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恋愛症候群
●恋の天使はどこいった
駅前のマンションはまだ建ってから間もなく、綺麗でデザイン性が高かった。
そんな煌びやかなマンションの一室。
1LDKの間取りは女性が一人で暮らすには十分すぎる広さ。
まだ部屋の中は以前の主が暮らしていたまま残されていた。
少し女性の残り香がしそうなその一室にぽつーんと、途方に暮れている男性2名。
腕組みをして本当は困っているのに、困った素振りを見せない『八角地質調査研究室』の所長、八角・総司。
そうしてもうひとり、少し落ち着きなく女性の部屋に妙にそわそわしている同研究室のお客様係、高良・京悟。
「これって高いんですかねぇ?」
高良はカップボードに並ぶこじゃれたティーカップなどを硝子越しに眺めながら、ちらりとさっきから微動だにしない八角を見てみた。
「うるさい」
「で、どうにかなりそうですか?」
「うるさい」
「つか、良い匂いしません?」
「……………―――――――――――」
「いいですよねぇ。女の子の部屋」
「五月蝿いッ! ちょっと黙れ、集中できないだろうがッ」
腕を組んだままの人物は相変わらず動かず、いつもと変わらない眉間の皺は心なしか少々深いように感じられる。
投げかえられた言葉に返したのは、低い一言。
それに懲りずに高良はひとりなにやら楽しげに話を進めていく、段々とイライラしてきたのか八角は高良の言葉に返事を返すこともやめてしまい、最後には大きく怒鳴った。
「てか、先輩。恋する女性の想いと、同化できるんですか?」
「……………―――――!!」
「つーか、何時から彼女いないんでしたっけ?」
「てめーっ。俺にケンカ売ってるのか。お前もディフェンダーとして働けよ」
「いや、だって。先輩が始めてくれないと、あまり仕事ないですし」
人懐っこい笑みを浮かべて高良は八角をみてとどめの一言を発した。
あまりに超剛速球ストレートど真ん中なそれは、八角をダウンさせるには十分すぎた。悔しいやら、腹立たしいやら、八角が高良の方に向き直りコレでもかと怒鳴った。
ものの、間髪いれずに返ってきた高良の台詞に八角は息を呑んでしまった。
●初恋はプリンの味
零から事情を聞いたシュライン・エマが駅前の指定されたマンションへと向かう。
どんな話にしようか。
武彦との話はもうドキドキ感みたいな初々しい感じではなく、落ち着くという感じが前面に出てしまったり、もしかしたらソレよりももっと深い内容の話になりそうだった。
考えながら歩く。
…………そうだ。
と、丁度何か思いついたとき、彼女はマンションに到着した。
「お邪魔します」
チャイムもノックもなしに、零から聞いていた部屋の扉を開けて中へと入る。
「あれー?シュラインさん。どうしたんですか?何でここにいるの知っているんですか?」
見知った人物の突然の来訪に、高良が目を瞬かせてシュラインを見た。
その名前にびくりと八角も声のした方向に視線を投げた、相変わらず眉間の皺は深い。
「あぁ、草間興信所で零ちゃんに話をきいて、陣中見舞い。………で、八角さんどう?」
「えぇ、…………まぁ。あんな感じです」
来る途中に買ってきた駄菓子の入ったビニール袋を差し出しながら、高良の出迎えにシュラインはにこりと笑顔で返しそのままチラリと八角の様子を伺った。
相変わらずの眉間の皺と、不機嫌そうな表情にシュラインの笑みが少し深くなる。
高良はシュラインの言葉にばれないように肩を落としながら、愛想笑いでシュラインを見た。
そうしてシュラインは何気なしに、会話を切り出した。
「ここって失恋した、女性が自殺したんですってね」
「えぇ、そうらしいんです」
「死んじゃうぐらいに好きだったのよね…………これでもね私も若い頃は甘く苦い恋したことあるのよ?」
「本当ですか?………聞かせてもらっても良いですか?」
「えぇ………そうねぇ。中学上ってすぐの頃かな。父親の友人。ちょっといかつくて、でも優しかったの。そんな彼はクマに似てたのを良く覚えてる」
「お父さんのお友達ですか?と、いうことはもちろん年上?」
「えぇ。父親と年の近い友人だから、もちろん奥さんだっていたわ。子どもが居ない夫婦でね、私の事を自分の子どものように可愛がってくれてたの。そんな彼に何時からか好きになっちゃって」
「お、奥さんも………もしかして、告白って?」
「うん。したわよ。けれども見事に玉砕。今考えれば、当然なんだけれどもね」
「うわー………、それでその人とはどうなったんです?」
「今でも家族ぐるみのお付き合いをしてるわ。でもね、やっぱり彼の前に出るとアノ頃の思い出があるからか妙にドキドキしちゃって、ちょっと挙動不審になっちゃうわ」
ゆっくりとした口調で、シュラインが当時のことを思い出しながら恋の話をはじめれば高良はその話に釘付けになっていく。
目を輝かせ、食い入り話を一通り聞けば、ほうぅっと、感嘆の吐息を吐き出す。
八角といえば、何気なしに話を聞くだけでさほど変化は見られない。
「はぁ………。やっぱり好きな気持ちって色あせないですよねー」
「うん、そうね。そのとき辛かったり悲しかったりしても、今となればいい思い出って思えるもの。そう、思い出といえばね」
「はい。どんなことです?」
「これが二度目になるのかな。丁度その頃の私は声がでなくてね、人間不信だったの。そんなときに出会ったのが本の訳を書いた学者さん」
「へぇ、学者さん。ぁ、でも声が出ないんでしょ?どうやってコミュニケーションとったんです?」
「その学者さんの書いた文章に惚れちゃって、文通してたの。会話したのは一度だけ。ホラ、声が出ないでしょ。だから、彼が話すのに、私が受話器をトントンって指で叩いて返事するの」
「文通。いいなぁ、なんだか。今どきだとやっぱりメールじゃないですか。そのその電話での会話の仕方もなんか切ないですね」
「でもね、好きだって気がついたのは、彼が老衰でなくなってからなの」
「あぁ。じゃぁ、逢えなかったし。会話も一度きりでなんだか気がついてからの方が余計に胸が痛みますね。もう好きなヒトはいないんですから」
シュラインの二つ目の話の内容に高良は最初は無邪気に聞き言っていたものの、最後の方になってくるとその声のトーンが落ちて視線も下のほうを向いてしまった。
「うん。けれどもね、だからかなぁ。恋してるときって、その人が物凄く尊くて光はそこだけって、感じ。ヒトによってその感覚は大小あるだろうけれども、感じると思うの」
「………そうですね、夢中になってしまいますね。絶対的な存在みたいな。相手のことを思って一喜一憂するみたいな………」
美味くいえないけど、と、高良は軽く頭をかきながらシュラインの言葉に同意した。
二度目の恋は少しだけ切なさが色濃くなった内容に、高良は少しだけ居心地が悪いような感じがしていた。シュラインはそんな高良を気遣ってか、少し下げられた頭にぽん。と、自分の掌を置いた。
それから八角の方に向き直り歩み寄る。
「まぁ。今はソレが正しいかどうかってことよりも、そういう相手がいるってことの方が重要かもよ。…………八角さん」
シュラインはにこりと笑って、八角のすぐそばまで来て、そっと相手に手を差し出した。
八角はその動きに誘われるように自分も手を差し出してしまった。
「八角さんなら、恋の共感よりも。食べれないプリンへの切ない思いのほうが共感できたんでしょうけど」
そっと八角の手に握らされるものがあった。
なんだろうと、八角は恐る恐る掌を開けながら中身を確認する。中からでてきたのは、駄菓子屋で売ってる小さな小さなプリンの駄菓子だった。
「…………――――――なッ!!!」
文句の一つでも言おうとして、シュラインがいたところを見ればもうそこに彼女の姿はなく、後姿で軽く手を振っていた。
「とりあえず、がんばってね。私はただの陣中見舞いだから」
そんな言葉と共にシュラインは帰って行った。
八角はそっと手の中に残っ、小さなプリンとシュラインの話を思い出していた。
●再び出逢えるという願い
シュラインが帰ってしばらくたった。
八角は相変わらず腕を組んだまま天井を睨みつけ、高良はシュラインが持って来た駄菓子を漁っていた。
「先輩、食べませんか?おいしいですよ?」
「………………―――――――――」
高良がイカの酢漬けを口にくわえながら、ちらりと八角の方を盗み見た。
何か変わったところでもないだろうかと、思ったがぱっと見変わったところはなかった。眉間の皺も変わらず同じ場所にあったのだから。
おまけに言葉も返ってこない。
――――――ピンポーン
玄関のチャイムが響いた。
「ホラホラ、管理人さんがもう終わりましたかー?なんて聞きに来たんじゃないですか?遅いから」
依頼主の管理人がもう終わったのかと様子を見に来たのではないだろうかと、高良は玄関の方に移動しながらチクリと八角に嫌味を言ってみる。
「――――――なッ!!!」
「あっれー?お久しぶりですね。えとー。陸玖・翠さんですよね?」
「えぇ、覚えていてくれましたか?」
「蛍狩り、ご一緒させてもらいましたから。って、どうしたんですか?」
高良の嫌味に何か言い返そうとした八角の言葉は、玄関を開けて裏返った高良の声にかき消された。
八角は玄関の方を見たものの、新しい来客が来たということだけがわかればまた天上を睨みつけた。
玄関口では他愛ない会話が続いていたが、ふっと高良が疑問に気がつく。
「えぇ、ちょっとなんだかお困りだって聞いたものですからね」
「他所様の家なんですが立ち話もあれだから、中へ入ってください」
「お仕事中だったみたいで、申し訳ないですがお邪魔しますね」
小さく唇の端を上げて本当に小さな笑みを浮かべる翠。
高良はとりあえず玄関から中へと翠を誘った。
翠もそのまま高良に続き、八角のいるリビングにやってきた。
「先輩、陸玖・翠さんも陣中お見舞いにやってきてくれましたよ」
「………――――――あぁ」
八角はチラリと翠を一瞥して、またすぐに視線を天井へと戻す。
「おひさしぶりです、八角さん。今日はお仕事だと知っていながら少しお邪魔しました」
「………―――――あぁ」
翠は八角の方に向き直ると丁寧に挨拶し頭を下げた。
そんな翠の行動に八角は否応なしに視線を天井から翠へと向ければ、本当に居心地悪そうに曖昧な返事を返すだけ。やっぱり表情はいつものように不機嫌そうで。
デリケートな仕事内容故に邪魔はして欲しくなかったかもしれない。と、八角の気持ちを考えながらも、翠はゆっくりと言葉を続けていく。
「ふっと、思い出したことがあったので、聞いて欲しくなりまして……。こんな話興味ありませんか?来世を約束した人たちの話」
「ぁ、俺聞きたいーッ!!」
はいはいはーい。と、元気良く片手を上げて意思表示したのは高良。彼も三十路を越えているのだが、その行動はちょっと三十路に見えない感じ。
その高良の申し出に一瞬だけきょとんとした表情をみせたものの、またゆっくりと話を続けていった。
「まぁ、よくある話ですよ。………いずれ死別すると分かっている二人が、来世でもめぐり合い出会うという約束を交わすのです。…けれども、死しんでしまえば前世の記憶など残るわけでもなく本当に再会するのは限りなく難しいものです」
淡々と翠の話がはじまる。
次元を超え、また一緒に巡り会いたいと願う人たちの話。
「……片方だけが覚えていて……いえ、双方ともが忘れていたとしてもその約束は呪となりいつか叶うと願っています」
「翠さんはそうやって待っている人がいるんですか?」
少しだけ現実離れした話の内容。
けれども彼女の口から紡がれれば、何故だかそれは妙な信憑性を帯びてくるから不思議なもので、その話の内容に高良が興味津々に翠に尋ねかえす。
その言葉には翠は直接言葉を返すことはなく、ただ小さく笑って高良を見ただけだった。
「そう、願っているだけですよ」
――――――――― お互いがわからなくなってもまた一緒に酒が飲めるといいな。
短い言葉を続けながら翠はそんな約束を交わした親友のことを思い出す。
恋の話ではないが何がどうのこうの言わなければ十分に恋の話に聞えるだろうし、とりあえず今は詳細を黙って話をしておくことにした。
それでも高良はその話を翠とだれか好きな相手へと変換させて聞いているのだから、特別詳しいことを言わなくてもちゃんと役目を果たしている。
その様子に翠は少しだけ目を細める。
思い出した親友の言葉に、その面影がちらりちらりと脳裏にちらつきだす。
「…………待っているのですよ。………まだまだ、きっとこれからも」
親友の面影に言葉に少しだけ胸が苦しく感じるような気がした、高良を見ていた視線が少し下へと下がり自然と漏れ出した言葉はあまりにも小さく独り言のようだった。
「きっと、また逢えますよ」
翠の言葉が聞えたのか聞えてないのか、高良は翠を見て屈託のない笑顔を向ける。
それから翠と高良は何故だか八角の方を見た。
相変わらず天井を見上げたままな彼。
途方に暮れているのではなく、少し考え込んでいるように見えた。
「それじゃぁ、私はそろそろ失礼しますね。長居してもお邪魔になるだけですし」
「あぁ、そんなことないですよ」
くるりと翠は背を向けて歩き出す。
八角の横を通り過ぎるとき、軽く会釈をしながら…………。
「きっと八角さんにだって、忘れらない人との思い出ありますよね?」
小さな声だったけれども、その言葉はしっかりと八角の耳に届く。
思わず勢い良く翠を見たつもりだった。
が、そこにはもう翠の姿はなく、ただ玄関の扉が閉まる音が静かに響いただけ。
八角はそのまま言葉発することなく、高良を見た。
●恋が奇跡を生む
「まだ、だめっぽいですかー?」
ここに来て大分と時間を費やしたような気がする。
高かった太陽が傾き始めている。
いい加減いろんな意味で飽きてきた高良が窓から外を眺めながら、早く終わらないかな。なんて思いながら呟く。
「お邪魔しまーす」
八角の声が返って来る訳でもなかったが、かわりに元気のいい声が聞えた。
その声は二人に聞き覚えのあるもので、思わず自然と顔を見合わせた。
「八角さーん、高良さーん?いますー?」
その声はどんどん近くなり、相手が誰だか確定するには容易になってくる。
「ぁー。いたー」
リビングまでやってきたのは崎咲・里美だった。
二人の研究室にたまに遊びにやってくる彼女は、ちょっと困ってるらしいことを聞きつけてここにやってきたのだった。
「里美ちゃんまで、どうしたの?」
「んふふふふ、困ってるってちょっと聞いたんですよ」
楽しげな含み笑いをして、二人のほうに近づく。
「ぁ、お仕事中なんですよね。大丈夫です、用事を済ませたら帰りますから」
イマイチ状況を掴めない高良が小さく指を刺しながら尋ねれば、それはそれは楽しそうに言葉を続けるのは里美。
「八角さんって意外と、うぶなんですねー」
その一言に困ったような詰まったような、なんともいえない表情を作り出した八角。
そんな八角の様子を楽しげに見ながら、里美は言葉を続けていく。
「だから、そんな八角さんの為にちょっといい話を持ってきたんですよ」
「何?そのいい話って?」
ここでもやっぱり興味を持ったのは高良の方。
どんなのどんなの、っと里美の方に詰め寄る。
「うん?私の知り合いの話なんだけどね。男の子はいわゆる不良グループのリーダ、女の子は語句普通の女の子。そんなカップルなんだけれどもね、秘密の恋人同士だったの。だって、お互いの立場的に公にすることができなかったから」
「へぇ、まぁ。ある意味障害のある恋愛だね」
「うんうん、そうなの。それでね。男の子は仲間の目が気になるし、女の子は周りの目が気になる。けれどもね、男の子はどうしてもその女の子と一緒になりたくて勇気を出して男の子は仲間に告白して、女の子の家族にも伝えたの」
「うわー。結構な騒動にならなかったのかなぁ」
「うん、それでね。女の子の父親がこのままならだめだって。『三日以内にその外見をどうにかして職に就け』なんていうの、そんなの3日なんて無理じゃない」
「うーん、三日っていうのはちょっと短いかもねぇ。外見はどうにかなっても仕事までは………」
里美はノリノリで話して行く。
それに相槌をうちながら聞き入ってるのはやっぱり高良。
その高良の反応に嬉しそうな笑顔を浮かべて、パチンと両手を合わせた。
「そうそう、普通はそう思うじゃない」
にやりと笑う。あわせた手の片方の人差し指を一本立てて、ちちちち、と左右に軽く振りながら話を更に続けた。
「それがねー。その男の子やってのけたのよ。しかもね、しかもよ、不良グループの仲間まで一緒に更正させちゃったのよ」
自分の話の内容に自分で興奮してきているのか、次第に声は大きくなりリアクションも大きくなってくる。それに本人は気がついてないらしく、そのままの勢いで話を更に続ける。
「あぁー、凄いよね。凄いよね。 一途な想いが奇跡を運んだって思えてしかたないの……はぁ、すごいよねぇ」
大きく吐息を吐き出して少しうっとりしたような瞳で天井を見上げ、ちちちち、と振っていた指は止まっていつの間にか組まれている。
そんな様子をちょっときょとんとした表情で高良は見つめ、八角もまた何事かと思って里美の様子を眺めていた。
二人の視線に気がついたのか、里美は少し頬を赤くして二人を見た。
その表情は照れ隠しのような笑みを浮かべて、持っている荷物を担ぎなおし佇まいを正す。
「んー。なんか力いっぱい話したら、おなか空いちゃった………じゃ、まー。そういうことで、お邪魔しましたー」
一つ咳払いをしてから、彼女はくるりと玄関に向かって歩き出す。
が、途中くるりと八角の方に向き直る。
「あ、そうだ。八角さん。今度、八角さんの初恋の話聞かせてくださいね」
満面の笑みに面食らったのは八角。
慌てて何か言い直そうと思ったのに、里美はそのまま軽く手を振ると颯爽と去っていった。
そうして部屋は変わらず静かになった。
八角がひとつ深呼吸をした。
「……………はじめるぞ」
●恋の終わりには
「そうおす、マンションの浄化はうまく行ったらしいですよ?」
「あーん?」
零の言葉に不機嫌な武彦の言葉が返る。
その言葉にはもううんざりしたというような表情見せて。
「恋っていいですよね。色んな人の色んな想いがあって、恋だけじゃなくて誰かかけがえの無い人がいるってことが素敵ですよね」
「で、何なんだ?」
「お使いに行ってくれませんか?可愛い妹のお願い聞いてください」
にっこりと零は可愛らしく武彦にお願いしてみた。
それに武彦は無言のまま背を向けた。
「もう、お兄さんー」
突っかかる零の言葉と同時に電話のベルも鳴り響いた。
武彦は受話器を取って、零から逃げることにした。
――――――fin
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【整理番号 / PC名 / 性別 / 年齢 / 職業】
0086 / シュライン・エマ / 女性 / 26歳 / 翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員
6118 / 陸玖・翠 / 女性 / 23歳 / (表)ゲームセンター店員(裏)陰陽師
2836 / 崎咲・里美 / 女性 / 19歳 / 敏腕新聞記者
NPC
八角・総司 / 男性 / 39歳 / ランドダウナー
高良・京悟 / 男性 / 34歳 / ディフェンダー
草間・武彦 / 男性 / 30歳 / 草間興信所所長、探偵
草間・零 / 女性 / 草間興信所の探偵見習い
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■ ライター通信 ■
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陸玖・翠 様
はじめまして、こんにちわ。
ライターの櫻正宗です。
この度は【恋愛症候群】にご参加下さりありがとうございました。
初めてご参加いただきうれしい限りでございます。
初めての草間依頼、そうしてコラボ作品ということで書き手のこちらも
ドキドキししながらも素敵な恋の話を聞けたことが大変楽しかったです。
神秘的な翠さんの雰囲気を出すような感じで書かせていただきました。
恋の話ではなく、親友とのお話でしたがそれはそれで翠さんらしいというか、
人を想う、と、いう気持ちには恋でもそうじゃなくても、根本的は一緒なんだろうな。
と、思わされました。
おかげで無事に研究所の二人の仕事も終えられたようです。
気に召していただければ幸いです。
それでは
重ね重ねになりますがご参加ありがとうございました。
またどこかで出会えることを祈りつつ。
櫻正宗 拝
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