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<東京怪談ウェブゲーム 草間興信所>


仏子島怪談その1〜学校の怪談じゃあるまいし〜

〈オープニング〉

 草間興信所はどこにあるだろうか?
 正確な住所を明かす事は出来無いが、少なくとも東京にある事だけは確かだ。誰もが知っている事である。
 それ故、依頼を持ち込む者の多くは東京都内から依頼を持ち込む。物理的に近い場所へ依頼をする方が、依頼をする側にとってもされる側にとっても都合がいい。
 もちろん、依頼内容と報酬、状況次第では東京の外からの依頼もありえるし、草間がそうした依頼を必ず拒むという事も無い。
 逆に、東京都内の依頼でも草間が拒む事もある。
 今回は、どちらかというとそちらのケースに近かった。
 草間は一枚のハガキを眺めていた。電子メールでは無い。ハガキだ。
 『拝啓
  草間様
  僕のうちの近所に神社があります。
  夜になると、たまに境内に続いている、最後の登り階段の段数が増える事があります。
  いつもは12段なんですが、時々13段あるんです。
  嘘だと思って見に行ったら、本当に13段ありました。
  朝まで待ったら12段に戻るかと思って階段を見ながら待ってたら、気づいたら家のベッドに居ました。
  夢かと思って、朝、学校に行く前に神社に行ってみたら、僕の足跡が残っていました。前の日が雨で地面が濡れてたからです。
  何で、神社の階段が12段になったり13段になったり、僕はいつの間にか家に帰って寝ていたりするんですか?
  怖いんで調べてください。お願いします』 
 中学生の男の子からの手紙だった。
 消印を見ると、東京都になっている。
 …学校の怪談とレベルは変わらんな。
 大した依頼ではないと思えた。
 ただ、消印の住所が気になった。
 『東京都渇尾村仏子島○○番』
 と書いてある。仏子島〈ブシジマ〉…離島だ。
 東京都は意外と島が多い。例えば、日本で一番南にある都道府県は東京都である。日本の最南端の島、沖ノ鳥島が東京都に属しているからだ。
 仏子島は、そんな沖ノ鳥島のすぐ北、日本で人が住んでいる場所としては、最も南にある島である。
 …確かに東京には違いないけどな。
 そんな所まで出向く調査員がいるかという事が、草間の気がかりだった。

 (依頼内容)
 
・南の島で、神社の階段の段数が増えたり減ったりしています。誰か何とかして下さい。
・特に要望が無い限り、各PC個別に描写して作成します。
・仏子島はフィクションです。探さないで下さい。
・特に要望が無い限り、化け猫は出てこないはずです。
・といっても、何の事だかわからない方が大多数だと思いますが…

 〈本編〉

1.昼の神社

 日本というのは、不思議な国である。
 それ程広い国ではない…むしろ狭い位だ…にも関わらず、土地ごとの気象の差が激しい。北の北海道は亜寒帯に属するし、南の沖縄は逆に亜熱帯に属する。
 大して広くも無いのに、これだけ気候が変わる国も珍しい。
 東京都の仏子島は、沖縄のさらに南。かなり熱帯に近い亜熱帯に属していた。
 だが、そういう風な気候の変化等に関わらず、日本全国あまり変わらないものもある。文化である。
 今、シュライン達がやってきた神社というのも、そうした日本の文化だった。
 「ここは、あんまり南の島に来たっていう気がしないわね」
 シュラインが言った。
 名も知れぬ木が並ぶ雑木林の中に階段が並び、少し高い所へと続いている。階段を上ると、赤い柱で象られた門…鳥居…があり、境内へと続いていた。入り口では左右に狛犬が並び、訪問者を迎えいてる。
 椰子の木が並ぶ、南の島風の神社を期待していたわけでもないが、少し拍子抜けした気分である。
 「そんなもんだろう、神社なんて」
 シュラインの連れ、某所の探偵がそれに答えた。シュラインと草間、それに零の三人が、神社に来ている。
 「階段、12段でしたよね?」
 零が言った。
 「12段だったわね…」
 シュラインがうなずく。幾つかの踊り場を経由した後、最後に境内に続いている階段の段数は12段だった。特に何の変哲も無い。もっとも普段は12段で、たまに13段になるというのが手紙の主の話だったわけなのだが…
 境内には、人影が無い。特にイベントがあるわけでもない、平日の昼間なのだから仕方ないだろう。ただ、本殿のような建物はあり、そちらには人…おそらくは宮司…が居る気配はある。
 シュライン達が本殿を訪ねると、20代位の若い宮司が出てきた。
 「階段の段数…ですか?
  はい、確かに元は13段で、何か事故があって人が死んだりして、縁起が悪いので12段に変えたらしいとは聞いてますけども…」
 若いせいか、あまり神社の歴史には詳しくないようだ。彼より高級な宮司は、イベントの時しか神社には来ないという。
 「何かの取材の方ですか?
  資料を持ってきますので、ちょっとお待ち下さいね」
 若い宮司は暇を持て余しているのだろうか。愛想よく、神社の歴史のような手帳を持ってきた。
 「ふーん、明治時代に立ったのか。意外と新しいんだな」
 てっきり江戸時代か、もっと昔から立ってるのかと思ったと、草間は言った。若い宮司が持ってきた資料を見ると、明治時代に建てられた神社は、階段の段数を13段から12段に大改修した事があるという。階段の事故で子供が一人死んで、縁起が悪いという事で、島の資産家だった子供の親がお金を出して工事を行ったという。『浜栗こよみ』と、子供の名前は資料に記されている。
 …まあ、普通に考えれば、この子供が関係ありそうなのだが。ひとまず、シュライン達は宮司と話を続ける。
 「人がまともに住み始めたのが、明治時代からですからね。
  江戸時代の末期頃には、島流しの土地になって、罪人の人が幾らかは住んでたらしいですけども」
 若い宮司は言った。沖縄よりもさらに南にあるこの小島は、江戸時代以前は、本当にただの島だったようで、流刑の刑罰地だったとの事だ。
 「ここまで流されたら、帰るのも大変そうね…」
 小高い丘になっている神社である。雑木林の隙間から海が見えた。だが、海の先には海しか見えなかった。島なんだなー、と、シュラインは思った。
 資料を見せてもらった一行は、若い宮司に別れを告げて神社を後にした。もしかしたら、月刊アトラスに何か記事が載るかもしれない。と、一応宮司に伝えておいた。
 神社を出てみると、幾らか南の島らしい気がしてきた。街路樹が妙な針葉樹だったり、見た事も無い草が生えてたりする。シュライン達が依頼人の少年と待ち合わせている時間まで、まだしばらくあった。
 「少し、歩いてみましょうか」
 仕事が9割、観光が1割といった所だろうか。シュライン達は、しばらく島を歩いて回った後、再び神社に戻る事にした…

2.夕方の神社
 
 神社に、宮司以外に三人の人間が居る。何のイベントも無い平日の夕方にしては、珍しい事だ。東京から来た探偵一行、もちろんシュライン達だ。
 「もう少しかしらね?」
 シュラインが目的語がない言葉を言った。
 「多分」
 何が『多分』なのだか、草間が答えた。
 三人は、依頼人の少年が来るのを待っている。依頼人の少年との待ち合わせ時間まで、『もう少し』だった。
 「日が沈むと、結構涼しいわね…寒いくらい」
 そろそろ夕暮れである。南の島といえど赤道直下というわけでもなく、日本と同じ北半球である。太陽が沈んだ12月は、熱帯夜という事はなかった。
 「そういえば図書館や役所に居た人、上着持ってる人多かったですね」
 目ざとく見ていたのは、澪である。
 図書館、役所、その辺の通りすがりの人等に、シュライン達は話を聞いてきた。
 見慣れない三人連れに、島の人々は怪訝そうな目を向けていたが、
 『あちこちの話を調べているんです』と、取材風に尋ねてみると、納得したようで、幾つか話が聞けた。その手の取材の人間は今までにも訪れているようだ。
 幾つかの話をまとめた後、ここで、依頼人の少年と待ち合わせという事になっている。
 しばらく神社の境内で待っていると、少年が一人、階段を上がってきた。
 「水野君?」
 シュラインが依頼人の少年の名前を呼んだ。少年がうなずく。
 「初めまして。本当に来てくれるかどうか半信半疑だったんで、ちょっと驚きました…」
 依頼人の少年、水野は素直な感想を述べた。
 「まあ、仕事だ」
 草間が言った。
 「早速だけど少し話を聞かせてもらって良いかしら?
  私達も、水野君に会うまでに幾つか調べておいたんだけど…」
 シュラインが少年に、依頼の内容について再確認してみる。手紙で依頼してきた内容の繰り返しで、特に新しい情報は無い。それから、四人は境内から例の階段の所に移動した。
 「この階段が13段になるのよね?」
 「はい、13段に…」
 シュラインと少年が話している。今は、普通の階段にしか見えない。
 「結構、昔から噂はあるんだってな、13段の話って」
 草間が言った。近所で聞いてみた所、階段が13段に増える話は、かなり昔から広まっているようだった。何人かの地元の島民は話を聞いた事はあるという。
 「そうみたいなんです、でも、詳しい事はわからないみたいで…」
 「昔は、本当に階段が13段あったって話は知ってる?」
 「はい、何でも事故があったとかで…」
 シュラインの問いに、少年は答えた。彼なりに調べているらしい。
 「事故で亡くなった子供の事って知ってるかしら?」
 「いえ、それは…」
 少年は首を振った。
 なるほど…ね。少年の様子を見る限り、少なくとも狂言やいたずらで草間に連絡をしてきたわけでは無さそうだ。
 「島には、いつまで居るんですか?」
 「事件が終わるまで…って言いたいけど、一週間位かしらね。
  あんまり事務所を長く空けると、後が大変そうだし」
 事件が早く終わったら、少しのんびりしたいけれど。とシュラインは言った。
 「夏だったら、お祭りとかも色々やってるんですけどね。
  冬は、夏より静かなんですよ」
 「静かな南の島も好きですよ」
 水野と澪が話している。冬の南の島というのも、確かに静かで良いかも知れないな。とシュラインは思った。
 「また、何かわかったらメールを入れる。多分、明後日ころだな」
 草間が言った。
 …そう、明後日なのだ。
 いつ、現象が起きるかという目星までは、シュライン達は付けていた。
 水野少年が作り話の依頼をしてきたわけでなさそうな事も確認できた。今日の調査はこれまでだった。 

 3.夜の神社

 シュライン達が島に来てから二日後の夜、到着した日から数えて『明後日』の夜になった。
 草間興信所一行は、再び神社にやってきた。宮司も家に帰っていて、神社は無人になっている。
 「12段ね、階段」
 「12段だな」
 シュラインと草間が話している。
 階段が13段になったのを見たという人が、島には何人か居た。その中に、階段が13段になった日を覚えているという者も何人か居た。
 それらの話をまとめてみると、今日、13段の階段が見れる可能性が高いと、草間興信所一行は判断した。
 「木曜日…って、何で木曜日なんでしょうね?」
 「なんでかしらね?」
 澪の質問にシュラインは首を振った。
 図書館においてあった昔の本によると、子供が事故で無くなったというのは木曜日ではなかった。それが木曜日なら、話はわかりやすいのだけれども…
 三人は境内で待つ。
 「12段…ですよねー?
  1・・・2・・・3」
 と、数えながら澪が境内から階段を下りる。
 「11・・・12・・・13…あれ?13段ですね?」
 降りきったところで澪が言った。
 「…え?」
 シュラインが境内から階段の方を見てみる。
 1…2…3…階段の段数を数える。
 11…12…13…段目は無い。
 「12段に見えるけど?」
 とはいえ、澪が12までの数を数え間違えたとも思いにくい。
 草間が無言で境内から階段に足を踏み入れ、階段を下る。
 「ほぅ…13段あるな」
 草間が少し笑った。
 武彦さんまでそう言うなら。と、シュラインも階段を降りてみる。1段、1段、階段に小さく目印を付けながら。
 11…12…13…段目があった。
 「13段あるわね?」
 シュラインが言った。
 どこに一段増えたんだろうか?
 シュラインは階段から目を離さないようにしながら、階段を離れてもう一度段数を数えてみる。
 11…12…13…段目は無い。
 「へー、不思議ですねー」
 「不思議な事もあるもんだな」
 草間と澪が感心している。それを調べるのが仕事なわけだが。
 「…どこに一段増えたのかしら?」
 三人が共通に疑問に思っている事をシュラインが口にした。
 もう一度、階段を登りながら調べてみよう。
 階段に足を踏み入れようとする。
 「…あ、ちょっと待って下さい」
 澪が言った。
 「どうしたの?」
 「いえ…何だか、地獄にでも向かってる気がして…気のせいですよね?」
 不吉な事を言うものだ。
 三人は、黙って階段に足を踏み入れる。
 シュラインが足を止めてかがみ込み、階段に手を触れてみた。
 「何かあるのか?」
 「ええ、猫か狸か何かが化けてたりしないか、念の為…」
 階段をくすぐってみるが、特に反応は無い。極めて我慢強い猫か狸という可能性もあるが、そんなに我慢強い化け猫は、あまり見た事が無かった。
 何となく、嫌な気配を感じる。寒気がするような。
 「浜栗さん、居るの?」
 シュラインが、昔、事故で亡くなったという子供の名前を呼んでみた。
 返事は無い。
 「朝まで居てみるか?
  そしたら、また12段に戻っているかもしれないな」
 草間が言った。ひとまずそうしようかと、シュラインも思った。
 階段の一番上の段に三人並んで座り、下の方まで続く階段を数えてみる。
 11…12…13…段目はあった。
 12段になったり、13段になったり。確かに段数が変わる。どうしてだろう…
 「朝までは…居ない方が良いと思いますよ」 
 小さな声がした。どこから聞こえてくるのかはわからない。
 「あら?浜栗さん?」
 シュラインが言った。
 「あまり…驚かないんですね?」
 「ええ、まあ色々と…」
 今更、幽霊の一人や二人…と、某興信所の古参メンバーは思った。
 「それなら…少し聞いてくれますか?」
 今度は小声でなく、はっきりした声がした。
 着物を着た少女が一人、目の前の階段に居た。
 「浜栗さん?」
 「はい」
 シュラインの問いに、少女がうなずいた。
 どうやら、話は出来そうだ。何から尋ねれば良いのやら…
 「何で階段が13段になるんだ?」
 草間が何の捻りもなく聞いた。
 「よくわかりません」
 浜栗…と名乗る幽霊が即答した。
 「私が階段で転んじゃったおかげで、階段を12段にする工事をしたみたいなんですけども…でも、13段あるんです」
 浜栗は言った。
 「あなたは、ずっとここに居るの?」
 「はい、この階段に居ます…
  私、もうどれ位ここに居るんでしょう?
  たまにここに来る人が居るんですけど、人が着ているものも段々変わるし…」
 確かに、明治の頃と今では人々の服装も違う。
 「浜栗さんは、どうしたいの?例えば成仏したいって思う?」
 「成仏…ですか?
  …そうですね、何と言うか、ここを離れちゃいけないような気がするんです、まだ」
 浜栗は言った。
 「本当は、皆さんここに来てはいけないと思うんです」
 「どういう事?」
 いまいち言っている事がわからなかった。理性はあるようにも見えるが、やはり地縛霊なのだろうか?
 「多分…何ですけど、ここに朝まで居たら、ずっとここに居なきゃいけなくなるような気がするんです
  上手く言えないんですけど…」
 …なるほど。シュラインは何となくわかった気がした。
 「ずっとここに…は居たくないですね」
 澪が言った。
 「この階段のせいか?」
 草間が言った。
 外から見ると12段だけど、歩いてみるとたまに13段ある階段だ。元々、13段の階段自体が、何か特殊な空間だったのかも知れない。そして、そこで死んでしまった浜栗は…
 「階段をお払いして、12段にしたのは良い事だと思うんです。だから、たまにしか、この階段に人が来る事が無くなったみたいですし」
 浜栗は言った。
 「段々、この階段に人が来る事が減ってるんです。このまましばらくしたら、誰もこの階段に来なくなるんじゃないかって。そしたら、私、ここに居なくて良いと思うんです」
 そういえば、調べてみた資料によると、13段の階段が目撃されたという話は、段々少なくなっているようだった。段々と13段の階段が現れなくなっているという事なのだろうか?
 …と、もう一つ、聞いておかなくてはいけない事があった。
 「そうだ、この前、ここに男の子が来なかった?」
 シュラインが浜栗に尋ねた。
 「あ、来ました。あの時は大変でしたよ。階段が喜んでたみたいで。
  私も友達が出来るのかと思って少し嬉しくなったんですけど…でも、やっぱり、だめだから、朝になる前に家まで送ってあげました。
  朝になったら…どうなってたんでしょう…」
 「そう…ありがとうね」
 シュラインは言った。
 「なるほど…な」
 草間が頷いた。
 「そうね、階段に誰も来なくなるまで、あなたはここに居た方が良いのかも知れないわね」
 シュラインが言った。
 13段の階段が、2度と現れなくなる日がくれば、その時は浜栗も…
 「朝まで、まだ時間があります。
  少し外の話を聞かせてもらって良いですか?
  さっきも言いましたけど、私がここに居るようになってから大分経つみたいですし、外はどうなっているのか…」
 浜栗は言った。
 断る理由は無い。それから、夜明けの直前位まで、草間興信所一行の、明治〜現代までの歴史の授業が続いた。
 「いつか、階段に誰も来なくなったら、その時は私も階段から離れたいと思います」
 最後に、浜栗は言った。

 4.朝の神社

 夜が明けた。
 境内に居る草間興信所一行は、階段の段数を数えてみる。
 1…2・・・3・・・
 依頼人の少年には、調査内容を伝えて、夜には決して階段に近づかないように言っておく事にした。
 4・・・5・・・6・・・
 「思い出したわ、階段を12段にする工事が始まって、13段の階段が壊されたのが、確か木曜日」
 シュラインは図書館で見た本の内容を思い出した。
 7・・・8・・・9・・・
 「階段の命日なんですね…」
 澪が言った。
 10・・・11・・・12・・・階段は12段だった。
 「じゃあ、もう少し、冬の南の島を見て帰るか。」
 草間が言った。
 そういえば、クリスマスには神社で小さなイベントがあるらしいと、島では言っていた。罰でも当たりそうな話ではあるが。
 幽霊の浜栗さんは、そういうのをどう思うかな?
 シュラインは少し首を傾げた。
 
〈完〉
 
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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【0086 / シュライン・エマ / 女 / 26歳 / 翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員】


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■         ライター通信          ■
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 毎度ありがとうございます、MTSです。
 たまには、本当に怪談っぽい話はどうかと思ったのですが、あまり怖くなかったかも知れないですね…
 ともかく、お疲れ様です。
 また、機会があったらよろしくお願い致します。