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<東京怪談ウェブゲーム 草間興信所>


頑固一徹親父


草間興信所内に置かれた黒電話がけたたましく鳴り響く。
草間・武彦はめんどくさそうに受話器を手に取った。
「はい、草間興信所。先に言っておくが怪奇事件はお断りだ」
相手がまだ一言も発しない内にピシャリと言い放つ。
いきなり突きつけられた言葉にしばらくの間が空き、やがて電話の向こうからか細い年老いた女性の声が聞こえた。
『……急にお電話を差し上げて申し訳ございません。飼葉……と申します』
かなり遠慮気味な声に草間は慌てて語調を整える。
「あぁ、すみません、いきなり言葉を突きつけてしまって。いやぁ、最近怪奇系の依頼ばかりで……」
久し振りのまともな依頼かと思った武彦は顔を少し緩ませる。
「……強い霊の力を感じます」
「は?」
零の声に、受話器を持つ武彦の手が固まる。
しばしの沈黙。零と受話器を交互に見る武彦。受話器を見つめる零。
短くも長い沈黙を破ったのは飼葉と名乗る受話機の向こう側からだった。
『……お嬢さんがお察しの通り、私は既にこの世から消えた者です』
「なんだって!?」
「すごく、強い悲しみを抱えていますね」
老婆の言葉を聞き、思い切り受話器を叩き切ろうとした武彦だったが、零の言葉にその手を止めた。
電話を切られない事を確認した老婆は静かに言葉をつづける。
『……そこの近くにある蕎麦屋をご存知でしょうか?』
「……――あぁ、頑固親父の店だろ?」
脳裏に浮かぶ、今にも潰れそうな蕎麦屋の店構え。
片手で数える程ではあるが、武彦も暖簾をくぐった事がある。
『もう、あの人の体は本来動く事さえ出来ない程に衰弱しているんです』
電話の向こうにいる、老婆の声は震えている。
「衰弱……?確かに結構な高齢みたいだが……」
『お願いです。もう、店をたたむ様に説得して頂けないでしょうか?』

それは、突然舞い込んだこの世に存在し得ない存在からの依頼……――





「――それはまたやっかいな依頼を受けたのね」
用事を済ませ戻って来たシュライン・エマは呆れた様に武彦を見下ろした。
そんなシュラインの視線に武彦は肩をすくめる。
「その電話の相手が、お店の方とどんな関係かも訊かないなんて……」
「…………」
「電話の相手にこちらからもう一度連絡する事は?もう少し詳しく話しが訊きたいのだけど……お願い出来ないかしら、武彦さん」
「…………」
「……そう……こちらからの連絡は出来ないのね」
言い返す事が出来ず武彦はタバコの煙をフッと壁へと吹きつけた。
微妙な雰囲気にその場が包まれた時、コンコンっとドアが鳴りひょっこりと愛らしい少女が顔を覗かせる。
「こんにちは」
遠慮気味に中へ入った来た幼さ残る少女の名は海原・みなも。
その姿を見て、シュラインの顔に笑みが戻る。
「あら、みなもちゃん。久し振りね、どうしたの?」
「こんにちは、シュラインさん。ちょっと学校帰りに寄ってみたんですけど……何か不思議な雰囲気ですね?」
場の空気に違和感を感じるのか、みなもは軽く頭を傾げた。
「……別にそんな事ないぜ。……だろ?」
武彦の視線を受け、シュラインも"そうね"っとため息混じりに同意を返した。
「そうだ、みなもも手伝ってくれないか?」
「何を……ですか?」
突然なんの手伝いだろうと目を丸めるみなもに武彦とシュラインは二人して事の事情を説明するのだった。
二人の話に真剣に耳を傾けていたみなもは、話が終わると同時に自分も協力すると名乗りを上げた。
「そうゆうお話なら喜んであたしもお手伝いしますよ」
「相手が親父だって男は男だ。若い女が説得すればあっさり納得するかもしれねぇしな」
「あら、若い子って……」
鋭さが見え隠れするシュラインの視線に武彦は再び肩をすくめた。
「あぁ、いや。シュラインの色気も武器になると思うし……な」
「微妙にフォローになりきって無い様な気もするけれど……まぁ、許してあげるわ。それじゃ、早速お店に行ってみましょうか」
主導権はいつの間にかしっかりとシュラインに握られ、武彦はすごすごとその後に付いていくしかなかった。
ある意味漫才とも思える二人のやりとりに、みなもは心の中で微笑ましく微笑むのだった。





ビルとビルの間に挟まれ存在する噂の蕎麦屋。
今にもつぶれそうな程……もとい、既につぶれている様にさえ思える程の外観。
想像と全く違った店構えに、シュラインとみなもは唖然と見つめている。
店に来た事のある武彦だけが平然としているのだった。
「結構……いや、かなりボロイだろ?中もかなりヤバめなんだが……」
武彦の言葉にハッとみなもが慌てて笑顔を作る。
「で、でも……古き良き伝統とゆうか、味の歴史みたいな物が感じられて素敵だと思いますよ。ね?シュラインさん」
突然同意を求められ、シュラインは数秒返事に出遅れたが同じ様に笑って頷いた。
「そ、そうね。……このお店を見て、何故店主が店をたたまないのか更に興味が湧いたわ」
「ここで話してても意味無いからな、とっとと入るぞ」
ギシギシときしみ、素直に開かないドアを力でこじ開ける様にして三人は店内へと足を踏み入れる。
外の外観がそのまま内装になった様な店内。
壁に掲げられたメニューは色褪せ、書いてある文字が殆ど読めない状態。
イスはクッションの部分が破れ、中のスポンジが元気に顔を出してしまっている。
天井にはいくつかの蜘蛛の巣。
お世辞にも綺麗だなんて言える感じではない。
「これはまた……すごいわね」
「そ、そうですね……」
流石に、女性二人は素直に受け入れる事が出来ず、壮絶な光景に顔をしかめた。
汚れた内装に興味なんて持っていない武彦だけが、陽気に店の店主へと声をかける。
「よ、親父」
友好的に片手を上げた武彦を、店の店主は怪訝そうな瞳で見つめ、フンッと顔を背けた。
「わしゃ、お前に"親父"等と呼ばれる覚えはないわっ!!」
「…………」
よたよたとした動きで、調理場を動き回っている店主。
見た目から年齢を予想するのであれば、恐らく80歳前後。
体は衰えても、口だけは衰えない頑固親父の典型的な姿。
「随分と元気なおじいさんね」
「元気すぎんだよ、この親父は……」
「どうやって説明するんですか?」
調理場で蕎麦をこしらえている店主から離れ、三人は店の隅でコソコソと喋る。
決して小さな声ではないのだが、耳が遠い店主には聞こえていない。
「素直に説明した所で聞いてくれそうに無いわね」
「一喝されて終わりだな」
「……でも、回りくどく言っても理解してもらえないんじゃないでしょうか?」
みなもの意見に、武彦もシュラインも同意だった。長々と説明しても理解してもらえそうにない。
かと言って、単刀直入に"店をたため"と言っても納得するはずがない。
「見た所、ご家族やお弟子さんは見当たらないけれど……誰かお弟子さんを取ったりとかそういった店の存続は望めないのかしら?」
シュラインの意見に、武彦は首を左右に振った。
「そりゃ無理だな。この親父、自分一代のみでしか運営しないと掲げてるからな」
「自分一代のみですか?」
一体どうして?と疑問を口にするみなもに、武彦はフッと笑った。
「頑固な男だからさ。自分の味は、墓まで持っていく。誰にも渡したくない……伝え残す事を望まない職人もいるもんさ」
「そうなると、この店をずっと残しておきたいから無理をしてまで運営している……っとゆう線は消えるわね」
「そうですね。ここまで無理をしてつづけている理由には思えませんね」
訪れた沈黙。シュラインが小さくため息を吐き、微笑んだ。
「まずは、お蕎麦を頂いてみない?」
「そうしましょうか。お蕎麦を食べながら、色々お話をきいてみましょうよ」
「……そうだな」
「勿論、武彦さんのおごり……よね?」
「ごちそうさまです、草間さん」
「………………」





食器の衛生さが気になりつつも(特に女性二人)、三人は出されたざる蕎麦に舌鼓をそれぞれうつ。
無造作にもられた蕎麦。大きさがバラバラのネギ。ゴマ。やたらと量の多いわさび。特製らしいつけつゆ。
「おいしい……」
最初に言葉を口にしたのはみなも。
予想外と言わんばかりに目を丸めて驚いている。
「本当……。こんなに美味しいお蕎麦は初めてだわ」
つづく様にシュラインも感想を口にする。
「…………」
武彦は、特に感想を口にせずただ黙って蕎麦を口に運びつづけている。
店主は三人の様子をチラッと見て、またもくもくと蕎麦をうち始める。
机の上には既にこんもりと大量の蕎麦が出来ているのだが、店主の手は止まらない。
一体どれだけ蕎麦を作る気なのだろうか。
素直な疑問をみなもが口にする。
「あの……お蕎麦いっぱいあるのに、まだ作るんですか?」
「…………そうだ」
簡素な返事にみなもとシュラインは視線を合わせる。
「これだけの量、今日一日で消費するのには無理があるんじゃないかしら?」
「そこにある蕎麦は全部失敗作じゃ!お前達に出した蕎麦もな」
「「「!?」」」
シュラインの言葉に返された返事に、三人の箸がピタリと止まる。
……失敗作?今食べているこれが?――失敗作!?
「勘定はいらん。食ったらとっとと帰ってくれ!」
吐き捨てる様な店主の言葉に、三人は何かがあると確信を持つ。
三人がどうすべきかと黙って店主の様子を見守っていると、ゴキッっと嫌な音が店内に響いた。

「痛っっ!!」

音の発信源は店主の腰から。
辛そうに蕎麦打ち台に体を預け、腰をなでている。
「大丈夫ですか?」
慌ててみなもが席を立ち、店主へと駆け寄り腰をなでる。
シュラインも箸を置き、調理場に向かう。
しっかりと蕎麦を全て食べ、少し遅れて武彦も調理場へと入っていく。
「大丈夫な訳がなかろうっ!……あいたたた……」
強気さを崩さない店主に、シュラインは苦笑いを浮かべる。
「そんなに体が悲鳴を上げているのに……何故蕎麦を打ちつづけるのかおききしてもいいかしら?」
「お前達に教える事等何もないわいっ!」
「おいおい、親父。心配してる者に対してそりゃねぇだろ」
「誰も心配してくれと頼んどらんわっ!」
「……ったく、そんな無理してっと死んじまうぞ」
無神経とも思える武彦の発言に、シュラインとみなもの厳しい視線が武彦へと向く。
武彦自身も流石に失言だったと言葉を詰まらせた。
「あっ、いや……」
慌てて場を取り繕う為の言葉を探す武彦に、店主はポツリと呟いた。
「若い頃に無理をせんかったから……今無理せんと、いつ無理するんじゃ……」
「「「…………」」」
呟きが終わると、痛む腰に耐えながらまた蕎麦を打ち始める。
玉のような汗が額を幾度と無く流れ、苦痛に耐える声が口からこぼれる。
それでも、その手が休まる事はない。
「あの、少し休まれた方がいいんじゃないですか?」
居た堪れない光景にみなもが店主の体を支え様とするが、その優しさを店主は振り払う。
「余計なお世話じゃっ!食ったなら帰れっ!!」
「穏やかじゃないわね。……何かに追われているみたいだけれど」
シュラインの言葉に、店主は振り返り言葉を改めた。
「何かを話したいのならば後日きいてやる。今日はさっさと帰ってくれ」
「……悪いな、親父。その言葉を聞いて、余計帰れなくなっちまった」
申し訳なさそうに微笑む武彦。
シュラインもみなもも力強く頷き、その視線を店主へと向けた。
「何か理由があるなら話してもらえませんか?協力させてもらいたいんです」
「他人に話す様な話ではない。……いいから、帰ってくれ」
「確かに貴方と私達は完璧な他人であるけれど、恐らく完璧な他人とは言えない人から頼まれているのよ」
「頼まれている……?」
視線を持ち上げた店主。武彦は有無を言わさない視線でその名を口にした。
「飼葉さんとゆう女性からだ」
名に覚えがあるのか、店主は驚いた様に目を見開き蕎麦を打つ手を止めた。
そして、腰を痛めているとは思えない機敏さで武彦に掴み掛かる。
「!?」
「飼葉さん!?飼葉さんと言ったのか!??飼葉さんを知っとるのか!?」
「おっ、おい……ちょっと落ち着いてくれないか?」
詰め寄られ数歩後ずさりし、武彦は店主をなだめる。
だが、何かの栓が外れた様に店主の勢いは止まらなかった。
「飼葉さんは今何処に……!?約束を……約束をっ……!!」
どこにそんな力があるのだろうか。
気付けば武彦は壁際まで追い詰められていた。
勿論武彦自身が後ずさりした事もあるが、半分は店主の力である。
「その約束のお話、聞かせて頂けませんか?」
みなもが優しく店主に語りかける。
シュラインも優しく微笑み店主を見つめる。
ずっと力が込められていた店主の手からゆっくりと力が抜けた。





静かに語られる店主の昔話。
ずっと独身、店一本でやってきた店主。
25年前に初めて店に顔を出した女性。それが飼葉だった。
疲れきった表情、洋服の隙間から覗く無数のあざ、顔に残る涙の後。
気になる要素が沢山あった。きっと辛い事があったのだろうと思った。
店主はただ、黙って自分が打ったざる蕎麦を差し出した。
飼葉は差し出されたざる蕎麦をそっと口に運び、かたかった表情を少しだけ緩ませた。
『おいしい……ですね……』
究極の味……とまでは言えなかったが、それなりに自信のあった味。
飼葉の言葉に店主は満足げに微笑んだ。
歳が近い事もあってか、自然と会話が弾み出す。
それから、飼葉は度々店の暖簾をくぐる様になった。
店にいる間は笑顔が絶えないのに、店を出て行く時の後姿にはいつも涙が浮かんでいた。
――ある日突然、大きな荷物を抱えて飼葉が店をたずねて来た。
今日でこの街を離れていくと。理由は話せないけれど、楽しい時間をありがとうと。
『……次、飼葉さんがこの店に来てくれた時には、究極のざる蕎麦を食わしてやるから……』
『えぇ、楽しみにしています』
『……頑張れ……俺にはそれしか言えねぇ。……頑張れ』
何度も頑張れと口にする店主に、飼葉は最後まで微笑み、店から出て行った……――


「それじゃ、その究極のざる蕎麦とやらを作る為に無理してたのか?」
武彦の言葉に、店主は無言で返事を返した。
飼葉が店に来なくなって、店主は少し店をサボリがちになった。
約束はずっと胸にあったし、守る決意もかたかった。
けれど、飼葉がいつ来るかも分からず、会えないもどかしさで若い時にそれが実行に移される事は無かった。
時間は過ぎ行き、自分の死期が近い事を感じる様になり、約束を果たさねばとゆう強い想いが生まれた。
毎日、毎日、その想いに突き動かされるままに蕎麦を打ち続けていたのだった。
「……そう、そうゆう事だったのね」
「あのっ、あたしお手伝いします。お蕎麦の作り方とか知らないけど……でも、精一杯お手伝いします」
みなもの言葉に、シュラインの言葉がつづく。
「私にも手伝わせて頂けるかしら?こう見えても家事は得意なんですよ」
「お前さん達……」
「もちろん、草間さんもお手伝いしてくれますよね?」
「当然よね?武彦さん」
またも二人の鋭い視線に、武彦は頷くしかなかった。





店主の熱血指導を受けながら、四人は蕎麦を打ちあげた。
何度も何度も失敗して、気付けば失敗作の蕎麦は先程の二倍にまで増えてる。
けれど、諦めずに打ち続けたおかげで店主も満足のいく蕎麦を完成させた。
微かに震える手で店主は蕎麦を茹で、1つのざる蕎麦をカウンターに置いた。
「……飼葉さんに食べさせたかった……」
「「「………………」」」

!!!!!!!!!!

静まり返った店内に、突然響き渡った大きな音。
もう何年も鳴る事の無かった電話。取る事を少し迷い、三人の視線に押され店主は受話器を持ち上げた。
「……はい、勝蕎麦です……」
『……お久し振りですね』
「その声……は……飼葉さん……飼葉さんなのですか……?」
店主と電話機の周りだけ、時間が戻っていく様だった。
かすれていたはずの店主の声には若々しさが戻り、曲がっていた腰もシャキッと伸びている様に見える。
「どうやら、上手くいきそうだな」
やれやれと腰を叩きながら武彦が呟いた。
「そうですね。あたし達が出来る事はここまででしょうか」
「後は飼葉さんにまかせましょう。もう"たため"っとゆう説得は必要ないと思うから」
「――そうだな」
しばらく三人は、楽しげに、懐かしげに、でも最後の別れと分かっていてどこか寂しそうに話す店主を見守り、そっと店を後にした。
その後、店主や飼葉からの連絡は無かったが、風の噂が耳に届き三人はホッと微笑むのだった。





数日後、みなもの自宅前には大きな荷物が届けられていた。
伝票等は無く、黒いマジックで"草間"と書かれているだけ。
間違いなく、武彦が自分で持って来て置いていったのであろう。
「草間さんから?……なんだろう……」
荷物を部屋に運び、みなもは丁寧に箱を開封する。
中から出てきたのは達筆な毛筆の文字で"ありがとう"と書かれた一枚の紙。
その下には、沢山のお蕎麦。
「うわぁ、すごい。こんなに沢山……お友達にも分けてあげなくちゃ。きっと美味し過ぎて驚くだろうなっ」
幸せそうに微笑む店主の顔が浮かび、自然とみなもの顔にも笑顔が浮かぶ。
早速みなもは上機嫌で友達へと電話をかけるのだった……――



―fin―



*******登場人物(この物語に登場した人物の一覧)*******

【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】

【0086/シュライン・エマ/女性/26歳/翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員】
【1252/海原・みなも/女性/13歳/中学生】

*******ライター通信*******

海原・みなも様

初めまして、ライターの水凪十夜と申します。
この度はご参加下さりありがとうございました。
みなも様も優しいお声がけと気遣いで、飼葉・店主共に救う事が出来ました。
彼らに代わって深く御礼申し上げます。
話的には少ししんみりと寂しく、でもどこかホッっと温かく感じて頂けると嬉しいです。
誤字脱字がございましたら申し訳ございません。それでは、楽しんで頂ける事を願って……。