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<東京怪談・PCゲームノベル>


All seasons 【 偶にはこんな日も・・・ 】



◆ 夢幻館 ◆


 夢と現実、現実と夢、そして・・・現実と現実が交錯する館。
 様々な対概念が混在する場所。けれどそれは、対立するものではなく、言うなれば融合する場所。
 ・・・不思議な場所、不思議な雰囲気―――でも、それは決して不快な雰囲気ではない。
 むしろ、ほっと和んでしまいそうになるほどに・・・温かな雰囲気だった。
 月宮 奏は、大きな門から両開きの扉へと続く真っ白な道を、ゆっくりと歩いていた。
 色取り取りの花々が奏を優しく迎えてくれ、風に儚く揺れる。
 か弱く花が揺れる度、甘い香りが発せられ・・・奏はそれを胸いっぱいに吸い込んだ。
 良い香り。とても落ち着く優しい香り。
 「おや、奏さん。」
 ふっと声をかけられ、奏は顔を上げた。
 この館の支配人である沖坂 奏都が柔らかい笑顔を浮かべて奏に小さく頭を下げた。
 「本日はどのようなご用件で・・・?」
 「んー・・・特に用は無いんだけど、近くを通りかかったから・・・。」
 「そうですか。」
 それではどうぞと言って、奏都が両開きの扉を押し開けた。
 1つだけ丁寧に礼を言った後に扉の中に入る。
 ・・・いつもはそれなりに賑やかな夢幻館だったが、今日はどこか静かだった。
 「あれ・・・?今日は静かだね。」
 「皆さん外出しておられるんです。ただ、もなさんだけは・・・」
 「あーーーっ!!!奏ちゃんだぁぁぁっ!!!」
 目の前の階段をタシタシと下りて来る小さな少女の姿。
 片桐 もなが脱兎の如く走りより、奏の胸に飛び込んできた。
 頭の高い位置で結ばれたツインテールと、淡い桃色のリボンが目の前で揺れる。
 もなは奏よりも10センチ以上小さくて・・・
 「今日はどうしたのぉ??」
 「近くを通りかかったので、寄ってくださったそうですよ。」
 「そうなのぉ??」
 「うん。そう・・・かな?」
 「奏ちゃん、今日は何か予定はないのぉ??」
 「これからって事・・・?それなら、ない・・・けど。」
 奏の言葉に、もななの表情がパァっと明るくなる。
 「それなら、一緒に遊ぼうっ!!お茶しよ!お茶っ!」
 グイグイと奏の手を引っ張るもなに、奏都が小さく苦笑を洩らす。
 「もなさん、そんなに腕を引っ張っては・・・」
 「はわわっ!!ごめんねぇ、奏ちゃん・・・痛かったぁ??」
 しゅーんとなってしまったもなに、全然痛くなかったと告げ、ふわりと控えめな笑顔を向けた。


◇ お着替えさせ隊 ◇


 もしゃもしゃとクッキーを食べながら、甘い紅茶を飲む。
 小動物のようなもなのそんな行動に目を奪われつつも、奏は目の前に置かれた淡いピンク色のティーカップを覗き込んだ。
 透き通った深い紅茶色に、浮かぶ自分の顔。
 ふっと息を吐きかければ儚く揺れる水面を見詰めながら、奏はバタークッキーを1つ口に運んだ。
 「・・・そう言えばさぁ・・・奏ちゃんって、いつもそうなの?」
 キョトンとした顔で訊かれ、思わずこちらもキョトンとした顔を返す。
 “何が”の部分が欠落した質問は、答える側をハテナの世界に突き落とす。
 「もなさん・・・“何が”いつもそうなんです?」
 「んっと・・・服ぅ??」
 こちらに訊かれてもどうにも言葉を返せないのだが・・・。
 「服装って事ですか?」
 「うん、そうとも言う。」
 奏都の補足にコクリと頷き―――そう言われて、奏は自身の着ている服を見詰めた。
 シンプルなゴシック系デザインの白いブラウスに、黒いスカート。
 いたって質素なスタイルだ。
 「・・・変・・・?」
 「んーん。そうじゃなくって・・・なんて言うか・・・白黒以外着ないの?」
 「もなさん、写真じゃないんですから、せめてモノトーンって言ってください。」
 盛大な溜息と共に奏都がそう言うが、もなの語彙力から言ってそんな難しい単語を知っているはずがない。
 「そうだな・・・私服と言えば、白、黒、濃紺・・・が多いかな?」
 「ピンクとかはぁ??」
 「とりあえず、ピンクとかそう言う色の服は持ってないかな。」
 その言葉に、もなが唇を尖らせて「えー!!」と叫ぶ。
 「もぉったいなぁーーーいっ!!!」
 ブンとツインテールを揺らし、ついでにドンとテーブルを叩く。
 「こう言う服は着ないのぉ〜!?」
 そう言って自分の着ている服を指差し・・・奏は困ったように首を横に振った。
 もなの着ている服は大概は可愛らしい色のふりふりとした服だ。
 よく広がる膝上のスカートに、ニーハイソ。
 色はパステル調の淡いピンクや水色、時には白。そしてたまーに黒を着ていたりもする。
 「可愛い色とか、可愛い服とか、似合うと思うのにぃ・・・!」
 「あんまり服とか気にしないからなぁ・・・一度決めたら楽だし。」
 そう言って、ティーカップを持ち上げコクリと1口紅茶を飲む。
 毎度思うが、どうしてここの紅茶はこんなに美味しいのだろうか。勿論、クッキーも美味しいが・・・これはもなが選んだものだからと以前聞いた事がある。と言う事は、紅茶も誰かが選んでいるのだろうか?
 この館の住人の中で紅茶を好んで飲みそうな人は・・・・・・・
 既に奏の思考は別の場所に行っており、隣でもながプーっと頬を膨らませている事なんて、知る由も無かった。
 「つまんないっ!!!」
 急にそう叫ばれて、奏は考えを中断した。
 直ぐ隣に座るもなの顔を見て・・・ぷーっと膨らんだ頬がなんとも子供っぽい。
 「・・・なにが?」
 「つまんないよっ!!もっと、エンジョイしようよっ!」
 「・・・紅茶を??」
 「いつから紅茶の話になったのぉっ!?」
 天然ボケをかます奏にもなが容赦のないツッコミを入れる。
 「服の話だったじゃんっ!!」
 そうは言われても、既に奏の脳内では服の話から紅茶の話へと移行していたのだ。
 無論“奏の脳内での話”のため、それがもなや奏都に伝わっているはずも無いが・・・・・・。
 「こうなったら・・・・・・出かけようっ!」
 すっと立ち上がり、気合に満ちた瞳で奏を見下ろす。
 「・・・え?」
 「ショッピングだよっ!ショッピング!買い物だよ!」
 わざわざ日本語訳をしてくれなくても、ショッピングくらいなんなのかは分かっている。
 「何故にいきなり・・・??」
 「必殺☆奏ちゃんをお着替えさせ隊だよっ!」
 ・・・“隊”と言う事は、もな以外にも誰かいるのか?
 などとボンヤリと思った奏だったが・・・もなにそんな些細な日本語のニュアンスを求めても仕方がない。
 グイグイと奏の手を引っ張り「それじゃぁ、奏都ちゃん!留守はよろしくね☆」と言ってブンブンと手を振る。
 つまり『必殺☆奏ちゃんをお着替えさせ隊』はもなと奏の2人だけ・・・言ってしまえば、もなの1人チームだ。
 「お気をつけて行って来てくださいね。」
 と、奏都の穏やかな声を遠くに聞きながら、どうしてこんな事に・・・と考え込まざるを得ない奏だった。


■ 姫空間 ■


 透明なガラスの向こう、ショーウインドーに並ぶのはふわふわなお姫様の世界。
 キラキラとしたストーンの散りばめられたバッグに、銀色の細いティアラ。
 ひらひらとしたレースのワンピースに、ふわふわとした真っ白なゴム。
 もなが普段着ているような洋服達を前に、奏はたじたじだった。
 勿論、こう言う服を見るのは嫌いではない。もなが着ているのを見ても、可愛らしいなとか、似合うなとか、それなりの感想は出る。
 ・・・ただ、こうもお姫様チックなものに囲まれていると、少し居心地が悪いと言うか・・・。
 右を見ても左を見ても、淡いパステル調のワンピースが並び、上を見れば豪奢なシャンデリアが重そうにぶら下がっており・・・壁際にちょこんと置かれている“お姫様仕様”のガラスケースの中にはキラキラと輝く石のついた指輪やネックレス、ティアラやイヤリング・・・・・。
 いったい幾つゼロがつくのか分からない物の数々に、奏は軽い眩暈を覚える。
 「奏ちゃん!これはぁ??」
 にこにこと笑いながら走って来たもなが持っているのは、向かって右側にピンクのふりふりドレス。左側に若干シックな黒のドレス。
 シックとは言っても、袖口には真っ白なレースがついており、この店の中だけの基準で見ればどちらかと言えばシックな方と言うだけだ。
 「試着してみなよっ!!」
 と言われても、抵抗があるのは言うまでも無く・・・奏が普段着ている服とはジャンルが全然違う・・・!
 でも、これだけ満面の笑みで言われては、断るに断れない。
 「・・・わかった。」
 にこにこと無邪気な微笑を見せるもなから、黒のシックな方を取ると、綺麗な店員さんに連れられて小さな試着室へと入った。
 腰の部分まであるチャックを開き、ゆっくりとした動作で着て行く。
 肌触りが良い・・・随分と良い生地のようだ。
 そう言えば、もなのなじみの店っぽい事を言っていたのを思い出す。
 と言う事は・・・必然的に値段は見なくても分かる。
 はぁ・・・洋服にこんなにお金をかけるなんて・・・と言う値段に違いない。
 奏はそっと衣服を身にまとうと、奥に飾ってある姿鏡には目もくれずにシャーっと真っ白なカーテンを引いた。
 「あ、奏ちゃん、終わったぁ??」
 頭にキラキラと輝くティアラを乗せられて、もながグリンとこちらを振り向く。
 その瞳が驚きから喜びへと変わり・・・
 「すっごーい!似合うっ!!可愛いよ、奏ちゃんっ!!」
 パタパタと走って来ると、奏に飛びついた。
 「そうかな・・・?もなさんの方が似合ってると思うけど・・・」
 「いいえ、とってもお似合いですわ。」
 上品そうな店員の女性がそう言って、にっこりと穏やかな笑顔を浮かべる。
 「片桐様は、元気な可愛らしさですが・・・お連れ様は、可憐な可愛らしさですわ。」
 「そうそう!奏ちゃん、お姫様みたいだよぉ〜?」
 「・・・そう・・・?」
 なんだかそう言われると恥ずかしいような・・・嬉しいような・・・。
 それじゃぁ、もう着替えるからと言ってシャっとカーテンを引いた後で、奏は奥にある姿鏡をじっと見詰めた。
 そこに映るのは、普段とは違う奏の姿。
 こう言う服を着ている自分を見慣れていない分、どこか不自然さを感じるのはいた仕方の無い事だが・・・。
 可愛い可愛くないは別として、似合っていなくはないと思う。
 まぁ、黒だし・・・ね・・・。
 奏はそう思うと、いそいそと脱いで着替えた。
 こっちの方が・・・しっくり来るな。やっぱり。
 シャーっとカーテンを開けると、そこには満面の笑みのもなの姿。
 笑顔で右手を奏の方に差し出しており・・・思わずその手の上に自分の手を乗せる。
 「誰がお手しろって言ったのよぉっ!」
 「・・・え?違うの・・・?」
 「じゃなくって、洋服!買うのっ!」
 「でもこれ、もなさんには大きいと思うよ?」
 「だって、あたしじゃなくて奏ちゃんが着るんだもん。」
 そう言うと、もなは奏の手から洋服をひったくった。そしてそれをそのままレジへと持って行き・・・よく見れば、レジの上には可愛らしい洋服や小物が沢山積み上げられていた。
 「え!?もなさん・・・!?」
 「大丈夫☆超似合ってたから!」
 そうではない!そんな、馬鹿高いものを・・・
 「会計はカードで♪」
 シュピン!と、効果音でもつきそうな勢いで、可愛らしいウサギの財布からおよそ似つかわしくない金色に輝くカードを取り出した。
 手馴れた様子でサインをして「荷物は夢幻館に運んどいてくーださい☆」と可愛らしく言って店を後にする。
 「よく来てるから、サービスって言ってお店の人が夢幻館まで運んでくれるんだよぉ〜!」
 ―――とんだVIP待遇ではないか。
 「それじゃぁ、次はどこのお店に行こっか〜!」
 「まだ行くの?」
 「うん。お買い物はまだまだ始まったばかりだもん!!」
 もながそう言って、再び高そうなお店へと奏を誘い・・・結局、2人が夢幻館に帰って来れたのは既に日が傾いてからの事だった。


□ 偶には・・・ □


 結局色んなお店へと連れて行かれ、そのほとんどの店でもなは馴染みの客だったらしく、荷物は全てお店の人が運んでくれた。
 帰って見れば、ホールに積み上げられた箱箱箱箱箱箱箱箱・・・・・・・
 「だぁぁぁっ!クソちび!なんでこんな服買ってくんだ!」
 「あたしじゃなく、奏ちゃんのもあるからぁーっ!」
 プーっと頬を膨らませながらもながそう言う。
 ホールには奏都だけではなく、梶原 冬弥も神崎 魅琴もおり、積み上げられた箱をどけて小さなスペースを作ってその中で寛いでいた。
 「奏ちゃん、お着替えしよ!お着替え!」
 もながはしゃいでそう言って、積み上げられた箱の中からゴソゴソと袋を取り出しては中を確認して・・・。
 「レッツラ☆GOGO!」
 テンションの高いもなに半ば引きずられるようにして、ホールと反対方向に伸びる廊下の1番手前にある扉の中に入った。
 真っ白なカーテンが巨大な窓にかかって揺れている。
 キングサイズのベッドは綺麗に整えられており・・・高級ホテルを思い出させる。
 「はい、奏ちゃんはコレ!」
 もなに手渡されたのは、薄いピンク色の服だった。
 普段彼女が着ているような膝上のヒラヒラのスカートに、袖口には繊細なレースがあしらってある。
 奏はそれを受け取ると、あまり乗り気でないながらももそもそと服を脱ぎ始めた。
 思えば奏はいつも決めた店で同じような服を選び、買い物に時間をかけない。
 外の・・・特に人の多い場所にいる事は、慣れようとしてもまだ緊張するし、当てられる事もあるから・・・。
 誰かとこんな買い物は初めてで・・・内心、ずっと気を張り通しだった。
 それでも・・・楽しいと思ったのも本当。
 もなにズルズル引きずられながら、色々なお店を見て回り、可愛らしい雑貨や服を見て―――緊張していた。でも、もなの無邪気な微笑みはどこか安心できるものがあった。
 ふっと緊張が緩む瞬間は、大抵もなが満面の笑みで奏の裾を引っ張った時。
 「見て見て!奏ちゃん!コレ、かわいーのぉっ!」と言われ、見詰める先にはちょっぴしグロテスクなクマのぬいぐるみ。
 「・・・可愛いの?」と小首を傾げてみるものの、もなは「可愛いよぉっ!」の1点張り。
 どう見ても、口の周りを血まみれにして、更には右手に凶器と思われるナイフを握っているクマのぬいぐるみなんて、可愛いとは思えない。
 「もなさんが可愛いって言うんなら、可愛いんだろうけど・・・」苦笑しながらそう言うと、もながビシっと奏に向かって人差し指を突きつけて、「奏ちゃんは笑ってた方が断然可愛い!」と言う。
 「ずっと、眉間にしわよってたから・・・気になってたんだぁ・・・。笑ってくれて、嬉しい。」にっこり。その笑顔に、緊張が緩む。
 奏は渡された洋服を着終えると、そっともなの方に視線を向けた。
 もなも、先ほど買った服を着ており―――真っ白なワンピースに、輝くティアラを頭の上に乗せ、ちょいちょいと奏を呼ぶ。
 「ちょっとしゃがんで??」
 言われた通りにしゃがんでみると、もなが脇に置いてあった小さなティアラを奏の頭の上に乗せた。
 「うん!可愛い〜!」
 「もなさんのが可愛いよ。」
 「そんな事無いよ!ほら、行こ??」
 もなに手を引かれ、玄関を抜けてホールへと入る。
 そこでは、積み重ねられた箱を何とかしようと奮闘する3人の姿があり・・・
 「じゃーん!どー??あたしのお見立てでぇす!」
 もなの言葉に振り返り、一番最初に口を開いたのは奏都だった。
 「あぁ、奏さん。可愛らしいですね。とても似合ってますよ。もなさんも、可愛らしいです。」
 「ありがとー☆」
 「へぇ・・・いーじゃん。」
 言葉少なにそう褒めるのは、冬弥だ。
 優しい瞳で奏を見詰め・・・なんだか、兄のような父のような・・・言うなれば、母親のような視線だった。
 「しっかし、もなの見立てってすぐに分かるようなチョイスだな。」
 魅琴がそう言って、ズイっと奏に顔を近づけると、じっと見詰めた。
 そして不敵な笑顔で
 「すっげー可愛い。」
 と囁いた。
 その言葉に、思わず俯き―――もなが魅琴のわき腹に蹴りを入れる。
 「変態っ!!魅琴ちゃんは言い方がいやらしいのっ!!!」
 「・・・なっ・・・!正直な感想を言ってなにが悪い!?このクソチビ!お前はすぐ暴力に訴えるから悪いっ!」
 「魅琴ちゃんみたいな脳みそスカスカの人は、言っても分からないからこうやって実力行使をするしかないのっ!」
 バシバシと魅琴を叩くもなと、それを上手くかわしながら逃げる魅琴。
 散らかってるのに暴れるなんて・・・と、額に手を当てる冬弥。
 「そのティアラも、よくお似合いですね。」
 「・・・ありがとう。」
 奏都がチョンとティアラに触れ、柔らかい笑みを浮かべる。
 凄く好評で・・・なんだか照れる。でも、こう言う服も偶には着てみようかなと、朧気に思ったのも確かで・・・。
 「でも、ホントに似合ってるよね、奏ちゃん!」
 「有難う。」
 魅琴を思う存分殴ったもながパタパタと走りより、奏に抱きつく。
 「・・・もなさん、もし良かったら、また・・・一緒に買い物しない?」
 その言葉に、もなの顔がパァっと輝く。
 「うん!一緒に買い物しよう!それで、服とか、見よう!」
 コクリと小さく頷いて・・・もし、時間があるならば、今度はゆっくり2人でお茶でもしながら買い物をするのも良いかな・・・なんて、考えたりして・・・。
 きっともなと2人なら、ずっと緊張しっぱなしと言うわけではないから・・・。
 「もなさん、今日は買い物に連れて行ってくれて、有難う。」
 ・・・驚き、そして、満面の笑み。
 クルクル変わる表情を見詰めながら、奏は小さく微笑んだ―――――。



          ≪END≫


 
 ◇★◇★◇★  登場人物  ★◇★◇★◇

 【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】


  4767/月宮 奏/女性/14歳/中学生:退魔師


  NPC/片桐 もな/女性/16歳/現実世界の案内人兼ガンナー
  NPC/沖坂 奏都/男性/23歳/夢幻館の支配人
  NPC/神崎 魅琴/男性/19歳/夢幻館の雇われボディーガード
  NPC/梶原 冬弥/男性/19歳/夢の世界の案内人兼ボディーガード


 ◆☆◆☆◆☆  ライター通信  ☆◆☆◆☆◆

 この度は『All seasons』にご参加いただきましてまことに有難う御座いました。
 そして、いつもいつもお世話になっております。(ペコリ)
 もなの我が儘に付き合ってくださり、まことに有難う御座いました。
 普段もなが着ているような洋服を身に纏った奏様は可愛らしいのだろうなと、ひっそりと思いました。


  それでは、またどこかでお逢いいたしました時はよろしくお願いいたします。