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<東京怪談・PCゲームノベル>


赤の鈴 〜あくがれいづる、おもひのあかよ〜

 まるで緋色の鳥ね、と嘉神しえるは称美の吐息を漏らした。
 そして口許を花弁の様に綻ばせて付け足す。
「……なんて言うと、私の蒼い鳥が妬くかしら」

 夜目にも見事な建物だと思う。
 立ち昇る炎の明に照らされて、丹塗りの堂がますます朱色を深く濃く映えさせていく様は圧巻だ。夜闇すらもがその影として取り込まれ、世界の中心に鎮座ましますかの黒く赤い鳳凰は、爆ぜる火の粉を化粧に纏う。

 ──── その元に佇む、今一羽の鳥。

 しえるは視線を落とし、こちらへと近づいてくる朱を見据えた。彼の人の眼差しは未だ自分から逸らされることがない、つまり先刻の願いはまさしくこの身に向けられたものか。
 丁寧なのに物騒だこと、仄かに笑んだ唇の端を吊り上げ、彼女は熱を孕みだした空気へと髪を払った。左手に在る、例の男に見せ付けるかの様に。
「また逢ったわね、嵯峨野サン。これもひとえに、貴方が言うところの“縁”かしら?」
 両腕を袖の中に仕舞った格好で征史朗が答えた。
「そうだな、この状況での再会を嬉しく思うぜ。何分俺は非力も無力、あんな炎と遣り合おうなんてもっての外だ」
「あら酷い、淑女を盾にするつもり? 男女平等に異を唱えるつもりはないけれど、紳士的な男性の方がやはり好感が持てるものよ」
「耳が痛いが仕方ない。……さて。挨拶はこれくらいにして、一応訊いておこうか。受けてくれるんだよな?」
 あけに照らされた彼の片頬がにやりと笑みを象る。
 相変わらず不遜な態度を崩さぬ男だ、しえるは嘆息する。断られることなど微塵も想定していない、高圧的というよりは捨て身だからこその揺るぎ無さ。前回膝を折られたことをしえるは思い出し、「いいわ」と、爪先を進み来る赤い鳥へと向け直す。
「此処に来てしまった以上どうせ協力しない訳にはいかないんでしょうし。ええ、似合わない懇願される前に、素直に頼まれてあげる」
 彼の人が池の半ばで歩みを止めた。
 焔は既に彼の人を覆いきって余りある、身の幾数倍にも膨れ上がってちらちらと舌先で夜闇を侵食していく。
 脛の中途までが水の中、水面に朱色の裾がふわりと浮いている。髪の先からぽたりぽたりと雫が垂れて。だからだろうか、自身燃えているのに寒そうで、濡れそぼつ姿はどこか哀れで。濡れ羽色の前髪の隙間から覗く灰色の瞳が、まるで涙を孕んでいるかに潤んで見える。
 しえるは対峙したまま──すらり、虚空より剣を抜いた。膨らみ続けていた赤い熱が一瞬怯んだ様に見えたのは、恐らく、刃の纏う蒼焔のせいだろう。自らが認める主以外には微塵も力を振るわぬ剣を一振りし、しえるは波打ち際、熱風に押されて漣を立てる池の端へと歩を進める。
『……冷たい色ですね、貴女の、炎は』
 彼の人が少し目を伏せて、その弾みに頭の上で鈴が鳴った。────“燐”。
「貴方には、そう見えて?」
 ただ黙々と盛るだけであった紅蓮の炎が、徐々に彼の人の輪郭へと凝縮していく。治まっていくわけではない、両腕を広げたその形を赤に金に彩って、彼の人そのものを緋色の鳥に仕立てていく。
 燃えてください。再びあの言葉が聞こえた。臨戦態勢から紡がれるには静か過ぎる哀願が、夜空を焦がす熱に乗ってしえるの耳朶へと染み込んだ。

  燃えてください、私と共に。
  私の炎で心ごと。
  燃えてください、貴女も共に。
  私の炎を身に受けて。

「そんなに丁寧にお願いされては、いやね、断り難いわ」
「案外優しいことを言うんだな」
 征史朗の声は遠い。外野の身を弁えて、自分の背後、害の及ばぬ場所にまで後退したらしい。
 賢明だ。しえるは柄を握り直す。
「でも、私もただで燃やされるワケにはいかないの。────というコトで、」

「 勝負しましょ。 」

 しえるが蒼凰を構えるのと緋の鳥が飛び上がるのはほぼ同時だった。
 水面を蹴った彼の人が中空で一度胸を反らせる。周囲に飛び散るは無数の雫の煌き。砂金の如き光を振りまいて天への嘶きを思わせるその姿、次の瞬間には直滑降で獲物を狙う嘴の形と炎が変じた。
「情熱的だこと」
 伸べられた火を纏う両手、襲う、しえるは青白い刃で受け止める。
『燃えてくれますか?』
「……そうね、貴方の焔が私の焔に勝てたら燃えてあげる、一緒に」
『私の火に勝る想いなど、貴女にありますか』
 彼の人の身の内より湧き出づる熱量は無尽蔵、押し返している間にも炎は益々盛りを超えていく。素手と侮ることは出来ないようだ、しえるはぐ、と後ろ足の踵に力を籠めた。

 ──── 燐 。

 拮抗の末に、弾く。
 彼の人が宙でくるり、とんぼを切ると、鈴が一際鋭く声を上げ、尾の様な黒髪が緋を棚引き円を描いた。
 その落下を追ってしえるが池の中へ走り込む。ぱしゃんぱしゃんと一足ごとに水晶を砕き──── 一閃。しかし彼の人が身を捻ってそれをかわす。そして流れるような所作で再び翼を広げ、しえるが横に大きく払ったその隙、体勢を立て直せぬうちに緋の羽根が直接首を狙ってくる。
「あまいわ」
 しかししえるも、即座に斬り返して、受ける。
  轟 。
 色の違う炎がぶつかる、巻き起こる熱風が二人の足元から同心円の波を立てる。ざああ、と空気が恐れて逃げて、柄を握るしえるの五指がびりりと震えた。
 視界の端、炎に守られた彼の人の爪先が最早水上に浮いているのをちらと捕らえる。この焔、先ほどから襲う力は増すばかり、さながら無尽蔵の出力か。一体何を源としているのやら、しえるは不敵に笑むものの真秀なる額にはうっすらと汗が滲み出す。
 彼の人の灰色の瞳は至近距離にまで迫っている。炎の舌先がちりりとしえるの前髪を焦がす、と、その首が僅か傾いだ。そっと閉じられた瞼、咄嗟に意味を察して瞠目する。距離を縮める鼻先と唇に、しえるは慌て後ろへ跳んだ。
『……ひどい方』
 小指の先で下唇をなぞる、恨めしげな上目遣い。
 当然、しえるは声を荒げた。
「失礼ね! ちょーっとはしたなくてよっ」
 弁舌の勢いそのまま、今度は先手で切っ先から蒼焔を迸らせた。
 下から振り上げた刃の軌跡に弾け飛ぶ水滴、それを煌かせて飛ぶ凍り色の炎。
 鳥の羽根が交差させた両翼でそれを受ける。轟、と熱が、熱を食らう。
 打消しあった残像を灰色に映して、ぽつり、彼の人が呟いた。
『……いつも、そうでしたね』


  如何に私がこの身を想いに焦がそうと、
  あなた、“ひどい”仕打ちばかりをして呉れた。


 腕を解く、そのついでに放たれた羽根の飛び火が真っ直ぐ飛んできたものの、しえるはそれを切っ先で軽く打ち払う。
 彼の人はそれを──無碍にされた己が分身が霧散していく様を、無感動な瞳で見つめて。
『そう。私が何を言ったって、どれだけ想いを紡いだって、あなたはそうするに決まっているもの』
 遠い目をした横顔を、しえるは眇めた。
 燃えて欲しいと請う人の、翳り落ちるその口許を、眦を。
「……ひとつ、聞かせてくれるかしら。貴方の想いは、本当は何処へ向かうものなの?」
『何処へ……ですか?』
 鳥は一度微笑い、片頬を歪めて、そして答えた。

『────愛したくても、愛させてくれなかった人へ』


  あなたは凪いだ大洋の水面、誰もが善き人と称える方。
  あの堂にまします仏の様に、皆を等しく愛するあなたの性、
  語りかける言葉も、髪を撫でてくれる優しさも、
  ────だから、
  唯一を望む私には、何よりも、冷たい。


『世界総てを愛するあなたは、たった一人を選んでくれない……』

 ──── 燐、燐。
 悩ましげな表情で首を打ち振るたびに鈴が鳴る。
 高く切ない啼き声を上げる鳥、一人で燃えて、尽きるまで燃えるしかないと、その孤独な立ち姿は刹那さを雄弁に語るかの様で。
 ひいろ。しえるが、無音で言葉を紡ぐ。
「焔……成る程。火色は、“想ひ”の色ね」


  憧れも、妬みも、恋しさも、憎らしさも。
  あなたへと向かう一切は、まるで炎の様。
  募るおもひが翼になって、
  ああ、あなたを私で焼き尽くせたら。


 鳥が翼で己を抱く。火はそしてますます勢いを得、色を赤く濃くし、つまりあの火焔は、彼の人の身の内の最奥──心の内より燃え出づるのだと合点がいった。
 先に出会った桜の女は、結ばれきれなかった恋を緑の鈴とし。ではこの朱の人は、向かう先を知りながらも成就することのない情愛を、赤の鈴としているのだろうか。

 強い、強い想い。
 想い、想いの鈴。

「そうだ、その執着を、俺は欲するんだ」
 不意に、征史朗が言葉を投げ入れた。
 何時にない熱をその口調から感じたのは、恐らく勘違いではないだろう。
「この世にあるありとあらゆるモノは、総て、人の想いより創られる。それが呪いであれ祝いであれ、人の想いが満ちるからこそモノは際限なく、美しい。俺の作る人形も、俺の願いを何時だって酌んでくれるからこそ、美しい」
 背中で聞くしえるの脳裏で、銀髪の青年が紫電の瞳をぱちりと瞬く。
 彼は、そういえば言っていた。──自分が美しいのは当然のこと、何故ならば自分は主の最高傑作であるのだから。
 創造物に想いを籠めるは作り手の願い、創造主の想いに答えるはモノの願い。
「……そうね。あの子にしてこの親あり、というところかしら?」
 しえるの語尾を待たず、鳥が飛んだ。
 焔を纏う白く細い腕が、自分を捕まえようと迫り来る。
 しえるはそれを再び蒼炎の刃で受けた。先刻よりも重い、腕が痺れて食いしばった奥歯がぎりりと鳴る。
 これは、まさしく想いの深さか。
 行き場の無い、身の内で燃やす以外に仕様の無い、愛。

「そう、強い想いは何ものよりも力を持つ。命すら、縛るほどに」

 ────永劫すら、引き換えに出来るほどに。

「……ねえ、貴方」
 しえるが蒼凰に力を込める。蒼い焔が応えて、燃える。
「私で満足できるの? 私を燃やして、それで貴方は、いいの?」
『……詮無いことを訊く方』


  待つ時間は寂しさ、耐える月日は苦しさ。
  手に入らない人を恋請うて泣くよりも、
  いっそ、抱き締めさせてくれる人を、
  残骸となったこの焔で、焼き尽くしてしまえばいい。


 蒼と朱とが二人の間で爆ぜた。
 打消しあう力、離れてしまった間合いに彼の人が手を伸べる。
 朱い炎の指先がしえるに迫って、そして────。


「身勝手よね、人、って」


『!』
 蒼い炎の主が一瞬発光する。
 反射で目を閉じた彼の人が再び瞼を開いたとき、抱き締めようとしていた人は、純白半透明の六枚翼を持つ熾天使と変じていた。
 瞠目する刹那、爆発的に蒼焔が出力を上げる。伸ばした指先が、腕が、飲み込まれる。咄嗟に炎で庇ったものの蒼の熱は衰えず、朱い鳥は空へ逃げた。
 それを追いかけ、天使は飛翔した。
「冷たい色……と貴方は言ったけれど、私の焔の方が熱いでしょ?」
 燐、と鈴が鳴ったのは、鳥が震えていたからか。
 自分以外の熱を知って、自分以外の身が孕む想いに触れて。
「貴方、逃げているだけよ。拒まれる怖さに殻を作り、独り、その楼閣に閉じこもって泣いてるだけ。一人でぐちぐち拗ねて、それで一度だって伝えたことがあったの? 人は、神サマなんかじゃない。本当に心揺らさない人なんていない……いいえ、神サマだって、恋を知っているのよ」
 一息に紡いだ焦茶の強い瞳はいっそ神々しく、怯えた鳥は、でもでもと首を横に振る。
 天使は剣を構えながら、しかしそれをきっぱり遮った。
「そんなのばかりね。自分の想いしか見えなくて、踏み出せないでいる。一人で想いの先へ飛び立つのが怖いのなら、私が手伝ってあげるから」
 だから。

 横に一閃、払った剣から蒼い焔が放たれた。
 それは赤い熱をまるごと食らい尽くし、高く嘶き身悶える鳥を蒼く白く染めていく。
 いけない、こわい。鳥が叫ぶ。
 だってまたあの人を愛してしまう。受け入れられない寂しさに、私はまた耐えられない。
 鈴が激しく鳴り響く。鳥の瞳に涙が、溢れて。

「……大丈夫」

 その潤む視界に、微笑を浮かべる天使が映る。
 真白き羽根を広げる彼女は、聖女のように優しく言葉を重ねる。
 ────大丈夫よ。

「貴方の想いは、間違っていない。貴方の焔を、きっとその人は受け入れてくれる」
『…………』
「だから安心して、お逝きなさい。蒼凰が、導くわ」

 天使が剣を高く掲げた。まるで、一筋の道を示すかの様に。

 やがて鳥は蒼の中に燃え尽き────最期の顔は、確かに、微笑んでいた。





 地上に舞い降りたしえるは、池の中から赤い鈴を二つ拾い上げた。
 消えていった彼の人の髪に結わえられていたひとつと──もうひとつは、つまり先の時と同じことなのだろう。数を増やした美しい鉱石に最早不審は抱かない、この夢は、そういう仕組みで成り立っているらしいから。
 汀には、征史朗が既に立っていた。
 伸べられた腕にしえるはやれやれと嘆息をひとつ。
「彼の想ひ色の鈴、大切にして頂戴ね」
 掌の上にひとつを載せてやれば、
「ああ、無碍にはしない。助かった、徹頭徹尾見事だったな」
 心が籠もっているのかいまいち疑問の残る礼と賞賛と共に、彼は手に入れた鈴を五指の中へと固く閉じ込めた。
 ぐ、と。強く────強く。
「前にも思ったことだが、おまえは、剛い女だ」
「止して頂戴な、そんな巴御前の様な言い方。ただ、負ける勝負をしないだけよ。だって物理的に、赤焔より青焔の方が高温なのよね」
「なるほど、あはは、負けなければ勝つということか。そうだな、その信念と言葉が強い。おまえはやはり剛いおん、」
 言い差し、突然征史朗が息を呑んだ。その表情が瞬時に凍りつく。膝ががくんと折れたのはそれとほど同時だった。
 和装の男は地に片膝をつき、前屈み。肩で大きく息をしている姿が、彼の尋常でない様子を容易に伝える。目の前でやおら苦しみだした男に、さすがにしえるも呆気に取られる。どうするべきかと逡巡、せめて背中を摩らなければと、我に返ったところを征史朗は片手を上げることで制した。
「……構うな、平気だ」
 明瞭りした口調で言い返し、それでも再び立ち上がるまでに随分と長い時間を要した。額に滲んでいる汗は気温のせいなんかじゃないだろうに、無造作に前髪を掻き上げる仕草が一切の問いを拒否していた。
 なのでしえるは、別の質問を唇に載せた。
「ねえ、嵯峨野サン」
「ああ?」
「鈴で叶えたい貴方の願いって、何?」
 掌にある赤い鈴、未だ微熱を帯びている想火の名残。しえるもまた彼と同じ様にそれを握り締める。
 執着、と彼は表した。捨てたくても捨てられない情、狂おしいまでに抱き締めた愛。鈴を象るそれらの執心を集めて成し得たいものとは一体何なのかと、質すしえるに征史朗はふ、と不敵に笑んだ。
「ヒトガタ、というものをおまえ、知っているか?」
「ええ……おかげさまで、かしらね」
「知っているのならば話が早い。俺の願いはな、この世で最も美しいヒトガタを作り上げることだ。俺の心の総てに答え得る、俺の、俺のために生まれる至上のモノを、俺はどうしても完成させなくちゃならない。その故に、ヒトガタに必要不可欠であり最も重要な材料であるこの、」
 征史朗の拳の檻の中で、鈍く音が鳴った。
「鈴を、俺は所望する。誰にも、譲らない」
 彼はにやりと口角を吊り上げる。それが俺の総てだ、そんな形に唇が動いた気もした。


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 夜の岸辺に佇むは、やはり独りきりの白い影。
 名無花は無言で川面を見遣る。総ての感情を生まれた時より持たないかの氷の面で、まどろむ半眼で河を、流れる時の刻みのみをただ見つめて。
「……まろうどよ。まろうどはその男を、真に救うこと叶うだろうか……?」
 それきり彼女は、総てを秘するかの厳かさでまた、口を閉ざした。

 ────そんな、夢を見た。


 了


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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【2617/嘉神・しえる(かがみ・しえる)/女性/22歳/外国語教室講師】

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■         ライター通信          ■
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嘉神しえる様

こんにちは、いつもお世話になっております。ライターの辻内弥里です。
この度は当ゲームノベル「名無花の世界 〜赤の鈴〜」にご参加くださいまして誠に有難うございました。
そして何よりも、大変長い間お待たせしてしまい本当に申し訳ありませんでした。総てこちらの不手際の致すところ、謝る以外に手段が御座いません。すいませんでした。
今回もしえるさんの力強い言葉、振る舞いに支えていただき話を作らせて頂きました。赤い焔と黒い影を持つ相手と蒼い焔と白い羽根を持つしえるさん、という絵が今回真っ先に浮かび、それを描こうと努めてみましたが…如何だったでしょうか。少しでも楽しんでいただければ幸いです。
それでは、今回はどうも、有難うございました。宜しければまた、征史朗に会いにきてやってくださいませ。