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<東京怪談・PCゲームノベル>


坂川探索



 フリーターの日常というのは意外にヘヴィだ。昼も夜も働く事なんてザラだし、器用に立ち回れて仕事のできるタイプの人間が多いから鬼のようなシフトを入れられる事も多い。それでも周囲からは『フリーターは気楽で良いわね』なんて言われてしまう。
 赤城千里もそんなフリーターの一人だ。なんでもソツなくこなす典型的な器用貧乏で、定職には就かずに様々な――力仕事からモデルまで――職を転々としている。今まで幾度か、正式にうちで働かないか、と声をかけられたが、また御縁があれば、と言って断り続けている。自分の飽きっぽい性格には今のスタイルが合っているのだと千里にはわかっていた。
 見知らぬ駅で目を醒ましたのは、バーでの夜勤を終えて疲れて帰宅していた最中だった。
「ここ……どこかしら」退廃的な雰囲気の駅には《坂川》と書かれていた。「不思議な色が溢れてる」
 千里はなんとなく感じるオーラに誘われるようにして電車を降りた。



 駅を出るなり千里は突然見知らぬ少年に話しかけられた。返事をする暇も与えず、その少年は千里の腕を掴むとずんずん歩き始めてしまった。千里の頭に、拉致とか、誘拐とかいう単語が浮かぶ。
 最初は、こんな朝からナンパか、と思ったがそうではないようだ。宝探し、と少年は言っていた。
 駅から程近い、薄暗い路地に入ると、そこには二人の人影があった。背の高いふわふわした髪型の男と、千里と同じ位か少し低い位の身長でニット帽をかぶった男。
「ん? スズキは?」
「あ? あ、ホントだ、どこ行った?」
 千里を引っ張って来た少年が訊ねると、背の高い方の男が答えた。人の隠れられそうな場所などない路地を振り返って、首を傾げている。
 少年が、まぁ良いけど、とさして興味なさそうに呟くと、背の低い方の男は呆れた声で少年に話しかけた。
「毎度の事だけどさ、説明もなしに拉致してくるのそろそろ止めた方が良いよ」
「したって。なぁ?」
 少年が千里を振り返るが、彼女は「暇か」そして「宝探しをしよう」としか聞かされていない。お世辞にもきちんと説明されたとは言い難く、曖昧な表情で首を傾けると、背の低い方の男は溜息を吐いた。
 溜息に押し出されるようにして少年が説明した事は、宝探しとは曰く付きの商品専門のアンティーク・ショップで買い取ってもらえそうな『お宝』を探すというゲームで、売価の30%はプレイヤーに還元される、という至極簡単な物だった。少し胡散臭そうな雰囲気の漂うこの坂川という街には、そういったお宝が眠っているのだという。
「宝探し……面白そうね、付き合うわ」
 ついでにこの辺も案内してくれないかしら、と千里は付け加える。乗り気の千里に、少年は「任せろ」と笑顔を見せた。少年は路地に積まれていたwarningと刻印のある木箱を探って、皺だらけの紙を取り出すと千里に渡した。どうやら、地図らしい。
「俺がカワライ、あのノッポが発掘屋のP.J、その人は運び屋のミスター」
「赤城千里です」
 よろしく、と千里が微笑むと、運び屋と言われた男が愛想良く会釈した。発掘屋の方は銜え煙草のまま軽く手を挙げた程度だった。
「じゃ、早速行こうか」
 カワライが一つ伸びをして、千里の背中を押して促した。



 四人揃って路地を出ると、運び屋がやっぱり俺も行こうと言って千里とカワライに並んだ。発掘屋は「俺寝るわ」と背中を丸めて大通りを横切って行った。
「別にミスター来なくても大丈夫なのに」
「心配だからね。特にお前が」
 にっこり微笑んだ運び屋に、カワライは無言のまま肩を竦めた。
「千里さん、時間大丈夫ですか? 出勤の時間とかって……」
「大丈夫よ、フリーターだから。さっき夜勤明けて、今日はお休み」
「へぇ」カワライが意外そうに声を漏らす。「背高いしスタイル良いから、モデルかと思った」
 本当に意外そうな顔で真面目に言うから、千里はつい笑ってしまった。モデルもやるし力仕事も、オフィスワークもやると補足すると、二人とも素直にすげぇと呟いた。
 カワライから渡された地図を開き、頼りない揺れた線に苦笑しつつ、どこに向かっているのか訊ねると、中心街だとカワライは言った。地図を確認すると、先程彼らと話をした地点から更に南に[中心街 central]と書いてあった。
 坂川という街には商いをしている店が多く、中心街の店々は勿論の事、既に通り過ぎた路地にはかぶらきという露店街も存在しているらしい。それらの殆どが無許可営業で、許可を得て営業している店の方が稀なのだという。
「だから新参者は良い鴨ってわけ」
 悪そうな顔を千里に近付けて笑うカワライもまた、新参者を鴨にしているような口振りだった。
「私も鴨にされてるのかしら?」
 千里も負けじと言い返すと、俺は美人には親切、と少年らしからぬ余裕な笑みを浮かべた。
 程なくして中心街に到着したが、中心街と呼ぶには些か寂れた所だった。
「今の時間じゃ空いてる店の方が少ねぇな……」
 恐らく、中心街に存在する全ての店が営業していた所で寂れている事には変わりないだろう、と千里は思った。見える範囲の店だけでも、外観は古く汚い。本当に普段営業しているのか疑わしくなるような光景だ。
 二人に誘われて中心街を歩くが、カワライの言葉通り開いている店は疎らだった。時折、開いている店に入ってみるが、内観も外観と同様に古く汚い。商品に埃が被っている店もあった。
「何か気になる物ありました?」
 運び屋が千里の顔を覗き込みながら訊ねた。愛想が良く、客商売に向きそうなタイプだ。例えば自分の働く店にバーテンダーとして立ったら女性客が増えそうだな、と人間観察をした。オーラもとても穏やかだ。
「そうねぇ……」
 気になる物、と言われても、千里には曰く付きの物を見定める能力はない。物心ついた頃から他人のオーラが見えるという能力はあるが、対象が物ではそれも使えない。
 あんまり難しく考えなくて平気ですからね、と運び屋は微笑んだ。
 中心街を暫く歩いた後、千里は店と店の間の微妙な路地が気になった。ずっと向こうまで真直ぐに伸びている路地を指差して、千里は二人に訊ねる。
「ねぇ、こっちには何があるの?」
「いや、路地だろ」
「そこずっと進むとかぶらきに着きますよ」
 説明した運び屋をカワライが驚いて見返した。この街に詳しい人でも知らない道のようだ。
 行ってみるかと問うカワライに千里が頷くと、運び屋が時計を見て、
「浮浪者も場所を変える時間だから、大丈夫でしょう」
と不穏な言葉を吐いた。



 運び屋の言葉は一つ間違っていて、一つは正しかった。というのは、埃っぽい路地にはまだ浮浪者の姿がチラホラあったのだが、千里に近付いて来た浮浪者の一人をカワライが伸してからは全く危険な事はなかったのだ。
 露店街かぶらきは決して広くない路地の両側に、皆好き勝手に店を広げている無法地帯だった。無法地帯のように見えて、実はそれぞれの縄張りがあるのだとカワライが説明してくれた。
 辛うじて一人が歩ける程の道幅になった路地を、千里ははみ出している布きれや商品を踏まないように歩いた。千里の前をカワライ、後ろを運び屋が歩く。並んで歩ける程の余裕はないのだ。
 露店を広げている人間は、先程の路地にいた浮浪者とさして変わらなかった。国籍も様々、売っている物も様々で、果たしてここに店を広げて需要はあるのかと他人事ながら千里は心配になった。
 商人は皆一様に値踏みするような視線を彼女に向けていた。当然ながらあまり気持ちの良いものではない。何か言おうにも数が多すぎて、千里は諦めて足下の商品を見る事で彼らの視線を遮断した。
 ふと、ガラス細工の置いてある店を発見し、千里は立ち止まった。千里がしゃがみ込むと、運び屋がカワライを呼び止める。
 そこにはグラスや小皿などの食器もあれば、白鳥や少女の形を模した人形もある。ざっくばらんな品揃えは、いかにもこの場所らしかった。どの品も少しずつ色が入っており、手に取って透かしてみると淡い柔らかい色を放った。
「これ可愛いわ」
 千里が手を伸ばしたのは、ミントブルーに輝くグラスだった。少し小さめで、シンプルなデザインだがどことなく可愛い。
 しかし、手に取る前に千里の手は止まった。
 その隣に立つ、スカートをちょんと摘んでポーズを取る少女の人形から、オーラが見えた。
(……なんで?)
 微かではあるが、確かに千里が普段他人に見ているオーラだった。もしや物にもオーラが見えるのかと周りに目をやったが、他の物には見えない。
「どうぞ、お手に取っていただいて構いませんよ」
 声を掛けられ、千里はバッと顔を上げた。店主は視線を落とし、どこか一点を見つめている。オーラには色がなかった。
「あ……もしかして、目が――」
 不躾な質問だったが、咄嗟に口をついて出た。店主は照れくさそうに米神を掻いた。
「あぁ、いやお恥ずかしい。先の戦争で目をやられましてね」
「これオッサンが自分で作ってんの?」カワライが口を挟む。
「えぇ」穏やかな笑みを浮かべたまま、店主が頷く。「下手の横好きですがね、手前で作ってますよ」
 千里は無意識に感嘆の息を漏らした。目が見えないとは思えない程、ガラス細工は精巧だった。オーラの見える人形を手に取ってみるが、その表情は生き生きとしている。今にも、にこっと悪戯っぽい笑みを向けて来そうな程だ。
「決まりかな」カワライが店主に話しかける。「オッサン、これ幾ら?」
「はぁ、そうですねぇ……何分、相場という物がわからない身の上でして」
 つまり、言い値で良いという事か。千里は財布を取り出し、少し悩んだ末「じゃあ――円で」と口に出して店主に渡した。
「お嬢さん、そちらもお忘れなく」
「え?」
「横の」見えない筈なのに、店主は千里が気になっていたグラスをしっかり指差した。「それと二つでのお代を頂きました」
 それでは代金が足りないだろうと言おうとした千里を、店主は軽く笑っていなした。
「気に入っていただけただけで、私には十分ですよ」
 それ以上言っても店主はお金を受け取らないと千里にはわかった。潔く引いて、精一杯心を込めてお礼を言った。



「ねぇ、この辺りで甘い物が食べられる場所ってないかしら?」
 無事お宝を入手した三人は、かぶらきを抜けて、また元の大通りに出た。買い取った品は運び屋が持っていて、手ぶらの千里は両手を組んで伸びをしながら二人に訊ねた。
「糖分が不足しちゃって。コーヒーも飲めたら最高なのだけれど」
 千里の問いかけに、二人は顔を見合わせて一瞬静止すると、同じタイミングで吹き出した。その笑い方がいかにも可笑しいという笑い方で、事情を知らない千里は不思議に思って首を傾げた。
 この辺でまともなもんが食える店は一軒しかない、らしい。二人に連れられて、千里は珈琲専門店『コバヤシ』に向かった。
 店のドアを開けるなり、中にいた人物が一人立ち上がって外に出ようとした。
「スズキ」名前を呼ばれた少年はびくりと背筋を伸ばして立ち止まった。「座りな」
 スズキという少年に声を掛けたのは運び屋で、「失礼だろ」と有無を言わせぬ微笑みを浮かべた。青い顔をしたまま、少年は視線を落として店の一番奥の席に座った。その一つ手前の席には、路地で会った発掘屋が座っていた。
「いらっしゃい」カウンターの中にいた男が千里に向かって微笑む。「ブレンドで良いのかな?」
「はい。お願いします」
「ツバクラさん、今日何か甘いものある?」
 千里が頷くと、カワライが座りながら店主ツバクラに訊ねる。問われたツバクラはカウンターの下を覗いて、マフィンならあるね、と答えた。
「じゃあ、それ出してあげて」
「カロリー摂取用だから結構甘めなんだけど、大丈夫?」
「甘いもの大好きです」
 甘いものには目がない千里は満面の笑みで頷く。途端に隣のカワライから、意外ィ、という声が漏れる。
「甘いものは敵、みたいな体してるくせに」
「そんな事ないわ。趣味は食べ歩きだもの」
 千里がそう言ったと同時に、スズキ以外の全員の視線が彼女に向いた。一番あからさまだったのは矢張りカワライで、疑わしいという目で千里の頭から爪先までを何度も見直している。
 ブレンドコーヒーと共にマフィンが千里の前に出された。輝いた千里の表情を見て、ツバクラが少し笑った。
 作り立てではなかったが、レンジで少し暖めてくれたらしいマフィンからは蜂蜜の良い香りが漂っていた。
「うわぁ、おいしい……」
 マフィンを口にした後、しみじみと吐き出すように言った千里に、ツバクラは満面の笑みだった。
「これ、ツバクラさんの手作り」
 カワライがそっと耳打ちして教えてくれた。咄嗟に、うそっ、と叫びそうになるのを千里はぐっと堪えた。目の前のツバクラはお菓子を作りそうにない上、素朴な味ながらとても美味しかった為、失礼ながら彼が作ったとは俄には信じられなかった。
「本当に美味しいです。何個でも食べられそう」
 幸せ、と無意識に口にした千里の言葉は存外響いてしまい、それを聞いた一同が堪えきれないという体で笑い始めた。
「ホントに好きなんだね」
「疑ってたの?」
「疑いたくもなるだろ」
 それじゃ、とカワライが千里の体をチョイと指で示した。もう、と拗ねた様子で顔を逸らした千里の視界に、店の奥で小さくなっているスズキが入ってきた。
「ねぇ、彼、スズキくん? 大丈夫かしら」
 私避けられてるみたい、と運び屋の耳元に顔を寄せ小さな声で呟いた。すると運び屋は、アイツはオカルトレーダーだから、と苦笑する。
「オカルト…レーダー……?」
 運び屋はじっと千里の顔を見つめると、にっこり笑って、
「心当たりがないなら気にしないで」
と意味深な事を言った。
「アイツ感じ悪ィんだよ、気にすんな」
 スズキにも聞こえるような声で吐き捨てたカワライは、時計に視線を落として、
「それ食ったら行こうか、アンティーク・ショップ」
と何故か嬉しそうに言った。



 カワライと運び屋と共に電車に乗って向かった先は、古めかしい外観の、不思議な雰囲気の店だった。
 ドアを開けるなり、キツい印象で美人な女店主が嫌な顔をしてこう言い放った。
「ここを遠足のルートに入れるのは止めな」
 遠足、という言葉に三人で首を傾げた。
「ぞろぞろと引き連れて来るんじゃないと言ってるんだ」
「三人ですけど……」
 カワライが恐る恐る、順番に指を差しながら反論したが、女店主は不機嫌な表情を崩そうとしなかった。
 アンティークショップ・レンという名のこの店は、曰く付きのアンティークを専門に取り扱う、その分野では有名な店らしい。女主人の碧摩・蓮は、ある種の貫禄のようなものがある人物だった。
 千里がかぶらきで見つけて来たガラス細工の人形をカウンターに置くと、蓮は値踏みするような視線を千里に向けてから人形を手に取った。
「へぇ……」感心したような呟きを漏らした後、蓮が千里を見た。「どこで見つけた」
「かぶらきで。盲目のお爺さんから買いました」
「なるほど」
 蓮は紙幣一枚をカウンターに置いた。
「安くない?」
「アンティークとしての価値は低い。まあもっとも、こいつは家族の元に返しておくから安心しな」
「家族?」
 千里が聞き返すと、蓮は表情を和らげて微笑んだ。しかし何も答えず、カウンターの下から布を取り出すと、人形の顔を拭き始めた。
 店を出る時に千里はふと中を振り返った。丁度、蓮が人形をカウンターに置く所だった。
 あの微かなオーラが、瞬いたように見えた。



「じゃあこれ、売価の30%」
 駅前に戻った所で、運び屋が千里に紙幣と硬貨を渡す。領収書いりますか、との問いかけには首を振り、手の中の金額を確認して千里は運び屋に訊ねた。
「多いのだけれど……」
「あぁ、買い取りに掛かった費用はこっち持ちだから」
「でも私、自分の物も買ったし……」
「いいじゃん、貰っとけよ」カワライが欠伸混じりに呟く。「グラスはあのオッサンからのプレゼントって事で」
 そういう事、と微笑んだ運び屋が紙袋を千里に渡す。千里が受け取ると、彼はそれで仕事は終わりという様子で、別れを告げるとさっさと駅構内に消えていった。
「じゃあ俺もこれで」
「えぇ、今日はありがとう。楽しかったわ」
「次は」カワライは意味ありげな顔で笑う。「二人っきりの方が俺は嬉しい」
 また来るときは連絡してよ、と言ってカワライは改札方面に歩き出した。その背中を見送って、千里は渡された紙袋の中をなんとはなしに覗き込んだ。中には、例のグラスが入っている筈だ。
 紙袋の中には、確かにかぶらきで買ったミントブルーのグラスが入っていた。しかし、それだけではない。
「あ……」
 中には、千里が何個でも食べられそうと言ったマフィンが一つ、紙ナプキンに包まれて入っていた。
 咄嗟に顔を上げてカワライを探したが、少年の姿はもうどこにもなかった。
 これではさすがに貰いすぎだ、と千里は思ったが、もう後の祭りだった。紙袋(恐らく『コバヤシ』のものだ)には店舗の連絡先のようなものはなかったし、坂川の面々の携帯番号もわからない。
 こうなったら仕方がない。次があったら、彼らにもツバクラにもお礼を言うという事にして、千里は紙袋を揺らしながら帰路についた。本音を言えば、家に帰ってからマフィンを食べられるのが楽しみではある。
 蓮が言った、家族、という言葉が気にかかりはしたが、なんとなく、彼女に任せれば大丈夫だと根拠のない考えが浮かんだ。
「……あ――」
 千里はふいに振り返った。いつもの、時折ふと感じるオーラを背後に感じたのだ。
 しかしそこには何もいない。
「……?」
 千里は首を傾げて、また歩き出した。





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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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[PC]
 赤城・千里(あかぎ・ちさと) 【7754/女性/27歳/フリーター】


[NPC]
 カワライ
 運び屋
 ツバクラ(友情出演)
 スズキ
 発掘屋

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■         ライター通信          ■
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 赤城・千里さま

 今回は『坂川探索』にご参加いただきありがとうございます。はじめまして、ライターのsiiharaです。
 初めての文章商品、如何でしたでしょうか? 自由に動かして良い、と言われて少し調子に乗りましたが…気に入っていただけたら幸いです。
 食事路に『コバヤシ』をご指名いただきまして、本当に嬉しく思います。例のマフィンは売り物ではなくツバクラの趣味ですので、どうぞお持ち帰りください。
 少し補足を。今回のお宝ですが、蓮の言葉通りアンティークとしての価値は低いのですが曰く付きです。千里さんの能力に反応する、という事で推理していただければと思います。需要の関係で少し低めのお値段になりましたが、彼女の家族にとっては値段以上の価値があります。いずれ、蓮の手で彼女の家族の元に返されるでしょう。
 お土産のグラスは、ご自宅で使っていただければ嬉しいです。

 それでは長くなりましたがこの辺で。機会がありましたらまたお越し下さいませ。NPC一同お待ちしております。