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<東京怪談・PCゲームノベル>


端故


●始

 草間興信所に訪れたシュライン・エマは、妙に疲労している草間を見つけた。ソファにどっかり座り、奥底から吐き出すようなため息をつき、トレードマークにもなっているメガネを外して目頭をぐっと押さえている。
「武彦さん、どうしたの?」
 不思議そうに小首をかしげ、シュラインは尋ねる。草間はそこでようやくシュラインが興信所に訪れた事実を知り、顔を上げる。メガネを再びかけ、ほっとしたような表情と共に「シュラインか」と答えた。
「シュラインか、じゃないわよ。一体どうしたの? 徹夜でもしたみたいじゃない」
「徹夜か。まだそっちの方が、疲労は少ないのかも知れんな」
「え?」
 怪訝そうなシュラインに、草間は大きなため息をつく。
「さっきまで、依頼人達が来ていたんだ」
「依頼人……達?」
「ああ。総勢5人、皆男子小学生だ」
 草間の言葉に、シュラインは「ああ」と納得する。腕白盛りの少年達が草間興信所に来て、おとなしく依頼だけを言っていく訳がない。
 一人が喋れば他の二人が喋り、落ち着かせようとする草間に突っ込みをいれ、全員で笑いあう。
「それは、楽しそうね」
 その時の草間の様子を思い浮かべ、シュラインはくすくすと笑う。子ども達に翻弄され、あたふたする草間武彦。それでも大人として、いや興信所所長として威厳を保とうとする草間武彦。そして失敗する草間武彦……。
「全く以って、楽しくなかった」
「そうかしら? その場にいられなくて、残念だわ」
 未だくすくすと笑うシュラインに、草間は「いなくて良かったさ」とぼやく。本当に大変だったようだ。
「それで、その子達は一体何を依頼してきたの?」
 シュラインの問いに、草間はレポートを差し出す。子ども達の話を簡単に書きとめた、レポートだ。
「本当にさっきだったのね。レポートを打ち込む暇もないくらい」
「ああ、そうなんだ。どうせならもうちょっと早く来てくれても良かったんだぜ」
 草間はそう言ってから、ふと「ん?」と呟く。
「なんで、そんな事を言うんだ?」
「だって、ほら。ここの漢字が違うし」
 シュラインはそう言い、草間にレポートを差し出す。指差す先には、なるほど「少年」という字が一箇所だけ「小」になっている。
 草間は慌てて「少」になるよう一本書き加え、シュラインに再びレポートを渡す。いささか不恰好な「少年」の出来上がりだ。
「あら、直しちゃったのね。別に直さなくても良かったのに」
 くすくすと笑いながらの言葉に、草間はため息をつく。
「それよりも、どうだ」
「そうねぇ……ともかく、倒れた少年に話を聞きたいわね」
「まだ病院に入院中で、意識も戻ってないそうだ」
「なら、依頼者である少年達にも話を聞かないとね」
 少年達、というところで草間が嫌な顔をする。どうも、軽くトラウマになりかけるような惨状だったらしい。
 シュラインはレポートを鞄に入れ、草間に「いってきます」と声をかける。
「ひとまず、話だけでも聞いてくるわ」
「ああ、行って来い」
 草間に見送られ、シュラインは草間興信所を後にした。倒れた少年が入院しているという、病院へと向かう為に。


●動

 少年が入院しているという病院に着くと、シュラインは部屋番号を受付で確認してから病室へと向かった。部屋に入る前の消毒の際、ネームプレートを確認すると個室であった。中からはざわざわと話す少年達の声が聞こえる。
(ちょうど、お見舞いに来ているようね)
 シュラインは丁度良かったと思いつつ、コンコンとノックをしてから中に入る。病室の中には真っ白なベッドが一つ、少年が眠っている。その周りを囲うように少年達が立っており、また母親らしき女性が傍らにいた。皆、突如病室に入ってきたシュラインに注目している。
「あの、どちら様でしょうか」
「私は草間興信所から来た、シュライン・エマと申します」
 シュラインの自己紹介に、少年達が顔を合わせる。
「おばちゃん、俺達がさっき言ってた人だよ」
「絶対、こいつをなんとかしてくれるって」
 少年達は口々に母親に進言する。シュラインは苦笑交じりに「ちょっと待ってね」と少年達を制する。
「その前に、きちんと確認させてちょうだい。あなた達の依頼は、廃ビルの調査なの? それとも……」
 シュラインはそう言いながら、ちらりと眠ったままの少年を見る。「彼を回復させる糸口を掴む事?」
 シュラインの問に、少年達は顔を見合わせる。そして、こっくりと頷いた。
「こいつを、何とかして欲しいんだ」
「医者もお手上げなんて言ってたんだよ」
「何も問題ないのに、目覚めないって」
 少年達は口々にいい、うつむく。自分達に何もできないという現実の歯がゆさを、そして頼りになると思っていた医者が頼りにならないと知った悔しさをかみ締めているのかもしれない。
 母親もシュラインをまっすぐと見つめる。
「この子を、助けていただけるんですか?」
「確実な約束はできません。ですが、出来得る限りの手は尽くすつもりです」
 シュラインはまっすぐに見つめ返す。何もできないかもしれないという可能性が無きにしも非ずではあったが、全くないというわけではない。
 シュラインだからこそ、できる事も多数ある。
 母親はそれを感じ取ったらしく、深々と頭を下げる。よろしくお願いします、とかすれ気味の声で言いながら。
「分かりました。じゃあ、まずは彼が倒れた時の状況をもう一度詳しく教えてくれるかしら?」
 シュラインはこっくりと頷き、少年達に話しかける。いっせいに顔を上げると、皆に少しだけ目に力が戻っていた。眠ったままの少年を回復させる、小さな希望が彼らに力を与えたのだ。
 少年達は口々に当時の状況を話す。遊んでいて、ボールが廃ビルに入ってしまったこと。廃ビルにみんな一緒に入り、倒れた少年がボールを手にしたこと。その後、突如大声で笑い始め、叫びだしたこと。
 少年達の意見は見事に一致していた。つまりは、状況はそれに間違いないということだ。
「倒れたときの格好はどう?」
「膝から倒れていった気がする。前に、ばたんって」
「上の方も見てた。俺らも見てたけど、上を」
「上というと……天井の方?」
 シュラインが問うと、少年達はこっくりと頷いた。
「でもさ、あいつ……なんか嫌な感じで俺らを見てたよな」
「うん。笑ってるときだろ?」
「嫌な感じ?」
 怪訝そうに尋ねるシュラインに、少年達は顔を見合わせて頷く。
「なんだか、こう、見下すって感じ」
 少年はそう言い、母親が怪訝そうな顔をしているのに気付いて慌てて付け加える。
「あ、いつもは違うんだ。その時だけ、ちょっと変だっただけで」
「それは、倒れる直前の話よね?」
 シュラインが確認すると、少年はこっくりと頷いた。
(どうやら、倒れる前に何かが起こったことは間違いなさそうね)
 突如、という言葉に相応しき変貌を少年が遂げた。その結果が現状今日にあるとするならば、変貌のきっかけが必ずあったはずだ。
「すいませんが、彼の身長はどれくらいでしょうか?」
「この子は、150センチくらいだったと」
 母親の答えに、シュラインはメモに書き込む。次に、メモを一枚ちぎって少年達に渡す。
「覚えている限りでいいから、部屋の中のことを書いてくれない? あと、倒れた位置とかあなた達がいた場所だとか」
 メモを受け取った少年達が、あれやこれや言いながらメモに書き込んでいく。細かなところでは多少もめたようだが、少年が倒れた位置と窓の関係は全員一致であった。
「あ、そういえば」
 突如、一人の少年が口を開く。皆がいっせいにそちらに注目すると、少年は慌てて「見間違いかもしれないけど」と続ける。
「構わないわ。何でもいいから、教えてくれるかしら?」
「こいつ、倒れた時に何かを指差した気がする……」
 語尾がだんだん小さくなる少年の言葉に、他の少年達が顔を見合わせる。皆、首をひねっているあたり、見たのはこの少年だけらしい。事実、彼も自信がなくなったらしく「見間違いかも」ともう一度付け加えた。
「助かるわ。思い出してくれて、有難う」
 シュラインが声をかけると、少年はほっとしたような表情をする。
 それは間違った証言かもしれないが、それでも証言をするということは何かしらの状況があったということだ。情報収集する上で、虚実もまた、情報なのだ。
 シュラインは少年達が書いてくれたメモを大事に挟み、メモ帳をしまう。これで、とりあえずの情報は収集できたはずだ。
「とにかく、できる限りやってみます」
「よろしくお願いします」
 母親が二度目に下げた頭は、更に深かった。


●箱

 シュラインは一旦草間興信所に戻り、ネットに接続する。廃ビルにかけられている「進入禁止」の札に、所有者である不動産屋が書かれていたのだ。
 その不動産屋のホームページに、ビルの見取り図が載っていた。メモと少年達の証言から、該当すると思われる部屋を見つけ出し、プリントアウトした。ビルに足を踏み入れた際に重宝しそうだ。
「そういえば、元々心霊スポットだったのよね」
 シュラインは呟き、次に廃ビルの噂について調べる。そこにあるのは、ビルの屋上でふらふらと歩いている人がいたとか、肝試しに訪れた時に遠くから靴音が聞こえただとか、今回のような「突如笑い出し、叫び、倒れた」というものはない。目撃証言も、内容も、全てがばらばらなのだ。あまり参考にはなりそうになかったが、一応目を通す。
「あとは、元の店舗だったか、ね」
 シュラインはそう言うと、持ち主である不動産屋に電話して確かめる。適当な理由をつけ、元の店舗の情報を得る。元は、骨董品を売る店だったらしいということが分かった。
「骨董品、ねぇ」
 嫌な雰囲気だ、とシュラインは苦笑する。碧摩が営むアンティークショップ・レンでも、不思議な依頼を時折頼まれる。
(でも、そうねぇ……蓮さんなら、何か知っているかも)
 同業者なんだし、と呟きながら電話をかける。すると、蓮からは「特に問題はなかったと思う」という答えが返ってきた。碧摩が知らないだけかもしれないが、同業者から目立った情報があったという事ではないのだろう。
 結局、糸口の足がかりとなりそうなのは、見取り図と元あったのは骨董品の店舗であった、というくらいだ。しかも、後者についてはそこまで有益ではない。
「これは、ともかく行ってみるしかなさそうね」
 シュラインは肩をすくめ、呟く。情報を調べようとしても、最後にはそこに行き着く。行って見なければ何も分からぬ状況だ。
(だけど、私にも何かが起こるかもしれないから、慎重にいかないと)
 倒れた少年と同じ結果が待ち受けていないなどと、断言などできない。少しの可能性でも悪い状況が待ち構えているのならば、それに備えておかなければ危険だ。
 シュラインは鞄の中に聖水が入ったペットボトルと、数枚の鏡を入れる。携帯電話は当然のように入れ、襟元にマイクをつける。盗聴用のマイクだ。
「面白いものをつけていくんだな」
 様子を見ていた草間が声をかけた。シュラインは「ええ」と苦笑気味に言い、すぐに真顔になる。
「武彦さん、もし何かあったら回収してね」
「回収?」
「ええ。倒れた少年と同じ状況にならないとは限らないでしょう? だから、倒れたっぽかったら、私の回収をよろしくお願いいたします」
 にこ、と笑いながらシュラインが言う。草間は眉間に皺を寄せ、くわえたままの煙草に火をつけることなくシュラインを見つめる。
「大丈夫なのか?」
「さあ、どうかしら」
「俺も行こうか?」
 草間の言葉にシュラインは一瞬目を丸くし、次にくすくすと笑う。ちょっとだけ、照れたように。
「駄目よ。二人が倒れたら、回収してくれる人がいないもの」
 だが、と口を開こうとする草間に、シュラインは襟元のマイクをちょんとつつく。
「宜しくね」
 シュラインの言葉に、草間は仕方なさそうに頷いた。続けて、無理するなよ、と付け加えた。


 廃ビルは、昼間だというのにどこかしら薄暗い印象を与えた。たくさんの噂を、一応とはいえ目に通したからかもしれない。どことなく薄気味悪い。
「駄目ね、いきなり弱気になるなんて」
 シュラインは苦笑交じりに呟き、見取り図を片手に廃ビルへと足を踏み入れる。プリントアウトした見取り図に、少年達が書いてくれた位置関係を書き込んでいる。これならば、この見取り図一枚で場所を把握することができるだろう。
 廃ビルの中は、外観からの予想通りに荒れていた。元は広くて心地の良い空間だったであろうに、今やいつ霊が出てきてもおかしくないようになっている。
「ええと、確か彼らが来たのって」
 シュラインは呟き、少年達がボールをとりに入ったと思われる部屋に入る。がらん、と何もない部屋が広がっている。窓からかすかに入ってくる光だけが、今が昼間だと教えてくれているようだ。
 見取り図と見比べつつ、少年が倒れたという場所にやってくる。見取り図と部屋の関係を何度も確認し、ここだと思われる場所に立つ。
「ここで、何かが起こったのね」
 シュラインは呟く。少年達の証言から、天井の方に何かがあるのでは、と見てみるものの、特に変わったものは何も無い。ならば、と鞄から聖水の入ったペットボトルを取り出す。次に鏡も取り出し、ペットボトルのキャップを外してだばだばと浸す。
 これで、普段ならば見えないものも見えるようになる筈だ。
(直接見ることも無いから、危険も減るはずよ)
 シュラインは、鏡を色々動かしてみる。倒れた少年が最後に見たらしき天井の場所を、満遍なく観察するように。
 だが、どうも薄暗い。特に、少年が見たらしき場所が。
「鏡の反射を利用して、日光で照らしてみようかしら?」
 鞄の中には、まだ鏡が残っている。日光を取り込む事になるかもしれないと、複数枚持ってきていたのだ。それらを設置すると、怪しいと思われた部分に光が当たる。
 薄暗い天井の中に、ぽっかりと白い円がある。
「……え?」
 その円が、ヴヴヴ、と動いた。そして次の瞬間、とすん、と何かが下に落ちてきた。
 落ちてきたのは、箱。
 赤い色をした、特に何も変わっているようには見えない箱だ。
「何かしら、これ」
 シュラインはそれを手にする。その途端、シュラインの中にたくさんの力が舞い込んできた。
 全てが分かり、全てが与えられる。
 知識、想い、願い、理解、人の世の摂理……たくさんの、力、力、力……!
「あっ」
 シュラインは慌てて箱から手を離し、ぶんぶんと頭を振る。
「今の、何?」
 全てが分かった気がした。それは人として手にしてはならぬ、知識の奔流だった。神の領域と言っていい。
「あれを少年が喰らったら、確かに倒れるわ」
 自らも体験してしまった力の流れに、シュラインは納得する。
「でも……あれを持って帰らないと」
 持って帰れば、少年の意識を壊した原因として扱われる。草間興信所には様々な能力者がいるのだから、原因さえ分かればどうにでもなる筈だ。
 だから、持って帰らなければ。
「持って、帰らないと」
 シュラインはそう言い、その場に倒れた。ばたん、と。
 力の奔流はシュラインの精神を壊さないにしても、疲労させるだけのものではあったのだった。


●結

 シュラインが目を覚ましたのは、病院だった。うとうととした目で周りを見回すと、草間が心配そうな顔で覗き込んでいた。
「大丈夫か、シュライン」
「武彦さん……私」
「倒れてたんだ。あの、廃ビルでな」
 シュラインは「ああ」と納得する。盗聴用マイクによって、草間が倒れたシュラインを助けに来てくれたのだ。
(その時の様子を見れなくて、残念だわ)
 シュラインはそっと微笑む。どことなく頬が赤く、嬉しさが後から後から溢れてくる。
「そういえば……箱を見つけたんだけど、その箱は」
「お前の近くにあった箱だろう? あれなら、専門家が引き取りに来たぞ」
「専門家?」
「何でも、あの箱を集めているらしい。触ろうとした時に現れてな、触るなと止められた」
(それは良かったわ)
 草間がもし不用意に触れていたならば、草間もベッドの横に並んでいただろう。止めてくれて本当に良かったと、シュラインはほっとする。
「だけど、意識不明の少年は」
「大丈夫だ。その専門家が何とかしてくれたようで、目を覚ましたらしい」
 草間の言葉に、シュラインは苦笑する。どうした、と訪ねる草間に、シュラインは肩をすくめる。
「私、何も出来なかった気がして」
「そんなことは無いさ。シュラインがあの廃ビルで箱をおびき出してくれたからこそ、箱が出てきたと礼を言っていたぞ」
「箱、ねぇ」
 シュラインは草間をじっと見つめる。真面目な目で、まっすぐに。
「その専門家さん、一体何者なのかしら? それに、箱も」
「箱は、巨大な魔力を秘めているものらしい。いつしか正式に挨拶に来るから、その時に詳しく説明するとか言っていたぞ」
「正式に、挨拶」
 シュラインは呟き、小さな声で「そう」と呟く。
 手が、体が、頭が、力の奔流を覚えている。一瞬ながらに感じた、得られた力に対する優越感、喜び、感動……そして、恐怖。
(早く教えて欲しいわね)
 シュラインはそう考え、ベッドから出ようとする。
「どうしたんだ?」
「同じ病院に、少年達もいるんでしょう? なら、お見舞いでもと思って」
「駄目だ。もう少し寝ていろ」
 草間はそう言い、ベッドに再びシュラインを押し込む。シュラインは苦笑交じりに、素直に従った。
「武彦さん」
「ん?」
 草間が近くにいる。それがなぜだか嬉しくて、シュラインはもう一度「武彦さん」と呼びかける。草間が「何だ?」と答える。シュラインは何か言おうとし、ふと視界に入ってきたりんごを見つめた。
「りんごが食べたいわ。もちろん、ウサギに切った奴よ」
「う、ウサギか」
 草間は動揺しつつも、りんごを手にする。じっと見つめ、ウサギに切れるかどうかで悩んでいる。その姿に、シュラインは思わずくすくすと笑った。
 そうしていると、だんだんあの時感じた恐怖が消えていくのであった。


<不恰好なうさぎが誕生し・了>

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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【 0086 / シュライン・エマ / 女 / 26 / 翻訳家&幽霊作家+草間興信所事務所 】

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■         ライター通信          ■
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 お待たせしました、コニチハ。霜月玲守です。このたびは「端故」のご発注、有難うございます。如何でしたでしょうか。
 この「端故」は、クリエータチーム企画である「MYSTIC−CITY」を題材とした、外伝的な位置づけとなります。よって、本格的に始動した際に今回のノベルと多少の矛盾が出るかもしれません。よって、タイトルも「端(外伝)故に、何か矛盾があるかもしれません」の意味と、要となっている「箱」をかけていたりします。少しでも楽しんでいただけていたら、嬉しいです。
 シュライン・エマ様、いつもご参加いただきまして有難うございます。盗聴用マイクによる回収依頼をされるとは思わず、驚きました。確かに、いきなり倒れたら困りますものね。
 ご意見・ご感想など、心よりお待ちしております。それではまたお会いできるその時迄。