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<東京怪談・PCゲームノベル>


花逍遥〜夏の瑠璃鳥〜



■大極の部屋■

 この居間を、生前妻が愛していた品で飾って欲しい。
 烏丸織(からすま・しき)がそんな依頼を受けたのは、まだ寒さの残る時節であった。
 案内された居間は、どこか閑散としているものの、さりげなく品の良い調度が置かれており、青畳の柔らかな香りと庭先に零れる蝋梅の香りで満たされていた。
 まるでまだ、婦人がこの場に座って庭を眺めながら微笑んでいるような不思議を抱かせる部屋である。
 織はこの空気を壊したくないと、あえて大仰な事はせずに、婦人の着物数枚から裂織(さきおり)の座布団四枚とテーブルセンターを作り上げたのだが。
 数ヵ月後、作り上げた品を届けに訪れた織を、一つの驚きが出迎えた。

「……驚いたな。この絵はどなたの作品ですか?」
 織は居間に入るや否や、床の間に飾られた墨彩画を見、次いで自分が創りあげた裂織とを見て、思わず讃嘆の溜息を漏らした。
「本来なら烏丸先生の許可を得てから軸を飾るのが筋とも思ったのですが、偶然にしては両者があまりにも調和しているものですから……」
 依頼人がそう思うのも当然である。
 ざっくりとした裂織の風合いと同じく、墨彩画の筆調はやや大振り。それでいて織が創り上げた世界観を決して崩すことなく、むしろ世界を収束させる形でその絵は描かれていた。
 故人の愛した風景を裂織の中に蘇えらせて昇華させたのが織であれば、その風景と故人の想いを絵にのせて浄化させたのがこの墨彩画の作者であるように思えた。
――だが。
 ある種の感動を覚えた織ではあったが、やがてその絵を眺めているうちに、奇妙な違和感を覚えて首を傾げた。
 確かに双方示し合わせて創ったものではない。だからと言って裂織と墨彩画に不協和音が生じている訳でもない。口に出して説明するのが難しい故、それを解したのは長年培ってきた染織師としての勘であろうか。完成されているように見えた両者の世界に、一つの欠けがあるように思えたのだ。
 喜んでいる依頼主を落胆させてはいけないと織がそれを口に出さずに居ると、充足した笑顔を見せながら依頼主が言葉を紡いだ。
「妻が懇意にして頂いた画家さんでしてね。妻の訃報を聞いてこちらの軸をお作り下さって。確か烏丸先生とはお歳も近かったのではないですか? 綜月さん」
 依頼人の言葉に、誰か他に居るのかと織が慌てて後ろを振り返れば、居間から覗く庭先に一人の男が立っていた。
 歳の頃は織と同じか少し上か。若くあるにもかかわらず妙に和服姿のしっくりくる男は、名を呼ばれると、のんびりとした歩調でこちらへ歩み寄り、にこりと屈託の無い笑顔を織へ向けて一言。
「初めまして」
 穏やかな声で挨拶をしながら頭を下げた。


*


「この掛け軸を見てどう思いますか? 烏丸織君」
 茶を入れて参ります。そう二人に告げて、依頼主が場を離れたすぐの事である。
 唐突に、自分の横に立つ綜月漣(そうげつ・れん)に問われて、織は返す言葉を持たなかった。
 先程己が感じたのと同じ違和感を、漣も感じていたのだろうか? もしかしたら困惑の色が顔に出ていたのかもしれない。様々な思考が頭を過ぎては消えて行き、織はどう答えたらよいか考えあぐねた。
 目をしばたたかせて言葉を詰まらせる織に、漣は笑いながら再び感想を求めて来る。
「なにも難しいことを聞いているわけではないですよ。織君が思った通りの素直な感想を聞かせてください」
 恐らく賞賛が欲しいわけではないのだろう。漣の目を見ればそれはすぐに解った。
 試すような、楽しんでいるような。嫌味はないけれど、その問いは何処か悪戯を含んだもののように受け取れる。ならばいっそありのままの自分の感想を告げた方が、変に小細工を施すより良いかもしれないと、織は漣から視線を逸らして、床の間に飾られた掛け軸に真っ直ぐに向き直った。

「居間に入った時、私は夫人の愛した世界が墨彩画と裂織を通して完成されていると思いました」
「ふむ」
「ですが……良く解らないのですが、完成されているようで何処かが欠けている。パズルのピースの一番最後をあえて埋め込まなかった。この部屋からはそんな感じを受けます」
「なるほど」
 苦笑を交えた漣の声が耳に届いて、織がおもむろにそちらを見遣ると、漣は悪戯をした後の子供のような笑顔で「やはり見る人が見れば解ってしまいますねぇ」と、そんな事を言ってのけた。
「僕は「完全」「完璧」というものがあまり好きではないのですよ」
「……どういう、意味ですか?」
「亡き御婦人の心を残すという点で、完成された世界というのも在って良いのかもしれませんがねぇ。出口の無い夢幻の世界は、今生に身を置くあのご老人にはよろしくない」
 言いながら己の描いた絵にゆっくりと歩み寄る漣を、織は目で追う。
「この部屋が完全であればあるほど、あのご老人は妻君を偲んで夢幻から抜け出せなくなります。その為の逃げ場をね、気づかれぬように施したのですよ」
「本来入れるべき絵をあえて入れなかった、ということでしょうか」
「少し違いますね。本来ここに在った絵を、逃がしたのですよ」
「絵を……逃がす?」
 面白い事を言う人だと、織は思った。
 漣の指差すところを見れば、なるほど言われなければ気づかない程度ではあるが、不思議な空白がそこにはあった。
「どんな絵を逃がしたんですか?」
「さて、何でしょうねぇ」
 少しの好奇心からそんな事を問えば、漣は答えることをせずに曖昧に織へ笑いかけた。
 その笑顔を受けて織はしゃがみこみ、再び絵に視線を戻す。織は問いかけるように、ただ静かに絵の中にある景色を眺めた。

――木。枝から咲き零れる花。空。逃げ出したものは何だろう? 自分なら何を織る? どんな色の糸で、何を……

「鳥」
 ぽつりと呟いた織の言葉に、ぴくりと漣が反応する。
「濃紺……いや、藍に近いかな。藍色の鳥じゃないですか? 綜月さん」
 楽しそうに笑いながら織が漣を見上げれば、些か驚いたような面持ちで、今度は漣が瞳をしばたたかせていた。
 それは織の答えが正である事の証明。
 織は満足げに微笑みながら立ち上がると、そこに居るはずであった藍の鳥を思い描く。
 と、少しの間口を閉ざしていた漣が、織の隣でおもむろに口を開いた。
「君、これから時間がとれるなら、僕の家へ遊びに来ませんか」
「え?」
「鳥を、お見せしましょう」
 突然の誘いにきょとんとする織を、漣は至極愉快そうな笑顔で見遣り、そんな言葉を呟いた。



■藍染めの午後■

 二人が漣の自宅についたのは、昼下がりを少し過ぎた頃合いであった。
 夏の日差しはまだ強く、風は日本特有の湿り気と熱気を帯びている。
 漣は縁側の窓を開けると織をそこへ通し、手土産と称して織が途中で買ったわらび餅を受け取って、奥へと入って行った。

 織は思い切った行動に踏み出た自分に少し驚いていた。仕事を度外視して、初対面の相手の自宅に突然招かれたのも、招かれた当日にそのまま足を運んだのも初めての事だ。漣が「絵から逃げた鳥を見せる」と言わなければ、恐らく自分はここまで興味を抱かなかったかもしれない。

――出会いというのは不思議なものだな。

 一度大きく深呼吸をして己の心を落着かせると、織はやがて漣の自宅の庭へ視線を向けた。
 軒下に吊るされた風鈴が揺れて小気味の良い澄んだ音を響かせ、庭先の水道から流れる水は、その下のたらいに浮かんだ西瓜を冷やしている。
 小ぶりながらもそれなりに手入れの施された庭からは、普段であれば匂い立つような美しい色合いの情景が見られるのであろう。けれど今、織の目に映るのは夏特有の三色のみ。
 強い太陽光は白。日差しを受けて建物や植物が地に落とす影は藍。そしてこの強烈な二つの色に気圧されながらも、うっすらと姿を見せるのは庭に茂る木々の緑。
 まるで藍甕の中の世界のようだと、織は思った。
 藍甕に白糸を浸し、竹の棒できつく締め上げて手の力を抜いた一瞬にだけ生まれる、静かな緑。けれどその緑は空気に触れた瞬間すっと消えうせ、次に縹(はなだ)が生まれるのだ。
「この庭から生まれる縹はどんな風合いかな」
 きっと庭の持ち主に似て少し気まぐれで独特な色だろう。けれどその色は時が経つにつれて深い味わいを生み出すに違いない。
 あくまで想像の域に過ぎないものであったが、染の事を考え出すとそれはとても楽しくて、知らず織の口元からは笑みが零れていた。


「お待たせしてすみませんねぇ」
 のんびりとした声に呼びかけられて織がそちらを見ると、麦茶とわらび餅を盆に乗せた漣が廊下を歩いて来るところであった。
「綺麗な庭ですね」
「先程のご老人宅ほどではありませんよ」
 急ぐという言葉を知らないのか。漣は声と同じようにのんびりとした仕草で麦茶とわらび餅を織に差し出すと、自分もその隣に座り込んで庭に目を遣る。
「実は今日、もう一人客人が来ることになっていましてね。軸をお見せするのはそれからでも構いませんか?」
「ええ、私は別に構いませんが……お客様がみえるのに、私が居ても良いのですか?」
「なに、人は多い方が楽しいですし。織君なら彼を見てもさほど驚かないでしょうから」
「…………?」
 漣の言葉を解せず、織は首をかしげた。
 そんな織に、漣はやはり曖昧な笑みを浮かべると、のんびりと空を見上げる。
「ああ。噂をすれば、ですねぇ。蔓(かずら)君が来ますよ」


 不意に蝉の声が凪いだ。
 かわりに耳に届いたのは、庭先に植えられた木々がもたらす葉擦れの音。そして数多の鳥のさえずり。
 その急激な音の変化に、何事だろうと織は庭先に目線を走らせた。と同時に、ひときわ透き通った鳥の鳴き声が、凛と周囲に響き渡った。
 それは山林を巡り、染めの木々をいただく折に聴く鳥の声に似ている。
 織は太陽の光のまぶしさに瞳を細めながらも、漣の目線を追うように、上空を仰いだ。

――この声は瑠璃鳥?

 陽光の中をすっと一陣の風が吹き抜けるように、青とも藍とも形容し難い美しい色合いの小鳥が舞い降りてきた。やがてその鳥は、風に逆らうように二、三度羽ばたくと、ふわりとその身を一人の青年に変幻させる。
 狩衣の裾を翻して姿を現した青年を見て、織は夢幻を見ているかのような錯覚に捉われる。
 白と藍と一瞬の緑。藍甕から引き上げた糸が緑を経て縹に変化するように、漣の自宅の庭に舞い降りた青年は、極上の深縹を湛えて織の前に現れた。


*


――草木が、喜んでいる。
 漣の家の庭に咲く草木が、一人の青年の訪れに喜びと敬意を示しているような気がして、織はしばしその世界に見惚れていた。一羽の鳥が人に変幻した事にも驚いたが、なによりその青年が抱く色の美しさに、草木の神でも舞い降りてきたのかと織は思った。
 深い深い縹。藍を幾重にも染め込んだ色。それを髪と瞳に湛え、身に纏う狩衣は藍。植物の宿す魂の色をそのまま衣に移し込んだ様な……

――どうしたらこんな色が出せるんだろう。

「織君? おーい、戻ってきてくださいな」
 不意に、漣に目の前で片手を振られ、織はハッと我に返った。
「あ……すみません」
 いつの間にか、漣と蔓王と呼ばれる青年とが、自分と同じ縁側に座してわらび餅と麦茶を手に、のほほんとした笑顔で団欒をしている。
 織が慌てて意識をそちらへ向けると、不意に蔓王と目が合った。
 蔓王は、まだどこか惚けたように自分を眺めている織を見ると、穏やかに微笑んで、漣に対して言葉を放つ。
「本当に漣さんは人が悪い。織さんが驚いているじゃないですか。漣さん以外の人が居ると知っていれば、僕もきちんと玄関先から入ってきましたよ」
「それじゃぁ面白味がないじゃないですか、蔓君。織君はどうも君と気質が似ている気がしてねぇ、会わせてみたかったんですよ」
 驚かせてしまって申し訳ないと謝罪する蔓王に、織はとんでもないと首を横に振った。
「いえ。驚きはしましたが、それは蔓王さんの持つ色があまりに綺麗だったからで……一瞬草木の神が現れたのかと思ってしまったくらいです」
 微かに照れを交えて織が告げる言葉に、漣と蔓王は驚いたように一度顔を見合わせると、再び織へ笑顔を向ける。
「織君は本当に敏いですねぇ。草木の神というと些か異なりますが、蔓君は夏の神ですよ」
「夏の神……ああ、道理で奇麗な色を持っているはずだ」
 信じるか否かは本人次第と、漣が平然とした口調で蔓王の事を「夏の神」だと言ってのければ、織はそれを素直に受け止めて納得する。
 そんな織を見て、ほらやっぱり驚かないと、漣は面白そうに微笑んだ。

「王だとか神だとか、そんな大層なものでもないですよ。僕はまだまだ若輩者ですし、むしろ織さんや漣さんが羨ましいくらいです」
「何故です?」
「無から何かを作り上げる。創造するという事は、僕には出来ないことですから」
「そんな事はありませんよ。蔓王さんが居なければ、恐らく私たち作家はその想像力を培う事が出来ません」
 蔓王の言葉に、織は思わず首を横に振って返した。
「夏の日差しが木々に躍動を与えるから、想像力をかき立てられる。僕は貴方が育んだ草木の命の色を頂いて、その魂を糸に、織りに移し込むんです」
「ああ、言い得てますねぇ。僕が先日描いた絵にも、蔓君の眷属を移し込みましたから」
「……なんだか、照れます」
 二人にここぞとばかりに力説されて、どうしたものかと少々頬を赤らめながら蔓王は麦茶を飲む。
 そうして一度軽く溜息をつくと、とても嬉しそうな笑顔を向けて蔓王は「ありがとうございます」と二人に礼を述べた。
「わたしも、今日は漣さんに招いて頂いて本当に良かったです」
 季節は毎年訪れても、この顔ぶれでこんな風に庭を眺めても、二度と同じ時間を過ごす事は無い。染織も似たような色や物は創れても、決して同じものは無い。
 一期一会。だからこそどの出会いも大切で大事にしたいひとときだと、織は思う。
 縁側を吹き抜けて行く風の心地よさに、思わず外を眺めれば、丁度夏の夕陽が蘇芳の光を放って遠くの緑に沈んで行くところであった。



■宵待ちの鳥■

「ああ、そういえば軸をお見せする約束でしたねぇ」
 すっかり忘れていたと、はたと思い出した漣が掛け軸を持ってきたのは、日も既に暮れ、空に星が瞬き始めた頃であった。
 依頼人であった老人宅で見た掛け軸。
 本来そこに居たはずの鳥をあえて逃がし、こちらの絵の中に宿らせたのだと、軸の紐を解きながら漣はのほほんと告げる。
 朝にその事を聞いたとき、織は言葉のあやだと思った。単に墨彩画に描くはずだった鳥を描かず、別の場所に描いただけの事を、漣が「逃がす」と言ったのだと。
 けれど、織の目の前に夏の神が舞い降りた事実を思えば、そんな不思議があってもおかしくないと今は思う。
「ええまぁ、面倒くさいので鳥が羽を休める枝くらいしか描いていないのですがねぇ。それでも行き場を失って途方に暮れさせるよりは随分か良いと思いまして」
「面倒くさいって、漣さん……」
「あまり気にしない方が良いですよ織さん。漣さんが面倒くさいと言うのはいつもの事です」
「おや、僕だってやる時はきちんと努力しますよ?」
 言って、漣が手にしていた軸をするすると解いてゆくと、やがてその中から一羽の藍色の小鳥が姿を現した。

 蔓王の羽色にはやはり劣るが、なんとも艶やな藍であった。
 何処から飛んできたのか――恐らくは対となる軸の絵からだろうが――鳥は羽を休める為の枝を見つけ、いまにもそこに足をつけようしている。
「……この絵が、本来あちらの絵の中に居たんですね」
「ええ、そうです」
 二軸一対。
 二つの絵が合わさって初めて完成された一つの絵になる。それはどんなに美しいものだろうと織が思いを馳せていると、隣に座していた蔓王が何を思ったのか、すっと絵の中の鳥へ向かって手を伸ばした。
「名――藍織」
 どこまでも静かに、絵の鳥に囁くように、蔓王が言葉を紡ぐ。
 藍織とは軸中の鳥の名であるのか。
 なにが始まるのだろうと織が蔓王を見、ついで漣を見ると、漣は楽しそうに鳥を眺めながら手酌した酒を飲んでいる。目が合うと、至極楽しそうに微笑んで、織に絵の中の鳥を見ろと無言で促す。

 ばさりと、下方で鳥の羽ばたきが聞こえて、織はゆっくりと軸へ目線を落とした。
 見れば藍織と名づけられた鳥が、絵の中で一度羽ばたいて木の枝に足を置き、休む間もなくそこから絵の外に飛び出した。
 鳥は三人の周りを楽しげに飛びまわり、さらに上空を一巡すると、再び絵の中に入り込んで枝に止まった。
「元は絵ですから実を伴いませんが……羽が見事でしたのでつい」
「蔓君だって人が悪いじゃないですか。突然そんな事をするから、織君が驚いていますよ」
 昼間の逆か。漣が蔓王の行動に笑顔でそんな事を言う。
「……凄い。凄いです!」
 不思議をまた一つ垣間見た織は、驚くというよりもむしろ喜んで二人に満面の笑顔を向ける。
 漣と蔓王はそんな織を一度きょとんと見遣ると、顔を見合わせて楽しそうに微笑んだ。

――鳥を意匠に織物を作ろう。来年、蔓王さんへの贈り物に出来たら良い。

 夏の神が見せた変幻の優美さに、軸を飛び出した鳥の艶やかさに、織は思う。
 綾なし織り成し、夏の神が育む木々の色をいただいて、この一夜の美しさを移し込みたい。

――どんな色で、どんな織りで……

 思いを巡らせればきりがなく、明日から染織に向かう自分を想像すると、自然、織の顔に笑みが溢れた。
 けれど今は、もう少しだけこの穏やかで不思議な空気に触れていたいと、再び織は意識を二人へと戻す。
 三人の談笑を、夜空の星がいつまでも瞬いて優しく受け止めていた。




<了>



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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【整理番号/PC名/性別/年齢/職業】

【6390/烏丸・織 (からすま・しき)/男性/23歳/染織師】

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【NPC/蔓王(かずら)/男性/?歳/夏の四季神】
【NPC/綜月・漣(そうげつ・れん)/男性/25歳/幽霊画家・時間放浪者】

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■         ライター通信          ■
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烏丸・織 様

 こんにちは、綾塚です。
 初めましてです♪この度は『瑠璃鳥』をご発注下さいまして有難うございました!
 染織師という職業は私にとって未知の世界でもあったので、色々と本を読んでから書き始めたのですが、書き上げる頃にはすっかり染織にはまっておりました(笑)。
 また、キャッチフレーズがとても素敵で、お話の締め括りに是非使わせて頂きたいと思わず引用してしまいました。お気を害されてしまいましたら申し訳ございません!
 それでは、またご縁がございましたらどうぞ宜しくお願いいたしますね(^-^)