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■蔦子の散歩−弦に潜む人−■
別に学園の生徒という訳ではないのだけれど、神聖都学園在住の幽霊・蔦子。
彼女の趣味は生前から気になっていたこの巨大な学園の探検である。
時々とある女教師を気絶させちゃったりする他は、特別騒ぎを起こすでもなく興味の赴くままにあちらこちらを覗いていた。
――そんな、ある日の事。
ガタンと景気良く鍵盤に響カスミが突っ伏すのを見下ろしながら、蔦子は『あーあ』と息を吐く。
彼女こそが時々気絶させちゃったりするとある女教師なのだけれども今回は犯人ではない。
いや、ここ最近の彼女の怪奇遭遇→気絶→記憶飛びという一連の流れは一度たりとも蔦子が原因ではないのだ。
『けひゃひゃひゃひゃ』
『……すっごくわざとらしい』
『うるせぇガキ』
『うるさいオッサン』
ピアノの弦から糸で繋がって譜面台に寄りかかる中年男を宙から見下ろす。
視線の先で男は歪に唇を開いて笑っていた。蔦子と似た半透明の体で。
『ひひひ』
『……』
そのまま笑い声を引き摺って弦に潜り込んでしまうので、無言のままに拳を振り下ろす。
が、手応えは無くて何本か隣の弦から男はからかうように顔を覗かせるとまた笑った。
『ひゃっひゃっひゃ』
眉間に深々と皺を刻んで再び潜る男を見送る蔦子。
むかつく、と抑揚無く呟いてから気絶したままのカスミを見る。
『もうそろそろ耐性つけないもんかなぁ』
ぶちぶち言いながら、思案した彼女はおもむろに黒板に向かうとチョークを手に取った。
幽霊ながら『為せば成る』精神で一度探偵事務所に電話を繋げて以来、わりと色々出来るのだ。
『誰かがどうにかするといいなー』
かくして、音楽室他特別教室と一般教室の黒板に不思議な殴り書き。
『この校舎のピアノの弦には中年男が潜んでいます。要追い出し』
カスミも当然、意識を取り戻してその黒板を見たのだけれど、首を捻ってからいたずらと判断して消したという。
なので音楽室以外の特別教室と一般教室の黒板に殴り書き。
書いた当人は、ふよふよと今日も今日とて校内散策であった。
** *** *
そんな殴り書きに付き合ってくれる善良な男子高校生が一人、孕む熱を思わせる空色を窓越しに若々しい頬に映して佇んでいる。
向かいに居る女子高生の姿が見えなければ、それは何かのワンシーンのようにも受け取れるのだけれども。
「はじめまして、櫻紫桜です」
『はじめまして蔦子です』
ぺこりぺこりとお辞儀して挨拶をするのが奇妙なのは、場所が廊下だからではけしてない。
蔦子というその女子高生が、目一杯夕日を透過している辺りが奇妙なのである。
そして、ちらりと櫻紫桜が視線を走らせる先の何故だか『透けている蔦子』が持っている『透けていないカメラ』もまた奇妙だった。しかもそのカメラになにやら覚えがある。多分裏返せばとある興信所の名前がしっかり書かれているだろう。あの事務所にはなかなかの出費だったから失くさないようにと気を使っている筈だ。
じわじわと興信所の財政状態に思考が走りかけたのを、弱くかぶりを振って引き止める。
そんな紫桜の前でカメラからはぺろりと写真が一枚吐き出された。
ポラロイドなのでまだ黒かったりして、それがはらはら床に落ちて色を広げていく様をしばし無言で二人。
ピアノ在住な中年男について書き殴ったのは蔦子であるし、それについて校内を今の今ままで聞き込みに回っていたのは紫桜である。
お互いにどういう立場の相手かは推し量っていたので、結局ポラロイドがきちんと映しきるのを見守りながら情報交換と相成った。
「ピアノのおじさんについては、聞いた事があるような、程度しかなかったんですけど」
『主な被害者はあの先生』
「いたずらは、驚かせるだけなんですか?姿を現して」
『だけ、だなぁ。でも毎回ええとカスミ先生が気絶しちゃうのはどうかと思うんだけども』
しかもあのオッサンむかつく。
付け加えられた言葉も書き殴りの理由にはそれなりの比重であるだろうな、とちらりと思うも紫桜は口にするような性格ではなかった。そうですか、と神妙に頷くだけだ。
そこで腕を伸ばしてポラロイドを拾い上げて、見る。
すいと夕焼けの色に染まる身体を浮かせて宙から紫桜の手の中にある写真を覗き込む蔦子。
『あ、成功した』
そこには、ほぼ真上を見上げる体勢で写る一人の中年男。
唇を歪めて笑うその足先は見えず、代わりに体が細く糸のように潜り込む先が何本も並ぶ細い何か――つまりピアノの弦だろうと判断出来る。ならば隅に小さく覗く淡い色のスーツと黒髪はやはり響カスミ教諭であろうか。
『さっきエマさんに頼まれた時には失敗しちゃって』
「……これ犯人なんですか」
『うん』
そうか、と感想は短く静かに胸の中にすとんと落ちた。
写真の男は非常に、どう言ったものか悩みはするが一度見れば納得するような顔というか、そんな表情でつまり。
「なんだか見るからに愉快犯ですね」
見れば納得なその写真にどれだけ蔦子の主観が入っているのかは不明だが、忠実なものであるならさぞや――そこまで考えて紫桜ははたと瞬いた。
「エマさん、というと草間興信所の?」
『今は道具取りに出てる』
「そうですか」
お知り合い?と訊かれるのに頷いて、考える。
つまり、草間興信所の敏腕事務員シュライン・エマもこの件に対処中だと。
紫桜は幾度となく依頼の手伝いをした仲であるからして、やはりこれは協力した方がいいだろう。
「蔦子さん、これ」
考えるなり結論を出すと紫桜は持ったままの写真を蔦子に示すと軽く振った。
「借りても良いですか」
『いいけど』
シュラインは調査依頼なぞ日常の筈の興信所の古参だ。
あちらでも聞き込みは済ませているだろうけれど、彼女が戻るのを待つ間だけでも写真を見せながら再度情報収集といこう。
『戻ったら合流?』
「はい。シュラインさんが戻ったら教えて貰えますか」
『わかりましたー』
ぱたぱたと手を振って見送る蔦子に会釈して立ち去りかけ、ふと足を止める。
一度振り返ると「そうだ」と紫桜は苦笑を浮かべて幽霊を見た。
「ピアノのおじさんよりも蔦子さんの方がなんだか噂みたいですけど」
『散歩し過ぎかしら』
「多分」
学園が学園なので、徘徊する他校生の幽霊程度では生徒も騒ぎにはしない。
ただ楽しそうに夜毎、時には昼間でさえもふらつくので記憶に留める者も多いらしかった。
そして紫桜はこれからそんな学校関係者で、まだ下校していない相手にひたすら幽霊と思しき男が写ったポラロイドを見せて回るのである。しかも撮影は幽霊。そして撮影の道具は怪奇探偵所有。撮影方法は……念写、とかだろうか。
(よくよく考えると妙だ)
誰かの話し声のする方向へと足を向けつつ再度振り返る。
同じ年頃の幽霊は夕日の色のまま手を振っていた。
** *** *
「確かになんというか、愉快犯的な印象ね」
言いながら、合流したシュライン・エマがピアノ内部を覗き込む。
手に持った写真は、櫻紫桜が遭遇した時に蔦子が挑んで成功したポラロイドだ。
「人の顔で評価するつもりはないですけど、表情が」
「言いたい事は解るわ」
ピアノを挟んで紫桜も覗き込むが、何も無い。
弦やダンパーといった当たり前の部品だけが並ぶ様を見て、紫桜は身を引いた。
ひひ、と小さな笑い声が聞こえた気がして眉を少しばかりひそめる。
もしかしなくても、件の男はピアノに潜んで二人を眺めているのだろう。シュラインと視線を一瞬交わしてから、受け取った鋏をプラスチック容器に満たした聖水に浸ける。
「紫桜くん何か見えるかしら」
「いえ……聞いた通りに弦から気配がするだけです」
「うぅん、となると付喪神ではないかしらね」
楽譜なんかも潜り込んでないしと覗き込んでいたシュラインが乱れた束ね髪を軽く撫でて身体を起こす間にも紫桜は周囲を窺ってみるが、やはり霊の気配は感じられない。弦から何か声を殺して笑うような感覚があるだけだ。
「というか、蔦子さんも居ないんですけど」
「そういえば前も最中は出て来なかったわね」
そうなのか、と曖昧に頷いて楽譜をシュラインに渡すと紫桜は霧吹き片手に待機。無論中身は聖水である。
「さて、と」
塩を傍に用意し、線香も焚く。
音楽室には不似合いな香りが充満するのを待たずに譜面台に立てた楽譜を見返して椅子に。
鍵盤をぽんぽんと叩くとハンマーが弦を叩いてダンパーが浮く。その音を数度響かせるとシュラインは指を滑らせ始めた。
教会から聖水と一緒に借りた賛美歌の楽譜。
さてこれは男には居心地が悪い曲だろうか。
響く旋律は、弾いているシュライン自身にしろ、聖水に浸している鋏を手元に置いて様子を見る紫桜にしろ、どこかしら心を透きとおらせる印象を抱かせる――賛美歌であるからか、旋律そのものの為かは解らずとも、不快なものではない。無論うるさくもない。
(うるさく思って出てきてくれるといいけど)
でなければ、脅しなりも考える必要が出てくる。
二人の共通した意見として、まずピアノから出てきてから、そしてピアノには害のない方法を、ということがあった。脅す、うるさくする、誘き出す、それぞれに思いついた手段を話した結果がこの賛美歌演奏だ。
出て来るか、出て来ないか。
冬も終わりだと空の明るさが教えた時間も過ぎて、許可が無ければ見咎められるだろう頃になりつつある中で二人、弦から男が出るのを待つ。
『飽きねぇなぁ姉ちゃんよ』
――来た。
ひゃっひゃっ、とわざとらしい笑い方で男が顔の上半分を、覗かせたのは弾き始めてからどれくらいだろう。素早く紫桜が視線を時計に滑らせれば、さほどの時間は経っていない。
会話らしい会話もせずひたすらに賛美歌を奏でそれを聴く、沈黙を苦にしない部類の二人はともかく男には辛かったらしい。
響カスミであれば失神確実な出現をした男は、しかし気に留めず弾き続けるシュラインの様子に怪訝そうに顔を動かした。カスミとは違うことは承知していただろうが、反応がないのは不思議だ。
男の後方の学生――紫桜にしても声一つ上げず動じる様子もない。
見えない訳じゃあなかろうに、と男は更に現れる。
顔の下半分をピアノから出してにやりと見せ付ける笑いをシュラインの真正面、楽譜との間に。
けれどそれにもシュラインは僅かに眉をひそめただけで手を止めず、はっきりとした反応も返さない。舌打ちして振り返ると男は背後に立っている紫桜へ笑いかけた。
その動きに合わせて身体が胸元まで出る。
『兄ちゃんヒマじゃねぇのか』
「あまり」
短く返すとおもむろにシュラインの側に紫桜は移動する。合わせて男の身体もまた動く。少しだけまた弦から出た。
近付くついでに譜面台の楽譜をめくる。シュラインと素早く目を合わせてまた移動。
その手の動きを覗き込みつつ『ごちゃごちゃうるさいしなぁ』と賛美歌に文句を付ける男は、譜面台越しに再びシュラインを見たところで腰まで出る。
「ところで」
そこでシュラインが手を止めた。
ようやく反応が有ったとばかりに唇を歪めて男が笑う。
「あんた学園とは関係のない人なのよね」
『そうだなぁ』
にまにま笑う顔は蔦子の写真と大差ない。
そうか彼女は主観をあまり入れずに念写成功したんだな、とピアノを一周する形で再び弦の見える位置に戻って立つ紫桜は思いながらシュラインと男を見ていた。
「まさかカスミさんを驚かせたいからここに来た訳じゃないでしょうに」
『あーあの先生な。面白いよなぁ』
校内の関係者でないことは、紫桜が写真を持って訊ね直した先である程度は確かめている。
同時にシュラインが周囲の住人に聞いた中で、別の学校に侵入しては脅かしていた人間が居たことも知れた。生憎と、同一人物かまでは確認しきれなかったけれど。
だからシュラインが聞いた事については男には問わない。いや。
「もしかして、あっちの方――あのビルの方角の」
『んん?』
するりと膝下まで身体が出る。
椅子を立って窓際に寄るシュラインが指し示した方向へ男が意識を向けたからだ。
「あの辺に学校あるでしょう。同じようなこと、生きてた頃しなかった?」
『さぁなぁ。覚えてねぇなぁ』
にやにやと笑う男が、多分その人物なのだなと直感的に顔を見た二人は思う。
だが目的はそこではない。そう、と頷くシュラインの目が明らかに身体全体を出した男を捉えて、その向こうでは紫桜が濡れて灯りに光る――聖水だ――鋏を持ってピアノの中に腕を伸ばしすのを見る。
弦ではない。弦ではなく、そこから伸びる有り得ない透度の男の足の更に下の糸のような。
『――はぁ?』
かしゃり、と鋏がまるで何もない場所を通り過ぎたような音を立てた。
瞬間男が理解しかねる顔で、後ろを見て、そこに紫桜がわざとらしく聖水に濡れる鋏を動かしているのを見て、またシュラインを見て。
『あぁぁ――――!』
ちょっと姉ちゃん何してくれてんだああ違う姉ちゃんじゃなくて兄ちゃんお前だお前。
逆上して襲い掛かられた場合には塩を撒き聖水を霧吹きから思い切り噴霧してやろうと構えていたシュラインは、ぱちりと瞬きする。喚くだけ喚いて男は慌ててピアノに戻ろうとするのだがそこで今度は紫桜も持っていた霧吹きで男に一噴き。
『うひゃぁ』
情けない声を上げて別方向に向かうも、あわあわとへたりこんでしまった。腰が抜けたというのか、驚き過ぎて足の力が抜け出もしたのか、幽霊なのに。
脱力感をいささか覚えつつ二人がその傍に寄る。
微かに響くのは、ぷぷ、と吹き出しそうになるのをこらえるような声。男以外の誰かの。
(見物してる……)
こんな幽霊ばかりなら余程平和だと頭を振りつつ少しばかり溜息混じりに息を吐く紫桜。
その前でシュラインが霧吹きは持っているものの、構えはせずに男と対峙していた。
** *** *
愉快犯な幽霊は、ふらふらと実はあちこちに潜り込んでは同じことをしていたらしい。
そこから気付けばあれこれと妙な現象の起きる場所であるせいか、この学園にいた。ただ、居心地良くかつ素晴らしい驚き具合の女教師が居るので不満を覚えず居座って今に至ると。
聞いた紫桜とシュラインはまず仲良く苦笑した。
つまり響カスミの見事な反応が男を元気付けていたのだから。
『ただ驚くのを楽しんでただけだってのに』
「人の迷惑になるところまでいっちゃ駄目でしょう」
『それをあのガキ』
「蔦子さんのことでしょうか」
「多分ね」
ぶつぶつと愚痴る男は律儀に床に胡坐をかいている。蔦子が浮いているのとは対照的だが、もしかして浮くかもと考えないのかもしれない。言う必要もないな、と穏やかな表情の裏で結論付ける紫桜である。シュラインも似たようなものだろう。
『もう戻っていいだろ』
「あら駄目よ。依頼なんだから」
正確には相談だけれど。
シュラインにあっさり却下を下されて男は『どうして』とか目を剥いている。
いやいや驚かせ過ぎだから相談に至ったんですよ、と言うべきか。
「黒板にもあんなに書かれちゃね」
「……あの、いいですか」
「どうぞ、紫桜くん」
再び『あのガキ』と蔦子についてぶつぶつ言い出した男の前で、何故だか手を挙げて紫桜は発言を求めた。見ていて気が抜けてくるばかりだ。
シュラインが頷いたのを見てから男の前にしゃがみこむ。
考えていたのだ。男を引っ張り出してからどうするのか。
「学校じゃなくて、お化け屋敷とか、そういうところに潜り込むのはどうですか」
「確かに、その方が良さそうだわね」
『驚かねぇだろ』
「いえ。結構素直に驚く人はいますよ」
『お前らみたいなのばっかりじゃねぇかぁ』
二人とも特殊だ。特例だ。
そしてこの学園にだって特例は多い。
けれどそれを説明せずに聞き流して話を進める紫桜と見守るシュライン。
「お化け屋敷以外でも、そういう驚かせて楽しめる場所を探して貰っては?」
『どこに』
「シュラインさんは興信所の所員さんですが」
どうでしょう。頼りになりますよ。
ひどく人好きのする、信頼を簡単に得られる笑顔で紫桜が言う。
シュラインは、彼女にしては珍しくも少しだけ眉を上げて驚いた様子を見せてから、苦笑混じりに頷いた。まぁ、上手く交渉なりして収益に繋ぐのは慣れたものだし。
「任せてくれるなら、責任持って良い場所見つけるわ」
『……』
思い悩む男が目に留めた、二人の手の中の霧吹き。
構えてはいなかったものの決定打であったのかもしれないね、とはやはり見物していた蔦子の言であった。
その後、響カスミ教諭は最近はまた気絶の原因を、とある散歩幽霊に戻しているらしい。
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
【0086/シュライン・エマ/女性/26/翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員】
【5453/櫻紫桜/男性/15/高校生】
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■ ライター通信 ■
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こんにちは、ライター珠洲です。
投げっ放しネタに御参加ありがとうございました。
頂いたプレイングから男の新しい住居を探す終わり方が決まった次第です。
個別部分は最初の方となっておりますが、NPC蔦子のスタンスはあんな感じのふらふらですのでご容赦下さいませ。
* 櫻紫桜 様
お化け屋敷の案に、ポンと手を打ったのはライターです。
礼儀正しい学生って、多分大人からは凄く好感度大でしょうね。そして律儀に新住居探しも手伝っていそうな気がしますがどうでしょうか。
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