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<東京怪談・PCゲームノベル>


喫茶「エピオテレス」〜彼らの関係は〜

 彼、宵守桜華がその店の前に立った時、その店は看板を「closed」に変える直前だった。
 ちょうど看板を裏返しに外に出てきていた店長、エピオテレスが、桜華の姿を見て「あら」と嬉しそうにすっと目を細めて微笑む。
「いらっしゃいませ」
「よう店長さん」
 桜華は軽く手をあげた。
 なぜ俺が閉店間際のこんな時間に来たかって?
 エピオテレスが不思議そうな顔をしているので、桜華は芝居がかった様子で話し始める。
「起きたのが1時間前、そして冷蔵庫は空。寝起きの空腹すら満たせない可哀想な俺は、日頃から懇意にしているこの喫茶店にて朝兼昼兼夜飯を食おうと足を運んだ訳だ」
 一体誰に説明しているのか分からないが、エピオテレスはくすくすと笑って、看板を裏返しながらも「どうぞ中にいらっしゃって」と言ってくれた。
 気のいい店長だ。こういう気軽な雰囲気が、桜華がこの店を気に入っている原因のひとつでもある。

 中に入ると、目に優しい乳白色の壁を風景画が飾り、観葉植物がところどころで身を休めている、いつも通りの光景が目に入ってきた。
 ただ、いつもと違っていたのは……
 そのさまを見て、桜華は胸中で誰にともなく話す。
(そしたら如何よ、ケニーの旦那と我等がクルール様が何やら話込んでる訳)
 もう客のいない店、真ん中辺りのテーブルで、1人の青年と1人の少女が話しこんでいる、という事実。
 青年はいつも着ている背広を脱いで、椅子にかけている。煙草をふかしているのは相変わらずだ。――ケルドニアス、通称ケニー。
 対する少女は、なぜか派手に思わないピンク色の短い髪に、きらきらと輝く金色の瞳をしている。――天使である、クルール。
 2人は談笑しているようだった。クルールは両肘をテーブルにつき、両手の上にあごを乗せている。
(……そんな重たい空気でも無いみたいだし話に御邪魔してみようか、ケニーの旦那とは余り話す機会も無かったしな)
 ふふふ俺ってば社交的なナイスガイ、それじゃ御邪魔しますよ、クルールさんの横に腰掛けてっと……別に適当な理由をつけて之を企んだ訳じゃないんだぜ!!
「お前! 何を堂々とあたしの隣に来てるんだ!」
 クルールが身を引いた。
 それは仕方がないことだった。嫌われているのとは少し違う。桜華とクルールは、体質が合わないのだ。
 片や邪気を振りまく者、片や天使。そう、嫌われているわけではない。……たぶん。
 エピオテレスにコーヒーと炒飯を注文すると、桜華は隣で自分を威嚇している輝く天使と、向かい側で面白そうに目を細めている――こういう表情は妹のエピオテレスそっくりだ――ケニーを順繰りに見た。
「なに? 何の話してたんだ?」
「お前には関係ない」
 クルールはぷいっとそっぽを向く。
「そりゃあないでしょクルール様」
「なにその様付け!」
「いや、気分気分」
「気分で気色の悪い呼び方するな!」
 気色悪かった? と桜華は首をかしげる。
 気色悪い! とクルールは大声を出してくる。
「ううむ。主観の相違ってやつか」
「しゅ、しゅかん?」
 人間界に降りてきてから間もないクルールは日本語に暗い。時々言葉が分からなくなるようだ。
「うむ。主観とは心の違いである。すなわち俺がどれだけクルールを身近に思っているかという――」
「気色悪いーーー!」
 耳をふさいでまで叫ぶクルールに、ちょっとショックを受ける桜華である。
 向かい側では、ケニーがくすくすと笑っていた。
「……ケニーの旦那。一体何を話してたんだ?」
「いや。今日受けた退魔の依頼に関して、ちょっとな」
 話によれば、この青い瞳の青年は桜華と同い年だという。うむ、親近感。
 エピオテレスが、薫り高いコーヒーを運んでくる。そのコーヒーカップの取っ手に手をかけて。
「どんな依頼だったのよ?」
 桜華はケニーと視線を合わせる。
 そう言えばケニーとまともに視線を合わせたことは今までなかったような。
「血天井というのがあるだろう。それに取り憑いた悪霊を祓えという話だった」
「……となると、一番能力が発揮できたのはクルールか?」
「ああ、クルールの領分だったよ」
 ケニーの前には空のコーヒーカップがあり、エピオテレスはそれを片付けた。「お替わり」とケニーは妹に告げる。
「悪霊退治か。あの、フェレってやつも悪霊には強そうだけどよ」
「フェレの符術は強力すぎるからな。屋敷を崩壊させかねん」
「場所が悪かったわけだな」
 それで――、とケニーは灰皿に煙草を押し付けながら言った。
「今、クルールを褒めていたところだ」
「ほっほう」
 桜華はにんまりして、耳から手を離したところだったクルールを見やった。
「クルールちゃん、頑張ったじゃないの」
「うるっさい。お前に褒められたくてやったわけじゃない」
「じゃあ誰に褒められたかったのかなー」
 クルールが頬を真っ赤に染める。子供っぽいそんな表情が、かわいくて仕方がない。
 彼女は、目の前のケニー青年にとても依存しているようだった。それは先日知ったことだ。
 否、彼女はこの喫茶店の人間全員に、家族同然、もしくはそれ以上の想いを抱いている。
 桜華がクルール以外には興味を示さないことに怒り出すほど、その依存性は高かった。
 コーヒーをくいっと一口。苦味と不思議な甘味の混ざった香りが鼻腔をくすぐる。
「ケニーの旦那。あんたの妹さんのコーヒーは美味いな」
 何気なくエピオテレスを褒めてみると、ケニーは微笑した。
「コーヒーならクルールも得意だぞ。……クルール、一度淹れてやったらどうだ」
「だ、誰がこんなやつに!」
「おお! ぜひともお願いしたい!」
「い、いやだ!」
 クルールがぶんぶん顔を横に振っていると、ちょうどケニーの分のコーヒーを持ったエピオテレスがやってきて、
「クルール。大切な常連様ですよ。……たまには思う存分腕を振るいなさいな」
「テレスまで……」
 クルールはがっくりと肩を落とす。
 エピオテレスはおっとりとしている割に、人に有無を言わせない迫力を持っていた。
 クルールは渋々立ち上がる。
 ――クルールも、割と素直なところがあると、桜華は思う。
 コーヒーを淹れるのはカウンターの裏なので、クルールはどすどすと歩いて行った。
 桜華は何となくくるりと店内を見渡す。
「フェレってやつはどこ行ってるんだ?」
「2階で寝てる。昨日徹夜で麻雀をしていたからな」
 ケニーは新しい煙草を取り出しライターで火を点けた。「ああ失礼、煙草はよかったかな」
「構わんよ。……徹マンね、若いねえ」
「5歳しか違わないだろう」
 ケニーがくっくと笑った。
 桜華は煙草をくわえている青年を見て、片眉を上げる。
「ひとつ、訊きたいんだけどな、ケニーの旦那」
「なんだ?」
「天使、なんて存在を、よく簡単に受け入れたなあ」
 ケニーはふー、と紫煙を吐き出した。
「……うちの妹で耐性はついてるのでな」
「ああ、なるほど」
 ケニーの妹エピオテレス。彼女には精霊が宿っているという。
 彼女自身は人間らしいが、人外状態と同じだ。
 そんな妹を持っていれば、天使なんて何てこともないのだろう。
「クルールはどんな風に降りてきたのかねえ?」
 エピオテレスのコーヒーを減らしながら、桜華はさりげなく尋ねる。
 ケニーは虚空を見た。
「そこら辺に落ちてたな」
「……そりゃひどい言い方じゃないの、ケニーの旦那」
「事実そうだったからな。素っ裸で路地裏で寝込んでいたのを、テレスが見つけた」
「素っ裸……」
 見てみたかった……! と桜華は胸中でばんばんとテーブルを叩く。
 ケニーは煙草の煙を吐き出し、
「精霊が宿っているテレスのそれを感じて、あいつの警戒心はすぐ解かれたよ。馴染むのは早かった。後からきたフェレとの仲はかなりの期間悪いままだったが」
「今でもあまりよくないんじゃないの?」
「そうだな」
 と最年長の喫茶店副店長はうなずくが、実際のところクルールとフェレの『仲の悪さ』というのは、いわゆる『ケンカするほど仲がいい』というやつだ。
 ふむふむ、と興味深く聞きながら、桜華はコーヒーをまた一口飲んだ。
「ケニーの旦那たちはイギリス人だっけか?」
「一応は。まあ、髪の色で分かるだろうが血統的にはハーフだ」
 ケニーは茶髪、エピオテレスは乳白色髪。顔立ちは確かに日本人には見えないが、一口にイギリス人とも言えない風貌ではある。
「ふうん。どこの国のハーフ?」
「さあ。うちの母親は国籍不明の女だからな。ひょっとしたら俺たちもハーフどころかクォーター、あるいはそれ以上かもしれない」
「ははーん……」
 話しながらも、桜華はカウンターにひそかに視線をやっていた。
 そこではクルールが、鬼の形相でコーヒーを淹れている。それがやたらおかしい。
 ケニーも、桜華が実はクルールの方ばかりを気にしていることぐらいは気づいているだろう。
 けれど彼は何も言わない。余裕の男はくどくどとそんなことを気にしないものだ。桜華は彼のそんな雰囲気が気に入っている。
「精霊に体を貸せたってことはよ」
 桜華はテーブルに片肘を載せながら言った。
「ひょっとしたら、母方は人外だったのかもな?」
「そうかもしれないな」
 ぶしつけな桜華の質問にもさらっと応答。さすが。
 桜華は何となく、目の前の青年と自分が同い年であることが気になった。
 ――この男が、クルールの傍に毎日いるのか――
 ごくごくと琥珀色のコーヒーを一気に飲み干す。のどに引っかかった何かを飲み下すかのように。
 コーヒーの苦い味は、別の苦味を打ち消すには充分だった。
「話は少しそれるけどねえ」
 頬杖をつきながら、桜華はカウンターの方角を見る。
 クルールが、ネルフィルターによるドリップを行っている。真剣そのものの表情。
「……クルールは、なんで人間界に降りてきたのかね」
「それは本人に聞けばいいんじゃないか?」
 ケニーは煙草をふかしてそう言った。
 それもそうだ。桜華は口をとざして、クルールが戻ってくるのを待った。
 薫り高い……
 カウンターに近いこの席には、コーヒーの香りがするすると体に心地よくからみついてくる。
 ケニーの吸っている煙草の匂いを消すには充分。
 そして、やがてクルールは一杯のコーヒーをお盆に載せて不機嫌に戻ってきた。
「ほら!」
 口調こそ乱暴だったが、いつもの癖が抜け切れないのか――丁寧にコーヒーカップを桜華の前に置く。
「おお、いい色、いい香り!」
 桜華は目の前にきたその香りを思う存分胸に吸い込んだ。好い――加減だ。
 エピオテレスのコーヒーがちょうど切れたところで。
 当の店長が、炒飯を持ってきたところで。
 炒飯から匂い立つ食欲をそそる匂いもたまらず、よだれが垂れそうな気分だった。
 ――ひとまず炒飯を食べよう。
 そうしなくては、口の中に店長のコーヒーの味が残ったままだ。
 エピオテレスはにこにこしてテーブルの傍らで頭を下げると、そのまま厨房へ引っ込んだ。
「おおう、お礼を言おうと思ったのに」
「食べてもらえれば充分礼だ。存分に食べろ」
 と兄のケニーに言われた。
 食の人とはそういうものだろうか。桜華はとにかくありがたく頂くことにした。
「いっただっきまーす」
「テレスの作った炒飯だぞ、残したら承知しない」
 クルールが鋭くそう言ったが――
 空腹の桜華は炒飯にがっついた。相変わらずここの飯は美味いなあなどと思いながら、一方でクルールが遠慮がちに桜華とは少し離れた場所に座るのを見ていた。
 その距離感が、今の2人の距離であり。
 近づこうと思えばいくらでも近づけるのだろうが……傷つける。
「クルール」
 炒飯を口の中でもきゅもきゅ言わせながら、桜華は言った。
「汚いな、しゃべるか食べるかどっちかにしろ。……何だ」
「クルールはさ、何で人間界に降りてきたんだ?」
 天使は虚をつかれたような顔をした。
 金色の視線が泳ぐ。助けを求めるように、ケニーに向く。ケニーは苦笑気味に肩をすくめる。彼の助けは期待できない。
 少女は、クルールは、背を丸めた。
「……あたしの一族の決まりごとなんだ。一定の年齢になったら人間界に降りて退魔の修行をして、一人前になる……」
「一人前の基準ってなんだ?」
「……分からない」
 その答えで、桜華はようやくクルールが突然身を縮めた理由を察した。
「ああ。不安なんだ? クルール」
「う、うるさい!」
 怒鳴り返す声も心なしか元気がない。
 ――自信がないのか。
 一人前になって、天界に戻る自信が。
 桜華はようやく、クルールの淹れたコーヒーに口をつけた。
 芳ばしくてほどよい苦味。
 一人前の――味。
「……天界でコーヒー淹れたことがあったわけじゃないだろ、クルール」
「はあ?」
「人間界に来てからこんなにコーヒー淹れるのうまくなったわけだろ?」
 クルールはきょとんと目を丸くする。「美味いなあ」としみじみと桜華はコーヒーを飲んだ。
「コーヒー淹れるのも、天使として修行するのも、同じだと思うわけだ」
「ぜ、全然違――」
「違わない」
 一生懸命練習したから、上手になった。
 ただ、それだけのこと。
「違うか?」
「………」
「天使になるのも、同じようなことだと思うんだな」
 そこまで言って、桜華は炒飯に戻る。
 クルールは下を向いて、ぐっと唇を引き結んでいた。
 ――素直なこの天使の心。まだまだ幼くて――だからこそ咲く花。未来。
「でもなあ……」
 再びコーヒーをぐびっと口にし、桜華は切ない思いになる。
「一人前になったら天界に帰っちまうのか……」
「か――」
 帰るかどうかは。
 そこまで言って、クルールは口をつぐんだ。
 帰らないはずはないだろう。クルールの“家族”はあちらにいるのだから。
 いくらこの喫茶店の人間が、人間界での“家族”であったとしても、本物の父や母の魅力には抗えまい。
 それとも……
 帰る場所がない、なんてことは……
「帰れば……父様も母様も喜んでくださるけど……」
「うおう。なんて言葉遣い。クルールいいとこの娘さんか」
「―――」
「クルールは」
 黙っていたケニーがふいに口を開いた。
「天界王とその第28妃の3女、だそうだ」
 へ。
 桜華は口を丸く開けた。
 天界王。28妃。
「超いいとこのお嬢……というか、28妃って何だそりゃ? 奥さん多っ!」
「クルールが人間界に降りる時点で37妃までいたそうだぞ」
「ぐわ」
 なんちゅー絶倫な父親だ。桜華はぺたんと額を叩く。
「あ、あたしの世界ではこれが当たり前なんだ。みんなが天界王である父様の子供で――母様は父様の第12妃様の長女だ」
「その上近親相姦? どわー」
「きんしんそうかんってなんだ?」
 クルールは聞きとがめる。
 桜華はケニーを見た。ケニーは静かに煙を噴き出している。――クルールをおもんばかって、近親相姦という言葉を教えていないのか。
 正しい選択だろう。桜華は苦笑して、
「何でもない。クルールがかわいいっていう意味」
「な、なんだそれ!」
 これでクルールの気がそれるだろう――
 桜華は自分とは違う種族とともに過ごすことの難しさを感じる。桜華自身は現世では人間として転生しているわけだから、過去の罪業云々を抜いて人間の常識で生きられるのだけれど。
 ――昔から、神々ってのは近親相姦するもんだ
 ふとそんなことを思う。
 だからクルールの種族がおかしいわけでもないだろう。問題は、ここが現代の日本だという事実だけだ。
「でも、いつかは」
 桜華はつぶやいた。「知らせてやらなきゃならないのかもなあ」
「何をだ?」
 クルールは目が回りそうな表情をしている。さっきから訳が分からないのだろう。
「ん、いや」
 ――日本でまだ生きていくなら
 知っているべきなのかも、しれない。
 そしてその上で、判断するのはクルールだ。
「クルールなら、きっと打ち克てる……さ」
「だから何がだ!?」
「何でもない」
 ちらりと見やるのはケニー。これは桜華が教えることではなく、“家族”である彼らの仕事だ。
 ケニーは煙草の煙をくゆらせた。
 彼も、様々な思いを抱いて生きているのだろう。精霊宿りの妹を持ち、天使の居候を持ち。
 大切なのは、クルールにとってケニーは信頼できる人間であるということ。
「悔しいねえ」
 言いながら、桜華はごくごくとコーヒーを飲んだ。
「今日のお前は何を言っているのかさっぱり分からない……」
 頭を抱えるクルールに、「こんな美味いコーヒー毎日飲ませてもらえるなんて、ケニーの旦那が羨ましいのさ」と桜華は茶化す。
 クルールは怪訝な顔をした。
 ケニーが苦笑していたからだろう。
 そして、青年は言うのだ。
「……クルール。この、お前のことを心底気にかけている稀有な人物には毎回コーヒーを振舞うぐらいしてやってもいいのじゃないかな」
「はあ?」
 クルールは声を上げる。だが、それから口をつぐんで視線をさまよわせた後、
「……別に、いいけど」
「お、何だ何だ? この桜華おにーさんのことをついに認める気になったか?」
「そういう言い種が気に入らないんだよ」
 クルールは犬歯を見せた。それがやたらかわいかった。
 桜華は笑った。
「よっし。新たな関係のスタートということで。これからこのコーヒー空にするからもう一杯頼むぜクルール様!」
「分かったから様付けとかやめろ!」
 また、一歩。
 少女に近づいていく。
 ケニーやエピオテレスたちとは違う、桜華なりの彼女との関係で。
「……天界には、正直帰ってほしくないけどな」
 小さくつぶやいた。
 クルールには聞こえなかったようだが――

 コーヒーの苦くて甘くて染み渡る味は、桜華の心に未来を夢見る花を咲かせる。
 クルールがどんな女になるのか。
 さぞかし気が強くて――
 そしてさぞかし美しい――
「天使だけに、翼のありそうな女だろうな」
 独りごちてみて、笑った。

 その時自分は何を思うのだろうか。それはまだ分からなかったけれど。
 どうしようもなく惹かれる少女はどこまでもどこまでも、コーヒーのように苦く甘く桜華の心に染み渡った。


 ―FIN―


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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【4663/宵守・桜華/男/25歳/フリーター/蝕師】

【NPC/クルール/女/17歳/喫茶「エピオテレス」ウエイトレス】
【NPC/ケニー/男/25歳/喫茶「エピオテレス」副店長】

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■         ライター通信          ■
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宵守桜華様
お久しぶりです、笠城夢斗です。
喫茶「エピオテレス」へようこそ。ご来店ありがとうございました。
お話の内容は自由ということで、こんな内容となりましたがいかがでしたでしょうか。
またのご来店、心よりお待ちしております。