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あやかしそうのクリスマス 2006
雪が降る。
師走というのは、忙しい。
大きな行事のため、新しい年を越すための前準備。
あやかし荘でも、同じだった。
年末年始に向けて忙しく。しかし、その先にある楽しみを胸に生活している。
もっとも、長く生きている嬉璃にはいつもの風景だと感じ、管理人室でTVショッピング番組を見ながら、こたつに潜り込んでミカンを食べているのだ。
「そろそろあれぢゃな。」
と、毎年恒例の行事を思い出したかのように呟くのであった。
因幡恵美が荘の入り口を掃除していると、懐かしい顔がやってきたのだ。
「あ、あなたは。」
「お久しぶりです。管理人さん」
かつて、姿を消した(とはいっても1年程度も満たない)エルハンド・ダークライツであった。
「久しぶりぢゃな。」
「ええ。」
と、かつての住人がこたつに潜り込んでいる座敷わらしと一緒に酒を飲んでいる。
「織田さん達にはお知らせしているのでしょうか?」
恵美がエルハンドに訊いた。
「ああ、ふらりと来たので未だですね。しかし、感覚で分かると思います。彼ならね。」
「皆さんにお知らせしなくては! 驚きますよ♪」
と、知り合いに連絡を入れる。
草間興信所。
「まあ、サンタネタもしたし、他に何かあったか?」
「うーん、どうなのでしょう?」
|Д゚) きゅー きゅー
すでに大掃除も終わらせた、草間兄妹はコーヒーを飲んでいた。香りが部屋中を満たす。
毎年恒例の祭が待っているのでネタを考えていたが全く思い浮かばない。前もって嬉璃から連絡を受けていたが、飲んで騒ぐだけではつまらないのだ。
しかし、状況は一片。あやかし荘から電話がかかったときに、
「ほう。あの男が戻ってきたのか。」
草間も驚く。
そして、少し懐かしむ。
|Д゚) うはー
小麦色もそうだったようだ。
天空剣道場。
織田義明は目を丸くしていた。
もちろん、父のように慕っていた、師匠の再来が。
「行かなくては。」
彼は、瞑想をやめて、楽しい一時の中に、「織田義明」に戻ることにする。
雪が降る。
ある日に。
再会を祝うか、楽しい時間を過ごすためか、あなたはあやかし荘に集まる。
そう、12月24日に。
〈前日〉
大がかりな準備は、あやかし荘の住人でなんとかなり、あとは、おのおのが料理を作ると言うだけとなった。草間興信所では、シュライン・エマが割烹着を着て、鼻歌を歌いながら料理を作っている。草間武彦というと、居候猫の焔のブラッシングをしてあげていた。
「楽しそうだな?」
「もちろん。こういうのは楽しまないと。」
「ああ。そうだな。」
ゆったり流れている時間。
草間はほかに思いつくこともなかったために飲んで騒ぐだけにするかと決め込んだらしい。零は、すでにあやかし荘で妹と遊んでいるようだ。
神崎美桜は、勇気をだして、かわうそ?が持っている携帯に電話をかけた。ふつうのコール音ではないのは気にしないでおく。ちなみにそのコール音は。
|Д゚) きゅーきゅー
らしい。
興信所に入り浸る小麦色は携帯電話から、どこかのヒーリングソングの着メロに気づき、電話を受けた。
「か、かわうそ?さん。お久しぶりです。」
|Д゚) みおみおー。げんきー?
「ええ、とっても元気です。あの、24日は何か予定ありますか?」
|Д゚) あ
|Д゚) あやかしそうでパーティなりー
「え? そうなのですか? ぜひ、参加したいです。」
|Д゚) ぉぅぃぇ
「プレゼント楽しみにしてくださいね♪」
|Д゚) きゅーきゅー
犬のように元気にしっぽを振って、この小麦色も楽しみにその日を待つことにした。
天空剣道場では、織田義明が天薙撫子とお茶をんでいた。まだ結納もしてはいないが、同棲との噂もある。そんな噂を流しているのは小麦色というのは言うまでもない。
「そろそろ、あやかし荘で恒例のパーティがありますね。」
「ああ。そういう時期だね。」
にっこり微笑みあい、今度のクリスマスはどういう騒ぎになるのだろうかと笑いながら話していると。
「……。」
「……。」
「あの人が帰ってきている。わかる?」
「ええ。わかります。お師様が……。」
懐かしい気配を感じたこの二人は、10ヶ月前程度ではあるが別れ、そして早い再会がどれだけ楽しみでならなかった。
「先に顔を出すのがいいだろう。」
「わたくしは、一度家に戻りますね。」
「ああ。私も待っている。」
「一番早くあいたいのは義明君じゃない?」
「確かにそうだが、焦らずとも、あの人は待っている。それに私より甘えたい子が、あやかし荘にいるだろう。」
苦笑する義明をみて撫子は、ああ、と理解した。
「ああ、なるほど。」
あやかし荘の蓮の間には一人の少女が住んでいる。御柳狂華だ。
「狂華ちゃん、お客さんですよ。」
管理人の因幡恵美が、狂華を呼んだ。
「え? だれだろ? ふつうは携帯からなのに?」
相手の見当がつかないので首をかしげるのだが、長い銀髪で右目を隠している男を見て、
「あ……。」
思考が止まった。
「狂華、元気にしていたか?」
優しい“父親”。エルハンド・ダークライツ。
しっかりとした別れをしていなかったために、泣きなら見送ったのだ。
狂華は涙を隠せなかった。
「エルハンド! エルハンド!」
彼女はエルハンドに勢いよく抱きついて、胸の中で大泣きした。
「あいたかったよ! あいたかった!」
「色々立て込んで、しっかり別れを言えなかったな。済まない。」
「ううん。狂華は“表”に出られないから。仕方ないの。でも、あえてうれしい。お父さん。」
エルハンドの胸に埋もれながら、狂華は答えた。
エルハンドは彼女の頭を優しくなでる。狂華はくすぐったい様だがとてもうれしそうであった。
心のよりどころでもある“父親”の不在。しばらくではあった物の、その代わりを務めてくれたこの男。狂華はとても大きなクリスマスプレゼントをもらったような気がしたのだ。
「色々お話ししようよ。あ、蓮也もくるし。義明も来るはずだから!」
「ああ、ゆっくり待つよ。」
無邪気な笑顔になって狂華は“父”を蓮の間に迎え入れる。
「ただいま、の方がいいのかな?」
「うん。おかえりなさい。」
奉丈遮那は、このところ学業と仕事、恵美とのデートで忙しかった。クリスマスはこっそり二人で楽しんでいたらしい(とある筋の信憑性のない噂だ)。
「占い家業は年末年始、忙しいからね。でも、今年は大丈夫ですよ。恵美さん。」
「ええ、皆さんで楽しむと、楽しいですからね。」
留守番は嬉璃達に任せて、二人で夕飯の買い物に出かけていた。料理の方はおそらくシュラインや撫子が用意するので、こっちは司会などの別の裏方打ち合わせで充分だろう。飾り付けもさっくり済んでいるし、誰かが勝手にやっていることもある。すでにできたために大曽根千春がしょんぼりしていたが、気を取り直してバイト先のケーキを10ホール用意するとか張り切っていたようだ。
「エルハンドさんが帰ってきたから、織田君達はすごい盛り上がりになるでしょうね。」
「ええ。色々騒がしいこともあるでしょう。」
手をつないで、商店街で、やすくていい物を買っていく、重い荷物は遮那が持つ。
魚屋の前で。
|Д゚) いらっしゃい
|Д゚) 活きのいい、魚、ある
|Д゚) 旬 鱈! ぶり! うまー!
「では、鱈ください。」
と、恵美が“何事もない”かのように対応する。
奉丈遮那だけは、一寸だけ、固まった。
目の前にいるのが、60cmの小麦色なのだから。
|Д゚) おふたりさん
「?」
「なに?」
|Д゚) 新婚さんで……
遮那がとっさに「力」のアルカナを使って、小麦色を遠くにとばした。そう、砲丸投げのごとく。
こういう時のナマモノは、即刻排除することが賢明である。もちろん、本当の魚屋の親父から鱈を買って、この日は鱈汁らしい。
大曽根千春は、バイト先のメイド喫茶OSUにて、そこのパティシエに、
「あやかし荘でぇ クリスマスパーティするのでぇ、10ホールのケーキつくって頂けませんかぁ?」
と、頼んでいた。
「はい、わかったよ〜。」
|Д゚) あいよ
そこにいたのはパティシエさんと、パティシエの格好をした小麦色だ。
「かわうそ? さんじゃあなくてぇ。いつの間に厨房にいるのですか?」
苦笑する千春。
|Д゚) ケーキ うまー
「かわうそ? さん。当日に食べることができますから。楽しみはとっておいた方がいいですよぉ?」
|Д゚) おお、そだった
小麦色は平和に千春と会話しているようである。
千春は苦笑して、仕事に入るのであった。
宮小路皇騎の年末は忙しい。
財閥御曹司とか言うので、VIPの会食など色々あって心身的に疲れているし、機嫌が悪かった。前のクリスマスも遅れて、恋人との楽しいひとときが少ないし、あまりあってデートもしていない。浮気することはまずないのだが、長谷茜にそっぽ向かれるという不安もあるのである。なので、いろいろな会合などは上の空だ。
やっと、一日の苦行が終わり、ホテルのソファでぐったりしているところ、部屋に入ってきたのは母親のSP。3人ぐらいだ。
「何か用ですか?」
「皇騎様、連行いたします。これをつけてください。」
渡されたのは、アイマスクに大きなヘッドフォン。
昔あった、バラエティの移動手段?
断れそうにもないので、おとなしくつけて移動することにした。
ヘッドフォンから聞こえるのは、癒し系の曲だった。疲れが一気にでて眠ってしまう。
故に、どれぐらい時間がたったのかわからない。
「皇騎様つきました。はずしても結構です」
と、言われ、
気がつくと、リムジンに乗っており、目の前に、ポータブルDVDプレイヤーモニター付きが添えられていた。
そこからは、両親のビデオレターであった。
さんざん両親にいろんなことを言われて、いらいらしそうになったのだが、
「今年も苦労様。迷惑かけたお詫びにおまけもつけているわ」
と、休暇許可が得られたことに、安堵のため息をついた。
「はあ、何言うか、強引だな。私の自由時間は私で決めたいところだけど。今何日?」
SPに尋ねる。
SPは恭しく答えた。
「12月24日です。 そろそろあやかし荘でクリスマスパーティがあります。」
「微妙な時間だな……。で? キミが持っているそれは?」
皇騎はいぶかしみながら、SPが餅きれい布を見た。
「長谷様用ドレスでございます。総帥と副総帥からの贈り物です」
「……。」
いろんな意味で絶句する皇騎であった。
「長谷神社に向かってくれ。茜さんをエスコートする。」
「かしこまりました。」
神聖都学園で鹿沼デルフェスは、御影蓮也と茂枝萌と、なにやら話をしていた。
「今年も恒例のクリスマスパーティですわ♪」
「私も行くの?」
「たのしいよ?」
「うーん。」
デルフェスは、さっさとアンティークショップの仕事を打ち切って、ここにきているのは、萌を誘うことにある。蓮也がいるのは、萌と偶然中庭であったので、世間話をしていたのだ。そこから、クリスマスの話になったわけである。
萌は考え込んでいる。
「私はそういう騒がしいことは好きじゃないんですけど……。」
「わたくしは、萌様とひとときを過ごしたいのに! うう!」
と、(たぶん嘘泣き)よよと泣くデルフェスを蓮也がフォローしている。
「落ち着いてくださいデルフェスさん。あ、えっと、いろいろな人と交流して、仲良くなるのもいいよ。うん。もっとも見慣れた人たちばかりのはずだから。」
「……。」
萌は泣き崩れるデルフェスを見て戸惑い、一緒に誘う蓮也を見て、ため息をついた。
「わかりました。」
「よかったですわぁ!」
ころりと表情を変えるデルフェスはどこからともなくミニスカサンタの衣装を取り出して。
「当日はこの姿で参りましょう! ね?」
鼻血も出そうな勢いに喜ぶゴーレムさんであった。
「あ、うう。それは恥ずかしいです。」
「だから落ち着いて! デルフェスさん!」
デルフェスは萌を送り、別れる。
御影蓮也は、ファンシーな嵐の傘をもって……空を見上げる。小降りの雪。
「明日だけも、使っていい、よな?」
と、傘に語りかけた。
傘は沈黙しているだけであったが、心なしか“いいですよ”と答えてくれた気がする。
〈集合〉
当日の4時ぐらい。
各々が好みの衣装であやかし荘に訪れる。
「こんにちは〜 メリークリスマス!」
「メリークリスマス!」
挨拶はこういう感じで、あう人々と交わしていた。まだ雪は小降りで、あまり積もる気配はない。それでも、中庭には、誰かが作った小さな雪だるまが並べられていた。
あまり変わらない姿の草間と織田義明の反面、おめかししている天薙撫子とシュライン・エマ、零達女性陣。それでも、違和感がないのが不思議とは思わない。
かわうそ?を抱きしめて、人の集まりを見ている神崎美桜は、千春となにやら会話している。
「おいしそうなザッハトルテですねぇ。」
「ええ、かわうそ?さんのために作ったんです。」
「かわうそ?さんモテモテですねぇ。」
|Д゚) 美桜美桜かわいい。
「でも、今日はかわうそ?さんと仲良く過ごせるかもですよぉ?」
千春はおっとりとそんなことを言う。
自分もかわうそ?と一緒にいたいが、怖がられているらしいので、極力刺激しないようにしているのだ。
「そうだ、かわうそ?さん前に撮った写真ができたので見せますね〜。」
|Д゚) おお、たのしーみ。
エルハンドは御柳狂華にサンタの服を着せられており、その隣で狂華がいつになく甘えていた。
「師匠、楽しそうですね。」
「ああ、こういうお祭りは静かにするのも一興だが、騒ぐのもよいと思っている。」
蓮也に言われて優しく笑みを浮かべて答えるエルハンドであった。狂華は、無言というわけではないが、エルハンドにずっと抱きついている。蓮也が少し嫉妬するぐらいだったが、別れができなかった分寂しかったのだと理解している。
鹿沼デルフェスとエヴァ・ペルマメント、茂枝萌がミニスカサンタになっている。広い食堂に、思い思いの人々が集まっていた。
「お久しぶりです。エルハンドさん。」
「ああ、シュラインお久しぶり。」
「お父様。お変わり無いですか?」
「デルフェス。ああ、変わりはない、大丈夫だ。おまえの方こそどうだ?」
「ええ、充実した日々を送っておりますわ。」
半年以上姿を消した、エルハンドとの再会を皆で楽しむ。
一番驚くべきことは、宮小路皇騎と長谷茜の登場であった。登場する姿について、である。ちなみに、背景的には別段驚く必要性もないのだが、驚いてしまうのである。
セレブの晩餐会よろしく、リムジンでの皇騎と茜の登場と、皇騎のスーツ姿と茜のイブニングドレス姿に、恵美にデルフェスや千春、狂華に撫子などは感嘆するのであった。
「気楽にできませんか?」
「え? そういうわけではないのですけど?」
義明に言われて、皇騎は苦笑するしかなかった。
テーブルには色とりどりの料理が縁に赤、青、黄色の縁にある皿に盛られている。もちろん、重箱にはオードブルが盛りつけてあるし、銀色のトレイには鶏肉などがある。いろんな人が料理を持ち寄った結果である。
わいわいと、世間話や再会の喜びなどにあふれている熱気の中、誰かが手をたたいて注目させた。
「はい、皆さん、シャンメリーとシャンパンの用意できました! コップにのみたい飲み物を注いでください。」
奉丈遮那が、乾杯の音頭の準備を促し始めたので、皆は従う。
飲み物をコップに入れたあと。シャンパン系の栓をとばしたい人たちがこぞって瓶をとる。
「では、メリークリスマス!」
遮那が言うと一斉にクラッカーと栓が飛ぶ音が気持ちよく食堂に響いた。
〈シュラインさん活躍〉
「結局何も思いつかなかったな。」
草間が、そうぼやく。
|Д゚) だよねー
「サンタはデルフェスと茂枝がしているからいいとして、小麦色も思いつかなかったのか。」
|Д゚) うぃお もうしわけない
「ネタ切れか。」
と、飲んで騒ぐだけでもまあいいかと草間は思って、青い縁色のさらに持っている料理(サラダ関係)をつまんだ。
「旨いな。」
「そうよ。武彦さん♪」
シュラインがシャンパンを持ってきて、草間が持っているコップに注ぐ。
「でも、今回のクリスマス。楽しいことが起きるかもよ。」
いたずら笑いをするシュラインに草間は首をかしげる。
「何かしたのか?」
「さあ♪」
含みを込めてその質問を交わしている。
何か考えているのかわからないがまあ、シュラインのことなので、それほどひどいいたずらはしていないだろうと言う安心感があった。
デルフェスと茂枝萌、エヴァと零が赤(ハンバーグ)と青(煮物)から思い思いの物をとって食べる。ハンバーグは中に肉汁が詰まっていそうでおいしそうである。
「おいしそうですわ♪」
「これ全部、シュラインさんが?」
「うん、そうよ♪」
感心する萌にデルフェスにこにこ笑うシュライン。青の皿の煮物はシュラインの得意なものなのでさらに安心である。
ハンバーグを食べるデルフェス達。
味わって食べようとしたが、何か違って固まってしまった。
「? 甘い。お菓子? ケーキ?」
「くすくす。ひっかかった?」
笑う。
期待したジューシーな味ではなく中身はロールケーキににた生クリームとスポンジの味なのだ。
「あ、おねえさん。そんないたずらをしてはだめです……。」
零がむぅと唸った。
「どの皿が、“そういう物に”しているかは後で話すわね。」
「でも、これって楽しそうです。どんな味かどきどきするな」
義明が笑う。
蓮也と義明も被害者で、固まっていたらしい。ちなみに、それは春巻き型ミックスクレープだったのだ。中華たれをつけた蓮也はもがき苦しんでいる。狂華が急いで水を持ってくる姿が見られた。つけるソースを間違えると大惨事だ。
「大丈夫?」
「不、不覚だ。」
と、シュラインはこういうお遊びを仕込んでいた。
ある程度、わかってきたとすれば、赤い皿がそれだと思われる。
甘いケーキと思ってみたが辛みのある料理だった。これはこれでほかの遊びにも使えるのではないかと、考える物がいてもおかしくはない。
嬉璃がそういうことにかけてはピンとくるのだ。嬉璃が恵美に耳打ちする。
「遮那くん。」
「どうかしましたか? ……」
二つの同じ形小皿に一つずつ、春巻きがのっている。どちらかが本物の春巻きで、片方はまず、クレープだ。
「どっちかなー?」
「め、恵美さん……。そ、それは……。」
考え込む遮那。どっちかが地獄で、どっちかが天国だ。幸い中華たれは両方ついていない。
ああ、恐ろしいゲームになっている。
「み、見分けがつかない!」
いろいろなゲームのネタになること間違いないだろう。
「おや? こんなところに何かの模型のピースが?」
千春が、美桜となにやら見つけた。
何の変哲のない欠片であるが、よく見るとわかる。
模型のピースだ。
|Д゚) 宝探し?
「かもしれませんね。」
「あらぁ。ここにもありますねぇ。」
と、3人は探し始める。
一方、茜と狂華も、同じピースを見つけて首をかしげていた。
「なにか完成するのかも!」
「たのしみ!」
子供達はテーブルの裏や、ツリーの周りを探し始め、さらにかわうそ?の毛皮まで調べる。
|Д゚*) きゃー えちー!
「さすがにチャックはないね。」
|Д゚) かわうそ? きぐるみ ちゃう!
そして、皆で探して作り上げたその欠片は、トナカイのそりに乗ったサンタの姿の模型になったのだった。
「わああ、かわいい〜。」
と、騒ぐ子供達。
遠くの方で、シュラインが微笑んでいた。
にぎやかで楽しい、クリスマス会場になっていく。
〈それぞれのひととき〉
さて、宴も中盤になってくる頃、千春やシュライン恵美に遮那は裏方などに精を出しているが、頃合いを見ては一緒にいたい人となにやら話すことが多い。それぞれの宴の過ごし方をのぞいてみた。なお、時間軸などはあまり関係なく、抜粋された出来事のみである。
エルハンドの周りには、蓮也と狂華、義明に撫子、皇騎に茜があつまっていた。再会を祝っているのである。
「お師様、わたくしたちは日々精進しております。」
撫子が、エルハンドにこの数ヶ月のことを話す。
「そうか。」
|Д゚) えっと、おしどり夫……
と、なにやら小麦色が言いそうなところで撫子が小麦色のしっぽを強く踏んだ。追加でひじ鉄。
|Д゚) いたい 2HIT
|Д゚) 撫子、こわい
「義明とも仲良くしているか。よいことだ。」
差し入れの大吟醸を飲んで、微笑んでいるエルハンド。
次に蓮也が、
「今では義明が師匠になっているのだけど、色々大変です。」
と、師に報告している。
「何を言っている。私は厳しくしているが別段変わってないはずだが?」
義明が首をかしげて言う。
「うそだ。年寄り度合い進行している割には、俺を色々かき回しているじゃないか。」
「あのことまだ根に持っているのか?」
「あのことって何?」
狂華が首をかしげた。
「あのねー、蓮也君、お見合いするとかって話が……。」
「アレは策謀だ! 俺は狂華だけだ!」
蓮也は大声で自分の気持ちを主張すると、会場内の人々の視線は蓮也に集中した。
「ここで強調しなくでもいいのですよ? くすくす。」
茜ではなく、撫子でもなく、姿が見えない静香が笑っていた。
「あ。」
自分が行ったことに赤面する。
「もう、蓮也は。」
狂華も頬を朱に染めて、顔を隠してしまった。
周りからは冷やかしの声があがったり、拍手を送ったりと歓声が上がっていた。
さらには、
|Д゚) そだ、重大発表を代理で
「なんだ?」
|Д゚) よっしー撫子と婚や
全部いいそうなところを、撫子が、茜がいつも隠し持っているハリセンを奪い、小麦色を15光年先までとばした。
「? 婚約?」
すぐにわかるのはエルハンド、いや、この場にいる全員だろう。
「あ、それはその、えっと、……」
慌てる撫子に。
「ええ、婚約はしております。結納は未だですが。」
義明がすらりと答えるのであった。
「義明君!」
撫子は顔面真っ赤に義明の肩を揺する。義明は少しほおを染めているようだが(よっているかもしれない)、あまり動じていない。
ここでまた、喝采があがった。
このにぎやかな弟子達と愉快な仲間達のやりとりを、微笑みながらエルハンドは見ているのである。
狂華はそんな恥ずかしいそぶりを見せながらも、見せつけるかのようなことをする。蓮也と狂華が二人きりになったときに狂華は、蓮也が作ったぶり大根の大根を箸で分けて、
「ふーふー」
息でさましていた。
「蓮也。あーん」
「え? 皆が見ているのに。」
「いいじゃない?」
狂華はクスリと笑う。
|Д゚) けっけっけ
どこかで割り込むナマモノ。
「ナマモノ笑うな」
蓮也がにらむ。
|Д゚) おお。ここにあつあつかっぽー
と、ナマモノは逃げていく。美桜が微笑んでそれを抱きかかえた。
「仲がいいですねぇ。あのお二人は」
「本当にですねぇ」
まったりしているのは千春と美桜。
大根を食べ終わった後に今度は蓮也が、
「はいお返し、あーん。」
「え? え? その、うん……あーん。」
と、お互い食べさせている風景は、甘酸っぱいオーラを醸し出していた。
シュラインは草間とすこし離れたところで話をしている。
「ねえ? 零ちゃん達に贈るプレゼントどのタイミングがいいかしら?」
草間はたばこを吸いながら。
「何か案があるのか?」
「そうねぇ。このパーティが終わってからか眠ったときに、枕元においておくかにするつもり。」
「夢があるのは、そうだな。後者だと思う。零のやつ驚くだろ?」
「武彦さんもそう思う?」
「ああ、今、零は色々楽しんでいて、何かを忘れているかもしれない。チャンスだ。」
二人は、運命に翻弄されている霊鬼兵を見る。
過去と違って、彼女は変わった。人との関わりを持って……。
美桜と千春は、かわうそ?とともにお菓子を食べている。
|Д゚) 美味
「おいしいですねぇ」
「おいしいです。あ、かわうそ?さん、どうですか?」
美桜が作ったザッハトルテを、かわうそ?に食べさせてあげた。
|Д゚) 美味
「かわうそ?さん〜。マフラーですよ〜。」
|Д゚) おおう
「わたしもかわうそ?さんにプレゼントがあるのです。」
美桜が、服一着を、かわうそ?に渡す。セーターであった。
|Д゚) おおお、あったかそう!
|Д゚) 着る
ナマモノ大喜び。
美桜は、
「また一緒に遊びましょうね。今度はいつがいいかしら?」
と、ナマモノに話しかけてナマモノは自分の都合を答えていく。
端から見れば少女と謎生物との会話なのだが、和やかな物であった。
隣にいる千春が嫉妬することはあまり無い。
嫉妬する人物は、今回いない。
故に、美桜が彼を独占できるという、幸福な時間があるのだ。この後の夜にも。
デルフェスは、萌とエヴァ、零で雑談していた。
「皆様にはいつもお世話になっていますわ。これはささやかながら送りすますプレゼントですわ。」
と、かわいらしいハンドベルを3人に送る。
真鍮の光沢の鐘に、ほどよい古い感じの持ち手がある。
ならすと、心地よい音色が響き、さらには反響する。
それは、癒しの曲が流れているかのようだ。
「あの店にまともな商品があったのですねぇ。」
零が感心していた。
「もう、零様は何をかんがえておられるのですか?」
頬をふくらませ言い返すデルフェスだが。
「色々事件ばかりですから。」
にっこり返す、零の言葉に言い返せなくなった。
「私は行ったこと無いかなー。どんなのがあるのかな?」
萌もエヴァもそういうと、
「では、今度遊びに来てくださいませ♪」
と、デルフェスは笑顔でに答えた。
しばらくはこの4人で楽しく過ごし、最後はエヴァと二人きりになろうと考えているデルフェス。焦る必要もないだろうと彼女は思っていた。
このベルの音色は、心を穏やかにするのである。魔力がこもっているからなのかは定かではない。
ある程度、裏方の方も一段落ついた頃に奉丈遮那と因幡恵美は会場から離れて、窓から外を見ていた。朝から降っていた雪はやんでいたようで、うっすらと雪化粧になっていた。しかし、明日の朝になれば、溶けて無くなっているであろう。
「今年も大変でしたね。お仕事や学業どうかしら?」
恵美が遮那に訊いた。
「ええ、大丈夫ですよ。でも、あまりデートもして無くてごめんなさい。」
遮那が多忙故恵美との二人きりの時間がうまくとれていないことを謝るが、恵美は横に首を振った。
「大丈夫。毎日おはようといってお休みと言えるほど、近くに住んでいるもの。私はそれだけでも幸せです。」
そういわれて、遮那は赤面する。
なんて幸せなひとときであるか、遮那も恵美も無意識に手を握っている。お互いの手のぬくもりが心地よい。
「遮那くんにプレゼントがあるの。」
「僕もあります。」
と、お互い足下に大事に置いていた、紙袋をお互いに手渡した。
「どんなのかしら?」
わくわくしながら恵美は封を開ける。
少し大きめの紙袋の中には白い紙に赤いリボンで綺麗にラッピングされている。丁寧にあけると、それは白いコートであった。袖口や裾などにファーがついている見た目もかなりよい物だ。
「わあ、綺麗。ありがとう遮那君。」
感激する恵美の笑顔に、どきどきして硬直しそうな遮那。しかし、恵美はそのままきて、ひらりと回ってみた。
「どうにあう?」
恵美は恋人に問う。
「ええ、とても似合うます。」
うん、と頬を赤らめて言葉を振り絞って答えた。
「ありがとう遮那君。大好き。」
と、恵美はそのまま彼を抱きしめ、方にキスをするのであった。
それがとどめ。
遮那は真っ赤に赤面して、完全硬直、動けないでいた。
静かな夜、二人は幸せを感じている。
〈終わりの後の様々なこと〉
最後は、皆で歌を歌ったり、全員にプレゼントを配ったり、ビンゴゲームをするといったことが催された。そして、皆で後かたづけを手伝い、掃除も軽く終わったあと、それぞれが家路につく。
蓮也は少し離れてから、いつも持っている嵐の傘を取りし、傘を差した。
「雪よ、振れ。アンブレラ……起動。」
蓮也はつぶやく。
静香が顕現し、何かをつぶやいた。
「風よ、木々よ、願いを風にのせん……。」
と。
薄曇りの夜空に少し灰色の雲が現れる。そこから少しずつ白いものがふわりふわりと落ちてきた。それは、舞い散る白い物は、雪。
静香は、風に雪を乗せて、窓から零れる明かりに照らす。
それは幻想的であった。
全員はそれに釘付けとなる。
愛する人とともにいる物は寄り添い眺め、友達どうしはただ沈黙で眺めていた。
蓮也の最後の仕事は終わった。
滅多にこの傘の力を使わないようにしている。しかし今日は特別なのだ。
幻想的な雪景色を見た後、未だ遊び足りない人は外で雪を見て楽しむか、未だ残っているであろう、誰かが仕込んだパズルを探していた。
デルフェスは先に萌を送り、急いであやかし荘に戻ってきた。
「お待たせ致しましたわ。エヴァ様。」
「今日は楽しかったね。」
「ええ、わたくしも。」
と、お互いエヴァの部屋でお茶を飲んでいる。猫またが、部屋のペットベッドで丸くなって寝ているが、二人に注意を払っていない。
「今年も色々ありましたが、こうして一緒に過ごせるというのはすてきなことです。」
「前は、私、デルフェスのこと嫌っていたものねぇ。」
「零様との諍いがありましたからですわ。でも、いまはちがうのですわ。」
「うん。姉妹仲もいいし。私の呪縛から解放してくれたのはデルフェスだものね。」
命を賭して、彼女の心をつかんだのはデルフェスだった。
一度滅びたこともある。
今ではこうして強い絆がある。
今度どこに遊びに行こうか、と些細なことを話している。
デルフェスとエヴァの24日はこうしてすぎていくのだ。
「美桜さん、かわうそ?さぁんまたですよー」
千春が美桜と手を振る。
|Д゚) おういえ
「かわうそ?さん一緒に帰りましょう。途中ラーメンでも食べに行きませんか?」
|Д゚) おお、いいねぇ。
美桜がかわうそ?を誘う。
その美桜の発言に、千春は少し悲しんだ。
「夜遅いから私は一緒に行けませんねぇ。しょんぼりですー。」
かなり、残念らしい。
もっとも、なぜか自分はかわうそ?に怖がられているために、あまり押した行動はできないからなおさらである。
「おいおい、ナマモノ、美桜。いくら、謎で危機を回避できるとしても夜道を一人と一物体で帰るのは危険だぞ?」
義明と、草間が美桜を諫める。
「では、途中まで護衛できませんか? それか皆さんご一緒にどうですか?」
「酒のあとの、ラーメンはいいかもな。」
草間は頷いた。
|Д゚) きまり?
「ですね。美桜様をおくってから、でいいでしょうね? 義明君。」
「ああ、そうしよう。」
|Д゚) 大勢でラーメン
|Д゚) これもまた一興
「決まりだな。うまい店教えろナマモノ。」
「そうよね、かわうそ?はおいしい店を妙に知っているみたいだし。」
シュラインも同行することに決めた。
草間が上着を着て、靴を履くときにシュラインが、
「はい、手袋。外は雪よ。」
彼に手袋を差し出した。
「? おお、サンキュ。」
と、草間はそれを受け取り、ふとおもったが、その考えははめてからすぐに消えた。
「じゃ、小麦色が薦めるラーメンってのを食っていくか。」
「ええ。 って?あれ?」
「どうした?」
「持っていたはずなのに、鞄が無くて。」
と、シュラインは鞄を忘れたらしい。
「おねえさん、はい、これ。」
と、妹の零が、シュラインの鞄を持ってきてくれた。
「いたずら妖精さんがもって行っちゃうところでしたよ。」
「あらま、たいへん。ありがと、零ちゃん。」
シュラインはにっこり微笑んだ。
一方、撫子と義明は、まだ食堂で支度をしていた。
「義明君大変なことになっちゃいましたね。」
と、先ほどの婚約会見をしてから撫子の胸の高まりは止まっていない。義明はあいかわらずぼうっとしている感じで何を考えているかわからないがおそらく同じだろう。
「なに、師に報告できたからいいことだと思う。ところで師はどうするのだろ?」
何気に気になった義明。
「静香と話するってさ。」
と、後ろに皇騎を待たせて、入り口から顔をのぞかせているコート姿の茜が行った。
「そうか。仲がいいからな。長寿者として。」
「うんうん。兄妹みたいな感じだものね。積もる話もあるはずよ。」
前から知っているこの二人は笑う。撫子も関わりが大きいので、納得いく話だ。
「皇騎ちゃん、茜さんをしっかりエスコートしなさいね。」
撫子はくすくす笑って、従兄に言う。
「わ、わかってる! 撫子も 義明君に存分に甘え……。」
「二人とも仲がいいな。」
と、義明がこの従兄妹同士の言い合を制止したとき、素場楽して4人は笑ったのであった。
「んじゃ、私たちはこれで。」
「またね」
と、カップル2組はそれぞれの家路についていく。
撫子は、義明に寄り添うようにして歩き、皇騎は茜と腕を組んで歩き出した。
蓮也は、いつも入り浸っていた蓮の間の変貌を見て驚いていた。
昔はエルハンドの和風仕立てが、いかにも狂華の好みに合わせた、女の子らしい部屋に変わっているのだ。かわいい模様のソファに座って落ち着かない。エプロン姿の狂華をみてドキドキしているのだ。コウもエプロンでドキドキするというのも、また青春なのかもしれない。
もっとも、蓮也はまじめなので、純粋な気持ちで狂華が好きなのである。
「おまたせ。」
ホットココアを持ってきくる狂華。
お互い、マグを持って、飲んで一息ついた。
「そうそう、これ。」
蓮也は、少し質素であるが作りが丁寧な、木箱を差し出した。
「? なに?」
手に取ってみるとオルゴールと言うことがわかる。あけると綺麗な曲が流れた。
「いい曲。」
「好きな曲なんだ。」
「蓮也らしい。」
と、狂華は蓮也のそばにちょこん座ってもたれかかった。
「きょうはとまるの?」
上目遣いで、5〜8歳離れた年上の彼氏を見る。
「うん。一緒にいよう。また、来年も。」
すこし、目線をはずし、顔を赤くしながら、蓮也は答えた。
「うん。あ、そうだ。あのね……。」
と、狂華はうれしいのか、色々話し始めた。
かつて、声を失った。
かつて、表情を失った。
しかし、取り戻せた。
彼の周りで起こった影響がそうなっているのだろうと、狂華は思ったのだった。
〈後日談〉
朝には零や、焔、五月が驚き喜んでいた。枕元にプレゼントの箱があるのだから当然といえる。
「兄さん、姉さんありがとうございます!」
「いえいえ。」
シュラインと、零、そして居候sの会話を、二日酔いの頭を抱えている草間が眺めている。
そこで、草間はふと思い出す。
――はて、あの日。あやかし荘に行くとき俺は手袋していたか?
と。
しかし、頭が痛いので、そこから深く考えることはやめた。
あの手袋が、シュラインさんからのプレゼントだと言うことを知るのは、正月あたりになるだろうか? すでに気づいていそうな面々ではトトカルチョしているらしい。
|Д゚) ←主犯
シュラインも実は驚いている。
鞄に見慣れない包みがぶら下がっていた。カードも添えられている。
――ハッピーホリデー シュライン姉さん
零より――
包みの中は、財布だった。手作りっぽいが結構できがよく、零のトレードマークとも言える、つぎはぎウサギが留め具のようだ。
「うふふ。零ちゃんもやるわね。」
と、クスリと笑うシュラインであった。
良き日をすごしましたか?
END
■登場人物
【0086 シュライン・エマ 26 女 翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務員】
【0170 大曽根・千春 17 女 メイドな高校生】
【0328 天薙・撫子 18 女 大学生・巫女・天位覚醒者】
【0413 神崎・美桜 17 女 高校生】
【0461 宮小路・皇騎 20 男 大学生・財閥御曹司】
【0506 奉丈・遮那 17 男 占い師】
【2181 鹿沼・デルフェス 463 女 アンティークショップの店員】
【2213 御柳・狂華 12 女 中学生&禍】
【2276 御影・蓮也 18 男 大学生 概念操者】
■ライター通信
滝照直樹です。
あやかし荘のクリスマス2006 に参加して頂きありがとうございます。
皆さまの行動をほぼ描写し、イラストなどにイメージできるように書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?
喜んで頂ければ幸いです。
では、来年仁尾お会いできることを願っております。
20061222
追伸
以下は私信となります。
シュライン・エマ様:
今回のクリスマス、シュライン様の案で、楽しいひとときになりました。ありがとうございます。草間さんはいつアレがプレゼントと気づくか(本文では正月とありますが)、どうなることでしょう。
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