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青春の必然
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「ちょ、ちょちょちょちょ、待った！！ 待ったってあんた！！！」
駅のホームで大声を発する草間・武彦は、否応無しに目立っていた。
手を眼前で振りながら、にじりにじりと後退する腰は引けている。奇異な視線は彼だけに向けられ――相対するものが、誰一人見えていなかった。
だが武彦には、そんな事に構っている余裕は無い。気を抜けば武彦の相対する【幽霊】は、腰にしがみついて揺すっても剥がれやしないのだ。
変なものに目を付けられてしまったと嘆いても後の祭り。
ここで是と頷かない限り、草間にとり憑くと囁くソレ――。
「ああ、わかったよ！！ 協力する！ するからっ！！」
脅しとばかりに線路に引きずり込まれそうになって初めて、武彦はまいったと手を挙げた。
「お前に頼みがある」
草間・武彦から依頼の申し込みを受けて、【アナタ】は興信所を訪れていた。苦々しく笑う武彦に先を促すと、彼は頬を掻いて視線を明後日の方向に逃がした。
「依頼主は、誤って線路に落ち事故死した奴で……まあ、地縛霊なんだが。そいつが駅で見かけたお前に惚れたらしい」
【アナタ】は武彦の言葉の真意を掴みきれず小首を傾げた。幽霊と言えど、元は人間だ。感情は残っていておかしくない。それが自分に好意を示してくれても、然りだ。
「何でもそいつは一度も味わえなかった青春を謳歌したいらしく……つまり、お前とデートがしたいらしい」
つい、と彼が指差した扉の前に、いつの間にかソイツはいた。
「ツテで人型の人形を借りた。――人間にしか見えないが、中身は死人だ。奴とデートしてくれ。依頼料もねぇ。デート代もお前のポケットマネーで！！ 承諾してもらえねーと俺が呪い殺される……！」
最後には縋る様に手を伸ばしてきた武彦に、【アナタ】は的外れな事を一言だけ。
『謳歌したい青春がコレ？』
「何でも、恋愛は青春の必然らしい！！」
――半べぞの武彦は、あまりにも憐れ過ぎた。
●U●
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至急来てくれという草間武彦の電話に、黒・冥月（ヘイ・ミンユェ）は渋々ながらも興信所を訪れる事になった。
着くなり何の用だと、あからさまに不機嫌な声で聞くと、草間は「まあ、いいからいいから」と冥月を無理矢理にソファに座らせた。
すかさずコーヒーを手渡してくる零には何も言えず、冥月がカップに一口つけた時だった。
「――なっ！！」
勢い良く扉が開いたかと思うと、そこから少女が飛び込んで来たのだ。それが弾丸のような勢いで冥月に突進してくるので、冥月が慌てて立ち上がると、少女は満面の笑みで両手を広げ――。
――がっ、と冷静な冥月の手は、恐らく抱擁を望んだ少女の顔面を掴んだ。
「いや〜ん！」
と手をばたつかせる彼女を無視して、冥月は殺気さえ乗せた声で草間に問いかける。
「何者だ」
拒む事を許されない声に、草間は平伏した。額を床に擦り付けるその様は、前にも一度馴染みがあった。
嫌な予感は、した。
「頼む！！」
と言って早口でまくしたてる草間の言葉の内容に、冥月は――。
「次は女か！！ 今度こそ、死ね！」
容赦の無い鉄槌を与えた。
死んでしまった少女――水無瀬 十和子と名乗った――は、草間を一生呪うと脅して、冥月と引き合わせる事を要求した。一日だけで言いから、デートさせて！ と言われて自分可愛さに是と頷いた草間のこの行動は、二度目になる。
冷めた視線で悶え苦しむ、本来なら昏倒してもおかしくない冥月の一撃を受けた、体だけは頑丈な草間を見てから、冥月は仕方なしに少女へと目を向けた。
精巧な人形の体を持った魂は、見た目は人間にしか見えない。表情さえ刻むその顔は、まだまだ幼い。年頃は高校生になるかならないか。黒字に白いフリルを目一杯――所謂ゴスロリと言われる服装の十和子は、冥月と目があうなり、もじもじと体を揺らした。
「あの……黒薔薇様とお呼びしていいですか？」
上目遣いに口をついた単語に、冥月は固まった。
「美しい御髪は艶やかな黒、黒硝子の瞳はまさに薔薇の棘の様な鋭さ、凛とした佇まい、薔薇の如き容貌――まさに、黒薔薇様とお呼びするに相応しいと、前から思っていたんです！」
「無理だっ！」
冥月が今度は即答すると、十和子は駄目ですの？ と瞳を曇らせた後、では、と幾つかの候補を出してきた。しかしそれはどれもこれも、冥月の許容範囲を超える呼名で。
「却下！」
何度目かのそれも迷い無く言うと、十和子は顔をしかめた。
「では、お姉様と」
それすら拒否しようと口を開きかけた冥月だったが、そこで十和子は冥月の手を取って自分のそれで握りこむと、強い意思を含んだ瞳で見つめてきた。
「これ以上譲れませんわ」
「………分かった……」
逡巡したものの、今までで一番の妥協案に、冥月はため息交じりに応じた。
その後の十和子はすごかった。
聞いている冥月の方が疲れてしまう程、マシンガンの様に彼女の口を飛び出すのは、冥月に向けた彼女の思いの丈。冥月を褒め称え、乙女心満載の妄想に浸り、美辞麗句で埋め尽くす情熱的な告白の嵐。
そこまでの熱意を聞いて、冥月は懊悩の末に、
「一日付き合ったら大人しく成仏しろ」
と約束させて、貴重な一日を十和子に付き合う事に承諾した。
「勿論ですわ！」
そこへ、ようやく立ち上がった草間は、
「女はＯＫなんて、やはり男……ぐぇっ」
前回の話題を引っ張ってくる馬鹿な男。彼は再び、冥月の肘鉄に倒れる。
「いってぇ！！」
涙目で非難してくる草間の胸倉を、冥月は引き寄せて耳打ちした。
「この手は問いて聞く性質じゃない。下手すると一生付き纏われるだろうが」
「確かに」
と目から鱗とばかりに呟く草間を無視して、冥月は胸の内で呟いた。前回の青年と違い、今度のは浮気に入らないしな、と。
世界に二人しか残らない状況になってもけして結ばれないだろう冥月と草間、息もかかる程密着した二人に、十和子は焦れた様に叫んだ。
「もう！！ 何ですの、二人して！」
焼餅焼いてます、と雄弁に語る表情の十和子を、冥月は綺麗に無視した。
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「お姉様、これ！ 絶対お姉様に似合いますわ！」
そう言って十和子が抱えてきたものに、冥月は絶句した。
この店に入る為に、多大な疲労を抱えるはめになったのに。
ただでさえ入った事の無い類の服屋。華美が常である店の中で浮き立つように質素な自分は、先程から客達の好奇の視線にさらされている。その上連れ立った十和子が見立てているのは自分の着衣で、何度却下したか分からないが、喉まで痛む。
「着てみせて下さい」
見る間に強張った冥月の顔色等露とも知らず、十和子は抱えたそれを広げてみせた。
それは深いスリットの入ったチャイナドレスであったが、諸所にフリルがあしらわれ、微妙なゴスロリ風味を漂わせている。
「お姉様はスタイルが良いので、ラインの分かるものが似合うと思うの。腕にはこのバンド、頭にはこのヘアバンドを当てて……」
「……私が、着るのか」
目一杯顔歪める冥月などお構いなし。
「勿論ですわ」
さも当然と頷いて、十和子は冥月にそれらを押し付けた。
「今日のデートはそれを着て頂いて……」
冥月は手渡されたそれを見つめながら、思いを馳せた。
自分が、この格好をして、往来を、歩く――。
チャイナドレスはまだ我慢が出来ても、フリルは許せない。というかもう、組み合わせが許せない。そして頭にもゴシック調のヘアバンドをして？
確かに十和子の装いと比べると簡素で、それを着るよりはマシだ。
――マシなのだけど。
もし知り合いにでも会ったら、その先冥月はどうしたら良いのだ。
「無理だ」
蒼白になりつつある無表情が、静かに紡ぐ。
「勘弁してくれ」
プライド等殴り捨てて、もう、泣いて懇願する方が楽では無いかと思われる程、体中で拒否する冥月に十和子は何度も食い下がったが、結局は鏡に合わせるだけに留めて、二人は店を出た。
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それから冥月は、十和子に連れられるままにショッピング街を渡り歩いた。元々最初に入った店がその通りにあった為、なし崩しにショッピングに付き合うはめになったのだ。
けれどそのどれもが新鮮――というか、何時もの冥月では一人で寄り付かない類の店が多かった。
この界隈では十和子の服装も違和感無く、むしろ冥月の方が目立つ装いだったらしい。通り過ぎる人達にじろじろと見られ、それも疲労を倍増させていた。
十和子は、
「お姉様が格好良いからですわ」
と冥月の腕に自分の腕を絡めながら微笑んで、我慢なさって――と、少しの休養を望んだ冥月の願いをあっさり切り捨てたりもして。
けれど十和子にならってクレープを食べ歩いていると、甘いものは疲労に効くという言葉通り、少し癒えたりもした。
「生きてた頃は、良くここで遊んでいましたわ。私の学校は厳しくって、でもこの格好なら何時も出来ない事も何でも出来ますの。それがとても嬉しくて、どっぷりとはまっていくように――楽しい日々を過ごしましたわ」
彼女が口にした高校の名前は、確かに厳しい事で有名なカトリックのお嬢様学校だった。
「そんな私でも出来なかった事が一つだけ。素敵なお姉様とデートする事……学園には、お姉様の様に生徒から憧れる方も多いのですけれど、白百合様や、撫子様――そんな風に呼ばれる方達の中に、私の理想はいらっしゃらなくて」
「何なんだ、その百合とか撫子って……」
「イメージですわ。お姉様の黒薔薇様というのも、そう」
そう言って冥月の髪の毛を人房、梳いていく細い指。
「お姉様は私の理想そのもの。優しくてお強くて、とてもとても美しくて……」
その時冥月は、十和子の瞳が翳ったのを見逃さなかった。
――見逃さなかったが、手を引いて走り出した十和子に、不器用な唇は言葉を遮られた。
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「ねえ、お姉様。プリクラ取りましょう！」
「プリクラ？」
「写真のシールですわ。お姉様、撮られた事無いの？」
問いに素直に頷くと、十和子は嬉しそうに頬を赤らめた。
「では、私が初めてお姉様とプリクラを撮れるのね」
手を引かれるまま列に並んで、その間、十和子はプリクラについて教えてくれたが、冥月には良く分からない内に自分達の番になって、
「実際にやってみれば分かりますわ、さ、お姉様」
小首を傾げながら、後続とを遮るカバーを潜って、スペースに滑り込んだ。
スペースの中には調度己の腰の位置にレンズと、画面があった。
画面には金額を入れて下さいとの文字。
十和子が小銭を投入すると画面が切り替わって、シールを幾つに分割するか、等と質問が並んでいた。
それを冥月が覗き込んでいると、十和子はボタンを選びながら言う。
「このレンズを見て、ポーズを取って下さいね。音声がカウントを開始したら、目をけして瞑らないで」
「分かった。……ポーズというのは？」
「簡単で良いですわ。笑って下さるだけでも良いです。あ、ほら……こういう感じに」
難しそうな顔の冥月に苦笑して、十和子は顔を巡らせた。その顔がレンズの上に貼られたサンプルのプリクラを指差すと、冥月はますます眉間の皺を深くした。
そこに映っていたのは、派手な化粧を施した女性達の、満面の笑顔。幾つもの種類のピース。様々なポーズ。中には男性と絡んでいるものまである。
とてもではないが、無表情が常である冥月には容易でない真似。
「ほら、始まりますわ」
十和子の声が早いかカウントが始まって、レンズを見つめると、何もする間も無く０になって、切り替わった画面には満面の笑みの十和子と、ただぼうっと立つ自分が映る。
「む」
「大丈夫です、何枚か撮って、その中から好きなのを選べるの」
画面を操作する十和子が二度目のカウントにポーズを取った。冥月はそれを真似て、笑顔を心がけてピースを頬に添えてみる。
「……」
切り替わった画面で、自分は皮肉気に笑っていた。
「……」
絶句する冥月等お構いなく、十和子は冥月とのプリクラが心底嬉しそうだったが、冥月はこれ程までに自分を苦しめるプリクラという機械に、トラウマを持ちそうだった。
プリクラを撮る為に調度良くゲームセンターに入ったので、今度はそこで遊ぶ事になった。
暗い室内にネオンが光る様はカジノを思い起こさせた。カジノと違うのは、そこで遊ぶ年齢層が低い事と、音の洪水くらいだろうか。
少し見知った空気に安堵するが、そこにある遊びの数々は目新しいものばかりだ。
十和子に請われてビリヤードに興じていると、狂喜する十和子の後にギャラリーが集まっていた。
クレーンのゲームで十和子が欲しいと願ったぬいぐるみを立て続けに取ってやると、これまたギャラリーが集まっていた。
適当に居た者とのレーシングゲームで連勝していると、これもまたギャラリーが集まっていた。
十和子に教わって格闘ゲームにのめり込んでいると、これにもまたギャラリーが集まっていた。
「……何だあいつらは！！」
どのゲームも、楽しいと思い出した頃にギャラリーの視線に邪魔をされて、冥月はせっかくの上機嫌を害されて、激情を吐いた。
「自分の遊びに熱中していれば良いものを……」
「お姉様が巧くていらっしゃるから、皆興味を引かれるんですわ。初めてだなんて知ったら、皆、自分の腕を恨みますわきっと」
ころころと楽しそうに、心底楽しそうに笑う十和子は、言いながら次のゲームへ冥月を誘っていく。
そうして夕方まで、二人はゲームセンターで遊び倒した。
●X●
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夕方にゲームセンターを出た後、二人は電車を使って別の街へ降り立った。
今度は十和子の服装が浮くような界隈で、二人が行き着いたのは夜景が綺麗な事で有名な、イタリアンの店だった。
慣れた調子で案内を受ける十和子は、成程その時ばかりは、服装に似合わぬお嬢様然とした姿。彼女の育ちの良さが窺えた。
楽しく会話をしながら食事を終え、そろそろお別れの時間と言わんばかりに冥月は、時計を見た。
「さて、そろそろお子様は眠る時間だ」
会計を済ませてエレベーターを待つフロアで、十和子の表情は変わらぬ笑み。
「そうですわね」
エレベーターに乗り込みながら言う十和子は、細い指で明確にボタンを押した。それは出入り口のある二階では無く、十階で。十和子は視線を落としながら、恥じらいたっぷりに顔を染めた。
「お部屋を、取ってありますの」
それを聞いて、冥月は呆れ半分に十和子の頭を小突いた。
「馬鹿」
「いやーん」
否定の言葉に、それでも十和子は笑みを消さなかった。当然とも言わんばかりに、開いた扉も無視して、冥月と共にエレベーターに居残って。無理強いもしない。請いもしない。
ただ冷然と、真実を見つめて。
「本当に、楽しかったですわ」
そう言って、今日撮ったプリクラを差し出してくる十和子の腕は、淡く明滅する光に包まれた。
「とてもとても、楽しかったですわ」
光はやがて、十和子の全てを包むように。
「有難う、お姉様」
別れの気配は如実だった。約束を違えぬ物分りの良さで、天へ昇ろうとする魂。
色々考えた末、冥月の喉を通り抜けたのは簡潔な一言。
「私も楽しかった」
消え入りそうな顔が、その時――有り得ぬ素早さで唇を奪われた。常人離れしたそれ。確かな暖かい触感は、すぐに離れて。
目を見開く冥月に、してやったりという風に怪しく笑んで、十和子は今度こそ光に呑まれた。
●Y●
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ビルを出ると、夜の冷気が心地よく冥月の頬を撫でた。今は少しだけ、重さのかからない腕が寂しくも思えた。
冥月は苦笑する。
奪われた唇――裏社会に名を轟かす自分が――そう嘆いた事を、あの一瞬、十和子は確かに悟っていただろう。
最後に悪戯っ子の笑みを見せた少女の魂を思いながら、冥月は迷い無い足取りで岐路についた。
――後日――
草間を蹴り倒して見つけ出させた十和子の眠る寺を、冥月は訪れた。
水無瀬と刻まれた墓石に、これまた草間を張り倒して見つけ出させた黒薔薇を添えて。そしてその脇には、彼女と撮ったプリクラを一枚貼り付けて。
縁起が悪いんじゃないかと、ご家族に悪いんじゃないかと杞憂する草間に、冥月は背中を返した。
良いのだ。彼女と自分だけが分かるサインのようなものなのだから。
彼女の理想とは遠くかけ離れていたかもしれないが、黒薔薇と称してくれた彼女に、あの一日を捧げる。
けして忘れない。
そんな気持ちを抱えて、冥月は瞳を閉じた。
（騒がしい娘だったな……）
思いとは裏腹に、口元には悪意無い苦笑を浮かべて、冥月は想いを馳せる。
ＥＮＤ
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●登場人物●
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【整理番号／ＰＣ名／性別／年齢／職業】
【2778／黒・冥月／女性／20歳／元暗殺者・現アルバイト探偵＆用心棒】
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●ライター通信●
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二度目のご発注有難う御座いました！！！！それなのにお届けが大変遅くなりまして、本当に申し訳ありません！！一ヶ月以上もお待たせしてしまいまして……。
お怒りの類は、ぜひぶつけて下さい。
それでも少しでもお楽しみ頂けると幸いです。
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