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<東京怪談・PCゲームノベル>


廻歪日〜肆方の甘風〜


●歪

 シュライン・エマ(しゅらいん えま)は、思わず手にしていた紙袋の紐を強く握り締めた。細い紐が掌に食い込む感触がして、それが現実なのだと主張しているようにも思える。
「あぁ」
 シュラインは嘆息を漏らす。「また、ココへ来てしまったのね」
 既に枠しか残っていない窓からは、赤々と燃える太陽の日差しが差し込んでいる。熱く、強烈な光を放つ夕日は、夢の中の出来事かと間違わんばかりに長い影を落としている。
 辺りを見回せば、以前来た時と何も変わっていないままの廃墟が広がっていた。むき出しになっている壁も、積もっている埃も、綿が飛び出ているソファも。全てが前と変わることなく配置されていた。
 シュラインは手にしていた紙袋の中を覗きこみ、その中から小さな紙袋を取り出した。小さな紙袋の中には、丁度買ってきたばかりの文具などが入っている。
「丁度いい、というか……タイミングがいい、というか」
 あまり変わりの無い言葉だと口に出してから気付き、シュラインは小さく笑う。いずれにしても、自分はこの場所に来るべくして来たと言う気がした。
 小さな紙袋を取り出した後、大きな紙袋からはふわりと甘い匂いがした。ぐっと拳を握り締め、小さな声で「食べたかったわ」と呟く。
 甘い匂いの正体は、甘いケーキ。ふわふわで柔らかく、激しい運動には決して向かないケーキ。別に激しい運動に伴わせてもいいが、その場合見た目の美しさは損なわれて当然となってしまうケーキ。
 シュラインが残念そうに見つめていると、人の気配がした。シュラインは顔を上げ、気配の主を見て微笑む。
「お久しぶりね、アカコちゃん」
 現れたのは、アカコだった。アカコは虚ろな目のままシュラインを見つめ、それからきょとんと首をかしげた。
 久しぶり、という言葉がしっくり来ないのだ。
 シュラインは苦笑し「仕方ないわね」と呟く。以前、確かにシュラインはこの世界を訪れ、アカコにも会っている。だが、アカコにはその記憶が無い。だからこそ、会ったはずのシュラインが、初めて会った人と認識しているのである。
 アカコは傾げていた顔を元に戻すと、今度はくすくすと笑い始めた。頭に結んでいる赤いリボンが、ふわりと揺れた。
「あら、リボンをつけたのね」
 前に来た時と違っている箇所を見つけ、シュラインは微笑んだ。そうして「よく似合ってるわ」と誉める。実際良く似合っているリボンは、同時にこの世界へ自分以外の誰かが訪れている事を証拠付けていた。
 あのリボンは、誰かがこの世界に持ち込んだものなのだろうから。
 シュラインに言われて、アカコはそっと頭に手を伸ばす。ふわり、というリボンの感触を確かめている。確かめるだけで、取る事はしないが。
「……アカコと、鬼ごっこをするの」
「やっぱりするのね」
 肩を竦めるシュラインに、アカコはこっくりと頷く。
「ここは、アカコの世界だから。アカコと遊ばないといけないの」
「そうね。そういう、約束事だもの」
 半ば強制的にさせられた約束事だが、とシュラインは苦笑を漏らす。アカコは嬉しそうにくすくすと笑っている。その様は、手にしている包丁さえなければ無邪気な子どもの表情そのものである。
 シュラインはケーキの箱が入った紙袋を扉の方に置く。それを見たアカコが、不思議そうに見つめてきた。その視線に気付き、シュラインは「ケーキよ」と教える。
「こんな場所じゃ、アカコちゃんは食べる機会も無いでしょう?」
「ケーキ?」
「ええ。美味しいお店のケーキだから、きっとアカコちゃんも気に入ってくれるわ」
 シュラインの言葉にアカコは不思議そうに首をかしげた後、口を開いて「いーち、にー」と数え始めた。
「始まったわね」
 シュラインは小さく呟き、一方向の扉に向かって走り始めた。
 すなわち、東の方角へと。


●東

 東の方向に広がっているのは、菜の花畑だった。一面に黄色の大地が広がっている。
「菜の花……」
 シュラインは呟き、黄色い大地に息を呑む。何処を見回しても、菜の花しか咲いていないのだ。
「これは、春ね。前回は冬だったから」
 シュラインはそう言い、考える。
 前回訪れた時には北の方向へと進んでいった。北の方向は、一面が真っ白だった。近くには海があり、ざざ、と雪の積もった海岸に波が押し寄せていた。
 つまりは、冬。
(東の青竜が春を司っているのね。という事は、北の玄武が冬を)
 そう考えれば、まだ行っていない西と南にもそれぞれ季節が割り振られているという事だろう。残っている、夏と秋が。
「きゅー」
「いけない」
 不意にアカコが数える声が聞こえ、シュラインは慌てて走り始めた。菜の花を掻き分けながら、奥へ奥へと向かっていく。
「そうだ」
 シュラインは足を止め、その場にしゃがみ込む。傍に生えている菜の花を束にして両手で持ち、それぞれ絡ませて輪状の罠を作る。比較的低い所で引っ掛けあうようにしながら。そうすれば、背の低いアカコの足を引っ掛ける事もできるだろう。
「花自体が絡みやすい形をしているから、簡単に出来るわね」
 菜の花の形が成せる罠だ、とシュラインは微笑む。逃げなければならない状況にある為、時間稼ぎのための罠を作る事も大事だが、逃げる時間も大切だ。
 時間をかけずに罠を作り、急いで逃げる。この繰り返しが短時間で出来るかどうかに、自らの身がどうなるかがかかっている。
 シュラインは、ぐっと腕を掴む。
 以前、アカコによって刺されてしまった腕を。真っ白な血にぼたりぼたりと赤い影を落とす事になった、傷付けられた腕を。
(大丈夫)
 傷つけられる恐怖に怯えそうになる心に、シュラインは言い聞かせる。こちらでの傷は、元に戻った時には何もない状態に戻るのだ。痛みが、傷が、確かにこちらでは現実なのだとしても、元の世界では非現実なものとなる。
 こちらではどれだけそれが痛いとしても。致命傷となったとしても。
(逆に言えば、こっちでアカコちゃんに捕まって殺されたとしても、元の世界には戻れるという事になるかもしれないし)
 予想でしかないが、以前のことと照らし合わせればそれが妥当だろう。スタート地点である廃墟にも変わりが無かった所を見れば、この世界自体もリセットされているのだろうと、容易に想像がつく。
(あ、でも。アカコちゃんはリボンをつけていたわ)
 菜の花でトラップを作って逃げながら、シュラインが考える。
 リセットされているのならば、アカコに結ばれたリボンもなくなるはずだ。という事は、ある程度ならば変化が起こっているのかもしれない。
 例えば、シュラインが以前訪れた時に挿した、実のついた枝も残っているのかもしれない。
(勿論、ここじゃ確認できないけど)
 シュラインが苦笑したその瞬間、後ろから「あ」と声がした。アカコの声だ。
「トラップに引っ掛かったのね」
 シュラインはそう呟くと、手にしていた小さな紙袋の中から素早くスプレー缶を取り出す。力強そうな男の人が描かれたラベルには、赤い文字で「超強力のり」と書いてある。
 菜の花のトラップを作った場所にシュラインは移動し、アカコの姿を確認する。作ってきたトラップは、全てシュラインの頭の中に残っている。
「上手く引っ掛かってるわ」
 小さな声で「ごめんなさいね」と呟いてから、シュラインはスプレー缶を構える。ある程度離れている為、アカコの包丁が襲い掛かってくる心配は無い。
 逆に、スプレーは届く位置にある。
 アカコがシュラインに気付いたその瞬間、スプレーは放たれた。プシュー、という勢い良い音と共に、のりが飛び出す。
 アカコの持っている、包丁を目掛けて。
 突然の事に驚いたアカコは、包丁を振り回す。正体の分からないスプレー缶から逃れようとするように。
 だが、その行動は逆にアカコの驚きを促進させる。包丁を振り回せば振り回すほど、歯の部分に菜の花がくっついてきたのだ。アカコは明らかに不機嫌そうになり、くっついてきた菜の花を取ろうと、更に振り回す。勿論、更にくっつく。
 くっつくから振り回し、振り回すからくっつく。この繰り返し。
 シュラインはそれを見て、再び走り始めた。アカコに姿を見せ、逃げる方向も見せているのだ。当然、作ったトラップのある道を選んで逃げる。
 菜の花がくっついて不機嫌にさせた包丁も、しばらくするとばりばりに乾いてきた。スプレーのりは永遠に粘りがあるわけではない。時間が経てば、空気に触れて乾く。振り回していたのだから、当然乾くまでの時間も短縮される。
 例えその分、菜の花が余計にくっついてきたとしても。
「アカコは鬼、鬼だから追いかける」
 アカコはようやくのりが乾いた包丁を改めて握りなおし、再びシュラインの後を追う。先ほど姿を見、逃げる方向をも見てしまっていた為に、シュラインが走って行った同じ道をたどっていく。
 その途中、当然のように同じようなトラップが仕掛けてある。シュラインの、狙い通りである。
 逃げる際にシュラインはトラップを作り、逃げる。アカコはそのトラップに引っ掛かり、足を取られてこける。その隙にシュラインはアカコに近づき、スプレーのりを包丁に向かって放つ。アカコはそれから逃れようと包丁を振り回し、菜の花を包丁にくっつける。
 その繰り返しが何度も何度も行われた。
「あら」
 何度目かのスプレーの放射に、ついに完からフシュー、という空気だけが発射される音がした。
(もうなくなってしまったのね)
 苦笑交じりにアカコの包丁を見る。元々の刃が全く見えず、菜の花が絡みついてしまっている。ぎらぎらとした冷たい色は無く、黄色と緑に彩られてしまっている。
 アカコは包丁を見、忌々しそうに絡み付いている菜の花を取ろうとする。だが、バリバリにくっついてしまっている為、上手く取る事ができない。
 シュラインは再びアカコに背を向け、逃げる。もうスプレーのりは使えない。後はただ、トラップを作って逃げるだけだ。
 空の色は赤く染まっており、夕日が完全に落ちるのがもうすぐなのだと告げていた。東に向かって走っているので、後ろの方に太陽がある。
(まるで闇に向かって走るようね)
 目の前の空は太陽の光がないので、少しだけ薄暗い。光に向かって走る、ならよくある台詞だが、闇に向かって走るなんて珍しいシチュエーションだ。
 ばたんっ。
 今までの中でより一層大きな音がした。アカコが転んだ音には変わりないだろうが、それにしても大きな音だった。
 シュラインは空を見上げる。完全に太陽が沈むまで、つまりこの鬼ごっこの終わりまではあと少しといったところだろう。
 アカコに捕まるか、捕まらないかのギリギリのところだ。
「……そんな事、言っている場合でもないわね」
 シュラインはそう呟き、アカコの元に急ぐ。今までとは違う音なのだ。何かがあったに違いない。
「アカコちゃん?」
 音の後、何も反応の無いアカコにシュラインは問いかける。すると、アカコが転んだあたりから「ああああ」と叫び声が聞こえた。アカコが叫んでいるのだ。
「アカコちゃん、どうしたの?」
 何事かが起こっていると判断し、シュラインはアカコの元に急ぐ。菜の花を掻き分け、自分の作ったトラップに引っ掛からないように。
 ようやく到着したそこには、左手を真っ赤に染めたアカコの姿があった。転んだ際、誤って包丁で自らの手を突き刺してしまったのだろう。
「アカコちゃん、大丈夫?」
 シュラインは慌ててアカコの元に駆け寄り、傷の様子を見る。スプレーのりによって付着した菜の花のお陰で、幸い大きな傷ではなかった。
 シュラインはポケットからハンカチを取り出し、傷口を押さえる。すると、あっという間にシュラインのハンカチが朱に染まっていった。
「ああああああ!」
「大丈夫、大丈夫よ。深い傷じゃないから」
 シュラインは叫び続けるアカコを必死でなだめる。傷の痛みと、赤く染まっていくハンカチに恐怖を覚えているのだろう。シュラインはハンカチで傷口を押さえつつ、更にポケットの中を探る。
 ポケットの中から目当てのものを見つけ、取り出す。出てきたのは、大きな絆創膏であった。
 傷口を押さえていたハンカチをそっとはずすと、ようやく血が止まりかけていた。これならば、絆創膏を貼っても大丈夫かもしれない。
 シュラインは絆創膏をぺたりとアカコに貼ってやった。アカコはそれを、口をぽかんと開けたままじっと見つめた。貼ってある絆創膏を、さも珍しそうに。
「珍しいの?」
 シュラインはくすりと笑い、ポケットから更に絆創膏を取り出した。よく見れば、ずっとこけ続けていた所為で、たくさんの擦り傷がアカコについていた。
「……何度も転ばせてごめんね」
 シュラインはそう言い、アカコに絆創膏を手渡す。アカコはそれを受け取り、ぎゅっと握り締めた。手に入れた珍しいものを、離さないようにしているかのように。
 その様子を見て、シュラインはそっと微笑んだ。もうすぐ完全に日が落ちる。前回は包丁を突きつけられてこの世界から出て行く事になったが、今回は穏やかに出て行けるのではないかと。
「……アカコ、は。アカコは……」
 はた、と絆創膏が地に落ちた。アカコがぎゅっと握り締めていたせいで、皺がついてしまっている絆創膏が。
「アカコちゃん?」
「アカコは、鬼、なの」
 シュラインは地に落ちてしまった絆創膏を見、次にアカコを見る。アカコは落とした絆創膏に見向きもせず、じっとシュラインを見ていた。菜の花がくっついている包丁を握り締め、小さく震えている。
 日がもうすぐ、完全に落ちる。
(あと少しなのに)
 シュラインはそう思い、ふと気付く。
 あと少し、だからではないか。
(日が完全に落ちそうだからこそ、思い出したのかもしれないわね)
 あと少しで、この狂気めいた鬼ごっこは終わりを告げる。そのきっかけとなるのは、日没だ。あと少しで落ち終える太陽が、一時流れた穏やかな空気を違うものだとアカコに思い出させたのかもしれない。
(厄介だわ)
 シュラインは苦笑し、再び立ち上がって逃げ出そうとした。アカコは包丁を握り締め、ゆっくりとシュラインに向かってきた。
 にたり、と歪んだ笑みを浮かべながら。
(思い出したからこそ、元の目的を遂行しようとするのね)
 アカコは包丁を振り上げ、シュライン目指して走ってきた。シュラインはそれから逃れる為、走って逃げていく。
「罠を作ろうかしら?」
 シュラインは呟き、菜の花に手を伸ばす。そうして罠を作ろうとし、ふとアカコの体に出来ていた擦り傷を思い出し、やめた。
 これ以上、アカコの体に擦り傷を作らせるのが申し訳なくなってしまったのだ。
 アカコにあげた、絆創膏はもう落とされてしまったのだから。
 ちらりと横目で、追ってくるアカコを見る。菜の花がたくさんついている右手に、大きな絆創膏をつけた左手。左手についている絆創膏は、ほんのりと朱に染まっているものの、真っ赤に染め上がってはいない。血が止まっている証拠だ。
(良かったわ)
 シュラインは微笑み、走る。
 黄色い菜の花畑の中を、奥へ奥へと向かって走る。
 後ろからは、アカコが追っている。右手には包丁を、左手には絆創膏を携えて。
 走る、走る、走る……!
「あ」
 アカコは、ふと足を止めた。
 既に目の前には誰もいなかった。アカコは呆然とし、ぽたりと包丁を地に落とした。包丁は地に着くと、ふっとその姿を消した。
 アカコはとぼとぼと中心部分へと向かって歩く。左手の絆創膏に染みていた朱の色は、アカコが歩くたびにその色を消していった。まるで、最初から朱に染まってなどいなかったかのように。
 それでも、絆創膏はそのままだ。
 やがて中心部分に辿り着くと、アカコは扉の所に紙袋が置いてある事に気付いた。
「ケーキ……」
 それは、シュラインが置いていったケーキだった。甘くて美味しいと言っていた、ケーキの入った紙袋。
 アカコは紙袋を開け、中からケーキの箱を取り出した。箱を乱暴に開けると、中から純白のクリームに赤のイチゴが輝く、ショートケーキが出てきた。
 アカコはショートケーキに顔を近づける。くんくん、と匂いをかぐと、甘い匂いがした。アカコはゆっくりと手を伸ばし、それを手に取った。そして、それを口に持っていく。
「あ」
 甘い味が、口いっぱいに広がる。とろりと口の中でとろける生クリームに、甘酸っぱいイチゴが、ふわふわのスポンジと実に合っている。
「ああああ」
 アカコはケーキを一気に食べ、口の周りにたくさん生クリームをつけたまま、なくなってしまった箱を見つめた。
 もう、何もない。
 先ほどまで確かにあった、甘いケーキ。それは一気にアカコによって消費され、なくなってしまった。
 もう、何もない。何もないのだ。
「あ、ああああ!」
 アカコは叫び、その場に倒れた。ぱたり、と。
 そうしてしばらくした後、アカコはむっくりと起き上がった。そうして、またとぼとぼと歩き始めた。既に、先ほど食べたケーキの事など気にも留めていない。あった事すら覚えてもいない。
 ただ、左手には大きな絆創膏が貼られていた。そうして、もう何も入っていないケーキの箱も、ぽつんと東の扉の近くに置かれているのであった。


●廻

 シュラインは、はっとして辺りを見回した。
「帰ってきたのね」
 今度はちゃんと五体満足に、と苦笑交じりに呟く。アカコの世界から帰ってきたら、元の通りになるとは前回でも分かっていた。しかし、今回は前回とは違う。
 今回は、アカコに傷つけられることなく戻ってこられたのだ。
(きっと、アカコちゃんは大丈夫ね。いっぱい転ばせてしまった傷は、治っていると思うから)
 いや、治っていて欲しいとシュラインは思う。たくさん転ばせてしまったから、その痛みがなくなっていればいいと。
 特に、左手の傷は。
「ケーキ、食べてくれたかしら?」
 東の扉にそっと置いたケーキの入った紙袋を思い、シュラインは呟く。自分が気に入っているところのケーキだから、アカコも気に入ってくれればいいと。
「そうだわ」
 シュラインは呟くと、くるりと踵を返す。アカコにケーキをあげてしまったから、自分が食べようと思っていたケーキがなくなってしまったのだ。
(やっぱり、私も食べたいし)
 シュラインは小さく笑い、早足で元来た道を歩き始めた。
 世界を違えつつも、同じものを口にする為に。


<四方から甘い風を感じつつ・終>

変化事象
中心部分:東の扉前に、空になったケーキの箱が置いてある。
アカコ:左手甲に大きな絆創膏が貼ってある。

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【 0086 / シュライン・エマ / 女 / 26 / 翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員 】

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■         ライター通信          ■
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 お待たせしました、こんにちは。ライターの霜月玲守です。この度は「廻歪日」に御参加いただきまして、有難うございます。
 シュライン・エマ様、いつも有難うございます。そして再びの発注、本当に有難うございます。今回、他の変化事象にも触れてもらえて嬉しいです。逃げ方は、さすがシュラインさん、と感服しました。利用の仕方が上手いです。
 この「廻歪日」は、参加者様によって小さな変化事象をつけていただき、それを元に大きな変化事象としていただくゲームノベルです。今回起こしていただきました変化事象は、ゲームノベル「廻歪日」の設定に付け加えさせていただきます。
 御意見・御感想など心よりお待ちしております。それではまたお会いできるその時迄。