入る。
『えー……、と。この競技、選手の手元だけで展開されるので、やっぱり地味で実況に困ります、蓮さーん』
『そこを何とかして盛り上げるのがアンタの仕事だよ』
 蓮の要求は厳しい。
 そのとき、カキーン!と小気味良い音がグラウンドに響き渡った。やっと、カスミの声に生気が蘇る。
『ああっ! シオン・レ・ハイ選手、すごいです! あの技は一体!? というか私には速すぎて見えなかったのですが!』
『柄で玉を打った後、皿に乗せるのは、ホームランって技になるね。その後流れるように世界一周、そしてあれは――円月殺法で剣にさしてシメか』
『すごい! 無駄にすごい!!としか言いようがありません! 他の選手は、堅実に皿に乗せていっていますね。梧選手と早津田選手、ほぼ同時に抜けました。次に守崎選手。少し遅れてエマ選手と平選手が続きます』
『これは、器用な奴はやっぱり得意だね。あとは力の入れ加減のバランスか』
『三春選手は、大技を決めようと力みすぎたのが災いしているようです。ああっ、糸が腕にからみついて大変なことになっています! おっと、荘子選手、それを見て三春選手の真似をするのをやめました。普通に大皿に乗せる作戦に変更したようですね。あっさりクリアしました!』
『ふーん、混沌とした様相を呈してるね。誰が一位になるかは、まだわからない。波乱万丈のレース展開を期待するよ』


■障害クリア速度■使用ステータス:器用さ×2 + バランス、()内は計算結果
 1位:シオン・レ・ハイ(23)
 2位:梧・北斗(19)
    早津田・恒(19)
 3位:守崎・北斗(18)
 4位:シュライン・エマ(15)
    平・代真子(15)
 5位:荘子・真人(14)
 6位:三春・風太(10)


------<第四の障害・なぞなぞ>------------------------------


 ?マークのついた箱から紙片を取り出した選手たちは、まっすぐに碇麗香の元へと進む。
 その表情には――余裕がある者あり、ない者あり。


 麗香が声高く、問題を読み上げ、回答者である選手にマイクを向ける。
「梧選手への問い!『そら の うえには なにがある?』 答えは!?」
「……もちろん雲ッ!」
 梧北斗は、空を指差し、麗香に向かって元気良く答えた。が。
「不正解!!」
 無情にも、麗香はその豊かな胸の前で腕をクロスさせる。
「なぞなぞだからね、そのまんまじゃないわよ。ソラの上よ」
「ソラの上……宇宙?」
「まともに考えないの。ドレミの歌でも歌ってみなさい」
「だーーー! わかんねーよー!!」
 不正解者には、正解までヒントが出る。
 回答は込み合い、混戦状態になってきた。


「早津田選手への問い!『妹には一つ、弟には二つあるもの何だ?』 答えは!?」
「わかるんだけど、そ、それって大声で言っちゃってイイのかな……」
 何故か照れた顔をしている恒に、麗香は答えを聞く前に不正解ジェスチャーを出した。
「わかってない! 青少年が照れる必要のある回答じゃないわよ。大体、じゃあ妹に一つって何なのよ」
「ええ!? 違う!?」
「どっちもひらがなにしてみなさい」
 うーん、と唸って、恒は後ろに下がった。


「守崎選手への問い! 『これは何と読む?』 はい、答えは!?」
 麗香が広げた紙片には、赤い字で「ちゃん」と書いてある。
「ちゃんだろ? お父さんってことか?? 時代劇で子供が父親のこと「ちゃん」って言うだろ!」
 さんざん頭を捻った守崎北斗の回答に、
「不正解よ。字の色をよく見てね」
 麗香は不正解のジェスチャーを出した。


「エマ選手への問い! 『きみ の まわりにはなにがある?』 答えは!?」
「普通に考えたら空気、だけど……わざわざ、『きみ』がひらがなになっているのよね。まさかとは思うけど……」
 考える表情で小首を傾げ、シュラインは答えを口にした。
「白身?」
 きみ、を、『君』で回答者に呼びかけているのではなく、卵の『黄身』と取るとそうなる。
「正解!」
 ピンポーン、と、麗香は笑顔で手にもっていたベルを鳴らした。


「平選手への問い! 『「あかさたなは  らわ」ここはどこ?』 答えは!?」
「ここは……運動場!」
「そのまますぎ! 不正解!」
「ううっ……、わからないのでヒントを!!」
 もとより、ヒントは出すルールだ。
「この問題は、『「風林火 」ここはどこ?』でも成り立つわよ」
 じたばたと地団太を踏む代真子に、麗香は少し考えてから言った。


「シオン・レ・ハイ選手への問い! 『どつき漫才の得意な芸人さんにもツッコミを入れることができない、可愛い生き物は?』」
「可愛いのは、ウサギさんですかねえ」
「……不正解」
 深く考えずに即答したシオンに、麗香は×を出した。シオンはと言うと、残念そうにしつつ次の答えを探しているようだ。
「ツッコミを入れるというと、裏拳でバシっとやるんですよねえ。バシっと……? 叩く? そう言えば、漫才といえば関西、関西弁で叩くといえばしばく……ツッコミを入れられない、つまりしばくことができない。しばけない。わかりました!」
 ひとしきり呟いた末、シオンはビシ!と姿勢良く手を挙げた。
「答えは、しばけん! 柴犬です!」
 ピンポーン、と正解ベルが鳴った。


「荘子選手への問い! 『あるお相撲さんが、場所前に神社に優勝祈願に行きました。しかし、残念ながら黒星がつきました。いくつ?』」
 麗香に対峙する真人の表情は、自信に満ちている。
「神社に祈願に行くことは、即ち参拝。さんぱい、だ。だから力士は三敗して、黒星は三つ!」
 鮮やかな即答に、ピンポーン、と正解ベルが鳴らされる。満足げに、真人は口角を上げた。
「なぞなぞは、言葉遊びだからなぁ。問題をよく読めば、正解なんてすぐ出てくるね」

 
「三春選手への問い! 『引越し荷物を運搬中のトラックが、曲がり角で何かを落としました。何?』」
「ええ〜? 引越ししてるんでしょ? タンスとか??」
「バツ。……なぞなぞよ?」
 素直すぎる回答をした風太は、麗香の無情な不正解宣言に切って捨てられた。
「かなりスタンダードな問題だと思うんだけど……。なぞなぞだからね、落とすって言っても、ものばっかりじゃないわよ」
「ええー。じゃあ冷蔵庫」
「いや、じゃあ、じゃなくって。モノじゃないのよ」
「じゃあ、運転手さんの評判?」
「惜しい! ……のかしら。近いような遠いような……でも考え方はそっちの方向で!」
 風太の素のボケにより、回答までの道のりは長そうである……。 


 カスミによる実況が入った。
『回答の早さには、かなりの差がありますね』
『まあね。とんちだからね。どんな問題をとるかは運だけど』
 蓮の声の後、選手たちの回答と麗香の判定の声がマイクに入り、スピーカーから流れてくる。
『わかったよー! カーブで落とすのはスピードだよね!』
『正解!』
『あーもう、なんですぐわからなかったんだ!? 赤い『ちゃん』だから、赤ちゃんだ!』
『正解!』
『ソは青い空、ラはラッパのラ! ソラの上はシ!』
『正解!』
『や、と、ま、がない。やまがない。山ナシ。だから、山梨県!!』
『正解ー!!』
 結局、正解が出るまでに一番てこずったのは恒だったようだ。
『おとうとに二つあって、いもうとに一つしかないのは『と』の字! くそ、ヘンなこと考えるんじゃなかった!!』
『やっと正解ね』
 蓮の声が、少々笑いを含んでいる。


■回答速度■使用ステータス:運 + とんち、()内は計算結果
 1位:シオン・レ・ハイ(12)
    荘子・真人(12)
 2位:シュライン・エマ(10)
    三春・風太(10)
 3位:守崎・北斗(8)
 4位:梧・北斗(7)
    平・代真子(7)
 5位:早津田・恒(6)


------<そして勝者は>------------------------------


 カスミの実況が熱を帯びた。
『さあ、最終の障害を抜け、選手たちが走ります! ゴールまであとわずか。おっと守崎選手、四足で全力疾走! 口でテープを切る作戦でしょうか!? 果たして結果は……!?』
『デッドヒートだね』
『はい! 今、先頭の選手がゴールテープを……』
 パン、とレースの終了を継げる空砲が鳴った。
『切りましたー! 1位は、奇怪な……失礼、いかしたマントの高校男子、三春・風太選手ですー!』
 草間から受け取った一番と書かれた旗を風太が掲げると、周囲から拍手が起こった。


        ***


 少々おかしな障害物競走競技が終わり、周囲はすっかり夕暮れの様相を呈していた。
「あーあ。判定ってなぁ肩が凝るぜ」
 片づけを終え、道具を倉庫に仕舞って来た草間が、ゴキゴキを肩を鳴らしながらグラウンドに戻ってきた。
 グラウンドのすみっこにある芝生の部分にレジャーシートなど敷いて、競争に参加していた面々は少し遅めの午後のお茶会など開いているところだった。
「ご苦労さまです。一服どうぞ」
「ああ。そうさせてもらうぜ」
 シュラインが差し出した携帯灰皿と煙草を受け取り、草間はお茶を楽しむ一同の風下に座った。
 紫煙をくゆらせはじめた草間の鼻先に、何やら甘い、いい匂いが漂ってくる。
「……美味そうなもん食ってるじゃないか」
「あ、草間さんお疲れ。なんかコレ、平均台の下に敷くのに使ってた小麦粉の余りで作ったらしいんだけど、美味いぜ」
 覗きこむと、梧北斗が紙ナプキンに包まれたクッキーを差し出してきた。ピンクのレース加工のナプキンに、星やハート型のかわいらしいクッキー。こういう趣味に、草間はなんとなく心当たりがある。
「シオンはすごいよね〜。器用だもんね〜。ボク羨ましい!」
「いえいえ、私などまだまだです! 風太さんも調理器具の扱いがかっこよかったですよ〜」
 乙女のような会話を交わしているのは、風太とシオンだ。友人同士手に手を取って、二人で作ったらしい。やっぱりか、と草間は呟き、クッキーを一枚つまんだ。噛み砕けば、さっくりと極上の歯ざわりに焼きあがっている。
 パン喰い競争に使ったパンも余っていたのか、レジャーシートの上にはさまざまな菓子パンも広げられていた。
「しっかし、イクラとチョコのパンは参ったぜ。なんか、俺たちの組んとき、やたらヘンなの入ってなかったか?」
 今度こそまともなチョココロネをしっぽからかじりながら、守崎北斗が言う。
「だよな。俺はカレーパンだったけど死ぬほど辛くてよ!」
 言ってそのときのことを思い出したのか、恒は紙コップの紅茶をすすりながら肩を竦めた。
「カレーなら食べ物だからいいじゃん。俺が取ったのなんか、チョコチップに見せかけた正露丸入り! 食いもんじゃねえよ」
 もう一人の北斗、梧北斗がしみじみと言うと、
「みんなまだマシだろ。ガムは最悪だったよ、あんことガムベースの粘り気が口の中でネチャっと混じるんだけど、最後まで絶対、一緒にはなんなくてさあ」
 この上なく嫌そうな顔で、真人が話題に加わってきた。
「「「ああ、そりゃ最悪だなあ!!」」」
 ガム入りパンの味を想像したのか、高校男子三人、真人と同じ嫌そうな顔で異口同音。なんだかんだで、気が合うのかもしれない。
「……闇パン、いろんなのがあったのね」
 横で聞いていたシュラインが呟き、
「ココだけの話、蓮の奴、もっとヒデーのも用意してたんだがな。死人が出るぞ、っつって俺がやめさせた」
 その耳元にこそりと、草間が言った。やる気満々の蓮を止めるのには、さぞかし気力が必要だったことだろう。
「……武彦さん、お疲れ様」
 紙コップに注いだ暖かい紅茶を、シュラインは草間に差し出した。
「あたしのパンはみんな美味しかったよ!」
 クッキーの食べかすを口の周りにつけながら、代真子が元気良く片手を挙げる。ぴょこん!とウサ耳が揺れた。
 障害物競走の間中、上下に揺れていたその耳は、彼女曰く「知り合いにつけられた」のだそうだが、どうやら家まで着けて帰るつもりらしい。
 しかし、奇抜な姿といえば彼女だけではない。
 草間はレジャーシートの上の面々を見回し、なんとなく、三月ウサギのお茶会にでも参加しているような気分になりながら、紅茶をすすった。
 そんな和やかな(?)歓談は日暮れ近くまで続き、そんなこんなで、五行霊獣競覇大占儀運動会の競技が、また一つ終了したのだった。



                                                   END


■最終結果■
各障害1番手(位)5点、2番手(位)4点、3番手(位)3点、4番手(位)2点、5番手(位)1点で集計

 1位:三春・風太(13)――――――黄龍組30点獲得
 2位:梧・北斗(11)―――――――玄武組20点獲得
    平・代真子(11)――――――青龍組20点獲得
    早津田・恒(11)――――――朱雀組20点獲得
 3位:シオン・レ・ハイ(10)―――白虎組10点獲得
    シュライン・エマ(10)―――白虎組10点獲得
 4位:守崎・北斗(9)
 5位:荘子・真人(7)


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    登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  
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【整理番号/PC名/性別/年齢/職業/ 組 / 順位 】

【0086/シュライン・エマ(しゅらいん・えま/26歳/女性/翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員/白虎組/3位】(器5バ5勇5運6と4)
【5698/梧・北斗 (あおぎり・ほくと)/17歳/男性/退魔師兼高校生/玄武組/2位】(器6バ7勇5運4と3)
【3356/シオン・レ・ハイ(しおん・れ・はい)/42歳/男性/びんぼーにん(食住)+α/白虎組/3位】(器11バ1勇1運1と11)
【5742/荘子・真人 (そうし・まさと)/14歳/男性/中学生兼客員教授/朱雀組/5位】(器6バ2勇5運2と10)
【4241/平・代真子 (たいら・よまこ)/17歳/女性/高校生/青龍組/2位】(器6バ3勇9運4と3)
【2164/三春・風太 (みはる・ふうた)/17歳/男性/高校生/黄龍組/1位】(器0バ10勇5運10と0)
【0568/守崎・北斗 (もりさき・ほくと)/17歳/男性/高校生(忍)/玄武組/4位】(器6バ6勇5運3と5)
【5432/早津田・恒 (はやつだ・こう)/18歳/男性/高校生/朱雀組/2位】(器7バ5勇7運3と3)

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          獲得点数           
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青組:20点 / 赤組:20点 / 黄組:30点 / 白組:20点 / 黒組:20点

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          ライター通信         
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 いつもお世話になっております。もしくは、初めまして。
 お届けさせていただきました、階アトリです。期日ギリギリ納品で申し訳ありません。
 運動会らしく障害物競走を、と思っての依頼でした。
 今回、割り振っていただいたステータスによる判定をもとに障害一つごとに順位を出して、総合結果を出すという形にさせていただきました。
 なので、玉入れ障害やなぞなぞ障害でダントツで1位だった人が最終的に順位が下がっていたりして、競争としては少し描写が不自然な部分もありますが、ご了承いただけますと幸いです……。
 運のステータスが、描写と結果に大きく関係しています。(パン食いなら、運が低めだと早くとびついてもひどいパンが当たったり、なぞなぞではむずかしめ?の問題があたっていたりします)
 PC様の性格に沿った描写になるよう、心がけて書かせて頂いたのですがいかがでしたでしょう。
 ステータス割り振り制の依頼は、まだまだ改良の余地があると感じました。次にこういった依頼を出す際は、また違った要素を加えてみたいと考えています。
 では、ご依頼ありがとうございました! またの機会がありましたら、幸いに思います。