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<東京怪談・PCゲームノベル>


STORY OF THE PARALLEL WORLD 〜迷い込んだのはもしもの茜〜

 エルハンド・ダークライツは言う。
「別世界から迷い込む事件もあっても良いだろう。ただ、今回は田中祐介が語る、前の続編だ。
 つまり、前は長谷茜が、神秘関係とは縁のない田中祐介と信じられないが自分が彼の妹という立場の世界に紛れ込んだことである。」
「では、その逆があっても、可能性はあるだろう。正直言えば、“If”の話はある程度、完結する事が前提だ、良いところで止めるべきであろう。定着すると、自分が実際何者か分からなくなるのだ。」
 しかし、織田義明がつっこむ。
「これは、“If”ですから、堅く考える必要がないと思いますよ?」
「うう。」
 エルハンドはうなってしまった。


 田中茜にとっては悪夢だ。
 空間がゆがみ、気がつけば知っていても違和感のある世界に落ちているのだから。
「ここなにか違う。」
 なにも知らないわけではないが、感じる。
 地理は何となく知っているが、肝心のなにかが足りない。そう、自分の兄のマンションがない。そして大学はあっても、知らない人ばかりで、自分はおろか、兄の在籍記録はないと途方に暮れているのだ。
「あ、これが、別世界? ど、どうしよ!」
 おろおろするしかないのが、普通だ。
 次元関連や量子力学を神秘的再現で言えばこうなるのだろうから。公園のブランコに座り、呆然とする田中茜。
 そこで、ビニール袋を持っている、買い物帰りの田中祐介にであった。
「お兄ちゃん!」
「ぐはっ!? あ、茜、ど、どうしたんだ?」
「分からないの? 私だよ? 茜だよ?」
「いや、分かる。茜? もう一度、言ってくれないか?」
「お兄ちゃん。」
「ぐは!」
 感動している馬鹿が居た。
 状況がつかめていないし、この茜はなにかおかしいと思うが、やっぱり、こやつはメイド萌えで妹萌えなのだと断言できる。妹魔神と改名でもするか?
「だれだよ、このナレーション。やる気あるのか?」
 あんまりなさそうだ。ぶっちゃけると、ない。
「まて。 と、なにに向かって私はしゃべっているんだ? ……私は。あー、もしかしてー、別世界の茜?」
「……。うわあああん! お兄ちゃんがおかしくなったぁ!」
「だから! おまえおちつけー! ああ、俺も落ち着かないと!」
 どっちも落ち着け。

|Д゚) おまいら、もちつけ ←どっかでみている例のあれ。


 長谷神社。
 私はなんとか、お兄ちゃんと呼んでくれる彼女をここまで連れてきたら、長谷茜が巫女服姿で居た。
「あ、もう一人の私だ……。」
「あ、もう一人の私―!」
 拾ってきた茜は奪取で長谷茜に抱きついて泣いている。
「とうとう、世界でもぶち破った? ナマモノの力で。」
 こっちの世界の長谷茜が私を睨んでいる。
 茜よ、その反応はどうかと思うんだが?
「そんな都合良い力なんかあるか!」
 というか、私はどっちをどう呼べばいいかわからん。
「まあ、次元関連でしょう。もう一人の私落ち着いて。ね?」
「にゅうう。」
 続編なので、原因はかなり割愛しておく、前のお話を参照してくれ。つまるところ、私が平和に生活しているIf世界からこっちに紛れて、田中茜がつっこみ、こっちに入ってきたのだ、と。時間的にはさして変わらないとか。
「お兄ちゃんところで生活する。」
「大却下。こっちの世界ではDNA自体も違うことになっているし、そこの魔神は獣だよ?」
「それでも、お兄ちゃんとすみたいー!」
「なんか、混乱して幼児化してない?」
「それより、茜……長谷のほう、な。魔神魔神うるさいぞ。いつもは祐ちゃんと……。」
「事実じゃん。ホントのお兄ちゃんしていたあっちの祐ちゃんが私的には良かったね。」
 ここぞとばかり私をいじめるのか、茜よ。
「お兄ちゃんをいじめちゃいやだぁ。」
「いじめてないよー。これがいつもだから。前に言ってなかった?」
「ううう、こんなせかいはいやだよー。」
 泣きじゃくって、いつの間にか私に抱きついている田中茜さん。
 こまったなぁ。
「あ、それと、絶対ここに祐ちゃんは泊めない。」
「いやだああああ!」
 田中さんが泣き出しました。
 私はどうすればいいのでしょう?
「私は恋人いるのよ? それに、If世界の私を他の人にあわせられないじゃない! 門をすぐに開けて帰らないと! 次元ポータル解放は準備で数日はかかるわ! ゲートキーパーの彼女呼ばないと!」
「そこで、私が分からない言葉出さないでよ!」
 ああ、彼女本当に神秘世界のことしらいんだねぇ。おにいさんおどろいたよー。ああ、私もキャラが壊れていく。

|Д゚) 元からだろ(またどこかで……)

 なんとか、泊めてもらえることになりましたが、長谷さんはご立腹です。
「まあ、いいわ。写真撮って、麗花さんに見せておこう。題名は“祐ちゃんは茜2Pキャラを……”」
「やめろー! おまえは俺に恨みがあるのかぁ!」
「大あり。」
「お兄ちゃんいじめちゃイヤー!」
「やかましいぞ、おまえらー!」
「「「ごめんなさい」」」
 長谷平八郎さんが怒りました。すみません。
 たぶん、静香さんは、どこかで笑いをこらえているのだろう。木々のさざめきがそう言っているし……。
 何とか落ち着いて、あのー、田中茜さんは、ずっと私にべったりなんですが……。こまった。
 長谷茜はというと、
「お兄ちゃんとしてしっかり面倒見なさい。」
 はい、そうします(がっくり)。
「あー、そうだ。田中さん。そっちの世界ではどんな私なんですか?」
 と、話を変えよう。
 この感じだと、よほど私はこの子になつかれているのだろう。たぶん。ああ、そう思いたい。
「音楽家?」
 私は目を丸くした。
「24歳で、名の知れるサックス奏者だよ。祐ちゃんはかっこいいよ。」
 田中さんは、トリップするように話し始める。
 炊事洗濯の家事も出来、まず、鍵盤楽器、吹奏楽、作詞作曲指揮も可能な、類い希なる音楽家らしいというのだ。
ああ、あの鎌との契約が無かったらそう言うこともあり得るのか、と。すこし、向こうがうらやましくなったが、今の自分である課程が過去にある故、それを捨てることは出来ない。後悔することや羨ましがることは可笑しい。
|Д゚) こっちではナマモノだけどな(テレパシー)
 うるさい、黙れ、ナマモノ。
|Д゚) うははは(消える)
「ねえ、ねえ、祐ちゃん。ピアノ弾いて!」
 田中さんが言う。
「ピアのあったかなー? うーん。一寸待って。うちの神社ってたまーになにか出てくるからー。」
 だからなにがでるんだ。なにが。
 倉庫で何かやっている長谷茜。静香さんの声も聞こえる。
「静香、その倉庫にあったっけ?」
「修理は大丈夫でしょうか?」
「ああ、あれ、若干アーティファクトぽい魔力あるから壊れていないと思うよ? 大丈夫じゃない?」
「こらー! 茜! 危ないもので弾かすつもりかぁ! って、私は弾けないぞ!」
「冗談、冗談〜。」
 綺麗になっているピアノがあった。グランドピアノだ。
「よく、あるな。」
「まあ、お母さんか、お婆さんかがピアニストだったと、……思う。」
 あまり、母親や祖母の事を覚えてないらしい。
「ねね、祐ちゃん弾いて。」
「あ、ああ。」
 結局私は弾くことに。
「あのー、私はやったこと無いんですがぁ……」
「孤児院で、賛美歌を歌うだけ? 祐ちゃんは?」
 長谷さん、その冷たい目線は止めてください。
 仕方なく、適当に、知っているものをたどたどしく弾いていると……。
「ひっく、……こんなの祐ちゃんじゃない! うわああああん」
 ああ、田中さんが泣き出した
 でも、なんか自分のIfはあまり知りたくなくなるなぁ。
 ショック。
|Д゚) うはははは
 だからどこで笑っているナマモノ!


 数日後。
 長谷神社の奥にある広い場所。そこに私と長谷茜、田中茜さん、そして見たことのない綺麗な金髪女性が立っている。彼女は茜と話している。
「と、いうわけで、この子の世界へ通じる門あけてくれるかしら?」
「そう言うことなら、おやすいご用です。そちらの男の方も、困っているらしいですし。」
 彼女はくすくすと笑った。
 あとで、メイド服着せてみたいな、とか考えていませんから。
 しあkし、長谷のほうの茜に、思いっきり足をつねられた。ばれたか。
 不思議な儀式の後、その綺麗な人は歌い出す。すると、近くに門が現れた。
 茜でも難しいことを簡単に……。そう言う「位置」の人なんだな。
「田中さん、この世界に入ったことは、あなたのお兄さん以外話してはなりませんよ? いいですか?」
「は、はい……。」
 簡単に説明する女性に、頷く田中茜さん。
 こうも簡単に、別れになるのか。
「ご迷惑おかけしました。さようなら。」
「もう迷わないでね。」
「あなたも。」
 二人の茜はお互い笑いあって握手を交わした。
「祐ちゃん、さようなら。出来ればピアノ練習してね。」
「善処します……。」
 と、言って、田中さんは門の中に消えた。

「はぁ、全くとんでもないことだった。」
「いや、まったく。」
「幸いメイド服着せてなかったし。よしとしますか。」
「私はそれだけの価値ですか?」
「うん。」
「ひどい。」
「メイド魔神?ですか?」
「そうだよ、レノア」
「だから、その呼び名は止めて。そして、見知らぬ人にも広めないで。」
 項垂れるしかなかった。

 これが、もしも、別の茜と出会った場合の話です。


END

■登場人物
【1098 田中・裕介 18 男 何でも屋】

 今回の設定
【田中裕介 男 24 大学生+演奏者】※If世界の設定。 今回は名前だけ。

【G-NPC 田中茜  女 18 ブラコン女子大生】
【NPC 長谷茜  女 18 長谷家継承者】
【NPC レノア・シュピーゲル 女 ? ゲートキーパー・ハーフ・セレスチャル】
【NPC かわうそ? ? ? かわうそ?】

■NPC座談会+ライター通信
滝照「勢いで書く方が良いね。こういうのは。難しく考えちゃ、出来るものも出来ない。」
義明「おい。まて。なにをぶっちゃけて言っているんだ。」
|Д゚) 勢いに任せると、かわうそ?でまくり
|Д゚) うれしい
レノア「もしも〜なので話なので、私も気楽に入れますけど。でも、予想外です。」
茜「だよねー。予定で入れないつもりだったけど。」
エルハンド「役目というものがあるからな。茜も一応門を開けられるが、安全なのはレノアだろう。」
滝照「そうなんです。ういう面白可笑しく系は、勢いで書いた方が性に合っているとおもったお話でした。」
茜「私は災難だけどね。」

(と、まだ話し続ける……。)