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<東京怪談・PCゲームノベル>


ココロを変えるクスリ【不思議な×乙女】



 【ねぇ・・・貴方との関係は、初対面だったよね・・・?】

 【・・・・・それなのに、気づいた時には恋人同士になっていて・・・】

  ―――なんだか、おかしいね・・・?



☆★☆はじまり☆★☆


 ふわり・・・・・
 道を歩いていた郁嗚 淳の心に、どこか温かで不思議な雰囲気が入り込んで来た。
 なんだろう・・・懐かしいような・・・不思議な感覚・・・。
 好奇心からか、淳は不思議な雰囲気を追って歩き始めた。
 見慣れた町並みが変わる。
 普段は通らないような小道を抜け、真っ直ぐ歩いた先・・・目に映る、大きなお屋敷。
 夢幻館だ―――――
 対の概念が対立する事無く混じり合いながら共存するその空間からは、不思議と不快な雰囲気は漂って来ない。
 本当に、ほっと安堵してしまいたくなるほどに温かい雰囲気だった。
 以前来た時とはほんの少し違う雰囲気に、淳は大きな門から中をそっと覗いた。
 真っ白な道は両開きの扉へと一直線に続いており、道の脇には花々が狂い咲いている。
 ヒマワリにチューリップにコスモス―――季節を違えて咲く花ばかり・・・。
 百合の甘い香りがふわりと広がり・・・風に儚く揺れるスミレが可愛らしい。
 まるで誘っているかのようなその光景に、淳は1歩、中へと踏み出した。
 真っ白な道を進む。
 歓迎するかのような花達の儚いダンスに、目を奪われる・・・・・・・。
 つと、両開きの扉の前まで来て淳は足を止めた。
 しばらく考えた後で、そっと扉を押し開ける。
 扉を開ければ目の前に見える、階上へと続く階段。右手にはホールへと繋がる扉があり、左手には奥へと続く廊下がある。
 真っ赤な絨毯は血を吸ったような色をしており・・・視線を下げれば、直ぐ目の前に可憐な少女が立っていた。
 ぱっと見、もなと同じ属性であるように思えるその少女は、実に愛らしい外見をしていた。
 にっこりと・・・微笑むその笑顔は子供のようで・・・ただ、瞳の輝きがどこか恐ろしい。
 純粋ゆえの残酷さを含んだ瞳は、じっと淳に注がれており―――――
 「初めましてv紅咲 閏(こうさき・うるう)と申します。」
 「あ・・・郁嗚 淳って言います。」
 ペコリと頭を下げる閏につられて、淳も頭を下げる。
 視線を上げれば閏がじっと淳の顔を見詰めていた。
 まるで値踏みでもするかのようなその視線は、どこか痛い・・・・・。
 「淳・・・さん。ちょっと、お願いがあるんですけど。」
 「あ、うん・・・お願い??なに??」
 「コレ、飲んでくださいませんか?」
 そう言って閏が差し出したのは小さなカプセルだ。
 医療用ではないのだろうか・・・色がちょっぴり毒々しい。
 「え・・・これ・・・」
 「ココロを変えるクスリって言うんです。飲んだ後、ちょーっとココロに変化があるんです。」
 ―――そんな怪しげなクスリ、お願いされたところで飲めるはずが無い。
 「駄目ですか??」
 上目遣いで悲しそうな目をする少女―――淳は、年下には弱いのだ。
 「う・・・あっ・・・」
 「それじゃぁ、こうしましょう。ご自分で飲まれるか、私が無理矢理飲ませるか、2つに1つです。」
 ・・・結局飲まなくてはならないではないか。
 どうやら淳に基本的な拒否権は与えられていなかったらしい。
 仕方がない・・・。まぁ、少し興味が無いでもないし・・・。
 淳は閏の手からクスリを受け取った。直ぐに閏が背後からペットボトルの水を差し出す。
 用意周到なところが更に恐怖を煽るのだが・・・ここまで来てしまえば後は飲み干すのみ・・・!!
 ポイっと口の中に放り入れ、ゴクンと飲み込む。
 ・・・しばらく待ってみてもなんの変化も見られない。
 なんだ。結構平気じゃ―――そう思った時だった。
 ドクンと、すぐ耳の傍で聞こえているのかと思うほどに大きな音を伴いながら、心臓が痛む。
 痛い―――
 淳はその場に膝を折った。心臓が締め付けられ、呼吸が上手く出来ない。
 苦しい・・・・!!!
 ドサリと倒れ込む淳を見詰めながら、閏がクスっと小さく声を上げて微笑んだ。
 「苦しいのは、今だけ。直ぐに楽になるから・・・。目覚めれば、違う世界。・・・ね??」
 淳の前にしゃがみ込み、そっと髪を撫ぜる。
 しかしそんな事も気にならないほどに、淳の心臓は痛んだ。
 ギュっと締め付けられる心臓は、痛いと言うよりは・・・キュンと・・・どこか甘い痛みで・・・。
 「もう、私の声・・・聞こえないですね・・・。」
 クスクスと笑いながらそう言って、閏が立ち上がった。
 その気配を最後に―――淳の意識は闇に飲まれた・・・・・・・。


★☆★始まる、関係★☆★


 「随分楽しそうなヤツに飲ませやがって、お前・・・」
 「分かってるってば。ちょっと悪かったかなーとは思ってるよ。」
 「あんなぁ。いきなり客ひっ捕まえてクスリ飲ませるそのお前の悪行!どーにかしろっ!」
 「いーじゃん。淳さん、魅琴よりも大きいんだし。」
 「そー言う意味じゃねーだろっ!!ってか、大きいっつってもほんのちょっとじゃねーかっ!」
 「1ミリでも2ミリでも、デカきゃデカイんだよ。五月蝿いなぁ。」
 「だぁぁぁぁぁっ!!お前、ホント生意気なっ!!」


 そんな声を遠くに聞きながら、淳はゆっくりと目を開けた。
 霞む視界と痛む頭。ズキズキ・・・甘い痛みを伴っており、淳は微かに眉を顰めた。
 ゆっくりと起き上がり―――それに気づいた梶原 冬弥がパタパタと走って来る。
 「おい、大丈夫か・・・??」
 「あー・・・大丈夫・・・。」
 淳の顔色を窺うような表情をしながら、冬弥が小首を傾げる。
 「・・・なんか、変なところないか?」
 「変?別に無いけど?」
 「そうか・・・」
 失敗か?と、冬弥が閏を振り返る。
 ホールの中央、巨大なテーブルに優雅に座っていた閏が、失敗なんて初めて見たわーと、いたって呑気な声を上げる。
 「お前ってそう言う奴だよな。」
 「私、今までの人生で、途中で性格変えた事なんて無いんだけど?」
 あっさり風味の言葉は、ともすれば冷たく響く。勿論、閏に大した感情はない。
 本当にそう思っているから発しているのであり、わざと冷たい言葉を言おうとして言っているわけではない。だから余計に性質が悪いのだけれども・・・・・。
 「あのさ・・・」
 「あ?」
 急に声をかけられて、冬弥が間の抜けた声を発する。
 真っ直ぐに見上げられた瞳は純粋で・・・なんだか嫌な予感が冬弥の背を滑る。
 「俺の彼女知らない?」
 サラリと言われた言葉に、冬弥が思わずフリーズする。
 どこかぎこちない様子で閏の方を振り返り―――閏が「油でも切れたんですか?そんな、円滑じゃない動き」と言って溜息をつきながら髪を弄る。
 「お前、クスリ・・・淳と誰に飲ませたっつった??」
 「・・・淳さんと、み・・・・」
 キッチンから1人の青年の姿が入って来た。
 パっと見は綺麗な顔立ちで、それこそ女性めいたつくりなのだが・・・口を開けばかなりの変態さんで、綺麗な子、可愛い子は性別を問わず好きと言う・・・・・。
 「魅琴っ!」
 「え・・・??」
 淳がそう言って神崎 魅琴の方へと走り出し―――グイっと、その腕を掴んだ。
 身長がある分あまり気にならないが、魅琴は結構細い。華奢と言っても良いくらいのシルエットをしている。
 「どこ行ってたんだよ〜!」
 そう言って淳が魅琴をグイっと胸に抱き・・・
 「うぅわっ・・・!!ばっ・・・」
 走って止めようとした冬弥の目に、とんでもない光景が映し出された。
 ―――冬弥の予想では、抱きつかれた事に感極まった魅琴が淳に抱きつき返し、そのまま淳を姫抱っこなり何なりをして何処かへと連れ去ってしまうのではないか・・・と言う一抹の不安があったのだが、そんな不安は直ぐに消し去られた。
 「ちょっ・・・やめろよっ・・・!」
 恥ずかしそうに頬を染め、視線はどこか戸惑ったように左右に揺れている。
 潤んだ瞳は必死で・・・・・
 「ダレですか、アンタ。」
 冷たく言ったのは閏だ。
 勿論、何度も言うように閏はわざと冷たく言っているのではなく、本心でそう思っているから口に出しているだけだ。
 ・・・あぁ、そうだ・・・。
 冬弥は“ある事”を思い出すとその場にベシャリと膝をついた。
 「冬弥?」
 閏が怪訝な顔で、座り込んだ冬弥を見詰める。
 「・・・放して・・・」
 ポツリとそう言って、プイっと視線を落とす。
 魅琴のそんな甘い囁きに、閏の右眉が飛び跳ねる。そして、口の中で小さく「気持ち悪いなぁ」と呟く。
 「・・・ごめん・・・」
 本当に嫌がっているようなその素振りに、淳が少ししゅーんとなりながら腕を放し・・・その顔を見て、魅琴が思わずと言った様子で淳の袖を引っ張る。
 「ちがっ・・・そうじゃないんだって・・・!」
 そして、苦々しい表情でポツリと「恥ずかしいじゃん・・・」と囁き―――閏が、あからさまに嫌なものを見るかのような視線を魅琴に送る。
 「魅琴はかわいいなぁ・・・」
 「うるせーっつの!」
 淳の言葉に、魅琴が俯き・・・「アンタ、馬鹿ですか」と、閏がツッコミを入れる。
 とは言え、淳と魅琴は既にアナザー・ワールドへと旅立っているらしく、そんな閏の声は聞こえない。それどころか、床に座り込む冬弥なんて、更に見えない。
 そもそもの身長が高い2人なだけに、視界に入って来ないものは無いものと一緒だ。
 「と・・・とりあえず、茶でも飲もうぜ?・・・な?」
 魅琴がそう言ってパタパタとキッチンの中に走って行く。キッチンから大声で「閏と冬弥もいるだろ?」と声が聞こえ・・・「変なものを入れないと誓えるのならば要ります」と閏が返す。
 今現在、ちょっと正気かどうか疑わしい魅琴の淹れるお茶なんて・・・ちょっと飲みたくないと言うのが本音だったが、とりあえず喉が渇いていると言うのが災いした。冬弥が飲んで、危険が無いようなら飲んでみようと、閏は思った。
 「ところで冬弥、先ほどから何してるんです?」
 「や・・・ちょっと、戦慄の過去が蘇って来て・・・」
 「戦慄の過去?」
 「魅琴の・・・ちょっとした昔話・・・っつーか・・・」
 いや、でも現状とちょっと違うし・・・などとブツブツ言いながら、冬弥がせわしなく視線を動かす。
 魅琴の過去―――そんなフレーズが聞こえ、淳は初めて床にへたり込む冬弥へと視線を向けた。
 冬弥の前にしゃがみ込み、とりあえず大丈夫なのかと問いかける。
 「大丈夫っつーか、お前が大丈夫か?っつーか・・・」
 ごにょごにょと口篭る冬弥に右手を差し出し、椅子へと誘う。
 ストンと腰を下ろさせた時、魅琴が右にお盆を持って入って来て―――その上には真っ白なポットとティーカップが人数分乗っており、それなりの重さがあるように見受けられる。
 「俺が持つから、魅琴は座ってな。」
 淳がそう言って、魅琴の手からお盆を受け取ると、それぞれの目の前にティーカップを置いていく。そして最後に、テーブルの中央にドンとポットを置き、魅琴の隣に腰を下ろした。
 ニコニコと魅琴を見詰め、時折思い出したかのように「かわいい」と呟く淳。その言葉を受けて、魅琴が恥ずかしそうに「五月蝿いなぁ」と言い・・・その言い方が可愛らしくて、思わず再び「可愛い」と声に出して言う。
 そんな甘々空間に取り残された閏と冬弥は、はっきり言って鳥肌ものだった。
 閏はまだしも、魅琴とも淳ともそれなりに交友のある冬弥にとっては、そんな通常からは考えもつかないような2人の行動は、まさに拷問以外のなにものでもなかった。とっととこの場を後にしてどこかに高飛びでもしたい気分になるが、ちょっとおかしい魅琴と淳を任せるには閏はかなり頼りなかった。・・・と言うか、そもそもこの状況を引き起こした張本人、悪の元凶は閏であり、彼女があの面白おかしいクスリを2人に服用させなければこんな凄まじい光景は目の当たりしなくても済んだのであり・・・もしも閏にこの場を任せて自分が何処かへ行ってしまったりしたならば、2人の身の安全は保証されないわけであって・・・ここの住人である魅琴はまぁ良いとして、流石に客である淳をどうこうしてしまうのは耐えられない。そんなダークな未来を思い描かなければならないのなら、この場を我慢してやり過ごした方が、精神的にも肉体的にもはるかに楽である事は明白であり・・・。
 「あの・・・さ、淳・・・?そんな見詰められると・・・なんか・・・」
 顔を赤くしながらそう言う魅琴。それを楽しそうに見詰める淳。そして、そんな2人を不審者でも見るようなあからさまな瞳で見詰める閏。冬弥に出来る事は、そんな“痛い”光景から目をそらす事だけだった。
 冬弥だけがやたらめったら凄く気まずいお茶会は無事に終わり、魅琴がカップを片付けると言って立ち上がり・・・淳も手伝うと言って席を立った。閏が行かなくても良いのか?と言うような視線を冬弥に向けるが・・・何かあれば駆けつければ事足りるだろうと言う判断を下し、2人はその場に残る事にした。
 ―――と言うか、わざわざあの2人を追ってまで事の成り行きを見たくなかったと言うか・・・・・。


☆★☆終わる、関係☆★☆


 カップを洗う魅琴を見詰めながら、淳はにこにこと人の良い笑顔を浮かべていた。
 真っ白な泡を手につけながら、カップを綺麗に洗い、水で泡を流すと脇に置いて行く。
 全てのコップを洗い終わった後で、布巾を取ろうとクルリと向きを変え―――敷いてあったマットに足を取られる。
 「わっ・・・」
 前のめりに倒れこみそうになる魅琴を、淳が抱き止めた。
 「大丈夫か?」
 「あ・・・あぁ・・。」
 ビックリしたと、小さく呟き、にっこりと・・・普段の魅琴ではあまり見せない類の笑顔を浮かべた。
 「有難うな。」
 ―――可愛い・・・
 そう思ったのは、淳がクスリのせいで魅琴と恋人同士になっているからと言うわけではない。
 ・・・・・本当に、誰が見ても可愛らしい笑顔だったのだ。
 「あのさ・・・」
 「なに?」
 「・・・抱きついていーい?」
 淳の言葉に、一瞬だけ驚いたような表情を覗かせた魅琴だったが・・・直ぐにフイっと視線を落とすと、少し考えた後でコクリと小さく頷いた。
 「可愛い・・・」
 「ルセー。」
 そんな減らず口も可愛らしくて・・・ギュっと、腕に抱く。
 温かい魅琴の体温は、それでも少し・・・淳よりも冷たかった。
 「俺、魅琴の事・・・大好き。」
 「あっそ・・・」
 魅琴がそう言って、小さく溜息をついた。
 そして―――
 「なぁ、淳・・・1個さ、お願い・・・いー?」
 「なに?」
 「携帯の番号・・・俺、知らない・・・」
 ・・・そう言えばそうだ・・・。
 淳はふと思い出したようにポケットから携帯を取り出した。アドレスを引っ張り出してみるが、その中に魅琴の名前はない。
 どうして今まで訊かなかったのだろうか・・・。
 なんとなく、心の奥に違和感が湧き上がるが―――魅琴がノロノロと携帯を取り出して、ずいっと淳の方に右手を差し出して来た時には、なんだかどうでも良くなって来ていた。
 今から知れば良い・・・。これから先、互いの知らないところも・・・ゆっくり知っていけば良い。
 プチプチと携帯の中に淳のアドレスを入れる。
 ポイっと携帯を返し、空メールとワンギリをして・・・・・・・
 「良かった。あってた。」
 ほっと安堵したような笑顔。ふわりと、子供のような―――
 キュンと、心臓が締め付けられる。可愛いと思う前に、淳は魅琴を抱きしめていた。
 「俺、魅琴の事・・・すげー好き・・・。」
 「それ、さっきも聞いた。」
 そう言って淳の背中に腕を回し、そっと、凄く小さな声で囁く。
 「俺も・・・淳の事・・・好き・・・」


     パチン


 その時だった。淳の中で、何かが弾けた。
 今まで淳の胸を締め付けていたモノが消え、ふっと見詰める先には魅琴の驚いたような顔・・・・・
 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」
 魅琴が絶叫し、淳の身体から手を放し、後ろへと下がろうとした瞬間に転んだ。
 ドンと鈍い音を立てて尻餅をつき―――
 「ど・・・どうした!?」
 冬弥と閏が慌ててキッチンに入ってくる。
 「効果が切れたんですか?」
 「うん・・・そーみたい。」
 閏の問いかけに、淳がにこっと笑ってそう言い・・・魅琴と視線を合わせるようにしゃがみ込んだ。
 「悪ぃなー。」
 苦笑しながらそう言って、魅琴の頭をわしゃわしゃと撫ぜる。
 「それよか、凄い音したけど・・・大丈夫か?」
 「だ・・・大丈夫だから・・・おまっ・・・俺の半径1m以内に入って来んなっ!」
 後退りをしながら魅琴がそう言うが・・・生憎後ろは流し台なので、下がろうと思っても下がる事は出来ない。
 「なんでだよぉ。いーじゃん、仲良くしようぜ〜?」
 そう言って、魅琴の方へとにじり寄り―――――
 「やっ・・・やめっ・・・・・!!!!」
 その光景をしばらく見た後で、冬弥と閏はそっとキッチンから出た。
 どっちもクスリの効果が抜けたのだから放っておいても大丈夫だろうと言う、若干放置気味な考えだが・・・。
 「それより冬弥、魅琴の戦慄の過去ってなんです?」
 「う・・・あ・・・まぁ、何と言うか・・・」

  「アイツ、恋すると一途なんだよ。」

 思ってもみなかった言葉に、閏がパチクリと瞬きを繰り返し――――



 「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!?!?!?!?!」
 「こ・・・こっち来んなぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!」



 夢幻館に、そんな2人の叫び声が木霊した・・・・・。
 


 【今の2人の関係は・・・・・】



 【 ――― 仲の良い友達・・・かな・・・?? ――― 】 




          ≪END≫


 
 ◇★◇★◇★  登場人物  ★◇★◇★◇

 【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】


  6004/郁嗚 淳/男性/22歳/基本ベース弾きな作曲作詞家


  NPC/神崎 魅琴/男性/19歳/夢幻館の雇われボディーガード

 
 ◆☆◆☆◆☆  ライター通信  ☆◆☆◆☆◆

 この度は『ココロを変えるクスリ』にご参加いただきましてまことに有難う御座いました。
 そして、いつもいつもお世話になっております。(ペコリ)
 一途で乙女な魅琴・・・如何でしたでしょうか(笑)
 全体を通して、魅琴が悲惨な状況に・・・と思いきや、一番の被害者は冬弥のような気が(苦笑)
 淳様をカッコ良く、素敵に描けていればと思います。


  それでは、またどこかでお逢いいたしました時はよろしくお願いいたします。