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渦中の鳥
●序
見上げた時に眼に入る全てのものは、羨望の対象となる。
静寂を破る鐘の音が、涙帰界に鳴り響いた。その音を聞いた穴吹・狭霧（あなぶき さぎり）は、手の甲に咲く青い花を胸に抱く。
「また、始まるのね」
狭霧とヤクトの散っていった力が具現化する、涙帰界。具現化した力を回収しなければ、再び自分のものとはならない。逆を言えば、具現化した力を回収すればそれは自分のものとなる。
狭霧のものであろうが、ヤクトのものであろうが。
「力を回収しなければ」
再開を告げる鐘の音に、狭霧は呟く。そっと空を見上げて。
同じ頃、ヤクトもまた鐘の音を聞いていた。
「今度こそ、力を回収する！」
自らの本能を生かす為には、力が必要不可欠だった。そうでなければ、狭霧によってまた封じられてしまう。否、今度は消滅させられるかもしれない。それだけは避けねばならぬ事態だった。
「俺の力とするんだ！」
うおおお、とヤクトは空に向かって吠えた。
掲示板に、張り紙がされた。力が具現化したことを、そしてまたその具現化した力が引き起こされる出来事を知らせる張り紙だ。
「私をここから出して欲しい。ここからは小さな空しか見えぬ。針の穴のような、小さな空しか……」
そう書かれた張り紙の端に、名が記されていた。チョウと。
指し示された場所は、Ｆブロックだった。砂嵐が常時吹き荒れているというＦブロックには、幻を見せるという噂もある。
ありえぬ現実を見せるという、幻を。
●蝶
求めるものが多すぎて、更なる絶望が生まれていく。
守崎・北斗（もりさき ほくと）は、再び足を踏み入れた涙帰界をぐるりと見回し、にやりと笑った。
「また来たぜ、ここに」
力が溢れる、涙帰界。ヤクトと狭霧の力が散らばり、その力が具現化した世界。具現化した力を自らのものにできる、北斗にとってチャンスを得るかのような存在だ。
「今度こそ、力を貰うぜ」
北斗は呟き、にかっと笑った。
力が欲しい、と何度思ったことか分からない。何度か訪れているものの、結局手に入れられたのは一度きりだ。再び手に入れたいと思うのは、当然の事だと思われた。
力を手に入れる事は即ち、強くなる事だから。
（俺は、強くなるんだ）
ぐっと拳を握り締め、北斗は思う。ずっと一緒にいたい存在があるから、強くなりたい。その為にならば、どんなに辛くても苦しくても、強くなれるような気がした。
否、強くなるのだ。
決心は固く、そしてまた北斗を動かす原動力となっていた。この異界に呼ばれたのも、このように力を求める気持ちがあるからだとすら思えるほどだ。
（兄貴の為に、強くなりたい）
双子の兄に、自らの気持ちは言ってはいない。言ったらいけないような、そんな気がしたのだ。何かが壊れるような、だが壊れないような……。
（よく、わかんねーけどさ）
北斗は苦笑し、掲示板へと向かう。何かがあるような気はしていたが、それについて深く考えるのは止めていた。考えても切りが無いし、どうしていいのかも分からなくなるからだ。
「ええと……Ｆブロックか」
北斗は掲示板の張り紙を覗き込み、呟く。その途端、Ｆブロックの情報が元より知っていたかのような感覚で溢れ出してきた。
「あっちだな」
北斗は呟き、最初は歩いていたが徐々に走り出した。逸る気持ちを押さえられないかのように、砂嵐の吹き荒れるＦブロックへと向かったのだった。
Ｆブロックの入り口とも思える場所に、５人の男女が集結していた。皆、涙帰界に呼ばれて足を踏み入れた者達である。
「この砂嵐が、問題な気がするわね」
シュライン・エマ（しゅらいん えま）はそう言って、肩をすくめた。皆の目の前にあるのは、ごうごうという音をさせながら渦巻いている、砂嵐である。
「この中に突撃したら、コンタクトの奴とか痛いんだろうなー」
北斗はそう言ってにやりと笑った。周りにコンタクトを着用している人間を探したようだが、どうやらいなかったらしい。少し、残念そうだ。
「砂嵐だけならば、気力と体力でなんとかできそうですが」
モーリス・ラジアル（もーりす らじある）はそう言って砂嵐を見つめた。不思議な事に、砂嵐はごうごうと音を立ててＦブロックを回っていたが、広がったり狭まったりする事は無かった。
「巨大な綿飴のようですね」
櫻・紫桜（さくら しおう）はそう言って砂嵐に手を触れようとしたが、途中で止めた。何があるか分からないうちに、不用意に手出しをする事は良い方法とはいえなかった。
「本当に綿飴なら、喜ぶ人間が一人いるんだがな。……勿論、食べさせないが」
守崎・啓斗（もりさき けいと）はそう言って、ちらりと北斗を見た。北斗は「えー」と不満そうな声を出したが、啓斗はあえて何も言わなかった。
「ああ、でも待って。確か、チョウさんは『小さな空』があるといってなかったかしら？」
シュラインの言葉に、皆は張り出されていた紙の内容を思い返す。
「確か、ありましたね。針の穴のような小さな空、と」
紫桜の言葉に、皆が頷く。確かに書いてあったと、思い出したのだろう。
「チョウさんが見ている空というのは、台風の目のように……つまり、渦の中心部の事じゃないかしら？」
「そうだよな。ぐるぐる渦巻いているんだから、中心くらいあるよなぁ」
北斗はそう言い、空を見上げる。何処までも続いていそうな砂の壁は、上空部分にいくにつれてだんだん尖っていっている。
「イメージ的には、天頂部分だけ空気穴があいた、側面が見えない鳥篭……とはいえないかしら？」
シュラインの言葉に、啓斗は「そうだな」と頷く。
「だったら、その空気穴を大きくすればチョウとやらも突破できるかもしれないな」
「問題は、大きくする事をこの砂嵐が受け付けてくれるかどうかですね」
モーリスはそう言い、じっと砂嵐を見つめた。ぐるぐると回りつづける砂は、猛スピードだ。手を不用意に入れれば、穴が空きそうなほど。
「俺は、地下かと思ってました。小さな空、という事ですから。針の穴くらいの空しか見えないのならば、窓とか出口とかが小さいのか……それとも、チョウさんが余程深いところにいるのかと」
紫桜の言葉に、シュラインは頷く。
「そうね、一口に『小さな空』といっても、様々な可能性があるのだから」
「どちらにしても、この砂嵐を突破できる道を見つけなければ、どうにもできないでしょうね」
モーリスはそう言い、じっと砂嵐を見つめる。
「シュラ姐、俺ちょっと思ったんだけどさ……」
北斗はシュラインにそう言い、砂嵐を指差す。
「入り口って、どこかにないかな？砂嵐がこれだけ凄いから見えないだけでさ、どっかにありそうな気が」
北斗の言葉に、皆が頷いた。
「どこかに、あるだろうな。どうにかして外に出す道があるからこそ、張り紙がしてあったんだ」
啓斗はそう言い、考え込む。今まで具現化した力のことを、思い返しているのかもしれない。
「そもそも、この砂嵐を作り出しているのは、誰なんでしょうか？」
モーリスはそう言い、ぐるりと皆を見回す。皆、はっと息を飲む。
「チョウさん、ですか？」
紫桜が尋ねると、モーリスはこっくりと頷く。
「その可能性は、高いと思います。この涙帰界においては、具現化した力こそが要となっているのですから」
「いっつも思うんだけどさ、自分の力で何とかすればいいんだよな。そういうの」
北斗がいうと、シュラインが「仕方ないわ」と言って苦笑する。
「具現化した力は、あくまでも狭霧さんかヤクトの力よ。思い込み、という部分が多大にあるんだから」
「思い込みというと……自分はここから出られないんだとか、そういう類のものですか？」
紫桜の問いに、シュラインは「多分ね」と言って頷いた。
「それでも、本人は出たがっているんだ。だからこそ、どこかに道はある」
啓斗はそう言い、空を見上げる。相変わらず、ごうごうと砂嵐が吹き荒れている。
「手分けしませんか？道を見つけるも良し、あの穴を大きくするも良し……ていう感じに」
モーリスが提案すると、皆がこっくりと頷いた。そうして、各々が思う道を探す為に一旦分かれるのだった。
●鳥
苦しい、哀しいといった負の感情は、ぐるぐると渦巻き束となる。
啓斗は砂嵐を見ながら、一歩一歩確かめるように歩いていた。その後ろから、北斗が同じように歩いてついてきていた。
「なーなー兄貴、どう思う？」
「どう、とは？」
「今回の、この砂嵐。変に全てを拒んでいるみてーじゃねーかな？」
「拒んで……」
啓斗は北斗の言葉にぴたりと足を止めた。北斗は「ん？」と言って小首を傾げる。
「見つけたのか？兄貴」
「そうじゃなくて。……どうして、拒んでいるだなんて」
「だってさー、入れねーじゃん？本当に道があるかは分からねーしさー」
北斗の言葉に、啓斗は「そうか」とだけ答えた。そんな啓斗の様子に、北斗は肩を竦める。
「どうしたんだよ？兄貴。今日、ちょっとおかしくねー？」
「そうか？……そう、かな？」
曖昧な啓斗の返答に、北斗は再び肩を竦めた。どうも要領を得ない気がしていた。
「んじゃ俺、あっちに行ってみるから」
北斗の言葉に、啓斗は「分かった」と答えてから再び歩き始めた。そんな啓斗の様子に、北斗は一つ溜息をついてから走り出した。
（何なんだよ、兄貴）
前のように、自分と同じように、力に対する執着が全く感じられなかった。自分はこんなにも、力を欲しているというのに。
（兄貴は、力が欲しくないのかよ？）
確かに、北斗が力を欲しているのは啓斗を守りたい気持ちからだ。啓斗が同じように力を欲しているかどうかは分からない。それでも、北斗には違和感が拭えなかった。力を欲していると思い込んでいたからかもしれない。
自分達が自分達であり続ける為には、力が絶対的に必要だと思っていたから。
（違うのか？）
走りながら、啓斗の様子を思い返す。自分には力が必要だけど、啓斗には力が必要無いのだろうか？
「兄貴は、強いもんな」
北斗はそう呟き、考えるのをやめようとした。そう、啓斗は強いのだ。さぼってばかりだった自分とは違い、啓斗はきっちりと修行をこなしてきた。自分とは違い、元から持っている強さがちゃんとあるのだ。
だからきっと、力に執着は無いのだ。
「うん、ぜってーそうだ」
北斗がそう、自信を持っていった途端、ぐるぐると渦巻いてばかりだった砂嵐に変化が起こった。どこからか大きな音が聞こえたかと思うと、ヴヴヴと小刻みに震えだしたのだ。
「な、何だ？」
北斗がふと足を止めて呟くと、規則正しく回っていた筈の砂嵐が突如その動きを止め、北斗の向かって襲い掛かってきた。北斗は慌ててそれから逃れようと体勢を取ったが、砂嵐がそれを許さなかった。
結局、砂嵐の中へと北斗は引きずり込まれてしまったのだった。
●超
いつしか全てが重石となり、潰されてしまう。地の奥底へと。
声が聞こえた。
聞きなれた、だが幾分か幼い声。自分がどれだけこの声を聞き、時に叱咤され、時に優しくされ、すごしてきた事か。
目に映るのは、煌びやかな世界。きらきらと光る、極彩色の世界。全てが輝き、白く柔らかな光に包まれている。
（七五三だ）
ぼんやりと思い出すのは、そのような時期だった。ああ、ああ。だからこそ綺麗な世界が広がっていたのだ。
「……どっちがいい？」
声がした。兄の声が。北斗はきょとんと首を傾げる。
「お兄ちゃんとお姉ちゃん、どっちがいい？」
兄にそう問われ、北斗は即答した。「……がいい」と。だが、それがどうしても思い出せない。思い出したいのに、思い出せない。北斗の返答に対し、啓斗は複雑な顔をしていた。至極、複雑な。
『お前が望んだのは、過去の回想』
男の声が響き、北斗ははっとした。気付けば、綺麗な世界は何処にも無かった。あるのは真っ暗な闇の世界だけ。
「結局、俺は思い出したかったのに思い出せなかったんだな」
北斗はそう言って溜息をつく。すると、途端に笑い声が響く。
「何が可笑しいんだよ？」
『お前はとうの昔に、思い出しているのだ！それを思い出していないから、思い出したいなどと願う事自体、おかしな事なのだ！』
「はぁ？」
北斗は言い返すが、声は笑うばかりで言葉を発さない。
『……私が求めるものは、お前に近しい者が持っている』
「それって……」
声は答えない。そうして、だんだん闇が溶けていく。北斗は「畜生」と言って拳を握る。
「俺に力を寄越せ！」
声は答える代わりに、ぶわ、と風を吹かせた。北斗は思わず目を閉じる。
そうして、気付けば砂嵐の中にいるのだった。
砂嵐の中に立っていたのは、四人だった。
「いつの間に、中に入ってきたのかしら？」
シュラインがぽつりと呟く。
「それだけじゃねーよ。なんか、見なかったか？」
北斗がそう言い、後頭部をぼりぼりと掻いた。
「見ましたね。あれが、噂の幻なのでしょう」
モーリスはそう言い、内側から砂嵐を見た。ぐるぐると回る砂嵐の中心は意外と広かったが、上空はだんだん狭まっていっており、まるで円錐のように尖っていた。
「ああ、あれが針の穴のような空なのですね」
紫桜が空を見上げながら呟くようにそう言った。確かに、上に見える空は針で開けたように小さかった。
「なら、あの穴の丁度真下がチョウさんのいる場所よね」
シュラインはそう言い、辺りと上を見比べながら中心部に進んだ。そして丁度真ん中になるだろう所でしゃがみ込んだ。
そこには、小さな羽が一枚、落ちていた。
「これが、チョウさん……ですか？」
紫桜がしゃがみ込み、羽を見つめる。
「羽なら、納得しますね。チョウさんは、砂嵐から抜け出したいのに抜け出せられなかったんです。本来ならば飛べるはずの、羽を持ちつつも」
モーリスはそう言い、じっと羽を見つめた。
「ここからずっと、空を見つめていたのね。……もっと早く、外に出してあげたかったわ」
シュラインはそう言うと、羽に触ろうと手を伸ばす。その時、北斗が呟くように「いない」と言った。
「兄貴が、いない」
北斗の言葉に、皆がはっとしたように顔を見合わせた。
次の瞬間、羽が強く光ったかと思うと一瞬にして消えてしまった。そしてそれを機に砂嵐が消えてしまった。
「あれは……ヤクト？」
シュラインの言葉に、皆がそちらを見た。そこには、ヤクトが何処かへと飛び去っていく様があった。一瞬ではあったが。
「兄貴……？」
北斗は呟き、向こうの方にいる啓斗の姿を確認した。
ちょうど、ヤクトがいたらしい場所にぽつりと啓斗は立っていた。その様子に、誰もその場から動くことすら出来なかったのだった。
●結
抱いた微かな希望は、簡単に暗い感情へと動かせられる。どろり、と泥沼のように。
ヤクトは吠えた。自らのうちに還ってきた力の塊に、喜びを隠せないかのように。
だが、同時に異変も感じていた。何かが可笑しい、と。
（俺の力が還ってきたというのに、どうして俺はこんなにも苦しい？）
どこか怪我をしたりした訳ではない。ただ、もっと奥底が……息をする事すら困難になるほど苦しくなるのだ。
（気のせいだ）
ヤクトはそう思い込もうとした。
「俺の力が還ったんだ！俺の、破壊する為の力が！」
おおおお、とヤクトは再び吠えた。全てのものを押し殺してしまうかのように。
狭霧はヤクトの吠える声を聞き、悔しそうに唇を噛んだ。
（あれはヤクトの力だったとしても。私には必要な力だったのに）
掌の花は、まだ青い。狭霧本来の力とヤクトの力を入れれば、赤く咲くはずなのに。
「青い……」
まるで空の色のようだ、と狭霧は呟いた。
北斗は啓斗に何もいう事なく、ぐるりと踵を返した。
（俺は、何て答えたんだ？）
幻の中で見た会話を、心の中で反芻する。ぐっと拳を握り締め、ずかずかと歩く。
（……一緒に、いられるのがいい）
今の俺なら、と北斗は考える。一緒にいられるのが一番いい。兄だろうが姉だろうが、ただ二人の兄弟なのだから。
というよりも、啓斗が啓斗であればいいのだから。
（できなきゃ、できるようにすりゃいいだけの話だしさ）
だからこそ、と北斗は思う。だからこそ、強くなりたいのだ。ずっと一緒にいられるように。
北斗は「くそー」と唸りつつ、歩き続けた。今の自分ではなく、当時の自分の言葉が知りたいというのに、自分が喋った事なのに、どうしても思い出せないのだ。
まるでぐるぐると吹き荒れ、回りつづける砂嵐のように。
＜それは砂の鳥篭の如く・了＞
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■ 登場人物（この物語に登場した人物の一覧） ■
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【 0086 ／ シュライン・エマ ／ 女 ／ 26 ／ 翻訳家＆幽霊作家＋草間興信所事務員 】
【 0554 ／ 守崎・啓斗 ／ 男 ／ 17 ／ 高校生（忍） 】
【 0568 ／ 守崎・北斗 ／ 男 ／ 17 ／ 高校生（忍） 】
【 02318 ／ モーリス・ラジアル ／ 男 ／ 527 ／ ガードナー・医師・調和者 】
【 5433 ／ 櫻・紫桜 ／ 男 ／ 15 ／ 高校生 】
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■ ライター通信 ■
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お待たせしました、コニチハ。霜月玲守です。この度は「渦中の鳥」にご参加いただきまして、有難うございます。如何だったでしょうか
涙帰界の力争奪戦も、既に第六回目となります。そして分かりにくさもどんどん上がっているような気が。……すいません。因みに、今回の「チョウ」は「羽を持つもの」としての名前という事でつけました。
守崎・北斗さん、いつもご参加いただき有難うございます。啓斗さんとの複雑な関係を上手く表現できていれば幸いです。また、結局思い出さない方向で書かせて頂きました。
今回、個別文章となっております。お暇な時にでも他の方の文章と比較してくださると嬉しいです。
ご意見・ご感想等、心よりお待ちしております。それではまたお会いできるその時迄。
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